JPH06120659A - 多層配線構成体 - Google Patents

多層配線構成体

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JPH06120659A
JPH06120659A JP26727592A JP26727592A JPH06120659A JP H06120659 A JPH06120659 A JP H06120659A JP 26727592 A JP26727592 A JP 26727592A JP 26727592 A JP26727592 A JP 26727592A JP H06120659 A JPH06120659 A JP H06120659A
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JP
Japan
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substrate
polyimide
layer
insulating film
wiring structure
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JP26727592A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Niwa
勝弘 丹羽
Masuichi Eguchi
益市 江口
Masaya Asano
昌也 浅野
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、基板上に形成した第1層の金属配線
と該第1層の金属配線を覆う第1層のポリイミド系絶縁
膜と、該第1層のポリイミド系絶縁膜に形成された開口
を介して前記第1層の金属配線に接続された第2層の金
属配線とを最小構成単位として具備した多層配線構成体
において、上記基板が凹部を有しかつ上記ポリイミド系
絶縁膜の少なくとも一部が上記凹部と係合密着している
ことを特徴とする多層配線構成体に関する。 【効果】本発明によると、多層配線構成体において、ポ
リイミド系絶縁膜の周縁部端部に応力が集中することを
抑制し、ポリイミド系絶縁膜と基板との接着性低下を防
止することにより、基板からの剥離および剥離に伴うク
ラックを防止することができ、信頼性の高い多層配線構
成体を安定して製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層配線構成体に関す
るものであり、さらに詳しくは、ポリイミド系樹脂を層
間絶縁膜として用いた高密度実装用多層配線構成体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドはその熱的、機械的、および
電気的に優れた特性を有することなどから電子デバイス
実装基板における多層配線の層間絶縁膜、および半導体
における保護膜やα線遮蔽膜などに用いられている。こ
れらの用途に用いられるポリイミドのパターン形成方法
としては、フォトレジストをマスクとして非感光性ポリ
イミド前駆体またはこれを加熱処理した膜を、エッチン
グする方法、および感光性の付与された感光性ポリイミ
ド前駆体を用い直接パターンを形成する方法(例えば、
特開昭54−145794号公報)などが挙げられる。
【0003】このうち感光性ポリイミド前駆体を用いて
ポリイミドパターンを形成する方法は、工程が簡略であ
るので最近主流となりつつある。一般的な感光性ポリイ
ミド・パターン形成工程の一例を次に記す。
【0004】(1)基板上に感光性ポリイミド前駆体を
塗布する。
【0005】(2)感光性ポリイミド前駆体をプリベー
クする。
【0006】(3)マスクを用い感光性ポリイミド前駆
体に紫外線を照射する。
【0007】(4)現像液で現像することによりポリイ
ミド前駆体をパターン加工する。
【0008】(5)ポリイミド前駆体パターンをリンス
後乾燥する。
【0009】(6)キュアすることによりポリイミド前
駆体をポリイミドに変換する。
【0010】しかしながら、従来技術によりポリイミド
前駆体をパターン加工しポリイミド系絶縁膜を形成する
と、ポリイミド前駆体が感光性の場合では、露光部の周
縁部の形状がほぼ垂直に切り立ったり、オーバー現像や
露光不足のためにオーバーハングになる傾向がある。ま
た非感光性の場合においても、ドライエッチングやウェ
ットエッチングによりパターン加工を行うのであるが、
そのエッチングの性質により、感光性同様ポリイミド系
絶縁膜の周縁部の形状が垂直に切り立ったり、オーバー
ハングになる傾向がある。一方基板上にポリイミド膜を
形成した場合、基板とポリイミドとの熱膨張係数の差に
よりポリイミド膜には熱応力が発生する。特にポリイミ
ド膜を厚く形成した場合、熱応力は大きな値となる。ポ
リイミド膜中に発生した熱応力は特にポリイミド膜の周
縁部端部において基板とポリイミド膜の界面に集中す
