JPH0841882A - セル構造物 - Google Patents

セル構造物

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JPH0841882A
JPH0841882A JP18234894A JP18234894A JPH0841882A JP H0841882 A JPH0841882 A JP H0841882A JP 18234894 A JP18234894 A JP 18234894A JP 18234894 A JP18234894 A JP 18234894A JP H0841882 A JPH0841882 A JP H0841882A
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Shunsuke Shimada
俊介 島田
Shozo Nomura
詔三 野村
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Kyokado Engineering Co Ltd
Chichibu Onoda Cement Corp
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Kyokado Engineering Co Ltd
Chichibu Onoda Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変位に対して可撓性を伴って順応しながら、
しかも、機械的強度、耐候性にすぐれ、かつ、美観にす
ぐれ、更に、必要に応じて緑化が可能な補強土構造物を
提供する。 【構成】 鉄筋メッシュ若しくはラス金網より直方体形
状に構成されたセル本体1の一側部1bに複数個の補強ブ
ロック2を取り付けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、道路等に面して構築
される盛り土や切り土の土留めと、腐食保護のために適
用されるセル構造物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】道路等
に面して構築される盛り土や切り土の法面は、勾配が急
だと崩壊するおそれがあるので、崩壊しないように保護
する必要があり、従来、この種の保護工法の一例として
蛇かごやフトンかご等に土砂や砕石を充填したもので法
面を覆う方法等が行われている。
【0003】ところで、蛇かごやフトンかごは、鉄筋ネ
ットや合成樹脂ネットより構成されているので、可撓性
を有し、地形の凹凸に順応できる点で優れている。
【0004】しかし、鉄筋ネットからなる蛇かごやフト
ンかごは、長年のうちにさびが生じて法面が汚れる等し
て美観上好ましくなく、その適用範囲はきわめて限られ
たものであった。
【0005】一方、合成樹脂ネットからなる蛇かごやフ
トンかごは、機械的強度が小さいので、衝撃や大きな荷
重で破れるおそれがあり、鉄筋ネット製のものと同様に
使用範囲はきわめて限られたものであった。
【0006】更に、コンクリートパネルやコンクリート
ブロックからなる土留め構造物や表面保護構造物も構築
されているが、機械的強度は優れているものの、ひびわ
れ等の損傷を被り易い等の課題があった。
【0007】この発明は、以上の課題を解決するために
なされたもので、変位に対して可撓性を伴って順応しな
がら、しかも、機械的強度、耐候性にすぐれ、かつ、美
観にすぐれ、更に、必要に応じて緑化が可能な補強土構
造物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項第
1項記載のセル構造物は、シート又はネットより構成さ
れ、かつ、内部に粒状物又は硬化物を充填して設置され
るセル構造物の、少なくとも一側部に複数個の補強ブロ
ックを取り付けて構成されている。
【0009】この発明に係る請求項第2項記載のセル構
造物は、蛇かご又はフトンかごより構成され、かつ、内
部に粒状物又は硬化物を充填して設置されるセル構造物
の、少なくとも一側部に複数個の補強ブロックを取り付
けて構成されている。
