JP2940062B2 - 印刷版用感光性樹脂固形版材 - Google Patents

印刷版用感光性樹脂固形版材

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は印刷版用感光性樹脂固形版材に関するもので
あり、さらに詳しくは水あるいはアルコール現像可能な
印刷版用感光性樹脂固形版材に関するものであり、特に
水現像が可能であり、かつ柔軟印刷版、フレキソ印刷版
として、柔軟性、インキ耐性、さらには耐刷性の良好な
刷版を与える感光性樹脂固形版材に関するものである。
[従来の技術] 塩素化ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体
およびポリウレタン等のエラストマ−を担体樹脂成分と
して、これにエチレン系不飽和化合物および光重合開始
剤を配した感光性樹脂組成物はエラストマーの特性を生
かして、フレキソ印刷版材として有用であり、例えば米
国特許2948611号、同3024180号、特公昭51−43374号公
報等のごとく、多くの提案がなされている。
しかしながら、このような感光性樹脂固体版材は、ハ
ロゲン化炭化水素現像を必要とするため、健康障害、環
境汚染等の問題点を有している。
一方、特にフレキソ印刷用途に限定しないで、一般的
な感光性樹脂印刷版材を考えた場合、水あるいはアルコ
ール現像型の固形印刷版材は公知であり、例えば特公昭
46−26125号,特公昭50−32645号、特公昭57−28485号
公報等に示されるごとく、主として水あるいはアルコー
ルに可溶性のポリアミドを担体樹脂成分とする感光性樹
脂組成物を感光層とする印刷版材が広く知られている。
しかしながら、このような水あるいはアルコール現像型
の固形印刷版材から得られる印刷版は油性インキに耐性
を有しているものの、水性あるいはアルコール性等の極
性の溶剤を含有するインキに対して耐性を有していない
ものである。
上記の問題点に鑑みて、本発明者らは水あるいはアル
コール現像が可能して、水性あるいはアルコール性等の
極性の溶剤を含有するインキに対して耐性を有する感光
性樹脂固形版材の可能性の検討を進めた結果、主として
液状成分からなる多量の光硬化性成分を少量の特定樹脂
成分、さらには有機溶剤ゲル化剤として知られる特定成
分でゲル化固形化する手法で目的とする感光性樹脂固形
刷版材が得られることを見出し提案した(例えば、特開
昭63−278053号、特開昭63−287845号等)。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、前記特開昭63−278053号および特開
昭63−287845号公報に記載された技術をさらに発展改良
し、特に水あるいはアルコール現像が可能であり、かつ
実用的な柔軟印刷版、フレキソ印刷版として、柔軟性、
インキ耐性、さらには耐刷性の改良された印刷版を与え
る感光性樹脂固形版材を提供することにある。
[課題を解決するための手段] かかる本発明の目的は、感光層が海島形態の相分離構
造を有し、海成分がエチレン系不飽和化合物を少量の親
水性樹脂で固化したものであり、島成分がゴム成分また
はエラストマー成分からなることを特徴とする水現像性
を有する印刷版用感光性樹脂固形版材により達成され
る。
すなわち本発明者等は、従来固形版材としては考え及
ばなかった少量の特定樹脂で大量のエチレン系不飽和化
合物を固化せしめて、これを感光性樹脂組成物に適用す
ることにより、予想外にも現像性が優れ、広範囲のイン
キに適性を有する印刷版を与える感光性樹脂印刷版材と
なることを見出したものであるが、この版材の改良をさ
らに進めていくと、感光層成分と成型条件の組合わせで
生じる特定の形態を有する感光層を持つ感光性樹脂固形
版材が優れた水あるいはアルコール現像性を示し、かつ
耐極性インキ性と柔軟性、さらには耐刷性を兼ね備えた
印刷版を与えることを見出し本発明に到達したものであ
る。
本発明における特定の形態とは感光層が海島形態の相
分離構造を有することであり、これは従来の印刷版用感
光性樹脂固形版材の感光層が基本的に均一形態をとって
いることに対して根本的に異なるものである。
