JPS61237211A - 磁気ヘツド - Google Patents

磁気ヘツド

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JPS61237211A
JPS61237211A JP7878685A JP7878685A JPS61237211A JP S61237211 A JPS61237211 A JP S61237211A JP 7878685 A JP7878685 A JP 7878685A JP 7878685 A JP7878685 A JP 7878685A JP S61237211 A JPS61237211 A JP S61237211A
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ferromagnetic metal
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気ヘッドに関するものであり、特に磁気ギャ
ップ近傍部が強磁性金属薄膜で形成されてなる、いわゆ
る複合型の磁気ヘッドに関するものである。
〔従来の技術〕
例えばVTR(ビデオテープレコーダ)等の磁気記録再
生装置においては、記録信号の高密度化が進められてお
り、この高密度記録に対応して磁気記録媒体として磁性
粉にFe、Co、Ni等の強磁性金属の粉末を用いた、
いわゆるメタルテープや、強磁性金属材料を蒸着により
ベースフィルム上に被着した、いわゆる蒸着テープ等が
使用されるようになっている。そして、この種の磁気記
録媒体は高い抗磁力Heを有するために、記録再生に用
いる磁気ヘッドのヘッド材料にも高い飽和磁束密度Bs
を有することが要求されている。例えば、従来磁気ヘッ
ド材料として多用されているフェライト材では飽和磁束
密度Bsが低く、またパーマロイでは耐摩耗性に問題が
ある。
一方、上述の高密度記録化に伴って、磁気記録媒体に記
録される記録トラックの狭小化も進められており、これ
に対応して磁気ヘッドのトラック幅も極めて狭いものが
要求されている。
そこで従来、例えばセラミックス等の非磁性基板上に飽
和磁束密度の高い強磁性金属薄膜を被着形成し、これを
トラック部分とした複合型磁気ヘッドが提案されている
が、この種の磁気ヘッドでは磁路が膜厚の薄い強磁性金
属薄膜のみにより構成されるので、磁気抵抗が大きく効
率上好ましくなく、また上記強磁性金属薄膜の膜形成を
膜成長速度の極めて遅い真空薄膜形成技術で行うため、
磁気ヘッド作製に時間を要する等の問題があった。
あるいは、磁気コア部がフェライト等の強磁性酸化物か
らなり、これら各磁気コア部の磁気ギャップ形成面に強
磁性金属薄膜を被着した複合型磁気ヘッドも提案されて
いるが、この場合には磁路と上記金属薄膜とが直交する
方向に位置するため渦電流損失が発生し再生出力の低下
を招く虞れがあり、また上記磁気コア部と上記金属薄膜
間に擬偵ギャップが形成され、充分な信鯨性が得られな
い等の問題がある。
そこで本願出願人は、先に特願昭58−250988号
明細書において、例えばメタルテープ等の高い抗磁力を
有する磁気テープに高密度記録するのに適した複合型磁
気ヘッドを提案した。この磁気ヘッドは、第19図に示
すように、M n −Z nフェライト等の強磁性酸化
物により形成される一対の磁気コア半体(101) 、
 (102)の突き合わせ面をそれぞれ斜めに切り欠い
て強磁性金属薄膜形成面(103)。
(104)を形成し、この強磁性金属薄膜形成面(10
3) 、 (104)上に真空薄膜形成技術によりFe
−Al−3i系合金(いわゆるセンダスト)等の強磁性
金属薄膜(105) 、 (106)を被着形成し、こ
れら強磁性金属薄膜(105) 、 (106)を当接
することにより磁気ギャップ(107)を構成し、さら
にトラック幅規制溝内にテープ摺接面を確保し強磁性金
属薄膜(105) 、 (106)の摩耗を防止するた
