JP2003113317A - 光学フィルム及びそれを用いた偏光板と表示装置と紫外線吸収性ポリマー - Google Patents
光学フィルム及びそれを用いた偏光板と表示装置と紫外線吸収性ポリマーInfo
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Abstract
性、耐久性(ブリードアウト故障)及び耐光性に優れた
光学フィルムとそれを用いた偏光板及び表示装置を提供
することにある。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される紫外線吸収
剤の少なくとも1種を含有することを特徴とする光学フ
ィルム。 【化1】 〔式中、nは0〜3の整数を表し、R1〜R5は水素原
子、ハロゲン原子又は置換基を表し、Xは−COO−、
−CONR7−、−OCO−又は−NR7CO−を表し、
R6は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基又はアリール基を表し、R7は水素原子、アルキル
基又はアリール基を表す。〕
Description
れる光学フィルムに関し、特に、液晶表示装置等に用い
られる偏光板用保護フィルム、位相差フィルム、視野角
拡大フィルム、プラズマディスプレイに用いられる反射
防止フィルムなどの各種機能フィルム、又、有機ELデ
ィスプレイ等で使用される各種機能フィルム等にも利用
することができる光学フィルムとそれに用いる紫外線吸
収性ポリマーに関するものである。更に詳しくは、特定
の構造を有する紫外線吸収剤を含み、不要な着色がな
く、色再現性に優れ、耐久性、耐光性にも優れた光学フ
ィルムとそれを用いた偏光板及び表示装置と紫外線吸収
性ポリマーに関する。
ィルムは、紫外線を含む光に晒されると分解が促進され
強度低下を引き起こすと同時に、変色により透明度が低
下するという問題を抱えていた。この為、高い透明性の
求められる光学フィルムでは、予めベンゾトリアゾール
系化合物或いはベンゾフェノン系化合物、シアノアクリ
レート系化合物、サリチル酸系化合物の紫外線吸収剤を
混入させることで紫外線による劣化を防止していた。し
かしながら、これら従来の紫外線吸収剤の多くは溶解性
が低い為に、ブリードアウトが生じ易い、フィルム上で
析出し易い、ヘイズが上昇し透明性が低下する、更に
は、加熱加工時の蒸散により添加量が減少し紫外線吸収
能が低下するとともに、製造工程が汚染されてしまう
等、様々な問題を有していた。
合もしくは共重合を行って、紫外線吸収性ポリマーとす
ることで、それらの欠点を解消しようとする試みが、特
開昭60−38411号、同62−181360号、特
開平3−281685号、同7−90184号公報に記
載されている。また、光学フィルムとして、偏光板用保
護フィルムに紫外線吸収性ポリマーを含有させた例が、
特開平6−148430号公報に記載されている。
は、確かにブリードアウト及び析出防止、蒸散防止等に
はある程度効果があったが、紫外線吸収能力が十分では
なく、所望の紫外線吸収性能を得るためには多量の添加
量が必要であり、それら紫外線吸収性ポリマーを多量に
添加した場合、樹脂との相溶性が十分ではなく、十分な
透明度が得られない、或いはフィルム自身が黄色く着色
してしまう、或いは長期間保存した場合、紫外線吸収能
力が低下するなどの問題を抱えており、光学フィルムと
して実用化するのは困難であった。
380nm以下の紫外光を十分に遮断すると同時に、4
00nmより長波の光を十分に透過することが求められ
ており、様々な紫外線吸収剤が提案されている。
トリアゾール系紫外線吸収剤にアミド基、カルバモイル
基、エステル基、アシルオキシ基が置換した紫外線吸収
剤は、例えば、米国特許第3,004,896号、同第
3,159,646号、同第3,761,272号、同
第3,399,173号公報等に記載されているが、ア
ミド基、カルバモイル基、エステル基、アシルオキシ基
がフェノール環上に置換されていたり、それらの紫外線
吸収性モノマーから誘導されるポリマーを光学フィルム
に用いる例はこれまで知られていなかった。また、紫外
線吸収性モノマーから誘導されるポリマーと樹脂との相
溶性に関しては、何ら示唆されておらず、更に、これら
の特許に具体的に記載された紫外線吸収性ポリマーは、
乳化重合によって作られたポリマーラテックスであっ
て、これらは合成樹脂との相溶性が悪く、特に、セルロ
ース系樹脂と相溶せず、光学フィルム用途として用いる
には至っていないのが現状である。
鑑みてなされたものであり、その目的は光学フィルム用
途としての分光吸収性能に優れ、着色が無く透明性に優
れ、十分な紫外線吸収能力を有し、長期耐候性に優れた
紫外線吸収剤、及び紫外線吸収性モノマーから誘導され
るポリマーを含有する光学フィルム及びそれを用いた偏
光板と表示装置とそれに用いる紫外線吸収性ポリマーを
提供することにある。
題を解決することができる紫外線吸収剤を含む光学フィ
ルムについて鋭意検討した結果、その詳しい理由は解明
されていないが、特定の構造及び物性を有する紫外線吸
収剤を用いることにより、分光吸収性能に優れ、着色が
無く透明性に優れるなど、十分な紫外線吸収能力を有
し、長期耐候性に優れることを見出した。
果、2′−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤のベンゾトリアゾール環上に特定の置換基
(例えば、アミド基、カルバモイル基、エステル基、ア
シルオキシ基等)が置換した場合に、優れた特性を有す
ることを見いだした。
ーから誘導されるポリマーを用いることにより、更に良
好な特性、例えば、高分子化によるブリードアウトの抑
制、蒸散による工程汚染の低減等の効果を有することを
見いだし、本発明に至った次第である。
より達成された。 1.前記一般式(1)で表される紫外線吸収剤の少なく
とも1種を含有することを特徴とする光学フィルム。
収剤が、前記一般式(2)で表される紫外線吸収剤であ
ることを特徴とする前記1項に記載の光学フィルム。
収性モノマーから誘導されるポリマーを含有することを
特徴とする光学フィルム。
収モノマーが、前記一般式(4)で表される紫外線吸収
モノマーであることを特徴とする前記3項に記載の光学
フィルム。
る紫外線吸収モノマーが、前記一般式(5)で表される
紫外線吸収モノマーであることを特徴とする前記3又は
4項に記載の光学フィルム。
れるポリマーの重量平均分子量が2,000以上30,
000以下であることを特徴とする前記3〜5項のいず
れか1項に記載の光学フィルム。
れるポリマー中の紫外線吸収性モノマーの含有量が1〜
70質量%であることを特徴とする前記3〜6項のいず
れか1項に記載の光学フィルム。
れるポリマー中の紫外線吸収性モノマー以外の共重合成
分が、親水性のエチレン性不飽和モノマーを少なくとも
1種含有することを特徴とする前記3〜7項のいずれか
1項に記載の光学フィルム。
特徴とする前記1〜8項のいずれか1項に記載の光学フ
ィルム。
り、かつ見かけ比重が70g/リットル以上である二酸
化珪素微粒子を含有することを特徴とする前記1〜9項
のいずれか1項に記載の光学フィルム。
特徴とする前記1〜10項のいずれか1項に記載の光学
フィルム。
ムを用いることを特徴とする偏光板。
ムを用いることを特徴とする表示装置。
吸収性モノマーから誘導される紫外線吸収性ポリマー。
吸収性モノマーが、前記一般式(4)で表される紫外線
吸収性モノマーであることを特徴とする前記14項に記
載の紫外線吸収性ポリマー。
れる紫外線吸収モノマーが、前記一般式(5)で表され
る紫外線吸収モノマーであることを特徴とする前記14
又は15項に記載の紫外線吸収性ポリマー。
されるポリマーの重量平均分子量が2,000以上3
0,000以下であることを特徴とする前記14〜16
項のいずれか1項に記載の紫外線吸収性ポリマー。
されるポリマー中の紫外線吸収性モノマーの含有量が1
〜70質量%であることを特徴とする前記14〜17項
のいずれか1項に記載の紫外線吸収性ポリマー。
されるポリマー中の紫外線吸収性モノマー以外の共重合
成分が、親水性のエチレン性不飽和モノマーを少なくと
も1種含有することを特徴とする前記14〜18項のい
ずれか1項に記載の紫外線吸収性ポリマー。
る。請求項1に係る発明では、光学フィルムが前記一般
式(1)で表される紫外線吸収剤の少なくとも1種を含
有することが特徴であり、また請求項2に係る発明で
は、光学フィルムが前記一般式(2)で表される紫外線
吸収剤の少なくとも1種を含有することが特徴である。
(2)で表される紫外線吸収剤について、説明する。
整数を表し、nが2以上の時、複数のR5同士は同じで
あっても異なっていても良く、また互いに連結して5〜
7員の環を形成していても良い。
又は置換基を表す。ハロゲン原子としては、例えば、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げ
られ、好ましくはフッ素原子、塩素原子である。また、
置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル
基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、
メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル
基など)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル
基、3−ブテン−1−イル基など)、アリール基(例え
ば、フェニル基、ナフチル基、p−トリル基、p−クロ
ロフェニル基など)、ヘテロ環基(例えば、ピリジル
基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、ベン
ズオキサゾリル基など)、アルコキシ基(例えば、メト
キシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基など)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基な
ど)、ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラ
ゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキ
シ基など)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、
ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基など)、アシ
ル基(例えば、アセチル基、プロパノイル基、ブチロイ
ル基など)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基など)、アリー
ルオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル
基など)、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイ
ル基、エチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基
など)、アミノ基、アルキルアミノ基(例えば、メチル
アミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基など)、
アニリノ基(例えば、アニリノ基、N−メチルアニリノ
基など)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ
基、プロピオニルアミノ基など)、ヒドロキシル基、シ
アノ基、ニトロ基、スルホンアミド基(例えば、メタン
スルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基など)、
スルファモイルアミノ基(例えば、ジメチルスルファモ
イルアミノ基など)、スルホニル基(例えば、メタンス
ルホニル基、ブタンスルホニル基、フェニルスルホニル
基など)、スルファモイル基(例えば、エチルスルファ
モイル基、ジメチルスルファモイル基など)、スルホニ
ルアミノ基(例えば、メタンスルホニルアミノ基、ベン
ゼンスルホニルアミノ基など)、ウレイド基(例えば、
3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド基、
1,3−ジメチルウレイド基など)、イミド基(例え
ば、フタルイミド基など)、シリル基(例えば、トリメ
チルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチ
ルシリル基など)、アルキルチオ基(例えば、メチルチ
オ基、エチルチオ基、n−ブチルチオ基など)、アリー
ルチオ基(例えば、フェニルチオ基など)等が挙げられ
るが、好ましくは、アルキル基、アリール基である。
る各基が、更に置換可能な基である場合、更に置換基を
有していてもよく、また、隣接するR1〜R4が互いに連
結して5〜7員の環を形成していてもよい。
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又
はヘテロ環を表すが、アルキル基としては、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、イ
ソアミル基、ヘキシル基などが挙げられる。また、上記
アルキル基は更にハロゲン原子、置換基を有していても
よく、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、置換基
としては、例えば、アリール基(例えば、フェニル基、
ナフチル基、p−トリル基、p−クロロフェニル基な
ど)、アシル基(例えば、アセチル基、プロパノイル
基、ブチロイル基など)、アルコキシ基(例えば、メト
キシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基など)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基な
ど)、アミノ基、アルキルアミノ基(例えば、メチルア
ミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基など)、ア
ニリノ基(例えば、アニリノ基、N−メチルアニリノ基
など)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、
プロピオニルアミノ基など)、ヒドロキシル基、シアノ
