JP3479213B2 - 失禁ショーツ - Google Patents
失禁ショーツInfo
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Description
れた衛生材料、特に失禁ショーツに関する。
リマーが多く使用されている。例えば特公平1−491
12号公報には不織布に多孔性のフィルムを積層させ、
製品使用時に吸水ポリマーの脱落を防止させた吸水不織
布が記載されている。しかし、かかる不織布は製造時の
取り扱いが困難であり、吸水ポリマーが製造工程におい
て脱落し、また洗濯すると吸水ポリマーが脱落してしま
うという問題点がある。
失禁パンツはサイズも嵩も大きく日常生活で常用するに
は不適当であった。
・吸水保持性及び耐繰り返し洗濯性に優れた、リユーザ
ブル可能な失禁ショーツを供給するにある。
ツを構成する吸水性不織布素材の調合、並びに製造方法
を研究し、本発明の完成に至った。即ち、本発明は高吸
水性繊維を5〜60重量%、1デニール以下の極細繊維
を5〜50重量%含み、少なくとも片面に200g/m
2以下の不織布を張り合わせた不織布積層体をマチ部に
ショーツ本体と一体化して使用したことを特徴とする失
禁ショーツである。さらに好ましい実施の態様として、
1デニール以下の極細繊維が分割型複合繊維であり、難
燃繊維を5〜60重量%含み、マチ部に使用する吸水性
不織布をポリエステル及び/又はナイロン等の起毛布帛
でカバーし、巾3cm以下のキルティング加工を施した
失禁ショーツである。
としては、カルボン酸及びカルボン酸のアルカリ金属塩
からなる繊維がある。このポリマーの原料として用いら
れるモノマ−としては、カルボン酸基を与えるモノマー
と、カルボン酸基と反応してエステル架橋結合を形成す
るヒドロキシル基を含有するモノマーからなる。カルボ
ン酸基を与えるモノマーとしてはアクリル酸及びその水
溶性塩などが用いられる。
してはビニルアルコール、アリルアルコール、エポキシ
ド置換ビニルモノマー及びビニルカルボン酸モノマーの
ヒドロキシアルキルエステルなどが用いられる。具体的
にヒドロキシル基を持つモノマーとしては例えばヒドロ
キシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタク
リレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシ
プロピルアクリレート、グリセリルモノメタクリレー
ト、グリセリルモノアクリレート等が挙げられる。これ
らのモノマーは各々複数の種類用いてもよい。ヒドロキ
シル基を持つモノマーはフリーのアクリル酸と当量以下
で0.5重量%以上含まれることが好ましい。0.5重
量%以上だと架橋が十分に進行し、繊維の強度が保たれ
るため良好である。
めに他のビニルモノマー、例えば酢酸ビニル、アクリル
ニトリル等を用いてもよい。
しない。ポリマーから本発明に使用する吸水性繊維を製
造する紡糸方法は、水系重合の場合、乾式紡糸が好まし
いが、特に限定しない。
リマーを不溶性にするため加熱処理によるポリマー鎖の
架橋を行う。先ずこれらの繊維は0〜10%の湿分含有
率にまで乾燥されることが好ましい。0〜10%の湿分
含有率の場合、加熱時のポリマーのガラス化が抑えられ
良好である。乾燥は、繊維の構造内に加熱蒸気の泡の形
成による損傷を避けるため100℃以下の温度で行われ
るのが好ましい。一般に50℃を上回る温度、例えば、
60〜90℃の炉内を通して繊維を通過させることによ
り行われる。
不溶性にするために十分なポリマー鎖の架橋を起こさせ
るように加熱される。この時の温度は一般に125〜2
50℃の範囲であることが好ましい。更に好ましくは1
50〜225℃以下である。この範囲内ではカルボン酸
及びヒドロキシル基のエステル架橋がスムーズに進行
し、また架橋工程時にポリマーが劣化する恐れもなく良
好である。
2時間の範囲であり、好ましくは5分間〜15分間の間
である。この範囲内の場合、ポリマー中の架橋度が繊維
の強度及び吸水量に対して適切であるため、所定の吸水
時のゲル強度が得られ、かつ吸水繊維として所定の吸水
量が得られるため良好である。
ゲル強度は400g/cm2 以上であることが必要であ
る。吸水時のゲル強度が400g/cm2 未満であると
繰り返し洗濯時にゲルが破壊されるため、本発明の目的
を十分に達成できない。
た状態で荷重をかけていき、そのゲルが破壊される点の
強度を表す。具体的には内径15mmのシリンダーの底
部に20Mのフィルターメッシュを取り付け、さらにそ
の上に一定量の吸水させた吸水性繊維を充填し上端より
ピストンにて徐々に荷重をかけていく。この時吸水され
たゲルが破壊され、ピストンが下に移動し始める荷重を
測定し、シリンダーの内径の面積で割ったものを吸水時
のゲル強度とする。
クニカルアブソーバント社の「オアシス」(商品名)が
ある。その他には、東洋紡(株)の「ランシール」(商
品名)等がある。
ックス繊維と混合される。マトリックス繊維としては、
熱可塑性合成繊維、アクリル繊維、レーヨン等の半合成
繊維、綿や羊毛等の天然繊維等、特に限定されない。熱
可塑性合成繊維を使用する場合、例えばポリプロピレン
やポリエチレンのようなポリオレフィン、ポリエチレン
テレフタレートやポリブチレンテレフタレートのような
