JPH0635164A - 感光材料乾燥装置 - Google Patents

感光材料乾燥装置

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Publication number
JPH0635164A
JPH0635164A JP18682892A JP18682892A JPH0635164A JP H0635164 A JPH0635164 A JP H0635164A JP 18682892 A JP18682892 A JP 18682892A JP 18682892 A JP18682892 A JP 18682892A JP H0635164 A JPH0635164 A JP H0635164A
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JP
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film
photosensitive material
heat
roller
water
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Application number
JP18682892A
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English (en)
Inventor
Shinichi Matsuda
晋一 松田
Atsushi Ikeda
淳 池田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光材料を短時間に高い仕上がり品質で乾燥
させることができる感光材料乾燥装置を得ること。 【構成】 フィルムFの搬送経路の一方の側にフィルム
Fに接して加熱するヒートローラ50を設け、搬送経路
の他方の側にも同じくヒートローラ50を設け、ヒート
ローラ50は互いに離間させて千鳥状に配設する。フィ
ルムFは、搬送されると搬送経路の一方の側のヒートロ
ーラ50及び他方の側のヒートローラ50に接して加熱
され、処理液によって湿潤された表面が乾燥される。こ
れらのヒートローラ50は、互いに離間しているためフ
ィルムFの水分を絞り取ることはなく、また、フィルム
Fに付着した水分が溜まることはない。したがって、表
面に付着した水分に不純物が溶けていたとしても、溶け
ていた不純物がヒートローラ50表面に析出することは
なく、フィルムFを品質良く乾燥させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動現像機等に用いられ
る感光材料の乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス分野の進歩に伴い、グ
ラフィックアーツ用感材、スキャナー用感材、X−レイ
用感材のような感光材料に対する迅速処理の必要性は益
々高くなってきており、これらの感光材料は自動現像機
によって現像液、定着液、水洗水等の処理液によって処
理した後、乾燥が行われている。
【0003】ところで、従来の自動現像機では、一般的
には、水洗水による水洗処理後の感光材料へ温風を当て
乾燥を行っている。ところが、温風を当てて乾燥を行う
方式は、感光材料を大量に処理した際に乾燥部で乾燥温
度が変化するという不具合があり、また、熱の利用効率
が良いとはいえなかった。
【0004】この欠点を解消するものとして、図5に示
すような、ヒートローラを備えた感光材料乾燥装置が提
案されている。ヒートローラとは、加熱したローラの表
面に湿潤状態の感光材料を接触させ、伝導熱をこの感光
材料に伝えることによって感光材料の温度を上昇させて
乾燥させるローラのことをいう。
【0005】このヒートローラを備えた感光材料乾燥装
置は、水洗処理部の搬送方向下流側に設けられており、
ヒートローラ210とプレスローラ212とを有してい
る。
【0006】ヒートローラ210は、円筒状のローラ本
体214を備え、軸心部に加熱用ハロゲンランプ216
が設けられており、この加熱用ハロゲンランプ216に
よってローラ本体214が加熱されるようになってい
る。ローラ本体214は、両端部が図示されないベアリ
