JP4090525B2 - 定量吐出容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流動性のある粉粒体を収容し、一定量ずつ吐出することができる定量吐出容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
洗剤や漂白剤などの粒状あるいは粉状の粉粒体を収容する容器として、従来、容器を倒立状態とすることで容器内の粉粒体を蓋に設けられた計量室に貯め、次いで容器を正立状態とすることでこの計量室内の粉粒体を容器と蓋との間の貯留室に移し、再び容器を倒立状態としたときに、貯留室内に一定量貯留された粉粒体を吐出することで、簡単な操作で一定量の内容物を繰り返し振り出すことができる定量吐出容器が知られている。
【0003】
この種の定量吐出容器として、以下に示すようなものが知られている。
実公昭42−20606号公報に記載の粉末用定量容器は、図6に示すように、底付円筒本体71と、底付円筒本体71の上部開口に取り付けられた先すぼまり状のトラップ72と、計器蓋75を備えてなる。この計器蓋75は天井板76と周壁77からなり、天井板76の中央部に円筒状隔壁73と、天井板76の隅部に周方向に沿って複数の吐出孔74が形成され、容器全体を単に倒立させるだけで随時繰り返し定量の内容物を取り出しできるというものである。
【0004】
実公昭45−14716号公報に記載された粒状物質の分与装置は、図8に示すように、筒状のスカート部分91とすり鉢状の天井板92とを有する蓋部材93と、小筒状吐出部94を有する容器95とから構成されたもので、組立てが容易であり、かつ天井板92のコーナー部に形成された分与通路96を通して所定量の内容物を正確に分与できるというものである。
【0005】
実開昭52−14840号公報に記載された定量取出しキャップは、図7に示すように、定量受け皿部81とその側方の内容物取出口82を有するキャップ本体83の下部に補助キャップ84を設けたものである。
【0006】
前記の容器または定量吐出装置は、いずれも、倒立によって蓋部材の計量室内に一定量の粉粒体を分取し、正立したときに分取した粉粒体を貯留室に移し、再度倒立したときに貯留室内の粉粒体を吐出口から吐出するという構成になっている。しかし、これらの容器には吐出口を塞ぐカバーがないので、湿気や塵埃などが入りやすく、また過って容器を落下あるいは転倒させると、内容物が吐出口からこぼれ出す問題があった。また、これらは容器内の粉粒体を補充または詰め替えすることが構造上きわめて困難であり、実質的に詰め替え容器としては使用できなかった。
【0007】
吐出口にカバーが設けられた定量吐出容器も知られている。
実公平3−38133号公報に記載された定量振出容器は、図4に示すように容器本体45の口部46にキャップ47が着脱自在にはめ込まれ、このキャップ47が主筒部材51と、これに被さる蓋部材52と、主筒部材51の内部に設けられた小径の計量筒付き部材53とを備えたもので、主筒部材51と蓋部材52とが三点ヒンジ機構を介して連結されている。この構造では、容器全体が容器本体45とキャップ47の二部材で形成され、容器内容物の補充、詰め替え、およびこの容器の組立てが容易であるというものである。
【0008】
特開平3−226465号公報に記載されている小出しパッケージは、図5に示すように、傾斜肩部61と首部62を有する容器60と、首部62を包囲する内スカート63と外スカート64を有するキャップ65とからなるもので、製造が容易であり、内容物の小出容積が一定であり、しかもこの小出容積の変更が容易であるというものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記のいずれの定量吐出容器も、例えば子供のいたずらなどによりキャップを閉じたまま倒立と正立とを繰り返すと、貯留室内に所定量の何倍もの粉粒体が蓄積し、吐出時には大量の粉粒体が流出し、定量性が維持できないという不都合があった。