JPH06148430A - 偏光板用保護フィルム - Google Patents
偏光板用保護フィルムInfo
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- JPH06148430A JPH06148430A JP30142992A JP30142992A JPH06148430A JP H06148430 A JPH06148430 A JP H06148430A JP 30142992 A JP30142992 A JP 30142992A JP 30142992 A JP30142992 A JP 30142992A JP H06148430 A JPH06148430 A JP H06148430A
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Abstract
吸収特性及び色相いずれにも優れ、しかも高温・高湿条
件下でも光学特性の劣化が少ない偏光板用保護フィルム
を提供する。 【構成】 セルロースエステルフィルムに紫外線吸収性
ポリマーを含有する偏光板用保護フィルム。なお、前記
紫外線吸収性ポリマーが特定の紫外線吸収性基を有する
単量体の繰返し単位から誘導される重合体を含有するこ
と、前記セルロースエステルフィルムの偏光板との接着
側に親水性バインダーからなる接着層を設けることは好
ましい態様である。
Description
関し、更に詳しくは、光学的性能を要求される用途、例
えば液晶表示装置の偏光板等に広く使用されているセル
ロースエステルフィルムに、それ自体の耐久性や偏光膜
の液晶物質の保護のために紫外線吸収性能を付与する方
法に関する。
優れ、かつ屈折率の異方性の小さな膜を容易に作成する
ことが出来るため、偏光板の保護フィルム等の光学的用
途に広く使用されている。
ムは紫外線に長時間暴露されると黄変するという固有の
欠点を有している。このため、従来一般的には予めセル
ロースエステルの溶液中に紫外線吸収剤を混入し、この
溶液を用いてキャスティングフィルムとする方法や、特
開昭61-98301号に記載されているような紫外線吸収剤を
溶解した溶液をセルロースエステルフィルムに塗布又は
浸漬等の手段で付着又は含浸する方法などにより紫外線
吸収性を付与している。
エステルへの紫外線吸収能付与には、以下のような欠点
があった。
充分でない。
濃度を得るためには多量の添加を必要とする。
ロースエステルフィルムを貼り付けているが、接着剤の
接着性を向上する目的でセルロースエステルフィルムを
水酸化ナトリウムを含有させたアルカリ処理液に浸積し
て鹸化する方法を採っている。従来の紫外線吸収剤はセ
ルロースアセテートフィルムとの相溶性が必ずしも良く
ない。従って充分選択しないとアルカリ処理液に浸積し
乾燥した場合、表面に紫外線吸収剤の粒子が粗大化した
り結晶化したりして析出するものが多く、フィルムの透
明性を阻害したり紫外線吸収特性を低下したりすること
が多い。
を使用するため、作業安全性上、環境保全上好ましくな
い上に、アルカリ処理の前に帯電防止加工やハードコー
ト加工等の機能性付与の加工を行うと、アルカリ処理に
よって効果が減殺されるので、保護フィルムの機能性付
与はアルカリ処理後に限定される不利益があった。
板として用いられる場合、偏光板は過酷な耐湿熱性を満
足しなければならないが、特にその使用環境の厳しい高
温多湿の条件下、例えば80℃・90%RHの雰囲気下におい
て1000時間程度経時すると、前記のような方法で製作さ
れたフィルムは紫外線吸収剤が全体に均一に分散含有さ
れたものであるため、どれもセルロースエステルとの混
和性が悪かったり、ブリード現象により表面に結晶が析
出したりして光学特性を劣化させたり、又、それ自身が
紫外線、湿度、熱に対して充分安定でなかったりして紫
外線吸収性能が著しく劣化するため変色し、従来の紫外
線吸収剤では充分な要求性能を満たさないものが多い。
能が付与されたセルロースエステルフィルムの開発が望
まれていた。
剤しか使えなかったことによる上記問題点の解決に対し
種々検討を重ねた結果、セルロースエステルに対して相
溶性の優れた、紫外線吸収性基を有する単量体から誘導
される紫外線吸収性ポリマーを選択することにより、前
記ブリードアウトによる性能低下に対し著しい効果を発