ングによって感光材料乾燥装置の本体に回転自在に支持
されており、モーターによって矢印B方向へ回転され
る。
【0007】一方のプレスローラ212も、図示されな
いベアリングによって感光材料乾燥装置の本体に回転自
在に支持されている。プレスローラ212は、外周がゴ
ム等の弾性体212Aで形成されており、ヒートローラ
210に押圧されて密着し、ヒートローラ210との間
でフィルムFを所定のニップ圧で挟持して搬送するよう
になっている。
【0008】ローラ本体214が回転され、フィルムF
の先端がヒートローラ210とプレスローラ212との
間に至ると、フィルムFはヒートローラ210とプレス
ローラ212とに挟持されて鉛直方向(矢印A方向)へ
搬送され、表面の水分が絞り取られると共に加熱された
ヒートローラ210から熱を受けて乾燥される。このヒ
ートローラ方式の感光材料乾燥装置では、フィルムFが
ヒートローラ210に接し、伝導される熱によって直接
加熱されるため熱の利用効率が高く、迅速にしかも確実
に乾燥を行うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このヒート
ローラ方式の感光材料乾燥装置では、ヒートローラ21
0とプレスローラ212とによって絞り取られたフィル
ムFの水分220が、図5に示すように、フィルムFの
搬送方向上流側のヒートローラ210とプレスローラ2
12とが接触する略三角断面の溝部分218に溜まる。
【0010】このため、作業が終了して機械が停止した
場合や、フィルムFが乾燥後、つぎのフィルムFが通過
するまでの間に時間がある場合等に、この溝部分218
に溜まった水分220がヒートローラ210の熱によっ
て蒸発し、水分中に溶けていた、水溶性ポリマー、増感
色素、カルシウム等が汚れとなってヒートローラ210
及びプレスローラ212の表面に析出する。このため、
処理を再開して次に処理するフィルムFがヒートローラ
210及びプレスローラ212に接すると、ヒートロー
ラ210及びプレスローラ212の表面に析出した水溶
性ポリマー、増感色素、カルシウム等の汚染物質がフィ
ルムFに転写され仕上がり品質を著しく低下させる場合
がある。
【0011】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、感光材料を短時間に高い仕上がり品質で乾燥させる
ことができる感光材料乾燥装置を得ることが目的であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
処理液によって処理された感光材料を乾燥させる感光材
料乾燥装置であって、前記感光材料を搬送すると共に加
熱するヒートローラを千鳥配列としたことを特徴として
いる。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の感光材料乾燥装置において、千鳥配列とされた前記
ヒートローラのうち、前記感光材料の搬送路の一方の側
の前記ヒートローラの間から、他方の側の前記ヒートロ
ーラの周面に片面が接した前記感光材料の部分へ向けて
空気を吐出する吐出手段を設けたことを特徴としてい
る。
【0014】なお、ヒートローラの千鳥配列とは、互い
に離間して配置された複数のヒートローラから成り、感
光材料の剛性又は搬送時の張力により、その表裏両面を
これらのヒートローラに交互に接触させて感光材料と対
向ローラとの間で挟持することなく蛇行状に案内するヒ
ートローラの配列のことをいう。
【0015】ただし、感光材料の表裏両面がヒートロー
ラに交互に若干接触する、つまりヒートローラの周面上
で軸方向に直線状に感光材料が接触するようにヒートロ
ーラを感光材料の表裏両面に交互に配列した場合もこの
千鳥配列に含まれる。
【0016】
【作用】本発明の請求項1に係る感光材料乾燥装置によ
れば、感光材料が搬送されると、千鳥配列されたヒート
ローラに接して加熱され、処理液によって湿潤された表
面が乾燥される。これらのヒートローラは、互いに離間
しているため感光材料の水分を絞り取ることはなく、ま
た、感光を押圧して絞り取った水分を溜める溝部分を形
成しないため感光材料に付着していた水分が溜まること
はない。したがって、感光材料の表面に付着した水分中
