JP2008184592A - 重合性蛍光色素及びその製造方法並びにその重合体 - Google Patents

重合性蛍光色素及びその製造方法並びにその重合体 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い蛍光強度を有し、耐候性に優れる蛍光色素を提供すること。
【解決手段】 本発明の重合性蛍光色素は、共役系を有し、1種以上のヘテロ原子、セレン原子又はボロン原子を含むアゾール誘導体又はイミダゾール誘導体から成る有機EL色素であり、連結基を介して結合したアルケニル基又はアルキニル基を有する。その重合体は、高い蛍光強度を有し、耐候性に優れる。
【選択図】なし

Description

本発明は、重合性蛍光色素及びその製造方法並びにその重合体に関する。
蛍光色素は、染色剤あるいは着色剤として、インク、塗料、マーキング剤、そして染毛剤を含む化粧品等に広く使用されている。通常、蛍光色素は塗液中に分散させた状態で使用され、被塗布体に塗布されてバインダー樹脂中に分散した状態で固定されている。例えば、インクジェット記録用水系インクではポリマー粒子中に蛍光色素を含有させたり(例えば、特許文献1)、化粧品では蛍光色素で染色したバインダー樹脂を化粧品基材中に配合する(例えば、特許文献2)、等の方法が用いられている。
特開2006−199928号公報 特開2004−346026号公報
しかしながら、従来の蛍光色素の耐光性は十分でなく、時間とともに褪色するという問題がある。また、蛍光色素は流動し易く、時間とともに色が薄くなるという問題もある。また、従来の蛍光色素の蛍光強度は十分でなく、より高い蛍光強度を有する蛍光色素が必要とされているという問題もある。また、化粧品に用いる場合には、蛍光色素が直接人体に接触しないようにして安全性を確保する必要もある。
そこで、本発明は、高い蛍光強度を有するとともに、耐候性に優れる蛍光色素を提供することを目的とした。
上記の課題を解決するため、本発明者らは鋭意努力した結果、アゾール誘導体又はイミダゾール誘導体から成る有機EL色素に重合性官能基を結合させた重合性蛍光色素を用いることにより、高い蛍光強度と優れた耐候性を有する蛍光色素重合体が得られることを見出して本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明に係る一の重合性蛍光色素は、以下の一般式(1)、(2)又は(3)で表されるアゾール誘導体から成ることを特徴とする。
Figure 2008184592
ここで、式中、(1)及び(3)ではR1は、そして(2)ではR1とR4の少なくとも一方は、連結基を介して結合したアルケニル基又はアルキニル基を示し、(2)のR1とR4の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基あるいは脂肪族炭化水素基あるいは複素環基を示し、Xは置換基を有していてもよい炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子を示し、R'は芳香環を含んでもよい脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-は、ハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
また、上記のR2とR3には、それぞれ独立に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ピラゾール誘導体及びピリジン誘導体からなる群から選択された1種を用いることができる。
また、上記のR2とR3には、置換基を有してもよいアリール基を用いることができる。
また、上記連結部には、-(CH2)n-(nは1〜4の整数)、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-(Rはアルキル基)、-Ar-(Arは芳香族炭化水素基)及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択された1種以上の官能基を用いることができる。
また、上記アルケニル基又はアルキニル基には、置換基として含窒素複素環基を有するものであって、その含窒素複素環基が連結部と結合するものを用いることができる。
また、本発明に係る別の重合性蛍光色素は、以下の一般式(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)で示されるイミダゾール誘導体から成ることを特徴とする。
Figure 2008184592

Figure 2008184592
ここで、式中、(4)、(6)及び(7)のR1とR4の少なくとも一つ、そして(5)及び(8)のR1、R4及びR5の少なくとも一つは、連結基を介して結合したアルケニル基又はアルキニル基を示し、(4)、(6)及び(7)のR1とR4の残部、そして(5)及び(8)のR1、R4及びR5の残部は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有しても良い芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、R1、 R2、R3、R4、R5は同じでも異なっていても良く、R'、R''は芳香環を含んでもよい脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-は、ハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
ここで、上記のR2とR3には、それぞれ独立に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ピラゾール誘導体及びピリジン誘導体からなる群から選択された1種を用いることができる。
また、上記のR2とR3には、置換基を有してもよいアリール基を用いることができる。
また、上記連結部には、-(CH2)n-(nは1〜4の整数)、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-(Rはアルキル基)、-Ar-(Arは芳香族炭化水素基)及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択された1種以上の官能基を用いることができる。
また、上記アルケニル基又はアルキニル基には、置換基として含窒素複素環基を有するものであって、その含窒素複素環基が連結部と結合するものを用いることができる。
本発明の重合性蛍光色素は、例えば以下の方法で製造することができる。一の製造方法は、以下の一般式(9)、(10)又は(11)で表される酸クロライド体と、アリル基を有する活性水素化合物とを反応させる工程を含むことを特徴とする。
Figure 2008184592
ここで、式中、(9)及び(11)ではR1は、(10)ではR1又はR4は酸クロライド基を示し、(10)のR1とR4の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、Xは置換基を有していてもよい炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子を示し、R'は芳香環を含んでもよい脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-はハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
