JPH06233664A - 風味付けされた酵母エキス - Google Patents

風味付けされた酵母エキス

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JPH06233664A
JPH06233664A JP5301853A JP30185393A JPH06233664A JP H06233664 A JPH06233664 A JP H06233664A JP 5301853 A JP5301853 A JP 5301853A JP 30185393 A JP30185393 A JP 30185393A JP H06233664 A JPH06233664 A JP H06233664A
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yeast
water
slurry
soluble fraction
mushrooms
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JP5301853A
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English (en)
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John Oliver Skelton
セイント・ジョン・オリバー・スケルトン
Deborah A G Anderson
デボラ・エー・ジー・アンダーソン
John C Hobson
ジョン・シー・ボブソン
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Original Assignee
Unilever Bestfoods North America
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    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
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    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/10Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
    • A23L33/14Yeasts or derivatives thereof
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    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
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    • A23L27/00Spices; Flavouring agents or condiments; Artificial sweetening agents; Table salts; Dietetic salt substitutes; Preparation or treatment thereof
    • A23L27/20Synthetic spices, flavouring agents or condiments
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(i) 酵母細胞及び水から成るスラリーを供給
し、(ii) そのスラリーを、一定の温度で酵母細胞の少
なくとも部分的な酵素的加水分解を達成するのに十分な
時間維持し、(iii) 生じた混合物から水溶性画分を分離
し、そして(iv) その水溶性画分を濃縮することから成
る食用製品の製造方法であって、段階(i) 〜(iii) 前、
- 中または-後に、果物、野菜、ハーブ、スパイス、キ
ノコまたはそれらの混合物の 1種またはそれ以上の加水
分解物がスラリー、混合物または水溶性画分中に存在す
る上記方法。 【効果】 可能性の大きい適用性を有し、様々な新規か
つ興味深い風味を有する、酵母エキスを基礎とする一連
の製品が製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酵母エキスに関する。特
に、本発明は酵母エキスの製造に慣例の方法を改善する
ことによって製造される、新規かつ興味深い風味がある
酵母エキスに関する。
【0002】
【従来の技術】酵母エキスは、醸造酵母及びパン酵母か
