JP4080609B2 - 車両用座席 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両の前席あるいは後席において衝突時のサブマリン現象を防止するための車両用座席に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の前面衝突時に、シートベルトが正規の状態で乗員に装着されていないと、シートベルトに拘束された乗員が下方へ潜り込む姿勢になり、腰ベルトが骨盤から外れてしまう現象(いわゆるサブマリン現象)を生じることがある。このようなサブマリン現象が生じると、乗員の臀部あるいは下肢が前下方に移動し、シートベルトが乗員の腹部にかかったり、下肢が乗員前方のインストルメントパネルに二次衝突することが考えられる。
【0003】
このサブマリン現象を抑制するために、従来より、シートフレーム前端部に突起を設けたり、パネルを設けることが提案されている。あるいは、特開平5−229378号公報のようにエアバッグを利用したものや、実開平2−149328号公報のように機械的にシート前端部を持ち上げるもの、あるいは実公平7−27240号公報のように火薬アクチュエータを用いて機械的に持ち上げるものなどが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前述の突起やパネルを設ける従来技術ではフレームが「く」字形に変形して十分なサブマリン抑止効果を発揮できないという問題があった。また前述のエアバッグを用いるものや機械的に座部を持ち上げる従来技術は、いずれも構造が複雑であり、部品点数も多く、しかもコンパクトさに欠けるため、座部内の狭い空間にこれらの機構を収容することに困難を伴い、レイアウト上の困難さなどもあって製品化しにくいのが実情であった。
【0005】
従って本発明の目的は、構成が簡単でコンパクトでかつ確実に作動するようなサブマリン抑止機構を有する車両用座席を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用座席は、請求項1に記載したように、座部に設けるクッションフレームと、クッションフレームの両側部に設けたブラケットと、これらブラケット間にわたって設けられかつ第1ロッドおよびこの第1ロッドに挿入された第2ロッドおよび車両の衝突時にガスを発生するガス発生体を有していて前記ガス発生体からガスが発生したときに前記第2ロッドが第1ロッドに入り込む方向に作動するサブマリン抑止体と、前記サブマリン抑止体の第1ロッドと第2ロッドが縮み側に移動したときこのサブマリン抑止体を上昇させる方向に連動させるべくサブマリン抑止体を前記ブラケットに連結するリンクとを具備している。
【0007】
この発明では、衝突が検知されたときにガス発生体が急速にガスを発生することにより、アクチュエータ内蔵形のサブマリン抑止体の第1ロッドと第2ロッドが互いに縮む方向に作動するとともに、その作動に伴ってサブマリン抑止体がリンクを介して上方位置まで瞬時に移動する。こうして乗員が座部に沈み込むサブマリン現象が抑制される。
【0008】
この発明は、請求項2に記載したように、前記一対のリンクは、それぞれ、一端側を前記各ブラケットに回動自在に取付けてリンクの他端側を下方に垂らした姿勢とし、これら一対のリンクの前記他端側に前記第1ロッドと第2ロッドの端部を軸によって回動自在に連結し、前記第1ロッドと第2ロッドが縮み側に移動したとき前記リンクが回動上昇するとともに前記サブマリン抑止体が上昇するようにしたことを含んでいる。このように構成された本発明は、サブマリン抑止体が縮み側に作動したときにその動きがリンクを回動上昇させる方向にダイレクトに作用することにより、サブマリン抑止体が所望高さまで瞬時に上昇する。
【0009】
この発明は、請求項3に記載したように、前記ブラケットは、その一部に上下方向に貫通する孔を形成し、この孔に上方からボルトを挿入することによって前記ブラケットを前記シートクッションに固定することを含んでいる。このものでは、シートクッションの上方からボルトによってブラケットを組付けること(いわゆる縦止め)ができるようになり、組付性が改善される。
【0010】
この発明は、請求項4に記載したように、前記第1ロッドと第2ロッドの前記ブラケット寄りの領域に、衝突時に上方から加わる乗員の荷重に関して座席中央寄りの部位よりも変形しやすい変形調整部を設けたことを含んでいる。このものは、衝突によってサブマリン抑止体が上昇したときに、望ましい形状にサブマリン抑止体を変形させることができ、乗員の荷重を受ける部位の荷重分散化が図れて面圧を下げることを可能ならしめる。
【0011】
この発明は、請求項5に記載したように、前記サブマリン抑止体に、ガス発生体を内蔵したシリンダとこのシリンダに挿入されかつ前記ガス発生体がガスを発生したときにシリンダから突出する方向に移動する作動部材を有するアクチュエータを収容し、前記作動部材がシリンダから突出する方向に移動したとき前記第2ロッドが第1ロッドに引き込まれる方向に移動するように前記シリンダと作動部材をそれぞれサブマリン抑止体を装着することを含んでいる。
