JP2583683B2 - ペーパーポット苗の育成方法 - Google Patents
ペーパーポット苗の育成方法Info
- Publication number
- JP2583683B2 JP2583683B2 JP3093865A JP9386591A JP2583683B2 JP 2583683 B2 JP2583683 B2 JP 2583683B2 JP 3093865 A JP3093865 A JP 3093865A JP 9386591 A JP9386591 A JP 9386591A JP 2583683 B2 JP2583683 B2 JP 2583683B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pot
- soil
- seedling
- sheet
- growing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Sowing (AREA)
- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポットシートを用いて
田植機用の苗を育成する方法に関する。
田植機用の苗を育成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポットシートを用いて苗を育成する方法
としては、特開平2−219520号公報で開示されて
いるように、上端が開口した上狭まり形状のポット群を
縦横に整列して一体成形してなる紙製のポットシートを
育苗箱に装填し、この育苗箱に床土供給、播種、及び覆
土を施して苗育成を行うペーパーポット苗の育成方法が
知られている。
としては、特開平2−219520号公報で開示されて
いるように、上端が開口した上狭まり形状のポット群を
縦横に整列して一体成形してなる紙製のポットシートを
育苗箱に装填し、この育苗箱に床土供給、播種、及び覆
土を施して苗育成を行うペーパーポット苗の育成方法が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ペーパーポット苗
の育成方法は、種籾が播かれる各ポットが上狭まりに形
成されているために、各ポットごとの苗のまとまりが良
く、田植機に装填して植付ける際に、1株づつの切出し
が確実に行いやすいペーパーポット苗を得ることができ
るものであるが、従来は、金型を用いて成型したポット
シートをそのまま用いていたためにポット内への水分の
浸透が速やかに行いにくい傾向があった。つまり、ポッ
トシートは寸法精度を高めるため、及び所望の形状に保
形するために真空脱水によって金型に密着させて成型さ
れるものであり、このため成型された各ポットの周壁は
繊維が密に絡まった組成となっており、外表面からの水
分の浸透性が低いものとなっている。従って、覆土処理
後に灌水すると、ポット上端開口を通った水分は速やか
にポット内へ供給されるが、ポットの外側の目土に供給
された水分は直ちにはポット内に浸透しにくく、そのう
ち、目土の水分はポットシートの外周辺から流出してし
まい、灌水量の割りにはポット内へ供給される水分量が
少ないものとなっていた。本発明は、このような実情に
着目してなされたものであって、ポットシートの利用に
工夫を施すことで、灌水がポット内に迅速、かつ、充分
に供給されるようにして、良好な苗育成を行えるように
することを目的としている。
の育成方法は、種籾が播かれる各ポットが上狭まりに形
成されているために、各ポットごとの苗のまとまりが良
く、田植機に装填して植付ける際に、1株づつの切出し
が確実に行いやすいペーパーポット苗を得ることができ
るものであるが、従来は、金型を用いて成型したポット
シートをそのまま用いていたためにポット内への水分の
浸透が速やかに行いにくい傾向があった。つまり、ポッ
トシートは寸法精度を高めるため、及び所望の形状に保
形するために真空脱水によって金型に密着させて成型さ
れるものであり、このため成型された各ポットの周壁は
繊維が密に絡まった組成となっており、外表面からの水
分の浸透性が低いものとなっている。従って、覆土処理
後に灌水すると、ポット上端開口を通った水分は速やか
にポット内へ供給されるが、ポットの外側の目土に供給
された水分は直ちにはポット内に浸透しにくく、そのう
ち、目土の水分はポットシートの外周辺から流出してし
まい、灌水量の割りにはポット内へ供給される水分量が
