JPH06335362A - 呈味改善剤及び呈味改善方法 - Google Patents

呈味改善剤及び呈味改善方法

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JPH06335362A
JPH06335362A JP5181666A JP18166693A JPH06335362A JP H06335362 A JPH06335362 A JP H06335362A JP 5181666 A JP5181666 A JP 5181666A JP 18166693 A JP18166693 A JP 18166693A JP H06335362 A JPH06335362 A JP H06335362A
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Masamitsu Moriwaki
将光 森脇
Katsumasa Fujii
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Chiyoki Yugawa
千代樹 湯川
Tatsuo Akai
達男 赤井
Kenji Mitsunaga
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R3、R4、R6及びR8はメトキシ基又は
水素原子を、R2及びR7はメトキシ基を、R5はメトキ
シ基又は水酸基を示す)で表わされるフラボン誘導体を
有効成分として含有することからなる呈味改善剤、及び
その呈味改善有効量を、口腔内で使用される製品又は経
口的に摂取可能な製品に添加することからなる呈味改善
方法。 【効果】 味に関与する各種因子を改善させることがで
きる。例えば、口腔内で使用される製品又は経口的に摂
取可能な製品における酸味を増強させること、塩味を緩
和させること、甘味の残存を抑制すること、清涼な香味
を増強させかつ持続させること、酢酸による香味を減少
させること等、及びこれらが複合してもたらされるこく
味、うま味及び風味等を増強させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、呈味改善剤及び呈味
改善方法に関する。より詳細には、この発明は、フラボ
ン誘導体を有効成分として含有することからなる呈味改
善剤、及びその呈味改善有効量を、口腔内で使用される
製品又は経口的に摂取可能な製品に添加することからな
る呈味改善方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】フラボ
ン類は、一般に、苦味を有する物質として知られてい
る。従来、食品、化粧品、医薬部外品及び医薬品等にお
ける酸味、塩味、甘味、香味等や、これらが複合しても
たらされるこく味、うま味、風味等を改善するために、
種々の検討がなされている。
【0003】例えば、酸味を改善するために、特開昭第
58−138363号公報においては、二塩基性酸又は
三塩基性酸を含有する柑橘系飲料に、プロリン、アスパ
ラギン酸及びグルタミン酸等のアミノ酸が添加されてい
る。しかしながら、このようなアミノ酸の添加には、不
快な後口が残ること、ブドウ糖、果糖又はその他還元糖
が存在する場合に褐変反応が生じて製品が黄色〜褐色に
変色すること、及び経時変化によって不快な変化臭を生
じること等の問題がある。
【0004】塩味を改善するためには、特開昭第50−
13568号公報において、加工食品に、グリチルリチ
ン、ジヒドロカルコン類等の甘味料が添加されている。
また、グリシン、1−グルタミン酸ナトリウム等の調味
料を添加して塩味を改善する方法等も提案されている。
【0005】甘味を改善するためには、使用する糖の種
類を変える方法、ステビア抽出物、アスパラテーム等の
高倍率甘味料を添加する方法、あるいはキシリトール等
の糖アルコールを添加する方法等が提案されている。し
かしながら、これらの方法では、褐変反応がおこり、比
重及び浸透圧の変化がおこる等の物理化学的変化が大き
く、限られた条件の範囲内でしか使用できないのが現状
である。
【0006】食品の風味を増強させるためには、従来よ
り、調味料や果汁等が添加されている。しかしながら、
調味料及び果汁等を添加する場合には、使用する調味料
や果汁等が本来有している味や香りが、異味、異臭とし
て感じられるという問題がある。香味、例えば清涼な香
味を増強させるためには、チューインガムや清涼飲料水
等に、メントール、又は和種ハッカ油、ペパーミント精
油のようなメントールを含む精油が添加されている。し
かしながら、このようなメントールやメントールを含む
精油の添加は、清涼な香味を増強するために添加量を多
くすると、苦味や刺激臭が強くなるという問題がある。
【0007】また、食品、化粧品、医薬部外品及び医薬
品等に酸味を付与する目的、あるいは保存性を向上させ
る目的のために、酢酸及び酢酸を含む発酵生成物が添加
されてきた。しかしながら、酢酸及び酢酸を含む発酵生
成物の使用には、酸味及び保存性を増強するために添加
量を多くすると、酢酸による刺激臭が強くなるという問
題がある。更に、カラヤガムのようなある種の天然抽出
物には酢酸が含まれており、これらの使用には、その酢
酸臭が嗜好性に悪い影響を与えるといった問題がある。
【0008】そこで、本発明者らは、上記のような問題
点を鑑み、口腔内で使用される製品又は経口的に摂取可
能な製品における各種の味の改善による嗜好性の向上に
ついて種々検討を行ったところ、柑橘系果実、果皮及び
葉等の抽出物に含まれ、従来から苦味を有する化合物と
して知られていたフラボン誘導体類が、各種の味の改善
に有効であることを見出し、この発明を完成するに至っ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、一般
式(I)
【0010】
【化2】 (式中、R1、R3、R4、R6及びR8はメトキシ基又は
水素原子を、R2及びR7はメトキシ基を、R5はメトキ
シ基又は水酸基を示す)で表わされるフラボン誘導体を
有効成分として含有することからなる呈味改善剤、及び
そのフラボン誘導体(I)の呈味改善有効量を、口腔内
で使用される製品又は経口的に摂取可能な製品に添加す
ることからなる呈味改善方法が提供される。
【0011】この発明における呈味改善とは、広義に味
に関与する各種因子の改善を意味する。より具体的に
は、酸味、塩味、甘味及び香味等や、これらが複合して
もたらされるこく味、うま味及び風味等が増強又は低下
されて、人体の口腔内で、本来の味がより好ましい味に
改善されることを意味する。この発明の有効成分である
フラボン誘導体(I)が、どのような作用機序で呈味改
善作用を示すのか明らかではない。しかしながら、例え
ば、食塩による塩味や、酢酸による香味(酢酸による刺
激臭)の改善作用は、マスキング作用によるものではな
いかと思われる。
【0012】より具体的には、例えば、クエン酸等の食
用酸による酸味に対しては、この発明のフラボン誘導体
(I)は、製品のpHを低下させずにその酸味を増強さ
せ、又は単調に感じられる酸味を緩和させる作用を示
す。食塩等の塩類による塩味に対しては、この発明のフ
ラボン誘導体(I)は、その塩味を緩和させ、塩味の後
味としての鹹味を抑制する作用を示す。
【0013】各種の糖類(例えばブドウ糖、麦芽糖、蔗
糖、果糖及び乳糖等、又はそれらの還元糖)、高倍率甘
味料(例えばステビア抽出物、アスパルテーム等)、又
は甘味を呈するアミノ酸(例えばグリシン、アラニン
等)等による甘味に対しては、この発明のフラボン誘導
体(I)は、不快感を与える甘味の残存を抑制する作用
を示す。
【0014】メントール、ペパーミント又はハッカ等に
よる清涼な香味に対しては、この発明のフラボン誘導体
(I)は、その清涼な香味を増強させ、かつその持続性
を向上させる作用を示す。従って、清涼な香味によって
もたらされる清涼感も同様に増強し、かつその持続性が
向上する。また、酢酸や食酢等による香味(酢酸による
刺激臭)に対しては、この発明のフラボン誘導体(I)
は、酢酸が有する酸度、保存効果等に影響を与えず、か
