JPH0566560A - フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物 - Google Patents

フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物

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JPH0566560A
JPH0566560A JP23061591A JP23061591A JPH0566560A JP H0566560 A JPH0566560 A JP H0566560A JP 23061591 A JP23061591 A JP 23061591A JP 23061591 A JP23061591 A JP 23061591A JP H0566560 A JPH0566560 A JP H0566560A
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photosensitive resin
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flexographic printing
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JP23061591A
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Masaharu Taniguchi
雅治 谷口
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記のA,B,CおよびD成分を必須成分とす
るフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物である。 A:エチレン系不飽和化合物 100重量部 B:ポリビニルピロリドン 0.1〜10重量部 C:12−ヒドロキシステアリン酸、ベンジリデンソルビト−ル類、ベンジリ デンキシリト−ル類およびN−アシルアミノ酸誘導体の群から選ばれるゲル 化剤 0.1〜20重量部 D:光重合開始剤 0.01〜10重量部 【効果】水性インキその他のフレキソインキを使用した
フレキソ印刷において印刷耐性が優れたフレキソ印刷版
を与え、かつ良好な水現像性のフレキソ版材を与える感
光性樹脂組成物を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷版用感光性樹脂組成
物に関するものであり、特にインキ溶剤耐性と現像性の
改良された水現像可能のフレキソ印刷版用感光性樹脂組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩素化ゴム、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、ポリウレタン等のエラストマ−を担体樹
脂成分として、これにエチレン系不飽和化合物、光重合
開始剤を配した感光性樹脂組成物はエラストマーの特性
を生かして、フレキソ印刷版材として有用であり、例え
ば米国特許2948611号、3024180号、特公
昭51−43374号公報等のごとく、多くの提案がな
されている。
【0003】このような感光性樹脂固形版材は、ハロゲ
ン化炭化水素現像を必要として、健康障害、環境汚染等
の問題点を有しているため、水で現像できる感光性樹脂
固形フレキソ印刷版材の開発が望まれ、例えば、特公昭
62−42259号、特開昭61−22339号、特開
昭63−186232号公報等に水現像可能の感光性樹
脂固形フレキソ印刷版材を与える感光性樹脂組成物に関
する提案がなされている。
【0004】しかしながら、印刷版材の生版強度と水現
像性、およびフレキソ印刷版としての柔軟性、さらには
フレキソ印刷の主たるインキである水性インキへの適合
性を全て満足させることは難しく末だ実用的に満足なも
のは得られていない。特に現像工程において、実質的に
中性水のみで実用的な現像性を有する感光性樹脂固形フ
レキソ印刷版材は得られていない。
【0005】上記の問題点にかんがみて、本発明者等は
水現像が可能にして、水性あるいはアルコール性等の極
性の溶剤を含有するインキに対して耐性を有する感光性
樹脂固形版材の可能性の検討を進めた結果、主として液
状成分からなる多量の光硬化性成分を少量の特定樹脂成
分、さらには有機溶剤ゲル化剤として知られる特定成分
でゲル化固形化する手法で目的とする感光性樹脂固形版
