JPH06135824A

JPH06135824A - 染髪法

Info

Publication number: JPH06135824A
Application number: JP4340878A
Authority: JP
Inventors: Keith Brown; ブローンケイス; Bryan P Murphy; ピーマーフィブライアン; Leszek J Wolfram; ジェイウォルフラムレゼック
Original assignee: Bristol Myers Squibb Co
Current assignee: Bristol Myers Squibb Co
Priority date: 1982-12-07
Filing date: 1992-11-10
Publication date: 1994-05-17
Anticipated expiration: 2009-11-09
Also published as: GR79092B; AU2142683A; BR8306691A; JPH02237505A; KR840007524A; FI77572B; FI834430A0; IT8324081A1; KR890000189B1; JPH035363B2; CA1201067A; FR2536993A1; FI834430A; DK561483D0; BE898397A; SE8306730L; SE8306730D0; NO834454L; DK561483A; IT8324081A0

Abstract

(57)【要約】【目的】毛髪を簡単な手法で、より良い様々な色合い
と色調を与え、且つ確実に染毛せしめる方法。【構成】染毛法は染めようとする毛髪を５，６−ジヒ
ドロキシインドールからメラニンの生成を促進する金属
溶液と接触させ、上記工程の後で毛髪を５，６−ジヒド
ロキシインドール溶液と接触させ、２接触工程の中間で
洗髪し、第２の使用溶液とは毛髪の望む濃色がえられる
迄接触させ、洗髪した後望む色合いがえられる迄最長１
５分間毛髪を過酸化水素溶液と接触を保ちかつ再び洗髪
する工程より成る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、染髪法、特に人の毛髪
を染める方法に関する。

【０００２】

【発明の背景】人の毛髪の色はその構造内に別個の自然
顔料粒子、メラニンがあることによる。メラニンとメラ
ニン発生の研究は毛髪を着色する自然物質に非常によく
似た様な物質による染髪の興味も伴って最近４０年間に
盛んになっている。メラニンの生合成法にはチロシンか
らジヒドロキシフエニルアラニン（ドパ）をへて，５，
６−ジヒドロキシインドールを含む多数の中間工程をと
おりメラニンへの転化がある。一般に簡単な方法でまた
毛髪自然着色を生ずる物質によく似た染料で染色するこ
とが望ましい他に、必要ならば思う様に着色しまたとり
去ることが出来また確実迅速な方法で応用できる一時的
毛髪色としても役立つ毛髪着色剤に対する要請がある。

【０００３】

【従来の技術】メラニン先駆物質、例えばチロシン、Ｌ
−ドパ、Ｌ−ドパエステル、および５，６−ジヒドロキ
シインドールを使って毛髪着色をする特許が公告されて
いる。米国特許第２５３９２０２号、２８７５７６９号
および３６９８８５２号は出発物質としてＬ−ドパを使
っている。米国特許第２９３４３９６号、３１９４７３
４号および３９９３４３６号は出発物質として５，６−
ジヒドロキシインドールを使っている。これらの方法の
欠点は発色に時間がかかること、発色不確実でその調節
のできないことおよび色合い調節にｐ−フエニレンジア
ミンおよび種々のカップラーの様な化合物添加が必要な
ことである。

【０００４】米国特許第２９３４３９６号に記載の方法
では先ず毛髪を５，６−ジヒドロキシインドールの酸性
又は中性溶液で処理した後過剰の液を吸い取り酸化剤又
は酸化性溶液を望む色合いの出る迄毛髪に施すのであ
る。この特許の１方法において大気中の酸素が利用され
また第２溶液はアルカリ化剤とコバルト又はマンガン酸
化促進剤を含む。しかし主として過酸化水素又はアルカ
リ金属又はアンモニウムのよう素酸塩、過よう素酸塩又
は過硫酸塩の様な酸化剤のアンモニア性溶液が使われる
としている。望む色合いが発生した時毛髪を洗い、シャ
ンプーし、再び洗い乾燥する。

【０００５】米国特許３１９４７３４号は、上記特許第
２９３４３９６号の改良法として特徴づけられる。前の
特許の方法の５，６−ジヒドロキシインドールの酸化重
合によるメラニンの染色は同時に生成される染料の酸化
分解と競合しインドールの損失となり毛髪上に不均一な
結果を生じまた操作を中止し洗髪する時の決定がむつか
しい。故にこの後者特許により５，６−ジヒドロキシイ
ンドールとアンモニア又はアミンを含むアルカリ性水性
組成物を望む色合いのえられる迄毛髪との接触に使う方
法が提案される。別に５，６−ジヒドロキシインドール
のあるメチル誘導体はより明るい色合いをえる２段法に
使用できる。先ず毛髪をそのメチル誘導体の酸性又は中
性ｐＨ水溶液中に浸漬した後簡単に乾かして第２工程で
酸化剤水溶液を応用して発色させるのである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】種々の色合いをえるため
５，６−ジヒドロキシインドールと共に又は別の工程の
いずれかでＨ_２Ｏ_２又は他の酸化剤を使用する従来の技
術とは反対に本発明はメラニン発生促進のため金属塩を
使用してよい結果がえられるという発見に基づくもので
ある。

