JPH0641222A - ポリ(m−ヒドロキシスチレン)及びその製造方法 - Google Patents
ポリ(m−ヒドロキシスチレン)及びその製造方法Info
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- JPH0641222A JPH0641222A JP4216359A JP21635992A JPH0641222A JP H0641222 A JPH0641222 A JP H0641222A JP 4216359 A JP4216359 A JP 4216359A JP 21635992 A JP21635992 A JP 21635992A JP H0641222 A JPH0641222 A JP H0641222A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高解像度及び高現像度のレジスト材料用ポリマ
ーとして優れると共に、ポリマーブレンド剤等にも好適
な、単分散性ポリ(m─ヒドロキシスチレン)、及びそ
の製造方法を提供すること。 【構成】下記化1で表される繰り返し単位を有する単分
散性ポリ(m─ヒドロキシスチレン)及びその製造方
法。 【化1】
ーとして優れると共に、ポリマーブレンド剤等にも好適
な、単分散性ポリ(m─ヒドロキシスチレン)、及びそ
の製造方法を提供すること。 【構成】下記化1で表される繰り返し単位を有する単分
散性ポリ(m─ヒドロキシスチレン)及びその製造方
法。 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリスチレン誘導体の
製造方法に関し、特に機能性高分子として有用な単分散
性ポリ(m─ヒドロキシスチレン)の製造方法に関す
る。
製造方法に関し、特に機能性高分子として有用な単分散
性ポリ(m─ヒドロキシスチレン)の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来から、LSI(大規模集積回路)用の
高解像度リソグラフィーに使用する、レジスト材料用ベ
ースポリマーとして機能性高分子が多用されており、特
に近年のLSIにおける高密度化の進展に伴い、レジス
ト材料について益々高解像度及び高現像性が要求される
ようになっている。
高解像度リソグラフィーに使用する、レジスト材料用ベ
ースポリマーとして機能性高分子が多用されており、特
に近年のLSIにおける高密度化の進展に伴い、レジス
ト材料について益々高解像度及び高現像性が要求される
ようになっている。
【0003】かかる要求に答えるために、従来、ノボラ
ック樹脂が使用されているが、最近においては、これに
代わるものとして化学増幅タイプのレジスト材料が種々
検討されている。上記化学増幅タイプのレジスト材料に
おいては、特に、作業性の観点から酸によって容易に脱
離する官能基を有すると共に、その官能基の脱離前後で
溶解性の異なるものが賞用されている。
ック樹脂が使用されているが、最近においては、これに
代わるものとして化学増幅タイプのレジスト材料が種々
検討されている。上記化学増幅タイプのレジスト材料に
おいては、特に、作業性の観点から酸によって容易に脱
離する官能基を有すると共に、その官能基の脱離前後で
溶解性の異なるものが賞用されている。
【0004】かかるレジスト材料としては、耐プラズマ
性に優れているポリスチレン誘導体が特に好適なものと
して知られている。これらのポリマーをレジスト用ベー
スポリマーとして使用する場合には、その分子量や分子
量分布がレジストの現像特性及び解像度に大きな影響を
与えるために、分子量分布の狭い(単分散性という)こ
とが望まれる。
性に優れているポリスチレン誘導体が特に好適なものと
して知られている。これらのポリマーをレジスト用ベー
スポリマーとして使用する場合には、その分子量や分子
量分布がレジストの現像特性及び解像度に大きな影響を
与えるために、分子量分布の狭い(単分散性という)こ
とが望まれる。
【0005】これらのポリマーは通常のラジカル重合法
や縮重合法により得られる多分散ポリマーであって、は
じめから分子量や分子量分布を制御するということが配
慮されていない。そこで、レジストの解像度及び現像性
を高めるために、分別という手法を用いて分子量分布の
