JPH06193068A

JPH06193068A - 土留め施工方法

Info

Publication number: JPH06193068A
Application number: JP35938892A
Authority: JP
Inventors: Masayuki Matsuoka; 政幸松岡
Original assignee: Sumikin Kozai Kogyo KK
Current assignee: Sumikin Kozai Kogyo KK
Priority date: 1992-12-25
Filing date: 1992-12-25
Publication date: 1994-07-12

Abstract

(57)【要約】【目的】土留め構築を、現地の土砂を使用して安価
に、短期間で養生等の仮設工事を必要とせず施工する。
且つ緑化もできる施工法を提供する。【構成】棒鋼製金枠Ａ，Ｂ、張設用金網４、水平連結
材６、斜材７、端部金網８等で主として現場でかご枠１
０を組立て、このかご枠に土砂を充填し、突き固めて鉄
筋、土砂一体ブロック１１となし、これを階段状に積み
上げて土留め構造を構築する。上記のかご枠に土砂を充
填する際、かご枠の前面、上面、底面に植生シート９を
巻き込み、土砂を充填し突き固めて植生シートを折り返
し一体ブロック状となし、これを階段状に積み上げて土
留めとなすことにより土留め構築を緑化する。また、上
記鉄筋土砂一体ブロックまたはこれに植生シート９を巻
き込んだブロックを積み上げ背後に盛土１２をするに際
し、ブロック１１の段の後面土をスキン、金網、アンカ
ーボルト等１３で補強して強固な土留め構造を構築す
る。以上の施工方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】砂防堤、護岸、法面保護、山腹土
留め、地辷り復旧等の土留め施工。

【０００２】

【従来の技術】蛇籠等による土留め工事、コンクリー
ト、コンクリートブロック等による土留め工事等が行わ
れてきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来土留め施工方法
は、例えば現地土砂を利用できない。施工現場防護のた
めの仮設工事を必要とする。緑化できない。工期が長
い。工事費が高価につく等の問題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】輸送費を節約するため、
かご枠を部品で現場に輸送し、現地でかご枠を組み、現
地の土砂を充填する。充填した土砂を突き固め強固な一
体ブロック状となし、ブロック工法により階段状に積み
上げて土留め構造を構築し工期の短縮と工費の節約をは
かる施工方法である。

【０００５】なお、かご枠に土砂を充填する際にかご枠
の前面、上面、底面に植生シートを巻き込み、土砂を充
填し突き固めて植生シートを折り返し、この強固な一体
ブロックを積み上げて土留めを構築すれば、前面及び上
面の植生シートが発芽し、環境を緑化することができ
る。

【０００６】なお、必要に応じ、階段状に積み上げるブ
ロックの後面に盛土するに際して、段の後面土をスキ
ン、金網、アンカーボルト等で補強すれば、一層強固な
土留めを構築することができる。

【０００７】

【作用】施工現場にかご枠部品を運搬し、現地でかご枠
を組立て、現地の土砂を充填し突き固め、強固な一体ブ
ロックを製作する。

【０００８】上記ブロックを階段状に積み上げ後面に盛
土することにより簡単に土留めを構築できる。

【０００９】その際、ブロックの段の後面の盛土をスキ
ン、金網、アンカー等で補強すれば一層強固な土留めが
構築できる。

【００１０】また各ブロックの前面や上面、底面等に植
生シートを巻き込んだものを使用すれば植生シートが発
芽し、土留めを緑化することができる。

【００１１】

【実施例】本発明の方法は、主としてかご枠の部品を倉
庫等から現場へ運び、現地でかご枠に組立て、現地の土
砂を使用して一体ブロックを製作する。これが出来るの
は本発明方法の特徴の一つである。こうすれば、一体ブ
ロック、乃至は組み立てたかご枠を倉庫等で準備し、現
場へ運ぶよりも遙かに輸送が便利で運送費等が節約でき
る。

【００１２】図１は本方法で用いるかご枠の部品例を示
す各斜視図である。

【００１３】１は棒鋼製金枠Ａ、２は棒鋼製金枠Ｂであ
る。Ａ，Ｂは共にＬ型棒鋼を数個並列し、頂部乃至は頂
部付近を頂部梁材３により連結し、金網４を張設する。
なお、Ｌ型棒鋼の下端は金枠Ａ、金枠Ｂを連結する係合
部５を備えている。これ等の金枠Ａ、金枠Ｂまでは工場
生産する方が都合が良い。金枠Ａ、金枠Ｂは突き合わさ
れ係合部５で連結され、Ｌ型棒鋼の位置で両頂部梁材
３，３間を両端にフックのある水平連結材６にて連結
し、さらに両端にフックのある斜材７にて連結補強し、
端部金網８を取付けて図２の斜視図の如くにかご枠１０
を組立てる。この組立ては主に現地で行われる。