基、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル基、
エチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基な
ど)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、ピバロ
イルオキシ基、ベンゾイルオキシ基など)、アルコキシ
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキ
シカルボニル基など)、アリールオキシカルボニル基
(例えば、フェノキシカルボニル基など)が挙げられ
る。
ロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、ア
ダマンチル基などの飽和環式炭化水素を挙げることがで
き、これらは無置換でも、置換されていても良い。
基、アリル基、1−メチル−2−プロペニル基、3−ブ
テニル基、2−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル
基、オレイル基などが挙げられるが、好ましくはビニル
基、1−メチル−2−プロペニル基である。
基、ブタジイル基、フェニルエチニル基、プロパルギル
基、1−メチル−2−プロピニル基、2−ブチニル基、
1,1−ジメチル−2−プロピニル基などが上げられる
が、好ましくは、エチニル基、プロパルギル基である。
基、ナフチル基、アントラニル基などが挙げられるが、
上記アリール基は更にハロゲン原子、置換基を有してい
てもよく、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、沃素原子などが挙げられ、置
換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル
基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、
メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル
基など)、アシル基(例えば、アセチル基、プロパノイ
ル基、ブチロイル基など)、アルコキシ基(例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキ
シ基など)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基
など)、アミノ基、アルキルアミノ基(例えば、メチル
アミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基など)、
アニリノ基(例えば、アニリノ基、N−メチルアニリノ
基など)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ
基、プロピオニルアミノ基など)、ヒドロキシル基、シ
アノ基、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル
基、エチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基な
ど)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、ピバロ
イルオキシ基、ベンゾイルオキシ基など)、アルコキシ
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキ
シカルボニル基など)、アリールオキシカルボニル基
(例えば、フェノキシカルボニル基など)が挙げられ
る。
基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、ベン
ズオキサゾリル基等が挙げられる。R6として、好まし
くはアルキル基である。
−CONR7−、−OCO−又は−NR7CO−を表す。
キル基、アリール基又はヘテロ環基を表すが、アルキル
基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t
−ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基など
が挙げられる。かかるアルキル基は、更にハロゲン原
子、置換基を有していてもよく、ハロゲン原子として
は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子などが挙げられ、置換基としては、例えば、アリー
ル基(例えば、フェニル基、ナフチル基、p−トリル
基、p−クロロフェニル基など)、アシル基(例えば、
アセチル基、プロパノイル基、ブチロイル基など)、ア
ルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプ
ロポキシ基、n−ブトキシ基など)、アリールオキシ基
(例えば、フェノキシ基など)、アミノ基、アルキルア
ミノ基(例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基など)、アニリノ基(例えば、アニリノ
基、N−メチルアニリノ基など)、アシルアミノ基(例
えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基な
ど)、ヒドロキシル基、シアノ基、カルバモイル基(例
えば、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、
ジメチルカルバモイル基など)、アシルオキシ基(例え
ば、アセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオ
キシ基など)、アルコキシカルボニル基(例えば、メト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基など)、アリ
ールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニ
ル基など)が挙げられる。
ロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、ア
ダマンチル基などの飽和環式炭化水素を挙げることがで
き、これらは無置換でも、置換されていても良い。
基、ナフチル基、アントラニル基などが挙げられるが、
かかるアリール基は更にハロゲン原子、置換基を有して
いてもよく、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、沃素原子などが挙げられ、置換基とし
ては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル
基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメ
チル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基など)、
アシル基(例えば、アセチル基、プロパノイル基、ブチ
ロイル基など)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、
エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基な
ど)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基な
ど)、アミノ基、アルキルアミノ基(例えば、メチルア
ミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基など)、ア
ニリノ基(例えば、アニリノ基、N−メチルアニリノ基
など)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、
プロピオニルアミノ基など)、ヒドロキシル基、シアノ
基、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル基、
エチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基な
ど)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、ピバロ
イルオキシ基、ベンゾイルオキシ基など)、アルコキシ
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキ
シカルボニル基など)、アリールオキシカルボニル基
(例えば、フェノキシカルボニル基など)が挙げられ
る。
基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、ベン
ズオキサゾリル基等が挙げられる。R7として、好まし
くは水素原子である。
及びR6、R7は、それぞれ一般式(1)のn、R1〜R5
及びR6、R7と同義である。
(1)又は(2)で表される紫外線吸収剤の代表例を例
示するが、これらに限定されるものではない。
前記一般式(3)で表される紫外線吸収性モノマーから
誘導されるポリマーを含有することが特徴であり、また
請求項4に係る発明では、光学フィルムが前記一般式
(4)で表される紫外線吸収性モノマーから誘導される
ポリマーを含有することが特徴であり、更に請求項5に
係る発明では、前記一般式(3)及び(4)で表される
紫外線吸収モノマーが、前記一般式(5)で表される紫
外線吸収モノマーであることが特徴である。
(2)で示されるようなベンゾトリアゾール環にオキシ
カルボニル基、アミド基、カルバモイル基、アシルオキ
シ基を有する構造の紫外線吸収剤を用いることにより、
分光吸収性能に優れ、着色が無く透明性に優れるなど、
十分な紫外線吸収能力を有し、長期耐候性に優れること
を見出したが、更に鋭意検討を進めた結果、類似の構造
を有する紫外線吸収性ポリマーにおいても、同様に分光
吸収性能に優れ、着色が無く透明性に優れるなど、十分
な紫外線吸収能力を有し、長期耐候性に優れることも見
出した。
で表される紫外線吸収性モノマーについて、詳細に説明
する。
8〜R12、R13及びR14は、それぞれ一般式(1)及び
(2)のn、R1〜R5、R6及びR7と同義であり、同様
に、一般式(5)において、n、R15〜R19及びR
21は、それぞれ一般式(1)及び(2)のn、R1〜
R5、R6及びR7と同義である。
収性モノマーのR8〜R14で表される基のいずれか一つ
は重合性基を部分構造として有する。また、一般式
(5)で表される紫外線吸収性モノマーのR20で表され
る基は重合性基を部分構造として有する。
ン系重合性基又は二官能系重縮合性基を意味するが、好
ましくは不飽和エチレン系重合性基である。不飽和エチ
レン系重合性基の具体例としては、ビニル基、アリル
基、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基、
アクリルアミド基、メタクリルアミド基、シアン化ビニ
ル基、2−シアノアクリルオキシ基、1,2−エポキシ
基、ビニルベンジル基、ビニルエーテル基などが挙げら
れるが、好ましくは、ビニル基、アクリロイル基、メタ
クリロイル基アクリルアミド基、メタクリルアミド基で
ある。また、重合性基を部分構造として有するとは、上
記重合性基が直接、もしくは2価以上の連結基によって
結合していることを意味し、2価以上の連結基とは、例
えば、アルキレン基(例えば、メチレン、1,2−エチ
レン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、シクロ
ヘキサン−1,4−ジイルなど)、アルケニレン基(例
えば、エテン−1,2−ジイル、ブタジエン−1,4−
ジイルなど)、アルキニレン基(例えば、エチン−1,
2−ジイル、ブタン−1,3−ジイン−1,4−ジイル
など)、少なくとも一つの芳香族基を含む化合物から誘
導される連結基(例えば、置換もしくは無置換のベンゼ
ン、縮合多環炭化水素、芳香族複素環、芳香族炭化水素
環集合、芳香族複素環集合など)、ヘテロ原子連結基
(酸素、硫黄、窒素、ケイ素、リン原子など)が挙げら
れるが、好ましくは、アルキレン基、及び、ヘテロ原子
で連結する基である。これらの連結基は更に組み合わせ
て複合基を形成してもよい。
ノマーから誘導されるポリマーの重量平均分子量が2,
000以上30,000以下であることが特徴であり、
好ましくは5,000以上20,000以下である。
平均分子量は、公知の分子量調節方法で調整することが
できる。そのような分子量調節方法としては、例えば四
塩化炭素、ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸オ
クチル等の連鎖移動剤を添加する方法等が挙げられる。
重合温度は通常室温から130℃、好ましくは50℃か
ら100℃で行われる。
外線吸収性モノマーのみの単重合体であっても、他の重
合性モノマーとの共重合体であってもよいが、共重合可
能な他の重合性モノマーとしては、例えば、スチレン誘
導体(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メ
チルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、ビニルナフタレンなど)、アクリル酸エステル誘導
体(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸i−
ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸オクチル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジルな
ど)、メタクリル酸エステル誘導体(例えば、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸オクチル、メタク
リル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等)、ア
ルキルビニルエーテル(例えば、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルな
ど)、アルキルビニルエステル(例えば、ギ酸ビニル、
酢酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、ステアリ
ン酸ビニルなど)、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メ
タクリルアミドなどの不飽和化合物が挙げられる。好ま