揮する紫外線吸収剤のポリマーが使用できる様になっ
た。
でなく、高温・高湿下に於ける耐湿熱特性に対しても著
しい効果を有することが判明し本発明に至った。
外線吸収特性が良く、紫外光による着色などの変色を生
じない透明性の優れた偏光板用保護フィルムを提供する
ことにある。
ード現象により表面に移行して光学特性を損なうことの
無い、セルロースエステルと相溶性の良好な紫外線吸収
ポリマーを含有する偏光板用保護フィルムを提供するこ
とにある。
対して充分安定な紫外線吸収性ポリマーを含有する偏光
板用保護フィルムを提供することにある。
従来鹸化処理することで生じていた紫外線吸収剤の表面
への析出がなく、工程の簡略化にも繋がる偏光板用保護
フィルムを提供することにある。
ルフィルムに紫外線吸収性ポリマーを含有する偏光板用
保護フィルムによって達成できる。
(1)〜(5){〔化1〕〜〔化5〕}で示される紫外
線吸収基から選ばれる少なくとも一つを有する単量体の
繰返し単位から誘導される重合体を含有すること、及び
/又はセルロースエステルフィルムの片面に親水性バイ
ンダーからなる易接着処理層を塗設することは、本発明
の効果をより発揮できるので好ましい態様である。
下のような特徴がある。
物、桂皮酸系化合物等に比較して360〜400nmにおける分
光吸収濃度が極めて大きい。
の吸収濃度を得ることができ、更に420nm以上の可視光
を実質的に殆ど吸収しないのでセルロースアセテートフ
ィルムに適用しても着色しない。
ルフィルムに添加しても相溶性が良好なためアルカリ処
理液で鹸化しても粒子の粗大化や結晶析出が起こらず安
定であり不透明化しない。
て充分に安定であり、高温、高湿下に曝されても紫外線
吸収特性の低下が殆どなく、耐湿熱特性の優れたセルロ
ーストリアセテートフィルムを得ることができる。
について詳述する。
は、前記一般式(1)〜(5)で示される紫外線吸収基
を有する単量体から誘導される重合体であれば、如何な
るものでもよいが、好ましい型として下記一般式〔I〕
又は〔II〕で示される単量体の繰返し単位から誘導され
る重合体を挙げることができる。
数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表
し、Wは水素原子又は−COOR4を表す。
数6〜12のアリーレン基、炭素数7〜15のアリーレンア
ルキレン基、−O−、−CON(R3)−、
又は−CON(R6)−である。
CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−SO3−又は
価基を表し、kは0又は1を表す。ただし、X1がアリ
ーレン基の時Yの炭素数は1ではない。
数6〜12のアリール基を表し、R4、R5及びR6は各
々、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6
〜12のアリール基を表す。
群を表す。
紫外線吸収基を表す。
ルキル基又はハロゲン原子を表し、X2は−CONH−、−C
OO−又はフェニレン基を表し、Aは炭素数1〜20のアル
キレン基又は炭素数6〜20のアリーレン基を表し、Uは
−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−SO2NH−、
−NHSO2−、−SO2−又は−O−を表し、m及びnは各々
0又は1を表す。
紫外線吸収基を表す。
吸収性ポリマーの代表的化合物を例示するが、勿論これ
等に限定されない。
号、同63-53544号等に記載される紫外線吸収性ポリマー
を使用することができ、これら明細書に記載の合成法が
適用できる。以下に合成例を示す。
gをテトラヒドロフラン1.5リットルに溶解した液に、4
-メトキシ-2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン90gを加
え、0〜5℃に保ちながら10%水酸化ナトリウム水溶液
150gをゆっくり添加する。添加終了後、更に3時間反
応させ、生じた塩を濾過し氷水にあける。酢酸エチルで
抽出し析出した結晶をエタノールから再結晶して単量体
51gを得た。構造はIR及びNMRで確認した。
をジオキサン150ccに溶解し、窒素気流下に70℃で加熱
・撹拌しながらジオキサン5ccに溶解した2,2′-アゾビ