る。このためポリイミド膜の周縁部端面の現像後の形状
が切り立っていたり、オーバーハングになっている場
合、発生した熱応力によりポリイミド膜の周縁部におい
て基板との接着性が低下しやすく、しばしば基板からポ
リイミド膜が浮き上がったり、クラックが生じたりする
などの問題が生じた。特に基板をアルカリ水溶液処理を
施した場合、これらの現象が発生しやすい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点に鑑み創案されたもので、その目的とすると
ころは、ポリイミド系樹脂を層間絶縁膜として用いた高
密度実装用多層配線構成体において、ポリイミド系絶縁
膜の周縁部の端部に応力が集中することを抑制し、ポリ
イミド系絶縁膜と基板との接着性低下を防止することに
より、基板からの剥離、クラックの発生を抑制すること
ができる多層配線構成体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
基板上に形成した第1層の金属配線と該第1層の金属配
線を覆う第1層のポリイミド系絶縁膜と、該第1層のポ
リイミド系絶縁膜に形成された開口を介して前記第1層
の金属配線に接続された第2層の金属配線とを最小構成
単位として具備した多層配線構成体において、上記基板
が凹部を有しかつ上記ポリイミド系絶縁膜の少なくとも
一部が上記凹部と係合密着していることを特徴とする多
層配線構成体により達成される。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明における基板の材料としてはシリコ
ン、アルミニウム、窒化アルミニウム、ガラスセラミッ
クス、アルミナセラミックス、サファイヤなどが用いら
れるが、これらに限定されない。これらの中で特に好ま
しいのは、ガラスセラミックスおよびアルミナセラミッ
クスである。
【0015】ここでガラスセラミックスとしては、主と
してシリカ(二酸化ケイ素)を含有するセラミックスの
ことをいう。シリカの含有量としては、特に限定されな
いが、20〜90重量%が好ましい。より好ましくは、
30〜70重量%である。シリカとともに含有される他
の化合物としては、特に限定されないが、アルミナ(酸
化アルミニウム)、マグネシア(酸化マグネシウム)、
カルシア(酸化カルシウム)などを挙げることができ
る。アルミナの含有量としては、特に限定されないが、
10〜80重量%が好ましく、より好ましくは30〜7
0重量%である。マグネシアの含有量としては、特に限
定されないが、0〜10重量%が好ましい。カルシアの
含有量としては、特に限定されないが、0〜10重量%
が好ましい。
【0016】またアルミナセラミックスとしては、主と
してアルミナを含有するセラミックスのことをいう。ア
ルミナの含有量としては、特に限定されないが、好まし
くは、80〜100重量%であり、より好ましくは、9
0〜100重量%である。さらに好ましくは、95〜1
00重量%である。アルミナとともに含有される他の化
合物としては特に限定されないが、シリカ、マグネシ
ア、カルシアなどを挙げることができる。シリカの含有
量としては、特に限定されないが、0〜20重量%が好
ましい。マグネシアの含有量としては、特に限定されな
いが、0〜10重量%が好ましい。カルシアの含有量と
しては、特に限定されないが、0〜10重量%が好まし
い。
【0017】本発明において使用される基板は、前述の
ような材質からなり、かつその上面所定位置に凹部を有
するものである。基板に設ける凹部の形状や構造などは
金属配線およびこれを覆うポリイミド系絶縁膜などの多
層配線構成体の基本設計や構造等に応じて適宜選択でき
るもので、特に限定されないが、代表的な例を図8およ
び図9を参照して説明する。
【0018】すなわち、図8は、基板1の中央側所定位
置に所定深さの方形状の凹部5を形成したもので、この
タイプの場合は、該凹部5内に第1層の金属配線が配設
されるとともに該金属配線を覆うポリイミド系絶縁膜が
前記凹部底面および側面にそれぞれ密着係合できるよう
に設けることができる。
【0019】図1〜図4はそれぞれ図8のタイプの基板
を用いて本発明の多層配線構成体を構成した例を示すも
ので、1は基板、2は第1層の金属配線、3は第1層の
ポリイミド系絶縁膜、4は第2層の金属配線、5は凹部
であり、図1の場合は、ポリイミド系絶縁膜3の上端を
凹部5の上端より上方に位置するように構成した例であ
り、図2の場合はポリイミド系絶縁膜3を凹部5内に設
けた例であり、図3の例はポリイミド系絶縁膜の上部側
周縁部を基板上面に沿って外方に延在せしめた例を示す
ものである。さらに、図4は、凹部5内周壁を階段状に
形成したものである。
【0020】また、図9のタイプは、基板1の中央側に
は凹部を設けず、四周面側にのみ互いに連通する溝から
なる凹部5を設け、該凹部5にポリイミド系絶縁膜の周
縁側を密着係合せしめるように構成した例である。