【0010】この発明に係る請求項第3項記載のセル構
造物は、シート又はネットより構成され、かつ、内部に
粒状物又は硬化物を充填して設置されるセル構造物の、
少なくとも一側部に複数個の補強ブロックを備え、か
つ、互いに連結しつつ設置して構成されている。
【0011】この発明に係る請求項第4項記載のセル構
造物は、シート又はネットより構成され、かつ、内部に
粒状物又は硬化物を充填して設置されるセル構造物の、
少なくとも一側部に複数個の補強ブロックを取り付け、
かつ、内部を前記粒状物又は硬化物を充填可能な複数の
空間に仕切られるように互いに連結しつつ設置して構成
されている。
【0012】この発明に係る請求項第5項記載のセル構
造物は、シート又はネットより構成され、かつ、内部に
粒状物又は硬化物を充填して設置されるセル構造物を、
このセル構造物の背部に構築された盛り土中に複数本の
補強部材によって固定することにより構成されている。
【0013】
【実施例】
実施例1.図1(a),(b) は、この発明に係るセル構造物
の一実施例を示し、図において、符号1は直方体形状に
構成され、粒状物や硬化物が充填されるセル本体、2は
このセル本体1の一側部に取り付けられ、セル本体1の
一側面を覆う補強ブロックである。
【0014】セル本体1は剛性の大きいメッシュ、例え
ば、鉄筋メッシュやラス金網、蛇かご、フトンかご等か
ら矩形板状に構成された底パネル1aと複数枚の側パネル
1b,1c 及び1dと天井パネル1eとを備えて構成され、これ
らのパネルは現地で連結金具等によって容易に組み立て
られるように構成されている。
【0015】尚、セル本体1が比較的小型であれば、底
パネル1a、側パネル1b,1c,1d及び天井パネル1eは、一枚
の鉄筋メッシュ又はラス金網等より一体的に構成される
こともある。
【0016】補強ブロック2はセル本体1の前面を構成
する側パネル1bにその上下・左右方向に所定間隔おきに
一体的に取り付けられている。
【0017】補強ブロック2にはコンクリートブロッ
ク、或いは火こう岩等の自然石を真似た擬石等が使用さ
れ、擬石はコンクリートやFRP 等のプラスチック材より
形成されている。
【0018】尚、補強ブロック2は成形に際し、側パネ
ル1bの複数の補強ブロック2を同時に成形する型枠の中
に、側パネル1bを予めセットし、その上から型枠の中に
補強ブロック成形用のモルタル等を充填・養生すること
により、側パネル1bと一体的に成形するものとする。
【0019】この場合、隣接する補強ブロック2と2と
を分離する、格子状の型枠の板厚だけ隣接する補強ブロ
ック2,2 間に隙間が形成される。
【0020】仮に、前記格子状の型枠材として、発泡ス
チロールや透水性ウレタン材等を用いてコンクリートを
打設した後、この型枠をそのまま埋め殺しにしておけ
ば、隣接する補強ブロック2,2 間に可撓性のシール材が
充填された側パネル1bが形成されることになる。
【0021】このような側パネルはシールが内部の土粒
子の流出を防ぎ、かつ、側パネル全体の可撓性を保つ効
果がある。
【0022】また、成形ブロック2を側パネル1bとは別
に成形し、これを一つ一つ側パネルに接着材で固着する
か、若しくは結束線で結束してもよい。
【0023】この実施例によれば、セル本体1の側パネ
ル1bが複数個の補強ブロック2によって覆われているの
で、永年の間、風雨にさらされてもセル本体1が腐食す
ることがなく、当初の美観を維持できる効果がある。
【0024】しかも、補強ブロック2が取り付けられて
いることにより機械的強度が著しく向上する効果もあ
る。
【0025】尚、セル本体は必ずしも直方体形である必
要はなく円筒形に構成されていてもよい(図1(c) 参
照)。また、側パネル1aと天井パネル1eは必ずしも必要
としない。
【0026】実施例2.図2(a),(b) は、この発明に係
るセル構造物による補強土構造物の一実施例を示し、図
において、符号3は道路等に面して所定高さに構築され
た盛り土、4はこの盛り土3の先端部に一定量ずつセッ
トバックしながら階段状に積み重ねられ、盛り土3を保
持するセル構造物、そして、符号5は各セル構造物の中
に充填され、各セル構造物4内を埋める砕石や土砂等の