しくは、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、酢酸
ビニルである。
ノマーから誘導されるポリマー中の紫外線吸収性モノマ
ー以外の共重合成分が、親水性のエチレン性不飽和モノ
マーを少なくとも1種含有することが特徴である。
は、親水性で分子中に重合可能な不飽和二重結合を有す
るもので有れば特に制限されず、例えば、アクリル酸或
いはメタクリル酸等の不飽和カルボン酸、若しくはヒド
ロキシル基又はエーテル結合を有する、アクリル酸若し
くはメタクリル酸エステル(例えば、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロ
ピル、2,3−ジヒドロキシ−2−メチルプロピルメタ
クリレート、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アク
リル酸2−エトキシエチル、アクリル酸ジエチレングリ
コールエトキシレート、アクリル酸3−メトキシブチル
など)、アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)ア
クリルアミド等の(N−置換)(メタ)アクリルアミ
ド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルオキサゾリドン
等が挙げられる。
は、水酸基若しくはカルボキシル基を分子内に有する
(メタ)アクリレートが好ましく、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−
ヒドロキシプロピルが特に好ましい。
2種以上併用して紫外線吸収性モノマーと共重合させる
ことができる。
の重合方法は、特に問わないが、従来公知の方法を広く
採用することができ、例えば、ラジカル重合、アニオン
重合、カチオン重合などが挙げられる。ラジカル重合法
の開始剤としては、例えば、アゾ化合物、過酸化物等が
挙げられ、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、
アゾビスイソブチル酸ジエステル誘導体、過酸化ベンゾ
イル、過酸化水素などが挙げられる。重合溶媒は特に問
わないが、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香
族炭化水素系溶媒、ジクロロエタン、クロロホルムなど
のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド等
のアミド系溶媒、メタノール等のアルコール系溶媒、酢
酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒、アセトン、
シクロヘキサノン、メチルエチルケトンなどのケトン系
溶媒、水溶媒等が挙げられる。溶媒の選択により、均一
系で重合する溶液重合、生成したポリマーが沈澱する沈
澱重合、ミセル状態で重合する乳化重合、懸濁状態で重
合する懸濁重合を行うこともできる。但し、乳化重合に
よって得られる紫外線吸収性ラテックスは光学フィルム
用途として適していない。
可能な重合性モノマー及び親水性のエチレン性不飽和モ
ノマーの使用割合は、得られる紫外線吸収性共重合ポリ
マーと他の透明ポリマーとの相溶性、光学フィルムの透
明性や機械的強度に対する影響を考慮して適宜選択され
る。
ノマーから誘導されるポリマー中の紫外線吸収性モノマ
ーの含有量が1〜70質量%であることが特徴であり、
好ましくは、5〜60質量%である。紫外線吸収性ポリ
マーにおける紫外線モノマーの含有量が1質量%未満の
場合、所望の紫外線吸収性能を満たそうとした場合に多
量の紫外線吸収性ポリマーを使用しなければならず、ヘ
イズの上昇或いは析出などにより透明性が低下し、フィ
ルム強度を低下させる要因となる。一方、紫外線吸収性
ポリマーにおける紫外線モノマーの含有量が70質量%
を超えた場合、他のポリマーとの相溶性が低下するた
め、透明な光学フィルムを得ることができない。また、
溶媒に対する溶解度が低くなり、フィルム作製の際の作
業性、生産性が劣る。
紫外線吸収性共重合体中に、0.1〜50質量%含まれ
ることが好ましい。0.1質量%以下では、親水性エチ
レン性不飽和モノマーによる相溶性の改良効果が現れ
ず、50質量%より多いと共重合体の単離精製が困難と
なる。親水性エチレン性不飽和モノマーの更に好ましい
含量は0.5〜20質量%である。紫外線吸収性モノマ
ー自身に親水性基が置換している場合、親水性の紫外線
吸収性モノマーと、親水性エチレン性不飽和モノマーの
合計の含量が上記範囲内であることが好ましい。
の好ましい含有量を満たすために、両者に加え、更に分
子中に親水性基を有さないエチレン性不飽和モノマーを
共重合させることが好ましい。
チレン性不飽和モノマーは、各々2種以上混合して共重
合させても良い。
吸収性モノマーの代表例を例示するが、これらに限定さ
れるものではない。
吸収性モノマー及びその中間体は公知の文献を参照して
合成することができる。例えば、米国特許第3,07
2,585号、同3,159,646号、同3,39
9,173号、同3,761,272号、同4,02
8,331号、同5,683,861号、ヨーロッパ特
許第86,300,416号、特開昭63−22757
5号、同63−185969号、Polymer Bu
lletin.V.20(2)、169−176及びC
hemical Abstracts V.109、N
o.191389などを参照して合成することができ
る。
性ポリマーは、他の透明ポリマーに混合する際に、必要
に応じて低分子化合物もしくは高分子化合物、無機化合
物などを一緒に用いることもできる。例えば、本発明に
係る紫外線吸収剤と他の低分子紫外線吸収剤とを同時に
他の透明ポリマーに混合したり、本発明に係る紫外線吸
収性ポリマーと他の低分子紫外線吸収剤とを、同時に他
の透明ポリマーに混合することも好ましい態様の一つで
ある。同様に、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤などの添加
剤を同時に混合することも好ましい態様の一つである。
剤及び紫外線吸収性ポリマーの添加方法は、光学フィル
ム中に含有させてもよいし、光学フィルム上に塗布して
もよい。光学フィルム中に含有させる場合、直接添加し
ても良いが、生産性の優れるインライン添加が好まし
い。インライン添加は、予め有機溶媒(例えば、メタノ
ール、エタノール、メチレンクロライドなど)に溶解さ
せた後、インラインミキサー等でドープ組成中に添加す
る方法である。
性ポリマーの使用量は、化合物の種類、使用条件などに
より一様ではないが、紫外線吸収剤である場合には、光
学フィルム1m2当たり0.2〜3.0gが好ましく、
0.4〜2.0が更に好ましく、0.5〜1.5が特に
好ましい。また、紫外線吸収ポリマーである場合には、
光学フィルム1m2当たり0.6〜9.0gが好まし
く、1.2〜6.0が更に好ましく、1.5〜3.0が
特に好ましい。
0nm以下の紫外線吸収性能に優れ、かつ、良好な液晶
表示性の観点から、400nm以上の可視光吸収が少な
いものが好ましい。本発明においては、特に、波長38
0nmでの透過率が8%以下であることが好ましく、4
%以下がさらに好ましく、1%以下であることが特に好
ましい。
線吸収剤も併せて用いることもできる。従来公知の紫外
線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、サリ
チル酸系紫外線吸収剤(フェニルサリシレート、p−t
ert−ブチルサリシレート等)或いはベンゾフェノン
系紫外線吸収剤(2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベ
ンゾフェノン等)、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
(2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−
5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−ter
t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−ter
t−アミル−フェニル)ベンゾトリアゾール等)、シア
ノアクリレート系紫外線吸収剤(2′−エチルへキシル
−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチ
ル−2−シアノ−3−(3′,4′−メチレンジオキシ
フェニル)−アクリレート等)、トリアジン系紫外線吸
収剤、或いは特開昭58−185677号、同59−1
49350号記載の化合物、ニッケル錯塩系化合物、無
機粉体などが挙げられる。
る従来公知の紫外線吸収剤としては、透明性が高く、偏
光板や液晶素子の劣化を防ぐ効果に優れたベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤
が好ましく、不要な着色がより少ないベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤が、特に好ましい。
線吸収性ポリマーを用いることもできる。従来公知の紫
外線吸収性ポリマーとしては、特に限定されないが、例
えば、RUVA−93(大塚化学製)を単独重合させた
ポリマー及びRUVA−93と他のモノマーとを共重合
させたポリマーなどが挙げられる。具体的には、RUV
A−93とメチルメタクリレートを3:7の比(質量
比)で共重合させたPUVA−30M、5:5の比(質
量比)で共重合させたPUVA−50Mなどが挙げられ
る。
いて説明する。本発明の光学フィルムとしては、特に限
定されるものではなく、公知の透明樹脂フィルムの中か
ら適宜選択して用いることができる。この様な透明プラ
スチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレートやポリエチレンナフタレートの様なポリエス
テルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレン
フィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィル
ム、トリアセチルセルロースフィルム、セルロースアセ
テートプロピオネートフィルム、セルロースアセテート
ブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩
化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィル
ム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリスチレン
フィルム、シンジオタクチックポリスチレン系フィル
ム、ノルボルネン樹脂フィルム、ポリカーボネートフィ
ルム、ポリアリレートフィルム、ポリメチルメタアクリ
レートフィルム、ポリアクリレートフィルム、ポリオレ
フィン系ノルボルネン樹脂フィルム、ポリメチルペンテ
ンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエ
ーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィル
ム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィル
ム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリル
フィルムを挙げることができるが、本発明においては、
特にセルローストリアセテートフィルムの他に、セルロ
ースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、
セルロースアセテートフタレート、セルロースプロピオ
ネート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロ
ースアセテートプロピオネートブチレートなどのセルロ
ースエステルフィルムを用いることが好ましい。
して、セルロースエステルを含有していることが特徴で
ある。
ロースエステルフィルムの製造方法について説明する。
の製造に用いられる好ましい製膜工程としては、下記に
示す溶解工程、流延工程、溶媒蒸発工程、剥離工程、乾
燥工程及び巻き取り工程からなる。以下に、各々の工程
について説明する。
エステル溶液のことを、セルロースエステルドープ又は
単にドープという。溶解工程とは、セルロースエステル
のフレークに、後述の良溶媒を主とする有機溶媒に溶解
釜中でフレークを攪拌しながら溶解し、ドープを形成す
る工程である。
質量%以上とすることが好ましく、特に18〜35質量
%のものが好ましく用いられる。
の粘度が高くなりすぎ、流延時にシャークスキンなどが
生じてフィルム平面性が劣化する場合があるので、35
質量%以下であることが望ましい。
に調整されることが好ましい。溶解には、常圧で行う方
法、好ましい有機溶媒(即ち、良溶媒)の沸点以下で行
う方法、上記の良溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、
冷却溶解法で行う方法、高圧で行う方法等種々の溶解方
法等がある。良溶媒の沸点以上の温度で、かつ沸騰しな
い圧力をかけて溶解する方法としては、40.4〜12
0℃で0.11〜1.50MPaに加圧することで発泡
を抑え、かつ、短時間に溶解することができる。
しては、セルロースの低級脂肪酸エステルが好ましく用
いられる。
における低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸
を意味し、例えば、セルロースアセテート、セルロース
プロピオネート、セルロースブチレート等、又特開平1
0−45804号、同8−231761号、米国特許第
2,319,052号等に記載されているセルロースア
セテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレ
ート等の混合脂肪酸エステルなどがセルロースの低級脂
肪酸エステルの例として挙げられる。特に好ましくは、
総置換度が2.55〜2.85のセルロースエステルが
好ましく用いられる。
ト、セルロースアセテートプロピオネートが好ましく用
いられるが、本発明に係るセルロースエステルフィルム
の場合には、フィルム強度の観点から、特に重合度25
0〜400のものが好ましく用いられる。
は、総置換度が2.5〜3.0のセルロースエステルが
好ましく用いられるが、特に総置換度が2.55〜2.
