JP4005237B2 - 車両用座席 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両の前席あるいは後席において衝突時のサブマリン現象を防止するための車両用座席に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の前面衝突時に、シートベルトが正規の状態で乗員に装着されていないと、シートベルトに拘束された乗員が下方へ潜り込む姿勢になり、腰ベルトが骨盤から外れてしまう現象(いわゆるサブマリン現象)を生じることがある。このようなサブマリン現象が生じると、乗員の臀部あるいは下肢が前下方に移動し、シートベルトが乗員の腹部にかかったり、下肢が乗員前方のインストルメントパネルに二次衝突することが考えられる。
【0003】
このサブマリン現象を抑制するために、従来より、シートフレーム前端部に突起を設けたり、パネルを設けることが提案されている。あるいは、特開平5−229378号公報のようにエアバッグを利用したものや、実開平2−149328号公報のように機械的にシート前端部を持ち上げるもの、あるいは実公平7−27240号公報のように火薬アクチュエータを用いて機械的に持ち上げるものなどが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前述の突起やパネルを設ける従来技術ではフレームが「く」字形に変形して十分なサブマリン抑止効果を発揮できないという問題があった。また前述のエアバッグを用いるものや機械的に座部を持ち上げる従来技術は、いずれも構造が複雑であり、部品点数も多く、しかもコンパクトさに欠けるため、座部内の狭い空間にこれらの機構を収容することに困難を伴い、レイアウト上の困難さなどもあって製品化しにくいのが実情であった。
【0005】
従って本発明の目的は、構成が簡単でコンパクトでかつ確実に作動するようなサブマリン抑止機構を有する車両用座席を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用座席は、請求項1に記載したように、座部に設けるクッションフレームと、クッションフレームの両側部に設けたブラケットと、前記一対のブラケット間にわたって設けられかつ第1ロッドおよびこの第1ロッドに挿入された第2ロッドおよび車両の衝突時にガスを発生するガス発生体を有していて前記ガス発生体からガスが発生したときに前記第2ロッドが第1ロッドから伸び出る方向に作動するサブマリン抑止体と、前記サブマリン抑止体の第1ロッドと第2ロッドが前記伸び側に移動するときこのサブマリン抑止体を上昇させる方向に連動させるべく前記サブマリン抑止体を前記ブラケットに連結するリンクとを具備している。
【0007】
この発明では、衝突が検知されたときにガス発生体が急速にガスを発生することにより、アクチュエータ内蔵形のサブマリン抑止体の第1ロッドと第2ロッドが互いに伸びる方向に作動するとともに、その作動に伴ってサブマリン抑止体がリンクを介して上方位置まで瞬時に移動する。こうして乗員が座部に沈み込むサブマリン現象が抑制される。
【0008】
この発明は、請求項2に記載したように、前記一対のリンクは、それぞれ、一端側を前記各ブラケットに回動自在に取付けてリンクの他端側を斜め上方に向けた姿勢とし、これら一対のリンクの前記他端側に前記第1ロッドと第2ロッドの端部を軸によって回動自在に連結し、前記第1ロッドと第2ロッドが伸び側に移動したとき前記リンクが回動上昇するとともに前記サブマリン抑止体が上昇するようにしたことを含んでいる。このように構成された本発明は、サブマリン抑止体が伸び側に作動したときにその動きがリンクを回動上昇させる方向にダイレクトに作用することにより、サブマリン抑止体が所望高さまで瞬時に上昇する。
【0009】
この発明は、請求項3に記載したように、前記サブマリン抑止体は、前記第1ロッドと第2ロッドが前記伸び側に移動したのち縮み側に戻ることを阻止するための戻り抑止機構を備えていることを含んでいる。このものでは、作動後に何らかの反力等がロッドを縮める方向に加わってもロッドが縮むことを回避でき、サブマリン抑止体を所望高さに確実に維持することができる。
【0010】
この発明は、請求項4に記載したように、第1ロッドと第2ロッドの前記ブラケット寄りの領域に、衝突時に上方から加わる乗員の荷重に関して座席中央寄りの部位よりも変形しやすい変形調整部を設けたことを含んでいる。このものは、衝突によってサブマリン抑止体が上昇して乗員の荷重を受けるときに、望ましい形状にサブマリン抑止体を変形させることができ、乗員の荷重を受ける部位の荷重分散化が図れて面圧を下げることを可能ならしめる。