ポリエステル、ナイロン6やナイロン66などのポリア
ミド及びこれらの共重合体などを使用することができ
る。また、これら2種以上の複合繊維、又はこれら2種
以上の混合であっても構わない。
して5〜60重量%含有することが必要である。含有率
が5重量%未満では量が少なくなるため吸水性能の点で
不十分である。しかし含有率が60重量%を超えるとカ
ード工程において繊維の脱落が発生する。
良くするために、1デニール以下の極細繊維を5〜50
重量%含ませるのが良い。極細繊維が5重量%未満の場
合は脱落の抑制効果が無く、50重量%以上の場合は逆
に絡みが多すぎカーディング工程でネップの発生などの
トラブルを起こしやすい。極細繊維を用いる事により、
同一容積又は同一重量内の構造体構成繊維本数が増加
し、繊維同士の絡みが良くなり高吸水性繊維の脱落は抑
制される。
ることも可能である。分割繊維を使用する事により、良
好なカーディング状態で目的の不織布を得ることが出来
る。
たショーツのマチ部に、これらのニードルパンチによる
不織布やカレンダーロールなどのプレスにより成形され
た吸湿性布帛をそのまま、又は不織布積層体の毛羽抑制
や高吸水性繊維の脱落抑制対策を施すために、不織布の
少なくとも片面に200g/m2 以下の不織布を張り合
わせて、及び/又は吸湿性布帛に透湿性フィルムを張り
合わせたものを、透湿性フィルムを外側に向けて挿入し
て失禁ショーツを得た。このようにして得られた失禁シ
ョーツは100回の洗濯後においても吸水保持率が50
%以上の非常に耐洗濯性の良好なものであった。
リルや抗ピル性ポリエステル等を使用したニードルパン
チによる吸水性布帛を使用する事により、ソフト感が得
られる。吸湿性布帛に透湿性フィルムを張り合わせ更に
マチ部に吸水性布帛とショーツを一体化する際に起毛布
帛を用いることにより、リウェット性が付与され履き心
地の良い失禁ショーツが得られる。
く、吸水性・吸水保持性・リウェット性があり履き心
地、耐繰り返し洗濯性に優れた失禁用ショーツである。
法)失禁ショーツのマチ部サンプルを10cm×5cm
に切断し、これを家庭洗濯法JISK−0217−10
3に準拠して、洗剤は新コンパクトアッタック(花王社
製)を使用し、浴比1/24で5分間洗濯後3分間脱水
2分間すすぎを行った。この後サンプルを乾燥機中にて
50℃/1hr乾燥を行い、そのイオン交換水に対する
吸水率を測定し、ブランクとの比較を行った(吸水保持
率)。又洗濯、脱水、すすぎの操作を100回繰り返し
その吸水率の変化を測定した。
ン交換水に30分間浸漬した後の、荷重をかけた吸水時
のゲル強度を測定したところ、450g/cm 2 であっ
た。
1mmを30重量%、ポリエステル繊維2デニール、5
1mmを30重量%、ポリエステル/ポリエチレン特殊
分割繊維「E91」2デニール、51mmを20重量
%、レーヨン繊維3デニール、51mmを20重量%混
合し、通常の不織布製造工程にてカーディング、クロス
レイ、ニードルパンチを行い、厚さ1.5mm、目付け
130g/m2 の不織布を製造し、これに目付け100
g/m2 のポリエステル製スパンボンドを張り合わせて
吸水性繊維積層体を得た。
たショーツのマチ部に、この吸水性繊維積層体のスパン
ボンド面を外側にして挿入し、間隔1cmのキルティン
グを施して失禁ショーツを得た。この失禁ショーツのマ
チ部サンプルのブランク(未洗濯)のイオン交換水に対
する吸水率が1050%であったのに対し、繰り返し1
00回洗濯した後の吸水率は、820%でその吸水保持
率は78.1%であり繰り返し洗濯性に優れた失禁ショ
ーツを得た。
オン交換水に30分間浸漬した後の、荷重をかけたとき
のゲル強度を測定したところ、1110g/cm2 であ
った。
mmを30重量%、カネボウ合繊株式会社の難燃アクリ
ル「ルフネン」2デニール、51mmを30重量%、特
殊分割繊維「E91」2デニール、51mmを20重量
%、レーヨン繊維3デニール、51mmを20重量%混
合し、通常の不織布製造工程にてカーディング、クロス
レイ、ニードルパンチを行い、厚さ1.5mm、目付け
130g/m2 の不織布を製造し、これに厚さ20μm
の透湿性フィルム及び目付け100g/m2 のポリエス
テル製スパンボンドを張り合わせて吸水性繊維積層体を
得た。
たショーツのマチ部に、この吸水性繊維積層体のスパン
ボンド面を外側にして挿入し、間隔1cmのキルティン
グを施して失禁ショーツを得た。この失禁ショーツのマ
チ部サンプルのブランク(未洗濯)のイオン交換水に対
する吸水率が、1150%であったのに対し、繰り返し
100回洗濯した後の吸水率は、980%でその吸水保
持率は85.2%である非常に繰り返し洗濯性に優れ、
風合いもソフトな失禁ショーツを得られた。
テル編み物の起毛品を使用したもののリウェット性(供
試料をロ紙の上に乗せて蒸留水5mlを滴下し、その上
にロ紙を1枚置く。その上から荷重(50g/cm2)
を5分間かけた後、上下のロ紙の吸水量を測定する。リ
ウェット性=ロ紙の吸水量÷蒸留水滴下量)は、10%
と良好で履き心地の良い失禁ショーツが得られた。
mの原綿をイオン交換水に30分間浸漬した後の、荷重
をかけたときのゲル強度を測定したところ、440g/
cm2 であった。
ネボウ合繊株式会社の難燃アクリル「ルフネン」2デニ
ール、51mmを20重量%、特殊分割繊維「E91」