に析出すると感光材料に付着して外観を悪くする汚染物
質が溶けていたとしても、溶けていた汚染物質がヒート
ローラの表面に析出することはなく、感光材料を品質良
く、しかも伝導熱により乾燥するので迅速に乾燥させる
ことができる。
【0017】ヒートローラの表面温度の好ましい範囲
は、40°C〜150°Cである。表面温度が40°C
未満では、乾燥効率が低下するため好ましくなく、15
0°Cを超えると、感光材料に熱変形やダメージを与え
る恐れがあるため好ましくない。
【0018】また、ヒートローラは、直径をφ15〜φ
75mmの範囲とするのが好ましく、全体の本数としては
24本程度までが好ましい。
【0019】ヒートローラの直径をφ15mm未満とした
場合、感光材料とヒートローラとの接触角度が10°以
下になると、感光材料との接触面積が少なくなり過ぎて
熱の伝導効率が低下するため好ましくなく、φ75mmを
超えると、乾燥材料乾燥装置のスペースを多くとるため
好ましくない。
【0020】また、ヒートローラとの間を通過する感光
材料に送風をしてもよい。この場合には、感光材料をヒ
ートローラで温めながら感光材料の表面近傍の湿った空
気を強制的に取り除くため、さらに効率良く感光材料を
乾燥させることができる。
【0021】本発明の請求項2に係る感光材料乾燥装置
によれば、千鳥配列とされたヒートローラのうち感光材
料の搬送路の一方の側の一対のヒートローラ間から、他
方の側のヒートローラの周面に片面が接した感光材料の
部分に向けて空気を吐出する吐出手段を設けたので、ヒ
ートローラへ感光材料が押しつけられて感光材料が確実
に搬送されると共に吐出手段から吐出する空気によって
感光材料の表面付近の湿った空気がすみやかに除かれ、
乾燥がより促進される。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図3には本発明が適用された自動現像機1
0が示されている。自動現像機10は、機枠12内に感
光材料を現像液、定着液、水洗水等の処理液によって処
理する処理部11及び感光材料乾燥装置としての乾燥部
20が設けられている。処理部11は感光材料(以下フ
ィルムFという。本実施例では、フィルムFは高分子樹
脂ベースと乳剤層とを有している)の搬送方向に沿って
隔壁13によって区画された処理槽である現像槽14、
定着槽16及び水洗槽18を備えている。
【0023】自動現像機10のフィルムFの挿入口15
の近傍には、自動現像機10内にフィルムFを引き込む
挿入ラック17が配置されている。また、挿入口15の
近傍には、挿入されるフィルムFを検出する挿入検出セ
ンサ80が設けられている。自動現像機10の挿入口1
5の部分には、フィルムFを手により挿入する挿入台又
はフィルムFを搬送手段によって自動的に挿入するオー
トフィーダ等が取付可能である。
【0024】現像槽14内には現像液が貯留されてい
る。現像槽14内には図示しないモータにより駆動され
てフィルムFを搬送する搬送ローラ22を有する搬送ラ
ック24が現像液に浸漬された状態で配設されている。
定着槽16内には定着液が貯留されている。この定着液
は実質的に硬膜剤を含有しない定着液であってもよい。
なお、詳細については後述する。定着槽16内には図示
しないモータにより駆動されてフィルムFを搬送する搬
送ローラ26を有する搬送ラック28が定着液に浸漬さ
れた状態で配設されている。水洗槽18内には水洗水が
貯留されている。また水洗槽18内には図示しないモー
タにより駆動されてフィルムFを搬送する搬送ローラ3
0を有する搬送ラック32が水洗水に浸漬された状態で
配設されている。
【0025】また、これら処理槽の下方には2台の熱交
換器19が配置されている。熱交換器19には図示しな
いポンプによってそれぞれ現像槽14内の現像液及び定
着槽16内の定着液が送られ熱交換が行われた後、現像
槽14及び定着槽16へ送り返される。それにより、現
像槽14内の現像液及び定着槽16内の定着液の液温が
所定の範囲内に維持される。
【0026】また、現像槽14の下方には排気ファン9
8が配設されている。排気ファン98は処理部11内で
発生したガス、水蒸気等を自動現像機10の機体外へ排
出する。現像槽14と定着槽16の間及び定着槽16と
