JP2007015395A - セルロースエステルフィルムの製造方法、無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法、セルロースエステルフィルム及び偏光板用保護フィルム - Google Patents

セルロースエステルフィルムの製造方法、無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法、セルロースエステルフィルム及び偏光板用保護フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 横段の発生がほとんどないセルロースエステルフィルム、特に偏光板用保護フィルムに有用なセルロースエステルフィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】 溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製造する方法において、ダイからドープを無限移行する無端の金属支持体上に流延した流延膜に対して上流及び/または下流側から当たる風をその最大風速の水平方向成分が4m/sec以下となるようにして、且つ流延膜の幅手全体に当たる風の風速の偏差が±20%以内となるようにすることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示装置あるいは有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ等の各種の表示装置に有用な光学フィルムに用いられるセルロースエステルフィルムに関し、特にこれらの表示装置に用いられる偏光板用保護フィルム及び位相差フィルムに有用なセルロースエステルフィルム製造方法に関し、またその製造に使用する無限移行する無端の金属支持体表面の清掃方法に関する。
従来からの溶液流延製膜方法によるセルロースエステルフィルムの製造方法は図1に示したような製造装置により行われている。図1は溶液流延製膜セルロースエステルフィルム製造装置の概略図である。セルロースエステルフィルムは、セルロースエステル溶液(以下ドープとも呼ぶ)を鏡面処理された表面を有する無限移行する無端の金属支持体(ステンレスベルトあるいはドラム)3(以降、金属支持体または単に支持体ということがある)上にダイ2から流延し、ドープ膜(ウェブとも呼ぶ)1を剥離ロール(剥離点)4で剥離し、ロール乾燥装置5に導入し、ロール群6によってウェブ1を引き回し、その間にウェブ1は導入された乾燥ガス風7によって乾燥されセルロースエステルフィルムとして巻取り機8で巻き取られ製造される。通常乾燥には、図1のようにウェブ1を多数の搬送ロールで千鳥状に通し、乾燥風を当てるのが一般的であるが、米国特許第2,319,053号明細書に記載のように、赤外線などで乾燥する方法もある。このウェブを直接ロールに掛けるのではなくエアを吹き出してその圧でウェブを浮上させることにより掛架体と非接触状態で移動させる方式も開発されている(例えば特開昭55−135046号公報など)。一方、ポリエステル、ポリプロピレンなどのフィルムの機械強度等を改善するために行われる延伸方法の一つにフィルムの両側縁部をクリップ等で固定して2〜6倍延伸するテンター方式がある。このテンター方式を利用してフェノキシ樹脂等のフィルムから液晶表示パネルの基板を製造する技術も開発されており(特開昭59−211006号公報)、このフィルムにはセルロースアセテートフィルムも使用出来ることがその中に示唆されており、特開平4−284211号、特開昭62−115035号公報に示されているようなテンター乾燥装置によりセルローストリアセテートフィルムの製造方法が開示されている。
図2は、テンター乾燥装置を有する溶液流延製膜セルロースエステルフィルム製造装置の概略図である。剥離ロール4で剥離されたウェブ1はテンター乾燥装置9に導入されウェブの両端をクリップで把持されて幅を保持するかまたは幅延伸を若干行って乾燥される。
セルロースエステルフィルム、特にセルローストリアセテートフィルムは従来ハロゲン化銀写真感光材料にその支持体として使用されており、フィルムの膜厚は90〜250μmであり、厚手のフィルムが使用されていた。90μm未満の厚さのフィルムは製造がかなり難しく、その条件設定が難しかった。
近年、液晶画像表示装置が発展し、セルロースエステルフィルムが偏光板用保護フィルムや有機エレクトロルミネッセンス用フィルムなどに使用されるようになり、益々薄手のフィルムが求められるようになって来た。しかしながら、薄手フィルムは、ダイから無限移行する無端の金属支持体上に流延する際、また流延後金属支持体から剥離する際、ウェブ(流延膜が金属支持体上で乾燥し始めた膜をいう)は非常に柔らかいため製膜中の外力に左右され易く、筋や横段等の欠陥が発生し易い。このような欠陥が生じると、出来上がりのフィルムの品質は低下し液晶表示装置に悪影響を及ぼす虞があるばかりでなく、歩留まりが低下しコストを押し上げる原因となり易い。
米国特許第2,319,053号明細書 特開昭55−135046号公報 特開昭59−211006号公報 特開平4−284211号公報 特開昭62−115035号公報
薄手から厚手までのセルロースエステルフィルムを溶液流延製膜方法により製造するに当たり、厚手のフィルムを製造するより、薄手のフィルムを製造する方が大きな課題が多数あることがわかり、特に、横段の発生が大きな課題であることがわかった。しかし、薄手フィルムの問題は厚手のそれにおいても大なり小なり同様な課題であることがわかった。本発明者らが鋭意検討した結果、ダイから金属支持体上に流延する際の、流延膜(ドープそのものが溶液状態のため柔らかい)は、周囲の風の強さ、金属支持体の移行速度と流延量との関係、金属支持体の走行性の正確さ、流延膜の金属支持体に接する角度等に横段に関係していることを見出した。またウェブを金属支持体から剥離する際においても、剥離張力、剥離する時の残留溶媒量、金属支持体表面の汚れ具合によっても横段が発生することがわかった。
本発明の目的は、横段の発生がほとんどないセルロースエステルフィルム、特に偏光板用保護フィルムに有用なセルロースエステルフィルムの製造方法を提供することである。
本発明は下記の構成よりなる。
(1) 溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製造する方法において、ダイからドープを無限移行する無端の金属支持体上に流延した流延膜に対して上流及び/または下流側から当たる風をその最大風速の水平方向成分が4m/sec以下となるようにして、且つ流延膜の幅手全体に当たる風の風速の偏差が±20%以内となるようにすることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