つその製品の物理的性質を変化させずに、その香味を減
少させる作用を示す。
【0015】上記の酸味、塩味、甘味及び香味等が複合
してもたらされるこく味、うま味及び風味等に対して
は、この発明のフラボン誘導体(I)は、その味や香り
をまろやかにしてクセを無くし、製品自体の有するこく
味、うま味及び風味を損なうことなく、それらを増強さ
せる作用を示す。
【0016】この発明における口腔内で使用される製品
とは、口腔内で使用され、使用後口中から排出されるよ
うな人体に無毒の固形、液状又は半固形状の製品を意味
し、その一部が経口的に摂取されるようなものも口腔内
で使用される製品の中に包含される。
【0017】口腔内で使用される製品の例としては、歯
磨、薬用歯磨、マウスウォッシュ、口中清涼剤、うがい
薬及び口腔錠等の化粧品、医薬部外品、医薬品等があげ
られる。また、この発明における経口的に摂取可能な製
品とは、経口的に摂取することができる人体に無毒の固
形、液状又は半固形状の製品を意味し、例えばチューイ
ンガムのような、その一部を口中から排出させるような
ものも経口的に摂取可能な製品の中に包含される。
【0018】経口的に摂取可能な製品の例としては、お
かき、センベイ、おこし、まんじゅう、飴、その他種々
の和菓子、クッキー、ビスケット、クラッカー、パイ、
スポンジケーキ、カステラ、ドーナッツ、ワッフル、プ
リン、バタークリーム、カスタードクリーム、シューク
リーム、チョコレート、チョコレート菓子、キャラメル
キャンディー、チューインガム、ゼリー、ホットケー
キ、パンその他種々の洋菓子、ポテトチップス、その他
種々のスナック菓子、アイスクリーム、アイスキャンデ
ィー、シャーベット、その他種々の氷菓、フラワーペー
スト、ピーナッツペースト、フルーツペースト、その他
種々のペースト類、漬物等、ハム、ソーセージ、ベーコ
ン、ドライソーセージ、ビーフジャーキー、その他種々
の蓄肉製品、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、蒲鉾、チク
ワ、ハンペン、てんぷら、その他種々の魚介類製品、即
席カレー、レトルトカレー、缶詰カレー、その他種々の
カレー類、みそ、粉末みそ、醤油、粉末醤油、もろみ、
魚醤、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、固形ブイヨ
ン、焼き肉のタレ、カレールー、シチューの素、スープ
の素、ダシの素、その他種々の調味料類、ヨーグルト、
乳酸菌飲料等の乳製品等の食品や、トローチ、ドリンク
剤、顆粒剤、散剤、錠剤等の医薬部外品、医薬品等があ
げられる。
【0019】次に、この発明のフラボン誘導体(I)に
ついて詳細に説明する。この発明のフラボン誘導体
(I)としては、R5が水酸基である化合物及びR1〜R
8に4〜7個のメトキシ基を有する化合物が好ましく、
メトキシ基の数の多い化合物ほど好ましい。その中で
も、R1、R2、R4、R5、R6、R7及びR8がメトキシ
基であり、R3が水素原子である化合物が特に好まし
い。
【0020】この発明のフラボン誘導体(I)は、一般
に天然物から抽出、精製、分離することによって得るこ
とができる。また、場合によっては、天然物から得た化
合物を部分的に脱メチル化又はメチル化して合成するこ
ともできる。フラボン誘導体(I)を含有する原料とし
ては、ミカン科植物の果実、果皮、葉等の部位があげら
れ、それらの生鮮物又は乾燥物の何れでもよい。これら
の原料は、そのまま又は粉砕あるいは圧搾して使用する
ことができる。
【0021】フラボン誘導体(I)は、これらの原料か
ら、例えば文献〔日本農芸化学会誌62巻1777ペー
ジ(1988年)〕記載の方法に準じて、以下の方法に
より抽出、精製、分離することができる。まず、原料
を、例えばエタノール、メタノール又はクロロホルム等
の有機溶媒で熱時抽出し、抽出後、有機溶媒を減圧留去
することによって、フラボン誘導体(I)の抽出物を得
ることができる。抽出時間は1〜10時間が適切であ
り、抽出回数は1〜数回が適切である。次に、得られた
抽出物に水を加えてエーテル抽出し、その後、エーテル
可溶部を、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付すことによって、フラボン誘導体(I)の抽出物を
精製することができる。
【0022】抽出溶媒としては、上記の有機溶媒以外
に、例えば超臨界流体溶媒(二酸化炭素、プロパン等)
もしくは亜臨界流体溶媒(二酸化炭素、プロパン等)等
を使用することができる。また、必要に応じて、エント
レーナとして水、エタノール等を併用してもよい。上記
のような抽出操作により得られたフラボン誘導体(I)
の抽出物は、フラボン誘導体(I)の各成分の混合物で
あり、フラボン誘導体(I)以外に原料由来の多くの夾
雑物、例えばリモネン、リナロール、ゲラニオール、ネ
ロール、α−タピネオール、シトラール等の炭化水素化
合物類、カルボニル化合物類、エステル類、アルコール
類、その他の香気物質、及びクリプトキサンチンのよう
なカロテノイド色素類等を含有する場合があるが、その
まま柑橘系の香料原料や着色料として、ジュース等に使
用することができる。このような使用も、この発明に包
含される。
【0023】しかしながら、フラボン誘導体(I)の抽
出物が上記のような原料由来の多くの夾雑物を含有する
場合には、これらの夾雑物が異臭、異味の原因となった
り、添加した製品を着色させる原因となるため、柑橘系
の香料原料又は着色料以外の目的で使用する場合には、
上記のような抽出、溶媒除去の操作の後、精製工程に付
し、これらの夾雑物を除去することが必要である。
【0024】精製方法としては、上記のシリカゲルを用
いたカラムクロマトグラフィー法以外に、例えばアルミ
ニウムオキシド、アルキルシリル化シリカゲル、アリル
シリル化シリカゲル等を用いたカラムクロマトグラフィ
ー、ヘキサン又はペンタン等と含水メタノール又は含水
エタノール等による液液分配クロマトグラフィー、ヘキ
サン又はペンタン等と含水メタノール又は含水エタノー
ル等による液液向流抽出法、もしくは遠心分配クロマト
グラフィー等を適用することができ、これらの2種以上
の方法を用いて精製することもできる。
【0025】この発明においては、有効成分として、上
記のように精製されたフラボン誘導体(I)の抽出物
〔フラボン誘導体(I)の各成分の混合物〕を用いるこ
ともできるが、それを、更にフラボン誘導体(I)の各
成分に分離して、個々の成分の1種又は2種以上を用い
ることもできる。フラボン誘導体(I)の各成分に分離
する方法としては、例えば分取高速液体クロマトグラフ
ィー法を適用することができる。
【0026】この発明の呈味改善剤は、有効成分である
フラボン誘導体(I)の1種又は2種以上からなり、そ
れ以外にでんぷん、乳糖等の賦形剤や、保存剤等の他の
添加剤が含有されていてもよい。
【0027】フラボン誘導体(I)の抽出物、単一化合
物又は混合物は、そのまま、又は粉末化して使用するこ
とができる。粉末化する方法としては、当該分野で公知
の方法を適用することができる。また、エタノール、グ
リセリン、プロピレングリコール等の溶媒に溶解させて
使用することもできる。更に、対象となる製品が油性の
場合には、フラボン誘導体(I)に、植物油のような摂
取可能な油類を添加して使用することもできる。
【0028】この発明の呈味改善方法は、有効成分であ
るフラボン誘導体(I)の呈味改善有効量を、口腔内で
使用される製品又は経口的に摂取可能な製品に添加する
ことからなる。有効成分としてフラボン誘導体(I)を
2種以上含有する場合には、これらの混合物での呈味改
善有効量を上記製品に添加する。
【0029】呈味改善有効量とは、口腔内で使用される
製品又は経口的に摂取可能な製品における呈味を改善し
うる量を意味し、添加する製品の種類や、製品中に含ま
れる呈味改善の対象となる物質(例えば食用酸、メント
ール、ペパーミント、ハッカ、酢酸、食酢、塩類、甘味
を有する物質等)の含有量によって適宜選択される。一
般的には、この発明の呈味改善剤の添加量としては、0.