めに低融点ガラス(108) 、 (109)あるいは
高融点ガラス(110) (11(111)を充填して
構成されるものであって、信鯨性や磁気特性、耐摩耗性
等の点で優れた特性を有するものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、このように構成される磁気ヘッドにおいては
、上記高融点ガラス(110) 、 (111)が充填
されるトラック幅規制溝(101a) 、 (102a
)の形状が問題で、例えばこのトラック幅規制溝(10
1a) 、 (102a)が単に磁気コア半体(101
) 、 (102)を斜めに切り欠くことにより形成さ
れたものでは、この部分で対向する強磁性酸化物と強磁
性金属薄膜との距離があまり大きくないので、特に磁気
ギャップがアジマス記録を行うようにアジマス角度で形
成されている場合、隣接又は隣々接トラックの信号を拾
い長波長域においてクロストークを生じる虞れがある。
あるいは、上記強磁性酸化物と強磁性金属薄膜との距離
を大きくするために、上記トランク幅規制溝(101a
) 、 (102a)の形状を磁気テープ対接面から見
た時に中途部で屈折する多角形状にすることも考えられ
るが、この場合には、加工時の材料に対するストレス(
歪)が大きくなり、屈折部においてマイクロクラックを
生じたり、溝の縁の部分においてカケ(チッピング)を
誘発したりする虞れがある。さらに、溝形状の非対称性
から、ガラス充填時の熱膨張の違いからくる応力差やガ
ラス流れ・ヌレ特性が悪くなり、この応力のアンバラン
スから生ずる要因等により上記高融点ガラス(110)
、 (111)にクラックを生じる虞れもある。
したがって、出力等の記録再生特性が低下し、また、溝
形状の非対称性に起因して溝入れ加工時に溝幅および溝
入れピッチのバラツキを生じること、使用する砥石に対
して2段階以上の成形を必要としその寸法精度も厳しい
こと、砥石の摩耗が大きいこと等、生産性の点でも不利
である。
そこで本発明は、上述の従来のものの有する欠点を解消
するために提案されたものであって、クロストークを解
消するとともに材料ストレスや加ニストレス等の低減を
図り、マイクロクラ・ツクやヒビ等の発生が少なく記録
再生特性に優れ、さらに生産性の点でも優れた磁気ヘッ
ドを提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記の目的を達成するために、強磁性酸化物よ
りなる磁気コア半体とこの磁気コア半体の強磁性薄膜形
成面上に真空薄膜形成技術により形成される強磁性金属
薄膜と磁気ギャップ近傍部に充填される非磁性材とから
なり、前記強磁性金属薄膜同士を突き合わせることによ
り磁気ギャップが構成され、テープ対接面から見たとき
に上記強磁性薄膜形成面と磁気ギャップ形成面とが所定
角度で傾斜するとともに上記突き合わされた強磁性金属
薄膜が略一直線状に連なり、上記強磁性酸化物と非磁性
材の界面が単一もしくは複数の曲面となっていることを
特徴とするものである。
〔作用〕
このように、強磁性酸化物と非磁性材との界面を単一も
しくは複数の曲面とすることにより、この部分で対向す
る強磁性酸化物と強磁性金属薄膜との距離が大きいもの
となり、クロストークが防止される。また、トラック幅
規制溝の形状が略円弧状であるため、この溝内に充填さ
れる非磁性材の流れ・ヌレ等が良くなり気泡の発生も抑
えられ、さらにたとえ応力差があったとしても全面均一
な歪分散が図られ、強磁性酸化物や非磁性材等にヒビや
クララ・りが発生し難くなる。
さらに、この曲面からなるトラック幅規制溝は、対称性
を有する溝であるので、加工バランスに優れ、溝入れ精
度も確保され、加工時の砥石の摩耗もバラツキが少ない
ものとなる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
先ず、ヘッドのテープ対接面である前端部よりパックギ