水洗槽18の間には、それらの上部にクロスオーバーラ
ック34が配設されている。このクロスオーバーラック
34は、フィルムFの搬送方向上流側の槽から下流側の
槽へフィルムFを搬送するための挟持搬送ローラ対36
及びフィルムFを案内するガイド38を備えている。
【0027】従って、挿入口15から自動現像機10内
に送り込まれたフィルムFは、挿入ラック17で現像槽
14に挿入され搬送ローラ22で現像液中を搬送されて
現像処理される。現像されたフィルムFは、クロスオー
バーラック34で定着槽16に送られ、そこで搬送ロー
ラ26で定着液中を搬送されて定着処理される。定着さ
れたフィルムFは、クロスオーバーラック34で水洗槽
18に送られ、そこで搬送ローラ30で水洗水中を搬送
されて水洗される。
【0028】なお、現像槽14と定着槽16の間の隔壁
13及び定着槽16と水洗槽18の間の隔壁13の上方
には、各々リンス槽39が設けられている。リンス槽3
9内には洗浄水が貯留されており、前記挟持搬送ローラ
対36の下側のローラは、このリンス槽39内の洗浄水
に浸漬されている。また、リンス槽39内でオーバフロ
ーした洗浄水はオーバフロー槽等へ排出されるように構
成されている。これにより、フィルムFによって前工程
から持ち出された薬品の成分が希釈されて通過するの
で、フィルムに処理むらが生ずるのが防止され、また常
にローラが湿っているため、従来生じていた現像及び定
着成分をもった結晶のローラ表面への付着、析出を防
ぎ、メインテナンス性が向上する。さらに前工程からフ
ィルムFによって持ち込まれた処理液を洗い取り、前工
程の処理液が後工程へ混入するのを防止し、後工程の液
の劣化を抑えるとともに補充液の補充量を少なくするこ
とができる。なお、現像槽14と定着槽16の間に設け
られたリンス槽39内に貯留する洗浄水は水または酢酸
水溶液が好ましく、定着槽16と水洗槽18の間に設け
られたリンス槽39内に貯留する洗浄水は水が好まし
い。
【0029】また、現像槽14、定着槽16及び水洗槽
18内の各処理液の液面付近の高さ位置には、各処理槽
の開口部を覆うように浮蓋37が配置されている。処理
液の液面は浮蓋37の厚みの範囲か浮蓋37の下面に接
触する位置になるように各処理液の補充液の補充量が調
節される。また、浮蓋37にはフィルムFの搬送路に沿
って開口37Aが設けられている。開口37Aはフィル
ムFを案内するガイドの役目を有しており、フィルムF
はこの開口37A内を通過する。
【0030】これにより各処理液と空気との接触面積が
減少するので、酸化等による処理液の劣化が少なくなる
と共に、単位時間当りの水分の蒸発量が減少する。この
ため、各処理槽への補充液及び水分の補充量を小さくす
ることができる。
【0031】現像槽14、定着槽16及び水洗槽18の
各々の底部には、図示しない排液管が設けられこれらの
排液管には、各々排液バルブ21が取り付けられてい
る。従って、必要に応じてこれらの排液バルブ21を開
放することにより、現像槽14、定着槽16及び水洗槽
18の現像液、定着液及び水洗水を排出することができ
る。
【0032】また、水洗槽18と乾燥部20の間にはス
クイズ部40が配設されている。このスクイズ部40に
は、水洗槽18から搬送され水洗水が付着したフィルム
Fをスクイズしながら乾燥部20へ搬送する挟持搬送ロ
ーラ42と、フィルムFを案内するガイド43と、を備
えたスクイズラック41が設けられている。
【0033】乾燥部20は、フィルムFの搬送方向上流
側の第1乾燥部86と下流側の第2乾燥部92とで構成
されている。乾燥部20内のフィルムFの搬送路は鉛直
方向(矢印A方向)とされ、第1乾燥部86の搬送路に
沿った両側には、一方の側に3本、他方の側に4本のヒ
ートローラ50が千鳥状となって配列されている。な
お、フィルムFの搬送路の一方の側には、ヒートローラ
50の下方に樹脂製のローラ51が配設されている。
【0034】図2には、ヒートローラ50の断面図が示
されている。乾燥部20の側板64には、円筒状で軸方
向の一端にフランジ102が同軸的に形成された支持キ
ャップ100が外方から挿入されて、フランジ102が
側板64の外側面に固定されている。支持キャップ10
0のフランジ102と反対側の先端部は、外周が縮径さ
れた形状に切欠部104が形成されている。
