JPH0648528B2 - 磁気ヘツド - Google Patents
磁気ヘツドInfo
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- JPH0648528B2 JPH0648528B2 JP26543485A JP26543485A JPH0648528B2 JP H0648528 B2 JPH0648528 B2 JP H0648528B2 JP 26543485 A JP26543485 A JP 26543485A JP 26543485 A JP26543485 A JP 26543485A JP H0648528 B2 JPH0648528 B2 JP H0648528B2
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- metal thin
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Description
【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.従来の技術 D.発明が解決しようとする問題点 E.問題点を解決するための手段 F.作用 G.実施例 G− 磁気ヘッドの構造の説明 G− 磁気ヘッドの製造工程の説明 H.発明の効果 A.産業上の利用分野 本発明は磁気ヘッドに関するものであり、特に磁気ギャ
ップ近傍部が強磁性金属薄膜で形成されてなる、いわゆ
る複合型の磁気ヘッドに関するものである。
ップ近傍部が強磁性金属薄膜で形成されてなる、いわゆ
る複合型の磁気ヘッドに関するものである。
B.発明の概要 本発明は、強磁性酸化物よりなる磁気コア部とこの磁気
コア部の強磁性薄膜形成面上に真空薄膜形成技術により
形成される強磁性金属薄膜とから磁気コア半対が構成さ
れ前記強磁性金属薄膜同士を突き合わせることにより磁
気ギャップが形成され、磁気記録媒体対接面で上記強磁
性薄膜形成面と磁気ギャップ形成面とが所定角度で傾斜
するとともに上記突き合わされた強磁性金属薄膜が略一
直線状に連なってなる磁気ヘッドにおいて、 上記強磁性金属薄膜のエッジ部を切り欠くようにトラッ
ク幅規制溝を設け、上記強磁性酸化物よりなる磁気コア
部を磁気ギャップ形成面から後退させることにより、 記録時と再生時の実効とトラック幅を略等しくし、強磁
性金属薄膜の有する優れた磁気特性(例えば高飽和磁束
密度等)を有効に生かすことが可能な磁気ヘッドを提供
しようとするものである。
コア部の強磁性薄膜形成面上に真空薄膜形成技術により
形成される強磁性金属薄膜とから磁気コア半対が構成さ
れ前記強磁性金属薄膜同士を突き合わせることにより磁
気ギャップが形成され、磁気記録媒体対接面で上記強磁
性薄膜形成面と磁気ギャップ形成面とが所定角度で傾斜
するとともに上記突き合わされた強磁性金属薄膜が略一
直線状に連なってなる磁気ヘッドにおいて、 上記強磁性金属薄膜のエッジ部を切り欠くようにトラッ
ク幅規制溝を設け、上記強磁性酸化物よりなる磁気コア
部を磁気ギャップ形成面から後退させることにより、 記録時と再生時の実効とトラック幅を略等しくし、強磁
性金属薄膜の有する優れた磁気特性(例えば高飽和磁束
密度等)を有効に生かすことが可能な磁気ヘッドを提供
しようとするものである。
C.従来の技術 例えばVTR(ビデオテープレコーダ)等の磁気記録再
生装置においては、記録信号の高密度化が進められてお
り、この高密度記録に対応して磁気記録媒体として磁性
粉にFe、Co、Ni等の強磁性金属の粉末を用いた、
いわゆるメタルテープや、強磁性金属材料を蒸着により
ベースフィルム上に被着した、いわゆる蒸着テープ等が
使用されるようになっている。そして、この種の磁気記
録媒体は高い抗磁力Hcを有するために、記録再生に用い
る磁気ヘッドのヘッド材料にも高い飽和磁束密度Bsを有
することが要求されている。例えば、従来磁気ヘッド材
料として多用されているフェライト材では飽和磁束密度
Bsが低く、またパーマロイでは耐摩耗性に問題がある。
生装置においては、記録信号の高密度化が進められてお
り、この高密度記録に対応して磁気記録媒体として磁性
粉にFe、Co、Ni等の強磁性金属の粉末を用いた、
いわゆるメタルテープや、強磁性金属材料を蒸着により
ベースフィルム上に被着した、いわゆる蒸着テープ等が
使用されるようになっている。そして、この種の磁気記
録媒体は高い抗磁力Hcを有するために、記録再生に用い
る磁気ヘッドのヘッド材料にも高い飽和磁束密度Bsを有
することが要求されている。例えば、従来磁気ヘッド材
料として多用されているフェライト材では飽和磁束密度
Bsが低く、またパーマロイでは耐摩耗性に問題がある。
一方、上述の高密度記録化に伴って、磁気記録媒体に記
録される記録トラックの狭小化も進められており、これ
に対応して磁気ヘッドのトラック幅も極めて狭いものが
要求されている。
録される記録トラックの狭小化も進められており、これ
に対応して磁気ヘッドのトラック幅も極めて狭いものが
要求されている。
そこで従来、例えばセラミックス等の非磁性基板上に飽
和磁束密度の高い強磁性金属薄膜を被着形成し、これを
トラック部分とした複合型磁気ヘッドが提案されている
が、この種の磁気ヘッドでは磁路が膜厚の薄い強磁性金
属薄膜のみにより構成されるので、磁気抵抗が大きく効
率上好ましくなく、また上記強磁性金属薄膜の膜形成を
膜成長速度の極めて遅い真空薄膜形成技術で行うため、
磁気ヘッド作製に時間を要する等の問題があった。
和磁束密度の高い強磁性金属薄膜を被着形成し、これを
トラック部分とした複合型磁気ヘッドが提案されている
が、この種の磁気ヘッドでは磁路が膜厚の薄い強磁性金