粒状物、或いはソイルセメント等の硬化材である。
【0027】硬化材は、硬化剤を混入した土、発泡ウレ
タンや発泡モルタルのように固化性軽量盛り土材、或い
は発泡スチロールブロックや発泡スチロールビーズのよ
うな発泡性材料を用いてもよい。
【0028】セル構造物4には実施例1に示すセル構造
物が使用され、側パネル1bの補強ブロック2が道路側に
面するようにそれぞれ設置されている。
【0029】また、セル構造物4の安定化を図るため
に、各セル構造物4を盛り土3に複数本の盛り土補強部
材6で固定してもよい(図2(b) 参照)。
【0030】盛り土補強部材6は、盛り土3内に複数層
に埋設され、各セル構造物4に連結されている。盛り土
補強部材6には各セル構造物4を強固に固定するだけで
なく、盛り土3の沈下、移動、流出等を阻止できるも
の、例えば、エキスパンドメタル、鉄筋グリット、帯状
鋼材、或いはジオテキスタイル等が使用されている。
【0031】また、セル構造物を地山にアンカー部材で
固定してもよい。
【0032】実施例3.図3(a),(b),(c),(d) は、この
発明に係るセル構造物による補強土構造物の一実施例を
示し、図において、符号7は所定の高さに盛られた盛り
土、8はこの盛り土7の左右両側に設置され、盛り土7
を保持するセル構造物、9は盛り土7内に複数層に埋設
され、かつ、左右セル構造物8に連結され、左右セル構
造物8を連結するとともに、盛り土7の沈下、移動、流
出等を防止する盛り土補強部材である。
【0033】セル構造物8は所定大きさの矩形状に形成
されたネット又はシート10と、このネット又はシート10
に所定間隔おきに取り付けられた複数個の補強ブロック
11とを備えて構成されている(図3(b) 参照)。
【0034】ネット又はシート10には、盛り土7の法面
7aの凹凸に容易に追従して確実に添え付けられるよう
に、可撓性に優れ、かつ、耐腐食性及び耐候性に優れ
た、例えばジオテキスタイル等が使用され、更には、金
属製ネットも使用できる。
【0035】補強ブロック11には、コンクリートブロッ
ク、その他合成樹脂ブロック等が使用され、更に、現地
の環境に応じて様々な形状、大きさ、色彩の自然石、自
然石を真似た擬石等が使用されている。
【0036】また、各補強ブロック11の背面部には、盛
り土補強部材9の端部を連結するための連結部11a が突
設されている(図3(c),(d) 参照)。
【0037】更に、隣接する補強ブロック11と11との間
には、盛り土7の地肌が露出するように一定の隙間を確
保して、その隙間に後で緑化を図れるようにしてもよ
い。
【0038】盛り土補強部材9には、左右セル構造物8
を確実に保持でき、かつ、盛り土7の沈下、移動、流出
等をも阻止できるようなもの、例えば、鉄筋グリットや
鋼製帯状体、或いはジオテキスタイル等が使用されてい
る。
【0039】この実施例によれば、崩壊し易い盛り土を
確実に保持できる効果がある。
【0040】実施例4.図4(a),(b) は、この発明に係
るセル構造物による補強土構造物の一実施例を示し、図
において、符号12は所定高さに構築された盛り土、13は
盛り土12を充填しつつ、複数層に設置され、盛り土12を
崩壊しないように保持するセル構造物である。
【0041】セル構造物13は、所定大きさの矩形状に形
成されたネット又はシート14と、このネット又はシート
14の一部分に所定間隔おきに取り付けられた複数個の補
強ブロック15とを備えて構成されている(図4(b) 参
照)。
【0042】ネット又はシート14は盛り土12内に埋設さ
れ、盛り土12の沈下、移動、流出等を防止する底部14a
と、この底部14a の左右両端より盛り土12の左右法面12
a に沿ってそれぞれ立ち上げられ、左右法面12a,12a を
保持する左右側部14b,14b と、この左右側部14b,14b の
上端部より盛り土12内に埋設され、左右側部14b,14bの
上端を固定する固定部14c,14c とを備えて構成されてい
る。
【0043】施工の際には、シート又はネット14の背部
に土のう49を積み重ねて形状を保持した上で、背部に盛