【0021】図5〜図7はそれぞれ図9のタイプの基板
を用いて本発明の多層配線構成体を構成した例を示すも
ので、1〜5の記号は、図1〜4の場合と同様のものを
示す。また、6は、凹部に囲まれたフラット部分を表
す。図5の場合は、ポリイミド系絶縁膜3の上端を凹部
5の上端より上方に位置するように構成した例であり、
図6の場合は、ポリイミド系絶縁膜の上部側周縁部を基
盤上面に沿って外方に延在せしめた例を示すものであ
る。さらに、図7は、凹部5の周縁を階段状に形成した
ものである。
【0022】凹部の深さとしては、特に限定されない
が、第1層のポリイミド系絶縁膜の側壁と基板との接触
面積を十分にとる意味において、第1層のポリイミド系
絶縁膜の総膜厚以上であるのが好ましい。具体的には、
10μm以上が好ましく、より好ましくは、50μm以
上、さらに好ましくは、100μm以上である。
【0023】図3および図7のようにポリイミド系絶縁
膜の上部側周縁部が基板上面に沿って外方に延在してい
る場合、その程度としては、凹部開口部から1cm以内
が好ましい。より好ましくは、0.5cm以内であり、
さらに好ましくは、0.1cm以内である。
【0024】凹部の内周壁や底面の形状なども、特に限
定されず、平面、曲面、凹凸状など適宜形状とすること
ができる。凹部内周壁の好ましい形状としては、階段状
である。
【0025】多層配線構成体および凹部の態様について
図示の例の基づいて説明したが、本発明は、上記の範囲
に限定されるものでなく、本発明の目的を損なわない範
囲で、適宜、構造や形状の一部を変更したり、組合せた
りすることができることはいうまでもない。要は、第1
層の金属配線を覆う第1層のポリイミド系絶縁膜を基板
凹部に係合密着させることによって、両者の接合力を従
来の基板使いのものに比べ確実に高めることができるも
のであればいかなるものでもよい。
【0026】凹部を形成する方法としては、泥漿法、加
圧成型法、切削加工法などを用いることができるが、こ
れらの方法に限定されない。好ましい凹部形成方法とし
ては、加圧成形法である。加圧成型法とは、セラミック
ス原料の粉体を型にいれ、加圧して成型する方法であ
る。
【0027】これらの基板の上に第1層の金属配線が形
成される。本発明における金属配線としては、金、銅、
ニッケルおよび/または、銅合金、ニッケル合金が、単
独或いはアルミニウム、金、クロム、白金、銀など電気
伝導性の材料との複層で、所望の機能を果たすように、
パターン状または全面に形成された層であることが好ま
しい。これらの配線は、通常、真空蒸着、スパッタリン
グ、メッキなどの方法により形成される。
【0028】第1層の金属配線が形成された基板の上
に、第1層のポリイミド系絶縁膜が形成される。本発明
におけるポリイミド系絶縁膜としては、テトラカルボン
酸二無水物とジアミンを選択的に組み合わせ、これらを
N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセト
アミドなどの極性溶媒中で反応させて、ポリイミド前駆
体のワニスとした後、このポリイミド前駆体のワニスを
基板上に塗布して200〜400℃の範囲で熱処理を行
ない脱水縮合することにより得られるものを挙げること
ができ、公知のものが使用しうる。具体的な例として、
ピロメリット酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニル
エーテル、3、3´,4,4´−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物と4、4´−ジアミノジフェニルエーテ
ル、ピロメリット酸二無水物と3、3´−(または4、
4´)ジアミノジフェニルスルホン、ピロメリット酸二
無水物および3、3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物と3、3´−(または4、4´)
ジアミノジフェニルスルホン、3、3´,4,4´−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と3、3´−
(または4、4´)ジアミノジフェニルスルホン、3、
3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
と3、3´−(または4,4´)ジアミノジフェニルス
ルホン、ピロメリット酸二無水物と4,4´−ジアミノ
ジフェニルスルフィド、3,3´,4,4´−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノ
ジフェニルスルフィド、3,3´,4,4´−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、3,3´,4,4´−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミ
ン、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物とパラフェニレンジアミン、ピロメリット酸二
無水物および3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミン、ピロ
メリット酸二無水物および3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミ
ン、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテトラ
カルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミン、ピロメ
リット酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエー
テルおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン、などから合成されたポリイミド前駆体のワ
ニスを挙げることができる。さらに、これらのポリイミ
ド前駆体に感光性を付与した感光性ポリイミド前駆体は
好ましく使用される。ポリイミド前駆体に感光性を付与
するために使用される感光性化合物としては、アクリル
エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルエ
ステル化合物、ビスアジド、ビニル基を有するアミノ化
合物などが例として挙げられる。具体的な感光性ポリイ
ミド前駆体の組成としては、例えば、特公昭55−30
207号公報、特公昭59−52822号公報、特開昭
53−127723号公報などに記載されているものが
挙げられる。
【0029】また、感光性ポリイミド前駆体として、市
販のものも使用することができる。市販の感光性ポリイ
ミド前駆体としては、“フォトニース”UR−314
0、UR−3180(いずれも東レ(株)製)、“パイ
メル”G−6246A,TL(いずれも旭化成(株)
製)、“パイラリン”PD−2720、PD−2740
(いずれもデュポン(株)製)、“フォトパル”PL−
3000(日立化成(株)製)が好ましく用いられる。
【0030】次に、本発明の多層配線構成体の製造方法
の一例について説明する。
【0031】底面が一辺7cmの正方形、深さが60μ
m、底面と側壁とのなす角が90度である凹部を有する
電源と接地層を含む多層アルミナセラミックス基板(10
×10×0.4cm )を用いて、図1のごとく前記凹部内の底
部上に、第1層の配線を形成する。配線は基板上に、例
えば、銅をスパッタリングで0.3 μm形成し、電解メッ
キでさらに10μm形成後、クロムをスパッタリングで0.
1 μm形成し、フォトエッチングすることにより、所望
の配線パターンを得ることができる。
【0032】この第1層の金属配線を形成した基板上
に、第1層のポリイミド系絶縁膜を形成する。通常、上
部配線との開口(接続孔)を設けるため、該ポリイミド
系絶縁膜をパターン加工する。パターン加工はいくつか
の方法で行うことができる。
【0033】ポリイミド前駆体として感光性ポリイミド
前駆体を用いる場合は、一例として次の方法が挙げられ
る。すなわち、ポリイミド前駆体を塗布、乾燥後、感光
性ポリイミド前駆体の膜上にマスクを置き、紫外線を照
射する。ついで、現像を行う。現像方法としては、ディ
ップ現像法、スプレーパドル現像法などが挙げられる。
現像後、熱処理することにより凹部内にポリイミド系絶
縁膜を得ることができる。この熱処理温度としては、1
20〜450℃が好ましい。
【0034】また、感光性を有しないポリイミド前駆体
を用いる場合は、例えばポリイミド前駆体を塗布、乾
燥、熱処理後、金属薄膜や酸化ケイ素などをマスクにし
て、酸素プラズマでポリイミドをエッチングすることに
より、配線パターンに対応する開口パターンを有するポ
リイミド系絶縁膜を凹部内に得ることができる。乾燥
は、60〜160℃の範囲で行なうのが好ましい。熱処
理は、例えば、窒素雰囲気中で、室温から450℃の温
度を選び、段階的に昇温するかある温度範囲を選び連続
的に昇温しながら5分〜5時間実施する。この熱処理の
最高温度は、120〜450℃、好ましくは、130〜
450℃で行うのがよい。例えば、130℃、200
℃、400で各々30分熱処理する。また、室温から4
00℃まで2時間かけて直線的に昇温してもよい。
【0035】パターン加工の後、さらに、上部配線との
開口(接続孔)部における接触抵抗を下げるため、過硫
酸アンモニウム水溶液で表面をエッチングするかプラズ
マ処理するのが望ましい。
【0036】次に、このようにして得た配線基板上に第
2層の金属配線を形成する。配線は第1層の配線と同様
に、基板上に、例えば、銅をスパッタリングで0.3 μm
形成し、電解メッキでさらに10μm形成後、クロムをス
パッタリングで0.1 μm形成し、フォトエッチングする
ことにより、2層配線構成体が得られる。