【0012】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態](図1〜図6)
図1に示した本発明の第1の実施形態の車両用座席10は、座部11のフレーム(クッションフレーム)12と、クッションフレーム12の両側部に位置する左右一対のサイドフレーム部13,14間に設けるサブマリン抑止機構15とを具備している。
【0013】
サブマリン抑止機構15は、一方のサイドフレーム部13に固定された第1ブラケット20と、この第1ブラケット20に前後方向の支軸21によって上下方向に回動自在に支持された第1リンク22と、他方のサイドフレーム部14に固定された第2ブラケット25と、この第2ブラケット25に前後方向の支軸26によって上下方向に回動自在に支持された第2リンク27と、これら第1リンク22と第2リンク27間に架け渡されて座部11の幅方向に延びるサブマリン抑止体30などを備えている。
【0014】
第1リンク22と第2リンク27は、それぞれ一端側が前記支軸21,26によって支持され、他端側が垂れ下がった姿勢となっており、支軸21,26を中心に上下方向に回動できるようになっている。ブラケット20,25は、それぞれ上方から見てハット形断面を有し、ボルトやリベット等の締結部材31あるいは溶接等の固定手段によって、サイドフレーム部13,14に固定される。
【0015】
サブマリン抑止体30は、クッションフレーム12を横切る方向(座席の幅方向)に延びる中空の第1ロッド35と、この第1ロッド35に対し軸線方向に移動可能に挿入された第2ロッド36を含んでいる。第1ロッド35と第2ロッド36は互いに同一軸線上に位置している。
【0016】
第1ロッド35の一端部35aは、前記支軸21と平行な連結軸40によって第1リンク22に回動自在に支持されている。この端部35aの近傍に、塑性加工によって内側に凹ませた凹部41,42を形成することにより、端部35aの近傍領域の上下方向の断面二次モーメントを、座席中央寄りの部位よりも小さくしている。第1ロッド35の他端部35bは、第2ロッド36を挿入可能な内径で開口している。
【0017】
第2ロッド36の一端部36aは、前記支軸26と平行な連結軸45によって第2リンク27に回動自在に支持されている。この端部36aの近傍に、塑性加工によって内側に凹ませた凹部46,47を形成することにより、端部36aの近傍領域の上下方向の断面二次モーメントを、座席中央寄りの部位よりも小さくしている。
【0018】
第2ロッド36の他端部36bは一端部36aよりも小径に形成され、この他端部36bが、第1ロッド35の端部35bの開口から第1ロッド35の内部に挿入されている。これら第1ロッド35と第2ロッド36は互いに端部35b,36bを嵌合した状態において、軸線方向に相対移動可能である。
【0019】
第1リンク22と第2リンク27は、図2に実線で示すように、連結軸40,45側が垂れ下がった状態の下降位置から2点鎖線で示す上昇位置にわたって、上下方向に回動自在である。各リンク22,27が前記下降位置にあるときの連結軸40,45間の距離をL1とした場合、リンク22,27が前記上昇位置にあるときの連結軸40,45間の距離L2がL1よりも(2×L3)分だけ短くなるようにしている。
【0020】
言い換えると、連結軸40,45間の距離がL1のときサブマリン抑止体30は前記下降位置、すなわち図3(A)にH1で示す高さにあり、連結軸40,45間の距離がL2となるまでサブマリン抑止体30が縮んだときに、サブマリン抑止体30が前記上昇位置、すなわち図3(A)にH2で示す高さまで移動するように構成されている。
【0021】
前記リンク22,27は、図4に一方のリンク22を代表して示したように、ブラケット20の側面20aに当接可能なストッパ48を有している。ストッパ48の一例はリンク22の一部を内方に切り起こしたものであり、リンク22が前記下降位置まで回動降下した状態においてブラケット20の側面20aに当接することにより、リンク22がそれ以上下がることを阻止している。他方のリンク27にも同様のストッパ48が設けられている。
【0022】
このためサブマリン抑止体30はリンク22,27を介してブラケット20,25に取付けられた状態において、連結軸40,45間の距離が前記L1よりも大きくなることが阻止される。従って第1ロッド35と第2ロッド36は、リンク22,27が回動できる範囲(サブマリン抑止体30が上下できる範囲)において、図2に示すように、十分な重なりしろ(L4以上、L5以下)が確保される。なお、切起こしによる前記ストッパ48を用いる代りに、ロッド35,36の端面をブラケット20,25に当接させることによって、リンク22,27の下限位置を規制する構成でもよい。
【0023】
アクチュエータ内蔵形サブマリン抑止体30の一例は、図5に示すように構成されている。このものは、円筒状の第1ロッド35の軸線方向中間部の内側に固定されたカラー50を有している。このカラー50を第1ロッド35に固定する手段の一例は、第1ロッド35の一部を外側から塑性変形させることによる「かしめ」加工であるが、かしめ以外の手段によって固定してもかまわない。図中の符号51はかしめ部を示している。