属薄膜のみにより構成されるので、磁気抵抗が大きく効
率上好ましくなく、また上記強磁性金属薄膜の膜形成を
膜成長速度の極めて遅い真空薄膜形成技術で行うため、
磁気ヘッド作製に時間を要する等の問題があった。
あるいは、磁気コア部がフェライト等の強磁性酸化物か
らなり、これら各磁気コア部の磁気ギャップ形成面に強
磁性金属薄膜を被着した複合型磁気ヘッドも提案されて
いるが、この場合には磁路と上記金属薄膜とが直行する
方向に位置するため渦電流損失が発生し再生出力の低下
を招く虞れがあり、また上記磁気コア部と上記金属薄膜
間に擬似ギャップが形成され、充分な信頼性が得られな
い等の問題がある。
らなり、これら各磁気コア部の磁気ギャップ形成面に強
磁性金属薄膜を被着した複合型磁気ヘッドも提案されて
いるが、この場合には磁路と上記金属薄膜とが直行する
方向に位置するため渦電流損失が発生し再生出力の低下
を招く虞れがあり、また上記磁気コア部と上記金属薄膜
間に擬似ギャップが形成され、充分な信頼性が得られな
い等の問題がある。
そこで本願出願人は、先に特願昭58−250988号明細書に
おいて、例えばメタルテープ等の高い抗磁力を有する磁
気テープに高密度記録するのに適した複合型磁気ヘッド
を提案した。この磁気ヘッドは、第11図に示すよう
に、Mn−Znフェライト等の強磁性酸化物により形成
される一対の磁気コア部(101),(102) の突き合わせ面を
それぞれ斜めに切り欠いて強磁性金属薄膜形成面(103),
(104) を形成し、この強磁性金属薄膜形成面(103),(10
4) 上に真空薄膜形成技術によりFe−Al−Si系合
金(いわゆるセンダスト)等の強磁性金属薄膜(105),(1
06) を被着形成し、これら強磁性金属薄膜(105),(106)
を当接することにより磁気ギャップ(107) を形成し、さ
らにトラック幅規制溝内にテープ摺接面を確保し強磁性
金属薄膜(105),(106) の摩耗を防止するために低融点ガ
ラス(108),(109) あるいは高融点ガラス(110),(111) を
充填して構成されるものであって、信頼性や磁気特性、
耐摩耗性等の点で優れた特性を有するものである。
おいて、例えばメタルテープ等の高い抗磁力を有する磁
気テープに高密度記録するのに適した複合型磁気ヘッド
を提案した。この磁気ヘッドは、第11図に示すよう
に、Mn−Znフェライト等の強磁性酸化物により形成
される一対の磁気コア部(101),(102) の突き合わせ面を
それぞれ斜めに切り欠いて強磁性金属薄膜形成面(103),
(104) を形成し、この強磁性金属薄膜形成面(103),(10
4) 上に真空薄膜形成技術によりFe−Al−Si系合
金(いわゆるセンダスト)等の強磁性金属薄膜(105),(1
06) を被着形成し、これら強磁性金属薄膜(105),(106)
を当接することにより磁気ギャップ(107) を形成し、さ
らにトラック幅規制溝内にテープ摺接面を確保し強磁性
金属薄膜(105),(106) の摩耗を防止するために低融点ガ
ラス(108),(109) あるいは高融点ガラス(110),(111) を
充填して構成されるものであって、信頼性や磁気特性、
耐摩耗性等の点で優れた特性を有するものである。
D.発明が解決しようとする問題点 ところで、このように構成される磁気ヘッドにおいて
は、例えばトラック幅規制溝(101a),(102a)の切削位置
がわずかにずれると、磁気ギャップ形成面に強磁性酸化
物からなる磁気コア部(101),(102) の一部が残存する場
合がある。そして、このように磁気ギャップ形成面に強
磁性酸化物が残ると、左右の磁気コア半対の突き合わせ
方によっては、上記磁気ギャップ形成面で一方の磁気コ
ア半対の強磁性酸化物と他方の磁気コア半対の強磁性金
属薄膜とが対向する場合が生じ得る。
は、例えばトラック幅規制溝(101a),(102a)の切削位置
がわずかにずれると、磁気ギャップ形成面に強磁性酸化
物からなる磁気コア部(101),(102) の一部が残存する場
合がある。そして、このように磁気ギャップ形成面に強
磁性酸化物が残ると、左右の磁気コア半対の突き合わせ
方によっては、上記磁気ギャップ形成面で一方の磁気コ
ア半対の強磁性酸化物と他方の磁気コア半対の強磁性金
属薄膜とが対向する場合が生じ得る。
この強磁性酸化物と強磁性金属薄膜とが対向した形状で
は、強磁性酸化物と強磁性金属薄膜の対向面は再生時に
は作動ギャップとして作用するが、記録時には、飽和磁
束密度Bsが異なることから強磁性酸化物側で磁界が鈍
り、全てが作動ギャップとして有効に作用するわけでは
ない。すなわち、記録時と再生時で有効トラック幅が異
なることになる。そして、このように有効トラック幅が
異なると、クロストーク等の原因となる。
は、強磁性酸化物と強磁性金属薄膜の対向面は再生時に
は作動ギャップとして作用するが、記録時には、飽和磁
束密度Bsが異なることから強磁性酸化物側で磁界が鈍
り、全てが作動ギャップとして有効に作用するわけでは
ない。すなわち、記録時と再生時で有効トラック幅が異
なることになる。そして、このように有効トラック幅が
異なると、クロストーク等の原因となる。
一方、上記トラック幅規制溝(101a),(102a) の切削加工
の精度や磁気コア半対の突き合わせ精度には限度があ
り、強磁性金属薄膜(105),(106) を完全に一致させて突
き合わせることは難しく、歩留まりの大幅な低下をもた
らす。
の精度や磁気コア半対の突き合わせ精度には限度があ
り、強磁性金属薄膜(105),(106) を完全に一致させて突
き合わせることは難しく、歩留まりの大幅な低下をもた
らす。
そこで本発明は、上述の従来のものの有する欠点を解消
