JPH0641221A - ポリ(3−メチル−4−ヒドロキシスチレン)及びその製造方法 - Google Patents

ポリ(3−メチル−4−ヒドロキシスチレン)及びその製造方法

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JPH0641221A
JPH0641221A JP4216358A JP21635892A JPH0641221A JP H0641221 A JPH0641221 A JP H0641221A JP 4216358 A JP4216358 A JP 4216358A JP 21635892 A JP21635892 A JP 21635892A JP H0641221 A JPH0641221 A JP H0641221A
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JP
Japan
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methyl
polymer
poly
hydroxystyrene
butoxystyrene
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Application number
JP4216358A
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English (en)
Inventor
Osamu Watanabe
修 渡辺
Motoyuki Yamada
素行 山田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高解像度及び高現像度のレジスト材料用ポリマ
ーとして優れると共に、ポリマーブレンド剤等にも好適
な、単分散性ポリ(3─メチル─4─ヒドロキシスチレ
ン)及びその製造方法を提供すること。 【構成】下記化1で表される繰り返し単位を有する単分
散性ポリ(3─メチル─4─ヒドロキシスチレン)及び
その製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリスチレン誘導体の
製造方法に関し、特に機能性高分子として有用な単分散
性ポリ(3─メチル─4─ヒドロキシスチレン)の製造
方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来から、LSI(大規模集積回路)用の
高解像度リソグラフィーに使用する、レジスト材料用ベ
ースポリマーとして機能性高分子が多用されており、特
に近年のLSIにおける高密度化の進展に伴い、レジス
ト材料について益々高解像度及び高現像性が要求される
ようになっている。
【0003】かかる要求に答えるために、従来、ノボラ
ック樹脂が使用されているが、最近においては、これに
代わるものとして化学増幅タイプのレジスト材料が種々
検討されている。上記化学増幅タイプのレジスト材料に
おいては、特に、作業性の観点から酸によって容易に脱
離する官能基を有すると共に、その官能基の脱離前後で
溶解性の異なるものが賞用されている。
【0004】かかるレジスト材料としては、耐プラズマ
性に優れているポリスチレン誘導体が特に好適なものと
して知られている。これらのポリマーをレジスト用ベー
スポリマーとして使用する場合には、その分子量や分子
量分布がレジストの現像特性及び解像度に大きな影響を
与えるために、分子量分布の狭い(単分散性という)こ
とが望まれる。
【0005】しかしながら、これらのポリマーは通常の
ラジカル重合法や縮重合法により得られる多分散ポリマ
ーであって、はじめから分子量や分子量分布を制御する
ということが配慮されていない。そこで、レジストの解
像度及び現像性を高めるために、分別という手法を用い
て分子量分布の制御を行っているが(特開昭62−12
1754号公報)分別という手法は操作が複雑であるの
みならず時間がかかるという欠点がある上、厳しくなる
要求性能に対して十分に追随するということが困難であ
るので、本質的な問題解決手段が望まれている。
【0006】一方、他のポリマーとの相溶性に優れたポ
リマーブレンド剤やミクロ相分離構造を形成する共重合