また、別の製造方法は、以下の一般式(12)、(13)、(14)、(15)又は(16)で表される酸クロライド体と、アリル基を有する活性水素化合物とを反応させる工程を含むことを特徴とする。
Figure 2008184592
ここで、式中、(12)、(14)及び(15)のR1とR4の一方、(13)及び(16)のR1、R4及びR5のいずれか一つは酸クロライド基を示し、(12)、(14)及び(15)のR1とR4の残部、(13)及び(16)のR1、R4及びR5の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、R'、R"は芳香環を含んでもよいアルキル基からなる脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-はハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
また、別の製造方法は、以下の一般式(17)、(18)又は(19)で表されるハロアルキル体と、置換基として含窒素複素環基を有するアルケニル基又はアルキニル基とを反応させる工程を含むことを特徴とする。
Figure 2008184592
ここで、式中、(17)及び(19)ではR1は、(18)ではR1又はR4はハロアルキル基を示し、(18)のR1とR4の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、Xは置換基を有していてもよい炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子を示し、R'は芳香環を含んでもよい脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-はハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
また、別の製造方法は、以下の一般式(20)、(21)、(22)、(23)又は(24)で表されるハロアルキル体と、置換基として含窒素複素環基を有するアルケニル基又はアルキニル基とを反応させる工程を含むことを特徴とする。
Figure 2008184592
ここで、式中、(20)、(22)及び(23)のR1とR4の一方、(21)及び(24)のR1、R4及びR5のいずれか一つはハロアルキル基を示し、(20)、(22)及び(23)のR1とR4の残部、(21)及び(24)のR1、R4及びR5の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、R'、R"は芳香環を含んでもよいアルキル基からなる脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-はハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
また、本発明の蛍光色素重合体は、一般式(1)、(2)又は(3)で表されるアゾール誘導体を重合成分として含むものである。
また、本発明の別の蛍光色素重合体は、一般式(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)で表されるアゾール誘導体を重合成分として含むものである。
本発明の重合性蛍光色素は、発色部として、共役系を有し、1種以上のヘテロ原子、セレン原子又はボロン原子を含むアゾール誘導体又はイミダゾール誘導体から成る有機EL色素を含んでいるので、その重合体は固体状態で優れた耐候性と高い蛍光強度を有する。また、有機EL色素の置換基を変えることにより励起波長及び発光波長を変化させることができるので、蛍光波長の選択の自由度が増加し、レッド、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルーなど多くの蛍光波長を用いることができる。有機EL色素は化学的に安定であり、常温での長期保存に耐えることができるので、取り扱いが容易である。
さらに、本発明の重合性蛍光色素を他の重合性モノマーと共重合することで、蛍光色素の蛍光波長を変化させたり、蛍光強度を向上させることができる。これにより、他の重合性モノマーを適切に選択することで、種々の蛍光波長を有する重合体を提供することもできる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の蛍光色素の発色部は、共役系を有し、1種以上のヘテロ原子、セレン原子又はボロン原子を含むアゾール誘導体又はイミダゾール誘導体から成る有機EL色素である。
アゾール誘導体から成る蛍光色素は、以下の一般式(1)、(2)又は(3)で示すことができる。
Figure 2008184592
ここで、(1)及び(3)ではR1は、そして(2)ではR1とR4の少なくとも一方は、連結基を介して結合した、アルケニル基又はアルキニル基を示す。アルケニル基には、ビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、1-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、1-オクテニル基等を挙げることができ、好ましくは、ビニル基又はアリル基である。アルキニル基には、エチニル基、プロパルギル基、1-ブチニル基等を挙げることができるが、好ましくはエチニル基又はプロパルギル基である。
また、(2)のR1とR4の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示す。上記のアルキル基は、例えば炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。また、上記のアルコキシ基は、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチロキシ基又はフェノキシ基である。また、上記のアルキルエステル基は、炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキルエステルである。また、上記の芳香族炭化水素基は単環又は多環を含むアリール基、具体的にはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。また、上記の複素環基は、例えばピロール基、フラン基、チオフェン基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基、ピリジン基又はキノリン基であり、より好ましくはフラン基、イミダゾール基又はチオフェン基である。また、上記の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。好ましくは、R2、R3が、それぞれ独立に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チジアゾール誘導体、ピラゾール誘導体、ピリジン誘導体及びキノリン誘導体からなる群から選択された1種である。あるいは、好ましくは、R2、R3が、スルホニル基を有するアリール基である。
また、Xは置換基を有していてもよい炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子を示す。
また、R'は芳香環を含んでもよいアルキル基からなる脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基を示す。ここで、その脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基には、上記と同様のものを用いることができる。
また、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