(2) 流延膜に当たる風の最大風速の水平方向成分を2m/sec以下とすることを特徴とする(1)に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(3) 流延膜に当たる風の最大風速の水平方向成分を1m/sec以下とすることを特徴とする(2)に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(4) ダイスリットの中心線と無限移行する無端の金属支持体の接線とのなす角度を40〜90°とすることを特徴とする(1)乃至(3)の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(5) ダイから流延する流延膜の温度を10〜50℃とすることを特徴とする(1)乃至(4)の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(6) 流延膜の線流速を10〜200m/min、且つ線流速のバラツキを±15%以内とすることを特徴とする(1)乃至(5)の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(7) 無限移行する無端の金属支持体の線速度に対する流延膜の線流速のドラフト比を0.4〜2.0とすることを特徴とする(1)乃至(6)の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(8) ダイスリットの先端と無限移行する無端の金属支持体面との間隙を200μm〜5mmとすることを特徴とする(1)乃至(7)の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(9) ダイ及び流延膜周辺の雰囲気温度を10〜40℃とすることを特徴とする(1)乃至(8)の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(10) 流延膜が無限移行する無端の金属支持体に接する位置を、該金属支持体を裏側から支えている流延用バックロールが該金属支持体に接触している位置と同位置とすることを特徴とする(1)乃至(9)の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(11) 前記流延用バックロールが無限移行する無端の金属支持体を抱く角度を1〜6°とすることを特徴とする(10)に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(12) 溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製造する方法において、剥離点より100〜150cm離れたところで遮蔽物のない状態で、125〜250Hz成分の剥離音以外の雑音を差し引いた音量を測定したとき、ウェブを剥離する際に発する125〜250Hz成分の剥離音を90dB以下とすることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
(13) 125〜250Hz成分の剥離音が90dBを超えたとき製造条件を調節することによって剥離音を90dB以下とすることを特徴とする(12)に記載セルロースエステルフィルムの製造方法。
(14) 125〜250Hz成分の剥離音を80dB以下とすることを特徴とする(12)または(13)に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(15) 溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製造する方法において、剥離張力を30〜240N/m幅として剥離した後、剥離点から張力遮断手段までの工程距離間をウェブ長さにして最小2m、最大90mとして、該工程距離間のウェブの張力を維持しながら搬送することを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
(16) 前記工程距離間におけるウェブの残留溶媒量の変化を140質量%から10質量%の間とすることを特徴とする(15)に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(17) 張力遮断手段が、ドライブロールであることを特徴とする(15)または(16)に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
(18) 溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製造する際、無限移行する無端の金属支持体面を、用具を用いて清掃する方法において、純水を用具に含ませて拭く操作及び有機溶媒を用具に含ませて拭く操作を行うことを特徴とする無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
(19) 純水で拭く操作の後に、有機溶媒で拭く操作を行うことを特徴とする(18)に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
(20) 純水で拭く操作の後、純水が乾かないうちに有機溶媒で拭く操作を行うことを特徴とする(19)に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
(21) 有機溶媒がセルロースエステルに対して溶解能を有するもの、セルロースエステルに対して溶解能を有しないもの及びこれらの混合物から選ばれるものであることを特徴とする(18)乃至(20)の何れか1項に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
(22) 前記セルロースエステルに対して溶解能を有する有機溶媒がメチレンクロライドまたは酢酸メチルであることを特徴とする(21)に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
(23) 前記セルロースエステルに対して、溶解能を有しない有機溶媒がメタノールまたはエタノールであることを特徴とする(21)に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
(24) 用具が、純水または有機溶媒に対して吸収能を有し、且つ脱離繊維が起こりにくい長繊維からなる不織布であることを特徴とする(18)乃至(23)の何れか1項に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
(25) (18)乃至(24)の何れか1項に記載の方法で清掃した無限移行する無端の金属支持体を用いて製膜することを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
(26) (1)〜(17)または(25)に記載の方法により製造したセルロースエステルフィルム。
(27) 厚さが20〜85μmであることを特徴とする(26)に記載のセルロースエステルフィルム。
(28) (26)または(27)に記載のセルロースエステルフィルムを表面鹸化加工した偏光板用保護フィルム。
横段のない平面性に優れた液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス等画像表示装置に有用なセルロースエステルフィルムを提供出来る。