85のセルロースエステルが好ましく用いられる。総置
換度が2.55以上になると本発明に係る一般式(1)
で示される紫外線吸収剤を含むフィルムの機械強度が増
加し、2.85以下になるとセルロースエステルの溶解
性が向上したり、異物の発生が低減されるため、より好
ましい。
合、アセチル基置換度をX、プロピオニル基置換度をY
とすると 2.55≦X+Y≦2.85 1.5≦X≦2.4 の範囲にあるものが好ましく用いられる。
合成されたセルロースエステルと木材パルプから合成さ
れたセルロースエステル、それ以外の原料から合成され
たセルロースエステルを単独或いは混合して用いること
ができる。
ては、セルロースエステルを溶解できる溶媒であれば特
に限定はされないが、又単独で溶解できない溶媒であっ
ても他の溶媒と混合することにより、溶解できるもので
あれば使用することができる。一般的には、良溶媒であ
るメチレンクロライドとセルロースエステルの貧溶媒か
らなる混合溶媒を用い、かつ混合溶媒中には貧溶媒を4
〜30質量%含有するものが好ましく用いられる。
レンクロライド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミ
ル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソ
ラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エ
チル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,
3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−
ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパ
ノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プ
ロパノール、ニトロエタン等を挙げることができるが、
メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物、ジオキソ
ラン誘導体、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン等が好
ましい有機溶媒(即ち、良溶媒)として挙げられる。酢
酸メチルを用いると、得られるフィルムのカールが少な
くなるため特に好ましい。
えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i
so−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノ
ール、tert−ブタノール等の炭素原子数1〜8のア
ルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸プロピル、モノクロルベンゼン、
ベンゼン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、メチ
ルセロソルブ、エチレングリコールモノメチルエーテル
等を挙げることができ、これらの貧溶媒は単独もしくは
2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
の製造において、セルロースエステルを溶解する際に冷
却溶解法を用いることも好ましい。冷却溶解方法として
は、例えば、特開平9−95538号、同9−9554
4号、同9−95557号に記載の方法を使用すること
ができる。又、特開平11−21379号に記載の高圧
溶解方法も好ましく使用できる。
プ)を濾材で濾過した後、脱泡してポンプで次工程に送
ることが好ましく、又、その際、ドープ中には、可塑
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、微粒子等が、適
宜添加される。
液の調製の際に、セルロースエステルや溶媒と共に添加
してもよいし、溶液調製中や調製後に添加してもよい。
することができる。これらは本発明に係る一般式(1)
で表される紫外線吸収剤と併用することができる。
ば、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑
剤、クエン酸エステル系可塑剤などを用いることができ
るがこれらに限定されるものではない。リン酸エステル
系では、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、
オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニ
ルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチ
ルホスフェート等があり、フタル酸エステル系として
は、例えば、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフ
タレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタ
レート、ブチルベンジルフタレート、ジベンジルフタレ
ート、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタ
リルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコ
レート等があり、クエン酸エステル系可塑剤としては、
例えば、トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシト
レート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ
−n−ブチルシトレート、アセチルトリ−n−(2−エ
チルヘキシル)シトレート等を好ましく用いることがで
きる。
また必要に応じて2種類以上を併用して用いてもよい。
又、可塑剤の使用量は、セルロースエステルに対して1
〜30質量%含有させることができ、好ましくは2〜2
5質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。
塑剤の他にも可塑剤と同様の作用を示す添加剤が含有さ
せることができる。これらの添加剤としては、例えば、
セルロースエステルフィルムを可塑化することのできる
低分子有機化合物であれば、可塑剤と同様の効果を得る
ことができる。これらの成分は可塑剤に比べ直接フィル
ムを可塑化する目的で添加されるものではないが、量に
応じて上記可塑剤と同様の作用を示す。
調整するために、例えば、青色染料等を添加剤として用
いてもよい。好ましい染料として、アンスラキノン系染
料が挙げられる。アンスラキノン系染料は、アンスラキ
ノンの1位から8位迄の位置に任意の置換基を有するこ
とができる。好ましい置換基としては、置換されてもよ
いアニリノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、
又は水素原子が挙げられる。これらの染料のフィルムへ
の添加量は、フィルムの透明性を維持するため0.1〜
1000μg/m2、好ましくは10〜100μg/m2
である。
剤として微粒子を加えることが好ましい。本発明に使用
される微粒子としては無機化合物として、例えば、二酸
化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコ
ニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、ク
レイ、焼成カオリン、焼成珪酸カルシウム、水和ケイ酸
カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム
及びリン酸カルシウムを挙げることができる。微粒子
は、ケイ素を含むものが濁度が低くなる点で好ましく、
請求項4に係る発明では、一次平均粒子径が20nm以
下であり、かつ見かけ比重が70g/リットル以上であ
る二酸化珪素微粒子を用いることが特徴である。特に、
本発明の光学フィルムでは、二酸化珪素の微粒子を含む
ことにより、本発明に係る紫外線吸収剤と二酸化珪素の
微粒子を含むセルロースエステル溶液を用いて流延製膜
することによって、セルロースエステル溶液中の微粒子
の凝集に起因した異物故障が著しく低減されるため、特
に好ましい。
は、5〜16nmがより好ましく、5〜12nmがさら
に好ましい。一次粒子の平均径が小さい方がヘイズが低
く好ましい。また、見かけ比重は90〜200g/リッ
トルが好ましく、100〜200g/リットルが更に好
ましい。見かけ比重が大きい程、高濃度の分散液を作る
ことが可能になり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ま
しい。
〜1.0gが好ましく、0.03〜0.3gが更に好ま
しく、0.10〜0.18gが特に好ましい。
アエロジル(株)製のAEROSIL R972、R9
72V、R974、R812、200、200V、30
0、R202、OX50、TT600などが挙げられ、
この中でも、AEROSIL200V、R972Vが一
次平均粒子径が20nm以下であり、かつ見かけ比重が
70g/リットル以上である二酸化珪素の微粒子であ
り、光学フィルムの濁度を低く保ちながら、摩擦係数を
さげる効果が大きいため特に好ましい。
は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日
本アエロジル(株)製)の商品名で市販されており、使
用することができる。また、ポリマーの例として、シリ
コーン樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることが
できる。シリコーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状
構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール10
3、同105、同108、同120、同145、同31
20及び同240(以上東芝シリコーン(株)製)の商
品名で市販されており、使用することができる。
〜1.0μmの二次粒子を形成させることが好ましく、
0.1〜0.8μmがさらに好ましく、0.2〜0.5
μmが最も好ましい。これらの微粒子はフィルム中で
は、一次粒子の凝集体として存在しフィルム表面に0.
01〜1.0μmの凹凸を形成させる。これらの微粒子
の含有量は、光学フィルムに対して0.005〜0.3