材が得られることを見い出し提案した(例えば、特開昭
63ー278053号、特開昭63ー287845号公
報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
特開昭63ー2278053号、特開昭63ー2878
45号等で提案した技術を発展改良し、特に水現像性が
改良され、フレキソインキ耐性がさらに改良されたフレ
キソ印刷版を与える感光性樹脂固形版材を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
下記のA,B,CおよびD成分を必須成分とするフレキ
ソ印刷版用感光性樹脂組成物により、達成される。
【0008】 A:エチレン系不飽和化合物 100重量部 B:ポリビニルピロリドン 0.1〜10重量部 C:12−ヒドロキシステアリン酸、ベンジリデンソルビト−ル類、ベンジリ デンキシリト−ル類およびN−アシルアミノ酸誘導体の群から選ばれる少な くとも1種以上のゲル化剤 0.1〜20重量部 D:光重合開始剤 0.01〜10重量部 すなわち本発明者等は、従来固形版材としては考え及ば
なかった少量の特定樹脂で大量のエチレン系不飽和化合
物を固化あるいは強靭化せしめて、これを感光性樹脂組
成物に適用することにより、現像性が優れ、高範囲のイ
ンキに適性を有する印刷版を与える感光性樹脂印刷版材
となることを先に見い出したものであるが、この版材の
改良、特にフレキソ印刷の主要インキ溶剤である水ある
いはアルコ−ルへの耐性改良をさらに進めてゆくと、特
に(A)多量のエチレン系不飽和化合物を固化あるいは
強靭化せしめる機能を有する樹脂成分として、(B)ポ
リビニルピロリドンを選択し、(C)12−ヒドロキシ
ステアリン酸、ベンジリデンソルビト−ル類、ベンジリ
デンキシリト−ル類、N−アシルアミノ酸誘導体から選
ばれるゲル化剤および(D)光重合開始剤を必須成分と
して、必要に応じて(E)可塑剤成分を含有してなる感
光性樹脂組成物から、予想外にも耐極性インキ性と柔軟
性、耐刷性に優れ、さらに水現像性の改良されたフレキ
ソ印刷版を与える固形の感光性樹脂組成物が得られるこ
とを見い出し本発明に到達したものである。
【0009】本発明において使用されるエチレン系不飽
和化合物としては公知のアクリルモノマ−類が使用さ
れ、またアクリルモノマ−類と数平均分子量500〜3
0000のポリエン化合物の混合物が使用される。
【0010】本発明において使用されるアクリルモノマ
−類としては、特に限定されるものではないが、分子内
に一個以上の水酸基、あるいはカルボキシル基を有する
沸点150℃以上のアクリレ−トないしメタアクリレ−
ト類、あるいはこれらの有機酸無水物ないしアミン類に
よる誘導体が好ましく使用される。分子内に一個以上の
水酸基、あるいはカルボキシル基を有する沸点150℃
以上のアクリレ−トないしメタアクリレ−ト類としては
これらの条件に該当する公知の化合物をすべて使用でき
るが、例えば、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチ
ルメタアクリレ−トあるいはカプロラクトン変性2−ヒ
ドロキシエチルアクリレ−ト(以後この両者を合せてカ
プロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートと略記する。また以下の説明で(メタ)アクリレ
ートの記載は全てアクリレートおよびメタアクリレート
の両方を合せて略記したものである。)、カプロラクト
ン変性2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
β−ヒドロキシエチルβ′−アクリロイルオキシエチル
フタレートのようなエチレンオキサイド変性フタル酸
(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フタ
ル酸(メタ)アクリレート、3−フェノキシ2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレ−ト、3−ブトキシ2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト等、あるいは
これら化合物の水酸基へのアルキレンオキサイド類、ラ
クトン類付加体および酸無水物付加体、例えばジカプロ
ラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、トリカプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、β−ヒドロキシジ(エチレンオキ