制御を行っているが(特開昭62−121754号公
報)分別という手法は操作が複雑であるのみならず時間
がかかるという欠点がある上、厳しくなる要求性能に対
して十分に追随するということが困難であるので、本質
的な問題解決手段が望まれていた。
や縮重合法により得られる多分散ポリマーであって、は
じめから分子量や分子量分布を制御するということが配
慮されていない。そこで、レジストの解像度及び現像性
を高めるために、分別という手法を用いて分子量分布の
制御を行っているが(特開昭62−121754号公
報)分別という手法は操作が複雑であるのみならず時間
がかかるという欠点がある上、厳しくなる要求性能に対
して十分に追随するということが困難であるので、本質
的な問題解決手段が望まれていた。
【0006】一方、他のポリマーとの相溶性に優れたポ
リマーブレンド剤やミクロ相分離構造を形成する共重合
体の前駆体を製造する場合にも、ポリマーを任意の分子
量に制御することが望まれる。このようなニーズに対応
することのできるものとして、現像性や耐プラズマ性に
優れる上、任意の分子量に制御することが可能なポリヒ
ドロキシスチレン誘導体が注目されている。
リマーブレンド剤やミクロ相分離構造を形成する共重合
体の前駆体を製造する場合にも、ポリマーを任意の分子
量に制御することが望まれる。このようなニーズに対応
することのできるものとして、現像性や耐プラズマ性に
優れる上、任意の分子量に制御することが可能なポリヒ
ドロキシスチレン誘導体が注目されている。
【0007】ポリ(p−ヒドロキシスチレン)のラジカ
ル重合法による合成については、ジャーナル オブ ポ
リマーサイエンス(パート1)、第7巻、1969年、
2175頁〜2184頁に、狭分散性のポリ(p─ヒド
ロキシスチレン)については、特開昭59─19970
5号公報及び高分子学会予稿集、31巻、1149頁に
記載されている。
ル重合法による合成については、ジャーナル オブ ポ
リマーサイエンス(パート1)、第7巻、1969年、
2175頁〜2184頁に、狭分散性のポリ(p─ヒド
ロキシスチレン)については、特開昭59─19970
5号公報及び高分子学会予稿集、31巻、1149頁に
記載されている。
【0008】しかしながら、上記ニーズに十分応えるこ
とができるポリヒドロキシスチレン誘導体は未だ知られ
ておらず、またその工業的製造方法も開発されていな
い。更に、単分散性のポリ(m−ヒドロキシスチレン)
についての報告例も無い。
とができるポリヒドロキシスチレン誘導体は未だ知られ
ておらず、またその工業的製造方法も開発されていな
い。更に、単分散性のポリ(m−ヒドロキシスチレン)
についての報告例も無い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等は
ポリヒドロキシスチレン誘導体について鋭意研究するう
ち、m─t─ブトキシスチレンのリビングアニオン重合
を利用することにより単分散性ポリ(m─ヒドロキシス
チレン)を容易に製造することができるということを見
出し本発明に到達した。
ポリヒドロキシスチレン誘導体について鋭意研究するう
ち、m─t─ブトキシスチレンのリビングアニオン重合
を利用することにより単分散性ポリ(m─ヒドロキシス
チレン)を容易に製造することができるということを見
出し本発明に到達した。
【0010】従って、本発明の第1の目的は、高解像度
及び高現像度(単に高解像度という)のレジスト材料用
ポリマーとして優れると共に、ポリマーブレンド剤等に
も好適な、単分散性ポリ(m─ヒドロキシスチレン)を
提供することにある。本発明の第2の目的は、分子量を
任意に制御することのできる、単分散性ポリ(m─ヒド
ロキシスチレン)の製造方法を提供することにある。
及び高現像度(単に高解像度という)のレジスト材料用
ポリマーとして優れると共に、ポリマーブレンド剤等に
も好適な、単分散性ポリ(m─ヒドロキシスチレン)を
提供することにある。本発明の第2の目的は、分子量を
任意に制御することのできる、単分散性ポリ(m─ヒド
ロキシスチレン)の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、下記化3で表される繰り返し単位を有する単分散性
ポリ(m─ヒドロキシスチレン)及びその製造方法によ