また、内容物の詰め替え操作が可能とされるものであっても煩雑であって、詰め替え時に粉塵が立ち易いという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、従ってその目的は、正常な振り出し操作によって常に定量の粉粒体が吐出できるばかりでなく、誤操作などにより吐出口を閉じたまま正立−倒立を複数回繰り返した場合でも、内容物の吐出量を一定量以下に制限することができ、しかも内容物の詰め替え操作が容易であるとともに、吐出口を開閉自在に閉じることができる定量吐出容器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明は、粉粒体を収容し、上部に容器開口を有する有底筒状の容器本体と、この容器開口に着脱自在に装着された有蓋筒状の定量吐出部とからなり、この定量吐出部は、前記容器開口の突出した注出口となる開口筒体が形成された底部材と、この底部材の周縁から上方に延びる外筒部と、その上面を覆い、かつ前記開口筒体の上端部と接触しないように配設された天板部とからなり、この天板部の下面から、外筒部および底部材と接触しないように、かつ開口筒体の外周面を間隙を隔てて覆うように、前記外筒部と同心位置に筒状のスカート部が垂下され、前記の外筒部とスカート部との間の天板部に、開閉自在なキャップが装着された粉粒体の吐出口が形成され、前記の外筒部とスカート部との間に、その間隙空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板が設けられ、該仕切板と前記吐出口との間に、前記外筒部の内周面及び前記スカート部の外周面と、一対の通路壁部とに囲まれて前記上部空間と隔てられ、前記吐出口と前記下部空間とを連通する通路が形成されるとともに、前記天板部と前記スカート部とが形成する計量室の容積に対する前記仕切板と前記底部材との間に形成される貯留室の容積の比で示される空間倍率が1.5〜3.0の範囲とされるように前記仕切板の形成位置が設定されてなる定量吐出容器を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る定量吐出容器の一実施形態を示すもので、ここに例示する定量吐出容器1は、概略、有底筒状の容器本体2と、この容器本体2の上部にネジ部3aで螺着された定量吐出部4とからなっている。
【0013】
前記容器本体2は、合成樹脂あるいはガラスなどで形成された容器で、上部の容器開口3から内部に洗剤、漂白剤などの流動性の粉粒体が収容されるものである。定量吐出部4は、容器本体2と外径が等しく成形され、この定量吐出容器1は、全体として円筒状の外観を有している。
【0014】
定量吐出部4は、合成樹脂などで成形された有蓋円筒状の成形物であり、概略、底部材15と、外筒部7と、天板部10とから構成されている。
底部材15は、底板16の中央部から上方に延び、容器開口3の突出した注出口Cとなる開口筒体18が形成されてなっている。
外筒部7は、底部材15の周縁から上方に延びて定量吐出部4の外周壁をなしている。
天板部10は、外筒部18の上面を覆い、かつ前記開口筒体18の上端部と接触しないように配設された蓋部材である。
【0015】
前記の天板部10の下面から、外筒部7と接触しないように、かつこれと同心的に、円筒状のスカート部12が垂下されている。このスカート部12は、その下端部が底部材15と接触しないように、かつ開口筒体18の外周面を間隙を隔てて覆うように配設されている。
また、外筒部7とスカート部12との間の天板部10には、開閉自在なキャップ8が装着された粉粒体の吐出口13が形成されている。
【0016】
前記の定量吐出部4の構成において、外筒部7とスカート部12との間には、空間Aが形成されている。この空間Aを上下に仕切って、図1および図2に示すように、仕切板9が設けられている。そして、この仕切板9の下部空間Dと前記の吐出口13とは、通路23によって連通されている。
【0017】
次に、この定量吐出容器1の使用形態について図3(a),(b),(c),(d),(e),(f)を用いて説明する。