ら自己分解によって製造される、栄養があり味のよいペ
ースト状物質である。この方法は、タンパク質性可溶性
固体を回収でき、そして所望ならば、濃縮してペースト
状物質を形成させることができるように、主にタンパク
質分解酵素活性によって酵素細胞を自己分解させること
を含む。
【0003】慣例の方法では、酵母は、自己分解前に水
で希釈されて特定の固体含有量にされる。生じたスラリ
ーに、細胞膜の破裂を促進し、また微生物フローラに制
御度を働かせるために塩を加えてもよい。酵母タンパク
質は自己分解過程の間に可溶化され、そして加水分解さ
れる。
【0004】天然酵母の酵素は加水分解を行うのに充分
であるかも知れないが、酵母タンパク質分解系の活性度
は外生酵素を添加することによって随意に増大する。自
己分解方法が完了したら、可溶性画分を取り込み、そし
て一連の蒸発段階により濃縮して典型的な標準酵母エキ
スを生じさせる。自己分解方法は概して出発酵母固体全
量のだいたい 62%を可溶化し、そして最高 80%の酵母起
源タンパク含有量を生じる。
【0005】国際特許第91/16447号明細書は、自己分解
方法を酵母と非酵母タンパク質源との混合物、例えばグ
ルテン、ぬかまたは大豆粉上で行う酵母エキス製造法を
開示している。この方法は非酵母タンパク質源を破壊す
るために酵母タンパク質分解系または外生タンパク質分
解酵素に依存する。
【0006】米国特許第 4194017号明細書は、処理され
た酵母エキスを水蒸気蒸留し、そして蒸留の後の残留物
を野菜タンパク質加水分解物、モノサッカライド及び硫
黄含有物質と反応させることによって肉の風味の製品を
製造する方法を記載している。生じた製品が酵母エキス
または加水分解物のどちらかから生じるあらゆる後味を
持たないことが要求されている。
【0007】日本特許第72-03142号明細書は、酵素で加
水分解された野菜タンパク質の存在下でエキスを加熱す
ることによって、酵母エキスから酵母及びアミノ酸芳香
を消滅させる方法を教示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】その風味の相違の結果
として、慣例の酵母エキスを使用することが不適当な分
野において可能性のある多くの適用性を有し、様々な新
規かつ興味深い風味を有する、酵母エキスを基礎とする
一連の製品を製造できることがここに発見された。酵母
エキスは栄養分が高いので、他の食品への添加物または
それ自体製品のどちらかとして様々な要求または個人的
な好みに合わせるために、その味を仕立てる能力は非常
に有益である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、天然産の植物
または菌材料を使用し、通例の酵母自己分解方法を改善
することによって、風味付けされた酵母エキスの製造を
可能にする。
【0010】それ故、本発明は(i) 酵母細胞及び水
から成るスラリーを供給し、(ii) そのスラリーを一
定の温度で酵母細胞の少なくとも部分的な酵素的加水分
解を達成するのに十分な期間維持し、(iii) 生じた混
合物から水可溶性の画分を分離し、そして(iv) その
水可溶性画分を濃縮することからなる食品製品の製造方
法であって、果物、野菜、ハーブ、スパイス、キノコま
たはそれらの混合物のうちの 1種またはそれ以上の加水
分解物が段階(i)〜(iii) 前、- 中または- 後にスラリ
ー、混合物または水溶性画分中に存在することを特徴と
する、食用製品の製造方法を提供する。
【0011】更に具体化すれば、本発明は、果物、野
菜、ハーブ、スパイス、キノコまたはそれらの混合物の
うちの 1種またはそれ以上の加水分解物の存在下で前記
方法の少なくとも 1部分が行われ、水性酵母スラリーの
形成及び自己分解と、生じた水溶性画分の分離及び濃縮
から成る方法から得られる混合物を含む、食用製品を提
供する。
【0012】本発明で使用される加水分解物は、主とし
て天然の炭水化物である基質から誘導され、そして好ま
しくは酵素分解的に製造される。国際特許第91/16447号
明細書に開示されている方法とは異なり、それらの加水
分解は酵母 (または添加される外生酵素) のタンパク質
分解系───この系は本発明方法中の加水分解物の破壊
に含まれていてもよい───に依存しない。適当な加水
分解物は、野菜またはキノコから誘導された炭水化物の
可溶化を助けるためにある程度まで機械的に破壊されて
いてもよい (例えば、細かく砕くことによって粉砕され
ている) 基質への 1種またはそれ以上のカルボヒドラー
ゼ酵素の作用によって少なくとも部分的に製造すること
ができる。加水分解は、同時に行われるかまたは順次行
われるプロテアーゼ処理によって増大され得る。加水分
