JPH0624364Y2 - 可変計量栓体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、容器の定量栓体に関するもので、洗剤、洗濯
助剤、肥料、薬品、医薬品などの粉体や顆粒状の内容物
に対する容器に装着し、内容物の使用分量だけを簡単に
取り出せる構造を有し、特に計量値を変えられるように
したものである。

（従来の技術） 従来この種の定量栓体として、出願人は実開昭60-15425
2号、実開昭61-117153号に示されるものを提案している
がこれらは何れも基本的な構造は同じで側面に流入口を
有するカップ状の本体部と、天蓋、縦板および傾斜板と
から成る仕切部とを嵌合させることにより前記本体部内
を排出口、予備室および計量室に区画形成し、該計量室
の排出口側に凹陥部を設けた構造となっている。

しかし、上記従来の定量栓体はあくまでも決められた１
つの分量を測ることしができず、洗剤や医薬品等のよう
に使用量がその都度変化する内容物を計量する際に不便
であるという問題があった。一方分量を変えられる計量
栓体としては実開昭５８−９１５４８号に示されるもの
が公知であるが、この定量栓体は計量部材が固定部と可
動部とから構成されており、計量予備室に入った内容物
を計量室に移動させるために固定部の支点部を支点とし
て可動部を下方に回動させる必要があり、計量予備室か
ら計量室へと内容物が移動する際に容器内へこぼれてし
まうおそれがあり、正確な計量ができないことがあると
いう問題があった。

（考案が解決しようとする課題） そこで本考案は上記問題点を解決し、計量する分量を適
宜変えられる計量栓体であって、かつ簡単な構造で常に
正確に計量できる計量栓体を提供することを課題とす
る。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記課題を解決するために考えられたものであ
り、側面に流入口を有するカップ状の本体部，縦板及び
傾斜板とから成り，前記本体部を排出口，予備室及び計
量室に区画形成する区画壁，および前記本体部開口を覆
うキャップとから成り，前記縦板には本体部内壁に向か
って放射状に伸びる仕切板を設け，傾斜板にも前記縦板
の仕切板に対応して平行な仕切板を設け，かつ前記キャ
ップには振出口を設けると共に，該振出口を開閉するた
めに放射状の仕切板上を通過するように円周方向に摺動
する摺動部材を設け，前記区画壁が本体部内に固定され
ていることを特徴とする可変計量栓体。

（作用） 本考案は以上の構成になっているのでキャップの摺動部
材を放射状に設けられた仕切板の上を通過するように円
周方向に摺動させることにより振出口の大きさを変える
ことができ、仕切板により仕切られた各計量室に流入し
た内容物を必要量に応じて一定量ずつ取り出すことがで
きる。

（実施例） 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。

まず、第１図は本実施例の構成部材を示す斜視図であ
り、側面に流入口(1)を有するカップ状の本体部(2)、縦
板(3)及び傾斜板(4)とから成り、第２図に示すように本
体部に内を排出口(5)、予備室(6)及び計量室(7)に区画
形成する区画壁(8)および前記本体部(2)の開口(9)を覆
うキャップ(10)とから成り、縦板(3)には本体部(2)の内
壁に向かって放射状に延びる（第３図参照）仕切板(11)
を設け、傾斜板(4)にも前記仕切板(11)に対応して平行
な仕切板(12)を設け、かつ前記キャップ(10)の天壁(13)
には円弧状の振出口(14)及び該振出口(14)を開閉する摺
動部材(15)が設けられている。

ここで振出口(14)と摺動部材(15)との関係は第１図に示
すように振出口(14)の側端面に溝(16)を設け、この溝(1
6)と摺動部材(15)のストッパー(17)側面の凸条(18)とが
嵌合するように円弧状の覆い板(19)を振出口(14)に嵌め
込む。

逆に使用方法について説明すると区画壁(8)を本体部に
内に嵌込み、これを内容物の収納された容器本体の開口
部（図示せず）に嵌めて固定し、その上にキャップ(10)
を被せて上記開口部に固定する。

内容物取り出しに当たってはまず、キャップ(10)の振出
口(14)を閉じた状態にして容器本体を逆さにすると内容
物が本体部(2)の流入口(1)から予備室(7)内に流入す
る。この後、容器本体を正立状態に戻すと、内容物は計
量室(7)内に落下する。

次いで摺動部材(15)を必要とする内容物の量に応じて移
動させて区画壁(8)の所望の仕切板(11)の上端にストッ
パー(17)を位置させて必要とする量の内容物の収納され
た計量室と仕切板(11)で区画された小室と振出口とを連
通させて再び、容器本体を振出口が下になるように傾け
ると必要量だけの内容物を取り出すことができる。この
とき、容器本体内の内容物は流入口(1)から予備室(6)に
流入されるので次の計量の準備ができることになる。

（考案の効果） 本考案は以上の構成から成り、本体内に固定した区画壁
により小室に分けて計量できるので非常に構成が簡単で
あるし，区画壁が可動式のものに比べて計量が正確であ
るという効果がある。またこの区画壁に放射状に設けら
れた仕切板の上を通過するように円周方向に摺動する摺
動部を有しているので、取り出したい量に応じて摺動板
を動かすだけで小室を任意に開口できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の構成部品を示す斜視図、第
２図は同じく本体部と区画壁とを組み合わせた状態を示
す断面図、第３図は同じく平面図である。 (1)……流入口、(2)……本体部 (3)……縦板、(4)……傾斜板 (5)……排出口、(6)……予備室 (7)……計量室、(8)……区画壁 (9)……開口、(10)……キャップ (11)(12)……仕切板、(13)……天壁 (14)……振出口、(15)……摺動部材 (16)……溝、(17)……ストッパー (18)……凸条、(19)……覆い板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】側面に流入口を有するカップ状の本体部，
   縦板及び傾斜板とから成り，前記本体部を排出口，予備
   室及び計量室に区画形成する区画壁，および前記本体部
   開口を覆うキャップとから成り，前記縦板には本体部内
   壁に向かって放射状に伸びる仕切板を設け，傾斜板にも
   前記縦板の仕切板に対応して平行な仕切板を設け，かつ
   前記キャップには振出口を設けると共に，該振出口を開
   閉するために放射状の仕切板上を通過するように円周方
   向に摺動する摺動部材を設け，前記区画壁が本体部内に
   固定されていることを特徴とする可変計量栓体。