って達成された。
は、下記化3で表される繰り返し単位を有する単分散性
ポリ(m─ヒドロキシスチレン)及びその製造方法によ
って達成された。
【化3】
【0012】本発明において、単分散性とは分子量分布
がMw/Mn=1.01〜1.50であることを意味す
る。ここで、Mwは高分子の重量平均分子量、Mnは数
平均分子量である。重量平均分子量は、リビング重合さ
せる場合にあってはモノマーの重量と開始剤のモル数か
ら計算することにより、又は光散乱法を用いて容易に求
められる。また、数平均分子量は膜浸透圧計を用いて、
容易に測定される。分子量分布の評価は、ゲルパーミェ
ーションクロマトグラフィー(GPC)によって行うこ
とができ、分子構造は赤外線吸収(IR)スペクトル又
は1 H─NMRスペクトルによって容易に確認すること
ができる。
がMw/Mn=1.01〜1.50であることを意味す
る。ここで、Mwは高分子の重量平均分子量、Mnは数
平均分子量である。重量平均分子量は、リビング重合さ
せる場合にあってはモノマーの重量と開始剤のモル数か
ら計算することにより、又は光散乱法を用いて容易に求
められる。また、数平均分子量は膜浸透圧計を用いて、
容易に測定される。分子量分布の評価は、ゲルパーミェ
ーションクロマトグラフィー(GPC)によって行うこ
とができ、分子構造は赤外線吸収(IR)スペクトル又
は1 H─NMRスペクトルによって容易に確認すること
ができる。
【0013】本発明の単分散性ポリ(m─ヒドロキシス
チレン)は、下記化4で表されるm─t─ブトキシスチ
レン(モノマー)をリビングアニオン重合した後、t─
ブチル基を脱離させることにより容易に製造することが
できる。
チレン)は、下記化4で表されるm─t─ブトキシスチ
レン(モノマー)をリビングアニオン重合した後、t─
ブチル基を脱離させることにより容易に製造することが
できる。
【化4】
【0014】上記リビングアニオン重合に際しては、重
合開始剤として、有機金属化合物を用いることが好まし
い。好ましい有機金属化合物としては、例えばn−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチ
ルリチウム、ナフタレンナトリウム、アントラセンナト
リウム、α−メチルスチレンテトラマージナトリウム、
クミルカリウム、クミルセシウム等の有機アルカリ金属
化合物等が挙げられる。
合開始剤として、有機金属化合物を用いることが好まし
い。好ましい有機金属化合物としては、例えばn−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチ
ルリチウム、ナフタレンナトリウム、アントラセンナト
リウム、α−メチルスチレンテトラマージナトリウム、
クミルカリウム、クミルセシウム等の有機アルカリ金属
化合物等が挙げられる。
【0015】リビングアニオン重合は、有機溶媒中で行
われることが好ましい。この場合に用いられる有機溶媒
は芳香族炭化水素、環状エーテル、脂肪族炭化水素等の
溶媒であり、これらの具体例としては、ベンゼン、トル
エン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロ
ピラン、ジメトキシエタン、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン等が挙げられる。これらの有機溶媒は単独で使用し
ても混合して使用しても良いが、特にテトラヒドロフラ
ンを使用することが好ましい。
われることが好ましい。この場合に用いられる有機溶媒
は芳香族炭化水素、環状エーテル、脂肪族炭化水素等の
溶媒であり、これらの具体例としては、ベンゼン、トル
エン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロ
ピラン、ジメトキシエタン、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン等が挙げられる。これらの有機溶媒は単独で使用し
ても混合して使用しても良いが、特にテトラヒドロフラ
ンを使用することが好ましい。
【0016】重合に際するモノマーの濃度は1〜40重
量%が適切であり、反応は高真空下又はアルゴン、窒素
等の不活性ガス雰囲気下で攪拌して行うことが好まし