り土して左右固定部14c,14c を盛り土12内に巻き込んで
転圧する。
【0044】また、ネット又はシート14には、盛り土12
の法面12a の凹凸に容易に追従し、かつ、盛り土12の転
圧に容易に追従できるように可撓性に優れ、かつ、永年
の使用にも充分耐えられるように耐腐食性及び耐候性に
優れた、例えばジオテキスタイル等が使用されている。
【0045】補強ブロック15には、コンクリートブロッ
ク、その他現地の環境に応じて様々な形状、大きさ、色
彩の自然石、更には、自然石を真似た擬石等が使用され
ている。
【0046】また、補強ブロック15はネット又はシート
14の左右側部14b,14b に所定間隔おきに取り付けられ、
また、隣接する補強ブロック15と15との間には、盛り土
12の法面12a が露出するように一定の隙間を確保して、
後で緑化を図れるようにしてもよい。
【0047】この実施例によれば、崩壊し易い盛り土を
確実に保持できる効果がある。
【0048】実施例5.図5(a),(b),(c) は、この発明
に係るセル構造物による補強土構造物の一実施例を示
し、図において、符号16は所定高さに構築された盛り
土、17はこの盛り土16の両側に、盛り土16の上下方向及
び横方向に連接して設置され、盛り土16を崩壊しないよ
うに保持するセル構造物、18は上下に隣接するセル構造
物17と17とを連結する連結棒、そして、符号19は左右セ
ル構造物17と17とを連結する連結棒である。
【0049】セル構造物17は盛り土16の法面16a に沿っ
て立ち上がる傾斜部17a と、この傾斜部17a の下端部よ
り盛り土16内に水平に突設された水平部17b と、傾斜部
17aにその上下及び左右方向に所定間隔おきに取り付け
られた複数個の補強ブロック17c とを備えて構成されて
いる。
【0050】傾斜部17a 及び水平部17b は、剛性の高い
鉄筋グリットやラス金網等から一体的に形成されてい
る。このため、それ自体で自立するので、セル内部の盛
り土や粒状体の転圧が容易となり、作業性が著しく向上
する。
【0051】また、傾斜部17a の上端部には連結棒18が
挿通されるリング状の連結部17d が形成され、水平部17
b の先端部には連結棒19が挿通されるリング状の連結部
17eが形成されている。このようにしてきわめて大規模
な盛り土構造物を容易に構築できる。
【0052】補強ブロック17c にはコンクリートブロッ
ク、或いは花こう岩等の自然石を真似た擬石が使用され
ている。
【0053】このような構成において、上下に隣接する
セル構造物17と17とは、下側に位置するセル構造物17の
傾斜部17a の連結部17d を上側のセル構造物17の網目に
貫通させるとともに、この連結部17d に連結棒20を挿通
することにより連結されている(図5(c) 参照)。
【0054】また、左右セル構造物17と17とは、水平部
17b 先端の連結部17e を互いに重ね合わせるとともに、
この連結部17e に連結棒19を挿通することにより連結さ
れている。
【0055】実施例6.図6(a),(b) は、この発明に係
るセル構造物による補強土構造物の一実施例を示し、図
において、符号21は所定高さに盛られた盛り土、22はこ
の盛り土21の左右両側に設置され、盛り土21の左右法面
21a,21a を保持するセル構造物、23は盛り土21内に複数
層に埋設され、盛り土21を沈下、移動、流出等しないよ
うに保持すると共に、左右セル構造物22と22とを連結し
て固定する盛り土補強部材、そして、符号23a は盛り土
補強部材21の両端を左右セル構造物22,22 に連結する連
結棒である。
【0056】セル構造物22は、盛り土21の法面21a に沿
って立ち上がる側面部22a と、この側面部22a の上下両
端部より盛り土21内に水平に突設された水平部22b と、
側面部22a に所定間隔おきに取り付けられた複数個の補
強ブロック22c とを備えて構成されている。
【0057】セル構造物22の側面部22a と上下水平部22
b,22b は剛性の大きい鉄筋グリット若しくはラス金網等
から断面略溝状に一体的に構成されている。
【0058】また、補強ブロック22c には、コンクリー
