JPH10219565A - ポリエステル繊維の害虫忌避加工方法 - Google Patents
ポリエステル繊維の害虫忌避加工方法Info
- Publication number
- JPH10219565A JPH10219565A JP9021499A JP2149997A JPH10219565A JP H10219565 A JPH10219565 A JP H10219565A JP 9021499 A JP9021499 A JP 9021499A JP 2149997 A JP2149997 A JP 2149997A JP H10219565 A JPH10219565 A JP H10219565A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester fiber
- polyester
- fiber
- pyrethroid compound
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は従来の問題を解決し、風合、害虫忌
避性及びその洗濯耐久性のすべてを満足する害虫忌避性
に優れたポリエステル繊維、ポリエステル繊維構造物な
いし繊維製品の害虫忌避の加工方法を提供する。 【解決手段】 ポリエステル繊維に害虫忌避加工処理を
する際、ポリエステル繊維のガラス転移点をTgとする
時、(Tg+40)℃〜160℃の温度下で10分間以
上、ピレスロイド系化合物を含有する液中にて加熱処理
をする。
避性及びその洗濯耐久性のすべてを満足する害虫忌避性
に優れたポリエステル繊維、ポリエステル繊維構造物な
いし繊維製品の害虫忌避の加工方法を提供する。 【解決手段】 ポリエステル繊維に害虫忌避加工処理を
する際、ポリエステル繊維のガラス転移点をTgとする
時、(Tg+40)℃〜160℃の温度下で10分間以
上、ピレスロイド系化合物を含有する液中にて加熱処理
をする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル繊維
の害虫忌避加工方法に関し、更に詳細にはポリエステル
繊維をピレスロイド系化合物を含有する液中に浸漬し、
特定温度下に特定時間該液中にて加熱処理をすることに
より、害虫忌避性及びその洗濯耐久性に優れた害虫忌避
効果を得る害虫忌避加工方法に関する。
の害虫忌避加工方法に関し、更に詳細にはポリエステル
繊維をピレスロイド系化合物を含有する液中に浸漬し、
特定温度下に特定時間該液中にて加熱処理をすることに
より、害虫忌避性及びその洗濯耐久性に優れた害虫忌避
効果を得る害虫忌避加工方法に関する。
【0002】
【従来技術】近年、余暇の増大と健康指向によってキャ
ンプ、釣り、ハイキング、テニス、ゴルフ等のアウトド
アスポーツが盛んになり、自然に親しむ機会が増えてき
ている。これらの屋外活動の増大に伴って、特に夏季に
は蚊、ブヨ、ノミ、ダニ、シラミ等の種々の害虫による
被害が増えており、かゆみや痛み等の肉体的な被害だけ
でなく、害虫が媒介する伝染病による被害の危険性も増
大している。
ンプ、釣り、ハイキング、テニス、ゴルフ等のアウトド
アスポーツが盛んになり、自然に親しむ機会が増えてき
ている。これらの屋外活動の増大に伴って、特に夏季に
は蚊、ブヨ、ノミ、ダニ、シラミ等の種々の害虫による
被害が増えており、かゆみや痛み等の肉体的な被害だけ
でなく、害虫が媒介する伝染病による被害の危険性も増
大している。
【0003】かかる害虫による被害を回避する方法とし
て、害虫忌避剤を皮膚の露出部にスプレー等によって直
接塗布する方法があるが、持続時間が短い上に皮膚の違
和感、毒性等の問題がある。そのため、繊維製品に防虫
性を付与する方法が種々提案されている。
て、害虫忌避剤を皮膚の露出部にスプレー等によって直
接塗布する方法があるが、持続時間が短い上に皮膚の違
和感、毒性等の問題がある。そのため、繊維製品に防虫
性を付与する方法が種々提案されている。
【0004】例えば、害虫忌避剤と被膜形成可能な物質
との乳化液を繊維に塗布して繊維の表面に忌避剤を含有
する被膜を形成する方法(特開平2−264073号公
報、特開平3−234877号公報)、害虫忌避剤を粉
末にしたもの(特開平2−6670号公報)、害虫忌避
剤を無機担体に担持させたもの(特開平2−47374
号公報)または害虫忌避剤をマイクロカプセル化したも
の(特開平2−3602号公報、特開平2−20060
2号公報、特開平3−90682号公報)等をバインダ
ー樹脂によって繊維表面に付着させる方法等が知られて
いる。しかしながら、これらの繊維表面の樹脂加工によ
る方法では、処理布の風合変化が大きい上に害虫忌避性
能の洗濯耐久性が不充分であるため実用に耐えない。
との乳化液を繊維に塗布して繊維の表面に忌避剤を含有
する被膜を形成する方法(特開平2−264073号公
報、特開平3−234877号公報)、害虫忌避剤を粉
末にしたもの(特開平2−6670号公報)、害虫忌避
剤を無機担体に担持させたもの(特開平2−47374
号公報)または害虫忌避剤をマイクロカプセル化したも
の(特開平2−3602号公報、特開平2−20060
2号公報、特開平3−90682号公報)等をバインダ
ー樹脂によって繊維表面に付着させる方法等が知られて
いる。しかしながら、これらの繊維表面の樹脂加工によ
る方法では、処理布の風合変化が大きい上に害虫忌避性
能の洗濯耐久性が不充分であるため実用に耐えない。
【0005】このような風合変化と洗濯耐久性の問題を
解決しようとして、特定の防虫剤を使用することによっ
てバインダー樹脂を使用しないで加工する方法(特開平
7−279049号公報、特開平7−279050号公
報)や中空繊維の中空内部に害虫忌避剤をマイクロカプ
セルあるいはエマルジョンとして加工する方法(特開平
6−346373号公報)が提案されている。しかしな
がら、これらの方法によっても優れた害虫忌避効果とそ
の洗濯耐久性とを同時に得ることはできなかった。