【０００７】出願人らはより良い種々の色合いとより確
かな色合いの発生および必要ならば改良された一時的毛
髪着色法が次の染色法によってえられることを発見した
のである。即ちこの方法は染めようとする毛髪を５，６
−ジヒドロキシインドールからメラニン生成を促進する
金属塩水溶液と接触しかつ上記工程の後で毛髪を５，６
−ジヒドロキシインドール水溶液と接触させ、２接触工
程の中間で毛髪を洗い、第２使用液とは望む濃い着色が
えられる迄接触を続け、毛髪を洗い又はシャンプーした
後望む色合いのえられる迄最大１５分間毛髪を過酸化水
素溶液と接触させかつ毛髪を洗うことより成る。

【０００８】本発明の方法の特に適当する実施態様にお
ける方法は染めようとする毛髪を第２銅イオンを含むア
ルカリ性水溶液と接触させ、上記工程の後で毛髪を５，
６−ジヒドロキシインドール水溶液と接触させ、２接触
工程の中間で毛髪を洗い、第２使用液とは望む濃い着色
がえられる迄接触をつづけた後毛髪を洗い又はシャンプ
ーした後、灰色又は黒色以外の望む色合いになるまでＨ
_２Ｏ_２処理を行う。故に５，６−ジヒドロキシインドー
ルを使う染髪の従来のあらゆる方法と本発明方法との主
要な差違は望む最終色が黒である場合以外どの場合も先
ず毛髪を灰色又は黒色に染めた後望む最終色合いは過酸
化水素液で色を明るくして発生させる。

【０００９】更に本発明の特徴に従えば単一包装内に
５，６−ジヒドロキシインドールからのメラニン生成を
促進する金属の有効量を含むアルカリ性ｐＨ水溶液を入
れている第１容器、酸性ｐＨをもつ５，６−ジヒドロキ
シインドール溶液を入れておりその液の上に非酸化性ガ
スを入れている蒸気空間が保たれている第２容器、アル
カリ化剤を入れている第３容器および過酸化水素溶液を
入れている第４容器より成りかつ上記第２容器中の上記
蒸気空間はそこに上記第３容器又は上記第３容器の内容
物を入れるに十分の容量をもつ様な多数の容器をもつ染
髪用具を提供せられる。

【００１０】更に本発明の特徴として単一包装内に５，
６−ジヒドロキシインドールからのメラニン生成を促進
する金属の有効量を含むアルカリ性ｐＨ水溶液を入れて
いる第１容器、アルカリ性溶液およびその液の上に保た
れている蒸気空間をもつ第２容器、５，６−ジヒドロキ
シインドールの有効量を含む酸性ｐＨ溶液を入れている
第３容器および過酸化水素溶液を入れている第４容器よ
り成りかつ第２容器内の上記蒸気空間はそこに上記第３
容器又は上記第３容器の内容物を入れるに十分の容量で
ある様な多数容器をもつ染髪用具も提供される。

【００１１】本発明は毛髪の黒又は灰色合いを望まない
場合に５，６−ジヒドロキシインドールからのメラニン
で染められた毛髪を過酸化水素溶液で明るい色にするも
のである。本明細書と特許請求の範囲をとおし使用して
いる“過酸化水素”とは過酸化水素又は尿素過酸化物の
様な水溶液が過酸化水素を生成するどんな成分をも表
す。この淡色化工程又は色合い生成工程は普通の毛髪漂
白に使われる普通の酸化処理とは違う。普通の漂白では
毛髪を自然色より淡い色合いにしたい場合漂白によって
自然色を除去する。この場合毛髪の自然色は普通過酸化
水素と更に漂白を促進する過酸塩を含むｐＨ１０程度の
強酸化性溶液で長時間にわたり漂白される。この漂白工
程は一般に毛髪を弱くし又は損傷し易い。本発明の淡色
化法においては、本発明に使う過酸化水素溶液は過酸塩
の様な追加漂白促進剤を含まないし、液はｐＨ１０以
下、９程度が適当でありまた淡色化は最大色合いに対し
ても僅か約１５分迄でよいから、普通の漂白は行われな
い。故に本発明の淡色化、色発生用酸化工程は普通の漂
白よりかなり迅速でありまた毛髪の自然色又は本発明法
を用いる前にもっていた色よりも更に淡色化するには使
われないのである。