本発明を詳述する。
始めに、本発明に係わる溶液流延製膜法によるセルロースエステルフィルムの製膜方法について説明する。
先ず、セルロースエステルを有機溶媒に溶解してドープを形成する。
本発明に係るセルロースエステルフィルムに使用するセルロースエステルは、リンターパルプ、ウッドパルプ及びケナフパルプから選ばれるセルロースを用い、それらに無水酢酸、無水プロピオン酸、または無水酪酸を常法により反応して得られるもので、セルロースの水酸基に対する全アシル基の置換度が2.5〜3.0のセルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、及びセルロースアセテートプロピオネートブチレートである。本発明に係るセルロースエステルのアセチル基の置換度は少なくとも1.5以上であることが好ましい。セルロースエステルのアシル基の置換度の測定方法としては、ASTMのD−817−91に準じて実施することが出来る。これらのセルロースエステルの分子量は数平均分子量として、70,000〜300,000の範囲が、フィルムに成形した場合の機械的強度が強く好ましい。更に80,000〜200,000が好ましい。通常、セルロースエステルは反応後の水洗等処理後において、フレーク状となり、その形状で使用されるが、粒子サイズは粒径を0.05〜2.0mmの範囲とすることにより溶解性を早めることが出来好ましい。
セルロースエステルのフレークに対する良溶媒を主とする有機溶媒に溶解釜中で該フレークを攪拌しながら溶解し、ドープを形成する。溶解には、常圧で行う方法、主溶媒の沸点以下で行う方法、主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、特開平9−95544号、同9−95557号または同9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11−21379号公報に記載の如き高圧で行う方法等種々の溶解方法がある。溶解後ドープを濾材で濾過し、脱泡してポンプで次工程に送る。ドープ中のセルロースエステルの濃度は10〜35質量%程度である。
セルロースエステルに対する良溶媒としての有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、アセトン、シクロヘキサノン、アセト酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、メチレンクロライド、ブロモプロパン等を挙げることが出来、酢酸メチル及びメチレンクロライドが好ましく用いられる。しかし最近の環境問題から非塩素系の有機溶媒の方が好ましい傾向にある。また、これらの有機溶媒に、メタノール、エタノール、ブタノール等の低級アルコールを併用すると、セルロースエステルの有機溶媒への溶解性が向上したりドープ粘度を低減出来るので好ましい。特に沸点が低く、毒性の少ないエタノールが好ましい。
ドープ中に、フタル酸エステル、リン酸エステルなどの可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、マット剤などの添加剤を加えることにより、セルロースエステルフィルムに起因するハロゲン化銀写真感光材料や液晶画像表示装置の性能を向上させることが出来る。
本発明において、セルロースエステルフィルム中に可塑剤を含有させることが好ましい。用いることの出来る可塑剤としては特に限定しないが、リン酸エステル系としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系としては、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等、グリコール酸エステル系としては、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等を挙げることが出来る。可塑剤は必要に応じて、2種類以上を併用して用いてもよい。セルロースエステルに用いる場合、リン酸エステル系の可塑剤の使用比率は50%以下が、セルロースエステルフィルムの加水分解を引き起こしにくく、耐久性に優れるため好ましい。リン酸エステル系の可塑剤比率は少ない方がさらに好ましく、フタル酸エステル系やグリコール酸エステル系の可塑剤だけを使用することが特に好ましい。可塑剤のセルロースエステルに対する添加量としては、0.5〜30質量%が好ましく、特に2〜15質量%が好ましい。
また、本発明において、セルロースエステルフィルム中に紫外線吸収剤を含有させることが好ましく、紫外線吸収剤としては、液晶の劣化防止の点より波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましく用いられる。特に、波長370nmでの透過率が10%以下である必要があり、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下である。本発明において、使用し得る紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等を挙げることが出来るが、着色の少ないベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。しかしこれらには限定されない。紫外線吸収剤は2種以上用いてもよい。紫外線吸収剤のドープへの添加方法は、アルコールやメチレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に紫外線吸収剤を溶解してから添加するか、または直接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とセルロースエステル中にデゾルバやサンドミルを使用し、分散してからドープに添加する。本発明において、紫外線吸収剤の使用量はセルロースエステルに対し0.5〜20質量%の範囲で添加することが出来、0.6〜5.0質量%が好ましく、特に好ましくは0.6〜2.0質量%である。
更に、本発明のセルロースエステルフィルム中には、酸化防止剤を含有させることが好ましく、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト等を挙げることが出来る。特に2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また例えば、N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。これらの化合物の添加量は、セルロースエステルに対して質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000ppmが更に好ましい。