解決しようとして、特定の防虫剤を使用することによっ
てバインダー樹脂を使用しないで加工する方法(特開平
7−279049号公報、特開平7−279050号公
報)や中空繊維の中空内部に害虫忌避剤をマイクロカプ
セルあるいはエマルジョンとして加工する方法(特開平
6−346373号公報)が提案されている。しかしな
がら、これらの方法によっても優れた害虫忌避効果とそ
の洗濯耐久性とを同時に得ることはできなかった。
【0006】即ち、前者のバインダー樹脂を使用しない
方法では、確かに風合変化が少ない点では優れるもの
の、揮散性の大きなN,N−ジエチル−m−トルアミド
を害虫忌避剤として使用するために、該害虫忌避剤をポ
リエステル繊維内部まで浸透させるのが困難な上に、た
とえ繊維内部まで浸透させたとしても容易に繊維外部に
放出されてしまい、害虫忌避性能の洗濯耐久性は不良レ
ベルであり実用に耐えなかった。
方法では、確かに風合変化が少ない点では優れるもの
の、揮散性の大きなN,N−ジエチル−m−トルアミド
を害虫忌避剤として使用するために、該害虫忌避剤をポ
リエステル繊維内部まで浸透させるのが困難な上に、た
とえ繊維内部まで浸透させたとしても容易に繊維外部に
放出されてしまい、害虫忌避性能の洗濯耐久性は不良レ
ベルであり実用に耐えなかった。
【0007】他方、後者の中空繊維を用いる方法によれ
ば、確かに害虫忌避剤が中空繊維の中空部に存在するの
で、一見、洗濯耐久性と持続性に優れた害虫忌避効果が
発現するようにも見える。
ば、確かに害虫忌避剤が中空繊維の中空部に存在するの
で、一見、洗濯耐久性と持続性に優れた害虫忌避効果が
発現するようにも見える。
【0008】しかしながら、本発明者等の幾多の実験結
果によれば、上記公報に具体的に開示された方法のう
ち、害虫忌避剤を単独で使用する方法においては、中空
繊維の中空部に存在する害虫忌避剤が容易に脱落を起こ
し、洗濯耐久性等が低下するという欠点を有しており、
一方、害虫忌避剤とバインダーを併用する方法において
は、バインダー樹脂の粘稠性により、充分な量の害虫忌
避剤を中空内部に導入することは出来ず、実質的にほと
んどのバインダー樹脂と害虫忌避剤とが中空内部以外の
繊維外表面や繊維間空隙に存在しているため、風合の変
化が大きく所望の効果は得られないことが判明した。
果によれば、上記公報に具体的に開示された方法のう
ち、害虫忌避剤を単独で使用する方法においては、中空
繊維の中空部に存在する害虫忌避剤が容易に脱落を起こ
し、洗濯耐久性等が低下するという欠点を有しており、
一方、害虫忌避剤とバインダーを併用する方法において
は、バインダー樹脂の粘稠性により、充分な量の害虫忌
避剤を中空内部に導入することは出来ず、実質的にほと
んどのバインダー樹脂と害虫忌避剤とが中空内部以外の
繊維外表面や繊維間空隙に存在しているため、風合の変
化が大きく所望の効果は得られないことが判明した。
【0009】このように風合、害虫忌避性及びその洗濯
耐久性のすべてを満足する優れた害虫忌避性を有する繊
維、繊維構造物乃至繊維製品を提供しうる害虫忌避加工
方法は従来得られていなかった。
耐久性のすべてを満足する優れた害虫忌避性を有する繊
維、繊維構造物乃至繊維製品を提供しうる害虫忌避加工
方法は従来得られていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解消し、風合、害虫忌避性及びその洗濯耐久性のすべ
てを満足するポリエステル繊維、ポリエステル繊維構造
物乃至繊維製品の害虫忌避の加工方法を提供するもので
ある。
を解消し、風合、害虫忌避性及びその洗濯耐久性のすべ
てを満足するポリエステル繊維、ポリエステル繊維構造
物乃至繊維製品の害虫忌避の加工方法を提供するもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべくポリエステル繊維からなる繊維構造物を使
って鋭意検討した結果、害虫忌避剤として揮散性の少な
いピレスロイド系化合物を用い、且つ特定の温度・時間
条件下で液中にて加熱処理することによって上記課題が
達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
を解決すべくポリエステル繊維からなる繊維構造物を使
って鋭意検討した結果、害虫忌避剤として揮散性の少な
いピレスロイド系化合物を用い、且つ特定の温度・時間
条件下で液中にて加熱処理することによって上記課題が
達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明は、ポリエステル繊維を、ピ
レスロイド系化合物を含有する液中で、該ポリエステル
繊維のガラス転移点+40℃以上、160℃以下の温度
下で10分間以上加熱処理することを特徴とするポリエ
ステル繊維の害虫忌避加工方法である。
レスロイド系化合物を含有する液中で、該ポリエステル
繊維のガラス転移点+40℃以上、160℃以下の温度
下で10分間以上加熱処理することを特徴とするポリエ
ステル繊維の害虫忌避加工方法である。
【0013】本発明に使用するポリエステル繊維は、テ
レフタル酸を主たる酸成分とし、炭素原子数2〜6のア
ルキレングリコール、即ちエチレングリコール、トリメ
チレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタ
メチレングリコール、ヘキサメチレングリコールから、
好ましくはエチレングリコール及びテトラメチレングリ
コールから選ばれた少なくとも一種のグリコールを、特
に好ましくはエチレングリコールを主たるグリコール成
分とするポリエステルにより構成される。
レフタル酸を主たる酸成分とし、炭素原子数2〜6のア
ルキレングリコール、即ちエチレングリコール、トリメ
チレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタ
メチレングリコール、ヘキサメチレングリコールから、
好ましくはエチレングリコール及びテトラメチレングリ