【0035】この切欠部104は、円筒状のローラ本体
106へ同軸的に挿入されて遊嵌されている。このロー
ラ本体106の軸方向の両端部内面には、支持キャップ
100の切欠部140に対向して、内面が拡径されて外
周部が薄肉となるように切欠部108が形成されてい
る。
【0036】支持キャップ100の切欠部104とロー
ラ本体106の切欠部108との間には、軸受、例えば
ころがり軸受110が配置され、支持キャップ100と
ローラ本体106とが互いに相対回転可能とされてい
る。このころがり軸受110は各々の切欠部104、1
08によって形成された段差によって位置がずれないよ
うになっている。また、ころがり軸受110とローラ本
体106の切欠部108との間には、遮熱材112が配
置され、ローラ本体106の熱のころがり軸受110へ
の伝達が防止されている。なお、遮熱材112には、例
えば、フェノール樹脂等を用いることができる。
【0037】ローラ本体106の軸方向の一端には、ギ
ヤ114がローラ本体106と同軸的に配設されてい
る。ギヤ114の貫通孔116が形成され、支持キャッ
プ100の軸方向の中間部が遊嵌されている。また、ギ
ヤ114には、ローラ本体106へ向けて同軸的に突起
118が形成されいる。ギヤ114とローラ本体106
とは、突起118が切欠部108へ圧入されて連結され
ている。ギヤ114には、図示しない駆動手段が連結さ
れており、駆動手段の駆動力がギヤ114を介してロー
ラ本体106へ伝達されて、ローラ本体106が回転さ
れる。
【0038】ヒートローラ50の軸心部には、加熱手段
とされる赤外線ヒータ56が同軸的に配設されている。
この赤外線ヒータ56の軸方向の端部は、支持キャップ
100から側板64の外方へ突出されている。側板64
から突出した赤外線ヒータ56の先端は、一端が側板6
4へ固着されたブラケット120へ、支持バンド122
によって固定されている。また、赤外線ヒータ56の一
端には、ケーブル124が連結されており、このケーブ
ル124から供給される電源によって、赤外線ヒータ5
6が作動し、その放射熱によってローラ本体106を加
熱するようになっている。
【0039】支持キャップ100の内部には、略円筒状
の遮熱円筒126が同軸的に配設されている。この遮熱
円筒126はステンレス合金(例えばSUS304)等
の不燃性及び耐蝕性を持った材料で作られ、肉厚は、好
ましくは0.5〜2.0mmとされている。遮熱円筒12
6と支持キャップ100との間には、薄い空気層(好ま
しくは1〜5mm)が形成され、支持キャップ100の外
周から内周に向かって貫通するピン又ネジ等によって遮
熱円筒126は、数個所で支持されている。この遮熱円
筒126の一端の開口は縮径されており、この縮径され
た開口へ赤外線ヒータ56が挿入されてその中間部が支
持されている。この遮熱円筒126は、赤外線ヒータ5
6の熱が支持キャップ100を加熱しないようになって
いる。
【0040】図3に示すように、フィルムFの搬送路を
挟んで両側には、吐出手段の一部を構成する一対の乾燥
風吹出しパイプ47が配置されている。この乾燥風吹出
しパイプ47は、吐出手段の他の一部を構成する図示し
ないダクトを介して第2乾燥部92の下方に設けられた
同じく吐出手段の他の一部を構成するチャンバー46及
び乾燥ファン45へ連結されている。乾燥ファン45は
自動現像機10外の空気を吸入してチャンバー46へ乾
燥風として送り出す。チャンバー46は図示しないヒー
タを内蔵しており、乾燥ファン45から送り込まれた乾
燥風を加熱して乾燥風吹出しパイプ47内部に供給す
る。
【0041】乾燥風吹出しパイプ47には、フィルムF
の搬送路に向かって一対のヒートローラ50の間に突出
する一対の吐出部47Aが形成されており、乾燥風吹出
しパイプ本体47及び吐出部47Aは中空とされてい
る。吐出部47Aの先端部は開口しており、フィルムF
の搬送路に対して吐出部47Aとは反対側のヒートロー
ラ50へ向かって温風を吐出する。
【0042】これによって、フィルムFが千鳥配列され
たヒートローラによって搬送されるとき、吐出部47A
から吐出される乾燥風によってフィルムFはヒートロー
ラ50に押しつけられるので、摩擦抵抗が増して確実に