【００１２】下記説明にこだわることなく、本発明によ
る淡色化と普通漂白の間の差違は本発明の新染色工程に
基づくと信じられる。自然色毛髪のメラニン顔料は皮
質、即ち毛幹の内芯全体に分布している。これは毛髪中
の自然メラニン色を追加過酸塩で促進された様な過酸化
水素の様な強漂白剤で漂白するに顔料のない周囲又は表
皮をとおって毛幹中に浸透する漂白にかなりの時間がか
かることを意味する。本発明の方法における染料は毛幹
の周囲にそって主として配置されると信じられ、淡色化
用過酸化水素は染料に達しそれを漂白するに過酸化化合
物促進剤存在および長時間接触を必要としない。短時間
接触と周囲浸透による本発明の淡色化工程は普通の漂白
の場合とちがって毛髪を損傷したり弱める心配はない。

【００１３】更に本発明により生成された染料はメラニ
ン生成を促進する金属が染色中生成されたメラニンと錯
塩（ｃｏｍｐｌｅｘ）を生成する点で特異なものであ
る。錯塩生成金属の親和力は毛髪のケラチンに対するよ
りもメラニンに対し大きいと思われる。故にメラニン−
金属錯塩染料の過酸化水素との反応性は金属のないメラ
ニンと過酸化水素とのそれよりも大きい。これは本発明
による生成されたメラニン−銅錯塩が、たとい銅塩が自
然メラニンの淡色化に使われる過酸化水素に溶解してさ
え、自然メラニンよりも過酸化水素でより迅速に淡色化
できるという観察によって支持される。故に金属は本発
明の染色工程においてメラニン生成を促進するばかりで
なく淡色化工程を容易迅速にするのにも寄与すると信じ
られる。この理由で出願人らは１５分以内で完了できる
本発明の淡色化工程を、一般に２倍以上の長時間を要し
かつ過酸化水素の他に漂白促進剤を要するところのちが
った種類のものである普通の漂白と区別している。

【００１４】したがって本発明の他の特徴は毛髪を５，
６−ジヒドロキシインドール溶液と接触させかつ上記工
程の後で毛髪を第２銅塩溶液と接触させて製造される物
質である新規な組成物としての錯塩メラニン毛髪染料を
更にＨ_２Ｏ_２処理することである。

【００１５】本発明の方法はまた以前に普通の永久又は
準永久毛髪染料で染められた毛髪の染色にも使用でき
る。元の染料が普通の毛髪漂白剤よりも弱い淡色化溶液
に安定である限り、初めの色が毛髪の自然色であっても
なくても本発明の方法の淡色化に使用する時間内での染
色および淡色化工程は初めの色を破壊しない。したがっ
て本発明の方法によって染色された毛髪は再淡色化が翌
日なされるにしてもまたかなり後でなされるにしても初
めの色に再淡色化できる。

【００１６】本発明の方法によって毛髪をその自然色合
いより淡色色合いに又は普通の方法で染色された毛髪色
合いよりも淡色にしたいならば、本発明の方法を用いる
前に先ず毛髪を淡色に又は完全にさえ漂白する必要があ
る。この場合本発明の淡色化処理は初めに漂白した色合
いよりも濃い色合いにした後毛髪をどんな中間色合いに
も淡くでき、必要ならば初めに漂白した色合いに戻すこ
ともできる。

【００１７】望む色合いが淡いものであるならば毛髪を
完全黒に染める必要はないが、淡灰色又は濃灰色で十分
である。あとの工程で染色を淡くする場合初工程で毛髪
が淡灰色に染められたか濃灰色に染められたかによっ
て、初めに淡褐色又は濃褐色の色合いに淡くする。試験
したメラニン発生助触媒全てのうちＣｕ^２＋のみがいつ
も強力黒色へのメラニン生成を促進するとわかった。試
験した他の金属助触媒は単に淡灰色又は濃灰色色合いへ
の染色を促進すると思われる。実験において金属助触媒
の高濃度又は毛髪との長い接触時間も色濃度を増加しな
かった。

【００１８】染色工程における毛髪のメラニン発生助触
媒溶液による処理は毛髪の５，６−ジヒドロキシインド
ール溶液処理の前に行われる。一般助触媒溶液による処
理を５，６−ジヒドロキシインドール溶液との接触の前
にした場合は逆の場合に比しより濃色がえられる等効果
が顕著である。メラニン発生を促進できるどんな金属又
は遷移金属もこの目的に適する。これらには例えば鉄、
コバルト、マンガン、銅、銀、チタン、ジルコニウム、
タンタル、クロム、ニッケル、パラジウム、白金、金、
水銀、カドミウム、亜鉛、錫、アンチモン、鉛、ビスマ
スなどの溶液がある。金属塩は単独でも混合しても使用
できる。第２銅溶液を除いて一般にくえん酸とその塩、
エチレンジアミン４酢酸、アスコルビン酸等の様な金属
を溶液中に保つキレイト剤を使う必要があることがわか
った。