アゾール誘導体として、ジアゾール誘導体の例を示したが、以下の一般式で表されるトリアゾール誘導体を用いることもできる。トリアゾール誘導体を用いても、ジアゾール誘導体の場合と同様の効果を得ることができる。
Figure 2008184592
ここで、(25)及び(27)ではR1は、そして(26)ではR1とR7の少なくとも一方は、連結基を介して結合した、アルケニル基又はアルキニル基を示す。アルケニル基又はアルキニル基については、ジアゾール誘導体の場合と同様のものを用いることができる。
また、(26)のR1とR7の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示す。置換基は、ジアゾール誘導体の場合と同様のものを用いることができる。また、R'とAn-についても、ジアゾール誘導体の場合と同様のものを用いることができる。
また、イミダゾール誘導体から成る蛍光色素は、以下の一般式で示すことができる。
Figure 2008184592
ここで、式中、(4)、(6)及び(7)のR1とR4の少なくとも一つ、そして(5)及び(8)のR1、R4及びR5の少なくとも一つは、連結基を介して結合したアルケニル基又はアルキニル基を示す。
また、(4)、(6)及び(7)のR1とR4の残部、そして(5)及び(8)のR1、R4及びR5の残部は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示す。置換基は、ジアゾール誘導体の場合と同様のものを用いることができる。
また、R'、R"は芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基からなる脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基を示す。ここで、その脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基には、ジアゾール誘導体の場合と同様のものを用いることができる。
また、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
本発明の重合性蛍光色素の連結部は、-(CH2)n-(nは1〜4の整数)、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-(Rはアルキル基)、-Ar-(Arは芳香族炭化水素基)及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択された1種の官能基のみで構成しても良く、あるいは2種以上の官能基を含む構成とすることもできる。また、選択した一の官能基を2個以上含む構成とすることもできる。
例えば、1種の官能基のみで構成する場合、-CONH-、-O-、-COO-又は-(CH2)n-、より好ましくは、-COO-又は-(CH2)n-、さらに好ましくは、-(CH2)n-である。ここで、-(CH2)n-のnは1もしくは2が好ましい。
また、2種以上の官能基で構成する場合、以下の態様とすることができる。
(1)2種の官能基で構成する場合
-CONH-COO-、-CH2-O-又は-CH2-NR- が好ましい。
(2)3種以上の官能基で構成する場合
(i)以下の一般式(I)で表されるものを用いることができる。
-(CHR')p-X-(CHR")q- (I)
式中、Xは直接結合又は、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-、-Ar-及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択された少なくとも1種の官能基を用いることができ、好ましくは-COO-、-CONH-、-O-又は-Ar-、より好ましくは-COO-、-CONH-、-O-又は-Ar-を用いることができる。また、R'とR"はそれぞれ独立に、水素原子、あるいは芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基から成る脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基であって、必要によりスルホニル基、ヒドロキシル基、4級アミノ基及びカルボキシル基からなる群から選択されたいずれか1種の荷電基により置換されたものを用いることができる。また、Arはアリール基、好ましくは、フェニレン基又はナフチレンで基あり、必要に応じてスルホニル基で置換されたものを用いることができる。pとqはそれぞれ独立に0から20の整数、好ましくは0から10の整数、より好ましくは0から5の整数であり、p+q≧1である。
連結基の具体例を挙げると、-(CH2)p-CONH-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-(CH2)q-、
-(CH2)p-CH(-R'-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-CH(-R'-N+H3)-(CH2)q-、-(CH2)p-CH(-R'-COOH)-(CH2)q-、-(CH2)p-CH(-R'-OH)-(CH2)q-、-(CH2)p-(O-CH-)n-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-N+H3)-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-OH)-(CH2)q-、-(CH2)p-CONH(-R'-COOH)-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-R'(-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-R'(-OH)-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-R'(-N+H3)-(CH2)q-、-(CH2)p-COO-R'(-COOH)-(CH2)q-、-(CH2)p-Ar-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-COO)-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-SO3H)-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-N+H3)-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-OH)-(CH2)q-、-(CH2)p-(Ar-COOH)-(CH2)q-、-(CH2)p-C≡C-(CH2)q-、-(CH2)p-C=C-(CH2)q-、-(CH2)p-NR-(CH2)q-、-(CH2)p-O-(CH2)q-、-(CH2)p-S-(CH2)q-、-(CH2)p-HN-C(=NH)-NH- (CH2)q-、-(CH2)p-CO-Ar-NR-(CH2)q-等を挙げることができる。より好ましくは、-(CH2)p-CONH-(CH2)q-又は-(CH2)p-COO-(CH2)q-である。
(ii)また、以下の一般式(II)で表されるものを用いることもできる。
-Y-(CHR3)r-Z- (II)