解のための基質は、食用果物、野菜、ハーブ、スパイ
ス、キノコまたはそれらの混合物であり、更にプラム、
リンゴ、西洋なし、きいちご、アプリコット、いちご、
セロリ、にんじん、かぶ、リーキ、たまねぎ、トマト及
びマッシュルームを包含する。加水分解物は単一の基質
または 2種またはそれ以上の基質から製造してもよく、
そして本発明方法においては、単独でまたは 2種もしく
はそれ以上の加水分解物の混合物のどちらかとして使用
してもよい。
【0013】加水分解物は、酵母細胞の加水分解中にそ
れらが混合物中に存在するように、段階 (i)前、- 中ま
たは -後に好ましくは添加される。しかし、例えば酵母
自己分解が完了してから加水分解物を添加してもよく、
その後に水溶性画分の分離を行う。
【0014】本発明の他の具体例では、加水分解物は、
本発明方法中に酵母と基質の共- 加水分解を達成するた
めに少なくとも 1種の適当なカルボヒドラーゼ酵素と一
緒に、全体がまたは少なくとも部分的に粉砕された形の
果物、野菜、ハーブ、スパイス、キノコ (またはそれら
の混合物) 基質をスラリー中に含ませることによってそ
の場で製造される。
【0015】本発明で基質として使用される植物または
キノコは新鮮であるか、または改質されていてもよい。
植物またはキノコ材料は、例えば乾燥、冷凍または缶詰
処理されていてもよい。好ましくは、基質または加水分
解物の量は、本方法の段階(iii) 前の酵母及び非酵母固
体の混合物が、酵母及び非酵母固体の全重量に基づき非
酵母固体 5〜65重量% を含むような量である。
【0016】本発明で使用される酵母細胞の好ましい供
給源は醸造酵母またはパン酵母である。これらは多数の
形 (例えば乾燥酵母) で供給され得るが、特に好ましい
供給源は醸造業者から直接得られるスラリーまたはクリ
ームの形の醸造酵母である。本発明方法の段階(i) は、
適当な水性液体 (例えば水) を酵母細胞に添加すること
によって行ってもよいし、あるいは必要ならば、醸造業
者から得られるスラリーまたはクリーム中の水の量を変
えることによって達成してもよい。醸造業者から得られ
る14〜18% 酵母固体スラリー、もしくは固体 22%〜35%
を含む加圧- パン酵母または -醸造酵母のバッチは希釈
されて10〜14% の全固形分スラリー (例えば約 12%の全
固形分) にされるのが典型的である。
【0017】本方法の段階(ii)は好ましくは酵母細胞の
自己分解を包含する。これは、国際特許第91/16447号明
細書に記載される様な当該技術に熟練した者には良く知
られた方法によって行うことができる。一般的には、こ
の方法は混合物を40〜65℃の温度に 6〜20時間維持する
ことを含む。外生酵素 (例えば、タンパク質分解活性を
含むもの、例えばパパイン) を酵母タンパク質分解酵素
の活性度を増大させるために混合物に添加してもよい。
自己分解は、1 重量% までの塩化ナトリウムの存在下で
好ましくはそれをスラリーに含ませることによって行わ
れる。塩化ナトリウムは酵母細胞の原形質分離を促進さ
せ、しかも微生物フローラの成長を抑制する。本発明方
法は、酵母エキスを製造する技術に熟練した者には良く
知られた様々な条件において行うことができるが、スラ
リーは好ましくは(i)40 ℃〜50℃に 5〜15時間 (例えば
約47℃で約10時間) 、次いで(ii)55℃〜65℃に 1〜5 時
間(例えば、約60℃で約 2時間) 、そして(iii) 一定の
温度で、混合物に低温殺菌法を施し、そして酵素を変性
するために更なる期間 (例えば、約90℃で約 1時間) 維
持される。これらの条件は外生酵素 (例えば、カルボヒ
ドラーゼ及び/ またはプロテアーゼ) が混合物に添加さ
れるかどうかによって変化し得るが、条件に生じる変化
はこの技術に熟練した者には良く知られるものだろうと
いうことは明らかである。
【0018】本方法の段階(iii) は可溶性固体を含む画
分を粗加水分解混合物から分離することを含む。この分
離は、自己分解によって標準酵母エキスを製造する際に
可溶性固体を粗酵母加水分解物混合物から分離するため
の慣例の方法によって達成され得る。それ故、本発明で
は可溶性画分は遠心分離と濾過によって得ることができ
る。加水分解方法から生じる可溶性画分は好ましくは蒸
留によって濃縮され、例えば全固形分約40〜50% 、及び
通常、制御されたメイルロード反応によって製造される
試剤を風味付けする方法に基剤として使用される濃縮物
となる。二者択一的に、加水分解方法から生じる可溶性
画分は蒸発によって濃縮されて、全固形分55〜80% 、好
ましくは全固形分70〜80%(例えば約75%)を含むペースト
を形成することができる。塩または他の添加物は、標準