【００１９】本明細書と特許請求の範囲に用いる“メラ
ニン発生助触媒”、“メラニン発生促進性金属塩”の様
なことばは毛髪を５，６−ジヒドロキシインドール溶液
と接触後最大２０分以内に毛髪における色発生を促進す
る１又は２以上の金属の溶液をいう。与えられた金属又
は金属混合物がメラニン発生助触媒の性能をするかどう
かは所定の実験によって本発明の方法によりそれらのメ
ラニン染料生成能力を試験して決定できる。

【００２０】最適とわかったメラニン発生助触媒はＣｕ
^２＋であって、これはかなり速い染色をし、えられる色
はいつも一様な黒色である。Ｆｅ^２＋イオンも同様のよ
い結果を与える。更に第２銅イオンを約９又はそれ以
上、好ましくは９．５のｐＨにおいて使うならば溶液中
に不溶解分は全く発見できないのでキレイト剤は不要で
ある。望むｐＨに調節するにはモノエタノールアミン又
は他のアルカノールアミン、アンモニア等の様な窒素含
有アルカリ化剤が使用できる。溶液に保つためキレイト
剤も使う場合にのみアルカリ水酸化物も使用できる。塩
基性ｐＨは更に毛髪を膨潤させる利点をもちこれはよい
染色をおこす。第２銅イオン使用の場合は毛髪を先ず第
２銅イオン含有液に浸漬し、毛髪を洗い又は液をとった
後それを５，６−ジヒドロキシインドール含有液に浸漬
することが決定的に好ましい。毛髪表面の中間洗浄又は
脱水は洗いおとしうる表面染料生成を防ぐに必要であっ
て、望むのは毛幹自体内の染料生成である。これに関し
て本明細書および特許請求の範囲をとおして使う、“洗
髪”とは毛髪表面から液を除去する吸い取り、ふき取り
その他の方法も包含する考えである。メラニン発生用金
属塩助触媒を使う場合毛髪をできる最大濃色に染めるに
約２〜２０分を要する。しかし第２銅イオンを使う場合
要する時間は上記時間の最短時間である。したがってわ
かるとおり第２銅イオンの使用によって他のメラニン発
生助触媒を使ってえられるものよりも多くの利点がえら
れる。

【００２１】５，６−ジヒドロキシインドールを含む溶
液のｐＨは８又はそれ以上がよい。ｐＨが増すにつれて
溶液は不安定になるので９．５を超えてはならない。毛
髪を黒又は灰色に染める最後においてシャンプーは洗う
だけでよい。これは毛髪表面に生成された染料は洗いお
ちず表面からあとでこすりおとすことができるからであ
る。シャンプーはこの表面染料をとり去るのでこすりお
とす必要がない。

【００２２】５，６−ジヒドロキシインドール濃度は精
密を要しないが、染色速度について経済と適当調節の理
由から約０．５乃至約２重量％の溶液が使用に適当であ
る。上記のとおり、それぞれの成分濃度は精密を要しな
い。故に本明細書および特許請求の範囲において濃度を
“有効量”とする場合はその使用量が意図する目的に十
分であることを意味する。この目的は色合いに濃淡、成
分経費における経済性、ちがった反応速度、溶液溶解度
等さまざまである。目的が何であっても成分の有効量は
所定実験によって決定できる。明細書と特許請求の範囲
をとおしてすべてのパーセントは特に断らない限り重量
基準である。

【００２３】黒の色合いを望むならばここで中断するこ
とも可能である。次に望む色合いが黒以外であるならば
染色と可能な洗髪後の毛髪を淡色化工程で望む色合いが
えられる迄稀過酸化水素液と接触させる。毛髪漂白又は
淡色化に便利な適当過酸化水素溶液がこの工程に使用で
きるが、約１％乃至６％のＨ_２Ｏ_２濃度が十分であると
わかっている。毛髪を黒又は灰色から淡色化する場合、
色は段々とより淡色に変わり毛髪が望む色合いに達した
時洗って操作を中止できる。毛髪の以前の濃い色合いを
も早望まないならば毛髪の自然色合いを容易に再生でき
る。ｐＨ８以上、適当に９の過酸化水素水溶液が使われ
る。１５分までの比較的おそいがおそすぎない淡色化速
度によって使用者は望む色合い又は毛髪の自然色合いに
止めるに十分な調節ができる。この様に染髪が美容室で
なされても使用者が行っても関係なく従来法の染色と漂
白反応の競合およびこれに伴う欠点はなくなって全体の
操作にわたりより良い調節ができる。