するために提案されたものであって、記録時と再生時の
有効トラック幅がほぼ等しく、したがって強磁性金属薄
膜の高飽和磁束密度を有効に生かして優れた電磁変換特
性の達成が可能で、さらに生産性の点でも優れた磁気ヘ
ッドを提供することを目的とする。
するために提案されたものであって、記録時と再生時の
有効トラック幅がほぼ等しく、したがって強磁性金属薄
膜の高飽和磁束密度を有効に生かして優れた電磁変換特
性の達成が可能で、さらに生産性の点でも優れた磁気ヘ
ッドを提供することを目的とする。
E.問題点を解決するための手段 本発明は、上記の目的を達成するために、強磁性酸化物
よりなる磁気コア部とこの磁気コア部の強磁性薄膜形成
面上に真空薄膜形成技術により形成される強磁性金属薄
膜とから磁気コア半対が構成され、前記強磁性金属薄膜
同士を突き合わせることにより磁気ギャップが形成さ
れ、磁気記録媒体対接面で上記強磁性薄膜形成面と磁気
ギャップ形成面とが所定角度で傾斜するとともに上記突
き合わされた強磁性金属薄膜が略一直線状に連なってな
る磁気ヘッドにおいて、上記強磁性金属薄膜のエッジ部
を切り欠くようにトラック幅規制溝を設け、上記強磁性
酸化物よりなる磁気コア部を磁気ギャップ形成面から後
退させたことを特徴とするものである。
よりなる磁気コア部とこの磁気コア部の強磁性薄膜形成
面上に真空薄膜形成技術により形成される強磁性金属薄
膜とから磁気コア半対が構成され、前記強磁性金属薄膜
同士を突き合わせることにより磁気ギャップが形成さ
れ、磁気記録媒体対接面で上記強磁性薄膜形成面と磁気
ギャップ形成面とが所定角度で傾斜するとともに上記突
き合わされた強磁性金属薄膜が略一直線状に連なってな
る磁気ヘッドにおいて、上記強磁性金属薄膜のエッジ部
を切り欠くようにトラック幅規制溝を設け、上記強磁性
酸化物よりなる磁気コア部を磁気ギャップ形成面から後
退させたことを特徴とするものである。
F.作用 強磁性金属薄膜のエッジ部を切り欠くようにトラック幅
規制溝を設け、強磁性酸化物よりなる磁気コア部を磁気
ギャップ形成面から後退させることにより、突き合わせ
精度によらず強磁性金属薄膜と強磁性酸化物とが磁気ギ
ャップ形成面で対向することがなくなり、光学的なトラ
ック幅(すなわち目視により観察したときのトラック
幅)が記録時の実効トラック幅、あるいは再生時の実効
トラック幅と略等しくなる。
規制溝を設け、強磁性酸化物よりなる磁気コア部を磁気
ギャップ形成面から後退させることにより、突き合わせ
精度によらず強磁性金属薄膜と強磁性酸化物とが磁気ギ
ャップ形成面で対向することがなくなり、光学的なトラ
ック幅(すなわち目視により観察したときのトラック
幅)が記録時の実効トラック幅、あるいは再生時の実効
トラック幅と略等しくなる。
G.実施例 以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
G−磁気ヘッドの構造の説明(第1図〜第4図参照) 第1図は本発明を適用した複合型磁気ヘッドの一例を示
す外観斜視図であり、第2図はその磁気テープ対接面を
示す要部拡大平面図である。この磁気ヘッドは、ヘッド
のテープ対接面である前端部よりバックギャップを構成
する後端部まで連続して強磁性金属薄膜を形成したもの
である。
す外観斜視図であり、第2図はその磁気テープ対接面を
示す要部拡大平面図である。この磁気ヘッドは、ヘッド
のテープ対接面である前端部よりバックギャップを構成
する後端部まで連続して強磁性金属薄膜を形成したもの
である。
この磁気ヘッドにおいては、磁気コア部(11),(12)が強
磁性酸化物、たとえばMn−Zn系フェライトで形成さ
れ、これら磁気コア部(11),(12) の接合面を斜めに切り
欠いた強磁性薄膜形成面(11a),(12a) には、フロンドギ
ャップ形成面からバックギャップ形成面に至るまで連続
して高透磁率合金、たとえばFe−Al−Si系合金膜
である強磁性金属薄膜(13A),(13B) が真空薄膜形成技術
により被着形成され、それぞれ磁気コア半対(I),(II)
として構成されている。そして、これら一対の磁気コア
半体(I),(II) をSiO2等のギャップ材を介して突き
合わせ、上記強磁性金属薄膜(13A) ,(13B)の当接面がト
ラック幅Twの磁気ギャップgとなるように構成されて
いる。
磁性酸化物、たとえばMn−Zn系フェライトで形成さ
れ、これら磁気コア部(11),(12) の接合面を斜めに切り
欠いた強磁性薄膜形成面(11a),(12a) には、フロンドギ
ャップ形成面からバックギャップ形成面に至るまで連続
して高透磁率合金、たとえばFe−Al−Si系合金膜
である強磁性金属薄膜(13A),(13B) が真空薄膜形成技術
により被着形成され、それぞれ磁気コア半対(I),(II)
として構成されている。そして、これら一対の磁気コア
半体(I),(II) をSiO2等のギャップ材を介して突き
合わせ、上記強磁性金属薄膜(13A) ,(13B)の当接面がト
ラック幅Twの磁気ギャップgとなるように構成されて
いる。
上記各磁気コア半体(I),(II) に被着形成される強磁性
金属薄膜(13A),(13B) は、磁気テープ対接面から見たと
きに、略一直線状に連なっており、磁気コア半体(I),
(II) の突き合わせ面である接合面、すなわち磁気ギャ
ップ形成面(10)に対してθなる角度で傾斜している。
金属薄膜(13A),(13B) は、磁気テープ対接面から見たと
きに、略一直線状に連なっており、磁気コア半体(I),
(II) の突き合わせ面である接合面、すなわち磁気ギャ
ップ形成面(10)に対してθなる角度で傾斜している。
ここで、上記強磁性薄膜形成面(11a),(12a) と磁気ギャ
ップ形成面(10)とがなす角θは、20゜〜80゜の範囲