ここで、本発明の感光層における海島形態の相分離構
造とは、感光層の任意の断面において、1種または2種
以上の成分からなりかつ均一形態相を有する海成分相と
該海成分相を構成する成分とは異なる成分の一種または
2種以上からなる島成分相とから主としてなり、該島成
分相が該海成分相中に実質的に島状に分散して存在して
なる形態を有するものである。該島成分層の形状は感光
層の任意の断面において、基本的には円形ないし楕円形
であることから、三次元的には非連続の球状をなしてい
ると考えることができる。
感光層中での、これら島成分相の球状体の占有する容
積は、全容積に対して好ましくは5〜70容量%、より好
ましくは10〜60容量%であり、これが5容量%よりも少
ない場合は本発明の主たる目的であるフレキソ印刷版の
耐刷性改良の効果が小さくなり、また70容量%よりも多
い場合は水現像性が不充分になるものである。
均一形態相を構成する成分と島成分相を構成する成分
は互いに相溶しない成分で構成することが好ましい。
本発明によれば、均一形態相を有する海成分相中に互
いに相溶しない2種類以上の島成分相を多数存在させる
ことが可能であり、このような2種類以上の島成分相を
有する海島形態の感光層を持つ印刷版用感光性樹脂固形
版材から得られる印刷版は特に水現像性と耐水性を兼ね
備え、水性インキ使用に適した水現象のフレキソ印刷版
として耐刷力の優れたものとなる。
また本発明において海成分相中に島状に分散して存在
する島成分相や形状や大きさなどは特に限定されない
が、好ましくは全島成分相の50容量%以上、より好まし
くは70容量%以上が50〜1μの範囲、より好ましくは30
〜1μさらに好ましくは20〜1μの独立した球状形態で
あることが好ましい。50〜1μの独立した球状形態の島
成分相が、50容量%よりも少ない場合は、水現像性が不
良となり、また印刷版のレリーフ形状も不良となり易
い。
本発明の印刷版用感光性樹脂固形版材は水あるいはア
ルコール現象が可能であり、感光層が海島形態の相分離
構造を有し、海成分相がエチレン系不飽和化合物を少量
の親水性樹脂および必要に応じてゲル化剤で固化したも
のである。
好ましい海成分としては、下記の(1),(2),
(3)の一般式で表されるアクリレートないしメタクリ
レート類、あるいはそれらの誘導体を少なくとも50重量
%以上含有するエチレン系不飽和化合物100重量部に対
して、高分子状ゲル化剤としての親水性樹脂、好ましく
はポリエチレンオキシドセグメントを有するポリアミド
ないしポリエーテルアミド3〜30重量部、好ましくは5
〜15重量部からなるものであり、さらにはN−アシルア
ミノ酸誘導体、アルキル基置換または非置換のベンジリ
デンソルビトール類、あるいは12−ヒドロキシステアリ
ン酸から選ばれた1種類以上のゲル化剤1〜30重量部、
好ましくは3〜15重量部を含有することが好ましく、こ
れらのゲル化剤の使用は本発明の固形版材感光層の海島
形態を好ましい構造にさせるために有効である。
(ここで、R1はHあるいはCH3であり、R2はCH2CH2ある
いは であり、R3は2〜6個の炭素原子を有するアルキレン基
であり、R4は4〜14個の炭素原子を有するアルキル基な
いしアルキル基置換あるいは非置換のフェニル基であ
り、Xは4〜12個の炭素原子を有するジカルボン酸残基
であり、n,mは1〜10個の整数である)。
一方、島成分としても特に限定されるものではない
が、好ましくはポリブタジエンあるいはポリイソプレン
等のポリエンないしそれらの誘導体としてのゴム成分、
エピクロルヒドリンゴム、脂肪族炭化水素系ゴム等のゴ
ム成分、さらにはポリエーテル構造をソフトセグメント
とするポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル等のエ
ラストマー成分から主としてなることが好ましく、さら
にはこれらの2種類以上の構成からなることが好まし
い。
また、目的する印刷版の要求特性に応じて、海成分あ
るいは島成分の一部として可塑剤成分を使用することが
でき、このような可塑剤成分としては、アルキルベンゼ
ンスルフォンアミド類、ポリアルキレングリコール類等
ポリアミド系感光性樹脂組成物の可塑剤成分として公知
