JPH06101091B2 - 磁気ヘッド用コア - Google Patents

磁気ヘッド用コア

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JPH06101091B2
JPH06101091B2 JP63119768A JP11976888A JPH06101091B2 JP H06101091 B2 JPH06101091 B2 JP H06101091B2 JP 63119768 A JP63119768 A JP 63119768A JP 11976888 A JP11976888 A JP 11976888A JP H06101091 B2 JPH06101091 B2 JP H06101091B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、VTRやフロッピーディスクドライブ(FDD)等
の磁気ヘッド用コアに係り、特に磁気ヘッドとしての総
合的特性に優れると共に、量産性に優れた磁気ヘッド用
コアに関するものである。
(背景技術) VTRやFDD等の磁気ヘッド用コアは、一般に、二若しくは
三のフェライトブロックが一若しくは二の所定の磁路を
形成するように、互いに突き合わされて、一体的に接合
された構造を有している。そして、記録再生機能が付与
される磁気ヘッド用コアにおいては、第14図および第15
図に示されているように、互いに突き合わされる二つの
フェライトブロック2A,2Bの相対応する突き合わせ面に
それぞれ磁気ギャップ形成凸部4A,4B間において所定ギ
ャップ長の磁気ギャップ6が形成されると共に、それら
磁気ギャップ形成凸部4A,4Bの両側部位において、その
磁気ギャップ6のギャップ長寸法よりも離隔距離(ギャ
ップ長)の大きいトラック幅規定ギャップ8がそれぞれ
形成されている。なお、第14図および第15図において、
10は、磁気ギャップ6およびトラック幅規定ギャップ8,
8に充填されて、フェライトブロック2A,2Bを接合するた
めの非磁性材料製の充填接合材であり、通常は、ガラス
が用いられている。
ところで、このような記録再生機能が付与される磁気ヘ
ッド用コアでは、通常、第14図および第15図に示されて
いるように、磁気ギャップ6から離れるほど、すなわち
フェライトブロック2A,2Bの幅方向の両端に近いほど、
トラック幅規定ギャップ8のギャップ長(フェライトブ
ロック2A,2Bの間の離隔距離)が大きくなるように、磁
気ギャップ形成凸部4A,4Bの両側のトラック幅規定溝が
形成されているが、その際、トラック幅規定ギャップ8,
8に臨む磁気ギャップ形成凸部4A,4Bの各両側面12,12
は、磁気ギャップ6に対してある程度小さい角度:αで
交わるように形成されることが望ましいとされている。
これは、かかる角度:αを大きくすくと、記録時におい
て、磁気ギャップ形成凸部4A,4Bの先端部及びその近傍
で磁気飽和が生じ易くなると共に、再生時において、そ
の磁気ギャップ形成凸部4A,4Bの先端部及びその近傍で
磁気抵抗が大きくなって、再生効率が低下する、所謂磁
束の絞込み(記録時)・引込み(再生時)効果を生じる
からである。
ところが、従来にあっては、前記磁気ギャップ形成凸部
4A,4Bの両側トラック幅規定溝の形成に際して、砥石に
よる切削加工手法が採用されていたため、量産タイプの
磁気ヘッド用コアにおいては、上述のように、磁気ギャ
ップ形成凸部4A,4Bの各両側面12,12と磁気ギャップ6と
のなす角度:αを小さくすることができず、それ故、磁
束の絞込み・引込み効果の面において、性能が劣るとい
った問題があった。
すなわち、砥石による切削加工によって上記角度:αを
小さく設定するには、砥石の先端のテーパ角度を小さく
してテーパ溝を入れるようにすればよいのであるが、こ
のようにすると、溝入れ加工機械の位置決めや誤差や砥
石の摩耗,フェライトブロック2A,2Bの厚みの相違等に
起因して、磁気ギャップ形成凸部4A,4Bの先端面の幅で
あるトラック幅寸法が大きく変動し、そのトラック幅の
寸法精度が著しく低下するといった不具合が生じるので
ある。そして、そのために、従来の量産タイプの磁気ヘ
ッド用コアにおいては、αなる角度の大きい形状の砥石
を用いるか、あるいはαが直角となるまで砥石を切り込
んで溝入れ加工を行なっているのが実情であり、それ
故、第14図および第15図に示す磁気ヘッド用コアのよう
に、磁気ギャップ形成凸部4A,4Bの各両側面12,12と磁気
ギャップ6とのなす角度:αが大きくなって、磁束の絞
込み・引込み効果の面において、性能か劣っていたので
ある。
一方、近年において、磁気記録の高密度化に伴って、記
録媒体のトラック間隔が益々狭くなる傾向があるが、ト
ラック間隔が狭くなるとクロストークが増大し、オフト
ラック特性が悪化するといった問題が生じる。そこで、
かかるオフトラック特性の悪化を防止するために、第16
図に示されているように、磁気ギャップ6を形成する二
つの磁気ギャップ形成凸部4A,4Bのうちの一方の先端面
の幅、すなわちトラック幅を、他方のそれよりも若干大
きく設定することが従来より行なわれている。このよう
にすれば、磁束の漏洩に基づくフリンジング効果によ
り、同図に示されているように、記録幅を再生幅よりも