質量%が好ましく、0.05〜0.2質量%が好まし
く、0.1〜0.2質量%が最も好ましい。
分散液を調製する方法としては、例えば、以下に示す3
つの方法が挙げられる。
た後、分散機で分散を行い、微粒子分散液を調製した
後、これをドープ液に加えて撹拌する方法。
た後、分散機で分散を行い、微粒子分散液を調製し、こ
れとは別に溶剤に少量のセルロースエステルを加え、撹
拌溶解する。これに上記微粒子分散液を加えて撹拌して
微粒子添加液を調製した後、これをインラインミキサー
でドープ液と十分混合する方法。
ステルを加え、撹拌溶解する。これに微粒子を加えて分
散機で分散を行い、微粒子添加液を調製した後、これを
インラインミキサーでドープ液と十分混合する方法。
に優れ、調製方法Cは二酸化珪素微粒子が再凝集しにく
い点で優れているが、中でも、調製方法Bは二酸化珪素
微粒子の分散性と、二酸化珪素微粒子が更に再凝集しに
くい等、両方に優れている点で好ましい調製方法であ
る。
と混合して分散する際、二酸化珪素の濃度は5〜30質
量%であることが好ましく、10〜25質量%が更に好
ましく、15〜20質量%が最も好ましい。分散濃度は
高い方が、添加量に対する液濁度は低くなる傾向があ
り、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましい。
ては、好ましくはメチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブ
チルアルコール等が挙げられる。低級アルコール以外の
溶媒として、特に限定されないが、セルロースエステル
の製膜時に用いられる溶剤を用いることが好ましい。
下に説明する流延工程を経てセルロースエステルフィル
ムを作製することができる。
を、加圧型定量ギヤポンプを通して加圧ダイに送液し、
流延位置において、無限に移送する無端の金属ベルト或
いは回転する金属ドラムの流延用支持体(以降、単に支
持体ということもある)上に、加圧ダイからドープを流
延する工程である。流延用支持体の表面は鏡面となって
いる。
流延されたドープ膜をブレードで膜厚を調節するドクタ
ーブレード法、或いは逆回転するロールで膜厚を調節す
るリバースロールコーターによる方法等があるが、口金
部分のスリット形状を調整でき、膜厚を均一にし易い加
圧ダイが好ましい。加圧ダイには、例えば、コートハン
ガーダイやTダイ等があるが、何れも好ましく用いられ
る。
支持体上に2基以上設け、ドープ量を分割して塗布して
もよい。或いは、ダイの内部をスリットで分割し、組成
の異なる複数のドープ液を同時に流延して、積層構造の
セルロースエステルフィルムを得ることもできる。
ドラム等の支持体上に流延し、製膜するが、本発明にお
いては、特に、ベルトを用いた溶液流延製膜法が、特に
有効である。これは、後述のように支持体上での乾燥条
件を細かく調整することが容易な点にある。
を流延し、形成されたドープ膜(以下、ウェブともい
う)を流延用支持体上で加熱し、溶媒を蒸発させる工程
である。溶媒を蒸発させるには、ウェブ表面側から風を
吹かせる方法及び/又は支持体の裏面から液体により伝
熱させる方法、輻射熱により表裏面から伝熱する方法等
があるが、裏面液体伝熱の方法が、乾燥効率の点で好ま
しい。また、それらを組み合わせる方法も好ましい。流
延後、支持体上のウェブは、40〜100℃の雰囲気下
で、支持体上で乾燥させることが好ましい。40〜10
0℃の雰囲気に維持するには、この温度の温風をウェブ
上面に当てるか、あるいは赤外線等の手段により加熱す
ることが好ましい。
90秒以内でウェブを支持体から剥離することが好まし
い。30秒未満で剥離すると、フィルムの面品質が低下
するだけでなく、透湿性の点でも好ましくない。逆に、
90秒を越えて乾燥させると、剥離性の悪化などにより
面品質の低下や、フィルムに強いカールが発生するため
好ましくない。
ェブを、剥離位置で支持体から剥離する工程である。剥
離されたウェブは次工程に送られる。剥離する時点での
ウェブの残留溶媒量(下記式)があまり大き過ぎると、
剥離し難かったり、逆に支持体上で充分に乾燥させてか
ら剥離すると、途中でウェブの一部が剥がれたりする。
しくは10〜40℃であり、更に好ましくは11〜30
℃である。剥離位置におけるウェブの残留溶媒量は25
〜120質量%が好ましく、更に好ましくは40〜10
0質量%である。
式で定義される。 残留溶媒量=(ウェブの加熱処理前質量−ウェブの加熱
処理後質量)/(ウェブの加熱処理後質量)×100% 尚、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、115℃
で1時間の加熱処理を行うことを表す。
るには、流延後の流延用支持体の表面温度を制御し、ウ
ェブからの有機溶媒の蒸発を効率的に行えるように、流
延用支持体上の剥離位置における温度を上記の温度範囲
に設定することが好ましい。支持体温度を制御するに
は、伝熱効率のよい伝熱方法を使用するのがよく、例え
ば、液体による裏面伝熱方法が好ましい。
度のコントロールが難しく、好ましい方法とはいえない
が、ベルト(支持体)マシンにおいて、移送するベルト
が下側に来た所の温度制御には、緩やかな風でベルト温
度を調節することができる。
によって、部分的に支持体温度を変えることができ、流
延用支持体の流延位置、乾燥部、剥離位置等異なる温度
とすることができる。
量ができるだけ多いうちに剥離するため製膜速度を上げ
ることができる)として、残留溶媒が多くとも剥離でき
るゲル流延法(ゲルキャスティング)がある。ゲル流延
法には、ドープ中にセルロースエステルに対する貧溶媒
を加えて、ドープ流延後、ゲル化する方法、支持体の温
度を低めてゲル化する方法等がある。又、ドープ中に金
属塩を加える方法もある。支持体上でゲル化させ膜を強
くすることによって、剥離を早め製膜速度を上げること
もできる。
合、ウェブが柔らか過ぎると剥離時平面性を損なった
り、剥離張力によるツレや縦スジが発生し易く、経済速
度と品質との兼ね合いで剥離残留溶媒量を決められる。
支持体とフィルムを剥離する際の剥離張力は、通常19
6〜245N/mで剥離が行われるが、剥離の際にシワ
が入り易い場合、190N/m以下で剥離することが好
ましく、更には、剥離できる最低張力〜167N/m、
次いで、最低張力〜137N/mで剥離することが好ま
しいが、特に好ましくは、最低張力〜100N/mで剥
離することである。剥離張力が低いほど、面内リターデ
ーションR0が低く保てるため好ましい。面内リターデ
ーションR0は20nm未満であることが好ましく、更
には、10nm未満、次いで、5nm未満であることが
好ましいが、最も好ましくは0〜1nmである。
0は、例えば、自動複屈折率計KOBRA−21ADH
(王子計測機器(株)製)を用いて、590nmの波長
において、三次元屈折率測定を行い、得られた屈折率n
x、ny、nzから算出することができる。又、膜厚方
向のリターデーション値Rtは0〜300nmのものが
得られ、更に好ましくは0〜150nm、より好ましく
は0〜70nmのものが用途に応じて好ましく得られ
る。R0及びRtは、下式により求めることができる。
向と製膜方向とのなす角度θ(ラジアン)と面内方向の
レターデーションR0が下記の関係にあり、特に偏光板
用保護フィルム等の光学フィルムとして好ましく用いら
れる。
ルム面内の進相軸方向の屈折率、nzはフィルムの厚み
方向の屈折率であり、dはフィルムの膜厚(nm)であ
る。θはフィルム面内の遅相軸方向と製膜方向(フィル
ムの直尺方向)とのなす角度(°ラジアン)、λは上記
nx、ny、nz、θを求める三次元屈折率測定の際の
光の波長590nm、πは円周率である。
に配置したロールに交互に通して搬送する乾燥装置、あ
るいはクリップ又はピンでウェブの両端を保持して搬送
するテンター装置を用いて、巾保持しながらウェブを乾
燥する工程である。乾燥工程における搬送張力も、可能
な範囲で低めに維持することがR0が低く維持できるた
め好ましく、190N/m以下であることが好ましく、
更に好ましくは170N/m以下であり、更に好ましく
は140N/m以下であり、100〜130N/mであ
ることが特に好ましい。特に、フィルム中の残留溶媒量
が少なくとも5質量%以下となるまで上記搬送張力以下
に維持することが効果的である。
せるのが一般的であるが、風の代わりにマイクロウェー
ブを当てて加熱する手段もある。あまり急激な乾燥は、
でき上がりのフィルムの平面性を損ね易い。高温による
乾燥は、残留溶媒が8質量%以下から行うことが好まし
い。全体を通し、乾燥温度は、概ね40〜250℃で行
われる。特に40〜160℃で乾燥させることが好まし
い。
では、溶媒の蒸発によってウェブは巾方向に収縮しよう
とする。高温度で急激に乾燥するほど収縮が大きくな
る。
ることが、でき上がったフィルムの平面性を良好にする
上で好ましい。この観点から、例えば、特開昭62−4
6625号に示されているような、乾燥全工程或いは一
部の工程を巾方向にクリップ又はピンでウェブの巾両端
を巾保持しつつ乾燥させる方法(テンター方式と呼ばれ
る)、中でも、クリップを用いるテンター方式、ピンを
用いるピンテンター方式が好ましく用いられる。
00%であることが好ましく、偏光板保護フィルムとし
て用いる場合は、5%〜20%が更に好ましく、8%〜
15%が最も好ましく、位相差フィルムとして用いる場
合は、10%〜40%が更に好ましく、20%〜30%
が最も好ましい。延伸倍率によってR0をコントロール
することが可能で、延伸倍率が高い方ができ上がったフ
ィルムの平面性に優れるため好ましい。
は、テンター開始時に20〜100質量%であるのが好
ましく、かつウェブの残留溶媒量が10質量%以下にな
るまでテンターをかけながら乾燥を行うことが好まし
く、更に好ましくは5質量%以下である。
150℃が好ましく、50〜120℃が更に好ましく、
70〜100℃が最も好ましい。乾燥温度の低い方が紫
外線吸収剤、可塑剤などの蒸散が少なく、工程汚染に優
れ、乾燥温度の高い方がフィルムの平面性に優れる。本
発明に係る一般式(1)で表される紫外線吸収剤は、乾
燥温度が高い場合でも、蒸散しにくいため、テンター乾
燥温度が高く、延伸倍率の高い製造条件のときに、その
効果が顕著発揮される。
体より剥離したフィルムを更に乾燥し、残留溶媒量を
0.5質量%以下にすることが好ましく、更に好ましく
は0.1質量%以下であり、更に好ましくは0〜0.0
1質量%以下とすることである。
垂方式か上記のようなピンテンター方式でフィルムを搬
送しながら乾燥する方式が採られる。フィルムを乾燥さ