ャップを構成する後端部まで連続して強磁性金属薄膜を
形成した本発明の一実施例について説明する。
第1図は本発明を適用した複合型磁気ヘッドの一例を示
す外観斜視図であり、第2図はその磁気テープ対接面を
示す要部拡大平面図である。
この磁気ヘッドにおいては、磁気コア半体(11)。
(12)が強磁性酸化物、たとえばMn−Zn系フェラ
イトで形成され、これら磁気コア半体(11)。
(12)の接合面を斜めに切り欠いた強磁性薄膜形成面
(lla) 、 (12a)には、フロントギャップ形
成面からバックギャップ形成面に至るまで連続して高透
磁率合金、たとえばFe−Al−3t系合金膜である強
磁性金属薄膜(13)が真空薄膜形成技術により被着形
成されている。そして、これら一対の磁気コア半体(1
1) 、 (12)をSiO2等のギャップ材を介して
突き合わせ、上記強磁性金属薄膜(13)の当接面がト
ラック幅Twの磁気ギャップgとなるように構成されて
いる。ここで、上記各磁気コア半体(11) 、 (1
2)に被着形成される強磁性金属薄膜(13)は、磁気
テープ対接面から見たときに、−直線状に連なっており
、磁気コア半体(11) 、 (12)の突き合わせ面
である接合面、すなわち磁気ギャップ形成面(10)に
対してθなる角度で傾斜している。
そして磁気ギャップgの形成面近傍、すなわち磁気テー
プ対接面における磁気ギャップgの両側部には、トラッ
ク幅を規制し上記強磁性金属薄膜(13)の摩耗を防止
するための非磁性材(14) 、 (15)が溶融充填
されている。
ここで、上記磁気コア半体(11) 、 (12)に形
成されるトラック幅規制溝(llb) 、 (12b)
は、上記非磁性材(15)と強磁性酸化物との界面の形
状がこの磁気ヘッドを磁気テープ対接面から見たときに
略円弧状となるような曲面をもって切削加工され、この
トラック幅規制溝(llb) 、 (12b)に臨む強
磁性酸化物とこれに対向する強磁性金属薄膜(13)と
の距離が確保されている。したがって、アジマス記録を
行う磁気ヘッドであっても、隣接又は隣々接トラックの
信号を拾うことはなく、この部分でクロストークが発生
することはない。
また、上記トラック幅規制溝(llb) 、 (12b
)の形状が断面略円弧状の、いわゆる円形溝であるため
、この偽の対称バランスによって加工時の強磁性酸化物
に対するストレスが小さなものとなり、磁気コア半体(
11) 、 (12)のマイクロクラックの発生が皆無
となり、チッピングやヒビ等を誘発する確率は非常に少
なくなっている。さらに、このトラック幅規制溝(ll
b) 、 (12b)の形状に起因して、高融点ガラス
等からなる非磁性材(15)のヌレ・流れが良好になり
、この非磁性材(15)に気泡が発生することもなくな
っている。そして、上記トラック幅規制溝(llb) 
、 (12b)中に上記非磁性材(15)を流し込んだ
時に応力差が発生したとしても、上記トランク幅規制溝
(llb) 、 (12b)の曲面性により、全面均一
な歪分散が図られ、磁気コア半体(11) 、 (12
)を構成する強磁性酸化物や非磁性材(15)にヒビや
クラックが発生し難くなっている。
なお、上記トラック幅規制溝(llb) 、 (12b
)の形状としては、上述のような単一の曲面形状ばかり
でなく、第3図に示すように複数の、この例では2つの
円弧状の曲面(llc) (lid)(lid)および
(12c) 、 (12d)が連なるような2段形状と
してもよく、さらには第4図に示すように小径の円弧状
曲面(lie) 。
(12e)と大径の円弧状曲面(llf) 、 (12
f)が連なる2段形状としてもよい。
一方、上記強磁性薄膜形成面(lla) 、 (12a
)と磁気ギャップ形成面(10)とがなす角θは、20
”〜80°の範囲内に設定することが好ましい。ここで
20°以下の角度であると隣接トラックからのクロスト
ークが大きくなり、望ましくは30”以上の角度を持た
