JP2019105040A - 擁壁用積ブロック - Google Patents

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【課題】従来の大型コンクリートブロックを用いたコンクリート構造物には、地山とコンクリート壁材接触面において、不連続面を形成するという性質を有している。この不連続面は、コンクリート擁壁の安定に関しては、コンクリート擁壁と地山の摩擦角度を小さくし、安定計算上では、擁壁の転倒、滑動に対して、非常に不利に働く。【解決手段】外壁面として連続する平面を形成する壁材と、構造物内部若しくは地山との接触面方向に設置するフレーム材と、該フレーム材と前記壁材とを連結する連結材若しくは桁材とを備えるブロック体。【選択図】図1

Description

本発明は、ブロック積みを利用した擁壁等の土木構造物の築造に関するものである。
土木構造物築造に関して、労働力不足を補いつつ、一定の工期に、一定の品質を確保するため、プレキャスト製品の活用は不可欠な要素となっている。従来の現場打ちのコンクリート擁壁やコンクリート護岸に替わって、大型ブロック積みを活用した構築物築造が頻繁に行われている。
大型コンクリートブロック積みを活用した擁壁の構築について、一般的な工法を図10に示す。斜面の一部を切り取り、床掘の後、基礎コンクリート等でブロック設置の基礎を設け、ブロックを設置し、排水用の水抜きパイプを設置しつつ、胴込めコンクリートを打設する。背面に栗石等の裏込め材を投入する。同様な作業でブロックを積み上げることによって、もたれ式擁壁を構築する。このような大型ブロックの活用は、ブロックが自立し、型枠の設置・撤去が不要で、工期の短縮が図れるため、不安定な土工面の露出を最小期間にすることができるものである。
ブロック積擁壁は、一般に「経験に基づく設計法」(道路土工 擁壁工指針 平成24年度版 p168)によって、直高や背面地山及び盛土において、非常に限られた範囲でのみ施工されてきた。一方で、コンクリート擁壁に代表される一般のコンクリート構造物は、例えばコンクリート擁壁における擁壁の自重、背面の土圧、地震の影響、地盤の支持力、壁面摩擦力等、種々の要素を勘案し、構造物の滑動に対する安定、転倒に対する安定、支持に対する安定等の照査を行った上で、構造物の形状が決定される(例えば、上記文献p162〜p163参照)。そこで、出願人は、特願2017−138674で、このような安定性の照査を行った上、必要な断面のコンクリート構造物を構築しうるように、控え長、表面勾配、背面勾配が自由に設定できる大型コンクリートブロックを提案し、本ブロックを用いた種々のコンクリート構造物の構築を提案している。
しかしながら、前記出願人提案のコンクリートブロックを含めて、従来の大型コンクリートブロックを用いたコンクリート構造物には、一般に地山とコンクリート壁材接触面において、完全な不連続面を形成するという性質を有している。この不連続面は、コンクリート擁壁の安定に関しては、コンクリート擁壁と地山の摩擦角度を小さくし、安定計算上では、擁壁の転倒、滑動に対して、不利に働く。
また、従来の胴込めコンクリート及び裏込めコンクリート一体型の積ブロックとしては、間知ブロックや大型ブロックにもあるが、自立性がないか或いは自立性が低く不安定な構造となっている。
大型コンクリートブロックを用いた擁壁において、ブロック背面と地山斜面の間に枠材を設け、コンクリートを打設してブロックと一体にすることによって、裏込め材をブロックとの一体化を図り、擁壁としての安定を図る工法が提案されている(特開2005−98095)。
ブロックを用いた擁壁において、地山斜面に棒状補強材を押し込み、コンクリートブロックと該棒状補強材を連結させる斜面補強擁壁の提案(特開平11−210004)には、地山とブロックの不連続面の形成を是正する効果もある。