2デニール、51mmを20重量%、レーヨン繊維3デ
ニール、51mmを20重量%混合し、通常の不織布製
造工程にてカーディング、クロスレイ、ニードルパンチ
を行い、厚さ1.5mm、目付け200g/m2 の不織
布を製造し、これに厚さ20μmの透湿性フィルム及び
目付け100g/m2 のポリエステル製スパンボンドを
張り合わせて吸水性繊維積層体を得た。
たショーツのマチ部に、この吸水性繊維積層体のスパン
ボンド面を外側にして挿入し、間隔1cmのキルティン
グを施して失禁ショーツを得た。この失禁ショーツのマ
チ部サンプルのブランク(未洗濯)のイオン交換水に対
する吸水率が930%であったのに対し、繰り返し10
0回洗濯した後の吸水率は、720%でその吸水保持率
は77.4%であり繰り返し洗濯性に優れた失禁ショー
ツを得た。
%、ポリエステル繊維2デニール、51mmを60重量
%、レーヨン繊維3デニール、51mmを10重量%混
合し、通常の不織布製造工程にてカーディング、クロス
レイ、ニードルパンチを行い、厚さ1.5mm、目付け
130g/m2 の不織布を製造し、吸水性繊維積層体を
得た。
たショーツのマチ部に、この吸水性繊維積層体を挿入し
て失禁ショーツを得た。このものを繰り返し100回洗
濯した後の吸水率は、ブランク(未洗濯)のイオン交換
水に対する吸水率が750%であったのに対し320%
で、その吸水保持率は42.7%で初期吸水性も低くそ
の吸水保持率も低いものであった。
レーヨン繊維3デニール、51mmを40重量%混合
し、通常の不織布製造工程にてカーディング、クロスレ
イ、ニードルパンチを行い、厚さ1.5mm、目付け1
30g/m2 の不織布を製造し、吸水性繊維積層体を得
た。
たショーツのマチ部に、織り編み物の起毛品を使用せず
に、この吸水性繊維積層体を挿入して失禁ショーツを得
た。このものを繰り返し100回洗濯した後の吸水率
は、ブランク(未洗濯)のイオン交換水に対する吸水率
が250%であり、初期吸水性も低くそのリウェット性
も95%と低いものであった。
Claims (4)
- 【請求項1】 マチ部に吸水性布帛をショーツ本体と一
体化して使用した失禁ショーツであって、該吸水性布帛
が高吸水性繊維を5〜60重量%、1デニール以下の極
細繊維を5〜50重量%、その他の天然繊維及び/又は
合成繊維を0〜90重量%からなる不織布の少なくとも
片面に200g/m2 以下の不織布を張り合わせた、不
織布積層体であることを特徴とする失禁ショーツ。 - 【請求項2】 1デニール以下の極細繊維が分割型複合
繊維である請求項1記載の失禁ショーツ。 - 【請求項3】 該吸水性布帛が透湿性フィルムを張り合
わせた請求項1記載の失禁ショーツ。 - 【請求項4】 マチ部に使用する吸水性不織布が起毛布
帛でカバーし、巾3cm以下のキルティング加工を施し
たものである請求項1記載の失禁ショーツ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04224798A JP3479213B2 (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 失禁ショーツ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04224798A JP3479213B2 (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 失禁ショーツ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11241203A JPH11241203A (ja) | 1999-09-07 |
JP3479213B2 true JP3479213B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=12630707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04224798A Expired - Fee Related JP3479213B2 (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | 失禁ショーツ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3479213B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3022209U (ja) | 1995-08-31 | 1996-03-22 | 株式会社カインドウエア | 軽失禁用ショーツ |
-
1998
- 1998-02-24 JP JP04224798A patent/JP3479213B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3022209U (ja) | 1995-08-31 | 1996-03-22 | 株式会社カインドウエア | 軽失禁用ショーツ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11241203A (ja) | 1999-09-07 |
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