【0037】つづいて、2層配線構成体の上に、第2層
のポリイミド系絶縁膜を形成し、さらに、その上に第3
層の金属配線を形成すると3層配線構成体が得られる。
第2層のポリイミド系絶縁膜は、第1層のポリイミド絶
縁膜を覆うような形で形成されることが好ましい。すな
わち、第1層ポリイミド絶縁膜の周縁部端面が基板と接
している部分、あるいは、それよりも外側で基板と接し
ていることが好ましい。なぜなら第1層のポリイミド系
絶縁膜がむき出しになっていると、金属配線のパターン
形成のエッチングの際に、エッチング液がかかり、膜の
性質が悪くなる恐れがあるからである。以下同様に上記
作業を繰り返すことにより、さらに高次の多層配線構成
体が得られる。
【0038】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0039】実施例1 底面が一辺6cmの正方形、深さが150μm、底面と
側壁とのなす角が90度である凹部を有する電源と接地
層を含む99.5%アルミナセラミックス基板(10×10
×0.2cm )上に銅をスパッタリングで0.3 μm形成し、
電解メッキでさらに10μm形成後、クロムをスパッタリ
ングで0.1 μm形成し、フォトエッチングすることによ
り、第1層の金属配線パターンを作成した。この第1層
の金属配線を形成した基板上にネガ型の感光性ポリイミ
ド前駆体“フォトニース”UR−3180(東レ(株)
製)を塗布、80℃で120分窒素雰囲気中で乾燥し、
膜厚40μmの感光性ポリイミド前駆体被膜を形成した。
【0040】形成された感光性ポリイミド前駆体被膜に
対し、キャノン(株)製紫外線露光機PLA−501F
を用い、マスクを介して600mJ/cm2 露光した。
現像液DV−605(東レ(株)製)中に超音波を印加
しながら浸漬現像し、2−プロパノールでリンス、窒素
ブローして乾燥した。次に、130℃、200℃、40
0℃で各々30分窒素雰囲気中で熱処理し、開口(ビア
ホール)を有し膜厚20μmの第1層のポリイミド系絶縁
膜を凹部内に形成した。
【0041】次に、第1層のポリイミド系絶縁膜上に銅
をスパッタリングで0.3 μm形成し、電解メッキでさら
に10μm形成後、クロムをスパッタリングで0.1 μm形
成し、フォトエッチングすることにより第2層の金属配
線を形成し、2層配線構成体を得た。このときの要部概
略断面図を図2に示す。すなわち、凹部の深さが第1層
のポリイミド系絶縁膜の総膜厚よりも深いので第1層の
ポリイミド系絶縁膜3は、基板表面よりも低い位置に形
成されている。
【0042】つづいて、2層配線構成体の上に第2層の
ポリイミド系絶縁膜を形成し、第1層のポリイミド系絶
縁膜と同様にパターン加工した。その上に第3層の金属
配線を形成し、3層配線構成体を得た。以下同様にこの
工程を2回繰り返すことにより5層配線構成体を得た。
【0043】このアルミナセラミックス基板を、5%の
水酸化カリウム水溶液に20分間浸漬した後のポリイミ
ド系絶縁膜と基板との接着性および膜のクラックを光学
顕微鏡を用い20倍の倍率で調べた。その結果、基板か
らの剥離や膜のクラックなどは見られなかった。
【0044】実施例2 基板として、凹部の深さが70μmであること以外は実
施例1と同様のアルミナセラミックス基板を用いて、実
施例1と同様にして5層配線構成体を得た。
【0045】このアルミナセラミックス基板を、実施例
1と同様の方法を用いて基板との接着性および膜のクラ
ックを調べた。その結果、基板からの剥離や膜のクラッ
クなどは見られなかった。
【0046】実施例3 基板として、凹部の底面が直径7cmの円であること以
外は実施例1と同様のアルミナセラミックス基板を用い
て、実施例1と同様にして5層配線構成体を得た。
【0047】このアルミナセラミックス基板を、実施例
1と同様の方法を用いて基板との接着性および膜のクラ
ックを調べた。その結果、基板からの剥離や膜のクラッ
クなどは見られなかった。
【0048】実施例4 実施例3で使用した基板と全く同様の形状を有するガラ
スセラミックス基板を用いて、実施例1と同様にして5
層配線構成体を得た。
【0049】このガラスセラミックス基板を、実施例1
と同様の方法を用いて基板との接着性および膜のクラッ
クを調べた。その結果、基板からの剥離や膜のクラック
などは見られなかった。
【0050】実施例5 凹部の形状が図9に示されるような、幅2mm、深さ6
0μm、一辺80mmの正方形の外周、一辺76mmの
正方形の内周、側壁とのなす角が90度であること以外
は、実施例1と同様のアルミナセラミックス基板を用い
て、実施例1と同様にして5層配線構成体を得た。この
ときの要部概略断面図を図5に示す。すなわち、凹部の
深さが第1層のポリイミド系絶縁膜の総膜厚が浅いので
第1層のポリイミド系絶縁膜は基板から突出して形成さ
れている。
【0051】このアルミナセラミックス基板を、実施例