【0011】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態](図1〜図5)
この車両用座席10は、座部11のフレーム(クッションフレーム)12と、クッションフレーム12の両側部に位置する左右一対のサイドフレーム部13,14間に設けるサブマリン抑止機構15とを具備している。
【0012】
サブマリン抑止機構15は、一方のサイドフレーム部13に固定された第1ブラケット20と、この第1ブラケット20に前後方向の支軸21によって上下方向に回動自在に支持された第1リンク22と、他方のサイドフレーム部14に固定された第2ブラケット25と、この第2ブラケット25に前後方向の支軸26によって上下方向に回動自在に支持された第2リンク27と、これら第1リンク22と第2リンク27間に架け渡されて座部11の幅方向に延びるサブマリン抑止体30などを備えている。
【0013】
第1リンク22と第2リンク27は、それぞれ一端側が前記支軸21,26によって支持され、他端側が互いに向かい合うように斜め上方に突き出た姿勢となっており、支軸21,26を中心に上下方向に回動できるようになっている。ブラケット20,25は、ボルトやリベット等の締結部材31あるいは溶接等の固定手段により、サイドフレーム部13,14に固定される。
【0014】
サブマリン抑止体30は、クッションフレーム12を横切る方向(座席の幅方向)に延びる中空の第1ロッド35と、この第1ロッド35に対し軸線方向に移動可能に挿入された第2ロッド36を含んでいる。第1ロッド35と第2ロッド36は互いに同一軸線上に位置している。
【0015】
第1ロッド35の一端部35aは、前記支軸21と平行な連結軸40によって第1リンク22に回動自在に支持されている。この端部35aの近傍に、塑性加工によって内側に凹ませた凹部41を形成することにより、端部35aの近傍領域の上下方向の断面二次モーメントを、座席中央寄りの部位よりも小さくしている。また、第1ロッド35の端部35aの近傍領域の上面側を少し平坦に潰すことにより、受圧面積拡大部42を形成している。第1ロッド35の他端部35bは第2ロッド36を挿入可能な内径で開口している。
【0016】
第2ロッド36の一端部36aは、前記支軸26と平行な連結軸45によって第2リンク27に回動自在に支持されている。この端部36aの近傍に、塑性加工によって内側に凹ませた凹部46を形成することにより、端部36aの近傍領域の上下方向の断面二次モーメントを、座席中央寄りの部位よりも小さくしている。また、第2ロッド36の端部36aの近傍領域の上面側を少し平坦に潰すことにより、受圧面積拡大部47を形成している。
【0017】
第2ロッド36の他端部36bは一端部36aよりも小径に形成され、この他端部36bが、第1ロッド35の端部35bの開口から第1ロッド35の内部に挿入されている。これら第1ロッド35と第2ロッド36は互いに端部35b,36bを嵌合した状態において、軸線方向に相対移動可能である。
【0018】
第1リンク22と第2リンク27は、図2に実線で示すように、連結軸40,45が支軸21,26よりも上に位置するよう上向きの角度αで傾斜した状態の下降位置から、2点鎖線で示す上昇位置にわたって上下方向に回動自在である。ここで各リンク22,27が前記下降位置にあるときの連結軸40,45間の距離をL1,リンク22,27が前記上昇位置にあるときの連結軸40,45間の距離をL2とすると、L2がL1よりも(2×L3)分だけ長くなるようにしている。
【0019】
言い換えると、連結軸40,45間の距離がL1のときサブマリン抑止体30は前記下降位置、すなわち図3(A)にH1で示す高さにあり、連結軸40,45間の距離がL2となるまでサブマリン抑止体30が伸びたときに、サブマリン抑止体30が前記上昇位置、すなわち図3(A)にH2で示す高さまで移動するように構成されている。
【0020】
リンク22,27は、前記下降位置まで下がった状態において、ブラケット20,25の下部ストッパ壁20a,25aに当接可能とし、リンク22,27がそれ以上下がることを阻止するようになっている。なお、リンク22,27が前記上昇位置まで移動したとき、第2ロッド36の拡径部48(図4に示す)が第1ロッド35のストッパ部49に当接することにより、ロッド35,36がそれ以上伸びることが抑制されるようにしている。
