JP2005181683A - 光学フィルムの製造方法、光学フィルム及びそれを用いた偏光フィルム - Google Patents

光学フィルムの製造方法、光学フィルム及びそれを用いた偏光フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 液晶表示装置に用いられる偏光フィルム用の保護フィルムとして有用なセルロースエステルフィルムから構成される光学フィルムについて、縦横二方向の弾性率が高く、これによって、偏光フィルムの収縮を抑制することができ、偏光フィルムの収縮が原因で液晶セルから偏光フィルムが剥離するのを防止できる光学フィルム、その製造方法、及び偏光フィルム提供する。
【解決手段】 セルロースエステルフィルムよりなる光学フィルムを溶液流延製膜法により製造する方法は、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で徐した分子量分布:Mw/Mnが1.4〜3.0であるセルロースエステルを用い、セルロースエステル溶液を支持体3上に流延してウェブを形成し、支持体3よりフィルム(ウェブ)1を剥離後、乾燥しながらフィルム中の残留溶媒量が10〜100%の時にフィルムの搬送方向(MD方向)とフィルム面内にありフィルムの搬送方向と直交する方向(TD方向)とに1.1〜1.5倍同時に延伸する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特に、液晶表示装置に用いられる偏光フィルム用の保護フィルムとして有用なセルロースエステルフィルムから構成される光学フィルムの製造方法、光学フィルム及びそれを用いた偏光フィルムに関するものである。
一般に、液晶表示装置は、従来のCRT表示装置に比べて、省スペース、省エネルギーであることから、モニターとして広く使用されている。さらにTV用としても普及が進んできている。このような液晶表示装置には、偏光フィルムや位相差フィルムなどの種々な光学フィルムが使用されている。
偏光フィルムは、延伸ポリビニルアルコールフィルムからなる偏光子の片面または両面に、セルロースエステルフィルムを保護膜として積層したものであり、位相差フィルム等の光学フィルムがさらに積層される場合もある。偏光フィルムは、液晶表示装置の中で液晶セルの両側に貼り合わせられているが、偏光フィルムの収縮が原因で、液晶セルから偏光フィルムが剥離してしまう場合があるという問題があった。
ここで、従来の偏光板用保護フィルムに用いられるセルロースエステルフィルムに関わる先行特許文献には、つぎのようなものがある。
特開平9−40792号公報 この特許文献1によれば、成形性のよいセルロースエステルを用いたフィルムの製造方法の発明が提案されている。この先提案のセルロースエステルフィルムの製造方法の発明では、セルローストリアセテートの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布:Mw/Mnを1.0〜1.7に調整することにより、フィルムの平面性を向上する方法が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1のセルロースエステルフィルムの製造方法の発明では、上記のようなセルローストリアセテートフィルムの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布:Mw/Mnが開示されているが、偏光フィルムの収縮とこれより生じる問題点については、何も示唆されていない。
ところで、偏光フィルムの収縮を抑制するには、保護フィルムであるセルロースエステルフィルムの弾性率を高くすることが有効と考えられる。セルロースセステルフィルムの弾性率を高くする方法としては、延伸により分子配向させる方法や結晶化させる方法が考えられる。
セルロースエステルフィルムは、その膜厚の均一性に優れるなどの点から、溶液流延製膜法が広く採用されている。このセルロースエステルフィルムの製造方法は、まずセルロースエステルを、例えばメチレンクロライド等のセルロースエステルに対する良溶媒と、例えばメタノール、エタノール、ブタノールあるいはシクロヘキサン等のセルロースエステルに対する貧溶媒とを加えた混合溶媒に溶解し、これに可塑剤や紫外線吸収剤を添加して、セルロースエステル溶液(以下、ドープとも呼ぶ)を調製し、ドープを、鏡面処理された表面を有する無限移行する無端の金属支持体(例えばベルトあるいはドラム、以下、支持体とも呼ぶ)上に流延ダイから均一に流延し、支持体上で溶媒を剥離可能になるまで蒸発させるか、または流延した溶液を冷却凝固させて、ドープ膜(以下、ウェブとも呼ぶ)が固化した後、これを剥離ロールで支持体から剥離し、ウェブを移送ロールで移送し、さらにウェブ(フィルム)を乾燥装置あるいはテンターを通して乾燥させ、セルロースエステルフィルムを得るものである。