コールから選ばれた少なくとも一種のグリコールを、特
に好ましくはエチレングリコールを主たるグリコール成
分とするポリエステルにより構成される。
【0014】また、テレフタル酸成分の一部を他の二官
能性カルボン酸成分で置き換えたポリエステルであって
もよく、及び/又はグリコール成分の一部を上記グリコ
ール以外のジオール成分で置き換えたポリエステルであ
ってもよい。
能性カルボン酸成分で置き換えたポリエステルであって
もよく、及び/又はグリコール成分の一部を上記グリコ
ール以外のジオール成分で置き換えたポリエステルであ
ってもよい。
【0015】ここで使用されるテレフタル酸以外の二官
能性カルボン酸としては、例えばイソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノ
キシエタンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き芳香族、脂
肪族、脂環族の二官能性カルボン酸をあげることができ
る。また、上記グリコール以外のジオール化合物として
は、例えばシクロヘキサン−1,4−ジメタノール,ネ
オペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールSのごとき芳香族、脂肪族、脂環族のジオール化合
物をあげることができる。
能性カルボン酸としては、例えばイソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノ
キシエタンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き芳香族、脂
肪族、脂環族の二官能性カルボン酸をあげることができ
る。また、上記グリコール以外のジオール化合物として
は、例えばシクロヘキサン−1,4−ジメタノール,ネ
オペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールSのごとき芳香族、脂肪族、脂環族のジオール化合
物をあげることができる。
【0016】該ポリエステルは、任意の方法によって合
成したものでよい。例えば、ポリエチレンテレフタレー
トについて説明すれば、通常、テレフタル酸とエチレン
グリコールとを、直接、エステル化反応させるか、テレ
フタル酸ジメチルなどのテレフタル酸の低級アルキルエ
ステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ
るか、またはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反
応させるかして、テレフタル酸のグリコールエステルお
よび/またはその低重合体を生成させる第1段階の反応
と、第1段階の反応生成物を減圧下に加熱して所望の重
合度となるまで重縮合反応させる第2段階の反応によっ
て製造することができる。なお、該ポリエステルには、
艶消剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が含有されていて
もよく、こうすることは耐光性等の染色堅牢度の面から
むしろ好ましいことである。その他、必要に応じて触
媒、安定剤、着色防止剤、難燃剤、蛍光増白剤、帯電防
止剤、耐熱剤、着色剤、無機粒子等の添加剤が含有され
ていてもよい。
成したものでよい。例えば、ポリエチレンテレフタレー
トについて説明すれば、通常、テレフタル酸とエチレン
グリコールとを、直接、エステル化反応させるか、テレ
フタル酸ジメチルなどのテレフタル酸の低級アルキルエ
ステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させ
るか、またはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反
応させるかして、テレフタル酸のグリコールエステルお
よび/またはその低重合体を生成させる第1段階の反応
と、第1段階の反応生成物を減圧下に加熱して所望の重
合度となるまで重縮合反応させる第2段階の反応によっ
て製造することができる。なお、該ポリエステルには、
艶消剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が含有されていて
もよく、こうすることは耐光性等の染色堅牢度の面から
むしろ好ましいことである。その他、必要に応じて触
媒、安定剤、着色防止剤、難燃剤、蛍光増白剤、帯電防
止剤、耐熱剤、着色剤、無機粒子等の添加剤が含有され
ていてもよい。
【0017】本発明において使用するポリエステル繊維
としては中空部を有しない中実繊維であってもよく、中
空部を有する中空繊維であってもよく、また、ポリエス
テル繊維の横断面における外形や中空部の形状は円形で
あっても異形であってもよい。更に、単繊維の繊度につ
いても特に限定されるものではない。
としては中空部を有しない中実繊維であってもよく、中
空部を有する中空繊維であってもよく、また、ポリエス
テル繊維の横断面における外形や中空部の形状は円形で
あっても異形であってもよい。更に、単繊維の繊度につ
いても特に限定されるものではない。
【0018】更に、本発明に使用するポリエステル繊維
は、ガラス転移点が45〜65℃の範囲にある常圧分散
染料可染型ポリエステル繊維をより好ましく使用するこ
とができ、こうすることは最終的に得られる繊維構造物
の害虫忌避性とその持続性及びその洗濯耐久性が通常ポ
リエチレンテレフタレート繊維に比べて顕著に増大す
る。
は、ガラス転移点が45〜65℃の範囲にある常圧分散
染料可染型ポリエステル繊維をより好ましく使用するこ
とができ、こうすることは最終的に得られる繊維構造物
の害虫忌避性とその持続性及びその洗濯耐久性が通常ポ
リエチレンテレフタレート繊維に比べて顕著に増大す
る。
【0019】かかる常圧分散染料可染型ポリエステル繊
維としては、例えば、アジピン酸やポリオキシエチレン
グリコール等を共重合したポリエステルを高速紡糸(例