の化合物が主として使用される。本発明の印刷版を構成
する感光層組成物の光重合を速やかに行わせるための、
光重合開始剤としては、従来公知の化合物が全て使用で
きる。例えば、ベンゾイルアルキルエーテル類、ベンゾ
フェノン類、アントラキノン類、ベンジル類、アセトフ
ェノン類およびジアセチル類なとが挙げられる。また感
光性組成物の熱安定性を増すために、従来公知の重合禁
止剤を全て使用することができる。好ましい重合禁止剤
としては、フェノール類、ハイドロキノン類、カテコー
ル類、さらにはフェノチアジン等が挙げられる。その他
の添加剤としてアミン系化合物、染料、顔料、界面活性
剤、消泡剤、紫外線吸収剤、香料および可塑剤などを添
加することができる。
本発明の感光性が海島形態の相分離構造を有する印刷
版用感光性樹脂固形版材の製造方法は特に限定されるも
のではないが、適切な感光層構成成分と原液調製方法、
条件、さらには成型方法、条件のバランスに基づいて製
造されるものであり、溶解混合後に流延冷却成膜する方
法、溶液混合後に乾式成膜する方法、ニーダ−混練後押
し出し圧縮ロール成型等の製造方法が適宜選択される。
好ましい製造方法としては、例えば、分子中に水酸基
のごとき親水性の基を含有するアクリレートあるいはメ
タアクリレート類に高分子状のゲル化剤としての少量の
親水性ポリアミドおよびジベンジリデンソルビトール、
N−アシルアミノ酸アミド類に代表されるごとき通常の
ゲル化剤、その他感光性組成物として必要な化合物を加
熱溶解させ、この溶液中に親油性エラストマー成分を、
例えばカルボキシル化ポリオキシエチレンラウリルエー
テルあるいはその3級アミン塩のような誘導体、あるい
は中性界面活性剤として公知の化合物のごとき界面活性
剤作用を有する化合物の利用と機械的な力で均一に分散
させた後、支持体上に流延、冷却、固体化させる手法等
が挙げられる。
本発明の印刷版材の支持体としては、必要に応じて接
着層を有するスチール、ステンレス、アルミニュウム、
銅などの金属板、ポリエステルフィルムなどのプラスチ
ックシート、合成ゴムシートなどが用いられ、感光層は
通常0.1〜10mmの厚さに形成され、その上面は0.01〜10
μの水溶性ないし水分散型の保護膜を有することが好ま
しい。
本発明の印刷版材を用いて印刷用レリーフ像を形成す
るには、上記ように作製した感光層上にネガテイブ、ま
たはポジテイブの原画フィルムを密着し、通常300〜450
mμの波長を中心とする高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ、キセノン灯、ケミカル灯、カーボ
ナーク灯などからの紫外線を照射し、光反応により、硬
化を行わせる。ついで未硬化部分をスプレー式現像装置
またはブラシ式現像装置を用いて水あるいはアルコール
中に溶出あるいは分散させることにより、レリーフが支
持体上に形成される。
本発明の感光性樹脂固形版材は、水あるいはアルコー
ル現像の印刷版を目的とした、固形印刷版剤として有用
であり、柔軟印刷版材として用いられる時に、最もその
効果を発揮するが、特に水現像性のフレキソ印刷版材と
してもっとも優れたものとなり、従来にない水現像性、
耐フレキソインキ溶剤性、および耐刷性を兼ね備えた印
刷版となるものである。
[実施例] 以下、本発明を実施例で詳細に説明する。本発明にお
いて使用される形態写真は感光性樹脂固形版材の感光層
を紫外線で完全硬化固定した後、スライスした断面をオ
スミウム酸で染色し、走査電子顕微鏡(日本電子(株)
製JSM−T300型)、加速電圧10Kvで測定した反射電子像
の組成像であり、倍率はその都度示している。
なお以下の実施例で使用される部数は重量部である。
合成例1 公知の処方(例えば特開昭55−79437号公報)に基づ
いて下記の成分からなる共重合ポリアミドを合成した。
εカプロラクタム/ヘキサメチレンジアミンとアジピ
ン酸の等モル塩/α、ω−ジアミノプロピルポリオキシ
エチレン(数平均分子量1000)とアジピン酸の等モル塩
=20/20/60 ここで得られた共重合ポリアミドの末端基を定量とす
ると第一級アミノ基4.0×10-5モル/g,カルボキシル基2.