ここで、Y及びZは、それぞれ独立に、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-、-Ar-及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択された1種の官能基であり、好ましくは、YとZがそれぞれ、-CONH-と-COO-、-COO-と-COO-、-COO-と-NR- の組み合わせ、より好ましくは-COO-と-COO-、-COO-と-NR- の組み合わせである。また、R3は、水素原子、あるいは芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基から成る脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基であって、必要によりスルホニル基、ヒドロキシル基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アミノ基及びカルボキシル基からなる群から選択されたいずれか1種の荷電基により置換されたものを用いることができる。また、Arはアリール基、好ましくは、フェニレン基又はナフチレン基であり、必要に応じてスルホニル基で置換されたものを用いることができる。rは0から20の整数、好ましくは0から10の整数、より好ましくは0から5の整数である。この連結部の具体例を挙げると、-CONH-(CH2)r-COO-、-CONH-CH(-R3-OH)-COO-、-CONH-CH(-R3-COOH)-COO-、-CONH-CH(R3-SO3H)-COO-、-COO-(CH2)r-COO- 等を挙げることができる。
また、本発明の重合性蛍光色素に用いるアルケニル基又はアルキニル基は、置換基として含窒素複素環基を含み、その含窒素複素環基が連結部と結合していることが好ましい。ここで、含窒素複素環基は、炭素原子以外に少なくとも窒素原子を含む、置換基を有していてもよい単環又は多環の複素環基を挙げることができる。単環の複素環基としては、例えば、オキサゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリダニジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、アゼチジニル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、ピペラジニル基等を挙げることができる。多環の複素環基としては、例えば、インドリル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾトリアゾル基、キノリル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、カルボリル基、アクリジニル基、フェノキサジニル基、フェノチアジル基等を挙げることができる。好ましくは、ピリジル基、ピペリジニル基、ピリミジニル基、ピペラジニル基である。また、置換基には、アルキル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基等を挙げることができる。
また、本発明の重合性蛍光色素に、被塗布体と結合する結合部を設けることもできる。これにより、被塗布体に対する付着力を大きくすることができる。結合部は、発色部のいずれかの置換基、あるいは上記の含窒素複素環基に設けることができる。結合部は、被塗布体と結合する反応性基を有し、その反応性基は共有結合又はイオン結合により被塗布体と結合する。
共有結合として、例えばアミド結合、イミド結合、ウレタン結合、エステル結合、又はグアニジン結合を形成する場合、反応性基には、被塗布体の有するアミノ基、イミノ基、チオール基、カルボキシル基又はヒドロキシル基等の官能基と反応可能な官能基が好ましい。その官能基には、例えば、イソチオシアネート基、イソシアネート基、エポキシ基、ハロゲン化スルホニル基、塩化アシル基、ハロゲン化アルキル基、グリオキザル基、アルデヒド基、トリアジン基、カルボジイミド基そして活性エステル化したカルボニル基等を用いることができる。好ましくは、イソチオシアネート基、イソシアネート基、エポキシ基、ハロゲン化アルキル基、トリアジン基、カルボジイミド基そして活性エステル化したカルボニル基から選択されたいずれか1種を用いることが好ましい。より好ましくは、イソチオシアネート基、イソシアネート基、エポキシ基、ハロゲン化アルキル基、トリアジン基、カルボジイミド基そして活性エステル化したカルボニル基から選択されたいずれか1種を用いることが好ましい。さらに好ましくはトリアジン基、カルボジイミド基又は活性エステル化したカルボニル基である。これら反応性基と反応する窒素カチオン含有基の官能基としては、例えばカルボキシル基を用いることができる。例えば、活性エステル化したカルボニル基には、N−ヒドロキシ−スクシンイミドエステルやマレイミドエステルを用いることができる。N−ヒドロキシ−スクシンイミドを用い、縮合剤としてDCCを用いることによりN−ヒドロキシ−スクシンイミドエステル体を経由してアミド結合により蛍光色素と生体分子が結合する。また、カルボジイミド基には、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)や1-シクロヘキシル-3-(2-モルホリノエチル)カルボジイミド等のカルボジイミド試薬を用いることができる。カルボジイミド体を経由してアミド結合により蛍光色素と、例えば生体分子とを結合させることができる。
また、イオン結合を形成する反応性基には、アニオン性基やカチオン性基を用いることができる。アニオン性基としては、例えばスルホニル基やカルボキシル基を用いることができる。これらのアニオン性基は、被塗布体のカチオン性基、例えばアミノ基とイオン結合する。また、カチオン性基としては、4級アンモニウム基やピリジニウム基等の窒素カチオン含有基を用いることができる。これらカチオン性基は、生体分子のアニオン性基、例えばカルボキシル基とイオン結合する
本発明のアゾール誘導体は、例えば以下の方法により製造することができる。すなわち、以下の一般式で表されるアゾール誘導体の酸クロライド体と、アリル基を有する活性水素化合物とを反応させることにより製造することができる。
Figure 2008184592
式中、(9)及び(11)ではR1は、(10)ではR1又はR4は酸クロライド基-COClを示す。
また、(10)のR1とR4の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示す。上記のアルキル基は、例えば炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。また、上記のアルケニル基は、例えばビニル基、アリル基、クロチル基、チグリル基又はプレニル基である。また、上記のアルキニル基は、例えばエチニル基又はプロパルギル基である。また、上記のアルコキシ基は、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチロキシ基又はフェノキシ基である。また、上記のアルキルエステル基は、炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキルエステルである。また、上記の芳香族炭化水素基は単環又は多環を含むアリール基、具体的にはフェニル基、トリル基、キシリル基又はナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。また、上記の複素環基は、例えばピロール基、フラン基、チオフェン基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基、ピリジン基又はキノリン基であり、より好ましくはフラン基、イミダゾール基又はチオフェン基である。また、上記の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1から6の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。好ましくは、R2、R3が、それぞれ独立に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チジアゾール誘導体、ピラゾール誘導体、ピリジン誘導体及びキノリン誘導体からなる群から選択された1種である。あるいは、好ましくは、R2、R3が、スルホニル基を有するアリール基である。