えば、3,000〜6,000m/分の紡糸速度で紡
糸)することによって得ることができる。なかでも、ア
ジピン酸を共重合したポリエチレンテレフタレートが特
に優れた害虫忌避効果及びその洗濯耐久性を示すので特
に好ましい。
維としては、例えば、アジピン酸やポリオキシエチレン
グリコール等を共重合したポリエステルを高速紡糸(例
えば、3,000〜6,000m/分の紡糸速度で紡
糸)することによって得ることができる。なかでも、ア
ジピン酸を共重合したポリエチレンテレフタレートが特
に優れた害虫忌避効果及びその洗濯耐久性を示すので特
に好ましい。
【0020】これらポリエステル繊維の物性は、特に限
定されるものではなく、通常のポリエステル繊維と同程
度のもので充分であり、例えば、伸度が15〜40%程
度の通常延伸糸や伸度40〜80%の高速紡糸品があげ
られ、強度レベルとしては、2.5g/デニール以上が
好ましく使用され、さらに好ましくは3.0g/デニー
ル以上のものがよい。また、収縮率としては、20%以
下が好ましく、5〜15%がさらに好ましい。
定されるものではなく、通常のポリエステル繊維と同程
度のもので充分であり、例えば、伸度が15〜40%程
度の通常延伸糸や伸度40〜80%の高速紡糸品があげ
られ、強度レベルとしては、2.5g/デニール以上が
好ましく使用され、さらに好ましくは3.0g/デニー
ル以上のものがよい。また、収縮率としては、20%以
下が好ましく、5〜15%がさらに好ましい。
【0021】さらに、該ポリエステル繊維は、嵩高性が
必要な場合には仮撚加工により嵩高性を付与することも
でき、また、場合によってはステープルファイバーにし
て紡績し、紡績糸として使用することもできる。
必要な場合には仮撚加工により嵩高性を付与することも
でき、また、場合によってはステープルファイバーにし
て紡績し、紡績糸として使用することもできる。
【0022】また、該ポリエステル繊維は、マルチフィ
ラメントや紡績糸などの糸の形態のままでもよいが、織
物、編物、不織布などの布帛の形態であるものが好まし
い。該織編物の組織としては、特殊な工夫をする必要は
なく、例えば、織組織では、平織、繻子織、綾織など、
編物では、緯編、経編、丸編の基本組織から、各種の複
雑な組織のものまで使用することができる。また、該ポ
リエステル繊維と他の繊維とを使用した各種の交織、交
編物も使用できる。
ラメントや紡績糸などの糸の形態のままでもよいが、織
物、編物、不織布などの布帛の形態であるものが好まし
い。該織編物の組織としては、特殊な工夫をする必要は
なく、例えば、織組織では、平織、繻子織、綾織など、
編物では、緯編、経編、丸編の基本組織から、各種の複
雑な組織のものまで使用することができる。また、該ポ
リエステル繊維と他の繊維とを使用した各種の交織、交
編物も使用できる。
【0023】次に、本発明で使用する害虫忌避剤として
は、揮散性が少なく優れた害虫忌避効果を有するピレス
ロイド系化合物が何ら限定することなく使用される。か
かるピレスロイド系化合物の好ましい具体例としては、
3−フエノキシベンジル−dl−シス/トランス−3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパン−1−カルボキシラート(一般名:ペルメトリ
ン)、2−ジメチル−3−(2−メチルプロペニル)シ
クロプロパンカルボン酸(3−フェノキシフェニル)メ
チルエステル(一般名:フェノトリン)、(5−ベンジ
ル−3−フリル)メチル−dl−シス/トランス−クリ
センテマート(一般名:レスメトリン)、5−ベンジル
−3−フリルメチル−dl−シス/トランス−クリサン
テマート(一般名:クリスロンホルテ)等を挙げること
ができる。なかでも、揮散性が特に小さい2−ジメチル
−3−(2−メチルプロペニル)シクロプロパンカルボ
ン酸(3−フェノキシフェニル)メチルエステル(一般
名:フェノトリン)を特に好ましいものとしてあげるこ
とができる。
は、揮散性が少なく優れた害虫忌避効果を有するピレス
ロイド系化合物が何ら限定することなく使用される。か
かるピレスロイド系化合物の好ましい具体例としては、
3−フエノキシベンジル−dl−シス/トランス−3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパン−1−カルボキシラート(一般名:ペルメトリ
ン)、2−ジメチル−3−(2−メチルプロペニル)シ
クロプロパンカルボン酸(3−フェノキシフェニル)メ
チルエステル(一般名:フェノトリン)、(5−ベンジ
ル−3−フリル)メチル−dl−シス/トランス−クリ
センテマート(一般名:レスメトリン)、5−ベンジル
−3−フリルメチル−dl−シス/トランス−クリサン
テマート(一般名:クリスロンホルテ)等を挙げること
ができる。なかでも、揮散性が特に小さい2−ジメチル
−3−(2−メチルプロペニル)シクロプロパンカルボ
ン酸(3−フェノキシフェニル)メチルエステル(一般
名:フェノトリン)を特に好ましいものとしてあげるこ
とができる。
【0024】該ピレスロイド系化合物に対して特に効力
を増強させる協力剤を併用するものが有利である。協力
剤は、それ自身は殺虫剤としての効力を持たないか、あ
ってもその目的には使用されない化合物である。しか
し、ピレスロイド系化合物に配合する時は、殺虫効力、
速効性および化学的安定性などを増大させる効果を持
つ。かかる協力剤としてはオクタクロロ−ジプロピルエ
ーテル(S−421)、ピペロニールブトキサイド、1
−メチル−2−(3,4−メチレン−ジオキシフェニ
ル)エチル−オクチルスルホキシド、ピペロニールシク
ロヘキサノン、N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ−
(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシ
イミド等を具体的にあげることができる。