体の前駆体を製造する場合にも、ポリマーを任意の分子
量に制御することが望まれる。このようなニーズに対応
することのできるものとして、現像性や耐プラズマ性に
優れる上、任意の分子量に制御することが可能なポリマ
ーであるポリヒドロキシスチレンが注目されている。
【0007】しかしながら、ポリ(p−ヒドロキシスチ
レン)のラジカル重合法による合成については、ジャー
ナル オブ ポリマーサイエンス(パート1)、第7
巻、1969年、2175頁〜2184頁に、狭分散性
のポリ(p─ヒドロキシスチレン)については、特開昭
59─199705号公報及び高分子学会予稿集、31
巻、1149頁に記載されている。
【0008】しかしながら、上記ニーズに十分応えるこ
とができるポリヒドロキシスチレン誘導体は未だ知られ
ておらず、更に単分散性のポリ(p−ヒドロキシ−α−
メチルスチレン)については報告された例はない。また
その製造方法も工業化されるに至っていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等は
ポリヒドロキシスチレンついて鋭意研究するうち、リビ
ングアニオン重合を利用することにより、単分散性ポリ
(3─メチル─4─ヒドロキシスチレン)を容易に製造
することができるということを見出し本発明に到達し
た。
【0010】従って、本発明の第1の目的は、高解像度
及び高現像度(単に高解像度という)のレジスト材料用
ポリマーとして優れると共に、ポリマーブレンド剤等に
も好適な、単分散性ポリ(3─メチル─4─ヒドロキシ
スチレン)を提供することにある。本発明の第2の目的
は、任意の分子量の単分散性ポリ(3─メチル─4─ヒ
ドロキシスチレン)の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、下記化3で表される繰り返し単位を有する単分散性
ポリ(3─メチル─4─ヒドロキシスチレン)及びその
製造方法によって達成された。
【化3】
【0012】本発明において、単分散性とは分子量分布
がMw/Mn=1.01〜1.50であることを意味す
る。ここで、Mwは高分子の重量平均分子量、Mnは数
平均分子量である。重量平均分子量は、リビング重合さ
せる場合にあってはモノマーの重量と開始剤のモル数か
ら計算することにより、又は光散乱法を用いて容易に求
められる。また、数平均分子量は膜浸透圧計を用いて、
容易に測定される。分子量分布の評価は、ゲルパーミェ
ーションクロマトグラフィー(GPC)によって行うこ
とができ、分子構造は赤外線吸収(IR)スペクトル又
1 H─NMRスペクトルによって容易に確認すること
ができる。
【0013】本発明の単分散性ポリ(3─メチル─4─
ヒドロキシスチレン)は、下記化4で表される3─メチ
ル─4─t─ブトキシスチレン(モノマー)をリビング
アニオン重合した後、t─ブトキシ基を脱離させること
により容易に製造することができる。
【化4】
【0014】上記リビングアニオン重合に際しては、重
合開始剤として、有機金属化合物を用いることが好まし
い。好ましい有機金属化合物としては、例えばn−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチ
ルリチウム、ナフタレンナトリウム、アントラセンナト
リウム、α−メチルスチレンテトラマージナトリウム、
クミルカリウム、クミルセシウム等の有機アルカリ金属
化合物等が挙げられる。
【0015】リビングアニオン重合は、有機溶媒中で行
われることが好ましい。この場合に用いられる有機溶媒
は芳香族炭化水素、環状エーテル、脂肪族炭化水素等の
溶媒であり、これらの具体例としては、ベンゼン、トル
エン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロ
ピラン、ジメトキシエタン、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン等が挙げられる。これらの有機溶媒は単独で使用し
ても混合して使用しても良いが、特にテトラヒドロフラ
ンを使用することが好ましい。
【0016】重合に際するモノマーの濃度は1〜40重
量%が適切であり、反応は高真空下又はアルゴン、窒素