【００１４】かご枠１０に現地の土砂を投入する（図
３）。土留めを緑化するには、かご枠に土砂を投入する
に際して、植生シート９をかご枠１０の前面、上面、底
面に巻き込む。

【００１５】投入した土砂はランマープレート等で十分
に突き固め（図４）、強固な鉄筋、土砂一体のブロック
１１に仕上げる（図５）。

【００１６】出来上がった鉄筋、土砂一体ブロック１１
はブロック工法により階段状に積み上げ、背後に盛土を
して土留め構造を構築する。図６、図７はこのようにし
て構築した土留め施工法の一例を示す模式図で側面を示
し、段積みされたブロック１１の背後の１２は盛土であ
る。図７のブロック１１はかご枠の前面を斜傾させた勾
配型かご枠を使った施工例である。

【００１７】上記の土留め施工法において、階段状に積
み上げたブロック１１の背後に盛土１２するに際して、
図８の如くブロック１１の段の背後の盛土にスキン、金
網、アンカーボルト等１３を敷いて補強することによ
り、一層強固な土留め構造とすることもできる。

【００１８】さきに

【００１４】で述べた植生シート９を巻き込んだかご枠
を使用した鉄筋、土砂一体ブロックを図６、図７のブロ
ク１１に用いた場合は、既述の如く、土留め構築を発芽
により緑化する。

【００１９】

【発明の効果】かご枠を部品で現地へ運送し、現地で組
立てるので運搬費が安くつく、また、現地でかご枠に土
砂の充填を行うので費用が安価につく。

【００２０】鉄筋、土砂一体ブロックに形成し、ブロッ
ク工法により土留め施工するので、工期が短くてすみ、
また養生等の仮設工事を必要としない。従って廉価にな
る。

【００２１】植生シートをかご枠に巻き付けることによ
り、土留め環境を緑化できる。

【００２２】土留め擁壁の他、砂防堤、護岸工、法面保
護工、山腹工、地辷り復旧工等の用途に使用できる等の
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に用いるかご枠の部品例を示す斜視図で
ある。

【図２】部品をかご枠に組立てた例を示す斜視図であ
る。

【図３】かご枠に植生シートを取付け、土砂をかご枠内
に投入しようとするところを示す斜視図である。

【図４】かご枠内に投入した土砂をランマーで突き固め
るところを示す斜面図である。

【図５】植生シートを巻き込み、かご枠土砂一体ブロッ
クに仕上げたところを示す側面図である。

【図６】かご枠土砂一体ブロックを階段状に積み上げ、
背後に土盛して土留めを構築したところの側面を示す模
式図である。

【図７】かご枠の前面が傾斜した勾配型ブロックで同上
土留めを構築したところを同じく側面で示す模式図であ
る。

【図８】かご枠土砂一体ブロックの段の背後の盛土に、
スキン、金網、アンカーボルト等を置いて補強した土留
め構築の側面を示す模式図である。

【符号の説明】

１棒鋼製金枠Ａ２棒鋼製金枠Ｂ３頂部梁材４金網５係合部６水平連結材７斜材８端部金網９植生シート１０かご枠１１鉄筋、土砂一体ブロック１２盛土１３スキン、金網、アンカーボルト等の補強材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】棒鋼製金枠、張設用金綱、水平連結材、
斜材、端部金網等でかご枠を組立て、このかご枠に土砂
を充填し突き固めて強固な一体ブロック状となし、これ
を階段状に積み上げて土留め構造を構築することを特徴
とする土留め施工方法。
【請求項２】かご枠を組立て、かご枠に土砂を充填す
るに際して、かご枠の前面と上面、底面に植生シートを
巻き込み、土砂を充填し突き固めて強固な一体ブロック
状となすことを特徴とする請求項１に記載の土留め施工
方法。
【請求項３】かご枠に土砂を充填し突き固めて強固な
一体ブロック状となし、これを階段状に積み上げ、盛土
するに際してブロックの段の後面土をスキン、金網、ア
ンカーボルト等で補強することを特徴とする請求項１ま
たは請求項２に記載の土留め施工方法。