JPH05966B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、育苗器の播種作業装置に関するも
ので、詳しくは、下面側が互に所定の間隔で独立
するよう仕切られた育苗ポツトの上面側を連結し
て紙材あるいは合成樹脂材等にて一体形成された
平面視が方形状の育苗器を、コンベア上に載置し
て移送中に播種作業を行なう播種作業装置に関す
る。

従来、この種の装置では、覆土装置、播種装
置、床土供給装置、床土均平装置、鎮圧装置から
なる播種工程部と、この播種工程の終つた後で育
苗器に育苗箱を被せて嵌合し天地返しする反転工
程部との２工程によるものであつた。

このため、育苗時における育苗ポツトの外表面
の全体が露出している状態で育苗されるために各
育苗ポツトの温度や湿り具合などが一様になり難
く生育むらが発生する欠点があつた。

この発明は、上記の欠点を解消することを目的
として、前記従来の反転工程部Ｂに、更に、育苗
箱１０内に反転状態で治まつた育苗器１の各育苗
ポツト２，２……間に土詰めする土詰装置１１を
有した土詰工程Ｃを設けた播種作業装置の構成と
したものである。

この発明の一実施例を図面に基づいて詳述する
と、１は育苗器で、実施例では古紙を水（肥料液
や消毒液でもよい）に溶かして、これを網状型で
すき直して図示の形状としたものであり、上面側
が互に仕切上端部で連続状に隣接していて下面側
が互に独立した状態に育苗ポツト２が設けられ、
その育苗ポツト２自体は側面視角錐状をしていて
その上面側は全体が開口イし、下面側は育苗時に
芽が伸び出せるように発芽口ロを設けている。

３はコンベアで、複数の脚３１を有したフレー
ム３２に、移送ベルト３３，３３を前後方向へ巻
回張設して伝動回転ならしめる前工程部と、その
後に転動ローラー３４，３４……が複数並設され
る中工程部と更に、前工程部と同様に移送ベルト
３５，３５を前後方向へ巻回張設された後工程部
を一連に構成したものである。

３６，３７はそれぞれ移送ベルト３３，３５を
伝動回転する入力プーリを示す。

４は移送受台で、前記育苗器１の下面側の広さ
と略々同一かそれよりやや広くした板体であり、
前記コンベア３の移送ベルト３３上に載せ、その
上に育苗器１を載置して送るものである。

５は覆土装置で、覆土を入れるホツパー５ａの
下部に繰出ベルト５ｂが張設されている。

６は播種装置で、種子ホツパー６ａの底部に繰
出ロール６ｂが伝動回転されるよう設けられてい
る。

７は床土供給装置で、床土ホツパー７ａの下部
に繰出ベルト７ｂが張設されている。

８は床土均平装置で、移送中の育苗箱１の上側
面よりも高い位置に平面視く型状の板体８ａの下
端辺が位置するよう設けられている。

９は鎮圧装置で、伝動回転される鎮圧輪９ａで
できている。

そして、上記の覆土装置５、播種装置６、床土
供給装置７、床土均平装置８及び鎮圧装置９の
夫々は移送ベルト３３上側にコンベア３のフレー
ム３２に支架され、これらのグループで播種工程
部Ａを構成している。

１０は育苗箱で、前記育苗器１が嵌入できる広
さと高さとを有している。

１２は反転装置で、側面視が型状の反転具１
２ａの後側部上下中間が枢支ハされ、この型内
に移送受台４と育苗器１とこれに上から嵌合した
育苗箱１０との移送方向側端を送り込んで天地返
しさせるものである。