内に設定することが好ましい。ここで20゜以下の角度
であると隣接トラックからのクロストークが大きくな
り、望ましくは30゜以上の角度を持たせるのがよい。
また、上記傾斜角度を90゜にした場合は、対摩耗性が
劣ることから、80゜程度以下とするのがよい。また、
傾斜角度を90゜にすると、真空薄膜形成技術を用いて
薄膜を形成するにあたって、多くの時間を要してしまう
ことや、膜構造が不均一化してしまう点で好ましくな
い。
ップ形成面(10)とがなす角θは、20゜〜80゜の範囲
内に設定することが好ましい。ここで20゜以下の角度
であると隣接トラックからのクロストークが大きくな
り、望ましくは30゜以上の角度を持たせるのがよい。
また、上記傾斜角度を90゜にした場合は、対摩耗性が
劣ることから、80゜程度以下とするのがよい。また、
傾斜角度を90゜にすると、真空薄膜形成技術を用いて
薄膜を形成するにあたって、多くの時間を要してしまう
ことや、膜構造が不均一化してしまう点で好ましくな
い。
また、上記強磁性金属薄膜(13A),(13B) の材質として
は、強磁性非晶質金属合金、いわゆるアモルファス合金
(例えばFe,Ni,Coの1つ以上の元素とP,C,
B,Siの1つ以上の元素とからなる合金、またはこれ
を主成分としAl,Ge,Be,Sn,In,Mo,
W,Ti,Mn,Cr,Zr,Hf,Nb等を含んだ合
金等のメタル−メタロイド系アモルファス合金、あるい
はCo,Hf,Zr等の遷移元素や希土類元素を主成分
とするメタル−メタル系アモルファス合金)、Fe−A
l−Si系合金であるセンダスト合金、Fe−Al系合
金、Fe−Si系合金、Fe−Si−Co系合金、パー
マロイ等が使用可能であり、その膜付け方法としても、
フラッシュ蒸着,真空蒸着,イオンプレーティング,ス
パッタリング,クラスター・イオンビーム法等に代表さ
れる真空薄膜形成技術が採用される。
は、強磁性非晶質金属合金、いわゆるアモルファス合金
(例えばFe,Ni,Coの1つ以上の元素とP,C,
B,Siの1つ以上の元素とからなる合金、またはこれ
を主成分としAl,Ge,Be,Sn,In,Mo,
W,Ti,Mn,Cr,Zr,Hf,Nb等を含んだ合
金等のメタル−メタロイド系アモルファス合金、あるい
はCo,Hf,Zr等の遷移元素や希土類元素を主成分
とするメタル−メタル系アモルファス合金)、Fe−A
l−Si系合金であるセンダスト合金、Fe−Al系合
金、Fe−Si系合金、Fe−Si−Co系合金、パー
マロイ等が使用可能であり、その膜付け方法としても、
フラッシュ蒸着,真空蒸着,イオンプレーティング,ス
パッタリング,クラスター・イオンビーム法等に代表さ
れる真空薄膜形成技術が採用される。
上述のFe−Al−Si系合金を用いる場合に、強磁性
金属薄膜(13A),(13B) は、その柱状構造の成長方向が磁
気コア部(11),(12) の強磁性薄膜形成面(11a),(12a) の
法線方向に対して所定の角度、例えば5゜〜45゜の角
度で傾斜するように被着することが好ましい。このよう
に、強磁性金属薄膜(13A),(13B) を強磁性薄膜形成面(1
1a),(12a) の法線方向に対して所定の角度をもって傾斜
して成長させることにより、得られる強磁性金属薄膜(1
3A),(13B) の磁気特性は安定かつ優れたものとなり、し
たがって得られる磁気ヘッドの品質や性能も向上する。
金属薄膜(13A),(13B) は、その柱状構造の成長方向が磁
気コア部(11),(12) の強磁性薄膜形成面(11a),(12a) の
法線方向に対して所定の角度、例えば5゜〜45゜の角
度で傾斜するように被着することが好ましい。このよう
に、強磁性金属薄膜(13A),(13B) を強磁性薄膜形成面(1
1a),(12a) の法線方向に対して所定の角度をもって傾斜
して成長させることにより、得られる強磁性金属薄膜(1
3A),(13B) の磁気特性は安定かつ優れたものとなり、し
たがって得られる磁気ヘッドの品質や性能も向上する。
また、上記強磁性金属薄膜(13A),(13B) は、この例では
真空薄膜形成技術により単層として形成しているが、例
えばSiO2,Ta2O5,Al2O3,ZrO2,Si3N4等の
高耐摩耗性絶縁膜を介して複数層積層形成してもよい。
この場合、強磁性金属薄膜の積層数は任意に設定するこ
とができる。
真空薄膜形成技術により単層として形成しているが、例
えばSiO2,Ta2O5,Al2O3,ZrO2,Si3N4等の
高耐摩耗性絶縁膜を介して複数層積層形成してもよい。
この場合、強磁性金属薄膜の積層数は任意に設定するこ
とができる。
一方、磁気記録媒体対接面における磁気ギャップgの近
傍部では、上記強磁性酸化物よりなる磁気コア部(11),
(12) はトラック幅規制溝(11b),(12b) により削り取ら
れ、強磁性金属薄膜(13A),(13B) のみにより磁気ギャッ
プgが形成されるようになっている。
傍部では、上記強磁性酸化物よりなる磁気コア部(11),
(12) はトラック幅規制溝(11b),(12b) により削り取ら
れ、強磁性金属薄膜(13A),(13B) のみにより磁気ギャッ
プgが形成されるようになっている。
本発明では、上記トラック幅規制溝(11b),(12b) の切削
位置を、上記強磁性金属薄膜(13A),(13B) の磁気ギャッ
プ形成面(10)におけるエッジと完全に一致させるのでは
なく、このエッジ近傍の強磁性金属薄膜(13A),(13B) を
少し切り欠くように強磁性薄膜形成面(11a),(12a) 寄り
に設定している。したがって、上記トラック幅規制溝(1
1b),(12b) の一壁面(11b1),(12b1) には、強磁性金属薄