ス(2,4-ジメチルバレロニトリル)270mgを加えた後、4
時間反応した。室温まで冷却し、反応液を氷水2リット
ルに注ぎ析する固体を濾取した。この固体は上記単量体
単位を58モル%含有するポリマーであった。 合成例2(化合物PUV−14の合成) 4-ヒドロキシ-3-メトキシベンジリデンヒドラゾノ-3-メ
チルベンゾチアゾリデン-2-イン35gをピリジン20g、
テトラヒドロフラン300ccに溶解し、0〜5℃に保ちな
がらp-(3-クロロプロパンアミド)スチレン20gをゆっく
り滴下する。滴下後、室温まで加熱し2時間反応する。
生じた塩を濾過し、濾液を氷水にあける。酢酸エチルで
抽出し、酢酸エチルを減圧溜去した後、得られた結晶を
メタノールで再結晶して目的物12gを得た。構造はIR
及びNMRで確認した。
gとN-(4-ホルミルフェニル)メタクリルアミド20gをハ
イドロキノンモノメチルエーテル5gを溶解した2-メト
キシメタノール1リットル中で還流し、メチルアミン10
ccを加えた。1時間還流後、室温まで冷却し、生じた沈
澱をエーテルから再結晶して単量体50gを得た。IR及
びNMRにより構造を確認した。
gをジオキサン150ccに溶解し、窒素気流下に70℃で加
熱・撹拌しながらジオキサン5ccに溶解した2,2′-アゾ
ビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)270mgを加えた後、
4時間反応した。室温まで冷却し、反応液を氷水2リッ
トルに注ぎ析する固体を濾取した。この固体は上記単量
体単位を60モル%含有するポリマーであった。これら紫
外線吸収性ポリマーの使用量は、化合物の種類、使用条
件等により一様ではないが、セルロースエステルフィル
ム1m2当たり0.2〜3gが好ましく、特に0.5〜2gが好
ましい。
で柔軟性がある熱可塑性プラスチックフィルム、特にポ
リエチレンのようなプラスチックが使用されていたが、
配向性がなく、更に透明性が良いことから、本発明では
セルロースエステルフィルムを用いることが好ましい。
ィルムとしては、ジアセチルセルロース、トリアセチル
セルロース、セルロースプロピオネート、セルロースア
セテートブチレート及びニトロセルロースなどの材料か
らなるセルロースエステル系フィルムが挙げられる。偏
光フィルム用等の保護フィルムとして使用するためには
強度の関係から厚さ10μm以上が必要で、特に20〜500μ
mのトリアセチルセルロースフィルムもしくはジアセチ
ルセルロースフィルムが透明性、吸湿寸法安定性、強力
特性及び耐候性等の点で好ましい。
は、皮膜の柔軟性、耐湿性などの向上のために可塑剤を
添加してもよい。その具体例としては、例えばトリフェ
ニルホスフェート、ジエチルフタレート、エチルフタリ
ルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレ
ートなどが挙げられる。これらの可塑剤の使用量は、セ
ルロースエステルに対して重量比で2〜20%が用いられ
るが、膜の柔軟性を損なわない最小量を用いるのが好ま
しい。
の溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、n-プ
ロピルアルコール、i-プロピルアルコール、n-ブタノー
ルなどの低級アルコール類、シクロヘキサン、ジオキサ
ン類、メチレンクロライドのような低級脂肪族炭化水素
塩化物類などを用いることができる。
イド70〜95重量%、その他の溶剤は30〜5重量%が好ま
しい。又、セルロースエステルの濃度は10〜50重量%が
好ましい。溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の沸
点以上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好まし
く例えば60℃以上、80〜110℃の範囲に設定するのが好
適である。又、圧力は設定温度において、溶剤が沸騰し
ないように定められる。
例えばセルロースアセテートと前記の溶剤を加圧容器に
入れて密閉し、加圧下で溶媒の常圧における沸点以上
で、かつ該溶媒が沸騰しない範囲の温度に加熱して撹拌
溶解してもよい。溶解後は冷却しながら容器から取り出
すか、又は容器からポンプ等で抜きだして熱交換器など