せるのがよい。また、上記傾斜角度を90”にした場合
は、耐摩耗性が劣ることから、80°程度以下とするの
がよい、また、傾斜角度を90°にすると、磁気ギャッ
プgの近傍部に形成される上述の強磁性金属薄膜(13
)の膜厚をトラック幅Twに等しく形成する必要があり
、真空薄膜形成技術を用いて薄膜を形成するにあたって
、多くの時間を要してしまうことや、膜構造が不均一化
してしまう点で好ましくない。
すなわち、上記磁気コア半体(11) 、 (12)に
被着形成される強磁性金属薄膜(工3)の膜厚tは、t
=Twsin  θ でよいことから、トラック幅Twに相当する膜厚を膜付
けする必要がなく、ヘッド作製に要する時間を短縮する
ことができる。ここで、Twはトラック幅であり、θは
上記強磁性薄膜形成面(11,1) 。
(12a)と磁気ギャップ形成面(10)とのなす角度
である。
また、上記強磁性金属薄膜(13)の材質としては、強
磁性非晶質金属合金、いわゆるアモルファス合金(例え
ばFe、Ni、Coの1つ以上の元素とP、C,B、S
tの1つ以上の元素とからなる合金、またはこれを主成
分としA、It、 Ge、 Be。
3n、In、Mo、W、Ti、Mn、Cr、Zr。
Hf、Nb等を含んだ合金等のメタル−メタロイド系ア
モルファス合金、あるいはCo、)if、Zr等の遷移
元素や希土類元素を主成分とするメタル−メタル系アモ
ルファス合金)、Fe−Al−3i系合金であるセンダ
スト合金、Fe−Alt系合金、Fe−3i系合金、F
e−3t−Co系合金、パーマロイ等が使用可能であり
、その膜付は方法としても、フラッシュ蒸着、真空蒸着
、イオンブレーティング、スパッタリング、クラスター
・イオンビーム法等に代表される真空薄膜形成技術が採
用される。
上記Fe−Aj!−3i系合金を使用する場合に、その
主成分であるFe、kl、Stの組成範囲としては、A
fの含有量が2〜10重量%、Siの含有量が4〜15
%、残部がFeであることが好ましい。すなわち、上記
Fe−Al−3i系合金を Fe1I Alb 5ic (a、b、cは各成分の重量比を表す。)で表したとき
に、その組成範囲が 70≦aく95 2≦b:51Q 4≦C≦15 であることが望ましい。上記AβやSiが少なすぎても
、また逆に多すぎてもFe−Al−3i系合金の磁気特
性が劣化してしまう。
また、上記Feの一部をGoあるいはNiのうち少なく
とも1種と置換することも可能である。
上記Feの一部をCOと置換することにより飽和磁束密
度を上げることができる。特に、Feの40重量%をC
oで置換したもので最大の飽和磁束密度が得られる。こ
のGoの置換量としては、Feに対して0〜60重量%
の範囲内であることが好ましい。
上記Feの一部をNiと置換することにより、飽和磁束
密度を減少することなく透磁率を高い状態の保つことが
できる。このNtの置換量としては、Feに対して0〜
40重量%の範囲内であることが好ましい。
さらに、上述のFe−Aj!−3i系合金には、耐蝕性
や耐摩耗性を改善するために各種元素を添加剤として加
えてもよい。上記添加剤として使用される元素としては
、Sc、Y、La、Ce、Nd、Gd等のランタン系列
を含むIIIa族元素、Ti、Zr、Hf等の■a族元
素、V、 Nb、 Ta等のVa族元素、Cr、Mo、
W等のVIa族元素、Mn、Tc、Re等の■a族元素
、Cu、Ag。
Au等の!b族元素、Q a +  I n + G 
e * S n +sb等が挙げられる。
ところで、上述のFe−Al−3i系合金を用いる場合
に、強磁性金属薄膜(13)は、その柱状構造の成長方
向が磁気コア半体(11)、(12)の強磁性薄膜形成
面(lla) 、 (12a)の法線方向に対して所定
の角度λ、すなわち5°〜45°の角度で傾斜するよう
に被着することが好ましい。
このように、強磁性金属薄膜(13)を強磁性薄膜形成
面(lla) 、 (12a)の法線方向に対して所定
の角度をもって傾斜して成長させることにより、得られ