1ppb〜1ppmが適切であり、1ppb〜 0.1ppmが好まし
い。この範囲の添加量であれば、フラボン類が、それ自
体有する苦味を呈することはない。
【0030】呈味改善剤を添加する場合、添加する製品
が固形の場合には粉末状の呈味改善剤を使用するのが好
ましく、半固形又は液状の場合には呈味改善剤を上記溶
媒に溶解させた液状品を使用するのが好ましい。
【0031】
【作用】この発明の呈味改善剤の有効成分であるフラボ
ン誘導体(I)は、味に関与する各種因子を改善する作
用を有している。具体的には、例えば酸味を増強させる
作用、塩味を緩和させる作用、塩味の後味としての鹹味
を抑制する作用、不快感を与える甘味の残存を抑制する
作用、清涼な香味を増強し、かつその持続性を向上させ
る作用、酢酸等の香味(酢酸による刺激臭)を減少させ
る作用、これら酸味、塩味、甘味及び香味等が複合して
もたらされるこく味、うま味及び風味等を増強させる作
用等を有している。
【0032】従って、この発明のフラボン誘導体(I)
の呈味改善有効量を、口腔内で使用される製品又は経口
的に摂取可能な製品に添加すれば、その製品の嗜好性が
向上する。また、この発明のフラボン誘導体(I)は、
酸味増強作用における化合物間の効果の差がなく、同一
の使用量であれば、ほぼ同一の酸味増強効果を発現す
る。更に、この発明の呈味改善剤は、無果汁の製品から
果汁感を引き出す作用も有している。
【0033】
【実施例】この発明を以下の実施例によって説明する。
しかしながら、この発明は、これらに限定されない。 抽出例1 市販のイヨカン果皮5Kgを、文献〔日本農芸化学会誌6
2巻1777ページ(1988年)〕記載の方法に準じ
てエタノール20リットルで還流抽出し、その後エタノ
ールを減圧留去することによって、フラボン誘導体
(I)の抽出物を得た。次に、フラボン誘導体(I)の
抽出物に水を加えてエーテル抽出し、エーテル可溶部を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことによっ
て、フラボン誘導体(I)の抽出物を精製した。更に、
精製したフラボン誘導体(I)を、下記条件下で分取高
速液体クロマトグラフィーに付すことによって、下記化
合物1〜化合物8を分離した。 機種:日本分光株式会社製ポンプ887−PU型 検出器:紫外可視検出器870−UV型 測定波長:310nm カラム:野村化学株式会社製DEVEROSIL−OD
S−5 カラム内径20mm、カラム長250mm 溶離液:アセトニトリル/水=6/4(V/V) 流速:3.0ml/分
【0034】得られた化合物1〜8の構造は、マススペ
クトル(以下、MSと略す)及びプロトン核磁気共鳴ス
ペクトルによって確認した。マススペクトルは、株式会
社日立製作所M−80型を使用し、加速電圧20eV、
直接導入法で測定した。プロトン核磁気共鳴スペクトル
(以下、1H−NMRという)は、Valian Instrument
s社製XL−300型を使用し、磁場強度300MH
Z、溶媒として重クロロホルム、内部標準としてテトラ
メチルシランを使用して測定した。スペクトルデータを
δ:ppm、カップリング定数J:Hz単位で示し、シグ
ナルの形は、シングレットをs、ダブレットをd、ダブ
ルダブレットをddとして表わした。
【0035】得られた化合物の融点を測定し、融点、マ
ススペクトル、及びプロトン核磁気共鳴スペクトルの結
果と、各化合物の名称を以下に示す。 化合物1:3’,4’,5,6,7−ペンタメトキシフ
ラボン 融点180℃ MS m/z 372 (M+) 1H-NMR δ3.92(3H,s), 3.96(3H,s), 3.98(3H,s), 4.00
(6H,s), 6.66(1H,s), 6.88(1H,s), 6.97(1H,d,J=8), 7.
33(1H,d,J=2), 7.51(1H,dd,J=2,8). 化合物2:3’,4’,5,6,7,8−ヘキサメトキ
シフラボン 融点134−135℃ MS m/z 402 (M+) 1H-NMR δ3.96(6H,s), 3.97(3H,s), 3.98(3H,s), 4.03
(3H,s), 4.11(3H,s), 6.62(1H,s), 7.00(1H,d,J=8), 7.
41(1H,d,J=2), 7.57(1H,dd,J=2,8). 化合物3:4’,5,6,7,8−ペンタメトキシフラ
ボン 融点153−154.5℃ MS m/z 372 (M+) 1H-NMR δ3.89(3H,s), 3.95(6H,s), 4.02(3H,s), 4.10
(3H,s), 6.60(1H,s), 7.03(2H,d,J=9), 7.88(2H,d,J=
9). 化合物4:3’,4’,5,7,8−ペンタメトキシフ
ラボン 融点196℃ MS m/z 372 (M+) 1H-NMR δ3.96(6H,s), 3.98(3H,s), 4.00(3H,s), 4.01
(3H,s), 6.62(1H,s), 6.44(1H,s), 6.99(1H,d,J=8), 7.
42(1H,d,J=2), 7.59(1H,dd,J=2,8). 化合物5:3’,4’,5,7−テトラメトキシフラボ
ン 融点198℃ MS m/z 342 (M+) 1H-NMR δ3.93(3H,s), 3.96(3H,s), 3.97(3H,s), 3.98
(3H,s), 6.39(1H,d,J=2), 6.57(1H,d,J=2), 6.62(1H,
s), 6.97(1H,d,J=8), 7.33(1H,d,J=2), 7.52(1H,dd,J=
2,8). 化合物6:5,7,8,4’−テトラメトキシフラボン 融点217℃ MS m/z 342 (M+) 1H-NMR δ3.89(3H,s), 3.96(3H,s), 3.99(3H,s), 4.00
(3H,s), 6.44(1H,s), 6.61(1H,s), 7.02(2H,d,J=9), 7.
89(2H,d,J=9). 化合物7:3,3’,4’,5,7,8−ヘキサメトキ
シフラボン 融点174℃ MS m/z 402 (M+) 1H-NMR δ3.90(3H,s), 3.94(3H,s), 3.97(6H,s), 4.00
(3H,s), 6.42(1H,s), 7.01(1H,d,J=8), 7.84(1H,d,J=
2), 7.86(1H,dd,J=2,8). 化合物8:4’,5,7−トリメトキシフラボン 融点158℃ MS m/z 312 (M+) 1H-NMR δ3.89(3H,s), 3.92(3H,s), 3.96(3H,s), 6.38
((1H,d,J=2), 6.56(1H,d,J=2), 6.60(1H,s), 7.00(2H,
d,J=9), 7.83(1H,d,J=9).
【0036】抽出例2 ヒラミレモン(Citrus depressa) の乾燥果皮1Kgを、文
献〔Chem. Pharm. Bull., Vol.35, p.3025 (1987)〕記
載の方法に準じてメタノール10リットルで10時間還
流抽出し、その後メタノールを減圧留去することによっ
て、フラボン誘導体(I)の抽出物を得た。次に、フラ
ボン誘導体(I)の抽出物に水と酢酸エチルを加えて分
配し、酢酸エチル層から酢酸エチルを減圧留去した。そ
の後、得られた残渣にベンゼンを加えて溶解し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付すことによって、フ
ラボン誘導体(I)の抽出物を精製した。精製したフラ
ボン誘導体(I)を、抽出例1と同様の条件で分取高速
液体クロマトグラフィーに付すことによって、化合物9
及び化合物10を分離した。
【0037】得られた化合物9及び10の構造を抽出例
1と同様の方法によって確認し、結果を以下に示す。 化合物9:5−ヒドロキシ−4’,6,7,8−テトラ
メトキシフラボン 融点175℃ MS m/z 358 (M+) 1H-NMR δ3.90(3H,s), 3.96(6H,s), 4.08(3H,s), 6.56
((1H,s), 7.01(2H,d,J=9), 7.92(2H,d,J=9). 化合物10:5−ヒドロキシ−3’,4’,6,7,8
−ペンタメトキシフラボン 融点144℃ MS m/z 388 (M+) 1H-NMR δ3.92(12H,s), 4.02(3H,s), 6.46(1H,s), 6.9
0(1H,d,J=9), 7.32(1H,d,J=2), 7.51(1H,dd,J=9,2).
【0038】抽出例3 ゲッキツ(Murraya paniculata)の乾燥葉1Kgを、文献
〔Chem. Pharm. Bull.,Vol.37, p.358 (1989)〕に記載
の方法に準じて室温でクロロホルム抽出し、その後クロ
ロホルムを減圧留去することによって、フラボン誘導体
(I)の抽出物を得た。次に、フラボン誘導体(I)の
抽出物にベンゼンを加えて溶解し、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、ベンゼン/アセトン系の溶媒
組成(V/V)を9/1、7/1、4/1、3/1と変
化させて段階的にアセトン含量を上げながら溶離させる
ことによって、フラボン誘導体(I)を精製した。フラ
ボン誘導体(I)はベンゼン/アセトン〔7/1(V/
V)〕画分に含まれていた。この画分を、ベンゼン/ア
セトン〔8/1(V/V)〕系溶媒で再びシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付すことによって、フラボン
誘導体(I)を精製した。精製したフラボン誘導体
(I)を、抽出例1と同様の条件で分取高速液体クロマ
トグラフィーに付すことによって、化合物11を分離し
た。
【0039】得られた化合物11の構造を抽出例1と同
様の方法によって確認し、結果を以下に示す。 化合物11:3,3’,4’,5,5’,6,7,8−
オクタメトキシフラボン 融点125〜127℃ MS m/z 468 (M+) 1H-NMR δ3.8〜4.1(24H), 7.52(2H,s).