送られると共に、フィルムFの表面近くの湿った空気が
素早く取り除かれて乾燥が一層促進される。なお、本実
施例では、温風吐出風速が8〜14m/sec であり、温風
温度が40°C〜70°Cであるが、処理条件等によっ
てこれらは変更され、フィルムFの搬送路へ向かって吐
出する乾燥風は常温であってもよい。
【0043】なお、図3に示すように第1乾燥部86内
のヒートローラの周面には表面温度検出センサ53が設
けられている。この表面温度検出センサ53は図示しな
い制御装置に連結されており、制御装置は自動現像機1
0が設置されている雰囲気の温度、湿度、乾燥負荷(例
えば、単位時間当たりに処理するフィルム量)及び予め
設定された設定条件と共にヒートローラ50の温度制御
を行う。また、表面温度検出センサ53は、複数のヒー
トローラ50の周面に設けてもよい。
【0044】また、第1乾燥部86内には温度検出セン
サ55が設けられている。この温度検出センサ55は図
示しない制御装置に連結されており、制御装置は自動現
像機10が設置されている雰囲気の温度、湿度、乾燥負
荷(例えば、単位時間当たりに処理するフィルム量)及
び予め設定された設定条件と共に第1乾燥部86内の温
風制御を行う。
【0045】次に、本実施例の第1乾燥部86の諸元を
説明する。本実施例では、ヒートローラ50のローラ本
体106は、熱伝導性の優れたアルミ合金パイプ製であ
り、表面にテフロンコーティングがなされている。ロー
ラ本体106の寸法は、直径がφ30mmである。なお、
樹脂製のローラ51もヒートローラ50と同様に直径が
φ30mmである。なお、ヒートローラ50及び樹脂製の
ローラ51の長さは、フィルムFの幅よりも所定寸法長
く設定されている。
【0046】また、これらヒートローラ50及びローラ
51は、鉛直方向のピッチP1が23.8mmとされてい
る。さらに、これらヒートローラ50及びローラ51
は、フィルムFの搬送経路を挟む方向のP2は28.2
mmとされており、これによって、フィルムFは、ヒート
ローラ50間を蛇行し、ヒートローラ50との接触面積
を大きくしながら搬送されることとなる。なお、フィル
ムFがヒートローラ50に接触する角度θは10°近傍
(通常7°〜13°)が最も好ましく、10°近傍より
も小角度であると、接触面積が小さくなるため熱の伝達
効率及び搬送力が低下して好ましくなく、10°近傍よ
りも大角度であると、フィルムFの蛇行量が大きくなっ
て、搬送方向下流側のヒートローラ50表面へフィルム
Fの先端が突き当たってしまいスムーズな搬送ができな
くなり、場合によってはフィルムFの搬送路より外へ飛
び出してしまうため好ましくない。
【0047】なお、ヒートローラ50の径、ピッチ、総
数は、フィルムFとの摩擦力を考慮して決められてお
り、フィルムFとヒートローラ50との間に滑りを生じ
ないように径、ピッチ、総数が設定されている。したが
って、フィルムFの大きさ、重量、表面摩擦係数等によ
ってこれらは適宜変更されるものである。
【0048】また、本実施例では、通常は、搬送方向上
流側の4本のヒートローラ50の表面温度が80°C〜
120°Cの範囲に設定されており、搬送方向下流側の
3本のヒートローラ50の表面温度が40°C〜60°
Cの範囲に設定されている。
【0049】また、本実施例では、ヒートローラ50の
周速、即ち、フィルムFの搬送速度が72.5mm/sec
である。
【0050】第2乾燥部92内のフィルムF搬送路に沿
った両側には複数の搬送ローラ44が千鳥状に配列され
ている。搬送ローラ44は図示しない駆動手段の駆動力
が伝達されて回転し、第1乾燥部86を通過したフィル
ムFを下方へ搬送する。また、フィルムFの搬送路を挟
んで搬送ローラ44の両側には、一対の乾燥風吹出しパ
イプ35が配置されている。乾燥風吹出しパイプ35は
前述の乾燥風吹出しパイプ47と同様に、フィルムFの
搬送路に向かって突出する一対の突出部35Aが形成さ
れている。乾燥風吹出しパイプ本体35及び突出部35
Aは中空とされており、突出部35Aの先端部は開口し
ている。
【0051】第2乾燥部92内の下方には複数の搬送ロ
ーラ48及びガイド48Aが配設されている。搬送ロー
ラ48及びガイド48AはフィルムFの搬送方向を斜め
上方に変更してフィルムFを乾燥部20外へ送り出す。