膜(13A),(13B) の端面(13A1),(13B1) が露出するように
なっている。
位置を、上記強磁性金属薄膜(13A),(13B) の磁気ギャッ
プ形成面(10)におけるエッジと完全に一致させるのでは
なく、このエッジ近傍の強磁性金属薄膜(13A),(13B) を
少し切り欠くように強磁性薄膜形成面(11a),(12a) 寄り
に設定している。したがって、上記トラック幅規制溝(1
1b),(12b) の一壁面(11b1),(12b1) には、強磁性金属薄
膜(13A),(13B) の端面(13A1),(13B1) が露出するように
なっている。
このように強磁性金属薄膜(13A),(13B) を削り取る如く
トラック幅規制溝(11b),(12b) を設けることにより、強
磁性酸化物よりなる磁気コア部(11),(12) は磁気ギャッ
プ形成面より後退し、これら磁気コア部(11),(12) の先
端部(11c),(12c) が磁気ギャップ形成面(10)に臨むこと
はなくなり、強磁性金属薄膜(13A),(13B) と強磁性酸化
物である磁気コア部(11),(12) とが磁気ギャップ形成面
(10)で対向することがなくなる。これは強磁性金属薄膜
(13A),(13B) 同士がジャストトラックで一致している場
合のみならず、第3図あるいは第4図に示すように、強
磁性金属薄膜(13A) と強磁性金属薄膜(13B) との突き合
わせ状態が何れかの方向にずれた場合であっても同様で
ある。
トラック幅規制溝(11b),(12b) を設けることにより、強
磁性酸化物よりなる磁気コア部(11),(12) は磁気ギャッ
プ形成面より後退し、これら磁気コア部(11),(12) の先
端部(11c),(12c) が磁気ギャップ形成面(10)に臨むこと
はなくなり、強磁性金属薄膜(13A),(13B) と強磁性酸化
物である磁気コア部(11),(12) とが磁気ギャップ形成面
(10)で対向することがなくなる。これは強磁性金属薄膜
(13A),(13B) 同士がジャストトラックで一致している場
合のみならず、第3図あるいは第4図に示すように、強
磁性金属薄膜(13A) と強磁性金属薄膜(13B) との突き合
わせ状態が何れかの方向にずれた場合であっても同様で
ある。
本発明者等の実験によれば、強磁性金属薄膜と強磁性酸
化物とが磁気ギャップ形成面で対向した場合には、実効
トラック幅が光学トラック幅(強磁性金属薄膜同士が突
き合わされることにより形成される磁気ギャップのトラ
ック幅)よりもほぼ強磁性金属薄膜−強磁性酸化物対向
長分大きく、また記録時よりも再生時の方が大きいこと
がわかった。これに対して、強磁性金属薄膜(13A) ,(13
B)と強磁性酸化物の端面とが磁気ギャップ形成面で突き
合わされることがないように構成した磁気ヘッドでは、
光学トラック幅と記録時の実効トラック幅,再生時の実
効トラック幅がほぼ等しくなることがわかった。
化物とが磁気ギャップ形成面で対向した場合には、実効
トラック幅が光学トラック幅(強磁性金属薄膜同士が突
き合わされることにより形成される磁気ギャップのトラ
ック幅)よりもほぼ強磁性金属薄膜−強磁性酸化物対向
長分大きく、また記録時よりも再生時の方が大きいこと
がわかった。これに対して、強磁性金属薄膜(13A) ,(13
B)と強磁性酸化物の端面とが磁気ギャップ形成面で突き
合わされることがないように構成した磁気ヘッドでは、
光学トラック幅と記録時の実効トラック幅,再生時の実
効トラック幅がほぼ等しくなることがわかった。
したがって、トラック幅規制溝(11b),(12b) を強磁性金
属薄膜(13A),(13B) のエッジ部を削り取るように設け、
磁気コア部(11),(12) の先端部(11c),(12c) を磁気ギャ
ップ形成面(10)より後退させることによって、磁気コア
半対(I),(II)の突き合わせ精度に依らず、光学トラッ
ク幅=実効トラック幅(記録時)=実効トラック幅(再
生時)なる磁気ヘッドとすることができる。
属薄膜(13A),(13B) のエッジ部を削り取るように設け、
磁気コア部(11),(12) の先端部(11c),(12c) を磁気ギャ
ップ形成面(10)より後退させることによって、磁気コア
半対(I),(II)の突き合わせ精度に依らず、光学トラッ
ク幅=実効トラック幅(記録時)=実効トラック幅(再
生時)なる磁気ヘッドとすることができる。
なお、上記トラック幅規制溝(11b),(12b) 内および強磁
性金属薄膜(13A),(13B) を斜めに形成するために設けら
れた溝内には、それぞれ非磁性材(15A),(15B) あるいは
非磁性材(14A),(14B) を充填して(通常は低融点ガラ
ス,高融点ガラス等が使用される。)、磁気ヘッドの磁
気記録媒体対接面での当りを確保し、強磁性金属薄膜(1
3A),(13B)等の摩耗を防止するようになっている。ま
た、上記強磁性金属薄膜(13A),(13B) と強磁性酸化物で
ある磁気コア部(11),(12) との界面,あるいは強磁性金
属薄膜(13A),(13B) と非磁性材(14A),(14B)との界面
に、SiO2やCr等の非磁性の保護膜を設け、上記非
磁性材(14A),(14B) の充填時等に強磁性金属薄膜(13A),
(13B) が浸食されるのを防止するようにしてもよい。
性金属薄膜(13A),(13B) を斜めに形成するために設けら
れた溝内には、それぞれ非磁性材(15A),(15B) あるいは
非磁性材(14A),(14B) を充填して(通常は低融点ガラ
ス,高融点ガラス等が使用される。)、磁気ヘッドの磁
気記録媒体対接面での当りを確保し、強磁性金属薄膜(1
3A),(13B)等の摩耗を防止するようになっている。ま
た、上記強磁性金属薄膜(13A),(13B) と強磁性酸化物で