【0024】
カラー50の中央部に形成された貫通孔52に、センターロッド53の基部53aが挿入されている。センターロッド53の基部53aは「かしめ」加工などによってカラー50に固定されている。従ってセンターロッド53はカラー50を介して第1ロッド35と一体化している。センターロッド53は第1ロッド35と同心である。
【0025】
センターロッド53の先端側にピストン部55が設けられている。このピストン部55は第2ロッド36の内側に挿入され、かつ、第2ロッド36の軸線方向に移動自在としている。センターロッド53と第2ロッド36との間に、後述するガス膨張室56が形成される。
【0026】
ピストン部55にガス発生体(スクイブ:火薬)60が収容されている。ガス発生体60にはリード線61が接続されたヒータ等の点火系62が内蔵されている。リード線61は車両の衝突を検出するセンサ63に接続され、衝突が検出された時にリード線61を介して点火系62に供給される電流によって着火し、ガス発生体60が急速に燃焼してガスが発生するようになっている。なお、センサ63はエアバッグに使用される衝突検知センサを用い、エアバッグの展開と同期してガス発生体60に着火させるように構成してもよい。
【0027】
前記ピストン部55にガス通路65が形成されている。このガス通路65は、センターロッド53と第2ロッド36との間に形成されるガス膨張室56に連通している。ピストン部55には、ガス膨張室56をシールするためのオーリング等のシール材66が設けられている。第2ロッド36にもガス膨張室56をシールするためのオーリング等のシール材67が設けられている。センターロッド53の軸線方向中間部分、すなわちピストン部55と基部53aとの間は、第2ロッド36の端部36bが軸線方向に摺動できる円柱状軸部68となっている。
【0028】
図6は、第2ロッド36に設けるシール材67を保持するためのシール保持部70の加工前の状態を示している。このものは、シール保持部70の段付き部分71にシール材67を装着したのち、第2ロッド36の端末延出縁72を矢印Rで示す方向に折り曲げることにより、シール材67の抜け止めをなすことのできるシール保持部70が形成されるようにしている。このような曲げ加工によるシール保持部70であれば、第2ロッド36の内周面に機械加工などによってシール収容溝を成形する場合に比較して、容易にかつ短時間にシール保持部70が得られるという利点がある。
【0029】
次に前記第1の実施形態(図1〜図6)の作用について説明する。
【0030】
この実施形態のサブマリン抑止体30は、その長さが前記L1の状態で、リンク22,27とブラケット20,25を介してクッションフレーム12に組付けられる。そして車両が通常の運行状態にあるとき(非衝突時)に、サブマリン抑止体30は図3(A)に示す下降位置(高さH1)にある。このため乗員Mはサブマリン抑止体30に関して違和感なく着座することができる。
【0031】
衝突時にセンサ63が作動し、リード線61を介して供給される電流によってガス発生体60が着火し、ガス発生体60が急速に燃焼する。これにより膨張するガスがガス通路65を経てガス膨張室56に噴出する。このため、第2ロッド36が第1ロッド35に入り込む方向に移動することにより、連結軸40,45間の距離がL2に縮まる。このためサブマリン抑止体30が図3(A)に示す上昇位置H2まで移動することになり、乗員Mの臀部あるいは大腿部が座部11の下方に沈みこむことが抑制され、サブマリン現象が防止される。
【0032】
このようにサブマリン抑止機構15が作動する時には、第1ロッド35と第2ロッド36が縮む方向に移動するため、ロッド35,36の重なりしろがL4からL5に増大する。このため、ロッド35,36の重なり部分に乗員の重力加速度以上の大荷重が加わっても、サブマリン抑止体30が十分な強度と剛性を発揮できるものである。
【0033】
前記衝突時に乗員からサブマリン抑止体30に入力する力(座部の前下方に向かう力)は、ロッド35,36が抜ける方向に対して直角な方向に作用する。しかもロッド35,36が縮み側に移動することにより、ロッド35,36の重なりしろが大きくなる。このため、ロッド35,36が縮み側に移動したのち伸び側に戻ることを阻止するための戻り抑止機構を省略することが可能である。
【0034】
またこの実施形態の場合、ガス発生体60が燃焼する際のガス噴出による反力は、センターロッド53とカラー50を介して第1ロッド35を図5において右方向に動かす力となるため、ガス噴出によるエネルギーを最大限利用できるものである。つまりガス発生時の反力が第1ロッド35を右方向に動かすとともに、ガス発生に伴なう内圧増大によって第2ロッド36が左方向に駆動されるため、エネルギーロスが少く高効率にロッド35,36を作動させることができる。
【0035】
衝突時にサブマリン抑止体30が乗員の荷重(前下方に加わる荷重)によって変形する場合、サブマリン抑止体30の両端近傍、すなわち凹部41,42,46,47を設けた領域が座席中央寄りの部位よりも変形しやすくなる。このためサブマリン抑止体30に加わる荷重の分散化が図れる。この点については、後述する第13の実施形態(図19〜図20)において詳しく述べる。