実質的に広げることができるのであり、オフトラックク
ロストークを小さく抑制して、オフトラック特性を改善
することできるのである。
しかしながら、トラック幅規定ギャップ8,8の溝入れ加
工が砥石て行なわれる前記従来の量産タイプの磁気ヘッ
ド用コアのように、磁気ギャップ形成凸部4A,4Bの各両
側面12,12と磁気ギャップ6との為す角度:αが大きい
場合には、フリンジング効果が小さく、有効記録幅がさ
ほど広がらないのであり、それ故従来の量産タイプの磁
気ヘッド用コアにおいては、フリンジング効果によるオ
フトラック特性の向上が望めず、磁気記録密度の高密度
化に充分対処し得ないといった問題もあったのである。
また、この種の磁気ヘッド用コアにおいて、従来より、
磁気ギャップを形成する磁気ギャップ形成凸部の少なく
とも一方の先端面に対して、フェライトブロックよりも
飽和磁束密度の大きいセンダスト等の磁性膜を被着させ
ることが、磁気媒体の高保磁力化による磁気記録密度の
高密度化に対処する上で有効であることが知られてお
り、またそのような磁性膜の被着に際しては、真空蒸着
法,イオンプレーティング法、CVD法,メッキ法等の他
の手法に比べて、組成変動が小さく、被着材料が限定さ
れないことから、スパッタリング手法を採用することが
望ましいことが知られているが、その磁性膜の被着に際
して、スパッタリング手法でフェライトブロックの突合
せ面全面に磁性膜を被着させようとすると、前記従来の
量産タイプの磁気ヘッド用コアにおいては、第17図に示
されているように、磁気ギャップ形成凸部4A,4Bの各両
側面12,12に、磁気ギャップ6に対する交差角度が大き
い面部分が存在することから、その磁気ギャップ6に対
する交差角度が大きい面部分において磁性膜14が薄く且
つ粗くなることが避けられず、充填接合材10によるフェ
ライトブロック2A,2Bの接合時において、その磁気ギャ
ップ6に対する交差角度の大きい面部分に被着された磁
性膜14部分が被着面から剥離して、充填接合材10中に分
散乃至拡散され易いといった問題があった。そして、か
かる充填接合材10中に分散乃至は拡散させられた磁性膜
14が記録媒体摺動面に表出すると、記録媒体の摺動特性
が著しく悪化するといった問題を生じるのであり、また
かかる磁性膜14が磁気ギャップ6の近傍に存在すると、
トラック幅が実質的に変化してしまうといった重大な支
障が生じるのである。
なお、この種の磁気ヘッド用コアでは、トラック幅規定
ギャップ8,8を形成するフェライトブロック2A,2Bの突合
せ面の部位において、磁気ギャップ6と平行乃至平行に
近い部分が存在すると、その部分が記録媒体の他のトラ
ックの信号を拾う、所謂クロストークを生じる。従っ
て、かかるクロストークの発生を回避するために、トラ
ック幅規定ギャップ8,8を形成するフェライトブロック
の突合せ面の部位は、第14図乃至第17図に示されている
ように、磁気ギャップ6に対してある程度以上の角度を
もって交差する傾斜面16として形成されることとなる。
ただし、第15図、乃至第17図の磁気ヘップ用コアにおい
ては、それら傾斜面16が磁気ギャップ形成凸部4A,4Bの
側面12と連続した曲面として形成されている。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、以上のような事情を背景とし
て為されたものであり、その目的とするところは、生産
性乃至は量産性に優れた磁気ヘッド用コアであって、ト
ラック幅規定溝、すなわちトラック幅規定ギャップが砥
石で溝入れ加工される従来の量産タイプの磁気ヘッド用
コアよりも、記録・再生時における絞込み・引込み効果
に優れると共に、フリンジング効果に基づいてオフトラ
ック特性を効果的に改善することのできる磁気ヘッド用
コアを提供することにある。
また、本発明の別の目的とするところは、フェライトブ
ロックの少なくとも一方の磁気ギャップ形成凸部の先端
面に対して磁性膜を被着させてなるメタルインギャップ
コアであって、上記磁気ヘッド用コアと同様の特長を備
え、しかもフェライトブロックの突合せ面全面に磁性膜
をスパッタリング手法で被着させるようにした場合にお
いても、磁性膜の被着面からの剥離を良好に抑制するこ
とのできる磁気ヘッド用コアを提供することにある。
(解決手段) そして、上記目的を達成するために、請求項第1項の発
明は、相互に突き合わされて所定の磁路を形成する、相
対応する突合せ面のそれぞれに磁気ギャップ形成凸部が
設けられた二つのフェライトブロックを、少なくとも含
み、且つそれら二つのフェライトブロックの磁気ギャッ
プ形成凸部間において、所定ギャップ長の磁気ギャップ
が形成されると共に、それら磁気ギャップ形成凸部の両
側において、該磁気ギャップのギャップ長寸法よりも離
隔距離の大きい、記録機能が付与されないトラック幅規
定ギャップがそれぞれ形成されてなる磁気ヘッド用コア
において、前記二つのフェライトブロックの各磁気ギャ
ップ形成凸部の両側の側面を、それぞれ、前記磁気ギャ
ップに対して25°〜75°の角度を為す傾斜面として形成
する一方、前記トラック幅規定ギャップを形成する前記
二つのフェライトブロックの突合せ面の部位を、それぞ
れ、波形乃至は山形形状と為したことを、その要旨とす
る。
また、請求項第2項の発明は、請求項第1項の磁気ヘッ
ド用コアにおいて、二つのフェライトブロックの少なく
