JPH06500748A - 自動車内の安全装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 自動車内の安全装置 この発明は、請求項１の前提部による自動車内の安全装置に関する。

正面衝突事故の場合、自動車内の乗客は前方へ加速される。負傷の危険性は、座 席クッション前縁の支持水準を高くすることによって低減される。とりわけ、こ れによって安全ベルトの抑止効果が著しく改善され、ベルトを着用した乗客がす べる落ちることが予防される。しかし、座り心地の理由がら、通常の運転時にこ の支持水準を事故技術上有利な高い位置とすることはできない。

正面衝突の際に、車両座席を車両横軸の分だけ後方へ倒すことは既知である（フ ランス特許１０１２７１８９号）。この傾倒運動は、スライド・シャフトを介し て行われる。スライド・シャフトは、前方バンパーの領域に端部が位置していて 、正面衝突の際には客室に押し込まれる。しかし、正面衝突の際にスライド・シ ャフトが客室の中へ侵入することは別の安全工学的見地から不都合であり、また スライド・シャフトが曲がったりつかえたりする危険性があるため、その作用は 不確実である。

別の既知の構成（ドイツ特許３６３１８８１号）においては、正面衝突の際、車 両座席の前縁が持ち上げられるかあるいは堅く固定され、これにより、車両座席 の前縁が押し下げられないようにされている。このために、大工技術による直線 駆動装置または大工技術による回転駆動装置で作動される拡大伝達装置（ストレ ッチングギア）が用いられている。このような駆動装置は、がなり大きい正面衝 突を感知する加速センサを介して作動される。加速センサ、大工技術による駆動 装置、必要なワイヤ、および場合によっては予備要素を備えたこのような構成は 、複雑であり、高価にもつく。

゛　別の既知の構成（ドイツ特許公開３３３７２３２号）にあっては、正面衝突 の際、車両座席の前縁が上昇機構によって持ち上げられる。この上昇機構は、車 両の衝突エネルギーを利用し、車両部材間の相対的な運動を運動伝達要素を通じ て伝達することによって、作動される。このために、事故の際に変形運動により 客室の方向へ動かされる、車両前部に配置された装置群と、その後に配置された 車両ボディの領域との間の相対的な運動が利用される。この場合、装置群に固定 されたワイヤが、転向ローラを通じて、車両座席の前縁を持ち上げるための上昇 機構に連結されている。しかし、上昇機構を、比較的長い距離を経て自動車前部 の装置群に連結することは困難である。また、各人の座席位置に応じて座席を調 整する際に、その作用位置をも調整する適切な連結を作り出すのは困難である。

この発明の課題は、正面衝突の際に簡単な手段で座席前縁の上昇が得られるよう に、車両内の上記のような安全装置を再構成することにある。

この課題は、請求項１の特徴部によって解決される。

請求項１によれば、車両座席はロック装置によって保持されており、このロック 装置は負荷に応じてロックを解除する要素、特に予め決められた破断要素を含ん でいる。このロック解除要素は、衝突の際に慣性力によって座席に一定の負荷が 課せられたときにロック装置を解除する。これによって、車両座席は、この座席 の縦方向の調整のために設けられているレールの上を、その加速方向と運動エネ ルギーとに応じて車両縦方向前方へ移動することができる。車両座席の前縁を持 ち上げるための上昇機構、および車両ボディの固定部に、運動伝達要素が連結さ れている。

本発明による構成では、衝突時に制動される車両ボディに対する座席の運動エネ ルギーがまずロック装置の解除のために利用され、続いて上昇機構の作動に利用 される。ロック解除要素は、約５Ｇの加速が課せられたときにロック装置を解除 するように構成されるのが適切であり、このいき値は、通常の運転条件より上に 設けられる。

上昇機構が車両座席、好ましくは座席クッションに配置され、車両ボディに対す る座席の運動が利用されるため、運動伝達手段の結合が短い行程でよく、これに より、簡単かつ価格的に有利な構成が可能となる。

衝突の際、車両座席の前縁が持ち上げられ、座席クッションの有効なくさび角が 拡大されるため１．走行方向における支持効果が改善される。

請求項２によれば、ロック装置の解除後、あるいは予め決められた破断要素の破 断後、車両座席の縦運動は、制動要素またはストッパにより、上昇機構の作動に 十分な所定の距離に制動あるいは限定される。ストッパは、突然の衝撃を和らげ るための緩衝装置として構成することができる。

請求項３によれば、座席が縦方向に調整される際にも、上昇機構の調整のための 所定の距離が維持されるように、制動要素またはストッパを、座席の縦方向の調 整に応じて調整することが提案される。座席保持のためのロック装置にロック解 除要素または予め決められた破断要素を含ませることは当然であるが、制動要素 またはストッパのためのロック装置を比較的強力に構成することが望ましい。

適当な調整装置を座席縦方向調整装置に連結させ、座席縦調整装置とともにワン タッチで操作できるように構成するのが適切である。

請求項４によれば、運動伝達要素として、相対運動に伴って容易に転向できるバ ウデンワイヤの使用が提案される。しかし、その他の運動伝達要素、たとえばジ ヨイントを備えたロッド配置も可能である。

請求項５によれば、運動、調整距離および結合方向を上昇機構によりよく適合さ せるために、パウデンワイヤを車両座席内において少なくとも１個の転向ローラ に通すことが提案される。

通常の車両座席では、その前方領域は通常、膝窩を支持するために高く形成され た膨らみ部として構成されている。請求項６では、この部分を上向きに旋回可能 な座席クッション部とすることが提案される。旋回運動を実現するために、バウ デンワイヤを、場合によっては単数または複数の転向ローラを通じて座席クッシ ョン部の旋回レバーに連結させることが望ましい。