このような溶液流延製膜法において、セルロースエステルのウェブ(フィルム)を、例えばフィルムの搬送方向と直交する方向(横方向)と、フィルムの搬送方向(縦方向)とに逐次2軸延伸をすると、後段の縦方向延伸によって、前段の横方向延伸の効果が減少してしまい、セルロースエステルフィルムの横方向の弾性率を高くすることができないという問題があった。
一方、セルロースエステルフィルムの弾性率を高くするための結晶化方法では、フィルムを高温で処理しなければならず、フィルム中の添加剤が揮発するなどの問題があった。
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、縦方向と横方向の両方の弾性率が高いセルロースエステルフィルムからなる光学フィルムを製造する方法、及び該光学フィルムを用いた寸法変化の小さい偏光フィルムを提供しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1記載の光学フィルムの製造方法の発明は、セルロースエステルフィルムよりなる光学フィルムを溶液流延製膜法により製造する方法であって、セルロースエステルの重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で徐した分子量分布:Mw/Mnが1.4〜3.0であるセルロースエステルを用い、セルロースエステル溶液(ドープ)を支持体上に流延してウェブ(ドープ膜)を形成し、支持体より剥離後、乾燥しながらフィルム(ウェブ)中の残留溶媒量が10〜100%の時にフィルムの搬送方向(MD方向)とフィルム面内にありフィルムの搬送方向と直交する方向(TD方向)とに1.1〜1.5倍同時に延伸することを特徴としている。
また、本発明の請求項2記載の光学フィルムの製造方法の発明は、上記請求項1記載の光学フィルムの製造方法において、セルロースエステルが、セルローストリアセテートであることを特徴としている。
また、本発明の請求項3記載の光学フィルムの発明は、上記請求項1または2記載の光学フィルムの製造方法で製造されることを特徴としている。
さらに、本発明の請求項4記載の偏光フィルムの発明は、上記請求項3記載の光学フィルムが、偏光子の少なくとも片面に積層されていることを特徴としている。
本発明の請求項1記載の光学フィルムの製造方法の発明は、上述のように、セルロースエステルフィルムよりなる光学フィルムを溶液流延製膜法により製造する方法であって、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で徐した分子量分布:Mw/Mnが1.4〜3.0であるセルロースエステルを用い、セルロースエステル溶液(ドープ)を支持体上に流延してウェブ(ドープ膜)を形成し、支持体より剥離後、乾燥しながらフィルム(ウェブ)中の残留溶媒量が10〜100%の時にフィルムの搬送方向(MD方向)とフィルム面内にありフィルムの搬送方向と直交する方向(TD方向)とに1.1〜1.5倍同時に延伸することを特徴とするもので、本発明の方法によれば、フィルムの搬送方向(縦方向)とフィルムの搬送方向と直交する方向(横方向)との両方の弾性率が高いセルロースエステルフィルムからなる光学フィルムを製造することができるという効果を奏する。
また、本発明の請求項2記載の光学フィルムの製造方法の発明は、上記請求項1記載の光学フィルムの製造方法において、セルロースエステルが、セルローストリアセテートであることを特徴とするもので、本発明の方法によれば、寸法安定性、透明性及び平面性に優れ、しかもフィルムの搬送方向(縦方向)とフィルムの搬送方向と直交する方向(横方向)との両方の弾性率が高いセルロースエステルフィルムからなる光学フィルムを製造することができるという効果を奏する。
また、本発明の請求項3記載の光学フィルムの発明は、上記請求項1または2記載の光学フィルムの製造方法で製造されることを特徴とするもので、本発明の光学フィルムによれば、フィルムの搬送方向(縦方向)とフィルムの搬送方向と直交する方向(横方向)との両方の弾性率が高く、従って、偏光フィルムの収縮を抑制することができて、偏光フィルムの収縮が原因で、液晶セルから偏光フィルムが剥離するという従来の問題点を解消することができるという効果を奏する。