【0052】なお、本実施例では、フィルムFが乾燥部
20内を通過する時間、即ち乾燥時間が約3.9秒とな
っている。
【0053】また、第2乾燥部92内の乾燥風吹出パイ
プ35の突出部35Aからは、乾燥ファン45から図示
しないヒータを内蔵したチャンバー46を通って加熱さ
れた温風がフィルムFの搬送路に向かって吐出される。
【0054】乾燥部20の側方には、自動現像機10の
外壁から突出して受け箱49が取付けられており、乾燥
部20から排出されたフィルムFが収容される。
【0055】また、自動現像機10内には、図3のスク
イズラック41の紙面奥方に、水道水が供給される給水
槽(図示せず)が配設されている。この給水槽には、液
面レベルセンサ(図示せず)が配設されている。この液
面レベルセンサにより給水槽の液面レベルを検出して水
道水の給水時期を判断出来るようになっている。
【0056】なお、給水槽と水洗槽18は図示しない管
路で連通されており給水槽と水洗槽18の水面が同レベ
ルとなるように給水槽と水洗槽18は配置されている。
水洗槽18への水の補充は、自動現像機10のフィルム
Fの挿入口15付近に設けられた挿入検出センサ80の
フィルムFの検出に応じて水道蛇口から給水槽に設けら
れた管路の途中に配置されたソレノイドバルブ(図示せ
ず)を開閉することによって行われる。
【0057】図3に示されているように、自動現像機1
0は、前述のクロスオーバーラック34に設けられたガ
イド板38及びローラ36を洗浄するための洗浄ポンプ
78を備えている。この洗浄ポンプ78は、隔壁13の
上端面に配置された図示しないスプレーパイプを通して
給水槽の水道水を噴出させて各クロスオーバーラック3
4に設けられたガイド板38及びローラ36を洗浄する
ようになっている。なお、この洗浄水は、図示しないス
プレーパイプの洗浄水吐出口の水藻により目詰まりを防
止するために防菌剤が混入されている。また、クロスオ
ーバーラック34に設けられたガイド板38及びローラ
36の洗浄は、例えば自動現像機10の一日の稼働の終
了時に行われる。
【0058】次に本実施例の作用を説明する。自動現像
機10内に挿入されたフィルムFは現像槽14内に送り
込まれ、現像液中を搬送されて現像処理される。現像処
理されたフィルムFは定着槽16内に送り込まれ、定着
液中を搬送されて定着処理される。定着処理されたフィ
ルムFは水洗槽18内に送り込まれ、水洗水中を搬送さ
れて水洗処理される。
【0059】水洗処理されたフィルムFはスクイズ部4
0へ送り出される。このときのフィルムFの状態は、表
面に大量の水分が付着しており、かつベース上に形成さ
れた乳剤層も多くの水分を含んだ状態とされている。ス
クイズ部40において、フィルムFは挟持搬送ローラ4
2によって挟持搬送されて表面に付着した水滴がスクイ
ズされ、乾燥部20内へ送り込まれる。
【0060】乾燥部20内に送り込まれたフィルムF
は、ヒートローラ50から伝導される熱によって加熱さ
れると共に乾燥風吹出しパイプ47の吐出部47A及び
乾燥風吹出しパイプ本体35の突出部35Aの開口から
噴出される乾燥風を受ける。これにより、フィルムFの
表面に残っている水分及び乳剤層に含まれている水分が
蒸発すると共に乾燥風によってフィルムFの表面付近の
湿った空気がすみやかに除かれるので、一層フィルムF
の乾燥が促進される。
【0061】その後、水分が全て蒸発したフィルムFは
乾燥部20から排出され受け箱49内に収容される。
【0062】本実施例では、ヒートローラ50が互いに
離間しているためフィルムFの水分を絞ることはなく、
フィルムFに付着した水分がヒートローラ50とフィル
ムFが接触する部分に溜まることはない。したがって、
フィルムFに表面に付着した水分に、例えば、水溶性ポ
リマー、増感色素、カルシウム等が溶けていたとして
も、これらの物質がヒートローラ50の表面に析出する
ことはなく、従来のヒートローラとプレスローラとで挟
持搬送する乾燥装置で問題となった、フィルムF表面へ
の析出物による汚染がなく、フィルムFを常に高品質で
乾燥させることができる。
【0063】また、本実施例では、第2乾燥部92を設
け、ヒートローラ50で加熱したフィルムFへさらに温
風を吹きつけるようにしたが、温風ではなく常温風でも
