JP3472708B2 - 法面及び護岸擁壁用構造物及びその施工法 - Google Patents
法面及び護岸擁壁用構造物及びその施工法Info
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Description
岸の崩壊、侵食等の防止及び崩壊、侵食等後の早期修復
に使用される法面及び護岸擁壁用構造物及びその施工法
に関するものであ
は、地形、地質、降雨、地下水、植生、等々の崩壊原因
が絡み合って発生するものであり、従ってこれに対処す
る崩壊、侵食防止及び緑化等の工事工法も多種多様であ
る。
て崩壊機構を解明し、工法の安全性、経済性について検
討し最適工法を選択することが必要である。こうした工
法としては、法面保護工法では、植生工法(植生マット
工法、種吹き付け工法、植生袋工法等)、モルタル吹き
付け工法、コンクリート吹き付け工法、コンクリートブ
ロック枠工法、法面蛇かご工法、石積工法、コンクリー
ト張工法等がある。また、擁壁工法では、石積擁壁工
法、ブロック積擁壁工法、重力式擁壁工法、もたれ式擁
壁工法、片持ばり式擁壁工法、控え壁式擁壁工法等があ
る。
とする課題は、法面及び護岸擁壁等に使用される構造物
及びその施工法に関するものである。
初に基礎工事を実施するが、通常行われるコンクリー
ト、モルタル吹付工法等の基礎工事では何れも基礎構造
部が乾燥硬化した後に法面及び擁壁等を形成する工法で
あるため、気象条件に影響を受け易く、工事完了まで
長時間を要する、災害復旧工事等に迅速に対処出来な
い、コンクリート、モルタル等の吹き付け工法及び各
工法の基礎部等の施工には必ず水を必要とするため、用
水確保が困難な地域では施工地まで水を輸送しなければ
ならず、施工費が高価になる、等の問題があった。
は、雨水が浸透しない工法のため、植栽緑化をすること
が不可能であった。また、自然景観及び魚介類、生物等
の生息環境に必ずしも好ましくない環境を提供してい
た。
ては、植生工法、コンクリートブロック枠工法、編柵工
法、法面蛇かご工法及び空石積み工法等が挙げられる
が、何れも比較的崩壊し難い、浅い切土及び盛土にしか
用いられていないのが実状である。
る場合は、既設の法枠を部分的に崩壊させるか、表面を
厚層基材で吹付けるか、枠内緑化に限定され、二度手間
になるだけでなく、本来の樹林化の創生が困難であるば
かりか、高温、乾燥害により目的の緑化が困難なのが実
状である。
記問題を解決すべき鋭意検討した結果、以下に示すよう
な法面及び護岸擁壁用の構造物及びそれを用いた新規な
工法を見い出し本発明に到達したものである。
壁工を発展的に改良させたもので、コンクリート、割栗
石、砕石等を使った基礎工事が必要でなく、工事用水も
使わない施工法である。更に、施工後の法面及び護岸擁
壁は、排水機能を持ち、しかも土圧に対し高抵抗力を有
するため、深い切土及び盛土の施工にも対応可能であ
る。更には、法面及び護岸擁壁に植生工法を施し、緑化
することができる優れた工法を提供するものである。
的を達成するため、本発明の構造物を法面、河岸及び海
岸擁壁に使用する際は次の様にする。基礎工事について
は、土質により種々考えられるが、硬質地盤まで床堀を
するか、締め固め機械等で締め固めるか、あるいはその
様な工事なしで直接構造物を設置する。
ていくと共に、これと並行して表層に石材、土嚢、植生
袋等を単独もしくはこれらを組み合わせて使用し、裏込
めには土嚢、石材、土壌等を単独もしくはこれらを組み
合わせて使用し、法面及び護岸擁壁等を形成するもので
ある。
壁を施行した後に緑化する場合、種々の工法が考えられ
るが、法面及び護岸擁壁を形成後、種子散布工法、客土
吹付工法、植栽工法等をする植生工法及び法面及び護岸