い。反応温度は−100℃乃至使用した有機溶媒の沸点
温度までの範囲で任意に選択することができるが、特に
テトラヒドロフラン溶媒を使用した場合には−78℃〜
0℃、ベンゼン溶媒を使用した場合には室温で反応させ
ることが好ましい。
量%が適切であり、反応は高真空下又はアルゴン、窒素
等の不活性ガス雰囲気下で攪拌して行うことが好まし
い。反応温度は−100℃乃至使用した有機溶媒の沸点
温度までの範囲で任意に選択することができるが、特に
テトラヒドロフラン溶媒を使用した場合には−78℃〜
0℃、ベンゼン溶媒を使用した場合には室温で反応させ
ることが好ましい。
【0017】上記の如き条件で約10分〜30時間反応
を行うことによりビニル基のみが選択的に反応し、重合
して下記化5で表される繰り返し単位を有する単分散性
ポリ(m─t─ブトキシスチレン)を得ることができ
る。
を行うことによりビニル基のみが選択的に反応し、重合
して下記化5で表される繰り返し単位を有する単分散性
ポリ(m─t─ブトキシスチレン)を得ることができ
る。
【化5】
【0018】所望の重合度に達した時点で、例えばメタ
ノール、水、メチルブロマイド等の重合反応停止剤を反
応系に添加して該反応を停止させることにより、所望の
分子量を有するリビングポリマーを得ることができる。
更に、得られた反応混合物を適当な溶剤、例えばメタノ
ールを用いて沈澱せしめ、洗浄・乾燥することにより、
リビングポリマーを精製・単離することができる。
ノール、水、メチルブロマイド等の重合反応停止剤を反
応系に添加して該反応を停止させることにより、所望の
分子量を有するリビングポリマーを得ることができる。
更に、得られた反応混合物を適当な溶剤、例えばメタノ
ールを用いて沈澱せしめ、洗浄・乾燥することにより、
リビングポリマーを精製・単離することができる。
【0019】リビング重合反応においては、モノマーが
100%反応するので生成するリビングポリマーの収量
は略100%である。従って、モノマーの使用量と反応
開始剤のモル数を調整することにより、得られるリビン
グポリマーの分子量を適宜調整することができる。この
ようにして得られたリビングポリマーの分子量分布は単
分散(Mw/Mn=1.01 〜1.50)である。
100%反応するので生成するリビングポリマーの収量
は略100%である。従って、モノマーの使用量と反応
開始剤のモル数を調整することにより、得られるリビン
グポリマーの分子量を適宜調整することができる。この
ようにして得られたリビングポリマーの分子量分布は単
分散(Mw/Mn=1.01 〜1.50)である。
【0020】本発明においては、更に、得られたポリ
(m─t─ブトキシスチレン)のt─ブトキシ基を脱離
することによって、前記化3で表される繰り返し単位を
有するポリ(m─ヒドロキシスチレン)を製造する。上
記の脱離反応は、ポリ(m─t─ブトキシスチレン)を
ジオキサン、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン等の
溶媒又はこれらの混合溶媒に溶解した後、塩酸、臭化水
素酸等の酸を滴下することによって容易に行うことがで
きる。上記反応においては、ポリ(m─t─ブトキシス
チレン)の高分子の主鎖が切断されたり、分子間に架橋
反応が生じることがないので、得られるポリ(m─ヒド
ロキシスチレン)は単分散性である。
(m─t─ブトキシスチレン)のt─ブトキシ基を脱離
することによって、前記化3で表される繰り返し単位を
有するポリ(m─ヒドロキシスチレン)を製造する。上
記の脱離反応は、ポリ(m─t─ブトキシスチレン)を
ジオキサン、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン等の
溶媒又はこれらの混合溶媒に溶解した後、塩酸、臭化水
素酸等の酸を滴下することによって容易に行うことがで
きる。上記反応においては、ポリ(m─t─ブトキシス
チレン)の高分子の主鎖が切断されたり、分子間に架橋
反応が生じることがないので、得られるポリ(m─ヒド
ロキシスチレン)は単分散性である。
【0021】
【発明の効果】本発明のポリ(m─ヒドロキシスチレ
ン)は、単分散性である上任意の分子量に制御されるの
で、高解像度のレジスト材料用ポリマー或いは相溶性の
優れたポリマーブレンド剤として好適である。本発明の