【0040】抽出例4 ミカン科植物の果皮に含まれているタンジェリンオイル
〔フラボン誘導体(I)の抽出物に相当する〕1000
gを真空度20mmHgの減圧下で濃縮し、濃縮物20
0gを得た。内径200mm、長さ1000mmのカラ
ムに、粒径150〜425μmのシリカゲル6000g
をベンゼンに懸濁させて充填し、タンジェリンオイル濃
縮物を注入した。次いで、ベンゼン12リットルを2時
間通液してベンゼン溶離画分を除去した。その後、40
(V/V)%の酢酸エチル含有ベンゼン36リットルを
6時間通液してフラボン誘導体(I)含有画分を得るこ
とによって、フラボン誘導体(I)の抽出物を精製し
た。得られたフラボン誘導体(I)含有画分を濃縮後、
同様の条件で再びクロマトグラフィーに付すことによっ
て、原料由来のニオイと色を伴わない、精製されたフラ
ボン誘導体(I)の抽出物からなる、ほぼ無色の固形物
(以下、抽出物1と称す)20gを得た。
【0041】実施例1〔酸味の増強〕 呈味改善剤として化合物1〜11のフラボン誘導体
(I)を使用し、下記配合の酸糖液を調製した。 グラニュー糖 50 (g) 果糖ぶどう糖液糖 80 (g) クエン酸(結晶) 1.000 (g) L−アスコルビン酸 0.200 (g) フラボン誘導体(I) 0.00001 (g) 水 869 (g) 対照として、上記配合物からフラボン誘導体(I)を除
去し、かつクエン酸の配合量を1.000g〜1.500gまで0.
025g刻で変化させた21種類の酸糖液を使用した。
【0042】各々のフラボン誘導体(I)を配合した酸
糖液及びクエン酸の配合量を変化させた酸糖液を用い
て、官能検査ハンドブック〔日科技連官能検査委員会編
集、新版官能検査ハンドブック398頁(1973
年)〕記載の極限法に準じて、8名の熟練されたパネラ
ーによる官能検査を行った。官能検査は、クエン酸の配
合量について、上昇系列(濃度のうすいものから官能検
査を行う)及び下降系列(濃度の濃いものから官能検査
を行う)の2種の方法によって行った。
【0043】官能評価は、酸味感増強値によって行われ
た。酸味感増強値は、フラボン誘導体(I)を配合した
酸糖液と等価刺激を有していると感じられるクエン酸配
合量を変化させた酸糖液中のクエン酸配合量を基にし
て、次式により求められた。 酸味感増強度=(等価刺激を有していると感じられる酸
糖液中のクエン酸配合量/フラボン誘導体(I)配合品
のクエン酸配合量)×100 結果を表1に示す。
【0044】
【表1】 以上の結果から、化合物1〜11の全てのフラボン誘導
体(I)が、酸糖液の酸味を増強させる作用を有してい
ることが明らかである。
【0045】実施例2〔酸味の増強(清涼飲料水)〕 呈味改善剤として化合物4のフラボン誘導体(I)を使
用し、下記原料を混合して撹拌溶解した。溶解後93℃
まで加熱し、直ちにビン詰めして密栓した。その後、水
冷することによって、下記配合の清涼飲料水を調製し
た。また、化合物4のみを除いた無添加品を調製し、対
照とした。これら清涼飲料水の官能検査を、8名のパネ
ラーによって行った。その結果、フラボン誘導体(I)
配合品は、フラボン誘導体(I)を配合していない無添
加品に比べ、果汁味及び酸味が強く、嗜好性が大幅に向
上していた。 果糖ブドウ糖液糖 110 (g) クエン酸(結晶) 2 (g) レモン フレーバー 2 (g) フラボン誘導体(I) 0.0002 (g) 水 885 (g)
【0046】実施例3〔酸味の増強(ゼリー)〕 呈味改善剤として抽出物1のフラボン誘導体(I)を使
用し、香料を除いた下記原料を混合して、熱溶解した。
溶解後、80℃で10分間殺菌して香料を添加し、容器
に充填して冷却することによって、ストロベリーゼリー
を調製した。また、抽出物1を除いた無添加品を調製
し、対照とした。これらゼリーの官能検査を、8名のパ
ネラーによって行った。その結果、フラボン誘導体
(I)配合品は、フラボン誘導体(I)を配合していな
い無添加品に比べ、果汁味及び酸味が強く、嗜好性が大
幅に向上していた。 グラニュー糖 50.0 (g) 果糖ぶどう糖液糖 132.0 (g) ゲル化剤 10.0 (g) クエン酸(結晶) 2.0 (g) 香料 2.0 (g) 赤キャベツ色素 1.0 (g) 抽出物1 0.0001 (g) 水 803.0 (g)
【0047】実施例4〔清涼な香味によってもたらされ
る清涼感の増強及び持続性と、嗜好性の向上(チューイ
ンガム)〕 香料組成物A 香料組成物B ペパーミント精油 70(W/W)% 70(W/W)% メントール 30(W/W)% 30(W/W)% フラボン誘導体(I) 0.0002(W/W)%
【0048】呈味改善剤として抽出物1のフラボン誘導
体(I)を使用し、上記香料組成物A(対照)又はB
〔フラボン誘導体(I)配合〕を含有するチューインガ
ムを調製した。ガムベース25g、砂糖20g、含水ブ
ドウ糖52g及び水飴3gを加温混練し、これに上記香
料組成物Aを1(W/W)%となるように添加して混練
することにより、フラボン誘導体(I)無添加のチュー
インガムを調製した。また、香料組成物Aの代わりに香
料組成物Bを使用して、同様の方法により、フラボン誘
導体(I)含有チューインガムを調製した。
【0049】これらチューインガムの官能検査を、8名
の専門パネラー(男性6名、女性2名、年齢20〜40
才)によって行った。結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】表2から、フラボン誘導体(I)が配合さ
れているチューインガムは、フラボン誘導体(I)を配
合していないチューインガムに比べ、清涼な香味によっ
てもたらされる清涼感が強く、かつその清涼感に持続性
があり、嗜好性が向上していることが明らかである。即
ち、フラボン誘導体(I)が、清涼な香味の増強作用と
持続作用を有していることが明らかである。
【0052】実施例5〔清涼な香味によってもたらされ
る清涼感の増強及び持続性と、嗜好性の向上(ハードキ
ャンディ)〕 香料組成物C 香料組成物D メントール 40 (g) 40 (g) ペパーミント精油 20 (g) 20 (g) ハッカ精油 20 (g) 20 (g) ユーカリ精油 10 (g) 10 (g) スペアミント精油 7 (g) 7 (g) ウインターグリーン精油 3 (g) 3 (g) フラボン誘導体(I) 0.0001 (g)
【0053】呈味改善剤として化合物1のフラボン誘導
体(I)を使用し、上記香料組成物C(対照)又はD
〔フラボン誘導体(I)配合〕を含有するハードキャン
ディを調製した。砂糖60g、水飴40g及び水20g
を混合して約150℃まで加熱して煮つめ、撹拌しなが
ら放冷して約120℃まで温度を下げた。その後、これ
に上記香料組成物Cを0.1(W/W)%となるように添加
して型に流し入れることにより、フラボン誘導体(I)
無添加のハードキャンディを調製した。また、香料組成
物Cの代わりに香料組成物Dを使用して、同様の方法に
より、フラボン誘導体(I)含有ハードキャンディを調
製した。
【0054】これらハードキャンディの官能検査を、8
名の専門パネラー(男性6名、女性2名、年齢20〜4
0才)によって行った。結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】表3から、フラボン誘導体(I)が配合さ
れているハードキャンディは、フラボン誘導体(I)を
配合していないハードキャンディに比べ、清涼な香味に
よってもたらされる清涼感が強く、かつその清涼感に持
続性があり、嗜好性が向上していることが明らかであ
る。即ち、フラボン誘導体(I)が、清涼な香味の増強
作用と持続作用を有していることが明らかである。
【0057】実施例6〔清涼な香味によってもたらされ
る清涼感の増強及び持続性と、嗜好性の向上(口中清涼
剤)〕 香料組成物E 香料組成物F メントール 30 (g) 30 (g) ウインターグリーン精油 20 (g) 20 (g) ペパーミント精油 20 (g) 20 (g) スペアミント精油 10 (g) 10 (g) ユーカリ精油 5 (g) 5 (g) アニス精油 3 (g) 3 (g) エタノール 12 (g) 12 (g) フラボン誘導体(I) 0.00005 (g)
【0058】呈味改善剤として化合物9のフラボン誘導
体(I)を使用し、上記香料組成物E(対照)又はF
〔フラボン誘導体(I)配合〕を含有する口中清涼剤を
調製した。エタノール30g、グリセリン10g、ポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油2g、サッカリンナトリウ
ム0.1g、クロルヘキシジン0.005g及び水58gに、上
記香料組成物Eを1(W/W)%となるように添加して
混合することにより、フラボン誘導体(I)無添加の口
中清涼剤を調製した。また、香料組成物Eの代わりに香
料組成物Fを使用して、同様の方法により、フラボン誘
導体(I)含有口中清涼剤を調製した。これら口中清涼
剤の官能検査を、8名の専門パネラー(男性6名、女性
2名、年齢20〜40才)によって行った。結果を表4
に示す。
【0059】
【表4】
【0060】表4から、フラボン誘導体(I)が配合さ
れている口中清涼剤は、フラボン誘導体(I)が配合さ
れていない口中清涼剤に比べ、清涼な香味によってもた
らされる清涼感が強く、かつその清涼感に持続性があ
り、嗜好性が向上していることが明らかである。即ち、
フラボン誘導体(I)が、清涼な香味の増強作用と持続
作用を有していることが明らかである。
【0061】実施例7〔清涼な香味によってもたらされ
る清涼感の増強及び持続性と、嗜好性の向上(清涼飲
料)〕 香料組成物G 香料組成物H 酢酸イソアミル 1 (g) 1 (g) 酢酸エチル 0.5 (g) 0.5 (g) ペパーミント精油 0.2 (g) 0.2 (g) メントール 0.1 (g) 0.1 (g) エタノール 56.2 (g) 56.2 (g) フラボン誘導体(I) 0.000001 (g) 水 42 (g) 42 (g)
【0062】呈味改善剤として化合物11のフラボン誘
導体(I)を使用し、上記香料組成物G(対照)又はH
〔フラボン誘導体(I)配合〕を含有する清涼飲料を調
製した。果糖ブドウ糖液糖10g、クエン酸(結晶)0.