【0021】
このためサブマリン抑止体30はリンク22,27を介してブラケット20,25に取付けられた状態において、連結軸40,45間の距離が前記L2よりも大きくなることが阻止される。従って第1ロッド35と第2ロッド36は、リンク22,27が回動できる範囲(サブマリン抑止体30が上下できる範囲)において、図2に示すように少くともL5以上の重なりしろが確保される。ブラケット20,25には、ロッド35,36の端部35a,36aが入り込むことのできる開口20b,25bが形成されている。
【0022】
アクチュエータ内蔵形サブマリン抑止体30の一例は、図4に示すように構成されている。このものは、円筒状の第1ロッド35の軸線方向中間部の内側に固定されたカラー50を有している。このカラー50を第1ロッド35に固定する手段の一例は、第1ロッド35の一部を外側から塑性変形させることによる「かしめ」加工であるが、かしめ以外の手段によって固定してもかまわない。図中の符号51はかしめ部を示している。
【0023】
第1ロッド35の内部にピストン部55が設けられている。ピストン部55は第2ロッド36の先端に固定されており、第1ロッド35に対してその軸線方向に移動自在としている。前記カラー50とピストン部55との間にガス膨張室56が形成されている。ピストン部55には、ガス膨張室56をシールするためのオーリング等のシール材57が設けられている。
【0024】
ピストン部55にガス発生体(スクイブ:火薬)60が設けられている。ガス発生体60にはリード線61が接続されたヒータ等の点火系62が内蔵されている。リード線61は車両の衝突を検出するセンサ63に接続され、衝突が検出された時にリード線61を介して点火系62に供給される電流によって着火し、ガス発生体60が急速に燃焼してガスが発生するようになっている。なお、センサ63はエアバッグに使用される衝突検知センサを用い、エアバッグの展開と同期してガス発生体60に着火させるように構成してもよい。
【0025】
次に前記第1の実施形態(図1〜図5)の作用について説明する。
【0026】
この実施形態のサブマリン抑止体30は、縮めた状態(長さがL1の状態)にして連結軸40,45とリンク22,27およびブラケット20,25を介してクッションフレーム12に組付けられる。そして車両が通常の運行状態にあるとき(非衝突時)に、サブマリン抑止体30は図3(A)に示す下降位置(高さH1)にある。このため乗員Mはサブマリン抑止体30に関して違和感なく着座することができる。
【0027】
衝突時にセンサ63が作動し、リード線61を介して供給される電流によってガス発生体60が着火し、ガス発生体60が急速に燃焼する。これにより膨張するガスがガス膨張室56に噴出する。このため、第2ロッド36が第1ロッド35から突き出る方向に移動することにより、連結軸40,45間の距離がL2に広がる。このためサブマリン抑止体30が図3(A)に示す上昇位置H2まで移動することになり、乗員Mの臀部あるいは大腿部が座部11の下方に沈みこむことが抑制され、サブマリン現象が防止される。
【0028】
この実施形態の場合、ガス発生体60が燃焼する際のガス噴出による反力は、第2ロッド36を図4において右方向に動かす推力となり、しかもガス発生に伴なう内圧増大によって第1ロッド35が左方向に押し返されるため、エネルギーロスが少く高効率にロッド35,36を伸び側に作動させることができる。
【0029】
サブマリン抑止機構15が作動したとき、すなわちサブマリン抑止体30が伸び側に作動して上昇しかつ乗員の荷重がサブマリン抑止体30の上方から加わる場合、サブマリン抑止体30の全長にわたって断面二次モーメントが均一であると、図5(A)に模式的に示すようにサブマリン抑止体30の中央部が大きく曲がるような変形挙動を示す。このように変形した場合、乗員の大腿部あるいは臀部とサブマリン抑止体30との接触長さが部分的となるため、荷重が集中しやすく、面圧が高くなる傾向となる。
【0030】
この点を考慮してこの実施形態では、サブマリン抑止体30の両端部付近に凹部41,46などからなる変形調整部を設けたことにより、図5(B)に示すように、サブマリン抑止体30の変形が、乗員Mの臀部あるいは大腿部とサブマリン抑止体30との接触長が長くなるような形状(サブマリン抑止体30の長手方向中間部が比較的平坦となる形状)に撓む。
【0031】