【００２４】本発明の方法はまた毛髪のハイライト部、
縞および他の化粧効果をえるためちがった部分の選択着
色を可能にする。

【００２５】５，６−ジヒドロキシインドール溶液の安
定を保つため液は酸性ｐＨ、好ましくはｐＨ４．５程度
に保たれる。更に酸性ｐＨの溶液は窒素のもとの様な嫌
気性条件のもとに保つ必要があり、この場合包装によっ
てびん中の液の上の雰囲気は空気よりむしろ窒素でつく
られる。この問題を扱う１方法はびん中の液の上の使用
前アルカリ化剤を入れるに十分な空間に少量の窒素を入
れることである。しかしこれは不便であるから、５，６
−ジヒドロキシインドールは容易にアルコールにとける
ので５，６−ジヒドロキシインドールの１２．５％アル
コール水溶液又は無水アルコール溶液を使用するまで酸
性ｐＨにおいて小容器一杯に入れることができる。使用
直前この小びんの内容物を予め濃化したアルカリ性溶液
を入れている大びんに移して使用直前アルカリ性５，６
−ジヒドロキシインドール溶液をえる。他の方法は選択
溶解性物質でてきている小袋にアルカリ化剤を入れ、使
用者に多分強いアルカリ化剤を取り扱う必要を省くため
酸性５，６−ジヒドロキシインドール溶液上の空間中に
小袋全体をおとす方法である。別に５，６−ジヒドロキ
シインドールの酸性少量濃溶液をアルカリ性溶液に加え
ようとする場合は前者溶液を選択溶解性小袋に入れ使用
者が液体を容器から容器に移す手数を省くためその小袋
を丸ごとアルカリ性水溶液に入れることができる。

【００２６】金属と５，６−ジヒドロキシインドールの
溶液の少なくとも１方に１重量％程度の少量のラウリル
硫酸ナトリウムの様な表面活性剤を加えると毛髪によい
施用ができる様組成物の流動性を改善することがわかっ
ている。同様に上記両液にカーボマー９４０、アクリル
酸と多反応性剤と交差結合したグッドリッチケミカル社
からカーボポール９４０の名で市販されている重合体の
様な濃化剤を０．５重量％の様な少量加えて頭皮の着色
を防ぐことができまた液の流動性を改善できる。この様
な流動性調整剤は毛髪処理組成物調合分野でよく知られ
ているので、望む流動性調整のための他の薬剤の性能は
所定の実験法によって決定できる。ある流動性変更添加
剤がある組成物と適合しないこともその毛髪処理組成物
の技術分野でよく知られている。例えばロンザケミカル
社からロンゼインＣＳの名で市販されているコカミドプ
ロピルヒドロキシスルテインおよびダウケミカル社によ
りメトセルの名で市販されているヒドロキシプロピルメ
チルセルローズは本発明の組成物と明らかに適合しない
ことがわかっている。これらの物質を含んだ場合えられ
る色が深くないからである。コンディショナー、香料、
流動剤の様なそれ自体知られた他の成分は組成物に含ま
れてもいいしまたあとで毛髪に施すこともできる。

【００２７】

【実施例】次の実施例は更に本発明を例証するに役立つ
であろう。

【００２８】実施例１工程Ａ次の助触媒組成物を製造した：

【００２９】

【表１】

【００３０】次の染料組成物を製造した：

【００３１】

【表２】

【００３２】毛髪を接触組成物に５分間浸漬した後水洗
した。次に毛髪を５，６−ジヒドロキシインドール含有
組成物に５分間浸漬しえられた黒色に染まった毛髪を洗
ってその表面からメラニンを除去した。工程Ｂ次いで毛髪をｐＨ９の６％過酸化水素水溶液に浸漬し
た。１０分後毛髪の元の淡褐色色合いにした時毛髪を洗
った。同じ方法を反復したが６分間淡色化してより濃い
褐色色合いとなった。３週間後更に毛髪を３．５分間淡
色化してその元の淡褐色色合いとした。

【００３３】実施例２ブロンド毛髪に実施例１の工程Ａと同じ方法を行った。
但し５，６−ジヒドロキシインドール濃度を僅か０．５
％とした。２分間染めて淡い適度の灰色となった。洗髪
後ｐＨ９の６％過酸化水素水溶液を使って毛髪を６分以
内に淡褐色色合いに淡くした。