少ないものとなっていた。本発明は、このような実情に
着目してなされたものであって、ポットシートの利用に
工夫を施すことで、灌水がポット内に迅速、かつ、充分
に供給されるようにして、良好な苗育成を行えるように
することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明方法は、上端が開口した上狭まり形状のポッ
ト群を縦横に整列して一体成形してなる紙製のポットシ
ートを育苗箱に装填し、この育苗箱に床土供給、播種、
及び覆土を施して苗育成を行うペーパーポット苗の育成
方法において、前記ポットシートの各ポットの上端を成
型後に切断して育苗箱に装填し、前記床土供給から覆土
処理までの各行程を行い、その後に灌水処理を行って苗
育成行程に移すようにした。又、好ましくは、上記手順
に加えて、前記覆土処理の後にポットシートの上面を掃
き均してポットの上端を露出させてから灌水処理を行
う。
め、本発明方法は、上端が開口した上狭まり形状のポッ
ト群を縦横に整列して一体成形してなる紙製のポットシ
ートを育苗箱に装填し、この育苗箱に床土供給、播種、
及び覆土を施して苗育成を行うペーパーポット苗の育成
方法において、前記ポットシートの各ポットの上端を成
型後に切断して育苗箱に装填し、前記床土供給から覆土
処理までの各行程を行い、その後に灌水処理を行って苗
育成行程に移すようにした。又、好ましくは、上記手順
に加えて、前記覆土処理の後にポットシートの上面を掃
き均してポットの上端を露出させてから灌水処理を行
う。
【0005】
【作用】上記本発明方法によると、覆土処理の後に灌水
を施すと、ポットの開口から水分が直接に供給されると
共に、ポット上端の切断面から水分がポット周壁内に迅
やかに浸透する。つまり、ポット周壁は概して繊維が壁
面に沿った姿勢で密に絡まって、水分が周壁外から内方
に浸透する間隙が少なくなっているが、切断面の切口は
内部に通じる小間隙が繊維に沿って多数露呈しているた
めに容易に水分が浸透し、一旦ポット周壁に水分が浸透
すると周壁の外表面からの水分の浸透も容易となり、目
土の水分が流出してしまわないうちに周壁を通してのポ
ット内への水分の供給が行われる。特に、ポットの上端
切断面を覆土上に少し露出させた状態にして灌水を行う
と、ポットの切断面が覆土上に溜まる水に直接浸される
ために、切断面を通してポット周壁内への浸透が一層確
実迅速に行われる。
を施すと、ポットの開口から水分が直接に供給されると
共に、ポット上端の切断面から水分がポット周壁内に迅
やかに浸透する。つまり、ポット周壁は概して繊維が壁
面に沿った姿勢で密に絡まって、水分が周壁外から内方
に浸透する間隙が少なくなっているが、切断面の切口は
内部に通じる小間隙が繊維に沿って多数露呈しているた
めに容易に水分が浸透し、一旦ポット周壁に水分が浸透
すると周壁の外表面からの水分の浸透も容易となり、目
土の水分が流出してしまわないうちに周壁を通してのポ
ット内への水分の供給が行われる。特に、ポットの上端
切断面を覆土上に少し露出させた状態にして灌水を行う
と、ポットの切断面が覆土上に溜まる水に直接浸される
ために、切断面を通してポット周壁内への浸透が一層確
実迅速に行われる。
【0006】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上狭まり形状のポット内への水分の供給がポット周壁を
通しても良好に行えるようになり、水分不足を招くこと
なく良好にペーパーポット苗を育成することが可能とな
った。
上狭まり形状のポット内への水分の供給がポット周壁を
通しても良好に行えるようになり、水分不足を招くこと
なく良好にペーパーポット苗を育成することが可能とな
った。
【0007】
【実施例】図1に、本発明に係る播種機の全体構成が示
されている。この播種機は、育苗箱1を載置して水平搬
送するコンベアライン2の上手から下手(図では左方か
ら右方)へ向けて、床土供給装置3、播種装置4、覆土
装置5、及び灌水装置6をこの順に配備した構造となっ
ており、前記育苗箱1に敷紙と図4に示すようなポット
シート7を装填して各行程に進めるように構成されてい
る。前記ポットシート7は、パルプ材を金網製の型で漉
いて真空脱水して成型したものであり、上端に播種用の
開口8が形成された上狭まりの角錐形のポット9の多数
が縦横に整列して一体に成型されている。そして、この