とも一方に、少なくともその磁気ギャップ形成凸部の先
端面を覆う状態で、該フェライトブロックよりも飽和磁
束密度の大きい磁性膜を被着せしめてなることを、その
要旨とする。
(作用) 請求項第1項の発明に従う磁気ヘッド用コアにおいて
は、二つのフェライトブロックの各磁気ギャップ形成凸
部の両側面が、それぞれ、磁気ギャップに対して75°以
下の角度を為す傾斜面として形成されることから、記録
時の絞込みおよび再生時の引込み効果が充分良好な状態
に保持されるのであり、またフリンジング効果に基づく
オフトラック特性の改善を効果的に図ることができるの
である。なお、各磁気ギャップ形成凸部の両側面の磁気
ギャップに対する角度が80°以上になると、上記絞込み
・引込み効果が悪化するだけでなく、フリンジング効果
が有効に得られなくなって、フリンジング効果に基づい
てオフトラック特性を改善することが著しく困難になる
のであり、それ故各磁気ギャップ形成凸部の両側面の磁
気ギャップに対する角度は、75°以下に設定する必要が
あるのである。
また、請求項第1項の発明に従う磁気ヘッド用コアにお
いては、二つのフェライトブロックの各磁気ギャップ形
成凸部の両側面が、それぞれ、磁気ギャップに対して25
°以上の角度を為す傾斜面として形成されることから、
記録時において、有効記録幅が必要以上に大きくなるこ
とが良好に回避されるのである。因に、各磁気ギャップ
形成凸部の両側面の磁気ギャップに対する角度か25°よ
りも小さくなると、記録時ににおいて、フリンジング効
果により、有効記録幅が再生幅よりも著しく大きくなる
のであり、オフトラッラ特性が悪化して、記録媒体のト
ラック密度を高めることができなくなるといった不具合
を惹起するのである。そしてそれ故、各磁気ギャップ形
成凸部の両側面の磁気ギャップに対する角度は、25°以
上に設定する必要があるのである。なお、かかる角度
は、より好ましくは40°以上の大きさに設定されること
となる。
ところで、この種の磁気ヘッド用コアでは、前述のよう
に、トラック幅規定ギャップの形成面におけるクロスト
ークの発生を抑制乃至防止するために、かかるトラック
幅規定ギャップの形成面、すなわちトラック幅規定ギャ
ップを形成するフェライトブロックの突合せ面の部位
を、磁気ギャップに対してある程度以上の角度を為す傾
斜面として形成することが必要となる。しかし、かかる
トラック幅規定ギャップの形成面を、単に従来の量産タ
イプの磁気ヘッド用コアと同様に、磁気ギャップ形成凸
部の各側面から更に外側に開いた傾斜面として形成する
場合には、磁気ギャップ形成凸部の先端面(磁気ギャッ
プ形成面)とトラック幅規定ギャップの形成面との間の
高度差(磁気ギャップに対して垂直な方向の深度差)が
著しく大きくなり、生産性が大幅に低下する。
すなわち、前記各フェライトブロックにおける磁気ギャ
ップ形成凸部は、フェライトブロックをそれぞれエッチ
ングすることによって有利に形成されることとなるが、
その際、トラック幅規定ギャップの形成面も同時にエッ
チング形成するようにすることが、生産性の向上を図る
上で望ましい。しかし、トラック幅規定ギャップの形成
面が、従来の量産タイプの磁気ヘッド用コアと同様に、
磁気ギャップ形成凸部の各側面から更に外側に開いた傾
斜面として形成される場合には、上述のように、磁気ギ
ャップ形成凸部の先端面とトラック幅規定ギャップの形
成面との間の高度差、ひいてはエッチング深さが著しく
大きくなるため、エッチングに要する時間が長くなっ
て、生産性が大幅に低下するのである。
これに対し、本発明に従う磁気ヘッド用コアにあって
は、前述のように、トラック幅規定ギャップの形成面で
あるフェライトブロックの突合せ面の部位が、それぞ
れ、波形乃至は山形形状に形成されるため、エッチング
深さをそれ程深くすることなく、トラック幅規定ギャッ
プの形成面を傾斜面として形成できるのであり、それ故
エッチング時間を大幅に短縮することが可能となって、
フェライトブロック、ひいては磁気ヘッド用コアの生産
性を大幅に向上することができるのである。
また、請求項第2項の発明に従う磁気ヘッド用コアは、
上記請求項第1項の発明に従う磁気ヘッド用コアと同様
の特長を有していることは勿論、磁気ギャップ形成凸部
の両側面が磁気ギャップに対して25°以上75°以下の角
度を為すように形成されることから、磁性膜をスパッタ
リングにしてフェライトブロックの突合せ面全面に被着
させるようにした場合においても、その磁気ギャップ形
成凸部の両側面に対して磁性膜を充分厚く且つ密に被着
できることとなって、フェライトブロック接合時におい
て、その磁気ギャップ形成凸部の両側面に被着した磁性
膜が剥離して充填接合材中に分散乃至拡散することを良
好に回避できるといった特長をも有しているのである。
(実施例) 以下、本発明をより一層具体的に明らかにするために、
本発明をVTR用の記録再生のための磁気ヘッド用コアに
適用した例について、その幾つかの実施例を図面に基づ
いて詳細に説明する。なお、ここでは、先ず、第1図の
(a),(b)に示すVTR用の磁気ヘッド用コアに本発
明を適用した例について詳述するが、理解を容易にする
ために、以下では、その磁気ヘッド用コアの有利な製造
方法について先に詳述し、その後、その磁気ヘッド用コ
アの構成について説明することとする。