また本発明において、セルロースエステルフィルム中に、微粒子のマット剤を含有するのが好ましく、微粒子のマット剤としては、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子微粒子を含有させることが好ましい。中でも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さく出来るので好ましい。微粒子の2次粒子の平均粒径は0.01〜1.0μmの範囲で、その含有量はセルロースエステルに対して0.005〜0.3質量%が好ましい。二酸化ケイ素のような微粒子には有機物により表面処理されている場合が多いが、このようなものはフィルムのヘイズを低下出来るため好ましい。表面処理で好ましい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザン、シロキサンなどがあげられる。微粒子の平均粒径が大きい方がマット効果は大きく、反対に平均粒径の小さい方は透明性に優れるため、好ましい微粒子の一次粒子の平均粒径は5〜50nmで、より好ましくは7〜14nmである。これらの微粒子はセルロースエステルフィルム中では、通常、凝集体として存在しセルロースエステルフィルム表面に0.01〜1.0μmの凹凸を生成させることが好ましい。二酸化ケイ素の微粒子としてはアエロジル(株)製のAEROSIL 200、200V、300、R972、R972V、R974、R202、R812,OX50、TT600等を挙げることが出来、好ましくはAEROSIL 200V、R972、R972V、R974、R202、R812である。これらのマット剤は2種以上併用してもよい。2種以上併用する場合、任意の割合で混合して使用することが出来る。この場合、平均粒径や材質の異なるマット剤、例えばAEROSIL 200VとR972Vを質量比で0.1:99.9〜99.9〜0.1の範囲で使用出来る。
これらの添加剤は、セルロースエステル溶液の調製の際に、セルロースエステルや溶媒と共に添加してもよいし、溶液調製中や調製後に添加してもよい。
本発明のセルロースエステルフィルムの製造方法は、膜厚が20〜250μmのセルロースエステルフィルムに適用出来、特に薄手の20〜85μmのものには好ましく適用出来る。
次に、ドープを金属支持体上に流延する工程、金属支持体上での乾燥工程及びウェブを金属支持体から剥離する剥離工程について述べる。
金属支持体の表面は鏡面となっている。流延工程は、上記の如きドープを加圧型定量ギヤポンプを通して加圧ダイに送液し、流延位置において、無限に移行する無端の金属ベルトあるいは回転する金属ドラムの金属支持体上に加圧ダイからドープを流延する工程である。ダイスリットのドープの出るところを口金と呼ぶが、口金部分のスリット形状を調整出来、膜厚を均一にし易い加圧ダイが好ましい。加圧ダイには、コートハンガーダイやTダイ等があるが、何れも好ましく用いられる。製膜速度を上げるために加圧ダイを金属支持体上に2基以上設け、ドープ量を分割して重層してもよい。膜厚の調節には、所望の厚さになるように、ドープ濃度、ポンプの送液量、ダイの口金のスリット間隙、ダイの押し出し圧力、金属支持体の速度等をコントロールするのがよい。本発明において、口金部分から流延されるドープ膜を流延膜という。
金属支持体上での乾燥工程は、ウェブ(以下、流延膜が金属支持体上で乾燥されている以降の膜をウェブと呼ぶ)を支持体上で加熱し溶媒を蒸発させる工程である。溶媒を蒸発させるには、ウェブ側及び支持体裏側から加熱風を吹かせる方法、支持体の裏面から加熱液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等がある。またそれらを組み合わせる方法も好ましい。また、ウェブの膜厚が薄ければ乾燥が早い。金属支持体の温度は全体が同じでも、位置によって異なっていてもよい。
剥離工程は、無限移行する無端の金属支持体上で有機溶媒を蒸発させて、金属支持体が一周する前にウェブを剥離する工程で、その後ウェブは乾燥工程に送られる。金属支持体からウェブを剥離する位置のことを剥離点といい、また剥離を助けるロールを剥離ロールという。ウェブの厚さにもよるが、剥離点でのウェブの残留溶媒量(下記式)があまり大き過ぎると剥離し難かったり、逆に支持体上で充分に乾燥させてから剥離すると、途中でウェブの一部が剥がれたりすることがある。通常、残留溶媒量が20〜150質量%でウェブの剥離が行われる。製膜速度を上げる方法(残留溶媒量が出来るだけ多いうちに剥離するため製膜速度を上げることが出来る)として、残留溶媒量が多くとも剥離出来るゲル流延法(ゲルキャスティング)がある。その方法としては、ドープ中にセルロースエステルに対する貧溶媒を加えて、ドープ流延後、ゲル化する方法、支持体の温度を低めてゲル化する方法等がある。また、ドープ中に金属塩を加える方法もある。支持体上でゲル化させ膜を強くすることによって、剥離を早め製膜速度を上げることが出来る。残留溶媒量がより多い時点で剥離する場合、ウェブが柔らか過ぎると剥離時平面性を損なったり、剥離張力による横段、ツレや縦スジが発生し易く、経済速度と品質との兼ね合いで残留溶媒量を決められる。
本発明で用いる残留溶媒量は下記の式で表せる。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100ここで、Mはウェブの任意時点での質量、NはMの状態のものを110℃で3時間乾燥させた時の質量である。
更に本発明を詳述する。
本発明の構成(1)〜(11)は上記溶液流延製膜方法を用いてセルロースエステルフィルムを製造する方法において、流延する際の流延膜に対する風の影響に関するものである。上記のように通常の溶液流延製膜方法の金属支持体上での乾燥を行う際、ウェブ風による場合が多いが、セルロースエステルフィルムの横段の発生の大きな原因の一つが、流延膜に当たる風によることが大きいことを本発明者らは見出した。本発明において、流延膜への風を極力小さくすること、すなわち最大風速の水平方向成分が4.0m/sec以下となるようにすることが重要であり、好ましくは2.0m/sec以下、より好ましくは1.0m/sec以下となるようにすることである。更に最も望ましいのは風速を零にすることである。流延後の乾燥には、ウェブ表面側から加熱風を当てることは不可欠である。しかし、流延中の流延膜に風を当てているわけでなくとも、若干の風が流延膜のところに廻り込み、しかもこの風が不規則なため、流延膜をゆらし横段の発生を助長する。この風を遮断する手段は、可能な手段であれば制限なく用いることが出来るが、例えば、流延から流延までの流延工程内での風の出入りのバランスをとること、風の逃げ口を設けること、遮蔽板を流延膜の付近に設けること等を行うことによって最大風速を抑制することが出来る。また、横段の幅方向のバラツキは、流延膜に当たる風の幅手方向の偏差を±20%以内に抑えるえることである。この偏差を小さくするのも上記の手段によって可能である。
上記流延膜に風を極力当てないようにして横段を減少させる方法に加えて、更なる横段を減少させる手段について述べる。