【0036】
前述したようにこの実施形態の車両用座席10によれば、通常運行時にはサブマリン抑止体30が着座違和感の原因になることがなく、衝突時にはサブマリン抑止体30が所定高さまで上昇することにより、サブマリン現象を効果的に防止することができる。
【0037】
このサブマリン抑止体30は、ガス発生体60が燃焼するときにロッド35,36が縮む方向に作動するため、サブマリン抑止体30を座席10に組付ける際あるいは座席10から取外す際などに誤って作動させても、ロッド35,36が突出する方向に移動することがなく、安全である。
【0038】
なお、図3(B)に示すように、衝突時に乗員Mが移動する方向(前下方)Pに対して、サブマリン抑止体30が直角方向に移動(上昇)するように、サブマリン抑止機構15に傾斜角度θをつけてクッションフレーム12に取付けるようにしてもよい。こうすることにより、荷重Pの入力時にサブマリン抑止体30に回転モーメントが作用することを回避できる。
[第2の実施形態](図7)
図7に示す実施形態は、サブマリン抑止体30に戻り抑止機構80を設けた例である。すなわち車両衝突時にガス発生体60が燃焼し、第1ロッド35と第2ロッド36が縮み側に移動したのち伸び側に戻ることがないようにしている。そのための構造として、第2ロッド36の端部36bの外周部に先端側の外径が広がるテーパ面81を形成し、テーパ面81と第1ロッド35の内面との間に、ボール等の転がり部材82を第2ロッド36の周方向に複数個収容するとともに、転がり部材82をテーパ面81に押し付けるための弾性部材(例えばゴム製オーリング)83を収容している。
【0039】
このような戻り抑止機構80を備えたサブマリン抑止体30は、ガス発生体60の燃焼によって各ロッド35,36が縮み側に移動するときには、転がり部材82がテーパ面81から離れようとするため縮み側にロッド35,36が移動することが許容される。ロッド35,36が縮んだのち何らかの力がロッド35,36を伸び側に移動させる方向に作用した場合に、転がり部材82がテーパ面81に食い込むようになるため、いわゆるワンウェイ・リニヤクラッチと同様にロッド35,36が伸び側に移動することが阻止される。このため、サブマリン抑止体30を前記上昇位置H2にさらに確実に保持することができる。
【0040】
この第2の実施形態をはじめとして、後述する各実施形態の基本的な構成と作用については第1の実施形態の座席装置10と共通であるから、各実施形態に共通する部位に共通の符号を付して説明は省略する。
[第3の実施形態](図8)
この実施形態では、第1の実施形態のシール材66,67(図5に示す)を用いる代りに、センターロッド53と第2ロッド36との摺動部分に高粘性グリス等の油脂85を塗布することにより、前記摺動部分のシール性を確保している。ガス発生体60の燃焼は1回のみであり、しかもシール性が要求されるのはガスが膨張する瞬間だけであるから、前記摺動部分はそのときのガスの圧力を保持できれば足りる。このような高粘性油脂85を摺動部分に用いることにより、オーリング等のシール材66,67が不要となり、シール材66,67を収容するための溝加工も不要となるから、部品数や加工工数等も削減することができ、低コスト化に寄与できる。
[第4の実施形態](図9)
この実施形態は、第2ロッド36の側部に突設したチャンバ90にガス発生体60を収容した例である。この実施形態のようにガス発生体60を収容するチャンバ90を第2ロッド36の外側に設けたものであれば、サブマリン抑止体30を組立てる際に細心の注意を要するガス発生体60を、組立工程の最後に組込むことができるため、組立工程中の万が一の危険性を防止する上でさらに有効である。
[第5の実施形態](図10)
この実施形態は、第4の実施形態と同様に、第2ロッド36の側部に突設したチャンバ90にガス発生体60を収容した例であるが、チャンバ90に設けた雄ねじ部92を第2ロッド36の雌ねじ部93にねじ込むことにより、チャンバ90を第2ロッド36に固定するようにしている。このようなねじ込み式のチャンバ90を採用すれば、ガス発生体60を収容したチャンバ90を第2ロッド36に容易に組付けることができる。
[第6の実施形態](図11)
この実施形態は、ガス発生体60を収容したチャンバ90を横に倒した姿勢で第2ロッド36の側部に設けた例である。こうすることにより、第2ロッド36の側面からのチャンバ90の突出高さを小さくすることができるようになり、省スペース化を図る上で有利である。なお、チャンバ90は、第5の実施形態(図10)と同様にねじ込み式としてもよい。
[第7の実施形態](図12)
この実施形態は、ブラケット20,25とリンク22,27の形状と取付構造を簡略化した例である。このブラケット20,25は、上方から見てL形の断面形状となるように厚手の金属板を曲げたものである。リンク22,27も平板状の簡易な形状としている。
【0041】
