JPH06228882A - 防虫性を有する繊維構造物 - Google Patents

防虫性を有する繊維構造物

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JPH06228882A
JPH06228882A JP5037412A JP3741293A JPH06228882A JP H06228882 A JPH06228882 A JP H06228882A JP 5037412 A JP5037412 A JP 5037412A JP 3741293 A JP3741293 A JP 3741293A JP H06228882 A JPH06228882 A JP H06228882A
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JP
Japan
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insect repellent
fiber
insect
repellent
microcapsules
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JP5037412A
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Junji Sano
準治 佐野
Tomoo Une
智夫 宇根
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の防虫性繊維に比較して、耐久性及び徐
放性に優れる防虫性繊維構造物を短繊維のみならず長繊
維の形でも提供する。 【構成】 繊維形成用ポリマーからなり、繊維表面から
中空部まで貫通溝を有しかつ中空部に防虫剤,バインダ
ー及び撥水剤が付着している中空繊維を少なくとも一部
に用いたことを特徴とする。又、防虫剤がマイクロカプ
セルに内包されていること、又は防虫剤が無機系多孔質
マイクロカプセルに吸着されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐久性及び徐放性に優れ
た防虫性を有する繊維構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から防虫効果を有する繊維について
は、様々の開発がなされ、市場にも多く出廻っている。
例えば最終製品に防虫剤をスプレーする方法、防虫剤と
糊剤や熱可塑性重合体との混練物を表面に塗布する方法
(特開昭61−284210号公報参照)、マイクロカ
プセルに内包した防虫剤をバインダーで固着する方法
(特開平4−100980号公報参照)、湿式紡糸した
際一次膨潤状態にある繊維にマイクロカプセルに内包し
た防虫剤をバインダーで固着する方法(特開平4−26
3617号公報参照)、防虫剤を繊維ポリマー中に溶融
紡糸して入れる方法、防虫剤を含有するポリマーを芯部
としポリエステルを鞘部とする芯鞘型複合短繊維を用い
る方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの様な
従来の方法には種々の欠点がある。例えば防虫剤を単に
塗布しただけのものや、防虫剤を糊剤や熱可塑性重合体
で付着せしめたものや、マイクロカプセルをバインダー
にて付着せしめる方法では、洗濯により防虫剤が脱落す
るため洗濯耐久性がないという欠点がある。
【0004】又、合成繊維ポリマー中に香料を溶融紡糸
する方法では、耐久性はあるが、糸の基本物性(強度、
伸度等)を損ねたり、香料によっては相溶性が劣った
り、沸点の低い香料が使用出来ず、香りの限定があり、
又、後加工(染色、仕上等)を行うものについては、加
工上の制限があったり、香りの種類が多く加工出来ない
という欠点がある。更に芯鞘型繊維の芯に香料を入れる
ものは、芳香を外に出すために短繊維の形にする必要が
ある。
【0005】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は従来の防虫性繊維に比較して、
耐久性及び徐放性に優れる防虫性繊維構造物を短繊維の
みならず長繊維の形でも提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維形成用ポ
リマーからなり、繊維表面から中空部まで貫通する貫通