図3は流延部の拡大図である。図3について説明する。ダイスリット(またはダイのスリット)11の中心線12と金属支持体3面とが交差するところの接線13(接線が金属支持体面の場合もあり、この図では金属支持体面になっている)とのなす角をθとする。また、10はダイ2中のドープ溜まりのマニホールド、14は流延膜、15はスリットの先端の口金部分である。本発明において、ダイスリット11の中心線12と金属支持体3の接線13とのなす角度θを40〜90°とすることによって、風による影響を少なくすることが出来る。より好ましくは角度を60〜75°とするのがよい。また、ダイスリット11から吐出する流延膜14の温度を10〜50℃、好ましくは15〜35℃、より好ましくは20〜30℃として流延するのがよい。そして、ドープの粘度としては1〜200Pa・secが好ましく、より好ましくは10〜100Pa・sec、更に好ましくは15〜80Pa・secで、流延膜14の温度に応じて、変化させればよい。線流速(流延ドープ膜の線速度)については、セルロースエステルフィルムの製膜速度にもよるが、10〜200m/min、好ましくは15〜150m/min、且つ線流速のバラツキを±15%以下とすることにより、また上記の要件と組み合わせることによって、流延膜の風による影響を少なくすることが出来、横段を減少することが出来る。また、金属支持体3の線速度(製膜速度)に対する流延膜14の線速度の比をドラフト比というが、このドラフト比を0.4〜2.0にするのが好ましく、より好ましくは0.7〜1.5で、この範囲において、流延膜14を安定させることが出来、風の影響を受け難くすることが出来る。ドラフト比は大きすぎるとネックイン(ダイスリットからの流延膜14が幅方向に縮小されて幅が狭くなる現象)して求めるフィルム幅を得ることが出来ないばかりか、分子配向も起こり易く偏光板用保護フィルムとして好ましくない。流延膜14を安定させるもう一つのファクターとして、口金部分15と金属支持体3面との間隙dを変化させる方法がある。間隙dを広げ過ぎると流延膜14・BR>ヘ風や金属支持体3の線速度等の外的な影響を受け易くなる。もちろん狭すぎればダイスリット11と金属支持体3とが接触し易くなり危険である。好ましい間隙は200μm〜5mmであり、更に400μm〜3mmが好ましい。ダイ2や流延膜14の周辺の雰囲気温度は10〜40℃が好ましい。
通常、金属支持体がステンレスベルトの場合、ステンレスベルトは二つのドラム(一つはステンレスベルトを移送させるドライブ用ドラム、もう一つはステンレスベルトの移送方向を微妙にコントロールし、張力を掛けているテンションドラム)に支えられ張られている。またステンレスベルトの裏側には該ステンレスベルトを弛まない程度に支えている数本のバックロールがある。また、ドープを流延する位置(流延膜がステンレスベルトに接触する位置)はステンレスベルトのどの位置で流延するかは通常決められていないが、ドライブ用ドラムの上または該ドラムから若干下流に離れた位置の場合が多い。図4はステンレスベルト、流延用バックロール及びサポートロールを示す見取り図である。本発明においては、図4の如く、ドライブ用ドラム20とテンション用ドラム21の2個のドラムによって張られているステンレスベルト(金属支持体)3の、ドライブ用ドラム20の下流側の流延位置のステンレスベルトの裏側に流延用バックロール22を設けるのが好ましく、詳しくは流延膜がステンレスベルト3に着地する位置に該流延用バックロール22を設けるのがよい。流延膜の着地点を流延用バックロール22の位置にすることによってステンレスベルト3の振動の影響を防ぐことが出来る。図5はステンレスベルトと流延用バックロールの抱き角を示す図である。流延用バックロール22がステンレスベルト3の裏側から持ち上げてその位置でのステンレスベルト3をテンションをかけることによって、流延用バックロール22の位置においてステンレスベルト3は若干彎曲し、抱き角を有するようになる。この抱き角αを1〜6°、より好ましくは1.5〜5°、更に好ましくは2〜4°とすることによって特に薄手の流延膜14を安定化し、流延時に発生し易い横段を抑制することが出来る。なお、23は他のステンレスベルトを支えるバックロールである。抱き角が6°を越えるとステンレスベルトが弾性限界を超え変形する虞がある。
次に本発明の構成(12)〜(14)について説明する。本発明者らは、ウェブが剥離点で音を発しながら剥離することに注目し、剥離する際の剥離音を測定し、流延時に発生する横段、剥離時に発生する横段、または剥離の困難性などを判断しようと考えた。製膜機械からは製膜中かなりの雑音が発生しているから、この雑音を除いた剥離音を測定しなければならない。雑音が大き過ぎる場合は剥離音の測定値が取りにくいので、雑音が大きい場合には製膜機械の調整が必要となる。なお、剥離点付近での測定は、種々の危険が伴うので、100〜150cm離れたところで測定するのがよい。剥離音の測定には音量測定器、例えばリオン社製のNA27のようなものを用いればよい。剥離音には特定の周波数があり、125〜250Hz成分の剥離音を測定するのが好ましい。本発明においては、剥離点から100〜150cm離れたところでの125〜250Hz成分の雑音を50dB以下にするのが好ましい。その上で、125〜250Hz成分の剥離音を90dB以下、好ましくは80dB、更に好ましくは70dB以下になるようにすることにより剥離横段を抑制することが出来るのである。125〜250Hz成分の剥離音が90dBを越えた時には、下記の種々の製造条件の少なくとも一つを変更調整することによって剥離音を下げることが出来る。本発明でいう種々の製造条件には、例えば、前記構成(1)〜(11)で述べたような種々の条件や、その他、製膜速度、剥離張力、剥離前での乾燥温度と温度をかける時間、剥離時のウェブの温度、金属支持体面の清掃等、製膜に関する全てのパラメータがある。
本発明の構成(15)〜(17)について説明する。図6は剥離点から張力遮断までの工程を示す見取り図である。本発明において、薄手のウェブ1を剥離する際、剥離張力を30〜240N/m幅の範囲とし、剥離張力の変動を±15%以内として剥離後、また、ウェブ1を複数のサポートロール31によって搬送し、剥離点4から張力遮断手段30までの工程距離間をウェブ1の長さとして最小2m、最大90mとして、この工程距離間のウェブ1の張力を維持しながら搬送することによって、剥離時または剥離後の搬送工程においてウェブに発生する横段を抑制することが出来る。本発明でいう張力遮断手段30について説明する。ウェブ1を剥離張力により金属支持体3から剥離するが、その後の工程においては剥離張力を最大とする張力で搬送される。ウェブ1は、残留溶媒量にもよるが柔らかくその張力では強すぎて流延方向に伸ばされる虞があり、この張力をある時点で遮断して、張力を変更したい時に、張力を遮断して前と異なった張力にすることを張力遮断手段をいう。本発明においては、剥離後においてウェブ1を剥離張力以下で搬送したいので、上記の如く剥離後、ウェブの長さとして、最小2m、最大で90mの間で張力遮断手段を用いるのである。張力遮断する手段はドライブロールのような動力によって一旦張力を遮断して次の張力に変える手段である。ドライブロールとしては、ニップロール、サクションロールであり、図6に示した張力遮断手段30のような形の大きな駆動ロールとその前後にニップする二つの小さなロールからなっているドライブロールが通常用いられる。張力遮断手段30は張力を遮断出来る手段であれば制限なく使用出来るが、本発明においては特にドライブロールが好ましい。張力遮断手段30が剥離点の付近にあると作業上危険であり、ウェブ長さとして2m以上ある必要がある。また、剥離後、90mを越えるような長い距離のところに張力遮断手段30があったのでは、ウェブが変形を受け易くなるので好ましくない。該工程距離間をウェブの残留溶媒量を、膜厚によるが、140質量%から10質量%の範囲に保つように搬送することが好ましい。