出願人は、前記の特願2017−138674における控え長、表面勾配、背面勾配が自由に設定できる大型コンクリートブロックによって、重力式擁壁や堤形式の構造物を構築しうることを示している(図11)。
特開2005−98095号公報 特開平11−210004号公報 特願2017−138674号
道路土工 擁壁工指針 平成24年度版 社団法人日本道路協会出版
従来の大型コンクリートブロックを用いたコンクリート構造物は、地山とコンクリート壁材接触面における不連続性を有している。このような不安定性を是正するための方法として、前記の特許文献1及び特許文献2の提案は、工期面やコスト面での負担が大きい問題点がある。また、出願人提案(特許文献3)控え長、表面勾配及び背面勾配を自在にし得るコンクリートブロックを用いた重力式擁壁等を構築する場合、下段部に設置するほどコンクリートブロックが大きくなり、現場への搬入や現場での組み立てなど取り扱いに困難が生じる。
水平方向若しくは鉛直方向に連設し、内包する空間に充填材を充填することによって、構造物を構築するための自立するブロック体であって、対峙する壁材及びフレーム材並びに該両材を連結する少なくとも上弦材、下弦材及び斜材を有する安定した骨組み平面を複数面形成する連結材を備えたブロック体。
水平方向若しくは鉛直方向に連設し、内包する空間に充填材を充填することによって、構造物を構築するための自立するブロック体であって、対峙する壁材及びフレーム材並びに該両材を連結する複数の桁材を備えたブロック体。
切土法面若しくは盛土法面を形成する工程若しくは型枠を設置する工程と、
水平方向若しくは鉛直方向に請求項1若しくは請求項2のブロック体を連設する工程と、
前記ブロック体の内包空間及び該ブロック体の外側で切土法面、盛土法面若しくは型枠とに挟まれた空間に、同時に充填材を投入する工程と、
を備えた構造物を構築する方法。
複数の対となる請求項1若しくは請求項2のブロック体を外側に壁材、内側にフレーム材を配して連設する工程と、
前記ブロック体の内包空間及び該ブロック体の外側で対峙するブロック体とに挟まれた空間に同時に充填材を投入する工程と、
を備えた構造物を構築する方法。
本発明は、自立性を有するブロック体であり、なおかつコンクリートブロックとして中詰め充填材と裏込め充填材料にコンクリートを一体的に充填でき、ブロック積みによるコンクリート構造物を構築しうるコンクリートブロックとしては極めて自立性と安定性に優れたブロック体と言える。本発明を用いた大型コンクリートブロックによって構築した擁壁等の構造物では、地山と構造物との接触面において、不連続面を形成するという性質が改善され、地山と一体的に構造物が構築され、構造物と地山との間の摩擦角度に大きな値を期待でき、構造物の安定に寄与する。また、従来コンクリートブロックの適用ができなかった重力式擁壁や築堤やダム本体等の構造物への活用が可能になった。
図1は、本発明による壁材とフレーム材の勾配が同一の請求項1のブロック体の説明図である。(実施例1) 図2は、本発明による壁材とフレーム材の勾配が異なる請求項1のブロック体の説明図である。(実施例2) 図3は、本発明による請求項2のコンクリートブロックの説明図である。(実施例3) 図4は、本発明の請求項1のブロック体を切土法面に用いた擁壁構築の説明図である。(実施例4) 図5は、壁材とフレーム材の勾配が異なるブロック体を切土法面に用いた擁壁構築の説明図である。(実施例5) 図6は、本発明のブロック体を盛土法面に用いた擁壁構築の説明図である。(実施例6、実施例7) 図7は、本発明のブロック体を用いたコンクリート堰堤の説明図である。(実施例8) 図8は、本発明のブロック体を用いた堤の構造物の説明図である。(実施例9) 図9は、請求項1及び請求項2に係るブロック体の連結材の結合部の詳細図である。(実施例1、実施例2) 図10は、従来のコンクリートブロックを用いた擁壁構築の説明図である。 図11は、従来の出願人提案のブロック体を用いた重力式擁壁の説明図である。