そして、この反転装置１２は転動ローラ３４，
３４が配置されているコンベア３の中工程部中に
あり、この部分を反転工程部Ｂと呼んでいる。

１１は土詰装置で、後側の移送ベルト３５上に
位置し、床土を入れるホツパー１１ａの下部に繰
出ベルト１１ｂが張設されている。

１３は灌水装置（消毒水を灌水してもよい。）
である。そして、土詰装置１１の位置する部分が
土詰工程部Ｃである。図中１４，１５は夫々モー
タを示す。

上例の構成において、移送ベルト３３上の始端
側に移送受台４上に適宜な方法で育苗器１がずれ
ないようにして載置させ、これを載せると、覆土
装置５で小量の覆土が各ポツト２中に供給され、
その後、播種装置６で播種され、続いて床土供給
装置７で床土が供給される。そして、育苗器１の
上側に積つた床土を床土均平装置８が均らして余
分の床土を外側から落下させる。続いて、鎮圧装
置９で床土が鎮圧され、播種工程部Ａで育苗器１
の育苗ポツト２内に確実に播種される。

次に、移送ベルト３３で転動ローラー３４，３
４上に送られてきた育苗器１に育苗箱１０を被せ
て反転装置１２の反転具１２ａに送込み、後方側
を移送受台４ごと矢印ニ方向へ天地返しをする。

そして、上面になつた移送受台４を取り外し、
次の移送ベルト３５上へ育苗箱１０ごと送り込
む。すると、土詰装置１１によつて、床土を育苗
ポツト２上へ落下供給させる。すると、その床上
が一部は育苗ポツト２の発芽口ロ内に入り覆土が
おぎなわれると共に各育苗ポツト２間の間隔部に
床土が入り育苗ポツト２の外周面の下方部の露出
が防止される。

続いて、灌水装置１３で灌水されると、育苗ポ
ツト２の外周の床土が湿り、次第に育苗ポツト自
体が吸水し内部の床土も十分に湿されることにな
る。

このようにして育苗箱１０内の育苗器１に播
種、灌水されたものは、育苗室内や畑けに置かれ
て育苗されることになる。

このとき、各育苗ポツト２内の種子は発芽して
その芽が発芽口ロから伸び出し生育するが、各育
苗ポツト２，２内の外側部に土が詰められるた
め、各育苗ポツト２，２……の温度差が生じ難
く、湿り具合も略々一様になり生育むらが生じな
い。

以上、この発明は、前記の構成としたから育苗
箱内における育苗器の各育苗ポツトの外周部下方
が一定高さの土でうめられることになり、各育苗
ポツトの温度差を少くできると共に、灌水後の湿
り具合を均等化でき、苗の生育を一様にできる作
用効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図は、この発明の一実施例を示したもので、第
１図は側面図、第２図は平面図、第３図は要部の
側断面図、第４図は育苗器の簡略斜面図である。 図中記号、１は育苗器、２は育苗ポツト、３は
コンベア、４は移送受台、５は覆土装置、６は播
種装置、７は床土供給装置、８は床土均平装置、
９は鎮圧装置、１０は育苗箱、１１は土詰装置、
１２は反転装置、１３は灌水装置、Ａは播種工程
部、Ｂは反転工程部、Ｃは土詰工程部、イは育苗
ポツト２の上面側開口、ロは育苗ポツト２の発芽
口を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 下面側が互に所定の間隔で独立するよう仕切
   られた育苗ポツト２……の上面側を連結して紙材
   あるいは合成樹脂材等にて一体形成された平面視
   が方形状の育苗器１を、コンベア３上に載置され
   て移送される移送受台４上に載せて移送中に床土
   詰めや播種等の播種作業を行う播種作業装置にお
   いて、コンベア３の上手側から、覆土装置５・播
   種装置６・床土供給装置７等からなる播種工程部
   Ａと、育苗器１に育苗箱１０を上側から嵌合して
   前記移送受台４ごと天地返ししてその後移送受台
   ４を除去する反転工程部Ｂと、更に、育苗箱１０
   内に反転状態で治まつた育苗器１の各育苗ポツト
   ２……間に土詰めする土詰装置１１を有した土詰
   工程部Ｃとを順次配してなる播種作業装置。