1と同様の方法を用いて基板との接着性および膜のクラ
ックを調べた。その結果、基板からの剥離や膜のクラッ
クなどは見られなかった。
【0052】実施例6 基板として、凹部の深さが150μmであること以外は
実施例1と同様のアルミナセラミックス基板を用いて、
実施例1と同様にして5層配線構成体を得た。このアル
ミナセラミックス基板を、実施例1と同様の方法を用い
て基板との接着性および膜のクラックを調べた。その結
果、基板からの剥離や膜のクラックなどは見られなかっ
た。
【0053】実施例7 基板として、凹部の側壁が2段の階段状であること以外
は実施例1と同様のアルミナセラミックス基板を用い
て、実施例1と同様にして5層配線構成体を得た。
【0054】このアルミナセラミックス基板を、実施例
1と同様の方法を用いて基板との接着性および膜のクラ
ックを調べた。その結果、基板からの剥離や膜のクラッ
クなどは見られなかった。
【0055】その結果、基板からの剥離や膜のクラック
等は見られなかった。
【0056】実施例8 実施例7で使用した基板と全く同様の形状を有するガラ
スセラミックス基板を用いて、実施例1と同様にして5
層配線構成体を得た。
【0057】このアルミナセラミックス基板を、実施例
1と同様の方法を用いて基板との接着性および膜のクラ
ックを調べた。その結果。基板からの剥離や膜のクラッ
クは見られなかった。
【0058】比較例1 凹部を全く有しないこと以外は実施例1と同様のアルミ
ナセラミックス基板を用いて、実施例1と同様にして5
層配線構成体を得た。このときの要部概略断面図を図1
0に示す。すなわち、基板1が凹部を有さないので、表
面上に第1層の金属配線2が形成され、さらにその上に
第1層のポリイミド系絶縁膜3が形成されている。
【0059】このアルミナセラミックス基板を、実施例
1と同様の方法を用いて基板との接着性および膜のクラ
ックを調べた。その結果、ポリイミド系絶縁膜の端部に
おいて基板からの剥離および剥離に伴うクラックが肉眼
で観察された。
【0060】
【発明の効果】本発明によると、基板上に形成した第1
層の金属配線と該第1層の金属配線を覆う第1層のポリ
イミド系絶縁膜と、該第1層のポリイミド系絶縁膜に形
成された開口を介して前記第1層の金属配線に接続され
た第2層の金属配線とを最小構成単位として具備した多
層配線構成体において、ポリイミド系絶縁膜の周縁部端
部に応力が集中することを抑制し、ポリイミド系絶縁膜
と基板との接着性低下を防止することにより、基板から
の剥離および剥離に伴うクラックを防止することがで
き、信頼性の高い多層配線構成体を安定して製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる多層配線構成体の一例を示す要
部概略断面図である。
【図2】本発明にかかる多層配線構成体の他の例を示す
要部概略断面図である。
【図3】本発明にかかる多層配線構成体の他の例を示す
要部概略断面図である。
【図4】本発明にかかる多層配線構成体の他の例を示す
要部概略断面図である。
【図5】本発明にかかる多層配線構成体の他の例を示す
要部概略断面図である。
【図6】本発明にかかる多層配線構成体の他の例を示す
要部概略断面図である。
【図7】本発明にかかる多層配線構成体の他の例を示す
要部概略断面図である。
【図8】本発明にかかる多層配線構成体の製造に使用さ
れる基板の一例を示す上面図である。
【図9】本発明にかかる多層配線構成体の製造に使用さ
れる基板の他の例を示す上面図である。
【図10】従来の多層配線構成体の要部概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1:基板 2:第1層の金属配線 3:第1層のポリイミド系絶縁膜 4:第2層の金属配線 5:基板の凹部 6:凹部に囲まれたフラット部分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成した第1層の金属配線と該第
    1層の金属配線を覆う第1層のポリイミド系絶縁膜と、
    該第1層のポリイミド系絶縁膜に形成された開口を介し
    て前記第1層の金属配線に接続された第2層の金属配線
    とを最小構成単位として具備した多層配線構成体におい
    て、上記基板が凹部を有しかつ上記ポリイミド系絶縁膜
    の少なくとも一部が上記凹部と係合密着していることを
    特徴とする多層配線構成体。
  2. 【請求項2】基板としてガラスセラミックスを用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載の多層配線構成体。
  3. 【請求項3】基板としてアルミナセラミックスを用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の多層配線構成体。
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