トブロック、或いは花こう岩等の自然石を真似た擬石が
使用されている。
【0059】盛り土補強部材23には盛り土21を沈下、移
動、流出等しないように確実に保持すると共に、左右セ
ル構造物22と22とを強固に連結して固定できるもの、例
えば、ジオテキスタイル等の可撓性のメッシュが使用さ
れている。
【0060】また、盛り土補強部材23の端部はセル構造
物22の水平部22b の網目より反対側にU字状に突出さ
せ、この突出部分に連結棒23を挿通することにより、セ
ル構造物22の水平部22b に連結されている。
【0061】実施例7.図7(a),(b),(c),(d) は、この
発明に係るセル構造物による補強土構造物の一実施例を
示し、図において、符号24と25は、地盤面上に互いに連
結して建て付けられ、複数の粒状物又は硬化物の充填空
間26を構成するセル構造物、27は隣接するセル構造物24
と24及びセル構造物24と25とを連結する鉄筋等からなる
連結棒、そして、符号28は充填空間26に充填された土砂
や砕石等の粒状物、或いはソイルセメント等の硬化材で
ある。
【0062】セル構造物24及び25は、共に剛性の大きい
鉄筋グリットやラス金網等より矩形板状に構成されてい
る。また、セル構造物24は一定の曲率を有して凹曲面状
に構成され、かつ、全体に複数個の補強ブロック29が取
り付けられている。
【0063】また、セル構造物24及び25の両端部には連
結棒27を挿通可能なU字状の継ぎ手部24a,25a がそれぞ
れ形成されている。そして、隣接するセル構造物24と25
及びセル構造物24と25とは、継ぎ手部24a と25a とを重
ね合わせるとともに、継ぎ手部24a 及び25a に連結棒27
を挿通することにより連結されている(図7(d)参
照)。
【0064】尚、このセル構造物においては、底部と天
井部は特に設けられてない。
【0065】実施例8.図8(a),(b),(c) は、この発明
に係るセル構造物による補強土構造物の一実施例を示
し、図において、符号30は、地盤面上に互いに連結して
建て付けられ、複数の粒状物又は硬化物の充填空間31を
構成するセル構造物、32は隣接するセル構造物30と30と
を連結する鉄筋等からなる連結棒、そして、符号33は填
空間31に充填された土砂や砕石等からなる充填材であ
る。
【0066】セル構造物30は剛性の大きい鉄筋グリット
やラス金網、或いはエキスパンドメタル等より所定の曲
率を有して凹曲面状に構成され、かつ、全体に複数個の
補強ブロック34が取り付けられている。
【0067】また、セル構造物30の一端部には連結棒32
を挿通可能なU字状の連結部31a が形成されている。そ
して、隣接するセル構造物30と30とは、一方のセル構造
物30の連結部30a を他方のセル構造物30の網目に挿通す
るとともに、連結部30a に連結棒32を挿通することによ
り連結されている(図8(c) 参照)。
【0068】実施例9.図9(a),(b) 及び図10(a),(b)
は、この発明に係るセル構造物に補強土構造物の一実施
例を示し、図において、符号35は地盤面上に互いに連結
しつつ設置され、複数の粒状物又は硬化物の充填空間36
を構成するセル構造物、37は隣接するセル構造物35と35
とをとを連結する鉄筋等からなる連結棒、そして、符号
38は土砂充填空間36に充填された土砂や砕石等の粒状
物、或いはソイルセメント等の硬化材である。
【0069】セル構造物35は、剛性の大きい鉄筋グリッ
トやラス金網等より凹曲面状に形成され、かつ、全体に
複数個の補強ブロック39が取り付けられている。
【0070】また、セル構造物35の端部には連結棒37を
挿通可能なリング状の連結部35a が形成されている。
【0071】そして、隣接するセル構造物35と35とは、
連結部35a と35a とを重ね合わせるとともに、双方の連
結部35a に連結部を挿通することにより連結されている
(図9(b),図10(b) 参照)。
【0072】実施例10.図11(a),(b),(c),(d) は、この
発明に係るセル構造物による補強土構造物の一実施例を
示し、図において、符号40は補強土構造物の連続方向に