【００３４】実施例３実施例１の工程Ａの硫酸銅溶液の代わりにアルカリ性ｐ
Ｈにおいて鉄の沈澱を防ぐに適当な量のくえん酸と予め
混合した組成物基準０．２５％のＦｅＳＯ_４溶液を用い
またｐＨ９．５に調節するにモノエタノールアミンを使
用した。実施例１の工程Ａの方法を反復したが但し５，
６−ジヒドロキシインドール含有溶液中にカーボマー９
４０を入れなかった。毛髪を接触性溶液に１０分間浸漬
した後水洗し５，６−ジヒドロキシインドール含有溶液
に１０分間浸漬した処元の淡褐色毛髪ははっきりより濃
色に変わった。

【００３５】参考例１実施例１の工程Ａと同じ方法を反復したが、但し先ず
５，６−ジヒドロキシインドール含有液を施用した後水
洗し次いで触媒含有液を用いた。毛髪上にえた色は実施
例１の場合よりも淡色であった。

【００３６】参考例２下記の金属塩を０．１モル濃度で含む４種の水性組成物
Ａ−１〜Ａ−４を製造した。組成物金属塩Ａ−１硫酸銅Ａ−２塩化ニッケルＡ−３硫酸第１鉄Ａ−４硝酸亜鉛組成物Ａ−１〜Ａ−４のそれぞれをモノエタノールアミ
ンを使用して、ｐＨ８〜９に調整した。必要に応じて、
クエン酸を使用して金属塩を溶液状に保持した。アニオ
ンは、金属塩の好適な溶解度を与えるように選ばれた。
次に、１．０％の５，６−ジヒドロキシインドールを含
む水性組成物Ｂを製造した。使用を容易にするために、
ヒドロキシエチルセルロースを使用して組成物Ｂを増粘
した。モノエタノールアミンを使用して組成物ＢのｐＨ
をｐＨ９．５に調整した。４つの白髪の試料を下記のよ
うに処理した。白髪のそれぞれを組成物Ａ−１〜Ａ−４
で予備処理した。十分な量の組成物Ａ−１〜Ａ−４を使
用して、毛髪試料に完全で均一な湿潤を与えるように処
理した。これらの試料は５分間同様に処理してから、１
分間水で洗髪した。次に十分な量の組成物Ｂを毛髪に使
用して、試料を緊密に覆った。組成物Ｂとの５分間の緊
密な接触の後に、毛髪を水で洗い、シャンプーし、そし
てヘア・ドライヤーで乾燥した。毛髪試料のカラー収率
をＨｕｎｔｅｒＴｒｉｓｔｉｍｕｌｕｓ法を使用して
検査した。これらの結果を表３及び表４に示す。

【００３７】

【表３】

【００３８】

【表４】

【００３９】Ｈｕｎｔｅｒ“Ｌ”値は、毛髪の明るさま
たは暗さの尺度、即ち毛髪のカラーの深さの尺度であ
る。Ｌ値が低いほど、毛髪のカラーは暗い。Ｈｕｎｔｅ
ｒ“ａ”値は、赤色または緑色の尺度である。毛髪の赤
色の色調が大きいほど、“ａ”値は高い。Ｈｕｎｔｅｒ
“ｂ”値は、青色または黄色の尺度である。毛髪の黄色
の色調が大きいほど、“ｂ”値は高い。

【００４０】比較例１参考例２と同様な組成物及び４つの白髪の試料を用い下
記のように処理した。白髪のそれぞれを本発明に従い、
組成物Ａ−１〜Ａ−４で予備処理した。十分な組成物Ａ
−１〜Ａ−４を使用して、毛髪見本の完全で均一な湿潤
を確保した。これらの見本を５分間同様に処理してか
ら、１分間水で洗髪した。その後に、十分な量の組成物
Ｂを毛髪に使用して、見本を緊密に覆った。組成物Ｂと
の５分間の緊密な接触の後に、毛髪を水で洗い、シャン
プーし、そしてヘア・ドライヤーで乾燥した。それぞれ
の試料を、組成物Ａ及びＢの処理順序を逆にした以外は
参考例２の試料と同様に処理した。即ち、組成物Ｂをま
ず毛髪に働かせ、その後に水で洗い、その後に組成物Ａ
−１〜Ａ−４を後処理として見本毛髪に加えた。組成物
Ａ−１〜Ａ−４の量及び組成物Ｂの量は、参考例２の場
合と同じであった。毛髪試料のカラー収率をＨｕｎｔｅ
ｒＴｒｉｓｔｉｍｕｌｕｓ法を使用して検査した。こ
れらの結果を表５及び表６に示す。