溝を有しかつ中空部に防虫剤,バインダー及び撥水剤が
付着している中空繊維を少なくとも一部に用いたことを
特徴とする防虫性を有する繊維構造物である。又、防虫
剤がマイクロカプセルに内包されていること、又は防虫
剤が無機系多孔質マイクロカプセルに吸着されているこ
とを特徴とする防虫性を有する繊維構造物である。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明において繊維表面から中空部まで貫
通する貫通溝を有する中空繊維としては、特に限定され
ないが、繊維表面から中空部まで貫通する繊維軸に平行
な亀裂を有する中空繊維が好ましく、例えば繊維形成性
ポリマーの鞘部と、それよりも溶解性又は分解性の大き
いポリマーの芯部とよりなる芯鞘複合繊維を複合紡糸
し、該芯部の少なくとも一部を溶解又は分解除去し製造
することができる。
【0009】複合紡糸において芯部に用いるポリマー
は、複合紡糸可能で、かつ後の芯ポリマー除去工程にて
除去可能なものであればよく、特に限定されない。除去
工程にて除去可能なものとしては、水に可溶性のポリマ
ー、アルカリ水溶液で分解,溶解可能なポリマー、酸に
溶解可能なポリマー、非水溶媒で溶解可能なポリマー等
が挙げられ、特に水、アルカリ水溶液で溶解または分解
可能なものが取扱上好ましい。
【0010】水で溶解可能なポリマーは多数あるが、例
えばポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド/ポ
リプロピレンオキシド共重合体、それらの誘導体、他の
重合体(例えばポリエステルまたはポリアミド)セグメ
ントのセグメント共重合体などのポリアルキレンオキシ
ド系ポリマー、ポリビニルアルコール,ポリビニルピロ
リドン,ポリアクリル酸塩等のポリビニル系ポリマー、
ポリビスプロポキシエタンアジバミド,ポリビスプロポ
キシピペラジンアジバミドなどの水溶性ポリアミド等が
挙げられる。
【0011】アルカリ水溶液で分解,溶解可能なポリマ
ーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンベンゾエートなどの繊
維形成ポリエステル及びそれらの共重合体,変性体など
が挙げられる。特に、上記ポリエステルに1〜60%
(重量)程度、好ましくは2〜30%、最も好ましくは
5〜20%ポリアルキレンオキシド類を共重合したもの
又は混合したもの或は5−スルホイソフタル酸ナトリウ
ム塩またはカリウム塩を3〜10%共重合したものはア
ルカリ水溶液により容易に分解される。同様に、芳香族
ポリエステルに対して低融点(200℃以下)の脂肪族
ポリエステルを5〜50%程度混合したものも芯成分と
して極めて好適である。
【0012】酸に溶解可能なポリマーの例としては6ナ
イロン、66ナイロン、610ナイロン、612ナイロ
ン、12ナイロン及びそれらの共重合体等のポリアミド
が挙げられる。
【0013】非水系溶媒の例としては、トリクレン,パ
ークレンなど塩化物、トルエン,キシレンなどの芳香族
化合物、ジメチルフォルムアミド、アセトン等が挙げら
れ、これに溶解可能なポリマーの例としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアクリロニトリル系ポリマー等が挙げられる。
【0014】鞘部分に用いるポリマーは、繊維形成性の
ものであり、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアク
リロニトリル系、ポリウレタン系等が挙げられる。
【0015】本発明に用いることのできる芯鞘型複合繊
維の横断面は種々の形がある。複合は同心的でも偏心的
でもよい。芯は円形でも非円形でもよく、鞘も同様に円
形でも非円形でもよい。また芯は1個でも複数でもよ
い。又、中空繊維の中空率は10〜80%程度のものを
用いることができる。
【0016】本発明で用いる防虫剤としては、2−エチ
ル−1,3−ヘキサンジオール、インダロン、フタル酸
ジメチル、或いはN,N−ジエチル−m−トルアミド、
N−ブチルアセトアニリドやプロピルN,N−ジエチル
サクシナートなどのアミド系忌避剤、ナフタレン、除虫
菊の殺虫成分であるピレトリン酸、アレスリン、フレス
リン、ユーカリ油の成分であるシネオール、シトロネラ
ール、シトロネロール、ゲラニオール類、ピプリトン、