擁壁形成時に植生袋を設置する工法等が適用される。
づいて詳しく説明する。本発明の構造物は、基礎部を柱
状部1とし、その両端の一方を柱状部1に対し、直角方
向に二方向に突起した柱状突起部2からなり、他方には
柱状部1に対し、直角面に三方向に突起部3、突起部
4、突起部5からなるもので、その内の一つ(突起部
3)が、隣接突起部の厚み以上の段違いからなる法面及
び護岸擁壁用構造物である。
成方法は、構造物の三方向に突起した面を表にし、井桁
状に組み上げながら構造物空洞部に石材、土嚢、植生袋
等を充填する法面及び護岸擁壁施工法である。即ち、構
造物の三方向の突起部の一つが段違いになっていること
を利用し構造物を組み立てていく。まず横方向に、構造
物の三方向突起部の一つ又は二つが隣接構造物突起部と
交差する様に組上げ、これと並行して構造物表層空隙部
に、石材、土嚢、植生袋等を単独もしくは、これらを組
み合わせたものを積み上げ、更に裏込め部には、土嚢、
石材、土壌等を単独もしくは、これらを組み合わせたも
のを充填する。縦方向については、横方向の組立の繰り
返しで積み上げていく方法である。
造物(一段目:I, II, III、二段目:IV, V, VI)の一
段目の組立では、まずIを設置し、II-3の突起がI-5
の突起の後ろになる様に交差させてIIを、更に、III-3
の突起がII-5の突起の後ろに交差させて設置する。一
段目設置後、構造物の三方向突起部の後部に、それぞれ
表層部には、石材、土嚢、植生袋等を、裏込め部には、
土嚢、石材、土壌等を充填し、二段目についても一段目
と同じ様に設置して行くものである。
いになっていることから構造物を井桁状に絡み合わせる
ことで、土圧に対する抵抗力が増大する。また、裏込め
部に相当する構造物に突起部2があるため、構造物空隙
部等に石材、土嚢、植生袋、土壌等を充填することで、
一体型の、崩壊し難い、強固な擁壁面を形成することが
可能である。さらに、法面及び擁壁を両面に形成する場
合や、より強固な法面及び擁壁を形成する場合は、構造
物の突起部2と他の構造物の突起部2を絡ませて据え付
ける。両面に法面及び擁壁を形成する場合は、表層部に
石材、土嚢、植生袋等を、裏込め部には石材土嚢等を充
填し、組み上げて行き、また、片法面及び片擁壁の場合
は、表層部に石材、土嚢、植生袋等を、裏込め部には石
材、土嚢等を充填し、組み上げて行くことができる。
ときの構造物の設置方法については、基本的には突起部
3が、突起部4、突起部5より下がった位置から突起し
ていることを利用して隣接構造物同士が絡み合い、構造
物単独では可動し難い様に組み立てていく方が望ましい
が、特に限定されるものではない。
基礎柱状部1及び突起部3、突起部4、突起部5の長さ
を変えることで、自由に調整することができる。また、
構造物の各部の長さ、厚さ及び使用数量については、特
に限定されるものではないが、強度面及び経済性を考慮
する必要がある。
円柱状もしくはこれらの組み合わせでも良いが、好まし
くは角柱状からなるのが好適である。また、該構造物の
材質としては、コンクリート、鉄筋コンクリート、モル
タル、石材、鋼材、FRP等で問題ないが、好ましくは
コンクリート又は鉄筋コンクリートが好適である。
部に対し直角面に三方向へ伸びた3本の突起部の飛び出
し位置は、2本は基礎柱状部の先端、或いは先端から多
少下がった位置でもかまわない。他の1本は、少なくと
も2本の突起部の厚み相当分以下の位置から突起した方
が好ましいが、特に限定されるものではない。
部に対し90度が好ましいが、特に限定されるものでは
ない。更に突起部同士は等角度(120度)が好ましい
が、特に限定されるものではない。
ある一方向乃至四方向に伸びている突起部の角度は、基