【００４１】

【表５】

【００４２】

【表６】

【００４３】参考例３下記の金属塩を１％濃度で含む６種の水性金属塩組成物
ＭＳ−１〜ＭＳ−５を製造した。組成物金属塩ＭＳ−１硫酸第１鉄ＭＳ−２硫酸第２銅ＭＳ−３酢酸鉛ＭＳ−４硫酸マンガンＭＳ−５塩化ニッケルモノエタノールアミンを使用して、組成物ＭＳ−１〜Ｍ
Ｓ−５のそれぞれをｐＨ８〜９に調整した。必要に応じ
て、クエン酸を使用して金属塩を溶液状態に保った。上
記のアニオン類は、塩の好適な溶解度を与えるために選
ばれたものである。１％の５，６−ジヒドロキシインド
ール（“ＤＨＩ”）を含む水性染毛組成物（組成物Ｃ）
も製造した。使用を容易にするために、ヒドロキシエチ
ルセルロース（２．５％）を用いて、組成物Ｃを増粘し
た。モノエタノールアミンを使用して、組成物をｐＨ
９．５に調整した。それぞれ６つの白髪（約２ｇ／試
料）試料をそれぞれ次の通り処理した。白髪の各試料
を、組成物ＭＳ−１〜ＭＳ−５のうちの各１つの十分な
量４ｇで予備処理して、毛髪に完全で均一な湿潤を与え
た。これらの試料を５分間同様に処理し、次いで流水下
で１分間洗った。次に、組成物Ｃの約４ｍｇをこの毛髪
に作用させて、試料を均一に覆い、この試料を水で洗
い、ヘアードライヤーで乾燥した。上記のように処理し
た毛髪見本のカラー収率を、ＨｕｎｔｅｒＴｒｉｓｔ
ｉｍｕｌｕｓ法を使用して検査した。これらのデータを
表７に示す。

【００４４】

【表７】

【００４５】比較例２参考例３に記載の組成物ＭＳ−１〜ＭＳ−５の製造に使
用した金属塩のそれぞれ１つ０．０４ｇと組成物Ｃの４
ｇとを混合することによって、６種の水性染毛用組成物
を製造した。金属塩の量は、参考例３に使用した各金属
塩の量と同じであった。次いで、これらの水性染毛組成
物Ｃ−１〜Ｃ−５を直ちに毛髪試料に２分間かけて加え
た。これらの試料をその後に水中で１分間洗い、乾燥し
た。Ｈｕｎｔｅｒ法を使用して、カラー収率を検査し
た。それらの結果を下記の表８に示す。

【００４６】

【表７】

【００４７】表７と表８の比較は、（ａ）本発明の方法
に従ったところの、Ｈ_２Ｏ_２処理前により、実質的な毛
髪としての色調が毛髪試料に付与されたこと、及び
（ｂ）金属溶液であらかじめ処理する時、実質的に大き
い色調が毛髪に付与されたこと、を示している。例え
ば、表７において、Ｆｅ^＋＋で予備処理した毛髪のＬ値
は、初期の４６という値から最終の１２．５という値に
低下しているのに対して、表８においては、Ｆｅ^＋＋含
有組成物染料組成物で処理した毛髪のＬ値は、初期の５
０という値から最終の２７（ΔＬ＝２３）という値に低
下した。

【００４８】本発明によれば、次なる態様も提供される
ことが理解されよう。これらは、特に黒色の色合いを得
るのに望ましい。１染めようとする毛髪を５，６−ジヒドロキシインド
ールからメラニンの生成を促進する金属溶液と接触さ
せ、上記工程の後で毛髪を５，６−ジヒドロキシインド
ール溶液と接触させ、２接触工程の中間で洗髪し、第２
の使用溶液とは毛髪の望む濃色がえられる迄接触させ、
洗髪する工程より成ることを特徴とする染髪法。２染めようとする毛髪を第２銅イオン含有アルカリ性
溶液と接触させ、上記工程の後で毛髪を５，６−ジヒド
ロキシインドール溶液と接触させ、２接触工程の中間で
洗髪し、第２の使用溶液とは望む濃色がえられる迄接触
させ、かつ洗髪する工程より成ることを特徴とする上記
１に記載の染髪法。３金属が、鉄、コバルト、マンガン、銅、銀、チタ
ン、ジルコニウム、タンタル、クロム、ニッケル、パラ
ジウム、白金、金、水銀、カドミウム、亜鉛、錫、アン
チモン、鉛およびビスマスの少なくとも１種である上記
１に記載の染髪法。４金属溶液のｐＨが少なくとも８である上記１に記載
の染髪法。５５，６−ジヒドロキシインドール含有溶液のｐＨが
少なくとも８である上記１に記載の染髪法。６金属溶液のｐＨが少なくとも８でありかつ５，６−
ジヒドロキシインドール含有溶液のｐＨが少なくとも８
である上記２に記載の染髪法。７金属溶液のｐＨが少なくとも８でありかつ５，６−
ジヒドロキシインドール含有溶液のｐＨが少なくとも８
である上記３に記載の染髪法。８第２銅イオン含有溶液のｐＨが少なくとも９である
上記２に記載の染髪法。９５，６−ジヒドロキシインドールおよび第２銅イオ
ンをそれぞれ含む上記両溶液の少なくとも１方が濃化
剤、表面活性剤、流動剤、および香料の少なくとも１種
を更に含む上記２に記載の染髪法。