また、Xは置換基を有していても良い炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子を示す。
また、R'は芳香環を含んでも良いアルキル基又はアルケニル基からなる脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基を示す。ここで、その脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基には、上記と同様のものを用いることができる。
また、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
アリル基を有する活性水素化合物には、活性水素としてアルコール性水酸基を有するアルコール類、アミン類又はフェノール性水酸基を有するフェノール類を用いることができる。アルコール類には、例えばアリルアルコール、エチレングリコールモノアリルエーテル、メタリルアルコールを用いることができる。また、アミン類にはアリルアミンを用いることができる。フェノール類には、アリコキシフェノールを用いることができる。好ましくは、アリルアルコールやアリルアミンを用いることができる。
また、イミダゾール誘導体から成る蛍光色素の場合も、以下の一般式で表されるイミダゾール誘導体の酸クロライド体と、上記のアリル基を有する活性水素化合物とを反応させることにより製造することができる。
Figure 2008184592
ここで、式中、(12)、(14)及び(15)のR1とR4の一方、(13)及び(16)のR1、R4及びR5のいずれか一つは酸クロライド基-COClを示す。
また、(12)、(14)及び(15)のR1とR4の残部、(13)及び(16)のR1、R4及びR5の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示す。ここで、置換基は化学式7の場合と同様のものを用いることができる。
また、R'、R"は芳香環を含んでもよいアルキル基からなる脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基を示す。ここで、その脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基には、化学式7の場合と同様のものを用いることができる。
また、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
また、本発明のアゾール誘導体は、以下の一般式(17)、(18)又は(19)で表されるハロアルキル体と、置換基として含窒素複素環基を含むアルケニル基又はアルキニル基とを反応させる工程を含む製造方法によっても製造することができる。
Figure 2008184592
ここで、式中、(17)及び(19)ではR1は、(18)ではR1又はR4は、一般式 (CH2)n-X(nは1〜4の整数、Xはハロゲン原子)で示されるハロアルキル基であり、好ましくは-CH2Cl、-CH2Br又は-CH2Iである。
また、(18)のR1とR4の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示す。ここで、置換基は化学式7の場合と同様のものを用いることができる。
また、Xは置換基を有していても良い炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子を示す。
また、R'は芳香環を含んでも良いアルキル基からなる脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基を示す。ここで、その脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基には、上記と同様のものを用いることができる。
また、An-は、Cl-、Br-、I-等のハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。
ここで、ハロアルキル体は、アゾール誘導体又はイミダゾール誘導体のヒドロキシ体にハロゲン化剤を反応させる方法を用いることにより得ることができる。ハロゲン化剤には、塩化チオニル、塩化ホスホリル、三塩化リン、五塩化リン、塩化スルフリル、塩素、臭化チオニル、臭素等を用いることができ、好ましくは塩化チオニル又は塩化ホスホリルである。
また、ハロアルキル体と反応させるアミン化合物には、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、n-プロピルアミン、n-ブチルアミン等の脂肪族一級アミン、ベンジルアミン、ジフェニルアミン、アニリン等の芳香族一級アミン、ジメチルアミン、ジエタノールアミン、ジ-n-プロピルアミン、ジ-n-ブチルアミン、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン等の脂肪族二級アミン、ジフェニルアミン、N-メチルアニリン等の芳香族二級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリ-n-プロピルアミン、トリ-n-ブチルアミン、N-メチルモルホリン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン等の脂肪族三級アミン、N,N-ジメチルアニリン等の芳香族三級アミン、ピリジン類、ピペラジン類、イミダゾール類、チアゾール類、オキサゾール類、キノリン類、ベンゾイミダゾール類、ベンゾチアゾール類、ベンゾオキサゾール類等を用いることができる。芳香族アミンのベンゼン環、そしてピリジン類、イミダゾール類、チアゾール類、オキサゾール類、キノリン類、ベンゾイミダゾール類、ベンゾチアゾール類、ベンゾオキサゾール類に、アルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホン酸基が結合したものを用いることもできる。好ましいアミン化合物は、ピリジン類、ピペリジン類又はピペラジン類である。
また、イミダゾール誘導体の場合も、以下の一般式で表されるハロアルキル体と、上記のアミン化合物とを反応させることにより製造することができる。なお、イミダゾール誘導体のハロアルキル体は、イミダゾール誘導体のヒドロキシ体にハロゲン化剤を反応させることにより得ることができる。
Figure 2008184592
ここで、(20)、(22)及び(23)のR1とR4の一方、そして(21)及び(24)のR1、R4及びR5のいずれか一つは、一般式 (CH2)n-X(nは1〜4の整数、Xはハロゲン原子)で示されるハロアルキル基であり、好ましくは-CH2Cl、-CH2Br又は-CH2Iである。
また、(20)、(22)及び(23)のR1とR4の残部、(21)及び(24)のR1、R4及びR5の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示す。