を増強させる協力剤を併用するものが有利である。協力
剤は、それ自身は殺虫剤としての効力を持たないか、あ
ってもその目的には使用されない化合物である。しか
し、ピレスロイド系化合物に配合する時は、殺虫効力、
速効性および化学的安定性などを増大させる効果を持
つ。かかる協力剤としてはオクタクロロ−ジプロピルエ
ーテル(S−421)、ピペロニールブトキサイド、1
−メチル−2−(3,4−メチレン−ジオキシフェニ
ル)エチル−オクチルスルホキシド、ピペロニールシク
ロヘキサノン、N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ−
(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシ
イミド等を具体的にあげることができる。
【0025】これらピレスロイド系化合物の使用量とし
ては、ポリエステル繊維に対して0.01〜10重量%
の範囲であることが好ましく、なかでも0.1〜5重量
%の範囲が害虫忌避効果及びその洗濯耐久性の点から特
に好ましい。
ては、ポリエステル繊維に対して0.01〜10重量%
の範囲であることが好ましく、なかでも0.1〜5重量
%の範囲が害虫忌避効果及びその洗濯耐久性の点から特
に好ましい。
【0026】本発明の方法においては、上記ピレスロイ
ド化合物を含有する液中にポリエステル繊維を浸漬し、
該ポリエステル繊維のガラス転移点をTgとする時、
(Tg+40)℃〜160℃の範囲の温度下で10分間
以上、該液中で加熱処理する必要がある。
ド化合物を含有する液中にポリエステル繊維を浸漬し、
該ポリエステル繊維のガラス転移点をTgとする時、
(Tg+40)℃〜160℃の範囲の温度下で10分間
以上、該液中で加熱処理する必要がある。
【0027】ここで、ピレスロイド化合物を含有する液
とは、ピレスロイド化合物の溶液あるいは懸濁液を意味
し、溶媒あるいは分散媒としては、水や任意の有機溶媒
が例示されるが、取扱性の点からは水が好ましい。
とは、ピレスロイド化合物の溶液あるいは懸濁液を意味
し、溶媒あるいは分散媒としては、水や任意の有機溶媒
が例示されるが、取扱性の点からは水が好ましい。
【0028】上記加熱処理温度が(Tg+40)℃未満
の場合には、いくら処理時間を延長しても充分な害虫忌
避効果が得られない。この処理温度が高くなるにつれて
害虫忌避効果は増大するが、特に、処理温度が(Tg+
62)℃以上になると顕著な害虫忌避効果を奏するよう
になる。しかし、処理温度が160℃を超えるとポリエ
ステル繊維の加水分解が加速されて繊維物性が劣化する
ようになり、実用に耐えなくなり好ましくない。
の場合には、いくら処理時間を延長しても充分な害虫忌
避効果が得られない。この処理温度が高くなるにつれて
害虫忌避効果は増大するが、特に、処理温度が(Tg+
62)℃以上になると顕著な害虫忌避効果を奏するよう
になる。しかし、処理温度が160℃を超えるとポリエ
ステル繊維の加水分解が加速されて繊維物性が劣化する
ようになり、実用に耐えなくなり好ましくない。
【0029】また、ガラス転移点が45〜65℃の範囲
にある常圧分散染料可染型ポリエステル繊維では同様の
理由から140℃未満の温度で処理することがより好ま
しい。通常のポリエステル繊維のTgは79℃、アジピ
ン酸12.5モル%共重合ポリエチレンテレフタレート
繊維のTgは49℃であるので、それぞれの加熱処理温
度範囲は表1の通り例示される。
にある常圧分散染料可染型ポリエステル繊維では同様の
理由から140℃未満の温度で処理することがより好ま
しい。通常のポリエステル繊維のTgは79℃、アジピ
ン酸12.5モル%共重合ポリエチレンテレフタレート
繊維のTgは49℃であるので、それぞれの加熱処理温
度範囲は表1の通り例示される。
【0030】
【表1】
【0031】また、液中での加熱時間が10分未満の場
合にはピレスロイド系化合物のポリエステル繊維内部へ
の浸透拡散が不充分となり、充分な害虫忌避効果が得ら
れない。
合にはピレスロイド系化合物のポリエステル繊維内部へ
の浸透拡散が不充分となり、充分な害虫忌避効果が得ら
れない。
【0032】加熱時間の上限には特に制限はなく、加熱
温度に応じて適宜設定すれば良いが、一般的には、加熱
時間は30〜90分程度が好ましい。従って、染色と同
浴で処理する場合の液中での加熱時間は、その染色を完
結させるのに通常必要とされる時間でよい。
温度に応じて適宜設定すれば良いが、一般的には、加熱
時間は30〜90分程度が好ましい。従って、染色と同
浴で処理する場合の液中での加熱時間は、その染色を完
結させるのに通常必要とされる時間でよい。
【0033】
【作用効果】本発明の方法によれば、害虫忌避剤として
揮散性の少ないピレスロイド系化合物を使用するため、
従来法では得られない優れた害虫忌避効果が発現するの
みならず、該害虫忌避効果の持続性、およびその洗濯耐
久性が得られる。特に、ガラス転移点が45〜65℃の
アジピン酸共重合ポリエチレンテレフタレート繊維を使
用したものでは際立って顕著な害虫忌避効果、その持続
性及びその洗濯耐久性が得られる。
揮散性の少ないピレスロイド系化合物を使用するため、
従来法では得られない優れた害虫忌避効果が発現するの
みならず、該害虫忌避効果の持続性、およびその洗濯耐
久性が得られる。特に、ガラス転移点が45〜65℃の
アジピン酸共重合ポリエチレンテレフタレート繊維を使
用したものでは際立って顕著な害虫忌避効果、その持続
性及びその洗濯耐久性が得られる。
【0034】その理由は未だ定かではないが、液中加熱
時のポリエステル繊維内部へのピレスロイド系化合物の
浸透拡散量だけでなく、室温での繊維内部から外部への
ピレスロイド系化合物の徐放性が関係していると推測さ
れ、ピレスロイド系化合物とアジピン酸共重合ポリエチ
レンテレフタレート繊維との間に何らかの相乗作用が働
いていると考えられる。
時のポリエステル繊維内部へのピレスロイド系化合物の
浸透拡散量だけでなく、室温での繊維内部から外部への