すなわち、第1図の(a),(b)に示すVTR用の磁気
ヘッド用コアの製造に際しては、先ず、目的とする磁気
ヘッド用コアのフェライトブロック20A,20Bを得るため
に、それらフェライトブロック20A,20Bにそれぞれ対応
して、第2図に示されている如き、ギャップ対向面側、
すなわち突合せ面側にそれぞれ鏡面加工が施された、所
定厚さの矩形板状のフェライトブロック素材22A,22Bが
準備される。
なお、これらフェライトブロック素材22A,22B、すなわ
ち目的とする磁気ヘッド用コアのフェライトブロック20
A,20Bのフェライト材としては、従来からの高透磁率フ
ェライト材、例えばMn−Znフェライト、Ni−Znフェライ
ト等の単結晶体や多結晶体、或いはそれらの複合体が好
適に採用されることとなるが、エッチング精度が高く、
トラック精度を有利に向上できることから、単結晶フェ
ライト(単結晶体)が特に好適に採用されることとな
る。そして、それらフェライトブロック20A,20B(22A,2
2B)として単結晶フェライトが採用される場合には、そ
れらの突合せ面として(100),(110),(211),(3
11),(332),(611)等の結晶面が有利に選択される
こととなる。
また、ここでは、各フェライトブロック素材22A,22Bか
らフェライトブロック20A,20Bをそれぞれ3個得るため
に、それらフェライトブロック20A,20Bの3倍以上の長
さを有するフェライトブロック素材22A,22Bが準備され
ている。
準備された各フェライトブロック素材22A,22Bには、先
ず、鏡面加工が施された突合せ面に対して、第3図に示
されているように、所定のレジスト24が塗布される。そ
して、第3図および第4図に示されているように、記録
媒体摺動部側の端面からフェライトブロック素材22A,22
Bの幅方向に所定幅で所定長さ延びる短冊状(長手矩形
状)のフェライト露出部26が、フェライトブロック素材
22A,22Bの長手方向に複数形成されて、各磁気ギャップ
形成部位に対応する部位が幅の広い一つのレジスト残留
部28で覆われると共に、各トラック幅規定ギャップ形成
部位に対応する部位がそれよりも幅の狭い所定数の(こ
こでは、二つの)レジスト残留部30で覆われるように、
レジスト24が露光、現像されて除去される。そして、か
かるレジスト24の露光、現像後、各フェライト露出部26
を介して、レジスト残留部28で覆われたフェライト凸部
の平坦部の幅、すなわち磁気ギャップ形成凸部32A,32B
の先端面の幅が目的とするトラック幅寸法となる深さま
で、エッチング処理が施される。
第5図の(a)は、そのようなエッチングの進行によ
り、レジスト残留部30で覆われたフェライトブロック素
材22A,22Bの平坦面が丁度なくなった状態を示してお
り、第5図の(b)は、その状態からエッチングが更に
進行して、レジスト残留部28で覆われた磁気ギャップ形
成凸部32A,32Bの先端面の幅が目的とするトラック幅に
一致した、エッチングの最終段階の状態を示している。
そして、第6図には、そのようなエッチング処理によっ
て得られたフェライトブロック素材22A,22Bの斜視図が
示されている。
ここでは、かかるエッチング処理により、先端面の幅寸
法が目的とするトラック幅寸法とされた磁気ギャップ形
成凸部32A,32Bが形成されるようになっているのであ
り、また、第5図の(a),(b)および第6図から明
らかなように、かかるエッチング処理により、それら磁
気ギャップ形成凸部32A,32Bの各両側面34,34が、各磁気
ギャップ形成凸部32A,32Bの先端面に対してそれぞれ角
度:α1,α2(第1図(b)参照)を為す傾斜面として
形成されるようになっているのである。そして、ここで
は、それら角度:α1,α2が、何れも、フェライトブロ
ック素材22A,22Bの結晶方向の選択や温度、濃度等のエ
ッチング条件等によって、25°〜75°の範囲、より好ま
しくは40〜75°の範囲に設定されるようになっているの
である。
一方、ここでは、上記エッチング処理により、トラック
幅規定ギャップ形成部位に対応する部位において、レジ
スト残留部30の幅方向の中間部に位置する部位をそれぞ
れ頂部として、それぞれの両側面36,36が各対応する磁
気ギャップ形成凸部32A,32Bの先端面に対してそれぞれ
角度:β1,β2(第1図(b)参照)で交差する傾斜面
とされた山形の凸部38A,38Bが形成されるようになって
おり、通常は、フェライトブロック素材22A,22Bの結晶
方向の選択やエッチング条件、或いはレジスト残留部30
の幅寸法の設定等により、それら角度:β1,β2が何れ
も10°〜70°程度の範囲に設定されると共に、各凸部38
A,38Bの頂部か対応する磁気ギャップ形成凸部32A,32Bの
先端面よりも10μm程度以上低くなるようにされてい
る。本実施例では、後述の説明から明らかになるよう
に、各山形凸部38A,38Bの高さがこのように設定される
ことにより、磁気ヘッド用コアの構成時において、各対
応する山形凸部38A,38Bの頂部間に20μm以上の間隙が
形成されるようになっているのであり、これにより、磁
気ヘッドとしての使用時において、それら山形凸部38A,
38B間に形成される後述のトラック幅規定ギャップ42,42
に、記録機能が実質的に付与されないようにされている