本発明の重合性蛍光色素は、従来公知の重合方法を用いて、単独で重合あるいは他の1以上の重合性基と共重合させることにより重合体を得ることができる。共重合させる重合性基はラジカル重合可能であれば特に限定されない。例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアクリル系モノマー、スチレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン系モノマー、酢酸ビニル系モノマー等を1種以上用いることができる。
重合方法は特に限定されず、塊状重合や溶媒を用いる溶液重合で行うことができる。また、加熱重合や光重合を用いることもできる。また、開始剤には、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩や、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物等を用いることができる。また、重合体粒子を合成する場合には、懸濁重合や乳化重合を用いることもできる。
本発明の蛍光色素重合体は、着色剤として、インク、塗料、マーキング剤、そして染毛剤を含む化粧品等、蛍光色素が使用されている用途に用いることができる。例えば、蛍光色素を含む化粧用組成物は、夜間や室内における演出用の化粧としてだけでなく、蛍光色素の明色化効果を利用して、ファンデーションや毛髪の染色剤等に用いられている。ここで、明色化効果とは、蛍光色素が紫外光を吸収して可視光を放出して、皮膚や毛髪に明るさや鮮やかさを与える効果をいう。日本の室内照明には、昼光色や白色の蛍光灯が使われているが、これらの蛍光灯からの光は、青や緑が主であり赤が少ない。そのため、女性の化粧肌は青白くくすんで見えるという問題がある。これに対し、本発明の蛍光色素重合体を用いることにより、例えば、橙色の光を放出する蛍光色素を用い、鮮やかな赤味の色を発色させてくすみの解消を図ることが可能である。また、毛髪の染色に用いると、蛍光色素は可視領域の放出光線により毛髪の色を変えるだけでなく、毛髪の輝きを増加させることも可能である。また、整髪ムースやジェルなどは、カチオン系およびベタイン系のポリマーが使用されている。これに共重合させることで、毛髪を染色することなく、放出光線の効果が得られる。
また、マーキング剤は、通常の可視光下では不可視であるが、紫外線等の励起光を照射することにより蛍光色素を発光させて視認することができる。この性質を利用し、犯罪防止や犯罪捜査を目的として、物品や人体等の識別や物質の検出等に使用することができる。例えば、犯罪科学捜査において、本発明の重合性蛍光色素と他のモノマーとを任意の比率で共重合したポリマーをマーキング剤として用いる。犯人に付着したそのポリマーを熱分解GC等で分析することにより、そのモノマー組成および組成比を特定できるため、マーキング剤を裁判での証拠として用いることができる。その組み合わせは無限にある。マーキング剤の対象物には、偽造や盗難等の犯罪の防止や犯罪捜査の対象となる物品や人体が含まれる。例えば、紙幣、小切手、株券、各種証明書等の重要文書や、自動車、オートバイ、自転車、美術品、家具、ブランド品、衣服等の物品、人体の皮膚、頭髪、爪等の身体表面部分、潜在指紋等の遺留物質等を挙げることができる。さらに、対象物を構成する材料に関しては、上質紙、OCR紙、ノーカーボン紙、アート紙等の紙や、塩化ビニル、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等のプラスチックや、金属や、ガラスや、セラミックスや、羊毛、木綿、絹、麻等の天然繊維や、再生セルロース繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維や、人体皮膚や体液中のタンパク質等を挙げることができる。本発明の蛍光色素重合体を用いることにより、高い蛍光強度により視認し易くなる。また、結合部を設けることにより、被塗布体に対する付着力を向上させることができ、擦っても容易に剥がれなくすることも可能である。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例により限定されるものではない。
モノマー合成例1.
本合成例では、アゾール誘導体として、1, 2, 5,-オキサジアゾロ-[3, 4-c]ピリジン誘導体を用いて、その酸クロライド体を用いてアリル体(7)を合成した。まず、以下に、酸クロライド体の前駆体である、1, 2, 5,-オキサジアゾロ-[3, 4-c]ピリジンのカルボン酸体の合成スキームを示す。
Figure 2008184592
以下に合成手順を示す。
(1)ジケトン誘導体(2)の合成
500mL三口フラスコに4-メトキシアセトフェノン(1)37.5 g (0.25 mol)、亜硝酸ナトリウム0.15 gを酢酸100 mLに溶解した。水浴中、HNO3 100 mLを酢酸100 mLに溶解したものを2時間かけて滴下した。その後、室温で2日間撹拌した。反応混合物を500mLの水にゆっくりと入れ、沈殿を生成させた。沈殿物は濾過し、クロロホルムに溶解した。クロロホルム相を飽和重曹水で洗浄し、10% NaCl 水溶液で2回洗浄した。MgSO4で脱水した後、減圧下、クロロホルムを留去し、オキサジアゾール-N-オキサイド(2)を34.5 g (収率78%)で得た。
(2)ジケトン誘導体(3)の合成
500mL三口フラスコにオキサジアゾール-N-オキサイド(2)17.7 g (0.05 mol)をアセトニトリル400 mLに溶解した。それにZn 12.0 g、AcOH 7 mL、Ac2O 20mLを添加した。水浴中で反応温度が30℃を超えないように冷却した。12時間撹拌して反応終点とした。反応混合物を濾過し、不溶分を除去した。アセトニトリルを減圧下留去して残渣を得た。残渣をクロロホルムで再結晶し、オキサジアゾール-N-オキサイド(3)を10.2 g (収率60%)で得た。
(3)オキサジアゾロピリジンエチルエステル(4)の合成
500mL三口フラスコでオキサジアゾール-N-オキサイド(3)15.6 g (0.046 mol)をブタノール300 mLに溶解した。そこへグリシンエチルエステル塩酸塩 32.0 g (0.23 mol)を添加した。24時間加熱還流を行った。ブタノールを減圧下留去し、残渣を得た。残渣を200mLのクロロホルムに溶解し、10% HCl、飽和NaHCO3、10%NaClで洗浄した。MgSO4で乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣をクロロホルムで再結晶し、オキサジアゾロピリジンエチルエステル(4)を13.0 g (収率 70%)で得た。
(4)オキサジアゾロピリジンエチルエステル(4)の加水分解
500mL三口フラスコでオキサジアゾロピリジンエチルエステル(4)3.0 g (0.007 mol)を200 mLのエタノールに溶解した。そこへKOH 0.62 g (0.01 mol)を添加した。5時間加熱環流を行った後、反応混合物を200 mLの水へ添加した。この水溶液に濃塩酸を滴下してpH 1に調整したところ沈殿が生じた。沈殿物を濾過し、クロロホルムに溶解した。クロロホルム相を10% NaHCO3水溶液、水で洗浄した。クロロホルムを留去して残渣を得た。残渣を水-エタノール (1:1)で再結晶し、2.1 g (収率 81%)のオキサジアゾロピリジンカルボン酸(5)を得た。
次に、以下の合成スキームにより、オキサジアゾロピリジンカルボン酸(5)から酸クロライド体(6)を合成し、次いでアリルアミンと反応させてアリル体(7)を得た。
Figure 2008184592

スキーム2.