【００４９】なお単一包装中に銅の有効量を含むアルカ
リ性ｐＨ溶液を入れている第１容器、５，６−ジヒドロ
キシインドールの有効量を含む酸性ｐＨ溶液とその液の
上に非酸化性ガスを入れている蒸気空間をもつ第２容
器、およびアルカリ化剤を入れている第３容器より成り
かつ上記第２容器中の上記蒸気空間がその中に上記第３
容器又は上記第３容器内容物を受け入れるに十分な容量
をもつ様な多数容器をもつ染髪用具が提供されよう。

【００５０】更に単一包装中に銅の有効量を含むアルカ
リ性ｐＨ溶液を入れている第１容器、アルカリ性溶液と
その液上に保たれている蒸気空間をもつ第２容器、およ
び５，６−ジヒドロキシインドールの有効量を含む酸性
ｐＨ溶液を入れている第３容器より成りかつ上記第２容
器内の上記蒸気空間はその中に上記第３容器又は上記第
３容器内容物を受け入れるに十分な容量である様な多数
容器をもつ染髪用具が提供されよう。上記明細書中淡色
化とは毛髪の色調を明るくすること（ｌｉｇｈｔｅｎｉ
ｎｇ）をいう。

【表８】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ブライアンピーマーフィアメリカ合衆国コネチカット州 06611 タンブルゲラルジンサークル 60 (72)発明者レゼックジェイウォルフラムアメリカ合衆国コネチカット州 06902 スタンフォードウエストバーロード 666

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】染めようとする毛髪を５，６−ジヒドロ
キシインドールからメラニンの生成を促進する金属溶液
と接触させ、上記工程の後で毛髪を５，６−ジヒドロキ
シインドール溶液と接触させ、２接触工程の中間で洗髪
し、第２の使用溶液とは毛髪の望む濃色がえられる迄接
触させ、洗髪した後望む色合いがえられる迄最長１５分
間毛髪を過酸化水素溶液と接触を保ちかつ再び洗髪する
工程より成ることを特徴とする染髪法。
【請求項２】染めようとする毛髪を第２銅イオン含有
アルカリ性溶液と接触させ、上記工程の後で毛髪を５，
６−ジヒドロキシインドール溶液と接触させ、２接触工
程の中間で洗髪し、第２の使用溶液とは望む濃色がえら
れる迄接触させ、洗髪した後望む色合いがえられる迄最
長１５分間毛髪を過酸化水素溶液と接触を保ちかつ再び
洗髪する工程より成ることを特徴とする請求項１記載の
染髪法。
【請求項３】金属が、鉄、コバルト、マンガン、銅、
銀、チタン、ジルコニウム、タンタル、クロム、ニッケ
ル、パラジウム、白金、金、水銀、カドミウム、亜鉛、
錫、アンチモン、鉛およびビスマスの少なくとも１種で
ある請求項１記載の染髪法。
【請求項４】金属溶液のｐＨが少なくとも８である請
求項１記載の染髪法。
【請求項５】５，６−ジヒドロキシインドール含有溶
液のｐＨが少なくとも８である請求項１記載の染髪法。
【請求項６】金属溶液のｐＨが少なくとも８でありか
つ５，６−ジヒドロキシインドール含有溶液のｐＨが少
なくとも８である請求項２記載の染髪法。
【請求項７】金属溶液のｐＨが少なくとも８でありか
つ５，６−ジヒドロキシインドール含有溶液のｐＨが少
なくとも８である請求項３記載の染髪法。
【請求項８】第２銅イオン含有溶液のｐＨが少なくと
も９である請求項２記載の染髪法。
【請求項９】過酸化水素溶液のｐＨが少なくとも８で
ある請求項８記載の染髪法。
【請求項１０】５，６−ジヒドロキシインドール含有
溶液のｐＨが少なくとも８である請求項９記載の染髪
法。
【請求項１１】５，６−ジヒドロキシインドールおよ
び第２銅イオンをそれぞれ含む上記両溶液の少なくとも
１方が更に濃化剤、表面活性剤、流動剤および香料の少
なくとも１種を含む請求項２記載の染髪法。
【請求項１２】金属が鉄または銅である請求項１記載
の染髪法。