1g、香料組成物G0.2 g及び水88.5gを混合して撹拌
溶解した。溶解後93℃まで加熱し、直ちにびん詰めし
て密栓した。その後、水冷することによって、フラボン
誘導体(I)無添加の清涼飲料を調製した。また、香料
組成物Gの代わりに香料組成物Hを使用して、同様の方
法により、フラボン誘導体(I)含有清涼飲料を調製し
た。これら清涼飲料の官能検査を、8名のパネラー(男
性6名、女性2名、年齢20〜40才)によって行っ
た。結果を表5に示す。
【0063】
【表5】
【0064】表5から、フラボン誘導体(I)が配合さ
れている清涼飲料は、フラボン誘導体(I)が配合され
ていない清涼飲料に比べ、清涼な香味によってもたらさ
れる清涼感が強く、かつその清涼感に持続性があり、嗜
好性が向上していることが明らかである。即ち、フラボ
ン誘導体(I)が、清涼な香味の増強作用と持続作用を
有していることが明らかである。
【0065】実施例8〔酢酸による香味(酢酸による刺
激臭)の減少〕 この発明の呈味改善剤の添加による酢酸の酸味及び酢酸
による香味(酢酸による刺激臭)に及ぼす影響につい
て、下記の方法により官能検査を実施した。
【0066】呈味改善剤として抽出物1のフラボン誘導
体(I)を使用した。この呈味改善剤を酢酸水溶液に添
加し、その酸味、及び酢酸による香味(以下、刺激臭と
称す)の変化を官能検査により比較した。
【0067】試料を口に含み、鼻孔を閉じて酸味を、ま
た鼻孔を開いて酸味と刺激臭の官能検査を行って官能評
価し、酸味のみの官能評価と、酸味と刺激臭をあわせた
官能評価の差を、刺激臭の変化とした。0.07、0.08、0.
09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.1
7、0.18、0.19、0.20(W/V)%の酢酸水溶液を、各
々70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、1
70、180、190、200の酸味度及び酸味・刺激臭度である
と定義した。また、水素イオン濃度を変えて酸味度及び
酸味・刺激臭度標準液を作成し、試料液の酸味度及び酸
味・刺激臭と同じ程度の酸味及び酸味・刺激臭を呈する
標準液を選択し、試料液の酸味及び酸味・刺激臭度とし
た。
【0068】官能検査を10名の男性と10名の女性で
行い、その結果を集計してペアーテストにより検定し、
P<0.05で有意であった酸味度及び酸味・刺激臭度を試
料液の酸味度及び酸味・刺激臭度と判定し、酸味度と酸
味・刺激臭度の差を、刺激臭の変化度とした。結果を表
6に示す。
【0069】
【表6】
【0070】表6からフラボン誘導体(I)を酢酸水溶
液に添加することにより、酢酸水溶液の刺激臭が減少す
ることが明らかである。即ち、フラボン誘導体(I)
が、酢酸による香味(酢酸による刺激臭)を減少させる
作用を有していることが明らかである。
【0071】実施例9〔酢酸による香味(酢酸による刺
激臭)減少(歯磨)〕 ソルビトール(70%溶液) 78 (g) SYLOID244FPシリカ 10 (g) SYLOID63FPシリカ 4 (g) 水 4 (g) 硫酸ラウリル酸ナトリウム 1 (g) 香料 1 (g) カラヤガム 2 (g) 水酸化ナトリウム(50%溶液) 0.2 (g) 青色1号 0.015 (g) サッカリンナトリウム 0.02 (g)
【0072】ソルビトールを70℃に加温し、そこにサ
ッカリンナトリウム及びシリカをゆっくり加えてよく混
合した。その後、さらに70℃に加温した水、カラヤガ
ム、硫酸ラウリル酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムを
順次混合しながら加え、最後に香料を加えて歯磨を調製
した。また、同様に調製した歯磨の1重量部に、さらに
化合物3のフラボン誘導体(I)を0.0000001重量部加
えることによって、フラボン誘導体(I)含有歯磨を調
製した。
【0073】これら歯磨の官能検査を、9名のパネラー
(男性6名、女性3名)によって行った。結果を表7及
び表8に示す。
【0074】
【表7】
【0075】
【表8】
【0076】表7及び表8から、フラボン誘導体(I)
を配合した歯磨は、フラボン誘導体(I)を配合してい
ない歯磨に比べ、粘性において差はないが、酢酸による
刺激臭が減少していることが明らかである。即ち、フラ
ボン誘導体(I)が、酢酸による香味(酢酸による刺激
臭)を減少させる作用を有していることが明らかであ
る。
【0077】実施例10〔酢酸による香味(酢酸による
刺激臭)の減少(マヨネーズ)〕 水 253.3 (g) 砂糖 40 (g) グルタミン酸ナトリウム 0.5 (g) カラギーナン 11 (g) 原酢 100 (g) 食塩 20 (g) 卵黄 75 (g) コーンサラダ油 500 (g)
【0078】呈味改善剤として化合物8のフラボン誘導
体(I)を使用した。水に砂糖、グルタミン酸ナトリウ
ム及びカラギーナンを溶解し、原酢、食塩及び卵黄を添
加した。その後、コーンサラダ油を少量ずつ撹拌しなが
ら添加し、コロイドミルを用いて乳化することによっ
て、マヨネーズを調製した。また、同様に調製したマヨ
ネーズに、さらに化合物8のフラボン誘導体(I)0.00
1mgを加えることによって、フラボン誘導体(I)含
有マヨネーズを調製した。これらマヨネーズの官能検査
を、9名(男性6名、女性3名)のパネラーによって行
った。結果を表9に示す。
【0079】
【表9】
【0080】表9から、酢酸を含む物質(マヨネーズ)
にフラボン誘導体(I)を配合することにより、その物
質の酢酸による刺激臭が減少することが明らかである。
即ち、フラボン誘導体(I)が、酢酸による香味(酢酸
による刺激臭)を減少させる作用を有していることが明
らかである。
【0081】実施例11〔塩味の改善〕 呈味改善剤として抽出物1のフラボン誘導体(I)を使
用した。100ミリリットルの水に、それぞれ1g、3
g、10gの食塩又はリンゴ酸ナトリウムを加えて標準
液を作成した。また、各標準液に、抽出物1のフラボン
誘導体(I)をそれぞれ1ppm、0.1ppm、0.01ppm添加す
ることによって、試料液を調製した。味覚に優れたパネ
ラー5名によって官能検査を行い、塩味改善効果(いわ
ゆる塩なれ効果)及び味改善効果について評価した。
【0082】5点評価法(5:非常に改善された。4:
感知する程改善された。3:僅かに改善された。2:同
程度であった。1:低下した。)で評価し、結果を5名
の平均値で表した。尚、それぞれの標準液を2として、
各試料液を評価した。結果を表10及び表11に示す。
【0083】
【表10】
【0084】
【表11】
【0085】表10及び表11から、フラボン誘導体
(I)の添加により、食塩水の塩味が改善し、かつ味も
顕著に改善することが明らかである。即ち、フラボン誘
導体(I)が、塩味改善作用(塩味を緩和させる作用)
を有していることが明らかである。特に、低塩範囲1〜
3%おいては、塩味改善効果(塩なれ効果)が、また、
高塩範囲5〜10%においては、味改善効果(味の減
少)が顕著に認められた。
【0086】実施例12〔塩味の改善〕 呈味改善剤として化合物3のフラボン誘導体(I)を使
用した。100ミリリットルの水に、それぞれ1g、3
g、10gの食塩及び0.1 gのL−グルタミン酸ナトリ
ウムを加えて標準液を作成した。また、各標準液に、化
合物3のフラボン誘導体(I)をそれぞれ1ppm、0.1pp
m、0.01ppm添加することによって、試料液を調製した。
【0087】味覚に優れたパネラー5名によって官能検
査を行い、塩味改善効果(いわゆる塩なれ効果)及び鹹
味改善効果について評価した。5点評価法(5:非常に