先ず、この定量吐出容器1に洗剤などの粉粒体を充填するには、ネジ部3aを回転して容器本体2と定量吐出部4とを分離し、大きく開口された容器開口3から粉粒体を容器本体2に充填した後、容器本体2と定量吐出部4とを螺着する。
【0018】
粉粒体が充填された定量吐出容器1の内容物を定量吐出する場合は、図3(a)に示すように、先ずこの定量吐出容器1を、キャップ8を閉じたまま底部を上にした倒立状態とする。この操作により容器本体2内の粉粒体は、定量吐出部4の注出口Cを通過して落下し、天板部10とスカート部12とが形成する計量室Bに流入する。計量室B内の粉粒体の面位が上昇して注出口Cを塞ぐようになると、粉粒体の落下は自然停止する。従って、計量室Bに流入する粉粒体の容量は常に一定となる。
【0019】
続いて、定量吐出容器1を正立させると、図3(b)に示すように、計量室B内に充填された粉粒体は、開口筒体18の外周面とスカート部12の内周面との間隙を通って、仕切板9の下部空間が形成する貯留室Dに移行する。
【0020】
この状態でキャップ8を開き、定量吐出容器1を傾斜または倒立させると、貯留室Dに貯められた粉粒体は、通路23を通って吐出口13から吐出される。この際、容器本体2内の粉粒体が注出口Cから流出しても、その粉粒体は計量室Bに蓄積されるので、吐出されることはない。
【0021】
正常の使用においては、図3(a),(b)に示した前記の操作の後にキャップ8を開いて傾斜または倒立させることによって、必要なときに一定量の粉粒体を吐出口13から吐出して使用することができる。
【0022】
次に、誤操作などによりキャップ8を閉じたままで定量吐出容器1を数回、倒立と正立を繰り返した場合について説明する。
図3(a)、(b)に示したように、初回の倒立とこれに引き続く正立によって、貯留室Dには計量室Bの容量に相当する量の粉粒体が貯留されている。この状態でキャップ8を開かずに再度、倒立すると、図3(c)に示すように、容器本体2内の粉粒体が注出口Cを通過して計量室Bを充填すると共に、貯留室D中の粉粒体は、仕切板9の面上や通路23に移動する。
【0023】
ここで正立すると、図3(d)に示すように、計量室B内の粉粒体は貯留室Dに流入する。しかし、貯留室Dの容積は仕切板9によって制限されているので、今回流入した粉粒体と、すでに貯留室D内に貯留されていた粉粒体との合計体積が貯留室Dの容積と一致すると、それ以上は流入することができず、残部は計量室B内に残留することになる。
【0024】
例えば、ここでまた定量吐出容器1が倒立されたとすると、図3(e)に示すように、容器本体2内の粉粒体は、注出口Cを通過して計量室Bを充填するが、この状態から定量吐出容器1を正立すると、図3(f)に示すように、計量室B内の粉粒体は、貯留室Dがすでに粉粒体で充満しているので流入することができず、ほとんどが注出口Cから逆流して容器本体2内に戻される。
【0025】
この状態となった後に、更に倒立−正立を繰り返しても、貯留室D内の粉粒体の量は変化しない。従って、この状態でキャップ8を開いて定量吐出容器1を倒立すれば、貯留室Dに充填された粉粒体のみが吐出されるので、この限度以上の量が振り出されることはない。すなわち、仕切板9によって貯留室Dの容積が制限されているので、吐出口13を閉じたまま倒立−正立を繰り返しても、1回当たりの吐出量が許容範囲以上に増大することはない。
【0026】
この実施例の定量吐出容器について、貯留室Dの容積と吐出量との関係を実測すると、次のようになる。
▲1▼この定量吐出容器の仕切板9を装着せずにキャップ8を閉じて1回の倒立−正立操作を行った後、倒立して1振りしたときに吐出された吐出量を測定し、この操作を20回繰り返したときの吐出量の平均値を平均吐出量(V0 )とし、
▲2▼仕切板9を装着し、その装着位置を調節することによって変化した計量室Bに対する貯留室Cの容積比を空間倍率(C/B)とし、