一般に擁壁5(図4〜図6)の築造に関し、擁壁面の空間側を擁壁の前若しくは表といい、地盤側を後若しくは背と呼ぶ。擁壁の部位に関しては、それぞれ擁壁前面51、擁壁後面若しくは擁壁背面52という。本発明のブロック体1に関して、壁材2側を前面側とし、フレーム材3側を背面側とするが、重力式擁壁や堤のような構造の場合は、対となる一組のブロック体(図7、図8)に関して、壁材は外側であり、フレーム材は内側とする。本発明のブロック体での充填材に生コンクリートを使用する場合、連設するブロック体の壁材とフレーム材の裏面に接して該フレーム材裏面を覆う面とに挟まれた空間を内包空間16(図1(1)及び(3)の16の範囲)と呼び、該内包空間に打設するコンクリートを胴込めコンクリート17と呼ぶ。前記フレーム材裏面より、背後の空間(以下裏込め空間59という。)を打設するコンクリートを裏込めコンクリート60と呼ぶ。勾配に関しては、水平からの立ち上リが、横1.0に対して縦1.0を1割勾配と呼び、横0.1乃至0.9に対して縦1.0を1分乃至9分勾配という。
図1は、壁材2及びフレーム材3が5分勾配の本発明のブロック体1である。本例では、壁材の縦横の長さ(図1(3)側面図壁材斜長に対する図1(1)平面図若しくは図1(2)正面図の壁材の横幅)の比率は約1:1.5である。フレーム材3の縦材33の長さは、壁材の縦長と同じであり、横材32は、縦材と同程度の長さ(縦材と横材で形成される隅角部は重複して長さとしている。)となっており、図1(4)の背面図では孔抜きされた略正方形となっている。壁材背面にはフレーム材に向かい合う状態で凸状の部分を設け、連結材41の結合部21としている。フレーム材の4隅付近には、連結材のフレーム材結合部31を配している。本例は、壁材及びフレーム材がコンクリート製で連結材が鋼材のブロック体である。連結材の配置は、図1(3)の側面図に示す。1組の連結材である略水平の上弦材42及び下弦材43並びに該両弦材の間に配置する斜材44は、鉛直な骨組み平面49を形成している。壁材上部には、上弦材と重ねて斜材を結合する結合部があり、下部には、下弦材を結合する結合部がある。フレーム材の上部には上弦材のフレーム材結合部があり、下部には、下弦材及び斜材のフレーム材結合部がある。図1(1)の平面図に示すように上弦材、下弦材及び斜材(平面図上は、上弦材のみ示されている。)からなる1組の連結材の鉛直な骨組み平面が左右に2組配置されている。フレーム材横材及び縦材は、無筋のコンクリートで、壁材にはメッシュ筋が配置されているが用心鉄筋で、図上では省略する。フレーム材の隅角部は、応力の集中を緩和するハンチ34を設けている。ずれ止め18は、縦方向連設する際に、直線配列や千鳥配列に対応できるように、壁材上面の中心線から1/4の左右位置に凸部、下面に凹部を設けている。吊り金具19は、壁材とフレーム材の3点釣りとなっている。ブロック体の内包空間16とは、図1(1)及び(3)における16の範囲であり、壁材背面とブロック体後面12を延長する平面とブロック体側面15を延長する平面に囲まれた空間であるとする。図1(3)に示すように、壁材、フレーム材の上下面に水平面を形成する加工がなされているが、上方に連設する際の安定を勘案したものである。楔形のスペーサー等によって水平面を確保する場合もある。ブロック体としては、高さ1m程度を想定している。