製造方法によれば、用途に合わせて、所望の分子量のポ
リ(m─ヒドロキシスチレン)を容易に製造することが
できる。
ン)は、単分散性である上任意の分子量に制御されるの
で、高解像度のレジスト材料用ポリマー或いは相溶性の
優れたポリマーブレンド剤として好適である。本発明の
製造方法によれば、用途に合わせて、所望の分子量のポ
リ(m─ヒドロキシスチレン)を容易に製造することが
できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0023】実施例1.2リットルのフラスコに、溶媒
としてテトラヒドロフランを1,500ml、及び重合
開始剤としてn−ブチルリチウムを9×10-3モル仕込
み、−78℃に冷却した後、m─t─ブトキシスチレン
モノマー100g(50mlのテトラヒドロフランに溶
解して−78℃に冷却したもの)を添加し、リビング重
合反応を1時間行わせたところ溶液は赤色を呈した。
尚、 m─t─ブトキシスチレンモノマーは、CaH2
の存在下で蒸留した後、ベンゾフェノンナトリウムを用
いて精製し、水分等の不純物を除去して使用した。
としてテトラヒドロフランを1,500ml、及び重合
開始剤としてn−ブチルリチウムを9×10-3モル仕込
み、−78℃に冷却した後、m─t─ブトキシスチレン
モノマー100g(50mlのテトラヒドロフランに溶
解して−78℃に冷却したもの)を添加し、リビング重
合反応を1時間行わせたところ溶液は赤色を呈した。
尚、 m─t─ブトキシスチレンモノマーは、CaH2
の存在下で蒸留した後、ベンゾフェノンナトリウムを用
いて精製し、水分等の不純物を除去して使用した。
【0024】所望の重合度に達したことを確認した後、
反応溶液にメタノールを添加してリビング重合反応を終
了させた。次に、得られた反応混合物をメタノール中に
注いで重合体を沈澱させ、分離・乾燥して白色の重合体
100gを得た。得られた重合体の1 H−NMR及びI
Rを測定したところ、該重合体は、t─ブトキシ基に活
性末端が反応せずに残っている、ポリ(m─t─ブトキ
シスチレン)であり、またGPC溶出曲線(図1)の結
果から、単分散性(Mw/Mn=1.11)であること
が確認された。
反応溶液にメタノールを添加してリビング重合反応を終
了させた。次に、得られた反応混合物をメタノール中に
注いで重合体を沈澱させ、分離・乾燥して白色の重合体
100gを得た。得られた重合体の1 H−NMR及びI
Rを測定したところ、該重合体は、t─ブトキシ基に活
性末端が反応せずに残っている、ポリ(m─t─ブトキ
シスチレン)であり、またGPC溶出曲線(図1)の結
果から、単分散性(Mw/Mn=1.11)であること
が確認された。
【0025】上記1 H−NMRの結果は下記の通りであ
る。 1.4〜2.2ppm : (ブロード,3H,−CH
2 −CH−) 1.3〜1.6ppm : (ブロード,9H,−OC
(CH3 )3 ) 6〜7ppm : (ブロード,4H,C 6 H
4 ) 尚、膜浸透圧測定法によって測定した数平均分子量は1
0,000g/モルであった。
る。 1.4〜2.2ppm : (ブロード,3H,−CH
2 −CH−) 1.3〜1.6ppm : (ブロード,9H,−OC
(CH3 )3 ) 6〜7ppm : (ブロード,4H,C 6 H
4 ) 尚、膜浸透圧測定法によって測定した数平均分子量は1
0,000g/モルであった。
【0026】得られたポリ(m─t─ブトキシスチレ
ン)50gをアセトン900mlに溶解し、少量の塩酸
を60℃で添加して8時間攪拌した後、該溶液を水中に
注いで重合体を沈澱させ、分離・乾燥してポリマー34
gを得た。得られたポリマーのGPC溶出曲線(図2)
から、該ポリマーの単分散性が極めて高いことが確認さ
れた。
ン)50gをアセトン900mlに溶解し、少量の塩酸
を60℃で添加して8時間攪拌した後、該溶液を水中に
注いで重合体を沈澱させ、分離・乾燥してポリマー34
gを得た。得られたポリマーのGPC溶出曲線(図2)
から、該ポリマーの単分散性が極めて高いことが確認さ
れた。
【0027】得られたポリマーの1 H─NMRスペクト
ルにおいてはt─ブトキシ基に由来するピークが消失
し、又、IRスペクトルにおいてはポリ(m─ヒドロキ