リモネン、シトラール等公知のものを挙げることがで
き、これらの1種又は2種以上が用いられる。そして防
虫効果を有効に発揮させるため、公知の共力剤を適宜混
入して用いることもできる(例えばプロピルアイソム、
ピペロニルブトキシド、クリサンテマート等)。とくに
蚊に対しては上記除虫菊の殺虫成分、ユーカリ油の成分
或いはN,N−ジエチル−m−トルアミドが有効であ
る。
【0017】かかる防虫剤はマイクロカプセルに内包さ
れている方が好ましい。マイクロカプセルを構成する壁
材物質としてはコラーゲンやゼラチン等のたんぱく質、
アルギン酸ソーダ等の植物ガム、エチルセルロース等の
セルロース系ポリマー、ポリウレタンやアミノプラスト
樹脂等の縮合系ポリマー、ポリスチレンやアクリル酸系
の共重合体等のビニール系ポリマー、エポキシ樹脂等の
硬化型ポリマー、シリケート,硫酸カルシウム,グラフ
ァイト,アルミ,アルミナ,ガラス,粘土等の無機物、
ワックス,パラフィン等の蝋物質、澱粉,糖類等の有機
物等が挙げられる。マイクロカプセルの粒子径は中空繊
維の貫通溝を通して中空部へ入り得るものならいいが、
0.1〜10μmのものが好ましい。
【0018】さらに上記防虫剤は無機系多孔質マイクロ
カプセルに吸着されているものが好ましい。無機系多孔
質マイクロカプセルとしては例えばシリカ、炭酸カルシ
ウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸マグネ
シウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸バリ
ウム、珪酸ストロンチウム等からなる球形多孔質又は中
空球形多孔質が好ましく、粒子径は中空繊維の貫通溝を
通して中空部へ入り得るものならいいが、0.1〜10
μm、細孔径は2〜10nmのものが好ましい。防虫剤
の吸着法としては防虫剤と無機系多孔質マイクロカプセ
ルとを密閉容器内に放置する方法や、無機系多孔質マイ
クロカプセル殻を真空鐘内にて脱気を行った後、防虫剤
を注入し、マイクロカプセル内に吸着する方法などがあ
る。高分子のエマルジョン中で防虫剤を吸着せしめた無
機系多孔質マイクロカプセルを、乳化せしめることによ
り高分子皮膜でコーティングを行い孔からの防虫剤の流
出を防ぐ方法もある。その皮膜率をコントロールするこ
とにより徐放性が調整出来る。
【0019】本発明で云うバインダーとしては特に限定
されないが、皮膜形成性のいいものが耐久性の点で好ま
しい。ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン系樹
脂、アミノプラスト樹脂、エポキシ樹脂等を挙げること
ができる。
【0020】本発明で用いる撥水剤としては防虫剤又は
防虫剤を内包するマイクロカプセル又は防虫剤を吸着す
る無機系多孔質マイクロカプセルと、バインダーと併用
でき撥水性に優れたものであればよいが、パーフルオロ
アルキルアクリレート共重合体、エポキシ変性ジメチー
ルポリシロキサン等が好ましい。
【0021】加工方法としては、防虫剤又は防虫剤を内
包するマイクロカプセル又は防虫剤を吸着する無機系多
孔質マイクロカプセルと、バインダー,撥水剤からなる
水溶液またはエマルジョンをパッド法等により繊維構造
物に付与する。装置はマングルが用いられるが、上下2
本のゴムロールと左右2本のサポートロールおよび側面
シールで作られた空間を利用して減圧,加圧できるマン
グルが中空部への付与にはより好ましい。
【0022】パッド法を用いた場合は、防虫剤又は防虫
剤を内包するマイクロカプセル又は防虫剤を吸着する無
機系多孔質マイクロカプセルを0.1〜10重量%、バ
インダーを0.5〜20重量%、好ましくは0.5〜5
重量%、更に必要とあればバインダーの架橋剤または触
媒をバインダーに対し1〜10重量%、撥水剤を0.2
〜5重量%程度含有した水溶液又はエマルジョンをピッ
クアップ率20〜120重量%、好ましくは30〜80
重量%でパッディングし、例えば60〜140℃で30
秒〜30分間乾燥し、更に110〜190℃で30秒〜
10分間程度熱処理する方法等が挙げられる。
【0023】防虫剤又は防虫剤を内包するマイクロカプ
セル又は防虫剤を吸着する無機系多孔質マイクロカプセ
ルと撥水剤を中空部にいれてバインダーで固定した後、
更に貫通溝の径より大きな径を持った物理的に破壊され