本発明の構成(18)〜(24)は、剥離横段を発生する原因となる金属支持体の汚れを清掃する方法に関するものである。不用意に汚れた金属支持体を使用したり、製膜を続けている間にウェブの剥離残りや微細なカスなどによる汚れが蓄積して、汚れのところの剥離が悪くなり不規則な横段を生じ易い。このような場合、生産を中止して清掃し直す必要がある。また清掃が的確に行われなかった場合には、再び横段が発生し易く、清掃をやり直さなければならない。このようなトラブルをなくすために開発された清掃方法は、基本的に純水を含む用具を用いて拭く操作及び有機溶媒を含む用具を用いて拭く操作を行うことによって解決することが出来る。純水で拭く操作と有機溶媒で拭く操作は何れを先に行ってもよいが、好ましくは、純水で拭く操作の後に、水で濡れている間に有機溶媒で拭く操作をすることにより汚れを落とすことが出来る。有機溶媒としては、セルロースエステルに対して溶解能を有するものでも、溶解能を有しないものでもよく、またそれらを混合して用いてもよい。その順序は、純水で拭いた後、何れの有機溶媒で拭いてもよく、溶解能を有する有機溶媒で拭いた後に、溶解能を有しないもので拭いても、その逆でもよい。純水を使用するのは、水垢など水に含まれる不純物がステンレスベルトに残らないようにするためである。本発明において使用する用具は、長繊維を用いた不織布が好ましく用いられる。長繊維としては、セルロースが好ましい。半導体関連機器等精密機械に使用する清掃用のもので、水や有機溶媒を十分吸収し、有機溶媒に溶解せず、且つ繊維が脱離しないようなものであれば制限なく使用出来る。そのような市販品としては、旭化成(株)製のベンコット・シリーズがあり、ベンコットM−3やM−1を好ましく使用することが出来る。本発明に使用するセルロースエステルに対して溶解能を有する有機溶媒としては、前記ドープ組成のところで述べたセルロースエステルを溶解する有機溶媒を挙げることが出来、メチレンクロライド、酢酸メチルが好ましい。また、セルロースエステルに対して溶解能を有しない有機溶媒としては、低級脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が好ましく、より好ましくはメタノールまたはエタノールである。この他、アセトンやシクロヘキサンなども使用出来る。本発明で使用する有機溶媒は工業用1級以上のグレードのものであればよい。
本発明において、上記の方法により清掃した金属支持体を用いて製膜するセルロースエステルフィルムの製造方法は横段を発生を極力抑制することが出来る(構成25)。
以上の製造方法により製膜されたセルロースエステルフィルムは横段がなく優れた偏光板用保護フィルムとして、液晶表示装置等の画像表示装置に好ましく使用出来る(構成26〜28)。
本発明のセルロースエステルフィルムを偏光板用保護フィルムとして偏光膜と貼り合わせることによって液晶表示装置に有用な偏光板を得ることが出来る。本発明において、偏光板用保護フィルムは偏光膜と貼り合わせることが出来るようにセルロースエステルフィルムの少なくとも片面を処理加工したフィルムをいい、処理加工としてはアルカリ液で表面を鹸化する加工、接着層の塗設加工等が挙げられる。本発明においてはアルカリ液での表面鹸化加工したものが好ましい。
本発明の偏光板用保護フィルムとしての表面鹸化加工について説明する。
先ず、本発明のセルロースエステルフィルム表面を鹸化処理する。セルロースエステルフィルムの鹸化処理条件の1例を示すと、40〜60℃の2mol/lのNaOH水溶液に、約30〜150秒浸漬後、常温水で約30〜60秒水洗し、更に1〜5質量%HClで約30〜60秒中和し、その後常温水で約30〜60秒水洗して、約80℃で乾燥する条件であるが、これらに限定されない。
本発明に係る偏光膜は、例えばポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール系ポリマーの水溶液を製膜し、これを一軸延伸させてヨウ素や二色性色素で染色したものを更に一軸延伸してから、ホウ素化合物のような架橋剤で耐水性処理を行ったものである。
本発明に係る偏光板は上記偏光膜の少なくとも片面に、アルカリ鹸化処理した本発明の偏光板用保護フィルムを、接着剤液を塗布して、貼り合わせて形成した。接着剤液としては、ポリビニルアルコール水溶液、ポリビニルブチラール溶液等のポリビニルアルコール系の接着剤液やブチルアクリレートなどのビニル重合系ラテックス等を挙げることが出来るが、好ましくは完全鹸化ポリビニルアルコール水溶液である。
本発明を下記実施例により詳細に説明するが、これらに限定されない。
実施例1
本実施例1は請求項1〜11の発明に係るものである。
アセチル置換度2.88のセルローストリアセテート(数平均分子量150,000)100質量部、チヌビン326(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.5質量部、チヌビン171(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.5質量部、アエロジル200V(日本アエロジル(株)製)0.1質量部、エチルフタリルエチルグリコレート2質量部、トリメチルフォスフェイト10質量部をメチレンクロライド450質量部とエタノール50質量部を加圧密閉容器に投入し、60℃に加温して容器内圧力を2気圧とし、撹拌しながらセルロースエステルを完全に溶解させドープを得た。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、更に日本精線(株)製のファインメットNM(絶対濾過精度100μm)、ファインポアNF(絶対濾過精度50μm、15μm、5μmの順に順次濾過精度を上げて使用)を使用して濾過し製膜に供した。なお、30℃におけるドープ粘度は20Pa・secであった。乾燥後の膜厚が40μmになるように、下記表1に示すような条件で流延製膜した。ステンレスベルト上での乾燥は、ウェブの移送方向に向けて45℃の乾燥風を当てて行った。剥離時の残留溶媒量を75質量%以上として剥離し、剥離後サポートロールで搬送し、特開昭62−115035号公報に記載してあるようなテンター乾燥装置に導入し、70〜100℃で幅保持をしながら乾燥し、続いてロール群乾燥装置で110〜130℃で乾燥し、25℃に冷却して巻き取り、セルローストリアセテートフィルムを得た。これらのセルロースエステルフィルムの横段を評価し、その結果を表1に示す。更にセルロースエステルフィルムを偏光板用保護フィルムを作製した。各セルローストリアセテートフィルムを40℃の2.5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液で60秒間アルカリ処理し、更に水洗乾燥して、表面を鹸化処理した偏光板用保護フィルムを作製した。なお、偏光板用保護フィルムに対する評価はセルロースエステルフィルムのもので代用される。