ポットシート7は、型抜きした時点では各ポット9の上
端は塞がれていて、ポット上端部を水平に切断すること
で前記開口8が形成されている。
されている。この播種機は、育苗箱1を載置して水平搬
送するコンベアライン2の上手から下手(図では左方か
ら右方)へ向けて、床土供給装置3、播種装置4、覆土
装置5、及び灌水装置6をこの順に配備した構造となっ
ており、前記育苗箱1に敷紙と図4に示すようなポット
シート7を装填して各行程に進めるように構成されてい
る。前記ポットシート7は、パルプ材を金網製の型で漉
いて真空脱水して成型したものであり、上端に播種用の
開口8が形成された上狭まりの角錐形のポット9の多数
が縦横に整列して一体に成型されている。そして、この
ポットシート7は、型抜きした時点では各ポット9の上
端は塞がれていて、ポット上端部を水平に切断すること
で前記開口8が形成されている。
【0008】次に、上記播種機を用いての播種処理の行
程について説明する。 (1) 図2に示すように、ポットシート7が装填され
た育苗箱1は先ず床土供給装置3に搬入され、床土の供
給を受ける。 床土供給装置3はホッパー10の底部に繰出しベルト1
1と繰出し量調整用のシャッタ12を備えて構成され、
繰出された床土はポットシート7における各ポット9の
内部とポット間の目地に供給される。この床土供給装置
3の床土繰出し供給部位の上手箇所には、ポットシート
7の上端面を下方に押えつけてポットシート7の反りを
修正するガイド部材としてのガイドローラ13が、支点
Pを中心に下方に揺動付勢したアーム14を介して上下
動可能に装備されていて、床土の重さによってポットシ
ート7は反りが戻ることなく次行程へ進む。 (2) 床土供給を受けた育苗箱1は回転ブラシ15に
よる掃き均らし作用を受ける。この際、ポット9の上端
が数ミリ程度露出させる。 (3) 床土が掃き均らされた育苗箱1の上方から播種
板16を手作業で装填する。この播種板16は図3に示
すように、各ポット9の開口8に臨む下すぼまり状のガ
イド孔17をポット配列に揃えて形成されている。 (4) その後、育苗箱1はコンベアライン2上に備え
たバイブレータ18によって加振され、箱内の床土がポ
ット9内で詰められ、次の播種行程に至る。 (5) 播種装置4では、図2に示すように、播種ロー
ル19を用いて播種板16の各ガイド孔17に2〜4粒
の種籾を送り込む。 (6) 播種処理後に播種板16は取外されて、覆土行
程に至る。 (7) 覆土はポット9がかくれる程度供給し、図5に
示すように、その直後に鎮圧ローラ20を覆土上面に作
用させる。この鎮圧によって、ポット9の開口8の縁に
種籾が引掛かっていてもこれを覆土の一部と共に開口8
の内部に押し込める。 (8) 次に図6に示すように、回転ブラシ21によっ
て覆土の表面を掃き均らして余剰の土を除去し、種籾が
かくされ、かつ、ポット9の上端が少し見える程度にす
る。 (9) その後、灌水装置6によって育苗箱1内に1箱
当たり0.8〜1リットル程度の水、或いは消毒薬入り
の水を供給する。 以上で播種処理は完了し、育苗箱1は発芽室に搬入され
て育成行程に入る。
程について説明する。 (1) 図2に示すように、ポットシート7が装填され
た育苗箱1は先ず床土供給装置3に搬入され、床土の供
給を受ける。 床土供給装置3はホッパー10の底部に繰出しベルト1
1と繰出し量調整用のシャッタ12を備えて構成され、
繰出された床土はポットシート7における各ポット9の
内部とポット間の目地に供給される。この床土供給装置
3の床土繰出し供給部位の上手箇所には、ポットシート
7の上端面を下方に押えつけてポットシート7の反りを
修正するガイド部材としてのガイドローラ13が、支点
Pを中心に下方に揺動付勢したアーム14を介して上下
動可能に装備されていて、床土の重さによってポットシ
ート7は反りが戻ることなく次行程へ進む。 (2) 床土供給を受けた育苗箱1は回転ブラシ15に
よる掃き均らし作用を受ける。この際、ポット9の上端
が数ミリ程度露出させる。 (3) 床土が掃き均らされた育苗箱1の上方から播種
板16を手作業で装填する。この播種板16は図3に示
すように、各ポット9の開口8に臨む下すぼまり状のガ
イド孔17をポット配列に揃えて形成されている。 (4) その後、育苗箱1はコンベアライン2上に備え
たバイブレータ18によって加振され、箱内の床土がポ