るタイプのマイクロカプセルに内包された防虫剤をバイ
ンダーと共に付与すると、防虫剤の初期の強さが増し特
に好ましい。もちろん、同時に両者を付与しても良いこ
とは云うまでもない。
【0024】本発明の繊維構造物は、上記のように中空
繊維の中空部に防虫剤又は防虫剤を内包するマイクロカ
プセル又は防虫剤を吸着する無機系多孔質マイクロカプ
セルとバインダーと撥水剤が付着している該繊維を少な
くとも一部に用いたものであって、他の合成繊維、半合
成繊維、天然繊維と混紡,交織されたものでもよい。中
空繊維の特徴を発揮させるためには、中空繊維は繊維構
造物中に少なくとも20%、好ましくは30%以上用い
た方がよい。繊維構造物としては織物,編物,不織布等
が挙げられる。
【0025】
【作用】撥水剤及びバインダーと共に中空部に入った防
虫剤又は防虫剤を内包するマイクロカプセル又は防虫剤
を吸着する無機系多孔質マイクロカプセルは、繊維形成
用ポリマーの壁により物理的な外力より保護されるよう
になり、又、中空部に防虫剤が格納された形となり防虫
剤が拡散されにくいため、徐放性に優れるようになる。
更に撥水剤により中空部への水の侵入が阻止されるよう
になり、洗濯による耐久性に優れるようになる。
【0026】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。なお実施例中の各データは次のように求
めた。 (1)洗濯試験 JIS L−0217 103
法 (2)防虫効果の評価 室内に蚊を100匹放ち、製品
を吊り下げて蚊の挙動を観察して評価した。 ◎:1匹も近寄らない、○:ほとんど近寄らない、△:
過半数近寄らない、×:従来の挙動と変わらない。
【0027】実施例1 平均分子量3000のポリエチレングリコールを共重合
して得た、17%のポリエーテルセグメントを含む共重
合ポリエチレンテレフタレート(以下共重合PETと記
す)を芯とし、ポリエチレンテレフタレート(以下PE
Tと記す)を鞘として、接合比率,PET:共重合PE
T=2:1で溶融複合紡糸を行い(その横断面を図1に
示す)、3.6倍に延伸して75デニール/24フィラ
メントの複合糸F1を得た。
【0028】該複合糸F1を経糸及び緯糸に用い、経糸
密度136本/吋,緯糸密度75本/吋で製織し平織物
を得た。得られた平織物を常法にて精練後、水酸化ナト
リウム1%水溶液中に浸漬し、98℃で40分間処理
し、複合糸F1の芯部の共重合PETを除去した。処理
後の糸の断面図は図2に示すようなものであった。又、
貫通溝の径は3μmであった。
【0029】次いで、この平織物に防虫加工を施した。
防虫剤として除虫菊の成分1部、プロピルアイソム10
部、ユーカリ油9部のものを50重量%を吸着せしめた
粒子系0.5〜3.0μm(平均2.2μm)、表面細
孔5〜15nmの球形多孔質シリカ(鈴木油脂工業
(株)製)を1重量%、エラストロンC−52(第一工
業製薬(株)製,ウレタン樹脂,有効成分15重量%)
5重量%、エラストロンキャタリスト64(第一工業製
薬(株)製,ウレタン樹脂用触媒,有効成分10重量
%)0.1重量%及びアサヒガードAG415(旭硝子
(株)製,パーフルオロアクリレート系撥水剤,有効成
分18重量%)4重量%を含む水系エマルジョンを上記
平織物にピックアップ率70%にてパッディング処理
し、110℃にて2分間乾燥し、次いで120℃にて3
分間加熱処理し、実施例1の製品を得た。
【0030】比較例1 実施例1で用いたものと同様の平織物を用いて、実施例
1から撥水剤を除いた処理液を用いた他は実施例1と同
様の処理を施し、比較例1の製品を得た。
【0031】比較例2 丸断面のレギュラーPETの溶融紡糸を行い、3.6倍
に延伸して75デニール/24フィラメント糸F2を得
た。該糸F2を経糸及び緯糸に用い、経糸密度136本
/吋,緯糸密度75本/吋で製織し平織物を得た。得ら
れた平織物を常法にて精練後、実施例1と同様の方法で
防虫加工を施し、比較例2の製品を得た。
【0032】実施例1,比較例1及び比較例2の防虫剤
の徐放性,耐久性を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1から明らかな様に実施例1で得られた
製品は、徐放性,耐久性に優れることがわかる。
【0035】実施例1において、防虫剤を吸着せしめた
多孔質シリカ1重量%に代えて、除虫菊の成分1部、プ