さらに、本発明の請求項4記載の偏光フィルムの発明は、上記請求項3記載の光学フィルムが、偏光子の少なくとも片面に積層されていることを特徴とするもので、本発明の偏光フィルムによれば、寸法変化率が小さく、また光学フィルムがフィルムの縦方向と横方向との両方に、高い弾性率を有するものであるため、偏光フィルムを液晶セルに貼り合わせた際、偏光フィルムの収縮が原因で、液晶セルから偏光フィルムが剥離することがなく、ひいては本発明の偏光フィルムを用いた液晶表示装置は、長期間に亘って安定した表示性能を維持することができるという効果を奏する。
以下、本発明についてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の光学フィルムの製造方法は、セルロースエステルフィルムよりなる光学フィルムを溶液流延製膜法により製造する方法であって、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で徐した分子量分布:Mw/Mnが1.4〜3.0、好ましくは1.8〜3.0であるセルロースエステルを用いる。
このように、セルロースエステルの分子量分布:Mw/Mnを上記の範囲とすることで、セルロースエステルフィルムの弾性率を高くすることができるのである。なお、分子量分布:Mw/Mnは、小さいほど好ましいが、あまり小さくすると、セルロースエステルの収率が劣化するので、上記の範囲が好ましい。
ここで、セルロースエステルの数平均分子量(Mn)は、90000〜180000、重量平均分子量(Mw)は、230000〜380000であることが好ましい。これらの範囲を外れるとフィルムの平面性が劣化する場合がある。
なお、セルロースエステルの数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)は下記の方法で測定できる。セルロースエステルの分子量分布を調整する方法は、特に限定はないが、例えば混合比率を変化させたジクロロメタンとアセトンの混合溶媒を用いて分級し、低分子量物や高分子量物を除去することにより得ることができる。
本発明において、光学フィルムを構成するセルロースエステルの平均分子量については、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定できるので、これを用いて数平均分子量(Mn)、及び重量平均分子量(Mw)を算出することができる。
平均分子量の測定条件は、以下の通りである。
下記に示す装置、材料を用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によりセルロースエステルの重量平均分子量(Mw)および平均分子量(Mn)を測定し、分子量分布:Mw/Mnを算出する。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
溶媒(溶離液):ジクロロメタン
カラム名:昭和電工製GPCk806、GPCk805、GPCk803の3本を使用
試料濃度:0.1(重量%)
流量:1.0(ml/分)
試料注入量:100(μl)
標準試料:ポリスチレン(Mw:5,000,000〜6,700,000)
温度:25℃
検出:RI(示唆屈折率計)
つぎに、本発明において、使用するセルロースエステルは、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート及びセルロースアセテートプロピオネートブチレートなどが挙げられる。
これらのセルロースエステルのアシル基の置換度は2.5〜2.95が好ましく、特に2.6〜2.95が好ましい。さらにアセチル基の置換度は、少なくとも1.5以上であることが、得られるフィルムの寸法安定性に優れるので好ましく、特にセルローストリアセテートが好ましい。セルロースエステルのアシル基の置換度の測定方法としては、ASTMのD−817−91に準じて実施することができる。
セルロースエステルの合成方法は、特に限定はされないが、例えば、リンターパルプ、ウッドパルプ及びケナフパルプなどのセルロースを用いてセルロースに無水酢酸、無水プロピオン酸または無水酪酸などのエステルに対応する酸類を常法により反応して得ることができる。合成されたセルロースエステルは、フレーク状、パウダー状、チップ状あるいはペレット状で使用されるが、粒径を0.1〜5.0mmの大きさに成形することにより取り扱い性や溶解性が向上できるので好ましい。
本発明において、セルロースエステルフィルム中には、種々の目的で可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤及びマット剤などの添加剤を含有させることができる。