ある磁気コア部(11),(12) との界面,あるいは強磁性金
属薄膜(13A),(13B) と非磁性材(14A),(14B)との界面
に、SiO2やCr等の非磁性の保護膜を設け、上記非
磁性材(14A),(14B) の充填時等に強磁性金属薄膜(13A),
(13B) が浸食されるのを防止するようにしてもよい。
G−磁気ヘッドの製造工程の説明(第5図〜第10図
参照 次に、上記実施例の磁気ヘッドの構成をより明確なもの
とするために、その製造方法について説明する。
参照 次に、上記実施例の磁気ヘッドの構成をより明確なもの
とするために、その製造方法について説明する。
上述の磁気ヘッドを作製するには、先ず、第5図に示す
ように、例えばMn−Zn系フェライト等の強磁性酸化
物基板(20)の上面(20a) 、すなわちこの強磁性酸化物基
板(20)における磁気コア半体突き合わせ時の接合面に、
回転砥石等により断面略V字状の第1の切溝(21)を全幅
に亘って複数平行に形成し、強磁性薄膜形成面(21a) を
形成する。なお、上記強磁性薄膜形成面(21a) は、上記
強磁性酸化物基板(20)の磁気ギャップ形成面に対応する
上面(20a) と所定角度θで傾斜するように斜面として形
成され、その角度θは、ここではおよそ45゜に設定さ
れている。
ように、例えばMn−Zn系フェライト等の強磁性酸化
物基板(20)の上面(20a) 、すなわちこの強磁性酸化物基
板(20)における磁気コア半体突き合わせ時の接合面に、
回転砥石等により断面略V字状の第1の切溝(21)を全幅
に亘って複数平行に形成し、強磁性薄膜形成面(21a) を
形成する。なお、上記強磁性薄膜形成面(21a) は、上記
強磁性酸化物基板(20)の磁気ギャップ形成面に対応する
上面(20a) と所定角度θで傾斜するように斜面として形
成され、その角度θは、ここではおよそ45゜に設定さ
れている。
次に、第6図に示すように、上記強磁性薄膜形成面(21
a) を含む基板(20)の上面(20a) 全面に亘ってFe−A
l−Si系合金や非晶質合金等をスパッタリング、イオ
ンプレーティング、蒸着等の真空薄膜形成技術を用いて
被着し、強磁性金属薄膜(22)を形成する。
a) を含む基板(20)の上面(20a) 全面に亘ってFe−A
l−Si系合金や非晶質合金等をスパッタリング、イオ
ンプレーティング、蒸着等の真空薄膜形成技術を用いて
被着し、強磁性金属薄膜(22)を形成する。
次いで、第7図に示すように、強磁性金属薄膜(22)が被
着形成された第1の切溝(21)内に、非磁性材(23)を充填
した後、上記基板(20)の上面(20a) を平面研削し、平滑
度良く面出しを行い、上記基板(20)の上面(20a) に上記
強磁性薄膜形成面(21a) 上に被着される強磁性金属薄膜
(22)の端面を露出させる。なお、ここで上記強磁性金属
薄膜(22)の表面にあらかじめSiO2やCr等の非磁性
材をスパッタして保護膜を設け、上記非磁性材(23)の溶
融充填時の浸食等を防止するようにしてもよい。
着形成された第1の切溝(21)内に、非磁性材(23)を充填
した後、上記基板(20)の上面(20a) を平面研削し、平滑
度良く面出しを行い、上記基板(20)の上面(20a) に上記
強磁性薄膜形成面(21a) 上に被着される強磁性金属薄膜
(22)の端面を露出させる。なお、ここで上記強磁性金属
薄膜(22)の表面にあらかじめSiO2やCr等の非磁性
材をスパッタして保護膜を設け、上記非磁性材(23)の溶
融充填時の浸食等を防止するようにしてもよい。
次に、第8図に示すように、上記強磁性金属薄膜(22)が
被着形成された強磁性薄膜形成面(21a) に隣接して、上
記第1の切溝(21)と平行に第2の切溝(24)を切削加工
し、上記基板(20)の上面(20a) に対して鏡面加工を施
す。ここで、上記第2の切溝(24)の切削位置は、上記強
磁性金属薄膜(22)の一側縁(22b) と完全に一致させるの
が理想的であるが、加工精度を緩やかなものとし、かつ
後述の接合工程で強磁性金属薄膜(22)と強磁性酸化物と
が磁気ギャップ形成面で対向しないようにするために、
上記強磁性金属薄膜(22)の一側縁(22b) を若干削り取る
ような位置とする。
被着形成された強磁性薄膜形成面(21a) に隣接して、上
記第1の切溝(21)と平行に第2の切溝(24)を切削加工
し、上記基板(20)の上面(20a) に対して鏡面加工を施
す。ここで、上記第2の切溝(24)の切削位置は、上記強
磁性金属薄膜(22)の一側縁(22b) と完全に一致させるの
が理想的であるが、加工精度を緩やかなものとし、かつ
後述の接合工程で強磁性金属薄膜(22)と強磁性酸化物と
が磁気ギャップ形成面で対向しないようにするために、
上記強磁性金属薄膜(22)の一側縁(22b) を若干削り取る
ような位置とする。
なお、上記第2の切溝(24)の形状は、断面多角形状や断
面略半円形状等、如何なるものであってもよく、磁気ヘ
ッドのテープ対接面から見た時に、強磁性酸化物と強磁
性金属薄膜との距離を確保するようにする。このような
溝形状とすることにより、強磁性酸化物と強磁性金属薄
膜の接合面積を大きくしたままで、長波長成分の信号を
再生することによるクロストーク成分を低減することが
できる。さらに、上記のような形状とすることにより、
上記強磁性酸化物の端面が磁気ギャップのアジマス角と
異なる方向で傾斜され、アジマス損失によっては隣接又
は隣々接トラックからの信号のピックアップ量、すなわ
ちクロストークを減少させることができる。
面略半円形状等、如何なるものであってもよく、磁気ヘ
ッドのテープ対接面から見た時に、強磁性酸化物と強磁
性金属薄膜との距離を確保するようにする。このような