酵母エキス方法においては通例である通り、蒸留段階の
前に随意に添加することができる。
【0019】本発明で使用される目下好ましい基質は、
別々にまたは混合物として加水分解されてもよい、セロ
リ、にんじん、かぶ、リーキ及びタマネギである。酵母
自己分解手順の前の、そのような混合加水分解物の混入
が、驚くほど心地良く、独特で味のよい味調を酵母エキ
ス製品に与えることが発見された。
【0020】好適な、果物、野菜、ハーブ、スパイス及
びキノコ源を酵素的加水分解物としての使用するため
に、またはその場で加水分解物を形成させるために加水
分解されていない形で使用するために選択することによ
って、酵母エキスの風味を改善することができ、風味付
けされた酵母エキスの適用の範囲を劇的に広げる。この
ような風味は酵母エキス自身の風味特性を変えるのに有
用であるが、食品工業において味付け添加物としての広
い適用をも有し、特にここでは特別な特性を有する原料
が必要とされる。本発明で製造される酵母エキスの驚く
べきほど新規でかつ興味深い風味は添加された基質の特
定の風味寄与だけが原因でなく、これと、酵母エキス中
に見られる化合物との間の共同作用効果が原因でもある
と信じられている。本発明のエキスは、使用される加水
分解物の風味とはほとんど関係のないか、または全く関
係のない興味深い風味を有していてもよいことが発見さ
れた。このエキスは、濃縮された形では望ましくない風
味を持つことができるが、このエキスが比較的少量で他
の製品に混入されたとき、それらはその製品に所望の風
味を与える。それ故、本発明は食品における酵母エキス
の適用可能性を大きく広げる。
【0021】果物、野菜、ハーブ、スパイスまたはキノ
コの酵素的加水分解物は、カルボヒドラーゼ活性を示す
1種またはそれ以上の市販の調剤を使用して慣習的に製
造することができる。これらの市販の酵素調剤は明らか
にキノコ源から分離、精製そして濃縮されて、そして 1
種の活性成分 (例えば、セルラーゼ活性成分) を有する
ことができる。本発明方法において、そのような酵素的
加水分解物の風味成分は、酵母への自然酵母酵素の作用
から生じる、1 種またはそれ以上の酵母誘導生成物と反
応させることによって改質されてもよい。自己分解手順
の間の風味の改質は、添加された酵素的加水分解物の炭
水化物成分と酵母自己分解のアミノ酸またはペプチド生
成物との間のメイルロード型反応の結果として起こり得
ると信じられている。同様に、反応は、加水分解されて
いない、果物、野菜、ハーブ、スパイスまたはキノコを
適当なカルボヒドラーゼと一緒に自己分解の前に酵母ス
ラリーに添加した結果として起こり得る。水溶性画分を
分離した後の加水分解物の添加は、次に続く濃縮の間に
メイルロード型風味の発生の結果ともなる。
【0022】果物、野菜、ハーブ、スパイスまたはキノ
コの酵素的加水分解に適当な酵素はカルボヒドラーゼ、
特にセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ及びエ
ンドガラクツロナーゼを包含する。そのような酵素は別
々に使用されてもまたは混合物として添加されてもよ
い。1 種または 2種以上の酵素は様々な量で使用するこ
とができるが、全固形分が5%〜50% の濃度で水中に懸濁
する場合には、好ましくは基質乾燥固体の0.1%〜5%の量
で添加される。次いでその全部は 2〜30時間の間、より
好ましくは 5〜20時間の間、最も好ましくは13〜16時間
の間、25℃〜85℃の間、より好ましくは30℃〜60℃の
間、最も好ましくは40℃〜50℃の間の温度においてイン
キュベートされる。これに続き、5 〜60分の間、好まし
くは20〜40分の間、80℃〜100 ℃の間、好ましくは90℃
〜95℃の間においてインキュベートし、酵素活性を終結
させる。最終段階に至るまで二者択一的に、酵素的に処
理された材料を加熱された室または管に流し、それに次
いで冷却された室または管を通てもよい。加熱された室
または管の温度は約60℃、好ましくは80℃よりも高く維
持され、そして冷却された室または管の温度は80℃より
も低く、好ましくは60℃よりも低く維持される。酵素的
に処理された材料は、それが室または管それぞれの中に
比較的短時間、典型的には 1秒〜5 分間留まるような速
度で、室または管を流される。加熱された室または管の
中では、流動体が加熱された室または管を通り抜ける期
間の間、温度は、流動体の残留酵素活性を引き起こし
て、好ましくない焼き焦げた味調なしで発生を終了させ
るために調整される。加熱された室または管の最高温度
は125 ℃が典型的である。加熱された室または管を過ぎ
たら直ぐ、流動物の温度を直ぐさま下げるために、冷却
された室または管を通らせて、好ましくない焼き焦げた