1×10-5モル/gであり、末端基定量法による数平均分子
量はほぼ33000であった。
合成例2 公知の処方(例えば特開昭58−117537号公報)に基づ
いて、下記の成分からなるポリエーテルエステルアミド
を合成した。
εカプロラクタム/数平均分子量1000のポリエチレン
グリコールと等モルのテレフタール酸混合物=40/70 ここで得られたポリエーテルエステルアミドのナイロ
ン6・6換算GPC数平均分子量は28000であり、末端カル
ボキシル基は2.9×10-5モル/gであった。
合成例3 公知の処方(例えば特公平2−372号公報)に基づい
て、下記の成分からなるポリエーテルエステルアミドエ
ラストマーを合成した。
ラウロラクタム/数平均分子量650のポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコールと等モルのアジピン酸混合
物=40/70 ここで得られたポリエーテルエステルアミドのGPCナ
イロン6・6換算数平均分子量は25000である。
合成例4 公知の処方(例えば特公平2−372号公報)に基づい
て、下記の成分からなるポリエーテルエステルアミドエ
ラストマーを合成した。
ラウロラクタム/数平均分子量1000のポリ(プロピレ
ンオキシド)グリコールと等モルのアジピン酸混合物=
40/70 ここで得られたポリエーテルエステルアミドのGPCナ
イロン6・6換算数平均分子量は22000である。
合成例5 添加剤成分としてイソフォロンジアミン 1モルと2
−エチルヘキシルグリシジルエーテル 1モルの付加物
70℃,3時間反応)を合成した。
実施例1 合成例1で得られたポリエーテルアミド10部、および
合成例3で得られたポリエーテルエステルアミドエラス
トマー12部、熱安定剤ハイドロキノン0.05部、カプロラ
クトン変性2−ヒドロキシエチルメタアクリレート15
部、β−ヒドロキシエチルβ′−アクリロイルオキシエ
チルフタレート23部、2−アクリロイルオキシエチルヘ
キサヒドロフタル酸10部、さらに無水マイレン酸変性ポ
リブタジエン“M−2000−20"(日本石油化学(株)
製)20部を混合、加熱、昇温して105℃で1時間撹はん
した後、合成例5に示される添加剤10部を加えて、140
℃、1時間撹はんした後に光重合開始剤としてベンジル
ジメチルケタール1.5部、その他の添加剤成分として、
ヒドロカルボキシル化ペンタ(オキシエチレン)ラウリ
ルエーテル7部とジベンジリデンソルビトール5部、N
−ラウロイル−L−グルタミン酸−α・γ−ジ−n−ブ
チルアミド5部を添加溶解させた。このようにして得ら
れた溶液を、予めポリエステル系接着剤が塗布、キュア
されている厚さ100μのポリエステル基板上に、感光層
の厚さが1700μとなるように流延、塗布、室温放置し
て、固形の感光性樹脂印刷版材を得た。
この印刷版材の感光層形態図(倍率:1000倍)は第1
図に示すごとくであり、2種類以上の島成分相を含有す
る海島形態の相分離構造を示した。
この印刷版材の感光層上に、感度測定用グレースケー
ルネガフィルム(Stouffer社製、21Steps Sensitivity
Guide)および画像再現性評価用ネガフィルム150線3
%、5%、10%網点、直径200μ、および300μ独立点、
幅50および70μ細線あり)を真空密着させて、2KW超高
圧水銀灯で1mの距離から3分間露光した。
露光終了後、中性水を入れたブラシ式洗いだし機(液
温25℃)で現像を行なった。現像時間4分で深さ1000μ
のレリーフ像が形成された。このレリーフ像を評価した
結果、グレイスケール部は14ステップまで残っていて、
画線部は5%網点、300μ独立点、50μ細線などがほぼ
完全に再現していることがわかった。印刷版の硬度は活
性光線の後露光終了後でショアA硬度60であった。この
印刷版を使用して水性インキを用いた70000枚のフレキ
ソ印刷試験を行ない、良好な印刷物を得た。この印刷試
験は“マーカンデイ"SDG12−S型フレキソラベル印刷機
(マーカンデイ社)により、水性インキ(Gマン社)を
使用して行なったものである。
実施例2 合成例2で得られたポリエーテルエステルアミド10部
を熱安定剤ハイドロキノン0.05部、カプロラクトン変性
2−ヒドロキシエチルメタアクリレート15部、β−ヒド
ロキシエチルβ′−アクリロイルオキシエチルフタレー
ト33部、無水マイレン酸変性ポリブタジエン“M2000−2
0"(日本石油化学(株)製)20部に混合、加熱、昇温し
て105℃で1時間撹はんした後、合成例5に示される添
加剤10部を加えて、140℃、1時間撹はんした後、グリ
シジルメタアクリレート2部を添加、さらに30分間加熱
撹拌した後に光重合開始剤としてベンジルメチルケター
ル1.5部、その他の添加剤成分として、ヒドロカルボキ