シ)エチルβ′−アクリロイルオキシエチルフタレート
等、さらには2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−
トと無水フタル酸あるいはコハク酸付加体、また上記化
合物でカルボキシル基を有する(メタ)アクリレ−ト類
と3級アミン化合物の塩などが挙げられるが、これらに
限定されるものでは無く、2種以上を併用することも可
能である。
【0011】これらアクリルモノマ−成分の使用量とし
ては全感光性樹脂組成物中で2〜80重量%、好ましく
は10〜60重量%、さらに好ましくは20〜50重量
%であり、2重量%より少ない場合は目的とするフレキ
ソ印刷版の機械的耐刷性が不十分なものとなり、また8
0重量%よりも多くなると刷版の耐アルコ−ル性が不十
分なものとなる。
【0012】アクリルモノマ−成分と併用される数平均
分子量500〜30000のポリエン化合物としては通
常液状ゴムとして知られ、実質的に結晶性を有していな
い数平均分子量500〜30000好ましくは数平均分
子量500〜5000のポリブタジエン、数平均分子量
500〜30000好ましくは数平均分子量5000〜
30000のポリイソプレン、またはブタジエン、イソ
プレン、ペンタジエン等の共役ジエン系モノマ−とオレ
フィン類とからなる数平均分子量500〜30000の
共重合体、さらにはこれらポリエンの末端基あるいは分
子鎖の反応性を利用した変性体である。変性体として、
分子内あるいは末端マレイン化物、エポキシ化物、アク
リロイルないしメタクリロイル化物等が使用され、特に
無水マレイン酸変性ポリエンのアルコ−ル類による開環
体、あるいはマレイン酸変性ポリエンさらには末端にカ
ルボキシル基を有するポリエン類が好ましく使用され
る。これら数平均分子量500〜30000のポリエン
化合物の使用量としては全感光性樹脂組成物中で70重
量%以下、好ましくは5〜70重量%、さらに好ましく
は10〜60重量%であり、70重量%よりも多くなる
と水現像性が実用的に不十分なものとなる。
【0013】本発明において使用されるポリビニルピロ
リドンとしてはフロ−リイ法による粘度平均分子量10
000〜1000000のポリビニルピロリドンが使用
でき、好ましくは100000〜800000のポリビ
ニルピロリドンが使用される。ポリビニルピロリドンの
使用量はエチレン系不飽和化合物100重量部に対して
0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の範
囲で使用され、0.1重量部より少なくなると、目的と
するフレキソ版材の生版強度が不十分なものとなり、1
0重量部より多くなると目的とするフレキソ印刷版の水
性インキ耐性が不十分なものとなる。
【0014】ここで、ポリビニルピロリドンはアクリル
モノマ−に対する高分子状のゲル化剤として機能するも
のであるが、本発明の感光性樹脂組成物においてはさら
に、12−ヒドロキシステアリン酸、ベンジリデンソル
ビト−ル類、ベンジリデンキシリト−ル類、N−アシル
アミノ酸誘導体から選ばれるゲル化剤が使用される。具
体的には、12−ヒドロキシステアリン酸、1,3:
2,4−ジベンジリデンソルビト−ル、1,3:2,
4:5,6−トリベンジリデンソルビト−ル、1,3:
2,4−p−p′−ジトルイリデンソルビト−ル、1,
3:2,4−p−p´−ジエチルベンジリデンソルビト
−ル、1,3:2,4−ジベンジリデンキシリト−ル、
N−ラウロイル−L−グルタミン酸−α、γ−ジ−n−
ブチルアミドなどが代表的な化合物であり、これらゲル
化剤成分の使用量は、エチレン系不飽和化合物成分10
0重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で使用さ
れ、0.1重量部よりも使用量が少ない場合は目的とす
るフレキソ印刷版材の形態保持性が不十分となり、20
重量部より多い場合は得られる印刷版の耐刷性が不良と
なり易い。
【0015】本発明の組成物に使用される光重合開始剤
としては、従来公知の化合物が全て使用できる。例え
ば、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェノン
類、アントラキノン類、ベンジル類、アセトフェノン
類、ジアセチル類などが挙げられる。これらの光重合開
始剤はエチレン系不飽和化合物100重量部に対して
0.01〜10重量部の範囲で使用でき、0.01重量
部より少ない場合は光硬化性が不十分なものとなり、ま