図2のブッロク体1は、壁材2の勾配5分、フレーム材3の勾配2分で、前記同様に壁材及びフレーム材がコンクリート製で、連結材41が鋼材のブロック体である。フレーム材は、2分勾配であるが、図2(4)の背面図は孔抜きされた略正方形となっている。図2(3)側面図に示すように、結合部21及びフレーム体結合部31並びに連結材の配置は、図1のブロック体と類似するが、ブロック体上面13とブロック体下面14における壁材とフレーム材の設置間隔が異なるため、ブロック体の上下方向の連設には、連結材の長さを調整する必要がある。本ブロック体に示すように、壁材の勾配、フレーム材の勾配、連結材の長さを自由に設定できることによって、これまでのコンクリートブロックでは構築しえなかったコンクリート構造物の築造が可能になった。コンクリートブロックとしては、前記同様高さ1m程度を想定している。
図1及び図2のブロック体1の結合部21の詳細は、図9に示す。 壁材2とフレーム材3を連結する連結材41は、所定の圧縮強度、引張強度及び曲げ強度を有する断面の鋼材を使用している。両弦材(42,43)は、L型鋼47を用い、斜材44は平鋼48を用いている。各部材とも両端部にはボルト貫入孔45が設けられている。結合金具には、径16mmで長さ50mm程度の結合ボルト46を用い、接合面22に設けられたインサート穴23のインサートと対になっており、螺入できる。図9(1)及び図9(3)に示すように、連結材の上弦材42は、水平面を上方に、下弦材43は水平面を下方になるようにL形鋼を配して壁材及びフレーム材を連結し、結合部では接合面に単独又は斜材と重ねて、ボルト締結されている。フレーム材3のフレーム材結合部31も上記壁材の結合部と同様であり、図面は省略する。これらの壁材の結合部及びフレーム材結合部による結合によって、一組の上弦材、下弦材及び斜材は、配置形状が変化しない安定した骨組み平面49を形成する。そして、図1及び図2に示すような骨組み平面を2組備えることによって、壁材とフレーム材の配置形状は安定したものとなる。
図3は、本発明請求項2のブロック体1の実施例となるコンクリートブロックである。図3(3)側面図に示すように、壁材2及びフレーム材3は、5分勾配である。図3(1)平面図、図3(2)正面図及び図3(4)背面図に示すように、壁材及びフレーム材の形状は、実施例1の図1のブロック体と略同一である。図3(1)及び(3)に示すように、壁材背面からフレーム材に水平に延びた桁材4がフレーム材の4隅で結合されている。フレーム材及び桁材は、無筋のコンクリートブロックとして自立し、上方に連設するのに支障のない程度の断面形状となっている。
図4が実施例1の壁材2及びフレーム材3が5分勾配のブロック体1を用いた擁壁5構築の実施例である。比較的安定した軟岩の地山55における道路拡幅工事等を施工する場合を実施例として示す。施工手順は、以下の通りである。(1)ブロック背面勾配と同じ勾配で、ブロック背面より裏込め空間59の厚みを控えて切土工を行う。本例では5分勾配の切土面56で、裏込め空間の控え幅は裏込めコンクリート60の骨材径を配慮して生コンクリートの回り込みの容易さを配慮する必要がある。10cm以上が望ましい。(2)図4(2)切土面正面図(図ではB−B断面)に示すように、切土面に透水マット63を張設する。透水マットは切土面側に透水面、ブロック体側に不透水面とし、水抜き管62の設置場所では不透水面を孔抜きし、透水マットからの地下水を水抜き管に誘導する。切土面の概ね2m以下に1箇所程度の水抜きパイプを配管する。(3)床掘面に基礎コンクリート53を打設する。(4)図4(3)及び(4)に示すように、基礎コンクリート上に最下段のブロック体を設置する。(5)図4(3)に示すように、最下段のブロック体前面の埋戻し材64を投入し、締め固めた後に、ブロック体の胴込めコンクリート17と切土面に接する裏込めコンクリート60を同時に打設する(図4(3)では、2段目ブロック体設置後の胴込め及び裏込めコンクリート位置を示している。)。(6)最下段コンクリートブロックの上に2段目のコンクリートブロックを設置する。図4(4)では、ブロック体を設置後の正面図を示しているが、ブロック体を上下に同位置に設置する直線配列としている。