可塑剤としては、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリナフチルホスフェート、トリキシリルホスフェート、アリーレンビス(ジアリールホスフェート)エステル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル系可塑剤、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート及びジ−2−エチルヘキシルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート及びブチルフタリルブチルグリコレート等のグリコール酸エステル系可塑剤、アセチルクエン酸トリブチルなどのクエン酸系可塑剤、ジプロピレングリコールベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート、1,3−ジブチレングリコールジベンゾエート、テトラエチレングリコールジベンゾエート、トリメチロールプロパントリアセテート、トリメチロールプロパントリベンゾエート等の多価アルコールエステル系可塑剤、その他にトリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)などを挙げることができる。必要に応じて上記のうち2種類以上の可塑剤を併用して用いてもよい。
これらの可塑剤を添加することで、フィルムの水分率を低くでき、水バリアー性が向上できる。可塑剤のセルロースエステルに対する添加量としては、0.5〜30%、とくに2〜15%が好ましい。
また、上記セルロースエステルフィルム中に、紫外線吸収剤を含有させることが好ましく、紫外線吸収剤としては、液晶の劣化防止上波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れかつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましい。とくに、波長370nmでの透過率が10%以下である必要があり、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下である。
上記紫外線吸収剤の具体例としては、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物及びニッケル錯塩系化合物等を挙げることができるが、着色の少ないベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。
ベンゾトリアゾール系の好ましい市販の紫外線吸収剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のチヌビン109、チヌビン171、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328等がある。紫外線吸収剤は2種以上用いてもよい。
紫外線吸収剤のドープへの添加方法は、アルコール、メチレンクロライド、酢酸メチル及びジオキソランなどの有機溶媒に紫外線吸収剤を溶解してから添加するか、または直接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とセルロースエステル中にディゾルバーやサンドミルを使用し、分散してからドープに添加する。紫外線吸収剤の使用量は、セルロースエステルに対し0.5〜20%で添加することができ、0.6〜5.0%が好ましく、0.6〜2.0%がとくに好ましい。
セルロースエステルフィルム中には、酸化防止剤を含有させることが好ましい。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が適当であり、その具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン及びトリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト等を挙げることができる。とくに2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕及びトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また例えば、N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。これらの化合物の添加量は、セルロースエステルに対し、質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000ppmがとくに好ましい。