連結しつつ平行に設置された第一セル構造物、41は左右
第一セル構造物40,40 間に、その両端を左右第一セル構
造物40,40 に連結しつつ左右第一セル構造物40,40 の連
続方向に所定間隔おきに設置された第二セル構造物、42
は隣接する第一セル構造物40と40及び第一セル構造物40
と第二セル構造物41とを連結する連結棒、そして、符号
43は左右第一セル構造物40と第二セル構造物41とによっ
て構成された充填空間44に充填された土砂や砕石等の粒
状物、或いはソイルセメント等の硬化材である。
【0073】第一セル構造物40及び第二セル構造物41
は、共に剛性の大きい鉄筋グリット若しくはラス金網等
から矩形板状に構成され、かつ、第一セル構造物40には
全体にわたり複数個の補強ブロック45が取り付けられて
いる。
【0074】また、第一セル構造物40の一端部及び第二
セル構造物の両端部には、連結棒42を挿通するためのU
字状の連結部40a 及び連結部41a がそれぞれ形成されて
いる。
【0075】そして、隣接する第一セル構造物40と40及
び第一セル構造物40と第二セル構造物41とは、連結部40
a と41a とを重ね合わせるとともに、双方の連結部40a
と41a とに連結棒42を挿通することにより連結されてい
る(図11(d) 参照)。
【0076】尚、図12(a),(b) 及び図13も、略同じ構成
の補強土構造物を示し、図13において、符号46は各セル
構造物の内側に所定厚さに充填されたソイルセメント等
の硬化材、47はこの硬化材46の内側に充填された土砂若
しくは砕石等の粒状物である。
【0077】
【発明の効果】この発明に係るセル構造物は、以上説明
したように構成され、シート又はネットより、内部に粒
状物又は硬化物を充填できるように構成され、かつ、少
なくとも一側部に複数個の補強ブロックを取り付けるこ
とにより構成されているので、擁壁等して構築された盛
り土をきわめて安定した状態に保持できるとともに、盛
り土表面を補強ブロックによって補強及び装飾できる効
果がある。
【0078】また、シート又はネットとして、ジオテキ
スタイル等の可撓性を有するものを使用すれば、設置地
盤や盛り土表面の凹凸及び盛り土の転圧に容易に追従さ
せることができるので、きわめて安定した状態に設置す
ることができ、また、盛り土の転圧もし易く、施工性が
きわめてよい。
【0079】また、鉄筋メッシュ等の金属製でも、表面
側に面する少なくとも一側面にその全体にわたって補強
ブロックが取り付けられているので、腐食による汚れを
防止することができ、永年にわたり当初の美観を保持で
きる効果がある。
【0080】また、表面がコンクリートブロックのよう
な剛性材料を用いているにもかかわらず、シート、ネッ
ト、金網等の可撓性によって応力集中を防ぎ、外力並び
に内圧による破壊を防止することができる。
【0081】更に、複数のセル構造物を連結しつつ設置
し、それぞれのセル構造物に粒状物や硬化物を充填し、
かつ、各セル構造物をその背部に構築された盛り土に補
強部材によって強固に固定することにより、大規模の補
強土構造物も容易に構築できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は、この発明に係るセル構造物の一実施例
の縦断面図、(b) は、(a) に示すセル構造物の斜視図、
(c) は他のセル構造物の斜視図である。
【図2】(a) 及び(b) は、この発明に係るセル構造物に
よる補強土構造物の一例を示す縦断面図である。
【図3】(a) は、この発明に係るセル構造物による補強
土構造物の一例を示す縦断面図、(b) は、この発明に係
るセル構造物を展開した状態の一部平面図、(c) 及び
(d) は一部縦断面図である。
【図4】(a) は、この発明に係るセル構造物による補強
土構造物の一例を示す縦断面図、(b) は、この発明に係
るセル構造物の展開した状態の斜視図である。
【図5】(a) は、この発明に係るセル構造物による補強
土構造物の一例を示す縦断面図、(b) は、この発明に係
るセル構造物の縦断面図、(c) は、上下セル構造物の連
結部を示す縦断面図である。