改善された。4:感知する程改善された。3:僅かに改
善された。2:同程度であった。1:低下した。)で評
価し、結果を5名の平均値で表した。尚、それぞれの標
準液を2として、各試料液を評価した。結果を表12及
び表13に示す。
【0088】
【表12】
【0089】
【表13】
【0090】表12及び表13から、食塩及びLグルタ
ミン酸ナトリウムを含有する水溶液にフラボン誘導体
(I)を添加することにより、その水溶液の塩味が改善
し、かつ鹹味も顕著に改善することが明らかである。即
ち、フラボン誘導体(I)が、塩味改善作用(塩味を緩
和させる作用)及び鹹味改善作用(鹹味抑制作用)を有
していることが明らかである。
【0091】実施例13〔塩味の改善(減塩醤油)〕 呈味改善剤として化合物5のフラボン誘導体(I)を使
用した。市販の減塩醤油〔食塩濃度7(W/W)%〕
に、それぞれフラボン誘導体(I)を1ppm、0.1ppm、
0.01ppm添加して試料液を調製し、減塩醤油の原液(試
料液)及びその原液(試料液)を水で1/2希釈した希
釈液について官能検査を行った。それぞれについて、フ
ラボン誘導体(I)無添加のものを標準液とした。
【0092】官能検査は、味覚に優れたパネラー5名に
よって行われ、塩味改善効果(いわゆる塩なれ効果)及
び鹹味改善効果について評価を行った。5点評価法
(5:非常に改善された。4:感知する程改善された。
3:僅かに改善された。2:同程度であった。1:低下
した。)で評価し、結果を5名の平均値で表した。尚、
それぞれの標準液の評価を2として、各試料液を評価し
た。結果を表14及び表15に示す。
【0093】
【表14】
【0094】
【表15】
【0095】表14及び表15から、減塩醤油にフラボ
ン誘導体(I)を添加することにより、減塩醤油の塩味
及び鹹味が顕著に改善することが明らかである。即ち、
フラボン誘導体(I)が、塩味改善作用(塩味を緩和さ
せる作用)及び鹹味改善作用(鹹味抑制作用)を有して
いることが明らかである。
【0096】実施例14〔塩味の改善及び風味の改善
(イカの塩辛)〕 呈味改善剤として化合物5のフラボン誘導体(I)を使
用した。市販のイカの塩辛に、それぞれフラボン誘導体
(I)を1ppm、0.1ppm、0.01ppm添加して試料を調製
し、イカの塩辛の塩味及び風味に関して官能検査を行っ
た。フラボン誘導体(I)無添加のものを標準物質とし
た。
【0097】官能検査は、味覚に優れたパネラー5名に
よって行われ、塩味改善効果(いわゆる塩なれ効果)及
び風味改善効果について評価を行った。5点評価法
(5:非常に改善された。4:感知する程改善された。
3:僅かに改善された。2:同程度であった。1:低下
した。)で評価し、結果を5名の平均値で表した。尚、
標準物質の評価を2として、各試料を評価した。結果を
表16に示す。
【0098】
【表16】
【0099】表16から、イカの塩辛にフラボン誘導体
(I)を添加することにより、イカの塩辛の塩味及び風
味が顕著に改善することが明らかである。即ち、フラボ
ン誘導体(I)が、塩味改善作用(塩味を緩和させる作
用)及び風味改善作用(風味を増強させる作用)を有し
ていることが明らかである。
【0100】実施例15〔塩味の改善及び風味の改善
(ロースハム)〕 呈味改善剤として化合物6のフラボン誘導体(I)を使
用した。フラボン誘導体(I)をそれぞれ1ppm、0.1pp
m、0.01ppm添加した下記処方のピックル液(試料液)
と、フラボン誘導体(I)無添加のピックル液(標準
液)を用いて、それぞれ一般的な製法でロースハムを調
製し、塩味及び風味の改善に関して官能検査を行った。
【0101】官能検査は、味覚に優れたパネラー5名に
よって行われ、塩味改善効果(いわゆる塩なれ効果)及
び風味改善効果について評価を行った。5点評価法
(5:非常に改善された。4:感知する程改善された。
3:僅かに改善された。2:同程度であった。1:低下
した。)で評価し、結果を5名の平均値で表した。尚、
標準液の評価を2として、各試料液を評価した。結果を
表17に示す。
【0102】[ピックル液処方] 食塩 9.0 (g) カラーミン1ON(発色剤) 0.6 (g) ソーセージミックスHS(塩漬剤) 3.0 (g) 卵白粉 6.0 (g) 砂糖 1.8 (g) L−グルタミン酸ナトリウム 0.6 (g) フラボン誘導体(I) 1.2 (g) 氷水 77.8 (g)
【0103】[製法]上記ピックル液を調製し、一晩冷
却した。その後、原料肉(国産豚肉)を成型し、上記ピ
ックル液を対肉120%インジェクションした。それか
ら、真空タンブラー(12R.P.M./60分)用い
てタンブリングし、一晩塩漬した。その後、容器に充填
して仕上げ(乾燥60℃/60分、スモーク70℃/4
0分、スチ−ム78℃/中心70℃達温)を行った。仕
上げ後一晩冷却し、評価した。
【0104】
【表17】
【0105】表17から、ロースハムにフラボン誘導体
(I)を添加することによって、ロースハムの塩味及び
風味が顕著に改善することが明らかである。即ち、フラ
ボン誘導体(I)が、塩味改善作用(塩味を緩和させる
作用)及び風味改善作用(風味を増強させる作用)を有
していることが明らかである。
【0106】実施例16〔塩味の改善及び風味の改善
(練り歯磨)〕 呈味改善剤として化合物7のフラボン誘導体(I)を使
用した。市販の練り歯磨(食塩入り)に、フラボン誘導
体(I)をそれぞれ1ppm、0.1ppm、0.01ppm添加して試
料を調製し、塩味及び風味の改善に関して官能評価を行
った。標準物質としてフラボン誘導体(I)無添加の練
り歯磨を使用した。
【0107】官能検査は、味覚に優れたパネラー5名に
よって行われ、塩味改善効果(いわゆる塩なれ効果)及
び風味改善効果について評価を行った。5点評価法
(5:非常に改善された。4:感知する程改善された。
3:僅かに改善された。2:同程度であった。1:低下
した。)で評価し、結果を5名の平均値で表した。尚、
標準物質の評価を2として、各試料を評価した。結果を
表18に示す。
【0108】
【表18】
【0109】表18から、練り歯磨(食塩入り)にフラ
ボン誘導体(I)を添加することによって、歯磨の塩味
及び風味が改善することが明らかである。即ち、フラボ
ン誘導体(I)が、塩味改善作用(塩味を緩和させる作
用)及び風味改善作用(風味を増強させる作用)を有し
ていることが明らかである。
【0110】実施例17〔甘味の改善及び風味の改善
(清涼飲料水)〕 果糖ブドウ糖液糖 100 (g) ステビア抽出物 0.4 (g) クエン酸(結晶) 1 (g) フラボン誘導体(I) 0.0005 (g) 香料 0.1 (g) 清水 898 (g)
【0111】呈味改善剤として抽出物1のフラボン誘導
体(I)を使用し、上記原料を混合して撹拌溶解した。
溶解後93℃まで加熱し、直ちにビン詰めして密栓し
た。その後、冷却することにより清涼飲料水を調製し
た。また、フラボン誘導体(I)を添加していない清涼
飲料水を調製し、対照とした。
【0112】8名の専門パネラー(男性6名、女性2
名、年齢20〜40才)によって、調製した清涼飲料水
の官能検査を行った。結果を表19に示す。
【0113】
【表19】
【0114】表19から、清涼飲料水にフラボン誘導体
(I)を配合することによって、清涼飲料水の甘味の質
が向上し、高倍率甘味料の持つ不快感を与える甘味の残
存を抑制し、嗜好性が向上することが明らかである。即
ち、フラボン誘導体(I)が、甘味改善作用を有してい
ることが明らかである。
【0115】実施例18〔甘味の改善及び風味の改善
(アイスクリーム)〕 呈味改善剤として化合物2のフラボン誘導体(I)を使
用した。甘味物質として砂糖5(W/W)%、果糖練乳