る強磁性金属薄膜(13)の磁気特性は安定かつ優れた
ものとなり、したがって得られる磁気ヘッドの品質や性
能も向上するのである。
ところで、上記強磁性金属薄膜(13)は、この例では
真空ii*形成技術により単層として形成しているが、
例えばS i Ot+ T a *Os+ A 1 t
o3+ZrOx、S i3N4等の高耐摩耗性絶縁膜を
介して複数層積層形成してもよい、この場合、強磁性金
属薄膜の積層数は任意に設定することができる。
次に、上記実施例の磁気ヘッドの構成をより明確なもの
とするために、その製造方法について説明する。
上記実施例の磁気ヘッドを作製するには、先ず、第5図
に示すように、例えばMn−Zn系フェライト等の強磁
性酸化物基板(20)の上面(20a) 、すなわちこ
の強磁性酸化物基板(20)における磁気コア半体突き
合わせ時の接合面に、回転砥石等により断面略V字状の
第1の切溝(21)を全幅に亘うて複数平行に形成し、
強磁性薄膜形成面(21a)を形成する。なお、上記強
磁性薄膜形成面(21a)は、上記強磁性酸化物基板(
20)の磁気ギャップ形成面に対応する上面(20a)
と所定角度θで傾斜するように斜面として形成され、そ
の角度θは、ここではおよそ45°に設定されている。
次に、第6図に示すように、上記強磁性薄膜形成面(2
1a)を含む基板(20)の上面(20a)全面に亘っ
てFe−Al−3i系合金や非晶質合金等をスパッタリ
ング、イオンブレーティング、蒸着等の真空薄膜形成技
術を用いて被着し、強磁性金属薄膜(22)を形成する
次いで、第7図に示すように、強磁性金属薄膜(22)
が被着形成された第1の切溝(21)内に、非磁性材(
23)を充填した後、上記基板(20)の上面(20a
)を平面研削し、平滑度良く面出しを行い、上記基板(
20)の上面(20a)に上記強磁性薄膜形成面(21
a)上に被着される強磁性金属薄膜(22)の端面を露
出させる。
次に、第8図に示すように、上記強磁性金属薄膜(23
)が被着形成された強磁性薄膜形成面(21a)に隣接
して、上記第1の切溝(21)の−側縁(21b)と若
干オーバーランプするように第1の切溝(21)と平行
に第2の切溝(24)を切削加工し、上記基板(20)
の上面(20a)に対して鏡面加工を施す。この結果、
上記強磁性金属薄膜(22)のみにより磁気ギャップが
構成されるようにトラック幅が規制される。
ここで、上記第2の切溝(24)の形状は、単なるV字
状ではなく、例えば断面略半円形状のような、いわゆる
カマボッ形の曲面とし、磁気ヘッドのテ−プ対接面から
見た時に、強磁性酸化物と強磁性金属薄膜との距離を確
保するようにする。このような溝形状とすることにより
、強磁性酸化物と強磁性金属薄膜の接合面積を大きくし
たままで、長波長成分の信号を再生することによるクロ
ストーク成分を低減することができる。さらに、上記の
ような形状とすることにより、上記強磁性酸化物の端面
が磁気ギャップのアジマス角と異なる方向で傾斜され、
アジマス損失によって隣接又は隣々接トラックからの信
号のピックアツプ量、すなわちクロストークを減少させ
ることができる。
また、上記第2の切溝(24)は、対称性を有する溝で
あるので、垂直性が良く加工バランスに優れ、溝入れ精
度を良好なものとすることができるとともに、加工時の
砥石の摩耗もバラツキが少ないものとなる。さらに、こ
の第2の切溝(24)の切削加工に使用する砥石は、砥
石角度の成形の必要はなく、砥石先端を円弧状ドレッサ
を1度通すだけで済む。
さらにまた、上記強磁性薄膜形成面(21a)上に強磁
性金属薄膜(22)を被着形成した後、トラック幅を規
制するための第2の切溝(24)を形成するという工程
となっているため、この第2の切溝(24)の切削位置
を調節することによりトラック幅を精度良く製造するこ
とが可能となり、強磁性金属薄膜のみで構成された磁気
ギャップ部から最短距離を通って強磁性酸化物に磁束を