そしてこの実施形態では、ブラケット20,25の基部20b,25bのそれぞれ上下2か所が、図1に示す実施形態と同様に、ボルトあるいはリベット等の締結部材31によってクッションフレーム12の内側面に締結される。ただし、締結部材31の数は図1に示す実施形態の場合と比較して半分ですむ。このような実施形態(図12)によれば、ブラケット20,25およびリンク22,27の構成が簡単でかつ締結部材31が少なくてすみ、しかもサブマリン抑止体30との連結も簡単であるため、低コスト化が可能となる。
[第8の実施形態](図13,図14)
この実施形態は第7の実施形態と同様にブラケット20,25とリンク22,27等の簡略化と締結部材の削減化を図り、しかもブラケット20,25の強度と剛性を高めた例である。すなわち、ブラケット20,25の上部と下部にそれぞれ水平方向に延びる上壁20c,25cと下壁20d,25dを一体に絞り成形するとともに、上下方向中間部分に補強ビード95を形成している。また、後壁20e,25eの一部を切り起こすことによって下向きのフック部96を形成している。クッションフレーム12(または必要に応じて補強プレート97)には、前記フック部96が上方から嵌合することのできる形状の切欠き部98が形成されている。
【0042】
この実施形態の場合、フック部96を切欠き部98の上方から嵌合させ、下壁20d,25dに形成した上下方向の取付孔99の上方からボルト100を挿通し、このボルト100によってブラケット20,25がクッションフレーム12のフランジ部12aに締結される。このような実施形態によれば、上方から下方に向って1本のボルト100によって締結することのできる簡易な縦止め構造を実現でき、クッションフレーム12に対するサブマリン抑止機構15の組付作業がさらに容易となる。
【0043】
この第8の実施形態において、必要に応じて用いる補強プレート97は図14に示すような断面L形に折曲した簡単なものでよく、その下壁97aに前記ボルト100を挿通するための孔101をあけておくとよい。この補強プレート97は、図13に例示するように、クッションフレーム12のフランジ部12aに対して締結部102がスポット溶接あるいはアーク溶接またはリベット等によって固定される。
[第9の実施形態](図15)
この実施形態は、ブラケット20,25に一対の側壁110,111を一体に設け、これら両側壁110,111によってリンク22,27をそれぞれ2か所で支持(両持ち状態)する例である。この実施形態は、前記第8の実施形態(図13)と同様に、ブラケット20,25にフック部96を形成し、このフック部96をクッションフレーム12または補強プレートの上端部に形成した切欠き部98に上方から嵌合させることにより、位置決めがなされる。
【0044】
そしてブラケット20,25の下壁20d,25dに形成した上下方向の取付孔99に上方からボルト100を通し、クッションフレーム12に縦止めする。この実施形態によれば、ブラケット20,25に対してリンク22,27が2か所での両持ち支持となるから、図12に示した実施形態のような片持ち状態のリンク22,27に比較して強度と剛性が格段に向上する。
【0045】
なお、図15に示したように2本のボルト100を用いる代りに、例えば一方の取付孔99の内周縁をバーリング加工によって下方に突出させることによって凸縁を形成し、この凸縁をクッションフレーム12に設けた孔に嵌合させて位置決め機能と剪断力を受ける部分として機能させるとともに、他方の取付孔99にボルト100を通してクッションフレーム12に締結してもよい。こうすれば1本のボルト100による縦止めが可能となる。
[第10の実施形態](図16)
この実施形態は、第9の実施形態(図15)と同様に、ブラケット20,25とリンク22,27の強度を高めるために、ブラケット20,25に一対の側壁110,111を一体に設け、これら両側壁110,111によって、リンク22,27をそれぞれ2か所で支持(両持ち支持)させた例である。さらにブラケット20,25の後壁20e,25eの中央1か所にフック部96を形成し、このフック部96をクッションフレーム12(または必要に応じて補強プレート)の上端に形成した切欠き部98に上方から嵌合させることにより、クッションフレーム12に対する位置決めをなすようにしている。
【0046】
この実施形態の場合も、ブラケット20,25の下壁20d,25dに形成した取付孔99に上方からボルト100を通すことにより、クッションフレーム12の上方からブラケット20,25を縦止めすることができる。この実施形態は第9の実施形態(図15)に比較してブラケット20,25を少ない材料で製作することができ、材料歩留まりが向上するという利点がある。
【0047】
このような第10の実施形態の場合も、第9の実施形態で述べたものと同様に一方の取付孔99の内周縁をバーリング加工によって下方に突出させることによって凸縁を形成し、この凸縁をクッションフレーム12に設けた孔に嵌合させることにより、位置決め機能と、剪断力を受ける機能を発揮させてもよい。
[第11の実施形態](図17)
この実施形態は、ブラケット20,25の下端に,クッションフレーム12のフランジ部12aに形成した孔119に差し込む突起120を形成している。また、ブラケット20,25の側壁111に補助ブラケット121を溶接等によって一体化している。なお、補助ブラケット121はブラケット20,25と一体に成形してもよい。この実施形態の場合、補助ブラケット121に形成した上下方向の孔122に上方からボルト100を通し、クッションフレーム12のフランジ部12aに固定することにより、ブラケット20,25の縦止めが可能となる。