(横段の評価)
製膜した各セルローストリアセテートから長手方向から3m(全幅)の試料を取り出し試料1〜12を準備した。一方40Wの蛍光灯を8本10cm間隔に並べた照明板を準備した。一枚の試料を点灯した該照明板の下1.5mのところに置き、フィルムの平面性を観察した。横段は規則的な場合もあるが、不規則のものもあるので、あらゆる角度から全面積を観察し、下記のようなランクで評価した。
A:全く横段がない
B:1個だけ弱い横段らしきものがある
C:弱い横段らしきものが2〜3個ある
D:弱い横段らしきものが4〜8個ある
E:規則性のある弱い横段らしきものが多数ある
F:はっきりとした横段が1〜3個ある
G:はっきりした横段が4〜8個ある
H:規則性のあるはっきりした横段が多数ある。
Figure 2007015395
(結果)
表1からセルロースエステルフィルムの横段に対して、ダイの上流側及び下流側の風速の大小及びその偏差の影響が大きく、更にダイスリット角度、流延膜温度、線流速、ドラフト比等の工程条件によって改善することがわかる。
実施例2
本実施例2は請求項12〜14の発明に係るものである。
実施例1の試料No.1、4及び11の剥離時の250Hzの音をリオンNA27を用いて測定し、250Hzの雑音を差し引いた剥離音を測定した。その後は実施例1と同様に乾燥してセルローストリアセテートフィルムを得た。試料11について、流延膜への最大風速を調整し、上流側の風速を2.5m/sec、幅手方向の偏差を±10、また下流側の風速を2.3m/sec、幅手方向の偏差を±10と変更して試料No.13とし同様に剥離音を測定した。剥離後の乾燥については、実施例1と同様に横段の観察及び評価を行い、結果を表2に示した。
Figure 2007015395
(結果)
表2から、剥離音の大きさにより横段が変化することがわかり、大きい剥離音のNo.11の条件を変更することによって、剥離音を低下させることが出来、更に横段が改善されたことがわかる。ウェブの剥離音の250Hz成分を調べることにより、セルロースエステルフィルムの横段を事前に察知することが出来るようになった。
実施例3
本実施例3は請求項16〜18の発明に係るものである。
実施例1と同様な濾過済みのドープを、表3に示すような仕上がり膜厚になるようにステンレスベルト上に流延し、45℃の乾燥風で乾燥し、ウェブをステンレスベルトから剥離する際、表3に示す残留溶媒量及び剥離張力で剥離し、ドライブロールを剥離点からウェブの長さとして、表3に示す工程間距離の位置に設置して張力遮断し、その後に特開昭62−115035号公報に記載してあるようなテンター乾燥装置に導入し、70〜100℃で幅保持をしながら乾燥し、続いてロール群乾燥装置で110〜130℃で乾燥し、25℃に冷却して巻き取り、セルローストリアセテートフィルムを得た。これらのセルロースエステルフィルムの実施例1と同様に横段を評価し、その結果を表3に示す。
Figure 2007015395
(結果)
表3から、剥離張力と工程間距離の最適条件を選択することにより、フィルムの横段のない条件を得ることが出来た。
実施例4
本実施例4は請求項19〜26の発明に係るものである。
アセチル基の置換度2.00、プロピオニル基の置換度0.80、数平均分子量100,000のセルロースアセテートプロピオネート100質量部、トリメチルフォスフェート10質量部、チヌビン326(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.5質量部、チヌビン171(チバスペシャルティ・ケミカルズ社製)0.5質量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕0.5質量部、アエロジル200V(日本アエロジル(株)製)0.1質量部、酢酸メチル350質量部、エタノール50質量部を加圧密閉容器に投入し、75℃に加温して容器内圧力を2気圧とし、撹拌しながらセルロースアセテートプロピオネート(以降、CAPと略すことがある)を完全に溶解させCAPドープを得た。実施例1と同様に濾過したセルローストリアセテートドープと、別に作製した上記のCAPドープを実施例1と同様な濾過を行ったCAPドープを使用し、実施例1の試料No.12の条件で流延を48時間連続して行った。連続製膜した後の汚れたステンレスベルトを表4に示すように清掃した。次に、その都度(試料No.19乃至28の何れかごと)、実施例1の試料No.7の条件で流延した。ステンレスベルト上での乾燥は、ウェブの移送方向に向けて45℃の乾燥風を当てて行った。剥離時の残留溶媒量を75質量%以上として剥離し、剥離後サポートロールで搬送し、特開昭62−115035号公報に記載してあるようなテンター乾燥装置に導入し、70〜100℃で幅保持をしながら乾燥し、続いてロール群乾燥装置で110〜130℃で乾燥し、25℃に冷却して巻き取り、セルローストリアセテートフィルムを得た。これらのセルロースエステルフィルムの横段を実施例1と同様に評価し、その結果を表4に示す。なお、表4中略号について説明する。TAC:セルローストリアセテートフィルム、CAP:セルロースアセテートプロピオネートフィルム、MC:メチレンクロライド、EA:酢酸メチル、EtOH:エタノール、MeOH:メタノール、丸数字:番号順に操作を行ったことを示す、×:操作を行わなかったことを示す、→:は次の操作へを示す。
Figure 2007015395
(結果)
表4から、汚れを純水及び有機溶媒により拭いて清掃する方法を選択することにより、その金属支持体を使用して再度製膜したセルロースエステルフィルムの横段の発生のない条件を得ることが出来た。
溶液流延製膜セルロースエステルフィルム製造装置の概略図。 テンター乾燥装置を有する溶液流延製膜セルロースエステルフィルム製造装置の概略図。 流延部の拡大図。 ステンレスベルト、流延用バックロール及びサポートロールを示す見取り図。 ステンレスベルトとバックロールの抱き角を示す図。 剥離点から張力遮断までの工程を示す見取り図。
符号の説明
1 ウェブ
2 ダイ
3 金属支持体(ステンレスベルト)
4 剥離ロール(剥離点)
5 ロール乾燥装置
9 テンター乾燥装置
11 ダイスリット
12 ダイスリットの中心線
13 金属支持体の接線
14 流延膜
20 ドライブ用ドラム
22 流延用バックロール
30 張力遮断手段

Claims (28)

  1. 溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製造する方法において、ダイからドープを無限移行する無端の金属支持体上に流延した流延膜に対して上流及び/または下流側から当たる風をその最大風速の水平方向成分が4m/sec以下となるようにして、且つ流延膜の幅手全体に当たる風の風速の偏差が±20%以内となるようにすることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
