JP2001329439A - 高吸水性複合糸及びそれを用いた繊維構造物 - Google Patents
高吸水性複合糸及びそれを用いた繊維構造物Info
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Abstract
ある糸、織物、編物などの繊維構造物を提供する。 【解決手段】飽和吸水時の繊維径が吸水率5%以下の時
の繊維径の10倍以下である高吸水性繊維を含有し、自
重の2.0倍以上の純水吸水倍率と自重の1.5倍以上
の生理食塩水吸水倍率の吸水性を併せ持ち、かつ10回
繰返し洗濯後の前記純水吸水倍率保持率が80%以上で
あることを特徴とする高吸水性複合糸及びそれを用いた
繊維構造物。
Description
びそれを用いた繊維構造物に関し、詳しくは、繰返し洗
濯しても高吸水特性が維持できる糸、織物、編物などの
繊維構造物に関するものである。
−58063号公報などでよく知られており、これまで
不織布として様々な用途で使用されている。しかし、こ
れまでの用途では、使い捨てがほとんどであり、洗濯し
て再使用されることはほとんどなく、洗濯耐久性は、特
に必要ではなかった。しかしながら、近年、省資源やリ
サイクルの観点から洗濯耐久性が要求されるようになっ
てきた。従来の公知の高吸水性繊維では、耐水性に劣
り、繊維強度も低いため、洗濯耐久性がなく、かつ紡績
糸などの糸に加工することがほとんどできないものであ
った。
優れ、かつ吸水特性が洗濯耐久性である糸、織物、編物
などの繊維構造物を提供するものである。
なすものである。 1. 飽和吸水時の繊維径が吸水率5%以下の時の繊維径
の10倍以下である高吸水性繊維を含有し、自重の2.
0倍以上の純水吸水倍率と自重の1.5倍以上の生理食
塩水吸水倍率の吸水性を併せ持ち、かつ10回繰返し洗
濯後の前記純水吸水倍率保持率が80%以上であること
を特徴とする高吸水性複合糸。 2. 前記高吸水性繊維が、単繊維繊度が9dtex以
下、純水吸水倍率が自重の4.0倍以上及び生理食塩水
吸水倍率が自重の3.0倍以上であることを特徴とする
前記1記載の高吸水性複合糸。 3. 前記高吸水性繊維が、内層がアクリル系繊維で外層
に高吸水性部を配した2層構造繊維であることを特徴と
する前記1記載の高吸水性複合糸。 4. 前記高吸水性繊維の外層の高吸水性部が架橋されて
いることを特徴とする前記3記載の高吸水性複合糸。 5. 前記1〜4のいずれかに記載の高吸水性複合糸を
用いた繊維製品。
における高吸水性繊維とは、自重の2倍以上の水を吸水
できる繊維であり、飽和吸水時の繊維径が吸水率5%以
下の時の繊維径の10倍以下、即ち、繊維径最大膨潤度
が10倍以下である繊維である。該膨潤度は、2〜8倍
が好ましく、より好ましくは、2〜6倍である。膨潤度
が10倍を超えると、洗濯による寸法変化が大きく、繊
維形態が保持できても洗濯耐久性であるとは言えない。
は、カルボン酸基又はそのアルカリ金属塩基などの親水
性基含有モノマーとカルボン酸基と反応してエステル架
橋結合を形成できるヒドロキシル基含有モノマーなどが
共重合され、かつエステル架橋結合が導入されてなる繊
維、ポリアクリロニトリル系繊維の外層のみが加水分解
され、カルボン酸基又はそのアルカリ金属塩基が導入さ
れてなる繊維などであり、膨潤度が10倍以下のもので
ある。これらの繊維の中で、内層がアクリル系繊維で外
層に高吸水性部を配した2層構造繊維が好ましく、更に
は、高吸水性部がヒドラジン化合物などで架橋されてい
ることが洗濯耐久性及び寸法安定性の点でより好まし
い。
の増加量は、0.5〜7重量%であることが好ましい。
繊維繊度が9dtex以下、純水吸水倍率が自重の4.