のである。
なお、本実施例にあっては、かかるエッチング処理完了
時において、両フェライトブロック素材22A,22Bが同一
形状になるようにされている。すなわち、前記角度:α
1,α2およびβ1,β2がそれぞれ互いに等しくなるよう
にされているのであり、また各磁気ギャップ形成凸部32
A,32Bの先端面の幅(トラック幅)が互いに等しくなる
ようにされているのである。
また、ここでは、上記エッチング処理により、各磁気ギ
ャップ形成凸部32A,32Bのトラック幅が規定されるよう
になっているだけであるが、かかるエッチング処理によ
って、ギャップデプス位置を同時に規定するようにする
ことも可能である。
上記エッチング処理が完了すると、レジスト24がフェラ
イトブロック素材22A,22Bから剥離された後、第7図に
示されているように、一方のフェライトブロック素材22
Aの突合せ面に対し、磁気ギャップ形成凸部32Aの基端側
の所定長さ部分を露出する状態で、再びレジスト24のマ
クスが形成される。そして、その磁気ギャップ形成凸部
32Aのフェライト露出部に対して、後述の磁気ギャップ4
0を形成するための所定深さのエッチングが施される。
なお、上記磁気ギャップ40を形成するためのエッチング
処理は、フェライトブロック素材22B側に施すようにす
ることも可能であり、フェライトブロック素材22A,22B
の両方に対して施すようにすることも可能である。ま
た、フェライトブロック素材22A,22Bに対する以上のエ
ッチング処理は、通常の電解エッチング或いは化学エッ
チングにて行なうことが可能であるが、本願出願人が特
願昭60−222388号において明らかにした、リン酸主体水
溶液を用いた化学エッチング処理にて特に有利に行なう
ことができるものである。
上記磁気ギャップ40を形成するためのエッチング処理が
完了すると、第8図に示されているように、フェライト
ブロック素材22A,22Bの少なくとも一方に対して(ここ
では、フェライトブロック素材22Aのみに対して)ギャ
ップデプス位置を規定する状態で、その長手方向に延び
るようにコイル巻き用の溝41が形成される。そして、こ
のようにして得られたフェライトブロック素材22A,22B
が、それらの突合せ面で突き合わされ、磁気ギャップ40
および後述のトラック幅規定ギャップ42に相当する間
隙、すなわち磁気ギャップ形成凸部32A,32B間の隙間お
よび各対向する山形凸部38A,38B間の隙間に、非磁性材
料の充填接合材44を流入、充填せしめられて、一体的に
接合せしめられ、その接合の後、第9図に示されている
ように、そのフェライトブロック素材22A,22Bの接合体
の記録媒体摺動部側の所定幅の不要部分が切断除去され
る。
そして、かかる不要部分が切断除去されたフェライトブ
ロック素材22A,22Bの接合体が、トラック幅規定ギャッ
プ形成部位において所定のコア幅となるように切断され
ることにより(ここでは、第10図の破線46位置で切断さ
れることにより)、第1図の(a),(b)に示されて
いる如き、両フェライトブロック20A,20Bの磁気ギャッ
プ形成凸部32A,32B間に所定ギャップ長の磁気ギャップ4
0が形成されると共に、その磁気ギャップ40の両側に、
その磁気ギャップ40よりも離隔距離の大きいトラック幅
規定ギャップ42が形成された、前記コイル巻き用の溝41
を取り巻くように環状の磁路を形成する磁気ヘッド用コ
アが3個得られるのである。
なお、前記コイル巻き用の溝41の形成は、通常は、砥石
を用いて行なわれることとなる。また、かかる溝41の形
成は、一般には、前述のように、磁気ギャップ40を形成
するためのエッチング処理の後において行なわれること
となるが、そのエッチング処理の前の段階で行なうよう
にすることも可能である。さらに、前記充填接合材44と
しては、ガラス、セラミックス系の無機接着剤、硬質樹
脂等を採用することが可能であるが、磁気記録媒体の走
行性等の安定性面から、ここではガラスが採用されてい
る。また、上記フェライトブロック素材22A,22Bの接合
体からの磁気ヘッド用コアの切り出しに際しては、公知
のように、所定アジマス角だけ傾斜して切断する手法を
採用することも可能である。
このようにして得られた磁気ヘッド用コア(第1図
(a),(b)参照)においては、前述のように、各フ
ェライトブロック20A,20Bの磁気ギャップ40を形成する
磁気ギャップ形成凸部32A,32Bの各両側面34,34が、それ
ぞれ、各対応する磁気ギャップ形成凸部32A,32Bの先端
面、すなわち磁気ギャップ40に対して、25°〜75°の範
囲、より好ましくは40°〜75°の範囲の角度:α1,α2
を為すようにされているため、記録時の絞込みおよび再
生時の引込み効果を充分良好な状態に保持できるのであ
り、また記録時において、有効記録幅が必要以上に大き
くなることを良好に回避することができるのである。
また、このようにして得られた磁気ヘッド用コアにおい
ては、前述の説明から明らかなように、磁気ギャップ40
の両側の各トラック幅規定ギャップ42,42の形成面であ
るフェライトブロック20A,20Bの突合せ面の部位が、そ
れぞれ、磁気ギャップ40に対して10°以上の角度:
β1,β2を為す傾斜面(側面36,36)として形成されて
いることから、再生時におけるアジマスロスが小さくな