ロピルアイソム10部、ユーカリ油9部からなる防虫剤
1重量%を用いたもの及び尿素系樹脂の防虫剤(除虫菊
の成分1部、プロピルアイソム10部、ユーカリ油9部
から成る)入りマイクロカプセル(平均粒径8μm,膜
厚1μm,尿素系樹脂の含有量18重量%)1重量%を
用いたものも、通常の丸断面のレギュラーPETに同様
の処理剤を付与したものに比較して徐放性,耐久性に優
れるものであった。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように本発明により得られ
た繊維構造物は、洗濯耐久性及び徐放性に優れており、
シャツやブラウス用途のみならずストッキング分野にも
好適に使用することができる。また種々の防虫性を長繊
維及び短繊維に保有させることができ、種々の用途に用
いることができる頗る有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる中空繊維の紡糸直後の横断面の
模式図を示す。
【図2】芯部を除去された中空繊維の模式図を示す。
【符号の説明】
1 中空繊維 2 貫通溝 3 芯部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な従来の方法には種々の欠点がある。まず物理的な力
(摩擦、圧力等)を加えて始めて防虫性が発生するカプ
セルを使用する場合は、カプセルが破壊されるまで通常
状態での耐久性はあるが、破壊されると、耐久性がない
という欠点がある。一方、多孔質カプセルに防虫剤を固
化して付与する方法は、洗濯で防虫性が消失してしまう
欠点を有する。又、防虫剤を樹脂バインダーにて付与す
る方法も、樹脂との相溶性や風合の変化が問題である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】又、合成繊維ポリマー中に混入する方法
は、糸の基本的物性(強度、伸度等)をそこねたり、防
虫剤によっては、溶融紡糸の高温に耐えられなかった
り、相溶性が悪かったり、沸点の低い防虫剤は蒸発した
りする。更に芯鞘型繊維の芯に防虫剤を入れるものは、
防虫効果を出すために短繊維の形にする必要がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】水で溶解可能なポリマーは多数あるが、例
えばポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド/ポ
リプロピレンオキシド共重合体、それらの誘導体、他の
重合体(例えばポリエステルまたはポリアミド)セグメ
ントのセグメント共重合体などのポリアルキレンオキシ
ド系ポリマー、ポリビニルアルコール,ポリビニルピロ
リドン,ポリアクリル酸塩等のポリビニル系ポリマー、
ポリビスプロポキシエタンアジミド,ポリビスプロポ
キシピペラジンアジミドなどの水溶性ポリアミド等が
挙げられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 65/00 A 9159−4H D01D 5/247 7199−3B D01F 8/14 B 7199−3B D03D 1/00 A 7199−3B 15/00 A 7199−3B B 7199−3B D06M 23/12 // D06M 101:16 7199−3B D06M 21/00 C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維形成用ポリマーからなり、繊維表面
    から中空部まで貫通溝を有しかつ中空部に防虫剤,バイ
    ンダー及び撥水剤が付着している中空繊維を少なくとも
    一部に用いたことを特徴とする防虫性を有する繊維構造
    物。
  2. 【請求項2】 防虫剤がマイクロカプセルに内包されて
    いることを特徴とする請求項1記載の防虫性を有する繊
    維構造物。
  3. 【請求項3】 防虫剤が無機系多孔質マイクロカプセル
    に吸着されていることを特徴とする請求項1記載の防虫
    性を有する繊維構造物。
JP5037412A 1993-02-01 1993-02-01 防虫性を有する繊維構造物 Pending JPH06228882A (ja)

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