礎柱状部に対して90度が好ましいが、特に限定される
ものではない。さらに突起部同士は等角度が好ましい
が、特に限定されるものではない。また突起の長さにつ
いても、お互いが絡まる長さであれば十分であり、特に
限定されるものではないが、余り長くても経済的でな
い。更に、突起数は特に限定されるものではないが、構
造物の同じ部分どうしの絡ませ易さ等を考慮すると二方
向に突起している方が好ましい。
部の表面は、内部からの水分の適度な補給が可能で、ま
た、植生のための土壌基盤を露出させることが可能とな
る。即ち、壁面保護と同時に緑化を行わせることが可能
である。緑化の方法については、現在通常的に行われて
いる殆どの工法が適用できる。例えば、種子散布工法、
客土吹付工法、張り芝工法、植生袋工法、植栽工法及び
植生マット工法の何れでもよい。
するが、かかる実施例に限定されるものではない。
物の一例である。基礎柱状部1(120×120×12
00mm)から突起部3(120×120×800m
m)、突起部4(120×120×800mm)、突起
部5(120×120×800mm)が直角方向に伸び
ている。この内突起部3は、突起部4、突起部5の厚み
相当分程下がった位置から突起している。突起部2(1
20×120×520mm)は、二方向に突起してい
る。
リートブロックのI,II,IIIを設置し、空隙部等には土壌
を充填し、法面表層部には自然石を充填した。その後、
コンクリートブロックのIV,V,VIをI,II,IIIを柱状部を
軸に180度回転した状態で設置し、空隙部等には土壌
を充填し、法面表層部には自然石を充填し、順次同様に
して積み上げ法面を完成させた。
クのみの設置状況を示した斜視図である。コンクリート
ブロックのI-5の突起とII-3の突起は交差し、I-5
の突起を前に設置した。II-5の突起は、III-3の突起
と交差し、II-5の突起を前に設置した。IV-4の突起は
I-4の突起と交差し後ろに、IV-3の突起はV-4の突起
の後ろに設置し、V-4の突起はII-4の突起の後ろに、V
-3の突起はVI-4の突起の後ろに設置した。VI-4の突
起はIV-4の突起の後ろに設置したものである。
中の斜視図で、コンクリートブロック空隙部等には土壌
を充填し、法面表層部には自然石を充填したものを示
す。図4は、施工完了を示す斜視図で、コンクリートブ
ロック、自然石及び土壌で法面を形成したものを示す。
ることにより、従来の基礎工事を必要とせず、構造物の
絡み合わせと、構造物空隙部等に石材、土嚢、植生袋、
土壌等をミックスした工法で、雨水排水機能を保持する
と共に高強度の法面及び護岸擁壁を提供でき、法面、河
岸及び海岸の崩壊、侵食等の防止及び崩壊、侵食等後の
早期修復に好適である。
もので、(a)は、正面図、(b)は、側面図、(c)
は、斜視図である。
した斜視図である。
る。
斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 基礎部を柱状とし、その両端の一方には
柱状に対し、直角に一方向乃至四方向に突起した構造物
からなり、もう一方には柱状の長さ方向に対し、直角面
に三方向に突起した構造物からなるもので、三方向の突
起した構造物と柱状基礎部との接続部のうち一つは他の
2つと段違いとなっている法面及び護岸擁壁用構造物。 - 【請求項2】 請求項1記載の構造物の三方向に突起し
た面を表層にし、隣接構造物の突起部を絡ませながら井
桁状に組み上げていくと共に、構造物空隙部に石材、土
壌、土嚢を単独もしくは、これらを組み合わせたものを
充填し、法面及び護岸擁壁を形成する施工法。
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