▲3▼仕切板9を装着して空間倍率(C/B)を変化させ、キャップ8を閉じて正常に1回の倒立−正立操作を行った後、倒立して1振りしたときに吐出された吐出量(V1 )を平均吐出量(V0 )で割った値を正常吐出倍率(V1 /V0 )とし、
▲4▼仕切板9を装着して空間倍率(C/B)を変化させ、キャップ8を閉じたまま、20回の倒立−正立を繰り返した後、キャップ8を開き、倒立して1振りしたときに吐出された吐出量(V20)を平均吐出量(V0 )で割った値を最大吐出倍率(V20/V0 )とするとき、
空間倍率(C/B)が1.5〜3.0の範囲内となるように仕切板9の装着位置を調節すれば、正常吐出倍率(V1 /V0 )が0.8〜1.2の範囲内であり、かつ最大吐出倍率(V20/V0 )が1〜2の範囲内である、良好な定量性を持った定量吐出容器が得られることがわかった。
【0027】
次に、実施例の定量吐出容器において、定量吐出部4の構成を詳しく説明する。
この定量吐出部4は、内筒部材5、外筒部材6、仕切板9およびキャップ8から構成されている。
外筒部材6は、外筒部7の外周壁14を形成する円筒体であって、その内周面中間部に底部材15が一体に成形され、また下端部内周面には、容器開口3の周縁のネジ部3aと螺合するネジが成形されている。
【0028】
内筒部材5は、外筒部7において外筒部材6の上部内周面に嵌入される円筒部11と、その上端に一体に成形された天板部10とからなる。そしてこの天板部10から円筒部11内にスカート部12が一体に垂下され、また、円筒部11とスカート部12との間の天板部10に吐出口13が形成されている。
更に、この吐出口13を取り囲んで、円筒部11の内周面とスカート部12の外周面と共に通路23を形成する通路壁部23a,23aが一体に成形されている。
【0029】
仕切板9は、図2に示すように、通路23の断面形に対応する切欠9aを有する円環状の板材であって、この切欠9aを通路23と合致させて、円筒部11の内周面とスカート部12の外周面との間に、高さ位置を適度に調節して水平に接合されている。
【0030】
キャップ8は、天板部10の全体を覆う形状に成形され、外筒部材6の上端部に、吐出口13から離れた位置に設けられたヒンジ20を介して搖動自在に取り付けられている。これによってこのキャップ8は、図1に示す閉じた状態から、同図に2点鎖線で示す開いた状態まで搖動することができる。
キャップ8の下面には、閉じたときに吐出口13を密に封止する位置に、筒状のコンタクトリング21が成形されている。
【0031】
なおこの例では、くの字形の接続片8aが、一方の端末をキャップ8の外面に、他方の端末を外筒部材6の外周面に、それぞれヒンジを介して取り付けられ、これらのヒンジと前記のヒンジ20とが、いわゆる「三点ヒンジ」を構成して、キャップ8が閉位置か、開位置か、いずれかの位置を2値的に定位できるようになっている。
【0032】
前記の定量吐出容器1において、粉粒体の詰め替えは、ネジ部3aを回動して容器本体2と定量吐出部4とを分離し、大径の容器開口3から粉粒体を容器本体2に充填した後、容器本体2と定量吐出部4とを螺着すればよいので、きわめて容易である。従って、この定量吐出容器1は詰め替え用容器として繰り返し粉粒体を補充して使用でき、経済的かつ省資源的である。
【0033】
(試験例)
前記実施例の定量吐出容器について、仕切板9の位置を高さ方向に移動して、貯留室Dの容積を種々に変化させたときの、計量室Bに対する貯留室Cの容積比(C/B)と粉粒体の吐出量との関係を測定した。測定項目は以下の通りである。
▲1▼平均吐出量(V0 ):仕切板9を装着しない定量吐出容器について、キャップ8を閉じて1回の倒立−正立操作を行った後、倒立して1振りしたときに吐出された吐出量を測定し、この操作を20回繰り返したときの吐出量の平均値。
▲2▼空間倍率(C/B):仕切板9を装着し、その高さ位置を変化させたときの計量室Bに対する貯留室Cの容積比。
▲3▼正常吐出倍率(V1 /V0 ):仕切板9を装着した種々の空間倍率(C/B)を有する定量吐出容器について、キャップ8を閉じて正常に1回の倒立−正立操作を行った後、倒立して1振りしたときに吐出された吐出量(V1 )を平均吐出量(V0 )で割った値。