風味の発生を防ぐ。冷却された室または管の中での典型
的な残留時間は 1秒〜5 分間の間である。酵母懸濁液へ
の混入の前に、生じた酵素的加水分解物は冷却されるべ
きである。
【0023】本発明は、時には肉風味または美味と記載
され得る、新規かつ興味深い風味の両方を有する、酵母
エキスに基づく製品を提供する。これらの製品が有する
新しい風味の結果として、これらは、標準酵母エキスが
同一の効果を達成できないであろうところの製品への可
能性の大きい適用品である。その製品は様々な形、例え
ば水性液体、ペーストまたは乾燥粉末で存在することが
できる。
【0024】本発明は以下の説明的実施例を参照して記
載されるが、本発明はこれに限定されない。
【0025】
【実施例】
実施例 1 セロリ、にんじん、カブ、リーキ及びタマネギを含む、
混合した乾燥野菜200gを蒸留水800gと混合する。かなり
のカルボヒドラーゼ活性を有する市販の酵素調剤を乾燥
野菜重量の3%の量で添加する。次いで、その全部を45℃
で攪拌しながら14.5時間、引き続き95℃で30分インキュ
ベートする。この生成物は、混合野菜の酵素的加水分解
物を形成した。
【0026】混合野菜の酵素的加水分解物を新鮮な醸造
酵母、水及び塩と混合し、全固形分が12.7% そして塩が
0.7 % の最終的な濃度にする。酵母及び非酵母固体の全
重量に基づいて10、25、50重量% の酵母加水分解物固体
を含む、3 つの混合物を用意する。
【0027】次いで、この全部を、47℃で10時間、次い
で60時間、引き続き90℃で 1時間攪拌しながら自己分解
する。可溶性固体画分を分離してから蒸発し、そして最
終エキスを、酵母エキスに慣習的に使用される方法で製
造する。
【0028】全ての最終エキスが新規かつ興味深い風味
を有することが分かった。特に、混合野菜の酵素的加水
分解物を混入することによって肉風の味が増大すること
が注目される。 実施例 2 混合野菜の酵素的加水分解物を実施例 1に記載の通りに
製造する。この場合、可溶性画分を分離するために生成
物を濾過する。
【0029】それとは別に、全固形分を12.7% そして塩
を0.7%にして新鮮な醸造酵母を標準的な方法に従って自
己分解する。醸造酵母からの可溶性固体画分を遠心分離
によって分離する。
【0030】可溶性酵母及び可溶性非酵母固体の全重量
に基づいて10、25、50重量% の割合で酵素的加水分解物
を含ませて、各調整物からの可溶固体画分を混合する。
混合した可溶性固体画分を蒸発しそして最終エキスを、
酵母エキスに慣習的に使用される方法で製造する。
【0031】全ての最終エキスは、強烈な野菜風味を有
していて非常に美味であると評価された。その上、実施
例 1で製造されたエキスと比べて、肉風の味はそれほど
著しくなかった。 実施例 3 種を取り除いて細かく刻んだレドッペパー、カプシカム
(capsicum)1141.02gを用意する。カルボヒドラーゼ活性
を特色とする酵素調剤を、細かく砕いたペッパーの 1重
量% の量で添加する。次いでその全部を、45℃で14時
間、引き続き90℃で30分攪拌しながらインキュベートす
る。その生成物は酵素的加水分解物を形成した。
【0032】酵素的加水分解物と新鮮な醸造酵母を、酵
素的加水分解物が25% 、酵母固体が75% の割合で混合す
る。塩を0.7%含む全固形分12.7% の最終濃度にするた
め、水及び塩 (塩化ナトリウム) をも添加する。
【0033】その全部を、実施例 1に記載されるのと同
様の方法で攪拌しながら自己分解し、もう一度、この可
溶性固体画分を分離してから蒸発し、そして酵母エキス
に慣習的に使用される方法で最終エキスを製造する。
【0034】同時に同一の加水分解物を製造し、対照と
して働かせるために同じ供給源からの酵母固体を用い
て、慣例の自己分解物をつくる。試験者6 人の一団を呼
んで100%の酵母固体誘導材料の風味を記載してもらい、
以下の感想が得られた:すごくぱさぱさしている、肉味
がする、ちょとじゃりじゃりする(slightly gritty) 、
後味が僅かに辛い(slightly harsh aftertaste) 、よい
酵母風味がする、苦くない。
【0035】同じ一団に、新鮮なレッドペッパーを用い
た同一の加水分解物の風味について感想を述べてもら
い、かれらは以下の通り感想を述べた:苦い、粉っぽ
い、僅かに生のマッシュルームの味がする、明らかにセ
ロリ/ 野菜の味がする、僅かに辛い、非常に美味、風味
がある、焼いた味調がする、口に粘りつく感触がする、
元の野菜の味がする、口で言い表せない(indescribabl
e) 、渋い(astringent)及び僅かに辛い。
【0036】かなり多くの新しい味調が生み出されたよ