上記セルロースエステルフィルム中に、微粒子のマット剤を含有させることが好ましく、微粒子のマット剤の具体例としては、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子微粒子を挙げることができる。なかでも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さくできるので好ましい。微粒子の2次粒子の平均粒径は、0.01〜1.0μmで、その含有量はセルロースエステルに対して0.005〜0.3%が好ましい。二酸化ケイ素のような微粒子には有機物により表面処理されている場合が多いが、このようなものはフィルムのヘイズを低下できるため好ましい。表面処理において好ましい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザン及びシロキサンなどが挙げられる。微粒子の平均粒径は、大きい方がマット効果は大きく、反対に平均粒径の小さい方は透明性に優れるため、好ましい微粒子の一次粒子の平均粒径は、5〜50nmであり、より好ましくは7〜14nmである。微粒子は、セルロースエステルフィルム中で通常凝集体として存在し、セルロースエステルフィルム表面に0.01〜1.0μmの凹凸を生成させることが好ましい。好ましい市販の二酸化ケイ素の微粒子としては、アエロジル株式会社製のAEROSIL 200、200V、300、R972、R972V、R974、R202、R812,OX50及びTT600等を挙げることができ、とくに好ましくは、AEROSIL 200V、R972、R972V、R974、R202及びR812である。マット剤は2種以上併用してもよく、2種以上併用する場合は、任意の割合で混合して使用することができる。このさい、平均粒径や材質の異なるマット剤、例えば、AEROSIL200VとR972Vを質量比で0.1:99.9〜99.9〜0.1の範囲で使用できる。
上記セルロースエステルフィルム中には染料等を含有させてもよい。これらの化合物の添加量は、セルロースエステルに対して質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000ppmがとくに好ましい。また、この他、上記セルロースエステルフィルム中に帯電防止剤、難燃剤、滑剤及び油剤等も加える場合もある。これらの添加剤は、セルロースエステル溶液の調製の際に、セルロースエステルや溶媒と共に添加してもよいし、溶液調製中や調製後に添加してもよい。
本発明において、溶液流延製膜法で用いるポリマー溶液の溶解方法としては、常圧で行なう方法、主溶媒の沸点以下で行なう方法、主溶媒の沸点以上で加圧して行なう方法、冷却溶解法で行なう方法、並びに特開平11−21379号公報に開示されているような高圧で行なう方法等がある。溶解後溶液を濾材で濾過し、脱泡してポンプで次工程に送る。溶液中のセルロースエステルの濃度は10〜35%程度であり、好ましくは15〜25%である。
溶液流延製膜法で用いる溶媒としては、ポリマーを溶解できれば特に限定はないが、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、アセトン、シクロヘキサノン、アセト酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、塩化メチレン及びブロモプロパン等を挙げることができる。なかでも溶解性に優れる酢酸メチル、塩化メチレンが好ましい。また、溶液にメタノール、エタノール及びブタノール等の低級アルコールを含有させることにより、セルロースエステルの有機溶媒への溶解性が向上できるとともに溶液の粘度が低減できるので好ましい。なかでも沸点が低く、毒性の少ないエタノールが好ましい。このような目的で使用する低級アルコールの量は、溶媒の量に対して、2〜50%が好ましく、さらに4〜30%であることが好ましい。
前術したような種々の添加剤または分散液をセルロースエステル溶液に添加するさい、それぞれ移送されてきて移送管が合流したところで合流し、その直後に管内混合器で十分に混合する方法が好ましい。例えば、スタチックミキサーSWJ(東レ静止型管内混合器 Hi−Mixer)(東レエンジニアリング製)のようなインラインミキサーが使用される。インラインミキサーを用いる場合、セルロースエステルを高圧下で濃縮溶解した溶液に適用することもできる。