▲4▼最大吐出倍率(V20/V0 ):仕切板9を装着し、種々の空間倍率(C/B)を有する定量吐出容器について、キャップ8を閉じたまま、20回の倒立−正立を繰り返した後、キャップ8を開き、倒立して1振りしたときに吐出された吐出量(V20)を平均吐出量(V0 )で割った値。
▲5▼判定:正常吐出倍率(V1 /V0 )が0.8〜1.2の範囲内であり、かつ最大吐出倍率(V20/V0 )が1〜2の範囲内であれば良好(○)、その範囲外であれば不良(×)と判定した。
測定結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 0004090525
【0035】
前記の試験において、空間倍率(C/B)が1とされた場合は、正常吐出倍率(V1 /V0 )が0.8以下となり、1回吐出量が設計値より減少した。これは、貯留室Cの容積が計量室Bの容積と等しいので、1回の倒立−正立操作によって、貯留室Cが計量室Bから流入する粉粒体で緊密に充填され、貯留室C内の粉粒体に流動余地がないため、1振りによっては十分量が吐出されないことによるものと考えられる。
【0036】
前記の試験において、空間倍率(C/B)が3.5では、最大吐出倍率(V20/V0 )が2以上となり、過大量の粉粒体が吐出された。これは、計量室Bの容積に比べ貯留室Cの容積が過大であるので、数回の倒立−正立操作によって計量室Bから流入する大量の粉粒体が貯留室Cに蓄積されたことによるものである。
【0037】
前記の結果から、実施例の定量吐出容器において、空間倍率(C/B)が1.5〜3.0の範囲内となるように仕切板9の装着位置を調節すれば、正常吐出倍率(V1 /V0 )が0.8〜1.2の範囲内であり、かつ最大吐出倍率(V20/V0 )が1〜2の範囲内である、良好な定量性を持った定量吐出容器が得られることがわかる。
【0038】
前記実施例は、本発明の好ましい定量吐出容器の一例であるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、容器本体や定量吐出部、更に内部構造としてのスカート部、開口筒体、通路などの横断面形状は、それぞれ独立に、または統一的に円形、楕円形、方形、またはそれらの変形であってよい。
【0039】
また、定量吐出部4と容器本体2との接合はネジによる方法以外に、例えば定量吐出部4と容器本体2との接合部周面に、それぞれ対応する凹/凸条を形成し、これらの係合により接合する構成、またはネジと凹/凸条とを組み合わせた構成などであってもよい。
【0040】
キャップの形状や構成も前記実施例のものに限定されない。要は吐出口13を開閉自在に閉塞できればよいので、天板部10全体ではなく吐出口13のみを局部的に覆うものであってもよく、またキャップの開閉を、ヒンジ方式によらず、スライド方式によって、または栓のように分離方式によって行うものであってもよい。
【0041】
次に、本発明の請求項1に基づく好ましい実施の形態を列記する。
(1)請求項1に記載の定量吐出容器において、容器本体と定量吐出部とが等しい外径を有するものであることを特徴とする定量吐出容器。
(2)請求項1に記載の定量吐出容器において、定量吐出部の外筒部とスカート部と開口筒体とが同心的に形成されたことを特徴とする定量吐出容器。
(3)請求項1に記載の定量吐出容器において、キャップが定量吐出部の外筒部上端部に3点ヒンジによって搖動自在に装着されたことを特徴とする定量吐出容器。