12(W/W)%、及び水飴10(W/W)%を使用
し、フラボン誘導体(I)を0.00001(W/W)%添加
したアイスクリーム、及びフラボン誘導体(I)無添加
のアイスクリームを常法に従って調製し、10名の専門
パネラー(男性6名、女性4名、年齢20〜40才)に
よって、甘味及び風味に関して官能検査を行った。
【0116】その結果、パネラーの全員が、フラボン誘
導体(I)添加のアイスクリームを指示した。このこと
から、フラボン誘導体(I)の添加により、アイスクリ
ームの甘味及び風味が改善し、嗜好性が向上することが
明らかである。即ち、フラボン誘導体(I)が、甘味改
善作用(甘味の残存を抑制する作用)及び風味改善作用
(風味を増強させる作用)を有していることが明らかで
ある。
【0117】実施例19〔甘味の改善及び風味の改善
(スポンジケーキ)〕 呈味改善剤として化合物4のフラボン誘導体(I)を使
用した。甘味物質として上白糖22(W/W)%を使用
し、フラボン誘導体(I)を0.0001(W/W)%添加し
たスポンジケーキ、及びフラボン誘導体(I)無添加の
スポンジケーキを常法に従って調製し、10名の専門パ
ネラー(男性6名、女性4名、年齢20〜40才)によ
って、甘味及び風味に関して官能検査を行った。
【0118】その結果、パネラーの全員が、フラボン誘
導体(I)添加のスポンジケーキを指示した。このこと
から、フラボン誘導体(I)の添加により、スポンジケ
ーキの甘味及び風味が改善し、嗜好性が向上することが
明らかである。即ち、フラボン誘導体(I)が、甘味改
善作用(甘味の残存を抑制する作用)及び風味改善作用
(風味を増強させる作用)を有していることが明らかで
ある。
【0119】実施例20〔風味の改善(かまぼこ)〕 呈味改善剤として化合物7のフラボン誘導体(I)を使
用した。グリシン1.5(W/W)%を使用し、フラボン
誘導体(I)を0.0001(W/W)%添加したかまぼこ、
及びフラボン誘導体(I)無添加のかまぼこを常法に従
って調製し、10名の専門パネラー(男性6名、女性4
名、年齢20〜40才)によって、風味に関して官能検
査を行った。
【0120】その結果、パネラーの全員が、フラボン誘
導体(I)添加のかまぼこを指示した。このことから、
フラボン誘導体(I)の添加により、かまぼこの風味が
改善し、嗜好性が向上することが明らかである。即ち、
フラボン誘導体(I)が、風味改善作用(風味を増強さ
せる作用)を有していることが明らかである。
【0121】実施例21〔風味の改善(ハードキャンデ
ィ)〕 呈味改善剤として化合物10のフラボン誘導体(I)を
使用した。甘味物質として還元麦芽糖水飴22.5(W/
W)%、還元澱粉糖化物22.5(W/W)%、及びアスパ
ルテーム0.08(W/W)%を使用し、フラボン誘導体
(I)を0.0001(W/W)%添加したハードキャンデ
ィ、及びフラボン誘導体(I)無添加のハードキャンデ
ィを常法に従って調製し、10名の専門パネラー(男性
6名、女性4名、年齢20〜40才)によって、風味に
関して官能検査を行った。
【0122】その結果、パネラーの全員が、フラボン誘
導体(I)添加のハードキャンディを指示した。このこ
とから、フラボン誘導体(I)の添加により、ハードキ
ャンディの風味が改善し、嗜好性が向上することが明ら
かである。即ち、フラボン誘導体(I)が、風味改善作
用(風味を増強させる作用)を有していることが明らか
である。
【0123】実施例22〔こく味及びうま味の改善(ソ
フトキャンディ)〕 グラニュー糖 33.8 (g) 水飴 50.0 (g) ゼラチン 2.0 (g) 水 10.0 (g) 植物性油脂(カカオ油脂) 11.0 (g) 乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル) 1.0 (g) フォンダンペースト 1.0 (g) 着香料 0.2 (g) フラボン誘導体(I) 0.00001 (g)
【0124】呈味改善剤として化合物1のフラボン誘導
体(I)を使用した。予め一部の水で膨潤させて加温溶
解しておいたゼラチン、グラニュー糖及び水飴に、残り
の水を加えて混合し、130度まで煮つめ、それにフォ
ンダンペースト、植物性油脂、乳化剤、着香料及びフラ
ボン誘導体(I)を加えることによって、ソフトキャン
ディーを調製した。また、フラボン誘導体(I)無添加
のソフトキャンディーを同様の方法によって調製し、対
照物質とした。
【0125】8名の専門パネラー(男性6名、女性2
名、年齢20〜40才)によって、調製したソフトキャ
ンディの官能検査を行った。結果を表20に示す。
【0126】
【表20】
【0127】表20から、ソフトキャンディにフラボン
誘導体(I)を配合することによって、ソフトキャンデ
ィのこく味及びうま味が増強し、嗜好性が向上すること
が明らかである。即ち、フラボン誘導体(I)が、こく
味及びうま味の改善作用(こく味及びうま味を増強させ
る作用)を有していることが明らかである。
【0128】実施例23〔こく味及びうま味の改善(ク
ッキー)〕 クリームチーズ 50 (g) 粉糖 29 (g) 上白糖 5 (g) クエン酸(結晶) 1 (g) 着香料 0.4 (g) 着色料 0.01 (g) フラボン誘導体(I) 0.00002 (g) 薄力粉 100 (g) ベーキングパウダー 2 (g) キサンタンガム 0.5 (g) 植物油脂 40 (g)
【0129】呈味改善剤として抽出物1のフラボン誘導
体(I)を使用した。クリームチーズと粉糖をクリーム
状に練り、上白糖及び50(W/W)%クエン酸水溶液
を加え(クエン酸量にして1g)、さらになめらかにな
るまで混和した。この中に、着香料、着色料及びフラボ
ン誘導体(I)を添加し、さらに薄力粉、ベーキングパ
ウダー、キサンダンガム及び植物油脂からなる混合物を
加えて軽く混和し、冷蔵庫で1時間寝かせた。その後、
成型し、170℃、10分間焼き上げることによって、
クッキーを調製した。また、フラボン誘導体(I)を添
加していないクッキーを同様の方法によって調製し、対
照物質とした。8名の専門パネラー(男性6名、女性2
名、年齢20〜40才)によって、調製したクッキーの
官能検査を行った。結果を表21に示す。
【0130】
【表21】
【0131】表21から、クッキーにフラボン誘導体
(I)を配合することによって、クッキーのこく味及び
うま味が増強し、嗜好性が向上することが明らかであ
る。即ち、フラボン誘導体(I)が、こく味及びうま味
の改善作用(こく味及びうま味を増強させる作用)を有
していることが明らかである。
【0132】実施例24〔こく味及びうま味の改善(パ
ン)〕 中捏 小麦粉強力 350 (g) イーストフード 0.5 (g) パン酵母 10 (g) 水 300 (g) 本捏 小麦粉強力 150 (g) 砂糖 30 (g) 食塩 10 (g) 脱脂粉乳 10 (g) ショートニング 20 (g) 水 130 (g) フラボン誘導体(I) 0.00002 (g)
【0133】呈味改善剤として化合物5のフラボン誘導
体(I)を使用した。小麦粉、イーストフード、パン酵
母及び水を混合し、28℃、4時間中種発酵させた後、
それに、小麦粉、砂糖、脱脂粉乳、ショートニング及び
水の各本捏原料と、フラボン誘導体(I)を加えて本捏
し、220℃、25分間焼成することによってパンを調
製した。また、フラボン誘導体(I)を添加していない
パンを同様の方法によって調製し、対照物質とした。8
名の専門パネラー(男性6名、女性2名、年齢20〜4
0才)によって、調製したパンの官能検査を行った。結
果を表22に示す。
【0134】
【表22】
【0135】表22から、パンにフラボン誘導体(I)
を配合することによって、パンのこく味及びうま味が増