で冷却し、これを製膜に供する。
ムの製造方法は特に制限はなく、当業界で一般に用いら
れている方法でよく、例えば米国特許2,492,978号、同
2,739,070号、同2,739,069号、同2,492,977号、同2,33
6,310号、同2,367,603号、同2,492,978号、同2,607,704
号、英国特許64071号、同735892号、特公昭45-9074号、
同49-4554号、同49-5614号、同60-27562号、同61-39890
号、同62-4208号等に記載の方法を参考にすることがで
きる。
は、トリアセチルセルロースの一方の側に帯電防止層を
設け、その反対側には偏光子と接着するための親水性バ
インダーからなる接着層が設置されることが好ましい。
は、例えば−COOM基含有の酢酸ビニル-マレイン酸共重
合体化合物又は親水性セルロース誘導体(例えばメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
アルキルセルロース等)、ポリビニルアルコール誘導体
(例えば酢酸ビニル-ビニルアルコール共重合体、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニル
ベンザール等)、天然高分子化合物(例えばゼラチン、
カゼインアラビアゴム等)、親水基含有ポリエステル誘
導体(例えばスルホ基含有ポリエステル共重合体)等が
挙げられる。
含有共重合体化合物は下記一般式〔III〕又は〔IV〕で
示される。
−COOM又は−COR であって、z=0の時Bは水素原子、
又、Rがアルキル基の時Bは水素原子、Mは水素又はカ
チオン、Rは−OR′あるいは−N(R″)(R′) 、ここで
R′はアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環
残基あるいはR″と共同して複素環を形成するに必要な
非金属原子、R″は水素原子、低級アルキル基あるいは
R′と共同して複素環を形成するに必要な非金属原子、
R1及びR2は水素原子又は低級アルキル基、Xは−COO
−又は−OCO−、R3はハロゲノアルキル又はハロゲノア
ルキルオキシアルキル基、m,p,q,r,x,y,z
は各々、各単量体のモル%を示す値であって、mは0〜
60、pは0〜100、qは0〜100、rは0〜100、xは0
〜60、yは0〜100、zは0〜100であり、m+p+q+
r=100、 x+y+z=100である。上記一般式において
ビニル単量体としては、例えばスチレン、ニトロ基、弗
素、塩素、臭素、クロルメチル基、低級アルキル基等が
置換されたスチレン;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルクロルエチルエーテル、酢酸ビニ
ル、クロル酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリル
酸、メタクリル酸又はイタコン酸等の不飽和酸;炭素数
1〜5であって、非置換もしくは塩素原子、フェニル基
等を置換したアルキルアクリレート又はアルキルメタク
リレート;フェニルアクリレート又はフェニルメタクリ
レート;アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、エチレン、アクリルアミド、炭素数1〜5のアルキ
ル基もしくは塩素、フェニル基等を置換したアクリルア
ミド、ビニルアルコール、クリシジルアクリレート、ア
クロレイン等があり、好ましくはスチレン、置換基を有
するスチレン、酢酸ビニル、ビニルメチルエーテル、ア
ルキルアクリレート、アクリロニトリル等である。
は、炭素数1〜24のものが好ましく、直鎖アルキル基、
分岐アルキル基、シクロアルキル基等のいずれでもよ
く、又、該アルキル基は置換基を有していてもよい。こ
の置換基としては、ヒドロキシル基、ヒドロキシカルボ
ニル基、カチオンのオキシカルボニル基等で、特に弗素
の如きハロゲンが置換されたハロゲノアルキル基又はハ
ロゲノアルキルオキシアルキル基は望ましい結果が得ら
れ、この時、炭素数2〜18のハロゲノアルキル基、ハロ
ゲノアルキルオキシアルキル基又はハロゲノシクロアル
キル基であって、ハロゲン数は望ましくは1〜37であ
る。このハロゲノアルキル基及びハロゲノアルキルオキ