た10重量部より多い場合は印刷版の機械的耐刷性が不
十分なものとなり易い。
【0016】本発明の感光性樹脂組成物においては基本
的にポリビニルピロリドンが高分子状のゲル化剤として
機能するものであるが、必要に応じて高分子状のゲル化
剤として機能する他種のポリマ−成分を併用することが
できる。このようなポリマ−としては数平均分子量10
000以上で分子内にアミド結合、水酸基、カルボキシ
ル基等の分子間に強い水素結合を生じる官能基ないし結
合を有する高分子あるいは部分的結晶性を有する高分子
が使用でき、特に本発明の目的に合致して、共重合ポリ
アミド、特にポリエチレンオキシドセグメントを有する
ポリエ−テルエステルアミドあるいはポリエ−テルアミ
ドが必要に応じて使用される。
【0017】本発明の感光性樹脂組成物は必要に応じて
アルキルベンゼンスルフォンアミド類、アルキレングル
コ−ル類、グリセリン類、3級アミン化合物さらには液
状ポリオレフィン類等の可塑剤成分を含有させることが
できる。3級アミン化合物としては特に限定されるもの
ではないが、1級アミンあるいは2級アミンを反応性添
加剤成分として本発明の感光性樹脂組成物の原液調製工
程で(メタ)アクリロイル基を有する化合物類と反応さ
せて3級アミンとする手法が特に好ましく使用される。
本発明の感光性樹脂組成物中における最終的な3級アミ
ン化合物の構造としては、分子中に1個以上の水酸基を
有し、かつ分子量300以上、好ましくは700以上の
多価アミンが好ましく、具体的にはイソフォロンジアミ
ン、メタキシリレンジアミン、トリエチレンテトラミ
ン、ジエチレントリアミン、α,ω−ジアミノポリ(ア
ルキレングリコ−ル)、ダイマ−酸アミドアミンからの
アクリレ−ト類付加物等が好ましく使用される。これら
の3級アミン化合物の少なくとも一部が感光性樹脂組成
物中でカルボン酸塩構造をとっていてもよい。
【0018】また本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性
を増すために、従来公知の重合禁止剤を全て使用するこ
とができる。好ましい重合禁止剤としては、フェノール
類、ハイドロキノン類、カテコール類、さらにはフェノ
チアジン等が挙げられる。これらの熱安定剤は全組成物
に対して0.001〜5重量%の範囲で使用できる。そ
の他の添加剤として染料、顔料、界面活性剤、消泡剤、
紫外線吸収剤、香料などを添加することができる。
【0019】特に本発明の感光性樹脂組成物の成分とし
て、界面活性剤の使用が有効であり、カルボキシル化ポ
リオキシエチレン高級アルキルエ−テルないしその3級
アミン塩の使用は目的とするフレキソ版のレリ−フ画像
を鮮明なものとする。これら界面活性剤の使用量は全感
光性樹脂組成物に対して、0.1〜10重量%、好まし
くは0.1〜5重量%である。
【0020】本発明の感光性樹脂組成物を製造する方法
としては、まず熱安定剤、また可塑剤等の液状成分を混
合したエチレン系不飽和化合物に樹脂成分を添加し、攪
拌下に70〜200℃、好ましくは100〜180℃に
昇温加熱して樹脂成分を溶解せしめた後に、光重合開始
剤、その他の添加剤成分を混合溶解して実質的に無溶剤
の溶解液を製造する。反応性の可塑剤成分をこの段階で
添加してもよい。この溶解液を注型あるいは流延、冷却
して直接成型品を得ることができる。本発明の感光性樹
脂組成物は実質的に熱可逆性のゲルであることを特徴と
するものであり、室温では実用強度を有する固体であ
り、加熱時は、比較的低粘度の液体となることから、こ
の特性を利用した容易な成型方法を適用することができ
る。本発明の感光性樹脂組成物は、150℃で100ポ
イズ以下の液体、さらには120℃で100ポイズ以下
の液体となるように設計することができる。
【0021】本発明の感光性樹脂組成物を用いて印刷版
材を形成せしめるには、例えば、本組成物の溶解液を支
持体上、あるいはカバ−フィルム上に直接流延して成型
することができる。必要に応じて、溶剤を使用した場合
には、乾式製膜を行っても良いが、通常は無溶媒で成型
されるので、冷却のみで感光性樹脂シートを作製するこ
とができ、厚物の成型も容易である。感光性樹脂シート
の上面には通常ネガフィルムとの密着性を向上させるた
めに、主として水可溶性ないし分散性の樹脂からなる薄
膜層を形成させることが好ましい。
【0022】支持体としては、必要に応じて接着層を有
するスチール、ステンレス、アルミニュウム、銅などの
金属板、ポリエステルフィルムなどのプラスチックシー
ト、合成ゴムシートなどが用いられ、感光層は通常0.