ポリマー溶液の濾過に使用する濾材は、絶対濾過精度が小さい方が好ましいが、絶対濾過精度が小さすぎると、濾材の目詰まりが発生しやすく、濾材の交換を頻繁に行なわなければならないので、生産性を低下させるという問題がある。このため、溶液に使用する濾材は、絶対濾過精度0.001〜0.008mmのものが好ましく、なかでも0.003〜0.006mmがとくに好ましい。濾材としては、通常のものを使用することができるが、ポリプロピレン及びテフロン(登録商標)等のプラスチック繊維製のものやステンレス繊維等の金属製のものが繊維の脱落等がなく好ましい。溶液の濾過は、通常の方法で行なうことができるが、溶剤の常圧での沸点以上でかつ溶剤が沸騰しない範囲の温度で加圧下加熱しながら濾過する方法が、濾過前後の差圧(以下、「濾圧」という)の上昇が小さくて好ましい。好ましい温度範囲は、45〜120℃であり、45〜70℃がより好ましく、なかでも45〜55℃がとくに好ましい。濾圧は、1.6×106Pa以下、なかでも1.2×106Pa以下が好ましく、1.0×106Pa以下がとくに好ましい。
このようにして得られたポリマー溶液は、駆動金属製エンドレスベルトやドラムなどの支持体上に流延される。流延する方法は、定量ギヤポンプを用いて押し出しダイから流延する方法が膜厚を均一にし易く好ましい。押し出しダイには、コートハンガーダイやTダイがあるが、いずれも好ましく用いることができる。押し出しダイは単層でもよいし、多層でもよい。また、2台以上の押し出しダイを用いて重層流延してもよい。膜厚の調節には、所望の厚さになるように、溶液濃度、ポンプの送液量、ダイの口金のスリット間隙、ダイの押し出し圧力及び支持体の移動速度等をコントロールすることで調整できる。
ついで、支持体に流延された溶液中の溶媒を蒸発させて剥離可能になった時点で剥離する。または、支持体に流延された溶液を冷却することで、ゲル化させて剥離する。溶媒を蒸発させるには、溶液が流延された側及び支持体の裏側から温風を送る方法、支持体の裏側から加熱液体により加熱する方法、輻射熱により加熱する方法、これらを組み合わせる方法等がある。
支持体からフィルムを剥離する位置のことを剥離点といい、剥離を助けるロールを剥離ロールという。剥離点でのフィルムの残留溶媒量(下記式)は通常20〜300%である。なお、残留溶媒量とは、サンプルを110℃で3時間乾燥させたときの乾燥減量を乾燥後のサンプル質量で除したものである。
本発明においては、支持体から剥離されたフィルムを、必要により搬送ロールにより搬送しながら乾燥して、フィルム(ウェブ)中の残留溶媒量を10〜100%に調整した後、テンター(同時二軸延伸機)を用いて、縦方向(フィルム搬送方向)と横方向(フィルム面内にありフィルム搬送方向と直交方向)に同時に1.1〜1.5倍に延伸することを特徴としている。
延伸温度は、フィルムの延伸が可能となる温度以上で分子配向の効果が得られる範囲から選択可能であり、通常10〜200℃の範囲である。フィルム中の残留溶媒量が多いほど低い温度でも延伸することが可能だが、乾燥と延伸を兼ねることで続く乾燥工程を短縮できるので、70〜180℃が好ましい。この後、さらに必要に応じて乾燥されて、最終的にフィルム中の残留溶媒量を0.2%以下にして巻き取られる。
図1は、本発明の光学フィルムの製造に用いる溶液流延製膜装置の具体例を示すものである。
同図において、上記のようにして調整されたセルロースエステルのポリマー溶液を、駆動ステンレス鋼製のエンドレスベルト(支持体)(3)上にダイ(2)から流延し、ウェブ(ドープ膜)がエンドレスベルト(3)の下面に至り、ほぼ一巡したところで、剥離ロール(4)によりフィルム(ウェブ)(1)を剥離し、必要により乾燥ゾーン(図示されていない)で乾燥し、テンター(同時二軸延伸機)(9)に導入し、フィルムの両側縁部をクリップで把持して延伸し、さらに搬送ロール(10)で搬送して、乾燥装置(5)に導入する。乾燥装置(5)内では上下に交互に配置せられた複数の搬送ロール(6)によってフィルム(1)が搬送され、その間に乾燥装置(5)の底の前寄り部分から吹込まれ、乾燥装置(5)の天井の後寄り部分から排出せられる乾燥ガス(7)によって乾燥され、セルロースエステルフィルムからなる光学フィルム(11)として巻取り機(8)に巻き取られる。上記乾燥装置(5)では乾燥ガスを用いる例を示したが、赤外線で乾燥するようにしてもよい。
上記のようにして得られたセルロースエステルフィルムの膜厚は、20〜200μmが好ましく、さらに25〜90μmが好ましく、特に30〜50μmが好ましい。光学フィルムの膜厚が薄すぎるとフィルムの腰が弱くなり過ぎて、取り扱い性が悪くなる場合があり、厚すぎると液晶表示装置が大型になってしまう場合がある。
本発明による光学フィルムの弾性率は、3300MPa以上であることが好ましく、さらに3500MPa以上であることが好ましい。好ましい範囲の上限はないが、セルロースエステルでは6000MPa程度が実質的な上限である。