シアルキル基及び前記式中のR3のハロゲノアルキル基
及びハロゲノアルキルオキシアルキル基は、好ましくは
下記一般式〔A〕で示される。
子又は弗素原子で、n2は0又は1であり、n2が0の時
にはn1は0、n2が1の時にはn1は2又は3であり、
n3は1〜17の整数、 ただしn1+n3は1〜17である。た
だしR4が構造式中に2個以上ある場合には1個が水素
で他が弗素であるように異なる基であってもよく、同様
にR5,R6,R7が、それぞれ構造式中に複数個ある時
には異なる基であってもよい。
中のR′が前述のようなハロゲノアルキル基、あるいは
ハロゲノアルキルオキシアルキル基の時には、好ましく
は前記一般式〔III〕及び一般式〔IV〕中のRは−O−
R′である。又、R′のフェニル基の如きアリール基、
又はベンジル基の如きアラルキル基は置換基を有してい
てもよく、この置換基としては、弗素、塩素、臭素等の
ハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキシル基、カル
ボキシル基、カチオンのオキシカルボニル基、ニトリル
基、ニトロ基等が挙げられる。又、式中のR′の複素環
又はR′とR″とで形成する複素環は酸素原子、硫黄原
子又は窒素原子を含む飽和あるいは不飽和の複素環であ
って、例えばアジリジン、ピロール、ピロリジン、ピラ
ゾール、イミダゾール、イミダゾリン、トリアゾール、
ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、モルホリン、チ
アジン等から選択される複素環である。又、Mのカチオ
ンとしては、例えばアンモニウム、ナトリウム、カリウ
ム、リチウムイオン等のカチオンである。
される−COOM基含有共重合体化合物は、単独又は2種以
上併用して用いられ、好ましくは平均分子量約500〜50
0,000程度のものが用いられる。
下記のものを挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。
の方法で合成される。即ち、無水マレイン酸共重合物は
極く一般的な重合物であることは周知の通りであり、こ
れらの誘導体もそれらに適合するアルコールあるいはア
ミン類を無水マレイン酸共重合物に反応させれば簡単に
得られ、又、無水マレイン酸単量体に適合するアルコー
ルあるいはアミン類を反応し精製したものを他のビニル
単量体と共重合させても得られる。又、ハロゲノアルキ
ル、ハロゲノアルキルオキシアルキル等のアクリレート
類は、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(Jour
nal of PolymerScience)15 ,515〜574頁(1955)又は
英国特許1,121,357号に記載されている単量体及び重合
体の合成法によって容易に合成される。本発明に係る前
記共重合体化合物の使用量は、10〜1000mg/m2であるこ
とが好ましく、更には20〜300mg/m2であることが特に
好ましい。
ター、ディップコーター、リバースロールコーター、押
出しコーターなど公知の方法で塗布できる。
/m2の範囲であり、特に安定な接着力、塗布後の仕上り
性からみると20〜300mg/m2が好ましい。該塗布液を塗
布した後乾燥する方法としては特に制限はないが、乾燥
後の残留溶媒量は5wt%以下とするのが好ましい。残留
溶媒量が多いと、偏光子と積層された後の乾燥過程で接
着界面に気泡を生じる場合があり好ましくない。
線吸収剤、滑り剤、マット剤、帯電防止剤、架橋剤及び
活性剤などを添加してもよい。
ルフィルムとの接着を促進する上で好ましい。この様な
架橋剤としては、例えば多価のエポキシ化合物、アジリ
ジン化合物、イソシアナート化合物や、明礬、硼素化合
物などが挙げられる。
光子を貼り合わせるのに使用される接着剤としては例え
ばポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどの
ポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート
などビニル系ラテックス等が挙げられる。
が、本発明の態様がこれに限定されるものではない。
ドープ組成物を調製した。
ながら撹拌して完全に溶解した。
に保ち二つのドラムに貼られた回転する長さ6m(有効