り過ぎることを良好に回避して、クロストークが生じる
ことを良好に防止することができるのである。そして、
ここでは、そのような傾斜面が、前述のように、山形凸
部38A,38Bの各側面36として形成されていることから、
フェライトブロック素材22A,22Bに対するエッチング深
さをそれ程深くすることなく、それら傾斜面(36)を磁
気ギャップ形成凸部32A,32Bの形成と同時にエッチング
形成することができるのであり、それ故、上述のよう
に、絞込み・引込み効果が良好で、有効記録幅が必要以
上に大きくなることがなく、しかもクロストークの発生
を良好に抑制し得る、ヘッド特性に優れた磁気ヘッド用
コアを、優れた生産性乃至量産性をもって製造すること
ができるのである。
なお、山形の凸部38A,38Bの各側面36と磁気ギャップ40
との成す角度:β1,β2が小さ過ぎると、再生時のクロ
ストークが大きくなるため、上述のように、角度:
β1,β2は10°程度以上に設定することが望ましいので
あり、またそれらの角度:β1,β2が80°程度以上の大
きさになると、山形凸部38A,38Bの機械的強度が弱くな
るため、それらの角度:β1,β2は70°程度以下に設定
することが好ましいのである。
ところで、かかる本実施例の磁気ヘッド用コアでは、前
述のように、磁気ギャップ形成凸部32A,32Bの各両側面3
4,34と磁気ギャップ40との成す角度:α1,α2が75°よ
りも小さく角度に設定されて、磁気ギャップ形成凸部32
A,32Bの各対応する両側面34,34の成す角度:α1+α2
従来の量産タイプの磁気ヘッド用コアのそれよりも小さ
くされているため、磁気ギャップ40とトラック幅規定ギ
ャップ42との境界部におけるフリンジング効果が従来の
量産タイプのよりは優れており、従って従来の量産タイ
プの磁気ヘッド用コアよりは、磁気記録密度の高密度化
に対する適応性が優れているといった長所を有してい
る。
しかし、本実施例の磁気ヘッド用コアでは、第1図の
(a),(b)から明らかなように、各フェライトブロ
ック20A,20Bの磁気ギャップ形成凸部32A,32Bの先端面の
幅、すなわちトラック幅が一致させられており、それら
磁気ギャップ形成凸部32A,32B間でそれらのトラック幅
に等しい幅の磁気ギャップ40が形成せしめられているた
め、特に磁気ギャップ形成凸部32A,32Bの各両側面と磁
気ギャップ40との成す角度:α1,α2が大きい場合にお
いて、磁気ギャップ40とトラック幅規定ギャップ42との
境界部におけるフリンジング効果が大して望めず、その
ままでは、記録媒体のトラック間隔の狭小化による磁気
記録密度の高密度化を必ずしも充分に達成することがで
きない。
従って、磁気媒体のトラック間隔の狭小化による磁気記
録密度の高密度化に対処する必要がある場合には、第11
図の(a),(b)に示されているように、フェライト
ブロック20A,20Bの磁気ギャップ形成凸部32A,32Bの一方
のトラック幅を他方のトラック幅よりも若干大きくし
て、フリンジング効果を効果的に発揮させる構造が採用
されることとなるが、このような構造の磁気ヘッド用コ
アも、上記実施例において、磁気ギャップ形成凸部32A,
32Bをエッチング形成する際に、単に、磁気ギャップ形
成部位を覆うレジスト残留部28の幅寸法乃至はエッチン
グ深さを両フェライトブロック素材22A,22Bで異ならせ
るようにするだけで、上記実施例の磁気ヘッド用コアと
略同様の手法に従って、良好な生産性乃至は量産性をも
って製造することができるのである。
また、第12図の(a),(b)には、本発明に従うVTR
用の磁気ヘッド用コアの更に別の一例が示されている。
すなわち、それらの図に示されている磁気ヘッド用コア
は、前記実施例と略同様の構造のフェライトブロック20
A,20Bのそれぞれの突合せ面に、それらフェライトブロ
ック20A,20Bのフェライト材よりも飽和磁束密度の高い
磁性材料からなる磁性膜48,48が被着させられた構造を
有している。そして、そのような磁性膜48,48の被着に
より、記録媒体の高保磁力化による磁気記録密度の高密
度化に対処し得るようにされているのである。
ところで、このような磁気ヘッド用コアにあっては、磁
気ギャップ40の形成のためのエッチング処理の後、両フ
ェライトブロック素材22A,22Bを一体に接合する前の段
階において、それら各フェライトブロック素材22A,22B
の突合せ面に上記磁性膜48,48が被着せしめられること
となるが、磁気ギャップ形成凸部32A,32Bの各両側面34
は、前記実施例と同様、各対応する磁気ギャップ形成凸
部32A,32Bの先端面に対して、75°以下の角度を為すよ
うに形成されることから、磁性膜48をスパッタリングに
てフェライトブロック素材22A,22Bの突合せ面全面に被
着させるようにした場合においても、それら磁気ギャッ
プ形成凸部32A,32Bの両側面34に対して磁性膜48を充分
厚く且つ密に被着できることとなって、フェライトブロ
ック素材22A,22Bの接合時において、それら磁気ギャッ
プ形成凸部32A,32Bの両側面34に被着した磁性膜48,48が
剥離して、充填接合材44中に分散乃至拡散することを良
好に回避できるのであり、それ故、充填接合材44中に分
散乃至拡散した磁性膜48により、記録媒体の摺動性能が