(1)酸クロライド体(6)の合成
50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジンカルボン酸(5)2.7 g (0.008 mol)をSOCl2 20 mLに溶解した。その後、60℃で10時間撹拌した。反応終了後、減圧下、SOCl2を留去してオキサジアゾロピリジンカルボン酸クロライド(6)2.6 g(収率 97%)を得た。
(2)アリル体(7)の合成
50 mL 三口フラスコでオキサジアゾロピリジンカルボン酸クロライド(6)2.7 g (0.007 mol)をクロロホルム mLに溶解した。その後、アリルアミン0.46 g (0.008 mol)をゆっくり滴下した。ついで室温で撹拌した。反応終了後、水で洗浄してMgSO4で乾燥し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離精製し、アリル体(7)2.5 g(収率 85%)を得た。
モノマー合成例2.
本合成例では、アゾール誘導体として、1, 2, 5,-チアジアゾロ-[3, 4-c]ピリジン誘導体を用いて、そのハロアルキル体を用いてビニル体(10)を合成した。オキサジアゾロピリジンエチルエステル体(4)をNaBH4存在下、還元反応を行い、ヒドロキシメチル体(8)を得、これと塩化チオニルを反応させチアジアゾロピリジンクロロメチル体(9)を得、これにビニルピリジンを反応させてビニル体(10)を合成した。以下に反応例を示す。
Figure 2008184592

スキーム3.
以下に、合成手順を示す。
(1)クロロメチル体(9)の合成
50 mL 三口フラスコでピリジンヒドロキシメチル体(8) 100 mg (0.35 mmol)をSOCl2 20 mLに溶解した。その後、60℃で10時間撹拌した。反応終了後、減圧下、SOCl2を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−ヘキサン=8:2)で単離精製し、クロロメチル体(9)を72 mg (収率62%)得た。
(2)ビニル体(10)の合成
50 mL 三口フラスコでクロロメチル体(9) 100 mg (0.30 mmol)をクロロホルム 20 mLに溶解した。その後、ビニルビリジン31.5 mg (0.30 mol)をゆっくり滴下した。ついで室温で撹拌した。反応終了後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離精製し、ビニル体(10)81.5 mg(収率 65%)を得た。
ポリマー合成例1.
モノマー合成例1で得られたアリル体(7)3.8g(10mmol)を酢酸ブチル中に溶解させ、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.049g(0.3mmol)を添加した。100℃で10時間反応を行い、重合体溶液を得た。また、冷却後、この反応溶液を大過剰のへキサン中に滴下し、析出した固体をろ取して、固体状態の重合体を得た。この重合体をGPCにより測定したところ、重量平均分子量15000のポリマー(ポリマーA)であった。
ポリマー合成例2.
モノマー合成例1で得られたアリル体(7)0.09g(0.25mmol)とスチレン104g(1.0mol)を酢酸ブチル中に溶解させ、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.49g(3.0mmol)を添加した。100℃で10時間反応を行い、重合体溶液を得た。また、冷却後、この反応溶液を大過剰のへキサン中に滴下し、析出した固体をろ取して、固体状態の共重合体を得た。この共重合体をGPCにより測定したところ、重量平均分子量48000のポリマー(ポリマーB)であった。
ポリマー合成例3.
モノマー合成例1で得られたアリル体(7)0.09g(0.25mmol)とメタクリル酸メチル101g(1.0mol)を酢酸ブチル中に溶解させ、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.49g(3.0mmol)を添加した。100℃で10時間反応を行い、重合体溶液を得た。また、冷却後、この反応溶液を大過剰のへキサン中に滴下し、析出した固体をろ取して、固体状態の共重合体を得た。この共重合体をGPCにより測定したところ、重量平均分子量55000のポリマー(ポリマーC)であった。
(評価結果)
合成したモノマー及びポリマーの蛍光を目視観察した。結果を以下に示す。
ポリマーA:アリル体(7)の蛍光は黄色であり、その重合体であるポリマーAの蛍光も黄色であった。ポリマーAの蛍光は、自然光下、室温、大気雰囲気で3週間放置しても変化しなかった。
ポリマーB:ポリマーBは青紫色の蛍光を有し、その蛍光は、自然光下、室温、大気雰囲気で3週間放置しても変化しなかった。また、ポリマーBを酢酸ブチルに溶解した溶液も青紫色の蛍光を有していた。一方、ポリマー合成例2の条件で、スチレンを単独重合して得たポリスチレン(重量平均分子量52000)を酢酸ブチルに溶解した溶液にアリル体(7)を溶解させると、緑色の蛍光を発した。すなわち、アリル体(7)をポリスチレンに混合した場合は緑色の蛍光を発するのに対し、アリル体(7)とスチレンとの共重合体は青紫色の蛍光を発することがわかった。
ポリマーC:ポリマーCは黄緑色の蛍光を発し、その蛍光は、自然光下、室温、大気雰囲気で3週間放置しても変化しなかった。また、ポリマーCを酢酸ブチルに溶解した溶液も黄緑色の蛍光を有していた。一方、ポリマー合成例3の条件で、メタクリル酸メチルを単独重合して得たポリメタクリル酸メチル(重量平均分子量55000)を酢酸ブチルに溶解した溶液にアリル体(7)を溶解させると、黄色の蛍光を発した。すなわち、アリル体(7)をポリメタクリル酸メチルに混合した場合は黄色の蛍光を発するのに対し、アリル体(7)とメタクリル酸メチルとの共重合体は黄緑色の蛍光を発することがわかった。

Claims (16)

  1. 以下の一般式(1)、(2)又は(3)のいずれか1種で示されるアゾール誘導体から成る重合蛍光性色素。
    Figure 2008184592
    (式中、(1)及び(3)ではR1は、そして(2)ではR1とR4の少なくとも一方は、連結基を介して結合したアルケニル基又はアルキニル基を示し、(2)のR1とR4の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基あるいは脂肪族炭化水素基あるいは複素環基を示し、Xは置換基を有していてもよい炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子を示し、R'は芳香環を含んでもよい脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-は、ハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。)
  2. 上記のR2とR3が、それぞれ独立に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ピラゾール誘導体及びピリジン誘導体からなる群から選択された1種である請求項1記載の重合性蛍光色素。
  3. 上記のR2とR3が、置換基を有してもよいアリール基である請求項1記載の重合性蛍光色素。