長5.5m)のエンドレスステンレスバンド上に均一に流
延し、剥離が可能になるまで溶媒を蒸発させた処でステ
ンレスバンドから剥離した後、多数のロールで搬送させ
ながら乾燥を終了させ、膜厚80μmのフィルムを得た。
水酸化ナトリウム水溶液に5分間浸漬した後、水洗して
鹸化処理層を形成した。
セテートフィルムを、各々10cm平方の大きさに切り取
り、80℃・90%RHの高温・高湿雰囲気下に1000時間放置
した後、分光光度計を用いて分光吸収特性を測定し、波
長320nm及び400nmにおける25℃・56%RH雰囲気下に放置
した試料と比較し、その変化度を評価した。
ルムを保護膜とし、以下の方法で作った偏光フィルムの
両面にアクリル系接着剤で接着させ偏光板を作成した。
ポリビニルアルコールフィルムを沃素1重量部、沃化カ
リウム2重量部、硼酸4重量部を含む水溶液に浸漬し、
50℃で4倍に延伸し偏光フィルムを得る。
た偏光板を各々5cm×7cmのサイズに切断した。得られ
た切断片を各々6cm×8cmのガラス板の中央部にアクリ
ル系粘着剤で仮粘着し、次いでこれらを押圧して各片と
ガラス板の間の気泡を完全に除去するようにして各切断
片をガラス板に貼着した。
にセットした恒温恒湿オーブン内に互いに重ならないよ
うに垂直に配して支持枠に1000時間固定した後、各片に
ついて下記の測定を行った。
化度 (B)偏光膜と保護フィルムの接着性 (C)偏光度の変化度 保護フィルム単体と偏光板の透過率変化度の評価は、前
記サンプルを80℃・90%RHの高温高湿雰囲気下に1000時
間放置後、分光光度計を用いて320〜400nmの分光吸収特
性と500〜600nmの分光吸収特性を測定し、25℃・56%RH
雰囲気下における分光吸収特性との変化度ΔT(%)を
評価した。
後、目視により観察を行い偏光膜と保護フィルムの間の
剥離状態を評価した。
時と直行時との透過の平均値から下記式に基づき算出
し、25℃・56%RH雰囲気下における偏光度の変化度を評
価した。ただし、透過率は43%に補正した。
直行透過率を示す。
内 △・・・湿熱処理前の測定値(43%)との差が±2〜5
% ×・・・湿熱処理前の測定値(43%)との差が±5〜11
% ××・・湿熱処理前の測定値(43%)との差が±11%以
上 実施例2 下記ドープ組成物を実施例1と同様の方法で調製した。
ドラムに貼られた回転する長さ6mのエンドレスステン
レスバンド上にに位置した図1に記載の第1流延口から
均一に流延し、次いで第2流延口から実施例1に記載の
ドープを仕上がり膜厚80μmに対し、それぞれ80%、20
%に寄与するよう流延溶液量を調整して流延した後、ス
テンレスバンドから剥離可能になるまで溶媒を蒸発させ
た後、ステンレスバンドから剥離し、多数のロールで搬
送させながら乾燥を終了させ、膜厚80μmのフィルムを
得た。
し、保護フィルム単体の紫外線吸収特性、偏光板の紫外
線吸収特性並びに偏光フィルムとセルローストリアセテ
ート保護フィルムとの間の剥離性を評価した。
セテートフィルムの片面に、下記組成物から成る塗布液
を25cc/m2になるようにダブルロールコーターを用いて
塗布した後、90℃で5分間乾燥して接着層を有する保護
フィルムを得た。
例1と同様の方法で偏光板を作成した。
下に1000時間放置し、その分光吸収特性の変化度及び偏
光フィルムとセルローストリアセテート保護フィルムと
の間の剥離の有無を評価した。
加し、下記のドープ組成物を調製し、実施例1と同じ方
法で膜厚80μmのフィルムを得た。
リウム水溶液に5分間浸漬した後、水洗して鹸化処理層
を形成した。
の方法で偏光板を作成した。
は全く比較例1と同様にして膜厚80μmのフィルムを得
た。これに比較例1と同様に鹸化層を設けた後、実施例
1と同様にして偏光板を作成した。
膜厚80μmの保護フィルムを作成し、それを用いて偏光
板を作成した。
いての各特性の評価結果を併せて表1に示す。
る保護フィルムを接着した偏光板は、比較の保護フィル
ムを接着した偏光板に比べて透過率損失が少なく、分光
吸収特性、色相において優れている。
外線吸収特性、分光吸収特性及び色相いずれにも優れ、
しかも高温・高湿条件下でも光学特性の劣化が少ない偏
光板用保護フィルムを提供できた。
用いられる二つの流延口を有する製膜装置の断面図
Claims (3)