[第12の実施形態](図18)
この実施形態は、従来のシートスライド機構に採用されているスライドレール130とクッションフレーム12とを結合するためのスタッドボルト131を用いて、ブラケット20,25をクッションフレーム12と共締めするように構成した例である。スタッドボルト131はスライドレール130に溶接等によって固定されて上方に突出しており、このスタッドボルト131をクッションフレーム12の孔132とブラケット20,25の孔133に通したのちに、ブラケット20,25の上方からナット134によって共締めするといった締結構造である。
【0048】
この実施形態によれば、従来のシートスライド機構に採用されているスタッドボルト131とナット134をそのままブラケット20,25の締結部材として利用できるため、新たなボルトやナット等の締結部材を追加する必要がない。このため、組付性の向上と締結部材数の低減そして低コスト化に寄与できる。
【0049】
なお、スライドレール130とクッションフレーム12との間に公知のチルト機構(クッションフレーム12の傾きを調整するための機構)を設ける座席の場合には、スライドレール130とクッションフレーム12との間にチルト機構が存在するため、ブラケット20,25をスライドレール130に共締めすることができない。しかしその場合にはチルト機構とクッションフレーム12とを締結するボルトを用いてブラケット20,25を共締めできることがある。
[第13の実施形態](図19〜図20)
この実施形態は、サブマリン抑止機構15が作動したとき(サブマリン抑止体30が上昇したとき)に乗員Mとサブマリン抑止体30とが当たる箇所の面圧を下げるために、以下に述べるような対策を施した例である。すなわちこの実施形態は、サブマリン抑止体30のリンク22,27寄りの端部付近に、例えば凹部41,42,46,47からなる変形調整部140を設けるとともに、サブマリン抑止体30の両端近傍領域の上面側を少し平坦に潰すことにより、受圧面積拡大部141を形成している。
【0050】
サブマリン抑止機構15が作動したとき、すなわちサブマリン抑止体30が上昇しかつ乗員の荷重がサブマリン抑止体30の上方から加わる場合、サブマリン抑止体30の全長にわたって断面二次モーメントが均一であると、図19(A)に模式的に示すようにサブマリン抑止体30の中央部が大きく曲がるような変形挙動を示す。このように変形した場合、乗員の大腿部あるいは臀部とサブマリン抑止体30との接触長さが部分的となるため、荷重が集中しやすく、面圧が高くなる傾向となる。
【0051】
この点を考慮してこの実施形態では、サブマリン抑止体30の両端部付近に変形調整部140を設けたことにより、図19(B)に示すように、サブマリン抑止体30の変形が、乗員Mの臀部あるいは大腿部とサブマリン抑止体30との接触長が長くなるような形状(サブマリン抑止体30の長手方向中間部が比較的平坦となる形状)に撓む。
【0052】
しかもサブマリン抑止体30の上面側に受圧面積拡大部141を設けたことにより、乗員とサブマリン抑止体30との受圧面積も可及的広くとることができるようになる。このため、作動時のピーク反力が下がり、均等反力に近付くとともに、ピーク面圧も下がり、サブマリン抑止体30のエネルギー吸収能力も高くなる。
[第14の実施形態](図21〜図22)
この実施形態は、第13の実施形態と同様に、サブマリン抑止機構15の作動時(サブマリン抑止体30の上昇時)に、乗員とサブマリン抑止体30との面圧を下げることをねらった例である。そのための手段として、リンク22,27をブラケット20,25に片持ち支持にすることにより、サブマリン抑止体30の両端近傍領域を変形しやすくしている。
【0053】
さらに図22に示すように、リンク22,27の連結軸40,45を挿入する孔150に、リンク22,27の長手方向に連通する長孔状のスリット151を形成している。このものは、サブマリン抑止体30の作動時に加わる大荷重によって、連結軸40,45がスリット151側に食い込みながら移動することにより、その塑性変形の度合いに応じて衝突エネルギーの一部を吸収することができる。なお、第7の実施形態(図12)で述べた片持ち式のリンク(金属板の成形品)22,27の場合も、第14の実施形態に近いエネルギー吸収効果が得られる。
[第15の実施形態](図23)
この実施形態は、第13および第14の実施形態と同じ目的を果たすために、サブマリン抑止体30の両端近傍領域にベローズ(蛇腹)状の部分160を成形することにより変形しやすくして、変形調整部140としての機能を果たすようにしている。
[第16の実施形態](図24)
この実施形態も、第13および第14の実施形態と同じ目的を果たすために、サブマリン抑止体30の両端近傍領域に穴あるいは切欠き等の肉抜き部170を形成することにより変形しやすくして、変形調整部140としての機能を果たすようにしている。
[第17の実施形態](図25)