通す形状の磁気ヘッドを歩留り良く製造できるとともに
、出力も大きくなり、生産性や信頬性、製造コストの点
で有利である。
上述のような工程により作製される一対の強磁性酸化物
基板(20)のうち、一方の基板(20)に対して、第
9図に示すように、上記第1の切溝(21)及び第2の
切溝(24)と直交する方向に溝加工を施し、巻線溝(
25)を形成し強磁性酸化物基板(30)を得る。
続いて、上記基板(20)の上面(20a)か上記基板
(30)の上面(30a)上の少なくともいずれか一方
にギャップスペーサを被着し、第10図に示すように、
これら基板(20) 、 (3G)を上記強磁性金属T
i1Wj。
(22)同士が突き合わされるように接合配置する。
そして、これら基板(20)及び(30)をガラスによ
り融着すると同時に、上記第2の切溝(24)内に上記
非磁性材(26)を充填する。なお、上記ギャップスペ
ーサとしては、S t Oz+ Z r O2,T a
 zos+ Cr等が使用される。また、この製造工程
において、上記第2の切溝(24)への非磁性材(26
)の充填は、基板(20) 、 (30)の融着と同時
でな(、例えば第9図に示す工程であらかじめ第2の切
溝(24)内に非磁性材(26)を充填し、第10図に
示す工程ではガラス融着のみとしてもよい。
そして、第10図中A−A線及びA’−A′線の位置で
スライシング加工し、複数個のへソドチップを切り出し
た後、磁気テープ摺接面を円筒研磨して第1図に示す磁
気ヘッドを完成°する。なお、このとき基板(20)及
び(30)に対するスライシング方向を突き合わせ面に
対して傾斜させることにより、アジマス記録用の磁気ヘ
ッドを作製することができる。
ここで、この磁気ヘッドの一方の磁気コア半体(11)
は強磁性酸化物基板(20)を母材としており、他方の
磁気コア半体(12)は強磁性酸化物基板(30)を母
材としている。また、強磁性金属薄膜(13)は強磁性
金属薄膜(22)に、非磁性材(14)は非磁性材(2
3)に、非磁性材(15)は非磁性材(26)にそれぞ
れ対応している。また、トラック幅規制溝(llb) 
、 (12b)の曲面形状は、第2の切溝(24)の形
状に由来している。
このような製造工程により製造される磁気ヘッドにおい
ては、強磁性金属薄膜(22)の膜構造の不均一な部分
が第7図で説明した研磨工程、すなわちギャップ面研磨
加工時に削り取られてしまうため、磁気ギャップが一平
面上に形成され磁路に沿ってその各部が高透磁率を示す
強磁性金属薄膜(22)のみによって構成され、安定し
た高出力が得られるようになる。
次に、強磁性金属薄膜を磁気ギャップ近傍部のみに形成
した実施例にって説明する。
第11図は、磁気ギャップ近傍部にのみ強磁性金属薄膜
を形成した磁気ヘッドの一例を示すものである。この磁
気ヘッドにおいては、一対の磁気コア半体(40) 、
 (41)がMn−Zn系フェライト等の強磁性酸化物
で形成され、磁気ギヤツブg近傍のフロントデプス側に
のみ強磁性金属薄膜(42)が、例えばFe−A、1−
3i系合金等の高透磁率合金をスパッタリング等の真空
薄膜形成技術で被着することにより設けられている。ま
た、非磁性材(43) 、 (44)が磁気ギャップg
の形成面近傍に溶融充填されている。そして、磁気テー
プ対接面から見た時の上記磁気コア半体(40) 、 
(41)と非磁性材(44)との界面、すなわち上記磁
気コア半体(40) 、 (41)に形成されたトラッ
ク幅規制溝(40a) 、 (41a)の形状は、先の
実施例と同様に円弧状の曲面となっており、クロストー
クの防止が図られている。
なお、上記強磁性金属薄膜(42)が磁気テープ形成面
から見た時に磁気ギャップ形成面に対して所定の角度θ
で傾斜していることは先の実施例と同様である。
このような磁気ヘッドは、例えば第12図ないし第18
図に示す工程を経て製造される。
すなわち、先ず、第12図に示すように、例えばMn−