シスチレン)に相当する特性吸収バンドが現れた。これ
らの結果から、得られたポリマーは、単分散性のポリ
(m─ヒドロキシスチレン)であることが確認された。
尚、得られたポリマーの膜浸透圧測定法による数平均分
子量は6,000g/モルであった。
ルにおいてはt─ブトキシ基に由来するピークが消失
し、又、IRスペクトルにおいてはポリ(m─ヒドロキ
シスチレン)に相当する特性吸収バンドが現れた。これ
らの結果から、得られたポリマーは、単分散性のポリ
(m─ヒドロキシスチレン)であることが確認された。
尚、得られたポリマーの膜浸透圧測定法による数平均分
子量は6,000g/モルであった。
【0028】実施例2.2リットルのフラスコに、溶媒
としてテトラヒドロフランを1,000ml、及び重合
開始剤としてクミルセシウム1×10-3モルを仕込み、
−78℃に冷却した後、m─t─ブトキシスチレンモノ
マー70g(100mlのテトラヒドロフランに溶解し
て−78℃に冷却したもの)を添加し、リビング重合反
応を1時間行わせた他は実施例1と全く同様にして、白
色の重合体50gを得た。
としてテトラヒドロフランを1,000ml、及び重合
開始剤としてクミルセシウム1×10-3モルを仕込み、
−78℃に冷却した後、m─t─ブトキシスチレンモノ
マー70g(100mlのテトラヒドロフランに溶解し
て−78℃に冷却したもの)を添加し、リビング重合反
応を1時間行わせた他は実施例1と全く同様にして、白
色の重合体50gを得た。
【0029】得られた重合体の1 H−NMRを測定した
ところ、実施例1で得られた重合体と同様な特性吸収で
あることから、得られた重合体は、t─ブトキシ基に活
性末端が反応せずに残っている、ポリ(m─t─ブトキ
シスチレン)であり、またGPC溶出曲線(図3)の結
果から、単分散性(Mw/Mn=1.16)であること
が確認された。尚、膜浸透圧測定法によって測定した数
平均分子量は60,000g/モルであった。
ところ、実施例1で得られた重合体と同様な特性吸収で
あることから、得られた重合体は、t─ブトキシ基に活
性末端が反応せずに残っている、ポリ(m─t─ブトキ
シスチレン)であり、またGPC溶出曲線(図3)の結
果から、単分散性(Mw/Mn=1.16)であること
が確認された。尚、膜浸透圧測定法によって測定した数
平均分子量は60,000g/モルであった。
【0030】得られたポリ(m─t─ブトキシスチレ
ン)30gをアセトン500mlに溶解し、少量の塩酸
を60℃で添加して8時間攪拌した後、該溶液を水中に
注いで重合体を沈澱させ、分離・乾燥してポリマー20
gを得た。得られたポリマーのGPC溶出曲線(図4)
から、該ポリマーの単分散性が極めて高いことが確認さ
れた。
ン)30gをアセトン500mlに溶解し、少量の塩酸
を60℃で添加して8時間攪拌した後、該溶液を水中に
注いで重合体を沈澱させ、分離・乾燥してポリマー20
gを得た。得られたポリマーのGPC溶出曲線(図4)
から、該ポリマーの単分散性が極めて高いことが確認さ
れた。
【0031】得られたポリマーの1 H─NMRスペクト
ルにおいては、t─ブトキシ基に由来するピークが消失
し、またIRスペクトルにおいては、ポリ(m─ヒドロ
キシスチレン)に相当する特性吸収バンドが現れた。こ
れらの結果から、得られたポリマーは、単分散性のポリ
(m─ヒドロキシスチレン)であることが確認された。
尚、得られたポリマーの膜浸透圧測定法による数平均分
子量は40,000g/モルであった。
ルにおいては、t─ブトキシ基に由来するピークが消失
し、またIRスペクトルにおいては、ポリ(m─ヒドロ
キシスチレン)に相当する特性吸収バンドが現れた。こ
れらの結果から、得られたポリマーは、単分散性のポリ
(m─ヒドロキシスチレン)であることが確認された。
尚、得られたポリマーの膜浸透圧測定法による数平均分
子量は40,000g/モルであった。
【図1】実施例1で合成したポリ(m−t−ブトキシス
チレン)(数平均分子量10,000g/モル)のGP
C溶出曲線である。
チレン)(数平均分子量10,000g/モル)のGP
C溶出曲線である。
【図2】実施例1で合成したポリ(m−ヒドロキシスチ
レン)(数平均分子量6,000g/モル)のGPC溶
出曲線である。
レン)(数平均分子量6,000g/モル)のGPC溶