コンクリートの打ち継ぎ目は、図4(3)に示すようにブロック体の中程の高さの面とする。現場打ちコンクリートによって、ブロック体を含む構造物の一体性を確保するためである。(7)次に、3段目のブロック体を設置し、胴込め及び裏込めコンクリートを打設する。(8)順次ブロック体設置とコンクリート打設を繰り返し、構造物を構築する。実施例1のブロック体は、極めて自立安定性が高く、胴込めコンクリート打設によって、ブロック内空断面からブロック裏の部分へとコンクリートが回り込み背面地山間の裏込めコンクリートが打設される。実施例3のコンクリートブロックを用いた擁壁構築も同様であり、図は省略する。
従来のブロック積擁壁とは異なり、基礎地盤と背面地盤に支持された構造物として、擁壁自体の安定性の照査を求められるもたれ式擁壁5を本発明の実施例2のブロック体1を用いて構築する実施例を図5に示す。図5は、安定計算によって、切土法面56に設置するもたれ式擁壁が表面5分背面2分で天端幅が所定の長さである。図5(1)側面図に示すように、壁材2が5分勾配で、フレーム材3が2分勾配で、最下段から最上段に至る高さ方向の位置によって、壁材とフレーム材の間隔が異なる。これは、連結材41を所定の長さにして、壁材とフレーム材を連結するブロック体1を工場製作する。但し、場合によっては、現場で連結材を組み立てることもあり得る。施工手順は、実施例4と同じである。水抜き管62等は省略している。図4(2)正面図に示すように、ブロック体は縦方向に、実施例4と同様に直列積の例を行い、横方向にはブロック積擁壁の起終点に施工時に必要な留め型枠58を設置している状況である。
図6(1)が盛土法面における実施説明図である。実施例3のブロック体1であるコンクリートブロックを盛土法面に設置して、擁壁を構築している。原地盤面上に盛土を施工する場合の施工手順は、以下の通りである。(1)原地盤にコンクリートブロック基礎53を設ける。ブロック基礎は、前記切土の場合と同様であるが、必要に応じて基礎栗石工54等を施工する。(2)コンクリートブロック基礎53の施工と並行して、コンクリートブロック背後の盛土の敷き均し・締固めを行い、所定の位置に盛土法面56を整正する。(3)ブロック基礎の上に最下段のコンクリートブロックを設置する。(4)コンクリートブロックと盛土法面間に盛土法面に接して裏込め材として、栗石61等を配置するが、裏込めコンクリートの打設空間は残す。(5)コンクリートブロックの設置とその背後裏込め栗石工施工後、裏込め栗石の前面に抜き型枠65を設ける。抜き型枠に関しては、本ブロックのフレーム材の背面にスペーサー66を設けることで容易に設置できる。コンクリートブロックの胴込めコンクリートと裏込めコンクリートを同時に打設する。コンクリートの打設の打ち継ぎ目は、前記と同様にコンクリートブロックの中程の高さの位置に設ける(図4(3)と同様)。(6)順次盛土施工とコンクリートブロック設置及びその後のコンクリート打設を繰り返し、構造物を構築する。実施例1の図1のブロック体を用いた擁壁構築も同様であり、図は省略する。
図6(2)に示すのは、盛土法面に重力式擁壁を構築する実施例である。擁壁前面51が5分で、擁壁背面52が鉛直の重力式擁壁である。実施例4に示した基礎工設置後、擁壁前面のブロック体1と擁壁背面に型枠57を設置し、必要な箇所に水抜き管62を設置し、ブロック体の内包空間16とブロック体外側と型枠間の空間に同時にコンクリートを打設することによって、コンクリート擁壁は構築される。擁壁背後の栗石等の設置に関しては、図示を省略している。