等の不活性ガス雰囲気下で攪拌して行うことが好まし
い。反応温度は−78℃乃至使用した有機溶媒の沸点温
度までの範囲で任意に選択することができるが、特にテ
トラヒドロフラン溶媒を使用した場合には−78℃〜0
℃、ベンゼン溶媒を使用した場合には室温で反応させる
ことが好ましい。
【0017】上記の如き条件で約10分〜30時間反応
を行うことによりビニル基のみが選択的に反応し、重合
して下記化5で表される繰り返し単位を有するポリ(3
─メチル─4─t─ブトキシスチレン)を得ることがで
きる。
【化5】
【0018】所望の重合度に達した時点で、例えばメタ
ノール、水、メチルブロマイド等の重合反応停止剤を反
応系に添加して該反応を停止させることにより、所望の
分子量を有するリビングポリマーを得ることができる。
更に、得られた反応混合物を適当な溶剤、例えばメタノ
ールを用いて沈澱せしめ、洗浄・乾燥することにより、
リビングポリマーを精製・単離することができる。
【0019】リビング重合反応においては、モノマーが
100%反応するので生成するリビングポリマーの収量
は略100%である。従って、モノマーの使用量と反応
開始剤のモル数を調整することにより、得られるリビン
グポリマーの分子量を適宜調整することができる。この
ようにして得られたリビングポリマーの分子量分布は単
分散性(Mw/Mn=1.01 〜1.50)である。
【0020】本発明においては、更に、得られたポリ
(3─メチル─4─t─ブトキシスチレン)のt─ブト
キシ基を脱離することによって、前記化3で表される繰
り返し単位を有するポリ(3─メチル─4─ヒドロキシ
スチレン)を製造する。上記の脱離反応は、ポリ(3─
メチル─4─t─ブトキシスチレン)をジオキサン、ア
セトン、アセトニトリル、ベンゼン等の溶媒又はこれら
の混合溶媒に溶解した後、塩酸、臭化水素酸等の酸を滴
下することによって容易に行うことができる。上記反応
においては、ポリ(3─メチル─4─t─ブトキシスチ
レン)の高分子の主鎖が切断されたり、分子間に架橋反
応が生じることがないので、得られるポリ(3─メチル
─4─t─ヒドロキシスチレン)は単分散性である。
【0021】
【発明の効果】本発明のポリ(3─メチル─4─ヒドロ
キシスチレン)は、単分散性である上所望の分子量に制
御されているので、高解像度のレジスト材料用ポリマー
或いは相溶性の優れたポリマーブレンド剤として好適で
ある。本発明の製造方法によれば、用途に合わせて、所
望の分子量のポリ(3─メチル─4─ヒドロキシスチレ
ン)を容易に製造することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0023】実施例1.2リットルのフラスコに、溶媒
としてテトラヒドロフランを1200ml、及び重合開
始剤としてn−ブチルリチウムを7×10-3モル仕込
み、−78℃に冷却した後、3─メチル─4─t─ブト
キシスチレンモノマー60g(50mlのテトラヒドロ
フランに溶解して−78℃に冷却したもの)を添加し、
リビング重合反応を1時間行わせたところ溶液は赤色を
呈した。 尚、3─メチル─4─t─ブトキシスチレン
モノマーは、CaH2 の存在下で蒸留した後、ベンゾフ
ェノンナトリウムを用いて精製し、水分等の不純物を除
去してから使用した。所望の重合度に達したことを確認
した後、反応溶液にメタノールを添加してリビング重合
反応を終了させた。
【0024】次に、得られた反応混合物をメタノール中
に注いで重合体を沈澱させ、分離・乾燥して白色の重合
体60gを得た。得られた重合体の1 H−NMR及びI
Rを測定したところ、該重合体は、t─ブトキシ基に活
性末端が反応せずに残っている、ポリ(3─メチル─4
─t─ブトキシスチレン)であり、またGPC溶出曲線
(図1)の結果から、単分散性(Mw/Mn=1.1
3)であることが確認された。
【0025】上記1 H−NMRの結果は下記の通りであ
る。 1.4〜2.2ppm : (ブロード,3H,−C
2 −C−) 2.1〜2.4ppm : (ブロード,3H,化6) 1.3〜1.6ppm : (ブロード,9H,−OC
(C 3 3 ) 6〜7ppm : (ブロード,4H,C 6
4
【化6】 尚、膜浸透圧測定法によって測定した数平均分子量は
7,500g/モルであった。