【図6】(a) は、この発明に係るセル構造物による補強
土構造物の一例を示す縦断面図、(b) は、この発明に係
るセル構造物の縦断面図である。
【図7】(a) は、この発明に係るセル構造物による補強
土構造物の一例を示す斜視図、(b) 及び(c) は、この発
明に係るセル構造物の斜視図、(d) はセル構造物の連結
部の横断面図である。
【図8】(a) は、この発明に係るセル構造物による補強
土構造物の一例を示す横断面図、(b) は、この発明に係
るセル構造物の斜視図、(c) はセル構造物の連結部の横
断面図である。
【図9】(a) は、この発明に係るセル構造物による補強
土構造物の一例を示す横断面図、(b) は、セル構造物の
連結部の横断面図である。
【図10】(a) は、この発明に係るセル構造物による補
強土構造物の一例を示す横断面図、(b) は、セル構造物
の横断面図である。
【図11】(a) は、この発明に係るセル構造物による補
強土構造物の一例を示す横断面図、(b),(c) は、セル構
造物の斜視図、(d) はセル構造物の連結部の横断面図で
ある。
【図12】(a),(b) は、この発明に係るセル構造物によ
る補強土構造物の一例を示す横断面図である。
【図13】この発明に係るセル構造物による補強土構造
物の一例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1…セル本体、2…補強ブロック、3…盛り土、4…セ
ル構造物、5…粒状物又は硬化材、6…盛り土補強部
材、7…盛り土、8…セル構造物、9…盛り土補強部
材、10…ネット又はシート、11…補強ブロック、12…盛
り土、13…セル構造物、14…ネット又はシート、15…補
強ブロック、16…盛り土、17…セル構造物、18,19 …連
結棒、20…、21…盛り土、22…セル構造物、23…盛り土
補強部材、24,25 …セル構造物、26…充填空間、27…連
結棒、28…粒状物又は硬化材、29…補強ブロック、30…
セル構造物、31…充填空間、32…連結棒、33…粒状物又
は硬化材、34…補強ブロック、35…セル構造物、36…土
砂充填用空間、37…連結棒、38…粒状物又は硬化材、39
…補強ブロック、40…第一セル構造物、41…第二セル構
造物、42…連結棒、43,46 …粒状物又は硬化材、44…充
填空間、45…補強ブロック、47…硬化材。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート又はネットより構成され、かつ、
    内部に粒状物又は硬化物を充填して設置されるセル構造
    物において、少なくとも一側部に複数個の補強ブロック
    を取り付けてなることを特徴とするセル構造物。
  2. 【請求項2】 蛇かご又はフトンかごより構成され、か
    つ、内部に粒状物又は硬化物を充填して設置されるセル
    構造物において、少なくとも一側部に複数個の補強ブロ
    ックを取り付けてなることを特徴とするセル構造物。
  3. 【請求項3】 シート又はネットより構成され、かつ、
    内部に粒状物又は硬化物を充填して設置されるセル構造
    物において、少なくとも一側部に複数個の補強ブロック
    を備え、かつ、互いに連結しつつ設置してなることを特
    徴とするセル構造物。
  4. 【請求項4】 シート又はネットより構成され、かつ、
    内部に粒状物又は硬化物を充填して設置されるセル構造
    物において、少なくとも一側部に複数個の補強ブロック
    を取り付け、かつ、内部を前記粒状物又は硬化物を充填
    可能な複数の空間に仕切られるように互いに連結しつつ
    設置してなることを特徴とするセル構造物。
  5. 【請求項5】 シート又はネットより構成され、かつ、
    内部に粒状物又は硬化物を充填して設置されるセル構造
    物において、前記セル構造物の背部に構築された盛り土
    中に敷設され、前記セル構造物を固定する補強部材を備
    えてなることをセル構造物。
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