1〜10mmの厚さに形成される。
【0023】本発明の感光性樹脂組成物を用いて印刷用
レリーフ像を形成するには、上記のように作製した感光
層上にネガテイブ、またはポジテイブの原画フィルムを
密着し、通常300〜450mμの波長を中心とする高
圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセ
ノン灯、ケミカル灯、カーボナーク灯などからの紫外線
を照射し、光反応により、硬化を行わせる。ついで未硬
化部分をスプレー式現像装置またはブラシ式現像装置を
用いて水中に溶出あるいは分散させることにより、レリ
ーフが支持体上に形成される。
【0024】これを乾燥後大気中、ないし真空中で活性
光線処理してフレキソ印刷版を得ることができる。
【0025】本発明の感光性樹脂組成物は、従来、フレ
キソ版材成分としては知られていなかった少量のポリビ
ニルピロリドン成分を含有する特徴を有することから、
水現像性が改良され、さらに各種フレキソインキ使用の
印刷で耐刷性の改良された水現像フレキソ印刷版となる
ものである。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0027】なお以下の実施例で使用される部数は重量
部であり、特に記載が無い場合の数平均分子量は粘度測
定法とGPC法を組み合わせて求めた値である。
【0028】合成例1 公知の処方(例えば特開昭55−79437号公報)に
基づいて下記の成分からなる共重合ポリアミドを合成し
た。
【0029】εカプロラクタム/ヘキサメチレンジアミ
ンとアジピン酸の等モル塩/α、ω−ジアミノプロピル
ポリオキシエチレン(数平均分子量1000)とアジピ
ン酸の等モル塩=20/20/60 ここで得られた共重合ポリアミドの末端基を定量すると
第一級アミノ基4.0×10-5モル/g,カルボキシル
基2.1×10-5モル/gであり、末端基定量法による
数平均分子量はほぼ33000であった。 合成例2 添加剤成分としてイソフォロンジアミン 1モルと2−
エチルヘキシルグリシジルエーテル 1モルの付加物
(70℃,3時間反応)を合成した。
【0030】実施例1 数平均分子量3000のポリブタジエン1モルへの無水
マレイン酸1モル付加物である“M3000−20”
(日本石油化学(株)製)50部、β−ヒドロキシエチ
ルβ′−アクリロイルオキシエチルフタレート25部、
カプロラクトン変成2−ヒドロキシエチルメタアクレ−
ト17部、熱安定剤ハイドロキノン0.1部の混合物に
粘度平均分子量340000のポリビニルピロリドン3
部を混合、加熱、昇温して105℃で1時間攪拌した
後、α,ω−ジアミノポリ(プロピレンオキサイド)5
部を加えて、さらに140℃、20分攪拌した後に光重
合開始剤としてベンジルジメチルケタール1.5部、界
面活性剤成分として、カルボキシル化テトラ(オキシエ
チレン)ラウリルエ−テル3部、ゲル化剤成分として、
ジベンジリデンソルビトール3部、N−ラウロイル−L
−グルタミン酸−α・γ−ジ−n−ブチルアミド2部を
添加溶解させた。このようにして得られた溶液を、予め
ポリエステル系接着剤が塗布・キュアされている厚さ1
00μのポリエステル基板上に、感光層の厚さが170
0μとなるように流延、塗布、室温放置して、生版の圧
縮強度が3kg/cm2 である固形の感光性樹脂印刷版材を
得た。
【0031】この印刷版材の感光層上に、感度測定用グ
レースケールネガフィルム(Stouffer社製、2
1Steps Sensitivity Guide)
および画像再現性評価用ネガフィルム150線3%、5
%、10%網点、直径200μ、および300μ独立
点、幅50および70μ細線あり)を真空密着させて、
2KW超高圧水銀灯で1mの距離から3分間露光した。
【0032】露光終了後、中性水を入れたブラシ式洗い
だし機(液温35℃)で現像を行なった。現像時間5分
で深さ750μのレリーフ像が形成された。このレリー
フ像を評価した結果、グレイスケール部は13ステップ
まで残っていて、画線部は5%網点、300μ独立点、
50μ細線などがほぼ完全に再現していることがわかっ
た。印刷版の硬度は活性光線の後露光終了後でショアA
硬度58であった。この印刷版を使用して水性インキを
用いた50000枚のフレキソ印刷試験を行ない、良好
な印刷物を得た。
【0033】比較例1 実施例1において、ポリビニルピロリドン3部を使用し
ないで、同様に感光性樹脂印刷版材を得たが、この生版
材の圧縮強度は1kg/cm2 よりも小さく固形印刷版材と
しての実用強度を有していないものであった。
【0034】比較例2 実施例1において、ジベンジリデンソルビトール、N−
ラウロイル−L−グルタミン酸−α・γ−ジ−n−ブチ
ルアミドを使用しないで、同様に感光性樹脂印刷版材を
得たが、この生版材の圧縮強度は1kg/cm2 よりも小さ
く固形の印刷版材としての実用強度を有していないもの
であった。
【0035】実施例2 数平均分子量3000のポリブタジエン1モルへの無水
マレイン酸1モル付加物である“M3000−20”
(日本石油化学(株)製)50部、β−ヒドロキシエチ
ルβ′−アクリロイルオキシエチルフタレート25部、
カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタアクリレ
−ト15部、高分子状ゲル化剤として粘度数平均分子量
160000のポリビニルピロリドン3部および合成例
1で得られたポリエーテルアミド2部、熱安定剤ハイド
ロキノン0.05部を混合、加熱、昇温して105℃で
1時間攪拌した後、合成例2に示される添加剤5部を加
えてさらに140℃、20分攪拌した後に光重合開始剤
としてベンジルジメチルケタール1.5部、ゲル化剤成
分として、12−ヒドロキシステアリン酸3部、ジベン
ジリデンソルビトール3部、N−ラウロイル−L−グル
タミン酸−α・γ−ジ−n−ブチルアミド2部を添加溶
解させた。このようにして得られた溶液を、予めポリエ
ステル系接着剤が塗布・キュアされている厚さ100μ
のポリエステル基板上に、感光層の厚さが1700μと
なるように流延、塗布、室温放置して、固形の感光性樹
脂印刷版材を得た。
【0036】この印刷版材の感光層上に、感度測定用グ
レースケールネガフィルム(Stouffer社製、2
1Steps Sensitivity Guide)
および画像再現性評価用ネガフィルム150線3%、5
%、10%網点、直径200μ、および300μ独立
点、幅50および70μ細線あり)を真空密着させて、
20Wケミカル灯15本を並べた露光装置で15cmの
距離から10分間露光した。露光終了後、中性水を入れ
たブラシ式洗いだし機(液温30℃)で現像を行った。
現像時間10分で深さ700μのレリーフ像が形成され
た。このレリーフ像を評価した結果、グレイスケール部
は15ステップまで残っていて、画線部は5%網点、3
00μ独立点、50μ細線などがほぼ完全に再現してい
ることがわかった。印刷版の硬度は活性光線の後露光終
了後でショアA硬度58であった。この印刷版を使用し
てアルコ−ル系溶剤20重量%を含有する水性インキを
用いた50000枚のフレキソ印刷試験を行ない、良好
な印刷物を得た。
【0037】比較例3 実施例2においてポリエ−テルアミドの使用量を5部と
して、ポリビニルピロリドンを使用しないで同様に感光
性樹脂印刷版を得たが、実施例2と同様の現像条件で3
00μのレリーフ像が形成され、現像速度が1/2以下
に低下した。
【0038】実施例3 実施例2において、カプロラクトン変性2−ヒドロキシ
エチルメタアクリレ−ト15部の代わりにジカプロラク
トン変性2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト15部を使
用し、数平均分子量3000のポリブタジエン1モルへ
の無水マレイン酸1モル付加物である“M3000−2
0”(日本石油化学(株)製)50部の使用量を30部
として、数平均分子量2000のポリブタジエン1モル
への無水マレイン酸0.7モル付加物である“M200
0−20”(日本石油化学(株)製)20部を加えて、
同様にフレキソ印刷版を得た。このフレキソ印刷版の硬
度は活性光線の後露光終了後でショアA硬度50であっ
た。
【0039】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成したので、水
性インキその他のフレキソインキを使用したフレキソ印
刷において印刷耐性が優れたフレキソ印刷版を与え、か
つ良好な水現像性のフレキソ版材を与える感光性樹脂組
成物の提供を可能としたものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のA,B,CおよびD成分を必須成
    分とするフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。 A:エチレン系不飽和化合物 100重量部 B:ポリビニルピロリドン 0.1〜10重量部 C:12−ヒドロキシステアリン酸、ベンジリデンソルビト−ル類、ベンジリ デンキシリト−ル類およびN−アシルアミノ酸誘導体の群から選ばれる少な くとも1種以上のゲル化剤 0.1〜20重量部 D:光重合開始剤 0.01〜10重量部
  2. 【請求項2】 エチレン系不飽和化合物成分の少なくと
    も一部が数平均分子量500〜30000のポリエン化
    合物であることを特徴とする請求項1に記載のフレキソ
    印刷版用感光性樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5362605A (en) * 1993-05-10 1994-11-08 W. R. Grace & Co.-Conn. Photosensitive polymer composition for flexographic printing plates processable in aqueous media
WO2015064579A1 (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 東洋紡株式会社 円筒状凸版印刷原版の製造方法

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