本発明による光学フィルムは、光学的に均一で透明性に優れ、かつ縦方向横方向とも弾性率が高いので、液晶表示装置の部材、例えば、偏光フィルム用保護フィルムや位相差フィルム、反射板、光学補償フィルム、視野角向上フィルム、防眩フィルム、無反射フィルム及び帯電防止フィルムなどの基材として好適に用いることができる。特に偏光フィルム用保護フィルムとして用いると、偏光フィルムの寸法変化率が小さくできるので、好ましい。
偏光フィルムは、偏光子の片側または両側を保護フィルムで挟んだ構造となっている。偏光子は従来から公知のものを用いることができ、例えば、ポリビニルアルコールフィルムのような親水性ポリマーフィルムを、沃素のような二色性染料で処理して延伸したものである。
本発明において、光学フィルムはその表面を鹸化処理することにより、従来から使用されているような水溶性ポリマーの水溶液からなる接着剤を用いて偏光子と貼り合わせることができる。この水溶性ポリマー接着剤としては、完全鹸化型のポリビニルアルコール水溶液等が好ましく用いられる。本発明による光学フィルムと偏光子との接着に際しては、その表面をコロナ処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線処理などの表面処理を行なうことにより、接着性が向上できるので好ましい。
このようにして得られた本発明による偏光フィルムは、STNモード、TNモード、VAモード、IPSなどの種々の液晶表示装置に使用できる。
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(ドープ液の調製)
アセチル置換度2.88のセルローストリアセテート
(数平均分子量150000、Mw/Mn:1.8) 100重量部
トリフェニルホスフェート 10重量部
エチルフタリルエチルグリコレート 2重量部
チヌビン326 1重量部
AEROSIL 200V 0.1重量部
メチレンクロライド 414重量部
エタノール 36重量部
上記の材料を、順次密閉容器中に投入し、容器内温度を20℃から80℃まで昇温した後、温度を80℃に保ったままで3時間攪拌を行なって、セルローストリアセテートプロピオネートを完全に溶解した。その後、攪拌を停止し、液温を43℃まで下げた。このドープを濾紙(安積濾紙株式会社製、安積濾紙No.244)を使用して濾過し、ドープを得た。
図1に示すセルローストリアセテートフィルムの製造装置を使用し、上記のように調製したドープを、25℃に保温した流延ダイ(2)を通して、ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる30℃の支持体(3)上に流延してウェブ(ドープ膜)を形成し、そして最終的に、ウェブ中の残留溶媒量が100重量%になるまで支持体上で乾燥させた後、剥離ロール(4)によりフィルム(ウェブ)(1)を支持体(3)から剥離した。
ついで、フィルム(ウェブ)(1)を複数の搬送ロール(図示略)を巻き回しながら、フィルム中の残留溶媒量が40%になるまで乾燥し、テンター(同時二軸延伸機)(9)に導入した。延伸は、温度120℃で縦方向に1.2倍、横方向に1.2倍延伸した。さらにフィルム両端をクリップで把持しながら70℃まで冷却した後、クリップを開放した。さらに乾燥機(5)においてフィルム(1)を複数の搬送ロール(6)を巻き回しながら、乾燥ガス(7)により110℃で乾燥し、最終的に20℃に冷却して巻取り機(8)によって巻き取り、厚さ40μmのセルローストリアセテートフィルムを得た。
得られたセルローストリアセテートフィルムについて、フィルムの搬送方向(縦方向=MD方向)とフィルム面内にありフィルムの搬送方向と直交する方向(横方向=TD方向)の弾性率をそれぞれ測定し、得られた結果を表1に示した。
(フィルムの弾性率の測定)
セルローストリアセテートフィルムの弾性率の測定は、JIS K7217に準じて行なった。サンプルサイズ幅10mm、長さ200mmに切り出し、ミネベア製TG−2KN型引っ張り試験機を用いて、標線間距離100mm、引っ張り速度100mm/分、雰囲気温度23℃±2℃、雰囲気湿度50%±5%RHで引っ張り試験し、得られた応力−歪曲線の初期のゆるみ部分を除く直線部分の傾きから弾性率を算出した。
ついで、得られたセルローストリアセテートフィルムを以下のようにして偏光子と積層し偏光フィルムを作製した。
(偏光フィルムの作製)
厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムをヨウ素1g、ホウ酸4gを含む水溶液100gに浸漬し、50℃で6倍に延伸して偏光子を作製した。この偏光子の両面に、表面をアルカリケン化処理したセルローストリアセテートフィルムを完全ケン化型ポリビニルアルコール5%水溶液を接着剤として貼り合わせた。