この実施形態も、第13および第14の実施形態と同じ目的を果たすために、変形調整部140および受圧面積拡大部141として機能するように金属製の板材180を成形することにより、乗員の荷重を受ける部分の面積(受圧面積)を局部的に大きくしたり、剛性を変化させることを容易ならしめている。このような金属板材180を用いた場合には設計の自由度が大きいという利点がある。
[第18の実施形態](図26〜図29)
この実施形態の車両用座席10は、サブマリン抑止体30を構成する第1ロッド35が、断面コ字形の板金プレス成形品などからなるフレーム要素190,191によって構成されている。そして図27に示すように第2ロッド36にアクチュエータ192が収容されている。フレーム構成要素190は、連結軸40を通す孔195と、アクチュエータ192の下記作動部材218の端部を固定するためのピン196を通す孔197と、かしめ固定用の複数の突起198などを備えている。他方のフレーム構成要素191には、連結軸40を通す孔200と、前記突起198を挿入する孔201などが形成されている。
【0054】
第2ロッド36は、板金のプレス成形品などからなり、アクチュエータ192を収容するための凹部210と、アクチュエータ192の下記シリンダ215の後端面215aを支持するためのストッパ壁211と、前記ピン196を通すための長孔212と、連結軸45を通すための孔213などを有している。
【0055】
図29に示すようにアクチュエータ192は、シリンダ215と、このシリンダ215に収容されたガス発生体60と、ガス膨張室216と、シリンダ215の軸線方向に移動可能に挿入されたピストン217と、ピストン217と一体にシリンダ215の軸線方向に移動可能な作動部材218と、ばね219などを備えている。作動部材218の外端に設けた取付孔220にピン196が挿入される。ピン196は第1ロッド35の孔197に挿入され固定される。
【0056】
この実施形態は、衝突によってガス発生体60が燃焼したとき、その膨張ガスによってピストン217と作動部材218がシリンダ215から出る方向に移動する。作動部材218はピン196によって第1ロッド35に拘束され、かつ、シリンダ215の端面215aが第2ロッド36のストッパ壁211に当接するから、シリンダ215と作動部材218が互いに伸び側に移動すると、第2ロッド36が第1ロッド35に入り込む方向に移動することになる。このため第1の実施形態(図1〜図6)で述べたものと同様に、リンク22,27が支軸21,26を中心に回動上昇するとともにサブマリン抑止体30が上昇し、サブマリン現象を抑制することができる。
【0057】
この実施形態(図26,図27)は、アクチュエータ192がサブマリン抑止体30の内部に収容されてコンパクトにユニット化することができるとともに、サブマリン抑止機構15を組立てたり座部11に組込む際にアクチュエータ192を単独で扱うことができ、その扱いが容易である。
【0058】
【発明の効果】
本発明のサブマリン抑止機構を備えた車両用座席によれば、衝突時以外はサブマリン抑止体が座部下に降下した状態となっているため異物感がなく、しかも衝突時には瞬時に上方位置まで移動することにより、サブマリン現象を効果的に抑制でき、乗員の安全性がさらに向上する。本発明のサブマリン抑止機構はアクチュエータ内蔵形のコンパクトなサブマリン抑止体を備えているため構成が簡単であり、部品数が少なくしかも座部内の狭いスペースに組込むことも容易である。この発明のサブマリン抑止機構は自動車の前席は勿論のこと、後席にも容易に組込むことができる。
【0059】
そしてサブマリン抑止体にアクチュエータを内蔵してユニット化したことにより、シート座部への組込みが容易となり、また、シートの種類にかかわらず各種シートクッションフレームに容易に組付けることができ、組付レイアウト設計の自由度が増すものである。
【0060】
本発明のサブマリン抑止機構が作動する際には、第1ロッドと第2ロッドが縮み側に移動するため、第1ロッドと第2ロッドの重なりしろが増大することになり、サブマリン抑止体の強度と剛性をさらに高めることができる。また、クッションフレームへの組付作業などにおいて誤ってアクチュエータを作動させてしまっても、ロッドが外方に突出しないため安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態を示す車両用座席の斜視図。
【図2】 図1に示された座席の一部の正面図。
【図3】 図1に示された座席と乗員の側面図。
【図4】 図1に示された座席の一部の断面図。
【図5】 図1に示された座席のサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【図6】 図5に示されたサブマリン抑止機構のシール保持部の加工前の状態を示す断面図。