【0026】得られたポリ(3─メチル─4─t─ブト
キシスチレン)50gをアセトン1,000mlに溶解
し、少量の塩酸を60℃で添加して8時間攪拌した後、
該溶液を水中に注いで重合体を沈澱させ、分離・乾燥し
てポリマー35gを得た。得られたポリマーのGPC溶
出曲線(図2)から、該ポリマーの単分散性が極めて高
いことが確認された。
【0027】得られたポリマーの1 H─NMRスペクト
ルにおいてはt─ブトキシ基に由来するピークが消失
し、又、IRスペクトルにおいてはポリ(3─メチル─
4─ヒドロキシスチレン)に相当する特性吸収バンドが
現れた。これらの結果から、得られたポリマーは、単分
散性のポリ(3─メチル─4─ヒドロキシスチレン)で
あることが確認された。尚、得られたポリマーの膜浸透
圧測定法による数平均分子量は5,000g/モルであ
った。
【0028】実施例2.2リットルのフラスコに、溶媒
としてテトラヒドロフランを1,000ml、及び重合
開始剤としてクミルセシウム1×10-3モルを仕込み、
−78℃に冷却した後、3─メチル─4─t─ブトキシ
スチレンモノマー50g(100mlのテトラヒドロフ
ランに溶解して−78℃に冷却したもの)を添加し、リ
ビング重合反応を1時間行わせた他は実施例1と全く同
様にして、白色の重合体50gを得た。
【0029】得られた重合体の1 H−NMRを測定した
ところ、実施例1で得られた重合体と同様な特性吸収で
あることから、得られた重合体は、t─ブトキシ基に活
性末端が反応せずに残っている、ポリ(3─メチル─4
─t─ブトキシスチレン)であり、またGPC溶出曲線
(図3)の結果から、単分散性(Mw/Mn=1.1
1)であることが確認された。尚、膜浸透圧測定法によ
って測定した数平均分子量は45,000g/モルであ
った。
【0030】得られたポリ(3─メチル─4─t─ブト
キシスチレン)30gをアセトン500mlに溶解し、
少量の塩酸を60℃で添加して8時間攪拌した後、該溶
液を水中に注いで重合体を沈澱させ、分離・乾燥してポ
リマー21gを得た。得られたポリマーのGPC溶出曲
線(図4)から、該ポリマーの単分散性が極めて高いこ
とが確認された。
【0031】得られたポリマーの1 H─NMRスペクト
ルにおいては、t─ブトキシ基に由来するピークが消失
し、またIRスペクトルにおいては、ポリ(3─メチル
─4─ヒドロキシスチレン)に相当する特性吸収バンド
が現れた。これらの結果から、得られたポリマーは、単
分散性のポリ(3─メチル─4─ヒドロキシスチレン)
であることが確認された。尚、得られたポリマーの膜浸
透圧測定法による数平均分子量は30,000g/モル
であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成したポリ(3─メチル─4─t
─ブトキシスチレン)(数平均分子量7,500g/モ
ル)のGPC溶出曲線である。
【図2】実施例1で合成したポリ(3─メチル─4─ヒ
ドロキシスチレン)(数平均分子量5,000g/モ
ル)のGPC溶出曲線である。
【図3】実施例2で合成したポリ(3─メチル─4─t
─ブトキシスチレン)(数平均分子量45,000g/
モル)のGPC溶出曲線である。
【図4】実施例2で合成したポリ(3─メチル─4─ヒ
ドロキシスチレン)(数平均分子量30,000g/モ
ル)のGPC溶出曲線である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記化1で表される繰り返し単位を有する
    単分散性ポリ(3─メチル─4─ヒドロキシスチレ
    ン)。 【化1】
  2. 【請求項2】下記化2で表される3─メチル─4─t─
    ブトキシスチレンをリビングアニオン重合した後、t─
    ブトキシ基を脱離させることを特徴とする請求項1に記
    載のポリ(3─メチル─4─ヒドロキシスチレン)の製
    造方法。 【化2】
JP4216358A 1992-07-22 1992-07-22 ポリ(3−メチル−4−ヒドロキシスチレン)及びその製造方法 Pending JPH0641221A (ja)

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