せる手段は、特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加
熱ロール、マイクロ波等で行う。簡便さの点で熱風で行
うのが好ましい。乾燥温度は40〜150℃の範囲で3
〜5段階の温度に分けて、段々高くしていくことが好ま
しく、80〜140℃の範囲で行うことが寸法安定性を
良くするため更に好ましい。
での工程において、乾燥装置内の雰囲気を、空気とする
のもよいが、窒素ガスや炭酸ガス、アルゴン等の不活性
ガス雰囲気で行ってもよい。ただし、乾燥雰囲気中の蒸
発溶媒の爆発限界の危険性は、常に考慮されなければな
らないことは勿論のことである。
2質量%以下となってから、乾燥されたセルロースエス
テルフィルムとして巻き取る工程であり、残留溶媒量を
0.4質量%以下にすることにより、寸法安定性の良好
なフィルムを得ることができる。
のを用いればよく、例えば、定トルク法、定テンション
法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラム
テンションコントロール法等があり、それらを適宜選択
して使いわければよい。
に、ドープ濃度、ポンプの送液量、ダイの口金のスリッ
ト間隙、ダイの押し出し圧力、流延用支持体の速度等を
コントロールするのがよい。又、膜厚を均一にする手段
として、膜厚検出手段を用いて、プログラムされたフィ
ードバック情報を上記各装置にフィードバックさせて調
節するのが好ましい。
によって異なるが、仕上がりフィルムとして、通常5〜
500μmの範囲にあり、更に10〜250μmの範囲
が好ましく、特に液晶画像表示装置用フィルムとしては
10〜120μmの範囲が用いられる。請求項5に係る
発明では、光学フィルムの膜厚が20〜65μmの薄い
フィルムであることが特徴であり、この膜厚の範囲とす
ることにより、透湿性とともに寸法安定にも優れる。
208に記載の方法で測定された値で定義する。透湿度
は20〜250g/m2・24時間であることが好まし
いが、特に20〜200g/m2・24時間であること
が好ましい。透湿性が、250g/m2・24時間を超
えた場合では偏光板の耐久性が著しく低下し、逆に20
g/m2・24時間未満では、偏光板製造時の接着剤に
使われている水等の溶媒が乾燥しにくくなり、乾燥時間
が長くなるため好ましくない。より好ましくは25〜2
00g/m2・24時間である。
90%RHにおける質量変化を少なくすることで、寸法
安定性を更に改善することができる。
%RHで48時間加熱処理した前後での質量変化率が、
±2%以内とすることがより好ましく、これによって、
透湿度が改善された薄膜フィルムでありながら、寸法変
化率も優れたセルロースエステルフィルムを得ることが
できる。
RH雰囲気下で48時間加熱処理した際の寸法変化率
は、MD方向(フィルムの製膜方向)、TD方向(フィ
ルムの幅手方向)共に±0.5%以内であることが好ま
しく、更に±0.3%以内であることが好ましく、更に
±0.1%以内であることが好ましく、更に±0.05
%以内であることが好ましい。本発明でいう寸法変化率
とは、温度や湿度の条件が過酷な状況でのフィルム縦方
向及び横方向の寸法変化を表す特性値である。具体的に
は加熱条件、加湿条件、熱湿条件にフィルムを置いて強
制劣化としての、縦、横の寸法変化を測定する。例え
ば、測定しようとするフィルム試料について、幅手方向
150mm×長手方向120mmサイズに断裁し、該フ
ィルム表面に、幅手方向及び長手方向それぞれに100
mm間隔で2カ所、カミソリ等の鋭利な刃物で十文字型
の印を付ける。該フィルムを23℃、55%RHの環境
下で24時間以上調湿し、工場顕微鏡で処理前の幅手方
向及び長手方向のそれぞれの印間距離L1を測定する。
次に、試料を電気恒温槽中で、高温高湿(条件;80
℃、90%RH)の環境下で48時間放置をする。再
び、試料を23℃、55%RHの環境下で24時間調湿
し、工場顕微鏡で処理後の幅手方向及び長手方向のそれ
ぞれの印間距離L2を測定する。この処理前後の変化率
を次式によって求める。
を表す。
法変化率は、MD方向、TD方向共に±0.5%以内で
あることが好ましく、更に±0.3%以内であることが
好ましく、更に±0.1%以内であることが好ましく、
更に±0.05%以内であることが好ましい。
向、TD方向共に90〜170N/mm2であることが
好ましく、特に120〜160N/mm2であることが
好ましい。また、含水率としては0.1〜5%が好まし
く、0.3〜4%がより好ましく、0.5〜2%である
ことが更に好ましい。
以上であることが望ましく、更に好ましくは92%以上
であり、更に好ましくは93%以上である。又、ヘイズ
は0.5%以下であることが好ましく、特に0.1%以
下であることが好ましく、0%であることが更に好まし
い。
値は絶対値が小さい方が好ましく、変形方向は、+方向
でも、−方向でもよい。カール値の絶対値は30以下で
あることが好ましく、更に好ましくは20以下であり、
10以下であることが特に好ましい。尚、カール値は、
曲率半径(1/m)で表される。
膜法による製造方法について、図を用いて、更に詳細に
説明する。
しい一例を示す模式図である。図1(a)は流延後、ロ
ール搬送・乾燥工程で乾燥する場合の模式図である。図
1(b)は流延後、ロール搬送・乾燥工程で乾燥し、そ
の後テンター搬送・乾燥工程で乾燥を行う場合の模式図
である。図1(c)は流延後、テンター搬送・乾燥工程
で乾燥し、その後ロール搬送・乾燥工程で乾燥を行う場
合の模式図である。図1(d)は流延後、ロール搬送・
乾燥工程で乾燥し、その後テンター搬送・乾燥工程で乾
燥し、その後ロール搬送・乾燥工程で乾燥を行う場合の
模式図である。
工程及びロール搬送・乾燥工程を含む工程とは、支持体
から剥離されたフィルムを乾燥して巻き取る迄の工程の
どこかに、フィルムの乾燥伸縮率を調整するテンター搬
送・乾燥工程及びロール搬送・乾燥工程を有する工程を
いう。テンター搬送・乾燥工程とはテンター搬送装置で
搬送しながら同時に乾燥を行い、乾燥伸縮率を調整する
工程を言い、ロール搬送・乾燥工程とはロール搬送装置
で搬送しながら同時に乾燥を行い、乾燥伸縮率を調整す
る工程をいう。
支持体を示す。支持体としては鏡面帯状金属が使用され
ている。2はセルロースエステル樹脂を溶媒に溶解した
ドープを、支持体1に流延するダイスを示す。3は支持
体1に流延されたドープが固化したフィルムを剥離する
剥離点を示し、4は剥離されたフィルムを示す。5はテ
ンター搬送・乾燥工程を示し、51は排気口を示し、5
2は乾燥風取り入れ口を示す。尚、排気口51と乾燥風
取り入れ口52は逆であっても良い。6は張力カット手
段を示す。張力カット手段としてはニップロール、サク
ションロール等が挙げられる。尚、張力カット手段6は
各工程間に設けてもかまわない。
乾燥箱を示し、82は排気口を示し、83は乾燥風取り
入れ口を示す。なお、排気口82と乾燥風取り入れ口8
3は逆であっても良い。84は上部搬送用ロールを示
し、85は下部搬送用ロールを示す。該搬送用ロール8
4、85は上下で一組で、複数組から構成されている。
7は巻き取られたロール状のフィルムを示す。
ター搬送・乾燥工程5の前のロール搬送・乾燥工程を第
1ロール搬送・乾燥工程と呼び、テンター搬送・乾燥工
程5の後のロール搬送・乾燥工程を第2ロール搬送・乾
燥工程と呼ぶ。なお、図1(a)〜(d)では示されて
いない冷却工程を、巻き取る前に必要に応じて設けても
良い。
延製膜法による形態でセルロースエステルフィルムを製
造しても構わない。
寸法安定性等から液晶表示用部材、詳しくは偏光板用保
護フィルムに用いられるのが好ましい。特に、透湿度と
寸法安定性に対してともに厳しい要求のある偏光板用保
護フィルムにおいて、本発明の光学フィルムは好ましく
用いられる。
製することができる。例えば、光学フィルム或いはセル
ロースエステルフィルムをアルカリケン化処理し、ポリ
ビニルアルコールフィルムをヨウ素溶液中に浸漬、延伸
して作製した偏光膜の両面に、完全ケン化型ポリビニル
アルコール水溶液を用いて貼り合わせる方法がある。ア
ルカリケン化処理とは、水系接着剤の濡れを良くし、接
着性を向上させるために、セルロースエステルフィルム
を高温の強アルカリ液中に漬ける処理のことをいう。
層、防眩層、反射防止層、防汚層、帯電防止層、導電
層、光学異方層、液晶層、配向層、粘着層、接着層、下
引き層等の各種機能層を付与することができる。これら
の機能層は塗布或いは蒸着、スバッタ、プラズマCV
D、大気圧プラズマ処理等の方法で設けることができ
る。
ルの片面又は両面に設けられ、これを用いて、本発明の
液晶表示装置が得られる。
護フィルムを用いることにより、薄膜化とともに、耐久
性及び寸法安定性、光学的等方性に優れた偏光板を提供
することができる。更に、本発明の偏光板或いは位相差
フィルムを用いた液晶表示装置は、長期間に亘って安定
した表示性能を維持することができる。
ルム或いは光学補償フィルムの基材としても使用でき
る。
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。なお、以下に記載の「部」は「質量部」を表す。
誘導されるポリマーの合成例を示す。
−メチル−フェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2
H−ベンゾトリアゾール(例示化合物MUV−2)を、
下記に記載の方法に従って合成した。
を250mlの水に溶かし、濃塩酸83mlを加えた。
これに、35mlの水に溶解させた17.2gの亜硝酸
ナトリウムを0℃で加えた後、この溶液を、36.1g
のm−フェニレンジアミン塩酸塩水溶液500ml中に
0℃で加えた。この溶液を0℃に保ちながら、170g
の酢酸ナトリウムを250mlの水に溶解させた水溶液
を滴下した後、5℃で2時間、更に、室温で2時間撹拌
した。反応液のpHをアンモニア水で8に調整した後、
沈殿物をろ過し、よく水洗した。
のメタノールに溶解させ、150gの硫酸銅5水和物を
360mlの水と600mlのアンモニア水に溶解させ
た水溶液を加えた後、95℃で2時間撹拌した。冷却
後、沈殿物をろ過し、濾液が透明になるまで水洗した。
ろ過した沈殿物を5モル/Lの塩酸水溶液500ml中
で1時間撹拌した後、ろ過し、再び200mlの水に溶
解させ、アンモニア水でpH8に調整した。これをろ
過、水洗、乾燥後、酢酸エチルから再結晶を行うこと
で、2(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニル)
−5−アミノ−2Hベンゾトリアゾールが得られた。