請求項７によれば、運動伝達要素のための有利な短い行程を、外から見えずかつ その他の点においても不都合を生じないようにする構成は、特にパウデンワイヤ のための固定装置を座席の下の車両床または座席レールに設けることによって得 られる。

請求項８によれば、固定装置は、座席が縦方向に調整される際に、前述のストッ パの場合と同様に、同じ行程に調整されることが必要である。また、調整装置と 固定装置とを、予め決められた破断要素よりも強固な仕様とすることも必要であ る。これは、上昇機構の反力がこの固定装置にかけられるためである。

この発明の１実施例を、図面を用い、その他の特徴、細部、利点を挙げてさらに 詳細に説明する。

添付の図面には、座席クッション２と背もたれ３とを備えた車両座席１が示され ている。

車両座席１は、保持金具４により、座席レール５に、縦方向に移動できるように に保持されている。参照番号６はグリップ７を備えたロック装置を示しており、 このロック装置によって車両座席１を歯切り８に沿って縦方向に固定することが できる。

この縦方向の調整のためのロック装置６は、図示したように、予め決められた破 断要素９を含んでいる。この破断要素９は５Ｇ以上の負荷で破断し、対応する強 い衝突が起こった際に座席１を開放して、走行方向に縦移動させる。

グリップ７は、固定装置１１とストッパ１２とに連結していて、固定装置１１と ストッパ１２とを座席の縦方向の調整に応じて同じ距離だけ移動させる（作用線 １０で示す）。

衝突が起こり、予め決められた破断要素９により座席が開放された時、固定装置 １１はストッパ１２と同様にその位置に固定される。この固定装置１１は、バウ デンワイヤ１３に連結されている。このワイヤは、ローラ１４を通じて座席クッ ション２の内部を案内され、旋回レバー１５の末端に連結されている。

旋回レバー１５は、座席クッション２の前縁の領域において座席クッシ目ン２の 部材１７の一部を構成していて、車両横軸１６の分だけ旋回可能である。

図示した安全装置は、以下の機能を有している。すなわち、重大な正面衝突が起 こった場合、予め決められた破断要素９が破断し、座席１を開放して、慣性力と 運動エネルギーとに応じてストッパ１２の位置まで前方に走行させる。バウデン ワイヤ１３は、この運動の際も一端が固定装置１１に固定されたままである。

車両座席２と固定装置１１との間の相対的な運動により、パウデンワイヤ１３に よって旋回レバー１５は破線で示した位置まで引き下げられ、これによって旋回 レバ１５−に固く結合された座席クッション部１７は、破線で示した位置まで上 向きに移動する。

したがって、正面衝突の際、座席クッション２の前縁または座席クッション部１ ７が持ち上げられて、支持効果が改善されるとともに、有効なくさび角度が拡大 される。これによって、特に、安全ベルト着用時のいわゆる「潜り込み」の危険 性が低減される。

安全ベルトが着用されていない場合も、エアバッグ・システムが設けられている と、計器板に通常設けられる膝受けを設けることなくすませることができる。

これにより、負傷の危険性を低減し、かつ計器板に重要な機能を備え、費用上有 利に構成することができる。

国際調査報告 国際調査報告 Ｅ　Ｐ９１０１４０１ Ｓ＾　４９６８２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 自動車内の安全装置 １．縦方向に調整でき、かつロック装置によって保持される少なくとも１つの車 両座席を備えた自動車内の安全装置であって、前記座席の前縁を上昇機構により 持ち上げ、有効なくさび角を拡大することによって、座席クッションの支持効果 を改善することができ、前記上昇機構は、特に正面衝突の際の車両の衝突エネル ギーを利用し、車両の部材間の相対的な運動により、運動伝達要素を通じて作動 可能であり、その特徴として、ロック装置（６）が負荷に応じたロック解除要素 、特に予め決められた破断要素（９）を含んでいて、このロック解除要素が、衝 突の際に慣性力によって車両座席（１）に一定の負荷が課せられたときにロック 装置（６）を解除することにより、座席（１）が車両縦方向前方に移動し、また 運動伝達要素（バウデンワイヤ１３）が、車両ボディの固定部（固定装置１１） と座席（１）の上昇機構（旋回レバー１５）とに結合している安全装置。 ２．座席（１）の縦運動が、予め決められた破断要素（９）の破断後に、ストッ パ（１２）としての制動要素によって制動され、そして／または所定の行程に限 定されることを特徴とする請求項１記載の安全装置。 ３．制動要素（ストッパ１２）が、通常の座席縦方向調整において、座席（１） とともに、所定の距離を維持しながら調整可能であることを特徴とする請求項２ 記載の安全装置。 ４．バウデンワイヤ（１８）が運動伝達要素として使用されることを特徴とする 請求項１から３のいずれかの項に記載の安全装置。 ５．バウデンワイヤ（１３）が車両座席内において少なくとも１個の転向ローラ （１４）に通されることを特徴とする請求項４記載の安全装置。 ６．車両座席の前縁が、上向きに旋回可能な座席クッション部（１７）として構 成されており、バウデンワイヤ（１３）が座席クッション部（１７）の旋回レバ ー（１５）に連結されていることを特徴とする請求項４記載の安全装置。 ７．運動伝達要素、特にバウデンワイヤ（１３）が、車両座席（１）の下方の固 定装置（１１）に連結されていることを特徴とする請求項１から６のいずれかの 項に記載の安全装置。 ８．通常の座席縦方向調整の際に、固定装置（１１）が機械的結合を通じて座席 （１）と同じ行程分調整可能であることを特徴とする請求項７記載の安全装置。