溝形状とすることにより、強磁性酸化物と強磁性金属薄
膜の接合面積を大きくしたままで、長波長成分の信号を
再生することによるクロストーク成分を低減することが
できる。さらに、上記のような形状とすることにより、
上記強磁性酸化物の端面が磁気ギャップのアジマス角と
異なる方向で傾斜され、アジマス損失によっては隣接又
は隣々接トラックからの信号のピックアップ量、すなわ
ちクロストークを減少させることができる。
上述のような工程により作製される一対の強磁性酸化物
基板(20)のうち、一方の基板(20)に対して、第9図に示
すように、上記第1の切溝(21)及び第2図の切溝(24)と
直交する方向に溝加工を施し、巻線溝(25)を形成し強磁
性酸化物基板(30)を得る。
基板(20)のうち、一方の基板(20)に対して、第9図に示
すように、上記第1の切溝(21)及び第2図の切溝(24)と
直交する方向に溝加工を施し、巻線溝(25)を形成し強磁
性酸化物基板(30)を得る。
続いて、上記基板(20)の上面(20a) か上記基板(30)の上
面(30a) 上の少なくともいずれか一方にギャップスペー
サを被着し、第10図に示すように、これら基板(20),
(30) を上記強磁性金属薄膜(22)同士が突き合わされる
ように接合配置する。このとき、これら強磁性金属薄膜
(22)同士がずれて接合されたとしても、強磁性金属薄膜
(22)と強磁性酸化物とがこの接合面で対向することはな
く、突き合わせによる光学的トラック幅を実効トラック
幅とすることができる。
面(30a) 上の少なくともいずれか一方にギャップスペー
サを被着し、第10図に示すように、これら基板(20),
(30) を上記強磁性金属薄膜(22)同士が突き合わされる
ように接合配置する。このとき、これら強磁性金属薄膜
(22)同士がずれて接合されたとしても、強磁性金属薄膜
(22)と強磁性酸化物とがこの接合面で対向することはな
く、突き合わせによる光学的トラック幅を実効トラック
幅とすることができる。
そして、これら基板(20)及び(30)をガラスにより融着す
ると同時に、上記第2の切溝(24)内に上記非磁性材(26)
を充填する。なお、上記ギャップスペーサとしては、S
iO2,ZrO2,Ta2O5,Cr等が使用される。また、
この製造工程において、上記第2の切溝(24)への非磁性
材(26)の充填は、基板(20),(30) の融着と同時でなく、
例えば第8図に示す工程であらかじめ第2の切溝(24)内
に非磁性材(26)を充填し、第10図に示す工程ではガラ
ス融着のみとしてもよい。
ると同時に、上記第2の切溝(24)内に上記非磁性材(26)
を充填する。なお、上記ギャップスペーサとしては、S
iO2,ZrO2,Ta2O5,Cr等が使用される。また、
この製造工程において、上記第2の切溝(24)への非磁性
材(26)の充填は、基板(20),(30) の融着と同時でなく、
例えば第8図に示す工程であらかじめ第2の切溝(24)内
に非磁性材(26)を充填し、第10図に示す工程ではガラ
ス融着のみとしてもよい。
そして、第10図中A−A線及びA′−A′線の位置で
スライシング加工し、複数個のヘッドチップを切り出し
た後、磁気テープ摺接面を円筒研磨して第1図に示す磁
気ヘッドを完成する。なお、このとき基板(20)及び(30)
に対するスライシング方向を突き合わせ面に対して傾斜
させることにより、アジマス記録用の磁気ヘッドを作製
することができる。
スライシング加工し、複数個のヘッドチップを切り出し
た後、磁気テープ摺接面を円筒研磨して第1図に示す磁
気ヘッドを完成する。なお、このとき基板(20)及び(30)
に対するスライシング方向を突き合わせ面に対して傾斜
させることにより、アジマス記録用の磁気ヘッドを作製
することができる。
ここで、この磁気ヘッドの一方の磁気コア部(11)は強磁
性酸化物基板(20)を母材としており、他方の磁気コア部
(12)は強磁性酸化物基板(30)を母材としている。また、
強磁性金属薄膜(13A),(13B) は強磁性金属薄膜(22)に、
非磁性材(14A),(14B) は非磁性材(23)に、非磁性材(15
A),(15B) は非磁性材(26)にそれぞれ対応している。
性酸化物基板(20)を母材としており、他方の磁気コア部
(12)は強磁性酸化物基板(30)を母材としている。また、
強磁性金属薄膜(13A),(13B) は強磁性金属薄膜(22)に、
非磁性材(14A),(14B) は非磁性材(23)に、非磁性材(15
A),(15B) は非磁性材(26)にそれぞれ対応している。
以上、本発明の具体的な実施例について説明したが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。例え
ば、強磁性金属薄膜が磁気ギャップ近傍部にのみ被着形
成される磁気ヘッドや、強磁性金属薄膜が磁気ギャップ
から離れた位置で屈曲した磁気ヘッド等、本発明の要旨
を逸脱しない範囲において、種々の磁気ヘッドに適用可
能である。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。例え
ば、強磁性金属薄膜が磁気ギャップ近傍部にのみ被着形
成される磁気ヘッドや、強磁性金属薄膜が磁気ギャップ
から離れた位置で屈曲した磁気ヘッド等、本発明の要旨
を逸脱しない範囲において、種々の磁気ヘッドに適用可
能である。
H.発明の効果 以上の説明からも明らかなように、本発明の磁気ヘッド
においては、トラック幅規制溝を強磁性金属薄膜を少し
削り取るように設け、強磁性酸化物よりなる磁気コア部
を磁気ギャップ形成面より後退させるているので、磁気
コア半対の突き合わせ精度に依らず強磁性金属薄膜と強