ピレスロイド系化合物の徐放性が関係していると推測さ
れ、ピレスロイド系化合物とアジピン酸共重合ポリエチ
レンテレフタレート繊維との間に何らかの相乗作用が働
いていると考えられる。
【0035】
【発明の効果】本発明の加工方法によって得られるポリ
エステル繊維は、風合、害虫忌避効果及びその洗濯耐久
性のすべてを高度に満足する。そのため、本発明の加工
方法によって得られるポリエステル繊維や、ポリエステ
ル繊維構造物乃至繊維製品は、キャンプ、釣り、ハイキ
ング、テニス等のアウトドアスポーツ用のウエアをはじ
めストッキング、ソックス、手袋、腹巻き、ナイティ等
に極めて有用である。また、テント、寝袋等のキャンプ
用品用途にも優れた効果を発揮する。
エステル繊維は、風合、害虫忌避効果及びその洗濯耐久
性のすべてを高度に満足する。そのため、本発明の加工
方法によって得られるポリエステル繊維や、ポリエステ
ル繊維構造物乃至繊維製品は、キャンプ、釣り、ハイキ
ング、テニス等のアウトドアスポーツ用のウエアをはじ
めストッキング、ソックス、手袋、腹巻き、ナイティ等
に極めて有用である。また、テント、寝袋等のキャンプ
用品用途にも優れた効果を発揮する。
【0036】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を更に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるも
のではない。実施例中の部および%はそれぞれ重量部お
よび重量%を示し、害虫忌避性および洗濯耐久性は以下
の方法で測定した。
が、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるも
のではない。実施例中の部および%はそれぞれ重量部お
よび重量%を示し、害虫忌避性および洗濯耐久性は以下
の方法で測定した。
【0037】(1)害虫忌避性 約30cm×30cm×30cmの大きさの蚊飼育ケージに、
ヒトスジシマカ雌成虫(羽化後7日程度で交尾を終えた
もの)30匹を放ち、30±2℃、湿度60〜70%の
条件下で、モニターの人の腕に筒状にした試験布を巻
き、ケージの中に2分間暴露した。この間、腕に巻いた
試験布に止まった蚊の数(A:処理布に止まった蚊の
数、B:未処理布に止まった蚊の数)をそれぞれ計数
し、A×100/供試した蚊の数=静止率(%)、(B
−A)×100/B=忌避率(%)として算出した。
ヒトスジシマカ雌成虫(羽化後7日程度で交尾を終えた
もの)30匹を放ち、30±2℃、湿度60〜70%の
条件下で、モニターの人の腕に筒状にした試験布を巻
き、ケージの中に2分間暴露した。この間、腕に巻いた
試験布に止まった蚊の数(A:処理布に止まった蚊の
数、B:未処理布に止まった蚊の数)をそれぞれ計数
し、A×100/供試した蚊の数=静止率(%)、(B
−A)×100/B=忌避率(%)として算出した。
【0038】(2)洗濯耐久性 JIS L−1018−77 6.36 H法に準拠し
て、30回繰り返して試験布を洗濯した後、該試験布に
ついて(1)の方法により害虫忌避性の評価を行なっ
た。
て、30回繰り返して試験布を洗濯した後、該試験布に
ついて(1)の方法により害虫忌避性の評価を行なっ
た。
【0039】〔実施例1〕ポリエチレンテレフタレート
(二酸化チタン含有量;0.5%)のマルチフィラメン
ト(丸中実糸、50デニール/24フィラメント、T
g;79℃)を用いて織成した平織物(タフタ)を、常
法に従って、精錬、プリセットした後、下記の組成の水
性液中(浴比=1:100)に浸漬し、温度130℃で
60分間の液中加熱処理を行った。 d−フェノトリン10%水性液 50%owf Disper VG(明成化学工業製) 0.5g/l 酢酸 0.3g/l
(二酸化チタン含有量;0.5%)のマルチフィラメン
ト(丸中実糸、50デニール/24フィラメント、T
g;79℃)を用いて織成した平織物(タフタ)を、常
法に従って、精錬、プリセットした後、下記の組成の水
性液中(浴比=1:100)に浸漬し、温度130℃で
60分間の液中加熱処理を行った。 d−フェノトリン10%水性液 50%owf Disper VG(明成化学工業製) 0.5g/l 酢酸 0.3g/l
【0040】次いで、常法に従って、ソーピングを行っ
た後、温度160℃で45秒間のファイナルセットを施
して処理布を得た。得られた処理布は未処理布と同等の
ソフトな風合、タッチを呈した。
た後、温度160℃で45秒間のファイナルセットを施
して処理布を得た。得られた処理布は未処理布と同等の
ソフトな風合、タッチを呈した。
【0041】他方、未処理布として、前記の精練、プリ
セットを施した織物を用い、d−フェノトリンを除く以
外は前記組成の水性液と同じ水性液を用い前記と同様の
液中加熱処理を施し、次いで、ソーピング、ファイナル
セットを施して未処理布を得た。
セットを施した織物を用い、d−フェノトリンを除く以
外は前記組成の水性液と同じ水性液を用い前記と同様の
液中加熱処理を施し、次いで、ソーピング、ファイナル
セットを施して未処理布を得た。
【0042】これら処理布、及び未処理布について害虫
忌避性能の評価を行なった。評価結果は表2に示す通り
である。
忌避性能の評価を行なった。評価結果は表2に示す通り
である。
【0043】表2において、「30回洗濯後」とは、該
処理布を前記の洗濯方法により30回洗濯した後害虫忌
避評価を行なったものであり、また、「静止蚊数
(匹)」の欄に記載した数値は、同種試験布について3
回試験を行なった結果をそれぞれ示したものである。
処理布を前記の洗濯方法により30回洗濯した後害虫忌
避評価を行なったものであり、また、「静止蚊数
(匹)」の欄に記載した数値は、同種試験布について3
回試験を行なった結果をそれぞれ示したものである。
【0044】〔実施例2〕実施例1で行った液中加熱処
理の条件を145℃で60分間とする以外は実施例1と
同様に行った。評価結果は表2に示した通りである。