図7は、コンクリート堰堤構築に係る実施例の説明図である。図7(1)に堰堤本体の下流側からの正面図、図7(2)に堰堤平面図を示し、図上の中央の水通し部の断面におけるブロック体の組立状況を図7(3)のブロック体1の組立て側面図に示す。図7(3)によると、堰堤本体の下方部では、上流側に壁材2及びフレーム材3を1分勾配のブロック体と下流側に壁材及びフレーム材を2分勾配とするブロック体を、水平方向に対となる状態で連設して配置し、対となるブロック間の内側のブロック間空間68を形成し、ブロック体内包空間16と同時にコンクリートを打設する工法を採用する。堰堤上方部では、上流側に1分勾配の壁材、下流側に2分勾配の壁材を有するブロック体を設置し、天端付近では、上下流側とも鉛直の壁材を有するブロック体を設置する。本図では、堤体の厚み大きい下方部で、本発明に係るブロック体を活用している。
図8では、複数の対となる実施例2のブロック体1を外側に壁材2、内側にフレーム材3を配して連設した実施例を示す。壁材とフレーム材の勾配が異なるブロック体1を連設した実施例である。図8(1)の側面図に示すように、壁材が5分勾配、フレーム材は鉛直である。構造物全体の形状を勘案し、ブロック体を配置する必要があるが、フレーム材に関しては、鉛直である必要はない。図8のブロック体の連設は、連設したブロック体全体としての自立した安定性を有し、高さ方向に全ブロック連設後、内包空間16及びブロック間空間68にコンクリート打設を実施することが可能である。但し、堤の勾配が例えば、1割といった大きな勾配の場合は、低段部の壁材とフレーム材の間隔が拡がり、ブロック体の運搬が困難となり、実施例7(図6(2))に示すようなブロック体の擁壁背面52を線対象に左右に配置する施工方法を取らざるを得ない。
1 ブロック体、11 前面、12 後面、13 上面、14 下面、15 側面、16 内包空間、17 胴込め材若しくは胴込めコンクリート、18 ずれ止め部、19 吊り金具、
2 壁材、21 結合部、22 接合面、23 インサート穴
3 フレーム材、31 フレーム材結合部、32 フレーム材横材、33 フレーム材縦材、34 ハンチ
4 桁材、 41 連結材、42 上弦材、43 下弦材、44 斜材、45 ボルト貫入孔、46 結合ボルト、47 L型鋼、48 平鋼、49 骨組み平面
5 擁壁、51 擁壁前面、52 擁壁背面、53 基礎コンクリート、54 基礎栗石若しくは砕石、55 地山若しくは地盤、56 切取若しくは盛土法面、57 型枠、58 留め型枠、59 裏込め空間、60 裏込めコンクリート、61 裏込め栗石若しくは砕石、62 水抜き管、63 透水マット、64 埋戻し、65 抜き型枠、66 スペーサー、67 堤若しくはダム本体、68 ブロック間空間

Claims (4)

  1. 水平方向若しくは鉛直方向に連設し、内包する空間に充填材を充填することによって、構造物を構築するための自立するブロック体であって、対峙する壁材及びフレーム材並びに該両材を連結する少なくとも上弦材、下弦材及び斜材を有する安定した骨組み平面を複数面形成する連結材を備えたブロック体。
  2. 水平方向若しくは鉛直方向に連設し、内包する空間に充填材を充填することによって、構造物を構築するための自立するブロック体であって、対峙する壁材及びフレーム材並びに該両材を連結する複数の桁材を備えたブロック体。
  3. 切土法面若しくは盛土法面を形成する工程若しくは型枠を設置する工程と、
    水平方向若しくは鉛直方向に請求項1若しくは請求項2のブロック体を連設する工程と、
    前記ブロック体の内包空間及び該ブロック体の外側で切土法面、盛土法面若しくは型枠とに挟まれた空間に、同時に充填材を投入する工程と、
    を備えた構造物を構築する方法。
  4. 複数の対となる請求項1若しくは請求項2のブロック体を外側に壁材、内側にフレーム材を配して連設する工程と、
    前記ブロック体の内包空間及び該ブロック体の外側で対峙するブロック体とに挟まれた空間に同時に充填材を投入する工程と、
    を備えた構造物を構築する方法。
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