シル化ペンタ(オキシエチレン)ラウリルエーテル3部
とジベンジリデンソルビトール2部、N−ラウロイル−
L−グルタミン酸−α・γ−ジ−n−ブチルアミド2部
を添加溶解させた。このようにして得られた溶液を、予
めポリエステル系接着剤が塗布・キュアされている厚さ
100μのポリエステル基板上に、感光層の厚さが1700μ
となるように流延、塗布、室温放置して、固形の感光性
樹脂印刷版材を得た。
この印刷版材の感光層形態図(倍率:1000倍)は第2
図のごとくであり、海島形態の相分離構造を示した。
この感光性樹脂印刷版材から実施例1と同様に作製し
た印刷版は実施例1と同様の10000枚の印刷試験で良好
な印刷物を得ることができた。
実施例3 実施例1において、合成例3で得られたエラストマー
の代わりに合成例4で得たエラストマーを使用し、同様
に固形の感光性樹脂印刷版材を得た。この印刷版材の感
光層形態図(倍率:1000倍)は第3図に示すごとく海島
形態の相分離構造を有するものであった。
比較例1 合成例1で得られたポリエーテルアミド20部を熱安定
剤ハイドロキノン0.05部、カプロラクトン変性2−ヒド
ロキシエチルメタアクリレート15部、β−ヒドロキシエ
チルβ′−アクリロイルオキシエチルフタレート55部を
混合物に添加、加熱、昇温して105℃で1時間撹はんし
た後、合成例5に示される添加剤10部を加えて、140
℃、1時間撹はんした後に光重合開始剤としてベンジル
メチルケタール1.5部を添加溶解させた。このようにし
て得られた溶液を、予めポリエステル系接着剤が塗布・
キュアされている厚さ100μのポリエステル基板上に、
感光層の厚さが1700μとなるように流延、塗布、室温放
置して、固形の感光性樹脂印刷版材を得た。
この印刷版材の感光層形態図(倍率:5000倍)は第4
図のごとくであり、ほぼ均一形態相の構造を示した。
この感光性樹脂印刷版材から実施例1と同様に作製し
た印刷版は実施例1と同様の印刷試験で印刷物画線部に
顕著な太りが生じた。
比較例2 市販のハロゲン化炭化水素現像の感光性樹脂印刷版材
である“CYREL"(DOPONT社)の感光層形態図である(倍
率:1万倍)は第5図のごとくであり、ほぼ均一な構造を
示している。この印刷版材から得られるフレキソ印刷版
は優れた印刷適性を有しているが、水現像性はないもの
であった。
比較例3 市販の水現像の感光性樹脂印刷版材である“トレリー
フ"WSS(東レ社)の感光層形態図(倍率:1万倍)は第6
図のごとくであり、ほぼ均一形態相の構造を示してい
る。この印刷版材から得られる印刷版は水性インキに対
して印刷適性を有していない。
比較例4 市販の液体状感光性樹脂印刷版材である“APR FP60"
(旭化成(株)製)の感光層形態図(倍率:1万倍)は第
7図のごとくであり、ほぼ均一形態相の構造を示してい
る。この印刷版材は液体である。
[発明の効果] 本発明は上述のごとく構成したので、柔軟性、耐刷
性、耐水性の印刷版を与える水現像性の感光性樹脂図形
印刷版材の提供を可能としたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図はそれぞれ本発明で得られ
る印刷版用感光性樹脂固形版材の感光層の粒子構造の一
例を示す断面図、第4図〜第7図はそれぞれ従来の印刷
版用感光性樹脂固形版材の感光層の粒子構造を示す断面
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−72345(JP,A) 特開 昭53−65104(JP,A) 特開 昭52−116301(JP,A) 特開 平1−300246(JP,A) 特開 昭63−8648(JP,A) 特開 平3−72353(JP,A) 特開 平3−196042(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/00,7/09

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光層が海島形態の相分離構造を有し、海
    成分がエチレン系不飽和化合物を少量の親水性樹脂で固
    化したものであり、島成分がゴム成分またはエラストマ
    ー成分からなることを特徴とする水現像性を有する印刷
    版用感光性樹脂固形版材。
  2. 【請求項2】2種類以上の島成分相を含有することを特
    徴とする請求項1に記載の水現像性を有する印刷版用感
    光性樹脂固形版材。
  3. 【請求項3】感光層が海島形態の相分離構造を有し、海
    成分相の50容量%以上が直径50〜1ミクロンの独立した
    球状形態であることを特徴とする水現像性を有する印刷
    版用感光性樹脂固形版材。
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