−メチルフェニル)−5−アミノ−2Hベンゾトリアゾ
ールと0.1gのハイドロキノンとを、70℃で110
mlのテトラヒドロフランに溶かした溶液に6.3gの
炭酸水素ナトリウムを加えた。この溶液に、10mlの
テトラヒドロフランに溶かしたメタクリル酸クロリドを
60℃で30分かけて滴下した。反応溶液を水中に注
ぎ、析出した結晶をろ過、水洗、乾燥し、エチレングリ
コールモノメチルエーテルで再結晶を行うことで例示化
合物MUV−2である2(2′−ヒドロキシ−5′−メ
チル−フェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2H−
ベンゾトリアゾールが得られた。
−メチル−フェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2
H−ベンゾトリアゾールとメタクリル酸メチルとの共重
合体(PUV−2)を下記に示す方法に従って合成し
た。
例1で合成した4.0gの2(2′−ヒドロキシ−5′
−メチル−フェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2
H−ベンゾトリアゾールと6.0gのメタクリル酸メチ
ルとを加え、次いで、アゾイソブチロニトリル1.20
gを加えた。窒素雰囲気下で9時間加熱還流した。テト
ラヒドロフランを減圧留去した後、20mlのテトラヒ
ドロフランに再溶解し、大過剰のメタノール中に滴下し
た。析出した沈殿を濾取し、40℃で真空乾燥した。
9.4gの灰白色紛状重合体であるPUV−2を得た。
この共重合体は、標準ポリスチレンを基準とするGPC
分析により、重量平均分子量が7,400であることを
確認した。また、NMRスペクトル及びUV吸収スペク
トルから、該共重合体が2(2′−ヒドロキシ−5′−
メチル−フェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2H
−ベンゾトリアゾールとメタクリル酸メチルの共重合体
であることを確認した。該重合体の組成は略、2(2′
−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニル)−5−メタク
リロイルアミノ−2H−ベンゾトリアゾール:メタクリ
ル酸メチル=40:60であった。
−t−ブチル−フェニル)−5−カルボン酸−(2−メ
タクリロイルオキシ)エチルエステル−2H−ベンゾト
リアゾール(例示化合物MUV−19)を、下記に記載
の方法に従って合成した。
息香酸を160mlの水に溶かし、濃塩酸43mlを加
えた。20mlの水に溶解させた8.0gの亜硝酸ナト
リウムを0℃で加えた後、0℃のまま2時間撹拌した。
この溶液に、17.3gの4−t−ブチルフェノールを
水50mlとエタノール100mlに溶解させた溶液中
に、炭酸カリウムで液性をアルカリ性に保ちながら0℃
で滴下した。この溶液を0℃に保ちながら1時間、更に
室温で1時間撹拌した。反応液を塩酸で酸性にし、生成
した沈殿物をろ過した後、よく水洗した。
NaOH水溶液に溶解させ、35gの亜鉛粉末を加えた
後、40%NaOH水溶液110gを滴下した。滴下
後、約2時間撹拌し、ろ過、水洗し、濾液を塩酸で中和
して中性とした。析出した沈殿物をろ過、水洗、乾燥
後、酢酸エチルとアセトンの混合溶媒で再結晶を行うこ
とにより、2(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチル−
フェニル)−5−カルボン酸−2H−ベンゾトリアゾー
ルが得られた。
シ−5′−t−ブチル−フェニル)−5−カルボン酸−
2H−ベンゾトリアゾールと0.1gのハイドロキノ
ン、4.6gの2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
0.5gのp−トルエンスルホン酸とをトルエン100
ml中に加え、エステル管を備えた反応容器で10時間
加熱灌流を行う。反応溶液を水中に注ぎ、析出した結晶
をろ過、水洗、乾燥し、酢酸エチルで再結晶を行うこと
で、例示化合物MUV−19である2(2′−ヒドロキ
シ−5′−t−ブチル−フェニル)−5−カルボン酸−
(2−メタクリロイルオキシ)エチルエステル−2H−
ベンゾトリアゾールが得られた。
−t−ブチル−フェニル)−5−カルボン酸−(2−メ
タクリロイルオキシ)エチルエステル−2H−ベンゾト
リアゾールとメタクリル酸メチルとの共重合体(PUV
−19)を下記に記載の方法に従って合成した。
例3で合成した4.0gの2(2′−ヒドロキシ−5′
−t−ブチル−フェニル)−5−カルボン酸−(2−メ
タクリロイルオキシ)エチルエステル−2H−ベンゾト
リアゾールと6.0gのメタクリル酸メチルとを加え、
次いで、アゾイソブチロニトリル1.14gを加えた。
窒素雰囲気下で9時間加熱還流した。テトラヒドロフラ
ンを減圧留去した後、20mlのテトラヒドロフランに
再溶解し、大過剰のメタノール中に滴下した。析出した
沈殿物を濾取し、40℃で真空乾燥して、9.1gの灰
白色紛状重合体であるPUV−19を得た。この共重合
体は、標準ポリスチレンを基準とするGPC分析によ
り、重量平均分子量8600のものであると確認した。
また、NMRスペクトル及びUVスペクトルから、上記
共重合体が、2(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチル
−フェニル)−5−カルボン酸−(2−メタクリロイル
オキシ)エチルエステル−2H−ベンゾトリアゾールと
メタクリル酸メチルの共重合体であることを確認した。
上記重合体の組成は略、2(2′−ヒドロキシ−5′−
t−ブチル−フェニル)−5−カルボン酸−(2−メタ
クリロイルオキシ)エチルエステル−2H−ベンゾトリ
アゾール:メタクリル酸メチル=40:60であった。
−t−ブチル−フェニル)−5−メタクリロイルアミノ
−2H−ベンゾトリアゾール(例示化合物MUV−4)
を、以下に記載の方法に従って合成した。
フェノールを250mlの水に溶かし、濃塩酸83ml
を加えた。35mlの水に溶解させた17.2gの亜硝
酸ナトリウムを0℃で加えた後、この溶液を、36.1
gのm−フェニレンジアミン塩酸塩水溶液500ml中
に0℃で加えた。この溶液を0℃に保ちながら、170
gの酢酸ナトリウムを250mlの水に溶解させた水溶
液を滴下した後、5℃で2時間、更に、室温で2時間撹
拌した。反応液のpHをアンモニア水で8に調整した
後、沈殿物をろ過し、よく水洗した。
メタノールに溶解させ、150gの硫酸銅5水和物を3
60mlの水と600mlのアンモニア水に溶解させた
水溶液を加えた後、95℃で2時間撹拌した。冷却後、
沈殿物をろ過し、濾液が透明になるまで水洗した。ろ過
した沈殿物を5モル/Lの塩酸水溶液500ml中で1
時間撹拌した後、ろ過し、再び200mlの水に溶解さ
せ、アンモニア水でpHを8に調整した。これをろ過、
水洗、乾燥後、酢酸エチルから再結晶を行うことで、2
(2′−ヒドロキシ−5′t−ブチル−フェニル)−5
−アミノ−2Hベンゾトリアゾールを得た。
シ−5′−t−ブチルフェニル)−5−アミノ−2Hベ
ンゾトリアゾールと0.1gのハイドロキノンとを、7
0℃で110mlのテトラヒドロフランに溶かした溶液
に6.3gの炭酸水素ナトリウムを加えた。この溶液
に、10mlのテトラヒドロフランに溶かしたメタクリ
ル酸クロリドを60℃で30分かけて滴下した。反応溶
液を水中に注ぎ、析出した結晶をろ過、水洗、乾燥し、
エチレングリコールモノメチルエーテルで再結晶を行う
ことで、例示化合物MUV−4である2(2′−ヒドロ
キシ−5′−t−ブチルフェニル)−5−メタクリロイ
ルアミノ−2H−ベンゾトリアゾールを得ることができ
た。
−t−ブチル−フェニル)−5−メタクリロイルアミノ
−2H−ベンゾトリアゾールとメタクリル酸メチルとの
共重合体(PUV−4)を、下記に記載の方法に従って
合成した。
例5で合成した4.0gの2(2′−ヒドロキシ−5′
−t−ブチルフェニル)−5−メタクリロイルアミノ−
2H−ベンゾトリアゾールと6.0gのメタクリル酸メ
チルとを加え、次いで、アゾイソブチロニトリル1.1
7gを加えた。窒素雰囲気下、9時間加熱還流した。テ
トラヒドロフランを減圧留去した後、20mlのテトラ
ヒドロフランに再溶解し、大過剰のメタノール中に滴下
した。析出した沈殿物を濾取し、40℃で真空乾燥して
9.4gの灰白色紛状重合体のPUV−4を得た。この
共重合体は、標準ポリスチレンを基準とするGPC分析
により、重量平均分子量7900のものであることを確
認した。また、NMRスペクトル及びUVスペクトルか
ら、上記共重合体が2(2′−ヒドロキシ−5′−t−
ブチル−フェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2H
−ベンゾトリアゾールとメタクリル酸メチルの共重合体
であることを確認した。上記重合体の組成は略、2
(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチル−フェニル)−
5−メタクリロイルアミノ−2H−ベンゾトリアゾー
ル:メタクリル酸メチル=40:60であった。
−メチル−フェニル)−5−カルボン酸−(2−メタク
リロイルオキシ)エチルエステル−2H−ベンゾトリア
ゾール(例示化合物MUV−17)を、下記に記載の方
法に従って合成した。
息香酸を160mlの水に溶かし、濃塩酸43mlを加
えた。20mlの水に溶解させた8.0gの亜硝酸ナト
リウムを0℃で加えた後、0℃のまま2時間撹拌した。
この溶液に、12.4gのp−クレゾールを水50ml
とエタノール100mlに溶解させた溶液中に、炭酸カ
リウムで液性をアルカリ性に保ちながら0℃で滴下し
た。この溶液を0℃に保ちながら1時間、更に室温で1
時間撹拌した。反応液を塩酸で酸性にし、生成した沈殿
物をろ過した後、よく水洗した。
のNaOH水溶液に溶解させ、35gの亜鉛粉末を加え
た後、40%NaOH水溶液110gを滴下した。滴下
後、約2時間撹拌し、ろ過、水洗し、濾液を塩酸で中和
した。析出した沈殿物をろ過、水洗、乾燥した後、酢酸
エチルとアセトンの混合溶媒で再結晶を行うことによ
り、2(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニル)
−5−カルボン酸−2H−ベンゾトリアゾールが得られ
た。
シ−5′−メチル−フェニル)−5−カルボン酸−2H
−ベンゾトリアゾールと0.1gのハイドロキノン、
4.6gの2−ヒドロキシエチルメタクリレート、0.