  2. 流延膜に当たる風の最大風速の水平方向成分を2m/sec以下とすることを特徴とする請求項1に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  3. 流延膜に当たる風の最大風速の水平方向成分を1m/sec以下とすることを特徴とする請求項2に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  4. ダイスリットの中心線と無限移行する無端の金属支持体の接線とのなす角度を40〜90°とすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  5. ダイから流延する流延膜の温度を10〜50℃とすることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  6. 流延膜の線流速を10〜200m/min、且つ線流速のバラツキを±15%以内とすることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  7. 無限移行する無端の金属支持体の線速度に対する流延膜の線流速のドラフト比を0.4〜2.0とすることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  8. ダイスリットの先端と無限移行する無端の金属支持体面との間隙を200μm〜5mmとすることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  9. ダイ及び流延膜周辺の雰囲気温度を10〜40℃とすることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  10. 流延膜が無限移行する無端の金属支持体に接する位置を、該金属支持体を裏側から支えている流延用バックロールが該金属支持体に接触している位置と同位置とすることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  11. 前記流延用バックロールが無限移行する無端の金属支持体を抱く角度を1〜6°とすることを特徴とする請求項10に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  12. 溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製造する方法において、剥離点より100〜150cm離れたところで遮蔽物のない状態で、125〜250Hz成分の剥離音以外の雑音を差し引いた音量を測定したとき、ウェブを剥離する際に発する125〜250Hz成分の剥離音を90dB以下とすることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
  13. 125〜250Hz成分の剥離音が90dBを超えたとき製造条件を調節することによって剥離音を90dB以下とすることを特徴とする請求項12に記載セルロースエステルフィルムの製造方法。
  14. 125〜250Hz成分の剥離音を80dB以下とすることを特徴とする請求項12または13に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  15. 溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製造する方法において、剥離張力を30〜240N/m幅として剥離した後、剥離点から張力遮断手段までの工程距離間をウェブ長さにして最小2m、最大90mとして、該工程距離間のウェブの張力を維持しながら搬送することを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
  16. 前記工程距離間におけるウェブの残留溶媒量の変化を140質量%から10質量%の間とすることを特徴とする請求項15に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  17. 張力遮断手段が、ドライブロールであることを特徴とする請求項15または16に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
  18. 溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製造する際、無限移行する無端の金属支持体面を、用具を用いて清掃する方法において、純水を用具に含ませて拭く操作及び有機溶媒を用具に含ませて拭く操作を行うことを特徴とする無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
  19. 純水で拭く操作の後に、有機溶媒で拭く操作を行うことを特徴とする請求項18に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
  20. 純水で拭く操作の後、純水が乾かないうちに有機溶媒で拭く操作を行うことを特徴とする請求項19に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
  21. 有機溶媒がセルロースエステルに対して溶解能を有するもの、セルロースエステルに対して溶解能を有しないもの及びこれらの混合物から選ばれるものであることを特徴とする請求項18乃至20の何れか1項に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
  22. 前記セルロースエステルに対して溶解能を有する有機溶媒がメチレンクロライドまたは酢酸メチルであることを特徴とする請求項21に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
  23. 前記セルロースエステルに対して、溶解能を有しない有機溶媒がメタノールまたはエタノールであることを特徴とする請求項21に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
  24. 用具が、純水または有機溶媒に対して吸収能を有し、且つ脱離繊維が起こりにくい長繊維からなる不織布であることを特徴とする請求項18乃至23の何れか1項に記載の無限移行する無端の金属支持体面を清掃する方法。
  25. 請求項18乃至24の何れか1項に記載の方法で清掃した無限移行する無端の金属支持体を用いて製膜することを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
  26. 請求項1〜17または25に記載の方法により製造したセルロースエステルフィルム。
  27. 厚さが20〜85μmであることを特徴とする請求項26に記載のセルロースエステルフィルム。
  28. 請求項26または27に記載のセルロースエステルフィルムを表面鹸化加工した偏光板用保護フィルム。
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