よく、図4に示すように、第2乾燥部92を取り除いて
もよい。
【0064】図4に示すように、第1乾燥部86には、
前述した実施例と同様に複数のヒートローラ50が千鳥
状に配列されている。
【0065】本実施例では、ヒートローラ50の総数が
全部で16本とされ、ローラ本体106の直径がφ20
mmとされている。また、ヒートローラ50の鉛直方向の
ピッチP1が17mmとされ、フィルムFの搬送経路を挟
む方向のP2は19mmとされている。
【0066】この本実施例では、通常は、搬送方向上流
側の8本のヒートローラ50の表面温度が80°C〜1
20°Cの範囲に設定されており、搬送方向下流側の8
本のヒートローラ50の表面温度が40°C〜60°C
の範囲に設定されている。なお、ヒートローラ50の表
面温度は上記範囲に限らず、たとえば、全てのヒートロ
ーラ50の表面温度を50°C〜80°Cの範囲に設定
してもよい。
【0067】また、本実施例では、ヒートローラ50の
周速、即ち、フィルムFの搬送速度は前述した実施例と
同様に72.5mm/sec であり、温風の吐出風速は8〜
14m/sec である。また、フィルムFの乾燥時間は前述
した実施例と同様に3.9秒である。
【0068】本実施例においても、ヒートローラ50が
互いに離間しているためフィルムFの水分を絞ることは
なく、フィルムFに付着した水分がヒートローラ50と
フィルムFの接触部分に溜まることはない。したがっ
て、フィルムF表面への析出物による汚染がなく、前述
した実施例と同様にフィルムFを常に高品質で乾燥させ
ることができる。
【0069】なお、前記各実施例では、本発明を印刷
用、X−レイ用感光材料等を処理する自動現像機に適用
した場合を述べたが、一般ネガ用、一般リバーサル用、
一般ポジ用、直接ポジ用等の他の感光材料を処理する自
動現像機に適用してもよいのは勿論である。
【0070】また、前記各実施例では、本発明を自動現
像機に適用した例を示したが、本発明は感光材料乾燥装
置として単体で用いてもよい。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の感光材料
乾燥装置は上記構成としたので、感光材料を短時間に高
い仕上がり品質で乾燥させることができるという優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光材料乾燥装置が適用された自動現
像機の第1乾燥部を示す正面断面図である。
【図2】本発明の感光材料乾燥装置が適用された自動現
像機のヒートローラの内部構造を示す軸線に沿った断面
図である。
【図3】本発明の感光材料乾燥装置が適用された自動現
像機の概略構成を示す正面断面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る感光材料乾燥装置が
適用された自動現像機の概略構成を示す正面断面図であ
る。
【図5】従来のヒートローラの軸線に沿った断面図であ
る。
【符号の説明】
F フィルム(感光材料) 20 乾燥部(感光材料乾燥装置) 45 乾燥ファン(吐出手段) 46 チャンバー(吐出手段) 47 乾燥風吹出しパイプ(吐出手段) 50 ヒートローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理液によって処理された感光材料を乾
    燥させる感光材料乾燥装置であって、 前記感光材料を搬送すると共に加熱するヒートローラを
    千鳥配列としたことを特徴とする感光材料乾燥装置。
  2. 【請求項2】 千鳥配列とされた前記ヒートローラのう
    ち、前記感光材料の搬送路の一方の側の前記ヒートロー
    ラの間から、他方の側の前記ヒートローラの周面に片面
    が接した前記感光材料の部分へ向けて空気を吐出する吐
    出手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の感光材
    料乾燥装置。
JP18682892A 1992-07-14 1992-07-14 感光材料乾燥装置 Pending JPH0635164A (ja)

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