5gのp−トルエンスルホン酸とをトルエン100ml
中に加え、エステル管を備えた反応容器で10時間加熱
灌流を行った。次いで、反応溶液を水中に注ぎ、析出し
た結晶をろ過、水洗、乾燥し、酢酸エチルで再結晶を行
うことで、例示化合物MUV−17である2(2′−ヒ
ドロキシ−5′−メチル−フェニル)−5−カルボン酸
−(2−メタクリロイルオキシ)エチルエステル−2H
−ベンゾトリアゾールが得られた。
−メチル−フェニル)−5−カルボン酸−(2−メタク
リロイルオキシ)エチルエステル−2H−ベンゾトリア
ゾールとメタクリル酸メチルとの共重合体(PUV−1
7)を、下記に記載の方法に従って合成した。
例7で合成した4.0gの2(2′−ヒドロキシ−5′
−メチル−フェニル)−5−カルボン酸−(2−メタク
リロイルオキシ)エチルエステル−2H−ベンゾトリア
ゾールと6.0gのメタクリル酸メチルとを加え、次い
で、アゾイソブチロニトリル1.16gを加えた。窒素
雰囲気下、9時間加熱還流した。テトラヒドロフランを
減圧留去した後、20mlのテトラヒドロフランに再溶
解し、大過剰のメタノール中に滴下した。析出した沈殿
物を濾取し、40℃で真空乾燥して9.1gの灰白色紛
状重合体のPUV−17を得た。この共重合体は、標準
ポリスチレンを基準とするGPC分析により、重量平均
分子量9200のものであることを確認した。また、N
MRスペクトル及びUVスペクトルから、上記共重合体
が2(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニル)−
5−カルボン酸−(2−メタクリロイルオキシ)エチル
エステル−2H−ベンゾトリアゾールとメタクリル酸メ
チルの共重合体であることを確認した。上記重合体の組
成は略、2(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニ
ル)−5−カルボン酸−(2−メタクリロイルオキシ)
エチルエステル−2H−ベンゾトリアゾール:メタクリ
ル酸メチル=40:60であった。
紫外線吸収性ポリマーも、上記と同様の方法に準じて合
成及び重合することにより得ることができる。
光学フィルム(トリアセテートフィルムともいう)1〜
10を作製した。
混合した後、マントンゴーリン型高圧分散機で分散を行
った。分散後の液濁度は105ppmであり、数平均粒
子径は0.18μmであった。
溶解した後、濾過した。これに、上記酸化珪素分散液の
20質量部を撹拌しながら加え、さらに30分間撹拌し
た後、アドバンテック東洋(株)のポリプロピレンワイ
ンドカートリッジフィルターTCW−PPS−20Nで
濾過し、インライン添加液Aを調製した。インライン添
加液A中の微粒子の数平均粒子径は0.25μmであっ
た。
溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使
用して濾過し、ドープ液Aを調製した。
線(株)製のファインメットNF(絶対濾過精度50μ
m、15μm、5μmの順に順次濾過精度を上げて使
用)でドープ液Aを濾過した。一方、インライン添加液
の送液ライン中で、日本精線(株)製のファインメット
NF(絶対濾過精度50μm、15μm、5μmの順に
順次濾過精度を上げて使用)によりインライン添加液A
を濾過した。濾過したドープ液A100質量部に対し、
濾過したインライン添加液Aを2.2質量部加えて、イ
ンラインミキサー(東レ社製静止型管内混合機 Hi−
Mixer、SWJ)で十分混合し、次いで、ベルト流
延装置を用い、温度33℃、1500mm幅でステンレ
スバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支
持体で、残留溶媒量が80%になるまで溶媒を蒸発さ
せ、剥離張力127N/mでステンレスバンド支持体上
から剥離した。剥離したセルローストリアセテートフィ
ルムを1550mm幅に断裁し、その後、テンターで幅
方向に10%延伸しながら、70℃の乾燥温度で乾燥さ
せ、その後、120℃と135℃との各乾燥ゾーンを多
数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、1330
mm幅にスリッティングして、フィルム両端に幅10m
m、高さ5μmのナーリング加工をエアー面側に施し
て、セルローストリアセテートフィルムである光学フィ
ルム1を作製した。光学フィルム1の膜厚は40μm、
巻数は4000mであった。
フィルム1の作製において、インライン添加液A中の紫
外線吸収剤の種類及び添加量を、表1に記載のように変
更した以外は同様にして、光学フィルム2〜10を作製
した。
して作製した光学フィルム1〜10について、下記に記
載の方法に従って、フィルム特性の各評価を行った。
hotometer U−3200(日立製作所製)を
用い、各光学フィルムの分光吸収スペクトルを測定し、
400nmと380nmに於ける透過率を求め、以下の
ようにランク分けを行った。各ランクにおいて、400
nmの透過率は高い程優れており、380nmの透過率
は低い程優れている。
ズ(失透度)測定を行った。
ASTM−D1003−52に従って、東京電色工業
(株)社製T−2600DAを使用して測定した。
ね合わせ、ASTM−D1003−52に従って、東京
電色工業(株)社製T−2600DAを使用して測定し
た。
フィルムを、80℃、90%RHの高温高湿雰囲気下で
1000時間放置後、光学フィルム表面のブリードアウ
ト(結晶析出)の有無を目視観察を行い、下記に記載の
基準に従ってブリードアウトの評価を行った。
められない ○:光学フィルム表面で、部分的なブリードアウトが僅
かに認められる △:光学フィルム表面で、全面に亘りブリードアウトが
僅かに認められる ×:光学フィルム表面で、全面に亘り明確なブリードア
ウトが認められる 〔耐光性の評価〕以下に記載の方法に従い、各光学フィ
ルムのアルカリケン化処理を行った後、偏光板を作製
し、未処理試料の平行透過率(H0)と直行透過率(H
90)を測定し、下式に従って偏光度を算出した。その
後、各々の偏光板をサンシャインウェザーメーター50
0時間、UVカットフィルター無しでの条件で強制劣化
処理を施した後、再度、劣化処理後の平行透過率
(H0′)と直行透過率(H90′)を測定し、下式に従
って偏光度P0、P500を算出し、偏光度変化量を下記式
により求めた。
行い、次いで80℃で乾燥を行った。
ニルアルコールフィルムを、沃素1kg、ホウ酸4kg
を含む水溶液100kgに浸漬し、50℃で6倍に延伸
して偏光膜を作った。この偏光膜の両面に、上記アルカ
リケン化処理を行った試料を、完全ケン化型ポリビニル
アルコール5%水溶液を粘着剤として各々貼り合わせ偏
光板を作製した。
00 偏光度P500=〔(H0′−H90′)/(H0′+
H90′)〕1/2×100 偏光度変化量=P0−P500 P0:強制劣化前の偏光度 P500:強制劣化処理500時間後の偏光度 〈耐光性の判定〉以上のようにして求めた偏光度変化量
を、以下に記載の基準に則り判定し、耐光性の評価を行
った。
外線吸収剤を含有した本発明の光学フィルムは、比較例
に対し、UV吸収性能、ヘイズ特性、耐久性及び耐光性
のいずれにおいても優れていることが判る。
ルム1の作製において、インライン添加液A中の紫外線
吸収剤(例示化合物UV−11)を、表2に記載の紫外
線吸収剤ポリマー及びその添加量とした以外は同様にし
て、光学フィルム101〜108を作製し、実施例2に
記載の方法に従い、UV吸収性能の評価、ヘイズの測
定、耐久性(ブリードアウトの評価)及び耐光性の評価
を行い、得られた結果を表2に示す。
は、比較化合物3:メチルメタクリル酸との共重合体
(質量比30:70)を実施例1に記載の方法に準じて
調製した。
同様に本発明に係る紫外線吸収剤ポリマーを含有した本
発明の光学フィルムは、比較例に対し、UV吸収性能、
ヘイズ特性、耐久性及び耐光性のいずれにおいても優れ
ていることが判る。
機器(シャープ製 パーソナルモバイルツール Zau
rus 型名:MI−L1)の偏光板を注意深く剥離
し、ここに実施例2、3で作製した各偏光板を、偏光方
向を合わせて液晶表示パネルに張り付けた。それぞれの
液晶表示パネルについて、目視にてコントラストを評価
した結果、本発明の偏光板を用いた液晶表示パネルは、
比較例の偏光板を用いた液晶表示パネルに対し長期間に
渡って、高いコントラストが維持され、不自然な黄色み
も無く、色再現性に優れていることが確認された。
性、耐久性(ブリードアウト故障)及び耐光性に優れた
光学フィルムとそれを用いた偏光板及び表示装置を提供
することができた。
液流延製膜法の好ましい一例を示す模式図である。
Claims (19)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表される紫外線吸収
剤の少なくとも1種を含有することを特徴とする光学フ
ィルム。 【化1】 〔式中、nは0〜3の整数を表し、R1〜R5は水素原
子、ハロゲン原子又は置換基を表し、Xは−COO−、
−CONR7−、−OCO−又は−NR7CO−を表し、
R6は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基又はアリール基を表し、R7は水素原子、アルキル
基又はアリール基を表す。〕 - 【請求項2】 前記一般式(1)で表される紫外線吸収
剤が、下記一般式(2)で表される紫外線吸収剤である
ことを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。 【化2】 〔式中、n、R1〜R6及びXは、前記一般式(1)に記
載のそれらと同義である。〕 - 【請求項3】 下記一般式(3)で表される紫外線吸収
性モノマーから誘導されるポリマーを含有することを特
徴とする光学フィルム。 【化3】 〔式中、nは0〜3の整数を表し、R8〜R12は水素原
子、ハロゲン原子又は置換基を表し、Xは−COO−、
−CONR14−、−OCO−又は−NR14CO−を表
し、R13は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アル
キニル基又はアリール基を表し、R14は水素原子、アル
キル基又はアリール基を表す。但し、R8〜R14で表さ
れる基のいずれか一つは重合性基を部分構造として有す
る。〕 - 【請求項4】 前記一般式(3)で表される紫外線吸収
モノマーが、下記一般式(4)で表される紫外線吸収モ
ノマーであることを特徴とする請求項3に記載の光学フ
ィルム。 【化4】 〔式中、n、R8〜R13及びXは、前記一般式(3)に
記載のそれらと同義である。〕 - 【請求項5】 前記一般式(3)及び(4)で表される
紫外線吸収モノマーが、下記一般式(5)で表される紫
外線吸収モノマーであることを特徴とする請求項3又は
4に記載の光学フィルム。 【化5】 〔式中、nは0〜3の整数を表し、R15〜R19は水素原
子、ハロゲン原子又は置換基を表し、Xは−COO−、
−CONR21−、−OCO−又は−NR21CO−を表
し、R20は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アル
キニル基又はアリール基を表し、R21は水素原子、アル
キル基又はアリール基を表す。但し、R20で表される基
は重合性基を部分構造として有する。〕 - 【請求項6】 前記紫外線吸収性モノマーから誘導され
るポリマーの重量平均分子量が2,000以上30,0
00以下であることを特徴とする請求項3〜5のいずれ
か1項に記載の光学フィルム。 - 【請求項7】 前記紫外線吸収性モノマーから誘導され
るポリマー中の紫外線吸収性モノマーの含有量が1〜7
0質量%であることを特徴とする請求項3〜6のいずれ
か1項に記載の光学フィルム。 - 【請求項8】 前記紫外線吸収性モノマーから誘導され
るポリマー中の紫外線吸収性モノマー以外の共重合成分
が、親水性のエチレン性不飽和モノマーを少なくとも1
種含有することを特徴とする請求項3〜7のいずれか1
項に記載の光学フィルム。 - 【請求項9】 セルロースエステルを含有することを特
徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学フィ
ルム。 - 【請求項10】 一次平均粒子径が20nm以下であ
り、かつ見かけ比重が70g/リットル以上である二酸
化珪素微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜9
のいずれか1項に記載の光学フィルム。 - 【請求項11】 膜厚が20〜65μmであることを特
徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学フ
ィルム。 - 【請求項12】 請求項1〜11に記載の光学フィルム
を用いることを特徴とする偏光板。 - 【請求項13】 請求項1〜11に記載の光学フィルム
を用いることを特徴とする表示装置。 - 【請求項14】 前記一般式(3)で表される紫外線吸
収性モノマーから誘導される紫外線吸収性ポリマー。 - 【請求項15】 前記一般式(3)で表される紫外線吸
収性モノマーが、前記一般式(4)で表される紫外線吸
収性モノマーであることを特徴とする請求項14に記載
の紫外線吸収性ポリマー。 - 【請求項16】 前記一般式(3)及び(4)で表され
る紫外線吸収モノマーが、前記一般式(5)で表される
紫外線吸収モノマーであることを特徴とする請求項14
又は15に記載の紫外線吸収性ポリマー。 - 【請求項17】 前記紫外線吸収性モノマーから誘導さ
れるポリマーの重量平均分子量が2,000以上30,
000以下であることを特徴とする請求項14〜16の
いずれか1項に記載の紫外線吸収性ポリマー。 - 【請求項18】 前記紫外線吸収性モノマーから誘導さ
れるポリマー中の紫外線吸収性モノマーの含有量が1〜
70質量%であることを特徴とする請求項14〜17の
いずれか1項に記載の紫外線吸収性ポリマー。 - 【請求項19】 前記紫外線吸収性モノマーから誘導さ
れるポリマー中の紫外線吸収性モノマー以外の共重合成
分が、親水性のエチレン性不飽和モノマーを少なくとも
1種含有することを特徴とする請求項14〜18のいず
れか1項に記載の紫外線吸収性ポリマー。
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