しかもサブマリン抑止体30の上面側に受圧面積拡大部42,47を設けたことにより、乗員とサブマリン抑止体30との受圧面積も可及的広くとることができるようになる。このため、作動時のピーク反力が下がり、均等反力に近付くとともに、ピーク面圧も下がり、サブマリン抑止体30のエネルギー吸収能力も高くなる。
【0032】
前述したようにこの実施形態の車両用座席10によれば、通常運行時にはサブマリン抑止体30が着座違和感の原因になることがなく、衝突時にはサブマリン抑止体30が所定高さまで上昇することにより、サブマリン現象を効果的に防止することができる。
【0033】
なお、図3(B)に示すように、衝突時に乗員Mが移動する方向(前下方)Pに対して、サブマリン抑止体30が直角方向に移動(上昇)するように、サブマリン抑止機構15に傾斜角度θをつけてクッションフレーム12に取付けるようにしてもよい。こうすることにより、荷重Pの入力時にサブマリン抑止体30に回転モーメントが作用することを回避できる。
[第2の実施形態](図6)
図6に示す実施形態は、サブマリン抑止体30に戻り抑止機構80を設けた例である。すなわち車両衝突時にガス発生体60が燃焼し、第1ロッド35と第2ロッド36が互いに伸び側に移動したのち縮み側に戻ることがないようにしている。そのための構造として、ピストン部55の外周部にテーパ面81を形成し、テーパ面81と第1ロッド35の内面との間に、ボール等の転がり部材82をピストン部55の周方向に複数個収容し、かつ、転がり部材82をテーパ面81に押し付けるための弾性部材(例えばゴム製オーリング)83を収容している。
【0034】
このような戻り抑止機構80を備えたサブマリン抑止体30は、ガス発生体60の燃焼によってロッド35,36が互いに伸び側に移動するときには、転がり部材82がテーパ面81から離れようとするためロッド35,36が伸び側に移動することが許容される。ロッド35,36が伸びたのち何らかの力がロッド35,36を縮み側に移動させる方向に作用した場合に、転がり部材82がテーパ面81に食い込むようになるため、いわゆるワンウェイ・リニヤクラッチと同様にロッド35,36が縮み側に移動することが阻止される。このため、サブマリン抑止体30を前記上昇位置H2にさらに確実に保持することができる。
【0035】
この第2の実施形態をはじめとして、後述する各実施形態の基本的な構成と作用については第1の実施形態の座席装置10と共通であるから、各実施形態に共通する部位に共通の符号を付して説明は省略する。
[第3の実施形態](図7)
この実施形態は、ピストン部55に設けた雄ねじ部92を第2ロッド36の雌ねじ部93にねじ込むことにより、ピストン部55を第2ロッド36に固定するようにしている。このようなねじ込み式のピストン部55を採用すれば、ガス発生体60を収容したピストン部55を第2ロッド36に容易に組付けることができる。
[第4の実施形態](図8)
この実施形態は、第2ロッド36にアクチュエータ100を組込んだものである。アクチュエータ100は、シリンダ101と、このシリンダ101に収容されたガス発生体60と、ガス膨張室102と、シリンダ101の軸線方向に移動可能に挿入されたピストン103と、ピストン103と一体にシリンダ101の軸線方向に移動可能なセンターロッド104と、ばね105などを備えている。センターロッド104の外端にカラー106が設けられている。このカラー106は第1ロッド35に固定される。
【0036】
この実施形態は、衝突によってガス発生体60が燃焼したとき、その膨張ガスの噴出によってシリンダ101を図示右側に動かす推力が生じるとともに、膨張ガスの圧力によってピストン103とセンターロッド104がシリンダ101から出る方向に駆動される。ここでセンターロッド104はカラー106を介して第1ロッド35に拘束され、かつ、シリンダ101はストッパ壁107を介して第2ロッド36と一体化するから、第2ロッド36が第1ロッド35から抜け出る方向に移動することになる。このため第1の実施形態(図1〜図5)で述べたものと同様に、リンク22,27が支軸21,26を中心に回動上昇するとともにサブマリン抑止体30が上昇し、サブマリン現象を抑制することができる。
【0037】
この実施形態(図8)は、アクチュエータ100が第2ロッド36に収容されているためピストン径が小さく、従ってガス発生後のピストン103の移動に伴う圧力低下が少く、ガス発生時のピストン103の押出し力を維持したまま、ロッド35,36を伸び側位置まで作動させることができる。このため乗員の荷重がサブマリン抑止体30に加わってもロッド35,36を十分に伸ばすことが可能で、サブマリン抑止体30を所望の上昇位置まで瞬時に移動させることができる。
