JP2018004707A - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]PVAフィルムに対して、少なくとも膨潤工程、延伸工程および乾燥工程をこの順番に施す光学フィルムの製造方法であって、
水分率が25〜80質量%であるPVAフィルムを前記乾燥工程に供し、該乾燥工程において、PVAフィルムの水分率が25質量%から15質量%になるまでの乾燥温度を80℃以上に維持することを特徴とする光学フィルムの製造方法;
[2]水分率が40〜80質量%であるPVAフィルムを前記乾燥工程に供し、前記乾燥工程において、前記フィルムの水分率が40質量%から25質量%になるまでの乾燥温度を80℃〜120℃に維持することを特徴とする上記[1]の製造方法;
[3]前記乾燥工程において、水分率が15質量%以下のポリビニルアルコールフィルムを95℃以上で乾燥することを特徴とする上記[1]または[2]の製造方法;
[4]PVAの重合度が3600を越えることを特徴とする上記[1]〜[3]の製造方法;
[5]PVAフィルムフィルムに対して、少なくとも膨潤工程、染色工程、延伸工程および乾燥工程をこの順番に施すことにより、光学フィルムからなる偏光フィルムを得る上記[1]〜[4]の製造方法;
に関する。
実施例または比較例において、採取したPVAフィルムの質量A(g)を測定した後、105℃の乾燥機に当該PVAフィルムを入れた。105℃で16時間乾燥させた後、乾燥後のPVAフィルムの質量B(g)を測定した。フィルムの水分率(質量%)は下記式を用いて算出した。
PVAフィルムの水分率=(A−B)÷A×100
実施例または比較例で得られた偏光フィルムの収縮力を島津製作所製の恒温槽付きオートグラフ「AG−X」とビデオ式伸び計「TR ViewX120S」を用いて測定した。測定には20℃/20%RHで18時間調湿した偏光フィルムを使用した。オートグラフ「AG−X」の恒温槽を20℃にした後、偏光フィルム[長さ方向(延伸方向)15cm、幅方向1.5cm]をチャック(チャック間隔5cm)に取り付け、引張り開始と同時に、80℃へ恒温槽の昇温を開始した。偏光フィルムを1mm/minの速さで引張り、張力が2Nに到達した時点で引張りを停止し、その状態で4時間後までの張力を測定した。このとき、熱膨張によってチャック間の距離が変わるため、チャックに標線シールを貼り、ビデオ式伸び計「TR ViewX120S」を用いてチャックに貼り付けた標線シールが動いた分だけチャック間の距離を修正できるようにして測定を行った。なお、測定初期(測定開始10分以内)に張力の極小値が生じるため、4時間後の張力の測定値から張力の極小値を差し引き、その差を偏光フィルムの収縮力とした。
(1)透過率Tsの測定
実施例または比較例で得られた偏光フィルムの中央部から、偏光フィルムの長さ方向(延伸方向)に2cmのサンプルを2枚採取し、積分球付き分光光度計(日本分光株式会社製「V7100」)を用いて、JIS Z 8722(物体色の測定方法)に準拠し、C光源、2°視野の可視光領域の視感度補正を行い、1枚のサンプルについて、長さ方向に対して+45°傾けた場合の光の透過率と−45°傾けた場合の光の透過率を測定して、それらの平均値Ts1(%)を求めた。もう1枚のサンプルについても同様にして、+45°傾けた場合の光の透過率と−45°傾けた場合の光の透過率を測定して、それらの平均値Ts2(%)を求めた。その後、下記式によりTs1とTs2を平均し、偏光フィルムの透過率Ts(%)とした。
Ts = (Ts1+Ts2)/2
(1)の透過率Tsの測定で採取した2枚のサンプルを、その長さ方向が平行になるように重ねた場合の光の透過率T‖(%)、長さ方向が直交するように重ねた場合の光の透過率T⊥(%)を、上記「(1)透過率Tsの測定」の場合と同様にして測定し、下記式により偏光度V(%)を求めた。
V = {(T‖−T⊥)/(T‖+T⊥)}1/2×100
PVA(けん化度99.9モル%、重合度4000)100質量部、可塑剤としてグリセリン10質量部、及び界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム0.1質量部を含み、PVAの含有率が7質量%である水溶液を製膜原液として用いた。これを80℃の金属ロール上で乾燥し、得られたフィルムを熱風乾燥機中で119℃の温度で10分間熱処理をし、厚みが30μmのPVAフィルムを製造した。PVAフィルムの膨潤度を測定したところ、215%であった。
PVAフィルムの水分率が40質量%から15質量%になるまで86℃で乾燥(第1乾燥工程)した後、さらに125℃で2分間乾燥(第2乾燥工程)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして偏光フィルムを作製した。各フィルムの水分率、得られた偏光フィルムの偏光性能、透過率、収縮力を表1に示す。
PVAフィルムの水分率が40質量%から15質量%になるまで100℃で乾燥(第1乾燥工程)した後、さらに100℃で3分間乾燥(第2乾燥工程)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして偏光フィルム3を作製した。各フィルムの水分率、得られた偏光フィルムの偏光性能、透過率、収縮力を表1に示す。
PVAフィルムの水分率が40質量%から25質量%になるまで100℃で乾燥(第1乾燥工程)した後、さらに20℃で4分間乾燥(第2乾燥工程)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして偏光フィルム4を作製した。各フィルムの水分率、得られた偏光フィルムの偏光性能、透過率、収縮力を表1に示す。
PVAフィルムの水分率が40質量%から15質量%になるまで70℃で乾燥(第1乾燥工程)した後、さらに70℃で4分間乾燥(第2乾燥工程)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして偏光フィルムを作製した。各フィルムの水分率、得られた偏光フィルムの偏光性能、透過率、収縮力を表1に示す。
PVAフィルム(水分率50質量%)を、定長下、20℃で7分間予備乾燥し、フィルムの水分率を13質量%としたこと、フィルムの水分率が13質量%から8質量%になるまで100℃で乾燥(第1乾燥工程)した後、さらに100℃で3分間乾燥(第2乾燥工程)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして偏光フィルムを作製した。各フィルムの水分率、得られた偏光フィルムの偏光性能、透過率、収縮力を表1に示す。
Claims (5)
- ポリビニルアルコールフィルムに対して、少なくとも膨潤工程、延伸工程および乾燥工程をこの順番に施す光学フィルムの製造方法であって、
水分率が25〜80質量%であるポリビニルアルコールフィルムを前記乾燥工程に供し、該乾燥工程において、ポリビニルアルコールフィルムの水分率が25質量%から15質量%になるまでの乾燥温度を80℃以上に維持することを特徴とする光学フィルムの製造方法。 - 水分率が40〜80質量%であるポリビニルアルコールフィルムを前記乾燥工程に供し、前記乾燥工程において、前記フィルムの水分率が40質量%から25質量%になるまでの乾燥温度を80℃〜120℃に維持することを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記乾燥工程において、水分率が15質量%以下のポリビニルアルコールフィルムを、95℃以上で乾燥することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
- ポリビニルアルコールの重合度が3600を越えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
- ポリビニルアルコールフィルムに対して、少なくとも膨潤工程、染色工程、延伸工程および乾燥工程をこの順番に施すことにより、光学フィルムからなる偏光フィルムを得る請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
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