理の条件を145℃で60分間とする以外は実施例1と
同様に行った。評価結果は表2に示した通りである。
【0045】〔比較例1〕実施例1で行った液中加熱処
理の条件を98℃で60分間とする以外は実施例1と同
様に行った。評価結果を表2に示す。
理の条件を98℃で60分間とする以外は実施例1と同
様に行った。評価結果を表2に示す。
【0046】〔実施例3〕実施例1で使用したポリエチ
レンテレフタレート(二酸化チタン含有量;0.5%)
のマルチフィラメント(丸中実糸、50デニール/24
フィラメント、Tg;79℃)からなる平織物に代え
て、アジピン酸を12.5モル%共重合したポリエチレ
ンテレフタレート(二酸化チタン含有量;0.07%)
を用い、4,000m/分の高速紡糸により得た常圧分
散染料可染型ポリエステルフィラメント(丸中実糸、5
0デニール/24フィラメント、Tg;49℃)からな
る平織物を使用し、且つ、液中加熱処理の条件を98℃
で60分間とする以外は実施例1と同様に行った。評価
結果は表2に示す通りである。
レンテレフタレート(二酸化チタン含有量;0.5%)
のマルチフィラメント(丸中実糸、50デニール/24
フィラメント、Tg;79℃)からなる平織物に代え
て、アジピン酸を12.5モル%共重合したポリエチレ
ンテレフタレート(二酸化チタン含有量;0.07%)
を用い、4,000m/分の高速紡糸により得た常圧分
散染料可染型ポリエステルフィラメント(丸中実糸、5
0デニール/24フィラメント、Tg;49℃)からな
る平織物を使用し、且つ、液中加熱処理の条件を98℃
で60分間とする以外は実施例1と同様に行った。評価
結果は表2に示す通りである。
【0047】〔実施例4〕実施例3で行った液中加熱処
理の条件を138℃で60分間とする以外は実施例3と
同様に行った。評価結果を表2に示す。
理の条件を138℃で60分間とする以外は実施例3と
同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0048】〔実施例5〕実施例1で使用したポリエチ
レンテレフタレート(二酸化チタン含有量;0.5%)
のマルチフィラメント(丸中実糸、50デニール/24
フィラメント、Tg;79℃)からなる平織物に代え
て、平均分子量が1,000であるポリエチレングリコ
ールを7.0%共重合したポリエチレンテレフタレート
(二酸化チタン含有量;0.07%)を用い、4,00
0m/分の高速紡糸により得た常圧分散染料可染型ポリ
エステルフィラメント(丸中実糸、50デニール/24
フィラメント、Tg;55℃)からなる平織物を使用
し、且つ、液中加熱処理の条件を98℃で60分間とす
る以外は実施例1と同様に行った。評価結果は表2に示
す通りである。
レンテレフタレート(二酸化チタン含有量;0.5%)
のマルチフィラメント(丸中実糸、50デニール/24
フィラメント、Tg;79℃)からなる平織物に代え
て、平均分子量が1,000であるポリエチレングリコ
ールを7.0%共重合したポリエチレンテレフタレート
(二酸化チタン含有量;0.07%)を用い、4,00
0m/分の高速紡糸により得た常圧分散染料可染型ポリ
エステルフィラメント(丸中実糸、50デニール/24
フィラメント、Tg;55℃)からなる平織物を使用
し、且つ、液中加熱処理の条件を98℃で60分間とす
る以外は実施例1と同様に行った。評価結果は表2に示
す通りである。
【0049】〔実施例6〕実施例5で行った液中加熱処
理の条件を130℃で60分間とする以外は実施例5と
同様に行った。評価結果を表2に示す。
理の条件を130℃で60分間とする以外は実施例5と
同様に行った。評価結果を表2に示す。
【0050】〔比較例2〕実施例4で行った液中加熱処
理における水性液の組成を下記のように変え、液中加熱
処理の条件を139℃で60分とする以外は実施例4と
同様に行った。評価結果は表2の通りであった。 N,N−ジエチル−m−トルアミド10%水性液 50
%owf Disper VG(明成化学工業製) 0.5g/l 酢酸 0.3g/l
理における水性液の組成を下記のように変え、液中加熱
処理の条件を139℃で60分とする以外は実施例4と
同様に行った。評価結果は表2の通りであった。 N,N−ジエチル−m−トルアミド10%水性液 50
%owf Disper VG(明成化学工業製) 0.5g/l 酢酸 0.3g/l
【0051】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06M 101:32
Claims (6)
- 【請求項1】 ポリエステル繊維を、ピレスロイド系化
合物を含有する液中で、該ポリエステル繊維のガラス転
移点+40℃以上、160℃以下の温度下で10分間以
上加熱処理することを特徴とするポリエステル繊維の害
虫忌避加工方法。 - 【請求項2】 ポリエステル繊維のガラス転移点が45
℃〜65℃である請求項1記載のポリエステル繊維の害
虫忌避加工方法。 - 【請求項3】 ポリエステル繊維を構成するポリエステ
ルがアジピン酸を共重合したポリエチレンテレフタレー
トである請求項1または請求項2記載のポリエステル繊
維の害虫忌避加工方法。 - 【請求項4】 加熱処理の温度が、ポリエステル繊維の
ガラス転移点+62℃以上、160℃以下である請求項
1〜請求項3のいずれか1項記載のポリエステル繊維の
害虫忌避加工方法。 - 【請求項5】 加熱処理の温度が、ポリエステル繊維の
ガラス転移点+62℃以上、140℃未満である請求項
1〜請求項3のいずれか1項記載のポリエステル繊維の
害虫忌避加工方法。 - 【請求項6】 ピレスロイド系化合物がd−フェノトリ
ンである請求項1〜請求項5のいずれか1項記載のポリ