磁性酸化物とが磁気ギャップ形成面で対向することがな
くなり、光学的トラック幅と記録時の実効トラック幅,
あるいは再生時の実効トラック幅が略等しく、強磁性金
属薄膜の高飽和磁束密度特性を有効に活用することが可
能な磁気ヘッドの提供が可能となる。また、記録時と再
生時の実効トラック幅がほぼ等しいことから、クロスト
ーク等の虞れも少なく、高記録密度化にも有利である。
においては、トラック幅規制溝を強磁性金属薄膜を少し
削り取るように設け、強磁性酸化物よりなる磁気コア部
を磁気ギャップ形成面より後退させるているので、磁気
コア半対の突き合わせ精度に依らず強磁性金属薄膜と強
磁性酸化物とが磁気ギャップ形成面で対向することがな
くなり、光学的トラック幅と記録時の実効トラック幅,
あるいは再生時の実効トラック幅が略等しく、強磁性金
属薄膜の高飽和磁束密度特性を有効に活用することが可
能な磁気ヘッドの提供が可能となる。また、記録時と再
生時の実効トラック幅がほぼ等しいことから、クロスト
ーク等の虞れも少なく、高記録密度化にも有利である。
さらには、トラック幅規制のために設けられる溝の加工
精度や磁気コア半対同士の突き合わせ精度等が緩やかで
あることから、生産性の点でも効果は大きい。
精度や磁気コア半対同士の突き合わせ精度等が緩やかで
あることから、生産性の点でも効果は大きい。
第1図は本発明を適用した磁気ヘッドの一実施例を示す
外観斜視図であり、第2図はその磁気記録媒体対接面を
示す要部拡大平面図である。 第3図は磁気コア半対の突き合わせ状態の他の例を示す
磁気記録媒体対接面の要部拡大平面図であり、第4図は
磁気コア半対の突き合わせ状態のさらに他の例を示す磁
気記録媒体対接面の要部拡大平面図である。 第5図ないし第10図は第1図の磁気ヘッドを作製する
ための製造工程を示す概略的な斜視図であり、第5図は
第1の切溝加工工程、第6図は強磁性金属薄膜形成工
程、第7図はガラス充填及び平面研磨工程、第8図は第
2の切溝加工工程、第9図は巻線溝加工工程、第10図
はガラス融着工程をそれぞれ示す。 第11図は従来の磁気ヘッドを示す外観斜視図である。 I,II……磁気コア半対 10……磁気ギャップ形成面 11,12……磁気コア部 11a,12a……強磁性薄膜形成面 11b,12b……トラック幅規制溝 13A,13B……強磁性金属薄膜
外観斜視図であり、第2図はその磁気記録媒体対接面を
示す要部拡大平面図である。 第3図は磁気コア半対の突き合わせ状態の他の例を示す
磁気記録媒体対接面の要部拡大平面図であり、第4図は
磁気コア半対の突き合わせ状態のさらに他の例を示す磁
気記録媒体対接面の要部拡大平面図である。 第5図ないし第10図は第1図の磁気ヘッドを作製する
ための製造工程を示す概略的な斜視図であり、第5図は
第1の切溝加工工程、第6図は強磁性金属薄膜形成工
程、第7図はガラス充填及び平面研磨工程、第8図は第
2の切溝加工工程、第9図は巻線溝加工工程、第10図
はガラス融着工程をそれぞれ示す。 第11図は従来の磁気ヘッドを示す外観斜視図である。 I,II……磁気コア半対 10……磁気ギャップ形成面 11,12……磁気コア部 11a,12a……強磁性薄膜形成面 11b,12b……トラック幅規制溝 13A,13B……強磁性金属薄膜
Claims (1)
- 【請求項1】強磁性酸化物よりなる磁気コア部とこの磁
気コア部の強磁性薄膜形成面上に真空薄膜形成技術によ
り形成される強磁性金属薄膜とから磁気コア半対が構成
され、 前記強磁性金属薄膜同士を突き合わせることにより磁気
ギャップが形成され、 磁気記録媒体対接面で上記強磁性薄膜形成面と磁気ギャ
ップ形成面とが所定角度で傾斜するとともに上記突き合
わされた強磁性金属薄膜が略一直線状に連なってなる磁
気ヘッドにおいて、 上記強磁性金属薄膜のエッジ部を切り欠くようにトラッ
ク幅規制溝を設け、上記強磁性酸化物よりなる磁気コア
部を磁気ギャップ形成面から後退させたことを特徴とす
る磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26543485A JPH0648528B2 (ja) | 1985-11-26 | 1985-11-26 | 磁気ヘツド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26543485A JPH0648528B2 (ja) | 1985-11-26 | 1985-11-26 | 磁気ヘツド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62125510A JPS62125510A (ja) | 1987-06-06 |
JPH0648528B2 true JPH0648528B2 (ja) | 1994-06-22 |
Family
ID=17417099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26543485A Expired - Lifetime JPH0648528B2 (ja) | 1985-11-26 | 1985-11-26 | 磁気ヘツド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648528B2 (ja) |
-
1985
- 1985-11-26 JP JP26543485A patent/JPH0648528B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62125510A (ja) | 1987-06-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |