JP2017095729A - ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよび偏光フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】PVA(A)およびノニオン系界面活性剤(B)を含有するPVA組成物からなるPVAフィルムであって、当該PVA組成物において、ノニオン系界面活性剤(B)の含有量がPVA(A)100質量部に対して0.02〜1質量部であり、かつ、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属(C)の含有量がPVA(A)に対して質量基準で100ppm以下である、PVAフィルム;および、当該PVAフィルムから製造される偏光フィルム。
【選択図】なし
Description
[1]PVA(A)およびノニオン系界面活性剤(B)を含有するPVA組成物からなるPVAフィルムであって、当該PVA組成物において、ノニオン系界面活性剤(B)の含有量がPVA(A)100質量部に対して0.02〜1質量部であり、かつ、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属(C)の含有量がPVA(A)に対して質量基準で100ppm以下である、PVAフィルム、
[2]ノニオン系界面活性剤(B)が炭素数9以上のアルキル鎖を有するノニオン系界面活性剤である、上記[1]のPVAフィルム、
[3]ノニオン系界面活性剤(B)がアルカノールアミド型のノニオン系界面活性剤である、上記[1]または[2]のPVAフィルム、
[4]金属(C)がアルカリ土類金属である、上記[1]〜[3]のいずれか1つのPVAフィルム、
[5]金属(C)がカルシウムである、上記[1]〜[3]のいずれか1つのPVAフィルム、
[6]金属(C)の含有量がPVA(A)に対して質量基準で0.2ppm以上である、上記[1]〜[5]のいずれか1つのPVAフィルム、
[7]金属(C)の含有量がPVA(A)に対して質量基準で60ppm以下である、上記[1]〜[6]のいずれか1つのPVAフィルム、
[8]上記[1]〜[7]のいずれか1つのPVAフィルムから製造される偏光フィルム、
に関する。
本発明のPVAフィルムはPVA(A)およびノニオン系界面活性剤(B)を含有するPVA組成物からなる。そして、当該PVA組成物において、ノニオン系界面活性剤(B)の含有量は、PVA(A)100質量部に対して0.02〜1質量部であり、かつ、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属(C)の含有量は、PVA(A)に対して質量基準で100ppm以下である。
重合度 = ([η]×103/8.29)(1/0.62)
個々のヘイズ値(%)=100×Td/Tt
ICP−MS分析(高周波誘導結合プラズマ質量分析)によりPVAフィルム(PVA組成物)中におけるカルシウムの含有量を求めた。具体的には、まず、以下の実施例または比較例で得られたPVAフィルムから約5gのサンプル片を採取し、それを白金るつぼに量り取り、硝酸と硫酸を用いて乾式分解を行い、灰化した試料に塩酸約5mLを加えた後、25mL容「テフロン」製メスフラスコに定容し、孔径0.45μmのPTFEフィルターでろ過して試料溶液を調製した。次いで、得られた試料溶液を用いて、以下の条件でICP−MS分析を行い、PVAフィルム(PVA組成物)中におけるカルシウムの含有量を、PVA(A)の質量に対する金属(C)の質量の割合として求めた。なお、カルシウムの含有量を求める際に使用した検量線は、SPEX CertiPrep,Inc.社製の標準液「XSTC−622」を希釈することにより調製した検量線作成用標準液を用いて作成した。
《測定条件》
装置:Perkin−Elmer社製ELAN DRCII
プラズマ出力:1100W
ネブライザーガス流量:1.01L/分
補助ガス流量:1.10L/分
プラズマガス流量:18.00L/分
PVAフィルム上の、製膜時の流れ方向(MD)に平行に存在するスジ状の欠点を目視で観察して評価した。具体的には、以下の実施例または比較例で得られたPVAフィルムから切り出したサンプル片をMDが水平になるように吊り下げ、その背後に30Wの直管状蛍光灯を水平に置いて点灯し、サンプル片を通して蛍光灯を見たときに観察されるスジ状の欠点について、以下の基準で評価した。
A:スジ状の欠点が認められない
B:スジ状の欠点がほとんどない
C:スジ状の欠点がわずかに認められる
D:スジ状の欠点が多数認められる
以下の実施例または比較例で得られたPVAフィルムから、MDに15cm、幅方向(TD)に全幅の、横に長い短冊状のサンプルを採取した。このサンプルをさらに一方の端からTDに50cmずつの幅に裁断した。なお幅が50cmに満たないサンプル片が残った場合には(以下の実施例および比較例では幅165cmのPVAフィルムを製造しているので幅が15cmのサンプル片が残る)、そのサンプル片についてはその幅のままとした。
得られた50cm幅のサンプル片の上から任意に10ヶ所の測定地点を選定し、その測定地点でのヘイズ値をスガ試験機株式会社製のヘーズメーター「HZ−1」を用い、ASTM D1003−61に従って測定した。すなわち、ヘイズ値の測定地点の数は、幅方向50cmあたり10ヶ所になる。なお、幅が50cmに満たないサンプル片については、その幅に比例した数(すなわち、そのサンプル片の幅を5cmで除し、端数は切り上げて得られた数)の測定地点でのヘイズ値を測定した。得られた個々のヘイズ値の平均値を求めてそのPVAフィルムのヘイズ値とした。また、得られた個々のヘイズ値のうちの最大値と最小値を求め、両者の差を算出した。
以下の実施例または比較例で得られたフィルムロールからPVAフィルムを巻き出した際のブロッキングの有無を確認した。
PVA(A)として、重合度2400、けん化度99.9モル%のPVA(酢酸ビニルの単独重合体のけん化物)を用い、このPVAのチップ(カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で0.005ppm未満)100質量部を35℃の蒸留水2500質量部に24時間浸漬した後、遠心脱水を行い、PVA含水チップを得た。得られたPVA含水チップ中の揮発分率は70質量%であった。そのPVA含水チップ333質量部(乾燥状態のPVAは100質量部)に対して、グリセリンを12質量部、ノニオン系界面活性剤(B)としてラウリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、ジエタノールアミンを不純物として含む混合物)を0.3質量部、塩化カルシウム二水和物をカルシウム換算で0.0002質量部添加した後、よく混合して混合物とし、これを最高温度130℃のベント付き二軸押出機で加熱溶融して製膜原液とした。
この製膜原液を熱交換機で100℃に冷却した後、180cm幅のコートハンガーダイから表面温度を90℃にしたドラム上に押出製膜して、さらに熱風乾燥装置内を通して乾燥し、次いで、製膜時のネックインにより厚くなったフィルムの両端部を切り取ることにより、幅165cmのPVAフィルムを連続的に製造した。なお、製造されたPVAフィルムのうちの長さ4000m分を円筒状のコアに巻き取ってフィルムロールとした。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で1.8ppmであり、スジ状の欠点は評価が「A」であり、ヘイズ値は0.4%(最大値は0.5%、最小値は0.4%、両者の差は0.1%)であり、ブロッキングは見られなかった。また、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
実施例1において、塩化カルシウム二水和物の添加量をカルシウム換算で0.0002質量部から0.008質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で78ppmであり、スジ状の欠点は評価が「A」であり、ヘイズ値は2.8%(最大値は3.3%、最小値は2.6%、両者の差は0.7%)であり、ブロッキングは見られなかった。また、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
実施例1においてノニオン系界面活性剤(B)を、ラウリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、ジエタノールアミンを不純物として含む混合物)から、ポリオキシエチレンラウリルアミン(純度93質量%、不純物を含む混合物)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で1.9ppmであり、スジ状の欠点は評価が「B」であり、ヘイズ値は0.8%(最大値は1.0%、最小値は0.7%、両者の差は0.3%)であり、ブロッキングは見られなかった。また、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
実施例1においてノニオン系界面活性剤(B)を、ラウリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、ジエタノールアミンを不純物として含む混合物)から、ステアリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、不純物を含む混合物)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で1.8ppmであり、スジ状の欠点は評価が「B」であり、ヘイズ値は0.6%(最大値は0.8%、最小値は0.5%、両者の差は0.3%)であり、ブロッキングは見られなかった。また、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
実施例1において、塩化カルシウム二水和物を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で0.01ppmであり、スジ状の欠点は評価が「A」であり、ヘイズ値は0.3%(最大値は0.3%、最小値は0.2%、両者の差は0.1%)であり、ブロッキングは見られなかった。但し、フィルムロールの表面にシワが生じた。以上の結果を表1にまとめた。
実施例1において、ラウリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、ジエタノールアミンを不純物として含む混合物)の添加量を0.3質量部から0.01質量部に変更するとともに、塩化カルシウム二水和物の添加量をカルシウム換算で0.0002質量部から0.015質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で148ppmであり、スジ状の欠点は評価が「D」であり、ヘイズ値は0.4%(最大値は0.5%、最小値は0.4%、両者の差は0.1%)であり、ブロッキングは見られなかった。また、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
実施例1において、ラウリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、ジエタノールアミンを不純物として含む混合物)の添加量を0.3質量部から0.01質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で2.0ppmであり、スジ状の欠点は評価が「D」であり、ヘイズ値は0.4%(最大値は0.4%、最小値は0.3%、両者の差は0.1%)であり、ブロッキングは見られなかった。また、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
実施例1において、塩化カルシウム二水和物の添加量をカルシウム換算で0.0002質量部から0.015質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で152ppmであり、スジ状の欠点は評価が「A」であり、ヘイズ値は3.3%(最大値は5.0%、最小値は3.0%、両者の差は2.0%)であり、ブロッキングは見られなかった。また、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
実施例1において、ラウリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、ジエタノールアミンを不純物として含む混合物)の添加量を0.3質量部から2.0質量部(ラウリン酸ジエタノールアミドとして1.9質量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、およびスジ状の欠点を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で1.8ppmであり、スジ状の欠点は評価が「A」であったが、ブロッキングが見られ、偏光フィルム等の光学フィルムを製造するための原反フィルムとしては使用に耐えないものであった。なお、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
[1]PVA(A)およびノニオン系界面活性剤(B)を含有するPVA組成物からなるPVAフィルムであって;
ノニオン系界面活性剤(B)が、炭素数9〜16のアルキル鎖を有するアルカノールアミド型のノニオン系界面活性剤であり、
当該PVA組成物において、ノニオン系界面活性剤(B)の含有量がPVA(A)100質量部に対して0.02〜1質量部であり、かつ、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属(C)の含有量がPVA(A)に対して質量基準で100ppm以下であり、かつ
ヘイズ値が3.0%以下である、PVAフィルム、
[2]金属(C)がアルカリ土類金属である、上記[1]のPVAフィルム、
[3]金属(C)がカルシウムである、上記[1]または[2]のPVAフィルム、
[4]金属(C)の含有量がPVA(A)に対して質量基準で0.2ppm以上である、上記[1]〜[3]のいずれか1つのPVAフィルム、
[5]金属(C)の含有量がPVA(A)に対して質量基準で60ppm以下である、上記[1]〜[4]のいずれか1つのPVAフィルム、
[6]上記[1]〜[5]のいずれか1つのPVAフィルムから製造される偏光フィルム、
に関する。
実施例1においてノニオン系界面活性剤(B)を、ラウリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、ジエタノールアミンを不純物として含む混合物)から、ポリオキシエチレンラウリルアミン(純度93質量%、不純物を含む混合物)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で1.9ppmであり、スジ状の欠点は評価が「B」であり、ヘイズ値は0.8%(最大値は1.0%、最小値は0.7%、両者の差は0.3%)であり、ブロッキングは見られなかった。また、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
実施例1においてノニオン系界面活性剤(B)を、ラウリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、ジエタノールアミンを不純物として含む混合物)から、ステアリン酸ジエタノールアミド(純度95質量%、不純物を含む混合物)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)を製造した。
得られたPVAフィルムについて上記した方法により金属(C)(カルシウム)の含有量、スジ状の欠点およびヘイズ値を測定または評価するとともに、得られたフィルムロールについて上記した方法によりブロッキングを評価したところ、カルシウムの含有量はPVAに対して質量基準で1.8ppmであり、スジ状の欠点は評価が「B」であり、ヘイズ値は0.6%(最大値は0.8%、最小値は0.5%、両者の差は0.3%)であり、ブロッキングは見られなかった。また、フィルムロールの表面に特に目立ったシワは観察されなかった。以上の結果を表1にまとめた。
Claims (8)
- ポリビニルアルコール系重合体(A)およびノニオン系界面活性剤(B)を含有するポリビニルアルコール系重合体組成物からなるポリビニルアルコール系重合体フィルムであって、当該ポリビニルアルコール系重合体組成物において、ノニオン系界面活性剤(B)の含有量がポリビニルアルコール系重合体(A)100質量部に対して0.02〜1質量部であり、かつ、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属(C)の含有量がポリビニルアルコール系重合体(A)に対して質量基準で100ppm以下である、ポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- ノニオン系界面活性剤(B)が炭素数9以上のアルキル鎖を有するノニオン系界面活性剤である、請求項1に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- ノニオン系界面活性剤(B)がアルカノールアミド型のノニオン系界面活性剤である、請求項1または2に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- 金属(C)がアルカリ土類金属である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- 金属(C)がカルシウムである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- 金属(C)の含有量がポリビニルアルコール系重合体(A)に対して質量基準で0.2ppm以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- 金属(C)の含有量がポリビニルアルコール系重合体(A)に対して質量基準で60ppm以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルム。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系重合体フィルムから製造される偏光フィルム。
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