損なわれたり、トラック幅が実質的に変化させられたり
するといった不具合が生じることを、未然に回避できる
のである。
なお、磁性膜48の磁性材料としては、例えばFe−Si系合
金(Si:6.5重量%),Fe−Si−Al系合金(センダスト),
Ni−Fe系合金(パーマロイ)等で代表される公知の結晶
質合金が採用可能であり、またFe−Co−Si−B系で代表
されるメタル−メタロイド系合金や、Co−Zr系,Co−Zr
−Nb系等のメタル−メタル系合金等の非晶質合金も、磁
性膜48の磁性材料として採用することが可能である。こ
こで、Fe−Si系合金(Si:6.5重量%),Fe−Si−Al系合
金を用いる場合には、通常、耐食性向上のために、5重
量%以下のCr,Ti,Ta等の元素が適宜添加されることとな
る。
また、それら磁性膜48の形成手法としては、組成変動が
小さく、被着物質が限定されないこと等から、前記スパ
ッタリング手法を採用することが望ましいが、必ずしも
かかるスパッタリング手法に限定されるものではなく、
イオンプレーティング法,CVD法,メッキ法等の他の手法
を採用することも可能である。
さらに、そのような磁性膜48は、フェライトブロック20
A,20Bの何れか一方にだけ形成するようにすることも可
能であり、また、単に、磁気ギャップ形成凸部32A,32B
の何れか一方の先端面だけを覆うように被着させること
も可能である。
また、ここで、前記スパッタリングによる磁性膜48,48
の被着に先立って、それら磁性膜48,48の密着性を向上
させるために、ガラス、あるいはFe,Ni,Co等の磁性材の
少なくとも一種の元素を中間層としてフェライトブロッ
ク素材22A,22Bの突合せ面に形成するようにすることも
可能である。なお、ガラスの場合には、100Å以下の厚
さであれば、擬似ギャップとしての作用は小さく、また
磁性材の場合には、1000Å以下の厚さであれば、その磁
性材としての作用は小さく、実用上問題とならないので
ある。
以上、本発明の幾つかの実施例を詳細に説明したが、こ
れらは文字通りの例示であり、本発明がそれらの具体例
に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲
内で、当業者の有する知識に基づいて、種々なる変更,
修正,改良等を施した態様で実施し得ることは、言うま
でもないところである。
例えば、前記実施例では、磁気ギャップ40の両側のトラ
ック幅規定ギャップ42,42を形成する各フェライトブロ
ック20A,20Bの突合せ面の部位に位置して、それぞれ一
つの山形の凸部38A,38Bが形成されているだけであった
が、それらの部位に位置してそれぞれ複数の山形の凸部
38A,38B、すなわちそれら山形の凸部38A,38Bが複数連な
った波形の凹凸部を形成するようにすることも可能であ
る。
また、前記実施例においては、フェライトブロック素材
22A,22Bの磁気ギャップ形成凸部32A,32Bの何れか一方に
対してエッチングが施されて、磁気ギャップ40がギャッ
プ長が規定されるようになっていたが、そのようなエッ
チングを施す代わりに、磁気ギャップ形成凸部32A,32B
の少なくとも一方の先端面に、磁気ギャップ40のギャッ
プ長相当の非磁性膜をスパッタリング等の手法で被着さ
せて、磁気ギャップ40のギャップ長を規定するようにす
ることも可能である。
さらに、フェライトブロック素材22A,22Bの接合に際し
ては、各フェライトブロック素材22A,22Bの充填部にそ
れぞれ充填接合材44を先に充填させ、充填接合材44の不
要部分を除去・研磨したのち、両フェライトブロック素
材22A,22Bを突き合わせて一体に接合するようにするこ
とも可能である。
また、前記実施例では、VTR用の磁気ヘッド用コアにつ
いて本発明を適用した場合について述べたが、本発明が
かかるVTR用に限らず、R−DAT用或いはRDD用の磁気ヘ
ッド用コアにも適用できることは勿論であり、更にはそ
れら2個のフェライトブロックが突き合わされた構造の
磁気ヘッド用コアに限らず、第13図に示すFDD用の磁気
ヘッド用コアのように、3個のフェライトブロックが突
き合わされた構造の磁性ヘッド用コアに対しても本発明
を適用することが可能である。なお、第13図において、
20A,20B,20Cは、相互に接合されたフェライトブロック
であり、フェライトブロック20Aと20Bの接合部に記録再
生機能が付与されて本発明が適用されており(ただし、
トラック幅規定ギャップ42,42の山形凸部38A,38Bの形成
数が前記実施例とは異なっている)、フェライトブロッ
ク20Bと20Cの接合部には、磁気ギャップ52,52間に山形
凸部38A,38Bと同様の凸部50を備えた、トラック幅規定
ギャップ42と同様のギャップ54が形成されて、消去機能
が付与されている。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、請求項第1項の発明に
従う磁気ヘッド用コアは、二つのフェライトブロックの
各磁気ギャップ形成凸部の両側面が、それぞれ、磁気ギ
ャップに対して25°〜75°の角度を成す傾斜面として形
成されると共に、実質的な記録機能が付与されないトラ
ック幅規定ギャップを形成する二つのフェライトブロッ
クの突合せ面の部位が、それぞれ、波形乃至は山形形状