Znフェライト等の強磁性酸化物基板(50)の長手方
向−稜部に断面半円形の円錐状の複数の切溝(51)を
、回転砥石等により形成する。ここで上記基板(50)
の上面(50a)は磁気ギャップ形成面に対応し、上記
切溝(51)は基板(50)の磁気ギャップ形成位置近
傍に相当する部分に形成される。
この切溝(51)の切削加工に先の実施例の製造工程で
用いられたのと同様の砥石が使用可能であることは言う
までもない。
次に、第13図に示すように、上記切溝(51)に非磁
性材(52)を溶融充填した後、上面(50a) と前
面(50b)とを平面研磨する。
次いで、第14図に示すように、上記酸化物ガラス(5
2)を溶融充填した上記切溝(51)の−側縁若干オー
バーラツプするように上記−稜部に切溝(51)と隣り
合う複数の切溝(53)を形成する。この時、形成され
る切溝(53)の内壁面(53a)には、上記非磁性材
(52)の一部が露出している。また、この内壁面(5
3a)と上記上面(50a)との交線(54)は、上記
基板(50)の前面(50b)と直角をなしている。ま
た、この内壁面(53a)と上面(50a)とのなす角
度は、所要角度、例えば45°となっている。
続いて、第15図に示すように、スパッタリング等の真
空薄膜形成技術を用いて、上記基板(50)の少なくと
も上記切溝(53)を覆うようにスパッタリング等の真
空薄膜形成技術を用いて高透磁率合金の例えばFe−A
l−5i系合金を被着し、強磁性金属薄膜(55)を形
成する。この強磁性金属薄膜(55)の形成において、
切溝(53)の一方の内壁面(53a)上に強磁性金属
が効率良く被着するように、上記基板(50)を傾斜さ
せてスパッタリング装置内に配置するようにしてもよい
そして、第16図に示すように、強磁性金属薄膜(55
)が被着された切溝(53)に、上記非磁性材(52)
よりも低融点の非磁性材(56)を溶融充填した後、基
板(50)の上面(50a)と前面(50b)とを平面
研磨し鏡面仕上げを行う。
また、巻線溝側の磁気コア半体を形成するために、第1
6図に示すような加工を施した強磁性酸化物基板(50
)に、巻線溝(57)を形成する溝加工を行い、第17
図に示す強磁性酸化物基板(60)を得る。
さらに、上記基板(50)の磁気ギャップ形成面となる
上面(50a)と上記基板(60)の磁気ギャップ形成
面となる上面(60a)とを、これら上面(50a) 
、 (60a)の少なくともいずれか一方に膜付けされ
たギャップスペーサを介して第18図に示すように突き
合わせ、ガラス融着を行う。その後、基板(50)と基
板(60)とを合体させたブロックを、第18図中B−
B線及びB ” −B ’ 線の位置でスライシング加
工し、複数のヘッドチップを得る。このスライシング加
工は場合によってはアジマス角だけ傾けて行う。
最後に、切り出した各ヘッドチップに対し、磁気テープ
摺接面の円筒研磨を施し、第11図に示す磁気ヘッドを
完成する。
ここで、第11図に示す磁気ヘッドの一方の磁気コア半
体(41)は上記一方の強磁性酸化物基板(50)を母
材としており、他方の磁気コア半体(40)は他方の強
磁性酸化物基板(60)を母材としている。
また、強磁性金属薄膜(42)は強磁性金属薄膜(55
)に、非磁性材(43)は非磁性材(56)に、非磁性
材(44)は非磁性材(52)にそれぞれ対応している
。また、磁気コア半体(40) 、 (41)を構成す
る強磁性酸化物と非磁性材(44)の界面の形状、すな
わちトラック幅規制溝(40a) 、 (41a)の形
状は、上記切溝(51)の形状に由来し、テープ対接面
から見たときに円弧状に湾曲している。
このように構成される磁気ヘッドにおいては、先の実施
例と同様に、強磁性金属薄膜(42)の各部がヘッドの
け路方向に沿って高い透磁率を示すようになり、安定に
高出力を得ることができ、また、強磁性酸化物と非磁性
材(44)の界面が曲面となっているのでひび、割れ等