  4. 上記連結部が、-(CH2)n-(nは1〜4の整数)、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-(Rはアルキル基)、-Ar-(Arは芳香族炭化水素基)及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択された1種以上の官能基からなる請求項1記載の重合性蛍光色素。
  5. 上記アルケニル基又はアルキニル基が置換基として含窒素複素環基を有し、該含窒素複素環基が上記連結部と結合してなる請求項4記載の重合性蛍光色素。
  6. 以下の一般式(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)で示されるイミダゾール誘導体から成る重合性蛍光色素。
    Figure 2008184592

    Figure 2008184592
    (式中、(4)、(6)及び(7)のR1とR4の少なくとも一つ、そして(5)及び(8)のR1、R4及びR5の少なくとも一つは、連結基を介して結合したアルケニル基又はアルキニル基を示し、(4)、(6)及び(7)のR1とR4の残部、そして(5)及び(8)のR1、R4及びR5の残部は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有しても良い芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、R1、 R2、R3、R4、R5は同じでも異なっていても良く、R'、R''は芳香環を含んでもよい脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-は、ハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。)
  7. 上記のR2とR3が、それぞれ独立に、チオフェン誘導体、フラン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ピラゾール誘導体及びピリジン誘導体からなる群から選択された1種である請求項6記載の重合性蛍光色素。
  8. 上記のR2とR3が、置換基を有してもよいアリール基である請求項6記載の重合性蛍光色素。
  9. 上記連結部が、-(CH2)n-(nは1〜4の整数)、-NHCOO-、-CONH-、-COO-、-SO2NH-、-HN-C(=NH)-NH-、-O-、-S-、-NR-(Rはアルキル基)、-Ar-(Arは芳香族炭化水素基)及び-CO-Ar-NR-からなる群から選択された1種以上の官能基からなる請求項6記載の重合性蛍光色素。
  10. 上記アルケニル基又はアルキニル基が置換基として含窒素複素環基を有し、該含窒素複素環基が上記連結部と結合してなる請求項9記載の重合性蛍光色素。
  11. 以下の一般式(9)、(10)又は(11)で表される酸クロライド体と、アリル基を有する活性水素化合物とを反応させる工程を含む重合性蛍光色素の製造方法。
    Figure 2008184592
    (式中、(9)及び(11)ではR1は、(10)ではR1又はR4は酸クロライド基を示し、(10)のR1とR4の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、Xは置換基を有していてもよい炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子を示し、R'は芳香環を含んでもよい脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-はハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。)
  12. 以下の一般式(12)、(13)、(14)、(15)又は(16)で表される酸クロライド体と、アリル基を有する活性水素化合物とを反応させる工程を含む重合性蛍光色素の製造方法。
    Figure 2008184592

    (式中、(12)、(14)及び(15)のR1とR4の一方、(13)及び(16)のR1、R4及びR5のいずれか一つは酸クロライド基を示し、(12)、(14)及び(15)のR1とR4の残部、(13)及び(16)のR1、R4及びR5の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、R'、R"は芳香環を含んでもよいアルキル基からなる脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-はハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。)
  13. 以下の一般式(17)、(18)又は(19)で表されるハロアルキル体と、置換基として含窒素複素環基を含むアルケニル基又はアルキニル基とを反応させる工程を含む重合性蛍光色素の製造方法。
    Figure 2008184592
    (式中、(17)及び(19)ではR1は、(18)ではR1又はR4はハロアルキル基を示し、(18)のR1とR4の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、Xは置換基を有していてもよい炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はボロン原子を示し、R'は芳香環を含んでもよい脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-はハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。)
  14. 以下の一般式(20)、(21)、(22)、(23)又は(24)で表されるハロアルキル体と、置換基として含窒素複素環基を含むアルケニル基又はアルキニル基とを反応させる工程を含む重合性蛍光色素の製造方法。
    Figure 2008184592

    (式中、(20)、(22)及び(23)のR1とR4の一方、(21)及び(24)のR1、R4及びR5のいずれか一つはハロアルキル基を示し、(20)、(22)及び(23)のR1とR4の残部、(21)及び(24)のR1、R4及びR5の残部及びR2、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、リン酸エステル基、硫酸エステル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を有してもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基又は複素環基を示し、R'、R"は芳香環を含んでもよいアルキル基からなる脂肪族炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基、An-はハロゲン化物イオン、CF3SO3 -、BF4 -又はPF6 -を示す。)
  15. 請求項1記載の重合性蛍光色素を重合成分として含む蛍光色素重合体。
  16. 請求項6記載の重合性蛍光色素を重合成分として含む蛍光色素重合体。
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