得られた偏光フィルムについて、下記のようにして寸法変化率を測定した。結果を表1にあわせて示した。
(偏光フィルムの寸法変化率)
150mm角に切り出した偏光フィルムのサンプルに、100mm間隔の罫書き線を入れておき、温度40℃、湿度90%RHで50時間処理した前後の寸法変化を測定し、処理前の寸法に対する寸法変化率を求めた。測定は互いに直交する2方向(a,b)について求めた。
実施例2
上記実施例1の場合と同様に実施するが、用いたセルローストリアセテートを、アセチル置換度2.92のセルローストリアセテート(数平均分子量100000、分子量分布:Mw/Mn=3.0)に変更した以外は、実施例1の場合と同様にして、セルローストリアセテートフィルムと偏光フィルムを得た。
比較例1
比較のために、上記実施例1の場合と同様に実施するが、用いたセルローストリアセテートを、アセチル置換度2.92のセルローストリアセテート(数平均分子量100000、分子量分布:Mw/Mn=3.5)に変更した以外は、実施例1の場合と同様にして、セルローストリアセテートフィルムと偏光フィルムを得た。
比較例2
比較のために、上記実施例2の場合と同様に実施するが、セルローストリアセテート溶液を流延ダイから、25℃の支持体上に流延し、残留溶媒量が100%になるまで溶媒を蒸発して剥離ロールを用いて剥離した。ついで複数の搬送ロールを巻き回しながらフィルム中の残留溶媒量が65%になるまで乾燥し、まずテンター横延伸機に導入した。延伸は、温度100℃で横方向に1.2倍延伸した。さらにフィルム両端をクリップで把持しながら70℃まで冷却した後、クリップを開放した。
ついで、フィルム中の残留溶媒量20%でロール式の縦延伸機で140℃で1.2倍延伸した。さらに乾燥し、最終的に20℃に冷却して巻き取り、厚さ40μmのセルローストリアセテートフィルムを得た。
得られたセルローストリアセテートフィルムを用いて、実施例1の場合と同様にして、偏光フィルムを得た。
Figure 2005181683
上記表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1と2によれば、縦方向と横方向の両方の弾性率が高いセルローストリアセテートフィルムからなる光学フィルムが得られた。さらに、この光学フィルムを用いた偏光フィルムは、寸法変化率が小さく、液晶セルに貼り合わせた際、偏光フィルムの収縮が原因で、液晶セルから偏光フィルムが剥離することがなく、本発明の実施例の偏光フィルムを用いた液晶表示装置は、長期間に亘って安定した表示性能を維持することができた。
これに対し、比較例1と2によるセルローストリアセテートフィルムは、縦方向と横方向の両方の弾性率が、いずれも低く、寸法安定性に欠けるものであり、偏光フィルムに用いる性能を具備していなかった。
本発明の光学フィルム製造装置の概略を示す側面図である。
符号の説明
1:ウェブ(流延膜)
2:流延ダイ
3:支持体(駆動金属製エンドレスベルト)
4:剥離ロール
5:乾燥装置
6:乾燥用ロール
7:乾燥ガス
8:巻取り機
9:テンター(同時二軸延伸機)
10:搬送ロール
11:セルローストリアセテートフィルム

Claims (4)

  1. セルロースエステルフィルムよりなる光学フィルムを溶液流延製膜法により製造する方法であって、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で徐した分子量分布:Mw/Mnが1.4〜3.0であるセルロースエステルを用い、セルロースエステル溶液(ドープ)を支持体上に流延してウェブ(ドープ膜)を形成し、支持体より剥離後、乾燥しながらフィルム(ウェブ)中の残留溶媒量が10〜100%の時にフィルムの搬送方向(MD方向)とフィルム面内にありフィルムの搬送方向と直交する方向(TD方向)とに1.1〜1.5倍同時に延伸することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  2. セルロースエステルが、セルローストリアセテートであることを特徴とする請求項1記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 請求項1または2記載の光学フィルムの製造方法で製造されることを特徴とする光学フィルム。
  4. 請求項3記載の光学フィルムが、偏光子の少なくとも片面に積層されていることを特徴とする偏光フィルム。
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