うに見える、しかし驚くべきことに試験者らはレッドペ
ッパーにはなにも言及しなかった。 実施例 4 細かく刻まれたリンゴ1005.19gを用意し、実施例 3に記
載される細かく刻まれたレッドペッパーと同様の、醸造
酵母との組み合わせを含む方法で処理し、エキスを製造
する。
【0037】このエキスはかなりの甘い味をもつ独特な
風味を有し、しかも焼いた肉汁の特性もある。 実施例 5 細かく刻んだマッシュルーム1117.08gを用意し、そしこ
れに水300gと実施例 3に記載される酵素を添加する。酵
母の添加を含む、実施例 3に記載されるのと同様の方法
でこの混合物を処理し、エキスを製造する。
【0038】このエキスを、実施例 3と同一の試験者の
一団に提出し、同一の対照生成物を参考にしてもらっ
た。このエキスに関するかれらの感想は以下の通りであ
る:とても甘い、とてもよい風味である、酵母味であ
る、僅かにパン酵母風味である、粘っこい、魚臭がす
る、とてもなめらかである、とても濃い(very dark) 、
かなり飽きやすい風味のある後味がする、非常に僅かに
マッシュルームの味がする、少し野菜味がする、工業的
に製造された野菜エキスと似ている。
【0039】再び、一般的に基質と関係する広い範囲の
味が観察された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デボラ・エー・ジー・アンダーソン イギリス国、エスティー14・8エルエイ チ、スタッフォードシャー、マーチント ン、ハイ・リッジ(番地無し) (72)発明者 ジョン・シー・ボブソン イギリス国、デーイー13・0ワイエー、ス タッフォードシャー、バートン・アポン・ トレント、ストレットン、ネン・クロー ス、27

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i) 酵母細胞及び水から成るスラリーを供
    給し、(ii) そのスラリーを、一定の温度で酵母細胞の
    少なくとも部分的な酵素的加水分解を達成するのに十分
    な時間維持し、(iii) 生じた混合物から水溶性画分を分
    離し、そして(iv) その水溶性画分を濃縮することから
    成る食用製品の製造方法であって、段階(i) 〜(iii)
    前、- 中または-後に、果物、野菜、ハーブ、スパイ
    ス、キノコまたはそれらの混合物の 1種またはそれ以上
    の加水分解物がスラリー、混合物または水溶性画分中に
    存在する上記方法。
  2. 【請求項2】 段階(i) 前、 -中または -後に、果物、
    野菜、ハーブ、スパイス、キノコまたはそれらの混合物
    のうちの 1種またはそれ以上の加水分解物を添加する請
    求項 1の方法。
  3. 【請求項3】 加水分解物が酵素分解的に生成する請求
    項 2の方法。
  4. 【請求項4】 加水分解物がカルボヒドラーゼ酵素によ
    って少なくとも部分的に生成する請求項 3の方法。
  5. 【請求項5】 全部または少なくとも一部が細かく刻ま
    れた、果物、野菜、ハーブ、スパイス、キノコまたはそ
    れらの混合物と、少なくとも 1種のカルボヒドラーゼ酵
    素を段階(i) のスラリー中に含ませることによって、そ
    の場で加水分解物を形成させる請求項 1の方法。
  6. 【請求項6】 酵母細胞が醸造酵母の形である請求項 1
    の方法。
  7. 【請求項7】 段階(ii)が酵母細胞の自己分解を含む請
    求項 1の方法。
  8. 【請求項8】 段階(ii)が、40℃〜65℃の温度において
    6〜20時間で行われる請求項7 の方法。
  9. 【請求項9】 段階(ii)前または -中に外生酵素を添加
    する請求項 1の方法。
  10. 【請求項10】 スラリーが 1% までの塩化ナトリウム
    を含む請求項 1の方法。
  11. 【請求項11】 水溶性画分に低温殺菌法を施す請求項
    1の方法。
  12. 【請求項12】 水溶性画分を段階(iv)で濃縮し、全固
    形分55〜80% 含むペーストにする請求項 1の方法。
  13. 【請求項13】 水性酵母スラリーの形成及び自己分解
    と生じた水溶性画分の分離及び濃縮から成る方法から得
    られる混合物を含む食用製品において、前述の方法の少
    なくとも 1部が、果物、野菜、ハーブ、スパイス、キノ
    コまたはそれらの混合物の少なくとも 1種またはそれ以
    上の加水分解物の存在下で行われる、上記食用製品。
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