【0038】
また、アクチュエータ100が第2ロッド36に収容されているため、アクチュエータ内蔵形サブマリン抑止体30をコンパクトにユニット化することができるとともに、サブマリン抑止機構15を組立てたり座部11に組込む際にアクチュエータ100を単独で扱うことができ、その扱いが容易である。
【0039】
【発明の効果】
本発明のサブマリン抑止機構を備えた車両用座席によれば、衝突時以外はサブマリン抑止体が座部下に降下した状態となっているため異物感がなく、しかも衝突時には瞬時に上方位置まで移動することにより、サブマリン現象を効果的に抑制でき、乗員の安全性がさらに向上する。本発明のサブマリン抑止機構はアクチュエータ内蔵形のコンパクトなサブマリン抑止体を備えているため構成が簡単であり、部品数が少なくしかも座部内の狭いスペースに組込むことが容易である。この発明のサブマリン抑止機構は自動車の前席は勿論のこと、後席にも容易に組込むことができる。
【0040】
そしてサブマリン抑止体にアクチュエータを一体に組込んでユニット化したことにより、シート座部への組込みが容易となり、また、シートの種類にかかわらず各種シートクッションフレームに容易に組付けることができ、組付レイアウト設計の自由度が増すものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態を示す車両用座席の斜視図。
【図2】 図1に示された座席の一部の正面図。
【図3】 図1に示された座席と乗員の側面図。
【図4】 図1に示された座席のサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【図5】 図1に示された座席の作動態様を示すサブマリン抑止体の正面図。
【図6】 本発明の第2の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【図7】 本発明の第3の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【図8】 本発明の第4の実施形態を示すサブマリン抑止機構の一部の断面図。
【符号の説明】
10…車両用座席
12…クッションフレーム
15…サブマリン抑止機構
20,25…ブラケット
22,27…リンク
30…サブマリン抑止体
35…第1ロッド
36…第2ロッド
60…ガス発生体
80…戻り抑止機構
100…アクチュエータ

Claims (4)

  1. 座部に設けるクッションフレームと、
    前記クッションフレームの両側部に設けたブラケットと、
    前記一対のブラケット間にわたって設けられかつ第1ロッドおよびこの第1ロッドに挿入された第2ロッドおよび車両の衝突時にガスを発生するガス発生体を有していて前記ガス発生体からガスが発生したときに前記第2ロッドが第1ロッドから伸び出る方向に作動するサブマリン抑止体と、
    前記サブマリン抑止体の第1ロッドと第2ロッドが前記伸び側に移動するときこのサブマリン抑止体を上昇させる方向に連動させるべく前記サブマリン抑止体を前記ブラケットに連結するリンクと、
    を具備したことを特徴とする車両用座席。
  2. 前記一対のリンクは、それぞれ、一端側を前記各ブラケットに回動自在に取付けてリンクの他端側を斜め上方に向けた姿勢とし、これら一対のリンクの前記他端側に前記第1ロッドと第2ロッドの端部を軸によって回動自在に連結し、前記第1ロッドと第2ロッドが伸び側に移動したとき前記リンクが回動上昇するとともに前記サブマリン抑止体が上昇するようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両用座席。
  3. 前記サブマリン抑止体は、前記第1ロッドと第2ロッドが前記伸び側に移動したのち縮み側に戻ることを阻止するための戻り抑止機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の車両用座席。
  4. 前記第1ロッドと第2ロッドの前記ブラケット寄りの領域に、衝突時に上方から加わる乗員の荷重に関して座席中央寄りの部位よりも変形しやすい変形調整部を設けたことを特徴とする請求項1記載の車両用座席。
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