エステル繊維の害虫忌避加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9021499A JPH10219565A (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | ポリエステル繊維の害虫忌避加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9021499A JPH10219565A (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | ポリエステル繊維の害虫忌避加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10219565A true JPH10219565A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12056671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9021499A Pending JPH10219565A (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | ポリエステル繊維の害虫忌避加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10219565A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101967695A (zh) * | 2010-10-22 | 2011-02-09 | 东华大学 | 一种具有防蚊功能聚丙烯纤维的制备方法 |
CN102330246A (zh) * | 2011-07-18 | 2012-01-25 | 江苏常盛管业有限公司 | 一种防虫除虫面料 |
CN102392333A (zh) * | 2011-07-18 | 2012-03-28 | 江苏常盛管业有限公司 | 一种蚊帐面料 |
CN105109136A (zh) * | 2015-09-21 | 2015-12-02 | 盐城市昶桦户外用品有限公司 | 一种具有防蚊防虫功能的帐篷布料 |
-
1997
- 1997-02-04 JP JP9021499A patent/JPH10219565A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101967695A (zh) * | 2010-10-22 | 2011-02-09 | 东华大学 | 一种具有防蚊功能聚丙烯纤维的制备方法 |
CN102330246A (zh) * | 2011-07-18 | 2012-01-25 | 江苏常盛管业有限公司 | 一种防虫除虫面料 |
CN102392333A (zh) * | 2011-07-18 | 2012-03-28 | 江苏常盛管业有限公司 | 一种蚊帐面料 |
CN105109136A (zh) * | 2015-09-21 | 2015-12-02 | 盐城市昶桦户外用品有限公司 | 一种具有防蚊防虫功能的帐篷布料 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2129724B1 (en) | Wash resistant synthetic polymer compositions containing active compounds | |
CN103649409B (zh) | 用于浸渍纺织品的组合物 | |
CN101677533B (zh) | 用于织物或结网或其他种类无生命材料的杀虫性浸渍的方法 | |
WO2001037662A1 (en) | Composition for impregnation of fabrics and nettings | |
EP2381032A1 (en) | Insect proof fabric and producing method thereof | |
JP3058187B2 (ja) | 中空繊維布帛 | |
JPH10219565A (ja) | ポリエステル繊維の害虫忌避加工方法 | |
CN105088773A (zh) | 一种防虫纺织材料及其制备方法 | |
TW200845894A (en) | Process and composition for synergistically enhanced insecticidal impregnation of a fabric or netting or other kind of non-living material | |
JPH023602A (ja) | 防虫ストッキング | |
CN116219746A (zh) | 一种生物基防蚊整理剂及其制备方法和应用 | |
JP7136579B2 (ja) | 防虫性マルチフィラメントおよび織編物 | |
US5079063A (en) | Solution-spun antiflea fibers | |
JP2001207378A (ja) | 防虫機能を有するカーペット等の布帛類及びその製造方法 | |
JP3750878B2 (ja) | 防虫加工繊維及び防虫加工繊維製品 | |
JP3388328B2 (ja) | ポリエステル系繊維製品の害虫忌避加工方法 | |
CN106702734A (zh) | 一种包含杀虫剂和/或驱虫剂的浸渍纺织品 | |
JP3406971B2 (ja) | ポリエステル系繊維製品の害虫忌避加工方法 | |
JPH02264073A (ja) | 防虫繊維及びその製造法 | |
JP3204046B2 (ja) | 防ダニ性樹脂組成物および防ダニ性繊維構造物 | |
JP7050004B2 (ja) | 防虫性マルチフィラメントおよび織編物 | |
JP7457672B2 (ja) | 抗ウイルス加工繊維製品 | |
CN113459599A (zh) | 一种具有防蚊虫抗菌的氨纶汗布织物 | |
JP2952613B2 (ja) | 防虫機能を有するアクリル系繊維の製造方法 | |
CN102817104A (zh) | 聚酯混纺杀虫面料生产工艺 |