(4)請求項1に記載の定量吐出容器において、定量吐出部の天板部とスカート部とが内包する空間(計量室)の容積に対する仕切板の下部の空間(貯留室)の容積の比(空間倍率)が1.5〜3.0の範囲内であることを特徴とする定量吐出容器。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の定量吐出容器は、容器本体とその容器開口に着脱自在に装着された定量吐出部とからなり、この定量吐出部が、容器開口の突出した注出口となる開口筒体が形成された底部材と、その周縁に延びる外筒部と、天板部とからなり、この天板部から外筒部と接触しないように、前記外筒部と同心位置に筒状のスカート部が、底部材と接触しないようにかつ開口筒体の外周面を間隙を隔てて覆うように垂下され、外筒部とスカート部との間の天板部に、開閉自在なキャップが装着された吐出口が形成され、外筒部とスカート部との間に、その間隙空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板が設けられ、該仕切板と吐出口との間に、外筒部の内周面及びスカート部の外周面と、一対の通路壁部とに囲まれて上部空間と隔てられ、吐出口と下部空間とを連通する通路が形成されるとともに、天板部とスカート部とが形成する計量室の容積に対する仕切板と底部材との間に形成される貯留室の容積の比で示される空間倍率が1.5〜3.0の範囲とされるように仕切板の形成位置が設定されてなるものであるので、正常な振り出し操作によって常に定量の粉粒体が吐出できるばかりでなく、誤操作などにより吐出口を閉じたまま正立−倒立を複数回繰り返した場合でも、内容物の吐出量を一定量以下に制限することができる。また内容物の詰め替え操作が容易であるので詰め替え容器として使用でき、また吐出口を開閉自在に閉じることができるので、容器内に湿気や塵埃の侵入を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定量吐出容器の一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1に示す定量吐出容器を、仕切板9の面で切った横断面図。
【図3】(a),(b),(c),(d),(e),(f)の順に、図1に示す定量吐出容器の動作を説明する部分縦断面図。
【図4】従来の定量吐出容器の一例を示す部分縦断面図。
【図5】従来の定量吐出容器の他の一例を示す部分縦断面図。
【図6】従来の定量吐出容器の他の一例を示す部分縦断面図。
【図7】従来の定量吐出容器の他の一例を示す部分縦断面図。
【図8】従来の定量吐出容器の他の一例を示す部分縦断面図。
【符号の説明】
1…定量吐出容器、
2…容器本体、
3…容器開口、
4…定量吐出部、
7…外筒部、
8…キャップ、
9…仕切板、
10…天板部、
12…スカート部、
13…吐出口、
15…底部材、
18…開口筒体、
23…通路、
B…計量室、
C…注出口、
D…貯留室。

Claims (1)

  1. 粉粒体を収容し、上部に容器開口を有する有底筒状の容器本体と、この容器開口に着脱自在に装着された有蓋筒状の定量吐出部とからなり、
    この定量吐出部は、前記容器開口の突出した注出口となる開口筒体が形成された底部材と、この底部材の周縁から上方に延びる外筒部と、その上面を覆い、かつ前記開口筒体の上端部と接触しないように配設された天板部とからなり、
    この天板部の下面から、外筒部および底部材と接触しないように、かつ開口筒体の外周面を間隙を隔てて覆うように、前記外筒部と同心位置に筒状のスカート部が垂下され、前記の外筒部とスカート部との間の天板部に、開閉自在なキャップが装着された粉粒体の吐出口が形成され、前記の外筒部とスカート部との間に、その間隙空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板が設けられ、該仕切板と前記吐出口との間に、前記外筒部の内周面及び前記スカート部の外周面と、一対の通路壁部とに囲まれて前記上部空間と隔てられ、前記吐出口と前記下部空間とを連通する通路が形成されるとともに、
    前記天板部と前記スカート部とが形成する計量室の容積に対する前記仕切板と前記底部材との間に形成される貯留室の容積の比で示される空間倍率が1.5〜3.0の範囲とされるように前記仕切板の形成位置が設定されてなることを特徴とする定量吐出容器。
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