- 【請求項1】 セルロースエステルフィルムに紫外線吸
収性ポリマーを含有することを特徴とする偏光板用保護
フィルム。 - 【請求項2】 前記紫外線吸収性ポリマーが下記一般式
(1)〜(5)で示される紫外線吸収性基から選ばれる
少なくとも一つを有する単量体の繰返し単位から誘導さ
れる重合体を含有することを特徴とする請求項1記載の
偏光板用保護フィルム。 【化1】 〔式中、R11は水素原子、アシル基、カルバモイル基、
脂肪族基又はアリール基を表す。R12,R13及びR14は
各々、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、アシル基、スルホニル基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ
基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アシルアミ
ノ基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルバモイル基、ス
ルファモイル基、スルホンアミド基、アシルオキシ基又
はオキシカルボニル基を表す。ただし、R11〜R14の中
の少なくとも一つは重合性基と結合する。〕 【化2】 〔式中、R21〜R28は各々、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキ
シ基、アシル基、ヒドロキシル基、アシルアルコキシ
基、アミノ基、カルバモイル基又はニトロ基を表す。た
だしR21〜R28の中の少なくとも一つは重合性基と結合
する。〕 【化3】 〔式中、R31〜R34は各々、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、ア
ルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシル基、
シアノ基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニル基、
カルバモイル基、スルファモイル基、スルホンアミド
基、アシルオキシ基又はオキシカルボニル基を表し、R
35,R36及びR37は各々、水素原子、アルキル基又はア
リール基を表す。ただし、R31〜R36の中の少なくとも
一つは重合性基を結合する。〕 【化4】 〔式中、R41〜R45は各々、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、ア
ルキルアミノ基、アシルアミノ基、ヒドロキシル基、シ
アノ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイ
ル基、スルホンアミド基、アシルオキシ基又はオキシカ
ルボニル基を表し、R41とR42、R43とR44及びR44と
R45は、各々互に結合して5〜6員環を形成してもよ
い。Zは5〜6員の酸性ケト環を形成するに必要な非金
属原子群を表す。ただし、R41〜R45及びZの中の少な
くとも一つは重合性基を結合する。〕 【化5】 〔式中、R51〜R62は各々、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、ア
ルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシル基、
シアノ基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニル基、
カルバモイル基、スルファモイル基、スルホンアミド
基、アシルオキシ基又はオキシカルボニル基を表し、R
51とR52、R53とR54、R54とR55、R58とR59、R60
とR61及びR61とR62は各々、互いに結合して5〜6員
環を形成してもよい。R56及びR57は各々、水素原子、
アルキル基又はアリール基を表す。ただし、R51〜R62
の中の少なくとも一つは重合性基と結合する。〕 - 【請求項3】 前記セルロースエステルフィルムの偏光
板との接着側に主として親水性バインダーからなる接着
層を塗設することを特徴とする請求項1記載の偏光板用
保護フィルム。
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