出曲線である。
【図3】実施例2で合成したポリ(m−t−ブトキシス
チレン)(数平均分子量60,000g/モル)のGP
C溶出曲線である。
チレン)(数平均分子量60,000g/モル)のGP
C溶出曲線である。
【図4】実施例2で合成したポリ(m−ヒドロキシスチ
レン)(数平均分子量40,000g/モル)のGPC
溶出曲線である。
レン)(数平均分子量40,000g/モル)のGPC
溶出曲線である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027
Claims (2)
- 【請求項1】下記化1で表される繰り返し単位を有する
単分散性ポリ(m─ヒドロキシスチレン)。 【化1】 - 【請求項2】下記化2で表されるm─t─ブトキシスチ
レンをリビングアニオン重合した後、t─ブチル基を脱
離させることを特徴とする請求項1に記載のポリ(m─
ヒドロキシスチレン)の製造方法。 【化2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4216359A JPH0641222A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | ポリ(m−ヒドロキシスチレン)及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4216359A JPH0641222A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | ポリ(m−ヒドロキシスチレン)及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0641222A true JPH0641222A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=16687331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4216359A Pending JPH0641222A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | ポリ(m−ヒドロキシスチレン)及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0641222A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002148806A (ja) * | 2000-08-31 | 2002-05-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | ネガ型レジスト組成物 |
JP2004352989A (ja) * | 2003-05-08 | 2004-12-16 | E I Du Pont De Nemours & Co | フォトレジスト組成物およびそれらの調製方法 |
WO2024066848A1 (zh) * | 2022-09-30 | 2024-04-04 | 上海八亿时空先进材料有限公司 | 一种高分子量且窄分布phs树脂及其制备方法与应用 |
-
1992
- 1992-07-22 JP JP4216359A patent/JPH0641222A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002148806A (ja) * | 2000-08-31 | 2002-05-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | ネガ型レジスト組成物 |
JP2004352989A (ja) * | 2003-05-08 | 2004-12-16 | E I Du Pont De Nemours & Co | フォトレジスト組成物およびそれらの調製方法 |
WO2024066848A1 (zh) * | 2022-09-30 | 2024-04-04 | 上海八亿时空先进材料有限公司 | 一种高分子量且窄分布phs树脂及其制备方法与应用 |
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