とされていることから、優れた生産性乃至量産性を確保
しつつ、トラック幅規定ギャップが砥石で溝入れ加工さ
れる従来の量産性磁気ヘッド用コアに比べて、良好な絞
込み・引込み効果を得ることができると共に、フリンジ
ング効果に基づいてオフトラック特性を効果的に改善す
ることができるのであり、しかもトラック幅規定ギャッ
プ形成部位におけるクロストークの発生を良好に抑制乃
至は防止することができるのである。
また、請求項第2項の発明に従う磁気ヘッド用コアは、
請求項第1項の発明に従う磁気ヘッド用コアにおいて、
互いに突き合わされる二つのフェライトブロックのうち
の少なくとも一方に対して、少なくとも磁気ギャップ形
成凸部の先端面を覆うように磁性膜が形成されるメタル
インギャップコアであるため、上記請求項第1項の発明
に従う磁気ヘッド用コアと同様の特長を有しているので
あり、またスパッタリング手法にてフェライトブロック
の突合せ面の全面に対して磁性膜を形成する場合にあっ
ても、磁性膜の被着面からの剥離を良好に防止して、磁
性膜の被着面からの剥離に起因する種々の不具合を未然
に回避できるといった利点を有しているのである。
【図面の簡単な説明】
第1図の(a)は、本発明に従うVTR用の記憶再生のた
めの磁気ヘッド用コアの一例を示す斜視図であり、第1
図の(b)は、その正面図である。第2図〜第10図は、
第1図の(a),(b)に示す磁気ヘッド用コアの製造
方法の一例を説明するための各工程の説明図であって、
第2図は、第1図の(a),(b)に示す磁気ヘッド用
コアを製造するために準備されるフェライトブロック素
材の一例を示す斜視図であり、第3図および第4図は、
それぞれ、第2図のフェライトブロック素材にエッチン
グを施すためのレジストの付与形態を示す斜視図および
正面図であり、第5図の(a)および(b)は、それぞ
れ、第3図および第4図に示すレジストの付与形態下に
おけるエッチング処理過程の中間段階および最終段階の
フェライトブロック素材の形状を示す要部正面図であ
り、第6図は、第5図の(b)に示すフェライトブロッ
ク素材の要部斜視図であり、第7図は、第6図に示すフ
ェライトブロック素材に磁気ギャップ形成のためのレジ
ストを付与した状態を示す要部斜視図であり、第8図
は、第7図のレジストの付与形態下においてエッチング
処理が施されたフェライトブロック素材に対してコイ
ル巻き用溝を形成したフェライトブロック素材の最終形
状を示す要部斜視図であり、第9図は、最終形状に加工
された二つのフェライトブロック素材を一体に接合した
フェライトブロック素材の接合体の最終形状を示す要部
斜視図であり、第10図は、第9図に示すフェライトブロ
ック素材の接合体から目的とする磁気ヘッド用コアを切
り出すための切出形態の一例を示すフェライトブロック
素材の接合体の要部正面図である。第11図の(a),
(b)は、それぞれ、本発明に従う磁気ヘッド用コアの
別の一例を示す第1図の(a),(b)に対応する図で
あり、第12図の(a),(b)は、それぞれ、本発明に
従う磁気ヘッド用コアの更に別の一例を示す第1図の
(a),(b)に対応する図であり、第13図は、本発明
に従う磁気ヘッド用コアの更に別の一例を示す第1図の
(a)に対応する図である。第14図,第15図,第16図お
よび第17図は、それぞれ、従来例を示す第1図の(b)
に対応する図である。 20A,20B,20C:フェライトブロック 22A,22B:フェライトブロック素材 32A,32B:磁気ギャップ形成凸部 34A:側面(磁気ギャップ形成凸部の) 36:側面(山形凸部の) 38A,38B:山形凸部 40:磁気ギャップ 42:トラック幅規定ギャップ 44:充填接合材、48:磁性膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相互に突き合わされて所定の磁路を形成す
    る、相対応する突合せ面のそれぞれに磁気ギャップ形成
    凸部が設けられた二つのフェライトブロックを、少なく
    とも含み、且つそれら二つのフェライトブロックの磁気
    ギャップ形成凸部間において、所定ギャップ長の磁気ギ
    ャップが形成されると共に、それら磁気ギャップ形成凸
    部の両側において、該磁気ギャップのギャップ長寸法よ
    りも離隔距離の大きい、記録機能が付与されないトラッ
    ク幅規定ギャップがそれぞれ形成されてなる磁気ヘッド
    用コアにして、 前記二つのフェライトブロックの各磁気ギャップ形成凸
    部の両側の側面を、それぞれ、前記磁気ギャップに対し
    て25°〜75°の角度を為す傾斜面として形成する一方、
    前記トラック幅規定ギャップを形成する前記二つのフェ
    ライトブロックの突合せ面の部位を、それぞれ、波形乃
    至は山形形状と為したことを特徴とする磁気ヘッド用コ
    ア。
  2. 【請求項2】前記二つのフェライトブロックの少なくと
    も一方に、少なくともその磁気ギャップ形成凸部の先端
    面を覆う状態で、該フェライトブロックよりも飽和磁束
    密度の大きい磁性膜を被着せしめてなることを特徴とす
    る請求項第1項記載のコア。
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