【図7】 本発明の第2の実施形態を示す座席の戻り抑止機構を備えたサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【図8】 本発明の第3の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【図9】 本発明の第4の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【図10】 本発明の第5の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【図11】 本発明の第6の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【図12】 本発明の第7の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図13】 本発明の第8の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図14】 図13に示す実施形態に採用される補強プレートの斜視図。
【図15】 本発明の第9の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図16】 本発明の第10の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図17】 本発明の第11の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図18】 本発明の第12の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図19】 本発明の第13の実施形態の作動態様を示すサブマリン抑止体の正面図。
【図20】 本発明の第13の実施形態を示す車両用座席の斜視図。
【図21】 本発明の第14の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図22】 図21に示された実施形態のブラケットとリンク等の分解斜視図。
【図23】 本発明の第15の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図24】 本発明の第16の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図25】 本発明の第17の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の斜視図。
【図26】 本発明の第18の実施形態を示す車両用座席の斜視図。
【図27】 図26に示された実施形態のサブマリン抑止機構の分解斜視図。
【図28】 図26中のF28−F28線に沿う断面図。
【図29】 図26に示された実施形態に使われるアクチュエータの断面図。
【符号の説明】
10…車両用座席
12…クッションフレーム
15…サブマリン抑止機構
20,25…ブラケット
22,27…リンク
30…サブマリン抑止体
35…第1ロッド
36…第2ロッド
60…ガス発生体
80…戻り抑止機構
192…アクチュエータ

Claims (5)

  1. 座部に設けるクッションフレームと、
    前記クッションフレームの両側部に設けたブラケットと、
    前記一対のブラケット間にわたって設けられかつ第1ロッドおよびこの第1ロッドに挿入された第2ロッドおよび車両の衝突時にガスを発生するガス発生体を有していて前記ガス発生体からガスが発生したときに前記第2ロッドが第1ロッドに入り込む方向に作動するサブマリン抑止体と、
    前記サブマリン抑止体の第1ロッドと第2ロッドが前記縮み側に移動したときこのサブマリン抑止体を上昇させる方向に連動させるべく前記サブマリン抑止体を前記ブラケットに連結するリンクと、
    を具備したことを特徴とする車両用座席。
  2. 前記一対のリンクは、それぞれ、一端側を前記各ブラケットに回動自在に取付けてリンクの他端側を下方に垂らした姿勢とし、これら一対のリンクの前記他端側に前記第1ロッドと第2ロッドの端部を軸によって回動自在に連結し、前記第1ロッドと第2ロッドが縮み側に移動したとき前記リンクが回動上昇するとともに前記サブマリン抑止体が上昇するようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両用座席。
  3. 前記ブラケットは、その一部に上下方向に貫通する孔を形成し、この孔に上方からボルトを挿入することによって前記ブラケットを前記シートクッションに固定することを特徴とする請求項1記載の車両用座席。
  4. 前記第1ロッドと第2ロッドの前記ブラケット寄りの領域に、衝突時に上方から加わる乗員の荷重に関して座席中央寄りの部位よりも変形しやすい変形調整部を設けたことを特徴とする請求項1記載の車両用座席。
  5. 前記サブマリン抑止体に、前記ガス発生体を内蔵したシリンダとこのシリンダに挿入されかつ前記ガス発生体がガスを発生したときに前記シリンダから突出する方向に移動する作動部材を有するアクチュエータを収容し、前記作動部材がシリンダから突出する方向に移動したとき前記第2ロッドが第1ロッドに引き込まれる方向に移動するように前記シリンダと作動部材をそれぞれ前記サブマリン抑止体に装着したことを特徴とする請求項1記載の車両用座席。
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