強し、嗜好性が向上することが明らかである。即ち、フ
ラボン誘導体(I)が、こく味及びうま味の改善作用
(こく味及びうま味を増強させる作用)を有しているこ
とが明らかである。
【0136】実施例25〔こく味及びうま味の改善(ケ
ーシングカマボコ)〕 スリミ 100 (g) 食塩 2 (g) 澱粉 5 (g) 水 40 (g) フラボン誘導体 0.0001 (g)
【0137】呈味改善剤として化合物11のフラボン誘
導体(I)を使用した。スリミ、食塩、澱粉、水及びフ
ラボン誘導体(I)を加えて混合し、常法に従ってケー
シングカマボコを調製した。フラボン誘導体(I)を添
加していないケーシングカマボコを同様の方法によって
調製し、対照物質とした。8名の専門パネラー(男性6
名、女性2名、年齢20〜40才)によって、調製した
ケーシングカマボコの官能検査を行った。結果を表23
に示す。
【0138】
【表23】
【0139】表23から、ケーシングカマボコにフラボ
ン誘導体(I)を配合するとによって、ケーシングカマ
ボコのこく味及びうま味が増強し、嗜好性が向上するこ
とが明らかである。即ち、フラボン誘導体(I)が、こ
く味及びうま味の改善作用(こく味及びうま味を増強さ
せる作用)を有していることが明らかである。
【0140】実施例26〔こく味及びうま味の改善(野
沢菜醤油漬け)〕醤油漬け 野沢菜下漬け 500 (g) 濃口醤油 15 (g) L−グルタミン酸ナトリウム 3 (g) コハク酸ナトリウム 0.2 (g) 食塩 1 (g) 水 20 (g)調味液 水 100 (g) 食塩 5 (g) L−グルタミン酸ナトリウム 0.6 (g) 醸造酢 4 (g) フラボン誘導体(I) 0.00005 (g) 呈味改善剤として抽出物1のフラボン誘導体(I)を使
用した。醤油漬けの野沢菜を軽く絞り、上記の1/2量
の調味液を加えて袋詰めすることによって野沢菜醤油漬
けを調製した。また、フラボン誘導体(I)を添加して
いない野沢菜醤油漬けを調製し、対照とした。
【0141】8名の専門パネラー(男性6名、女性2
名、年齢20〜40才)によって、調製した野沢菜漬け
の官能検査を行った。結果を表24に示す。
【0142】
【表24】
【0143】表24から、野沢菜漬けにフラボン誘導体
(I)を配合することによって、野沢菜漬けのこく味及
びうま味が増強し、嗜好性が向上することが明らかであ
る。即ち、フラボン誘導体(I)が、こく味及びうま味
の改善作用(こく味及びうま味を増強させる作用)を有
していることが明らかである。
【0144】
【発明の効果】この発明の呈味改善剤の有効成分である
フラボン誘導体(I)は、味に関与する各種因子を改善
させることができる。具体的には、例えば酸味を増強さ
せること、塩味を緩和させること、塩味の後味としての
鹹味を抑制すること、不快感を与える甘味の残存を抑制
すること、清涼な香味を増強させ、かつその持続性を向
上させること、酢酸等による香味(酢酸による刺激臭)
を減少させること等ができ、更にこれら酸味、塩味、甘
味及び香味等が複合してもたらされるこく味、うま味及
び風味等を増強させることができる。
【0145】従って、この発明のフラボン誘導体(I)
の呈味改善有効量を、口腔内で使用される製品又は経口
的に摂取可能な製品に添加することによって、その製品
の嗜好性を向上させることができる。また、この発明の
呈味改善剤の有効成分であるフラボン誘導体(I)は、
無果汁の製品から果汁感を引き出すこともできる。
【0146】この発明の呈味改善剤は、酸濃度を増加さ
せずに酸味感を増強させることができるので、pHの変
化によるゲル強度の変化やタンパク質の変性等が問題と
なる製品への使用に、特に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯川 千代樹 大阪府豊中市刀根山6丁目11番1−102 (72)発明者 赤井 達男 大阪府大阪市鶴見区鶴見5丁目8番2− 512 (72)発明者 光永 賢士 東大阪市徳庵本町7−2東大阪スカイハイ ツ801号

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R3、R4、R6及びR8はメトキシ基又は
    水素原子を、R2及びR7はメトキシ基を、R5はメトキ
    シ基又は水酸基を示す)で表わされるフラボン誘導体を
    有効成分として含有することからなる呈味改善剤。
  2. 【請求項2】 フラボン誘導体(I)が、R5が水酸基
    である化合物である請求項1記載の呈味改善剤。
  3. 【請求項3】 フラボン誘導体(I)が、R1〜R8に4
    〜7個のメトキシ基を有する化合物である請求項1記載
    の呈味改善剤。
  4. 【請求項4】 フラボン誘導体(I)が、R1、R2、R
    4、R5、R6、R7およびR8がメトキシ基であり、R3
    水素原子である化合物である請求項3記載の呈味改善
    剤。
  5. 【請求項5】 フラボン誘導体(I)が、ミカン科植物
    から抽出された抽出物である請求項1記載の呈味改善
    剤。
  6. 【請求項6】 フラボン誘導体(I)が、3’,4’,
    5,6,7−ペンタメトキシフラボン、3’,4’,
    5,6,7,8−ヘキサメトキシフラボン、4’,5,
    6,7,8−ペンタメトキシフラボン、3’,4’,
    5,7,8−ペンタメトキシフラボン、3’,4’,
    5,7−テトラメトキシフラボン、5,7,8,4’−
    テトラメトキシフラボン、3,3’,4’,5,7,8
    −ヘキサメトキシフラボン、4’,5,7−トリメトキ
    シフラボン、5−ヒドロキシ−4’,6,7,8−テト
    ラメトキシフラボン、5−ヒドロキシ−3’,4’,
    6,7,8−ペンタメトキシフラボン、3,3’,
    4’,5,5’,6,7,8−オクタメトキシフラボ
    ン、又はこれらの混合物である請求項1記載の呈味改善
    剤。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のフラボン誘導体(I)の
    呈味改善有効量を、口腔内で使用される製品又は経口的
    に摂取可能な製品に添加することからなる呈味改善方
    法。
  8. 【請求項8】 呈味改善有効量が、0.1ppb〜1ppmであ
    る請求項7記載の呈味改善方法。
  9. 【請求項9】 呈味改善が風味の向上である請求項7又
    は8に記載の呈味改善方法。
  10. 【請求項10】 口腔内で使用される製品又は経口的に
    摂取可能な製品が、有機酸、リン酸及び/又はフィチン
    酸を含有するものである請求項7〜9のいずれか1つに
    記載の呈味改善方法。
  11. 【請求項11】 口腔内で使用される製品又は経口的に
    摂取可能な製品が、メントールを含有するものである請
    求項7〜9のいずれか1つに記載の呈味改善方法。
  12. 【請求項12】 口腔内で使用される製品又は経口的に
    摂取可能な製品が、酢酸を含有するものである請求項7
    〜9のいずれか1つに記載の呈味改善方法。
  13. 【請求項13】 口腔内で使用される製品又は経口的に
    摂取可能な製品が、塩味を有する物質を含有するもので
    ある請求項7〜9のいずれか1つに記載の呈味改善方
    法。
  14. 【請求項14】 口腔内で使用される製品又は経口的に
    摂取可能な製品が、甘味を有する物質を含有するもので
    ある請求項7〜9のいずれか1つに記載の呈味改善方
    法。
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