が発生することなく安定したものとなる。
さらに加えて、この実施例の磁気ヘッドにおいては、ヘ
ッドの後部側の接合面、すなわちバックギャップ面にお
いて強磁性酸化物同士が直接ガラス融着されていること
から、ヘッドチップ耐破壊強度が大きく製造し易いヘッ
ドとなっており、強磁性金属薄膜の安定とあいまって歩
留りの向上を図ることができる。また、上記磁気ヘッド
では、強磁性金属薄膜(42)は磁気ギャップgの近傍
部のみに形成されているため、この強磁性金属薄膜(4
2)の形成面積が少なくて済み、例えばスパッタリング
装置で一括処理可能な個数を大幅に増やせることで量産
性の向上を図ることができる。
以上、本発明の具体的な実施例について説明したが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明の磁気ヘッド
においては、強磁性酸化物と非磁性材との界面の形状を
単一もしくは複数の曲面となるようにしているので、磁
気ギャップ以外の部分における強磁性酸化物と強磁性金
属薄膜との距離が充分に確保され、クロストークが防止
され、良好な記録再生特性を示す磁気ヘッドとなってい
る。
また、強磁性酸化物と強磁性金属薄膜の界面を曲面とし
たことで、加工時の材料に対するストレスによる歪がこ
の界面において全面均一に分散され、マイクロクランク
の発生は皆無となり、チッピングやヒビ等の誘発する確
率も極めて少なくなっている。さらには、非磁性材のヌ
レ性や流れ等も良好なものとなり、気泡等も発生し難く
なっている。
したがって、強磁性金属薄膜の安定化を図ることができ
、安定した磁気特性を得ることが可能となり、強度的に
も信軌性が高く、高抗磁力な磁気記録媒体に適用して好
適な磁気ヘッドが得られる。
さらに、本発明の磁気ヘッド゛は、加工時の歩留まりも
良好で、生産性の点でも優れた磁気ヘッドとなっている
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した磁気ヘッドの一実施例を示す
外観斜視図であり、第2図はその磁気テープ対接面を示
す要部拡大平面図、第3図は強磁性酸化物と非磁性材と
の界面の形状の他の例を示す要部拡大平面図、第4図は
上記界面の形状のさらに他の例を示す要部拡大平面図で
ある。 第5図ないし第10図は第1図の磁気ヘッドを作製する
ための製造工程を示す概略的な斜視図であり、第5図は
第1の切溝加工工程、第6図は強磁性金属薄膜形成工程
、第7図はガラス充填及び平面研磨工程、第8図は第2
の切溝加工工程、第9図は巻線溝加工工程、第10図は
ガラス融着工程をそれぞれ示す。 第11図は本発明の他の実施例を示す外観斜視図である
。第12図ないし第18図はその製造工程を工程順に示
す概略斜視図であり、第12図は溝加工工程、第13図
は非磁性材充填工程、第14図は第2の溝加工工程、第
15図は強磁性金属薄膜形成工程、第16図は非磁性材
充填及び平面研磨工程、第17図は巻線溝加工工程、第
18図はガラス融着工程をそれぞれ示す。 第19図は従来の磁気ヘッドを示す外観斜視図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 強磁性酸化物よりなる磁気コア半体とこの磁気コア半体
    の強磁性薄膜形成面上に真空薄膜形成技術により形成さ
    れる強磁性金属薄膜と磁気ギャップ近傍部に充填される
    非磁性材とからなり、前記強磁性金属薄膜同士を突き合
    わせることにより磁気ギャップが構成され、 テープ対接面から見たときに上記強磁性薄膜形成面と磁
    気ギャップ形成面とが所定角度で傾斜するとともに上記
    突き合わされた強磁性金属薄膜が略一直線状に連なり、 上記強磁性酸化物と非磁性材の界面が単一もしくは複数
    の曲面となっていることを特徴とする磁気ヘッド。
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