0倍以上及び生理食塩水吸水倍率が自重の3.0倍以上
であることが好ましい。単繊維繊度が9dtexを超え
ると、細番手の紡績糸が得にくくなる。
をその他の繊維と複合した糸であり、これらの繊維の紡
績糸、混繊糸、芯鞘糸、カバリング糸など、どのような
複合の形態でも良い。
含有率は、5〜95重量%であることが好ましく、5重
量%未満では、吸水性能が低く、95重量%を超えると
製糸性が低下する傾向がある。
のその他の繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン
繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維などの合成繊
維、木綿、レーヨンなどのセルロース系繊維、羊毛、絹
などのタンパク質系繊維、カーボン繊維、ガラス繊維な
どの無機繊維等を挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。
物や編物の場合、10〜50番手が好ましい。この場
合、高吸水性繊維の繊度は、9dtex以下であること
が好ましく、より好ましくは、1〜6dtexである。
高吸水性繊維が複合されているため、自重の2.0倍以
上の純水吸水倍率と自重の1.5倍以上の生理食塩水吸
水倍率の吸水性を併せ持ち、かつ10回繰返し洗濯後の
前記純水吸水倍率保持率が80%以上である特性を発揮
することができる。
いた織物や編物は、高吸水性複合糸と同様な吸水特性を
発揮することができる。
発明は、これらには、何ら限定されるものではない。な
お、本発明における測定方法は、以下のとおりである。 (イ)純水吸水倍率 試料を純水中へ浸漬し、25℃に保ち30分間後、ナイ
ロン濾布(200メッシュ)に包み、遠心脱水機(16
0G×5分、但しGは重力加速度。)により繊維間の水
を除去する。このようにして調整した試料の重量を測定
する(W1g)。次に該試料を80℃真空乾燥機中で恒
量になるまで乾燥して重量を測定する(W2g)。以上
の測定結果から、次式によって算出する。 吸水倍率=(W1−W2)/W2
を使用する以外は、前記(イ)と同様にして, 生理食塩
水吸水倍率を算出する。
での繊維径(D0)と高吸水性繊維を20℃の純水中に
6時間浸漬した後の繊維径(D1)を測定し、次式によ
って算出する。 最大繊維径膨潤度=(D1−D0)/D0
10回実施した。
で加水分解されてカルボン酸基及びカルボン酸基のナト
リウム塩基とを有する高吸水部をなし、かつ該高吸水部
がヒドラジンによって架橋されて窒素含有量が1重量%
増加し、純水吸水倍率が28倍、生理食塩水吸水倍率が
11倍、最大繊維径膨潤度が5倍の高吸水性繊維(繊度
6dtex、繊維長51mm)を得た。以下、高吸水性
繊維FZと記す。
イワボウレーヨン株式会社製、繊度1.2dtex、繊
維長50mm)85重量%とから綿番手で30番手の紡
績糸をリング紡績により製造した。
産)80重量%とから綿番手で30番手の紡績糸をリン
グ紡績により製造した。
ラメントを電気開繊させて前記の高吸水性繊維FZを常
法により混繊させ、ポリエステル繊維80重量%、前記
の高吸水性繊維FZ20重量%のコアヤーンを製造し
た。
dtex×50mm)だけで綿番手で30番手の紡績糸
をリング紡績により製造した。
をリング紡績により製造した。
た糸に関して、前述の純水吸水倍率、生理食塩水吸水倍
率、最大繊維径膨潤度を求め、更に各吸水倍率について
の洗濯耐久性について測定した結果を表1に示す。
物(100本/60本)得て、実施例1と同様に測定し
た結果を表2に示す。
に天竺編物及び平織物(100本/60本)得て、実施
例1と同様に測定した結果を表2に示す。
つその耐久性が高いため、装身具、衣類、寝具、リビン
グ用品、集塵フィルター、花粉症や風邪用マスク、切花
輸送用包装材料、蓄冷剤、結露吸収材料、失禁者用シー
ツ、メデイカル用シーツ、靴インソール汗取り、脇の下
の汗取り材、前掛け、フェイスマスク、保水した水分の
気化熱を利用した冷却枕、額、足、首などの冷却材、吸
水後のゲルの保形性を利用したベットパッド、失禁パン
ツ、バスマット、歯科用、医療用、介護用吸水材料など
の様々の用途に有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】飽和吸水時の繊維径が吸水率5%以下の時
の繊維径の10倍以下である高吸水性繊維を含有し、自
重の2.0倍以上の純水吸水倍率と自重の1.5倍以上
の生理食塩水吸水倍率の吸水性を併せ持ち、かつ10回
繰返し洗濯後の前記純水吸水倍率保持率が80%以上で
あることを特徴とする高吸水性複合糸。 - 【請求項2】前記高吸水性繊維が、単繊維繊度が9dt
ex以下、純水吸水倍率が自重の4.0倍以上及び生理
食塩水吸水倍率が自重の3.0倍以上であることを特徴
とする請求項1記載の高吸水性複合糸。 - 【請求項3】前記高吸水性繊維が、内層がアクリル繊維
で外層に高吸水性部を配した2層構造繊維であることを
特徴とする請求項1記載の高吸水性複合糸。 - 【請求項4】前記高吸水性繊維の外層の高吸水性部が架
橋されていることを特徴とする請求項3記載の高吸水性
複合糸。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の高吸水性
複合糸を用いた繊維製品。
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JP2000149927A JP4471049B2 (ja) | 2000-05-22 | 2000-05-22 | 高吸水性複合糸及びそれを用いた繊維構造物 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008196062A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Japan Exlan Co Ltd | アレルゲン除去用架橋アクリレート系繊維および該繊維を含有するアレルゲン除去用繊維構造物 |
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WO2012136962A1 (en) * | 2011-04-08 | 2012-10-11 | Blue Star Fibres Company Limited | A heat and moisture management fabric |
JP2016084561A (ja) * | 2014-10-27 | 2016-05-19 | 帝人フロンティア株式会社 | 架橋アクリル繊維およびその製造方法および紡績糸および布帛 |
US9675501B2 (en) | 2011-12-19 | 2017-06-13 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Absorbent article including superabsorbent yarn |
JP2020084397A (ja) * | 2018-11-30 | 2020-06-04 | 東洋紡Stc株式会社 | 紡績性及び吸放湿性に優れた紡績糸及び織編物 |
-
2000
- 2000-05-22 JP JP2000149927A patent/JP4471049B2/ja not_active Expired - Fee Related
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