ット9内で詰められ、次の播種行程に至る。 (5) 播種装置4では、図2に示すように、播種ロー
ル19を用いて播種板16の各ガイド孔17に2〜4粒
の種籾を送り込む。 (6) 播種処理後に播種板16は取外されて、覆土行
程に至る。 (7) 覆土はポット9がかくれる程度供給し、図5に
示すように、その直後に鎮圧ローラ20を覆土上面に作
用させる。この鎮圧によって、ポット9の開口8の縁に
種籾が引掛かっていてもこれを覆土の一部と共に開口8
の内部に押し込める。 (8) 次に図6に示すように、回転ブラシ21によっ
て覆土の表面を掃き均らして余剰の土を除去し、種籾が
かくされ、かつ、ポット9の上端が少し見える程度にす
る。 (9) その後、灌水装置6によって育苗箱1内に1箱
当たり0.8〜1リットル程度の水、或いは消毒薬入り
の水を供給する。 以上で播種処理は完了し、育苗箱1は発芽室に搬入され
て育成行程に入る。
【0009】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図1】播種機の全体側面図
【図2】床土供給装置の縦断側面図
【図3】播種装置の縦断側面図
【図4】ポットシートの一部を示す斜視図
【図5】覆土鎮圧行程部位の側面図
【図6】余剰覆土除去行程部位の側面図
1 育苗箱 7 ポットシート 9 ポット
Claims (2)
- 【請求項1】 上端が開口した上狭まり形状のポット
(9)群を縦横に整列して一体成形してなる紙製のポッ
トシート(7)を育苗箱(1)に装填し、この育苗箱
(1)に床土供給、播種、及び覆土を施して苗育成を行
うペーパーポット苗の育成方法において、前記ポットシ
ート(7)の各ポット(9)の上端を成型後に切断して
育苗箱(1)に装填し、前記床土供給から覆土処理まで
の各行程を行い、その後に灌水処理を行って苗育成行程
に移すことを特徴とするペーパーポット苗の育成方法。 - 【請求項2】 前記覆土処理の後にポットシート(7)
の上面を掃き均してポット(9)の上端を露出させてか
ら灌水処理を行う請求項1記載のペーパーポット苗の育
成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3093865A JP2583683B2 (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | ペーパーポット苗の育成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3093865A JP2583683B2 (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | ペーパーポット苗の育成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04325006A JPH04325006A (ja) | 1992-11-13 |
JP2583683B2 true JP2583683B2 (ja) | 1997-02-19 |
Family
ID=14094344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3093865A Expired - Lifetime JP2583683B2 (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | ペーパーポット苗の育成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2583683B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4525996B2 (ja) * | 2000-06-08 | 2010-08-18 | 株式会社スズテック | ポットシートの土均平装置 |
JP4724958B2 (ja) * | 2001-06-18 | 2011-07-13 | 井関農機株式会社 | 苗移植装置 |
-
1991
- 1991-04-24 JP JP3093865A patent/JP2583683B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04325006A (ja) | 1992-11-13 |
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