JPH0534373B2 - - Google Patents

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JPH0534373B2
JPH0534373B2 JP61074183A JP7418386A JPH0534373B2 JP H0534373 B2 JPH0534373 B2 JP H0534373B2 JP 61074183 A JP61074183 A JP 61074183A JP 7418386 A JP7418386 A JP 7418386A JP H0534373 B2 JPH0534373 B2 JP H0534373B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリフエニレンスルフイド樹脂を製
造する際に副生する低分子量不純物を効果的に除
去することができ、ガラス繊維や無機充填剤を配
合し押出機による混練時にガス発生が少なく、且
つ得られる成形物の機械的強度が著しく改善され
たポリフエニレンスルフイド樹脂の製造方法に関
する。 〔従来の技術〕 従来、ポリフエニレンスルフイド樹脂は主とし
て射出成形用樹脂として使用されて来ているが、
この樹脂を単独で成形材料として用いると機械的
強度、特に衝撃強度に劣る欠点があつた。そのた
め、ガラス繊維やカーボン繊維の様な補強材で強
化して使用するのが一般的である。また、タルク
や炭酸カルシウムの様な無機質の充填材を配合す
ることも一般的に行なわれている。この様な繊維
状補強材や充填材とポリフエニレンスルフイド樹
脂を混練するには300℃前後に加熱された押出機
が使用されるのが一般的である。しかしながら、
この様な高温で混練すると押出機のベントから不
快臭の強いガスが発生し、そのため作業環境が悪
化する傾向にあつた。しかも、この様に補強材で
強化されたポリフエニレンスルフイド樹脂でもま
だ衝撃強度は充分とは言えず、改良の必要性があ
つた。特に薄肉成形物の場合、成形物の衝撃強度
の改善が強く望まれる。ポリフエニレンスルフイ
ドの機械的強度、とりわけ衝撃強度の改良は一般
的にポリフエニレンスルフイドの重合度を高める
ことにより行なわれている。ポリフエニレンスル
フイドの重合度を高めるためには、特開昭59−
115331に開示されているように高価なハロゲン化
リチウム、アルカリ金属カルボキシレート、アル
カリ金属スルホネート等の重合助剤の存在下に反
応することが必要である。これらの重合助剤は芳
香族ポリハロゲン化合物1モル当り0.5〜1.0モル
と多量に使用する必要があり、また得られた重合
体と多量に存在する重合助剤を分離し、再生処理
等を行う必要があり、経済的に有利とは言えな
い。 重合助剤を使用しないポリフエニレンスルフイ
ドの製造方法も知られているが(例えば特公昭45
−3668)、発明者らが検討した結果によれば、得
られるポリフエニレンスルフイド樹脂中には環化
した低分子量重合体と非環化低分子量重合体を含
有しており、これらのうち環化した低分子量重合
体の含有量が特定値以下にコントロールされない
限り、ガスの発生を満足すべき程度に抑制し且つ
機械的強度とりわけ衝撃強度を著しく改善するこ
とが不可能である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、上述のような重合助剤を用い
ることなしに高重合度のポリフエニレンスルフイ
ドを得ることができる製造方法であつて、高温処
理時に不快臭を発することのない機械的強度、と
りわけ衝撃強度が改善されたポリフエニレンスル
フイド樹脂を製造する方法を提供するにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上述の目的は、芳香族ポリハロゲン化合物と硫
化アルカリ金属、または硫化水素とアルカリ金属
塩または水硫化アルカリとアルカリ金属塩基をア
ミド系極性溶媒の存在下に反応させてポリフエニ
レンスルフイド樹脂を製造するに際し、 (イ) 重合助触媒の非存在下に、 (ロ) 芳香族ポリハロゲン化合物1モルに対してア
ミド系極性溶媒を400g以下用いて反応せしめ、 (ハ) 反応の終了した重合液を50℃から使用する溶
媒の沸点までの範囲内の温度において熱時固液
分離し、分離された固形分を50℃以上沸点以下
に加熱された反応時使用溶媒で洗滌して、該固
形分に付着した母液を除き、塩化メチレン抽出
法により測定した環状オリゴマー含有量が1.5
重量%以下であるポリフエニレンスルフイドを
得る。 ことを特徴とするポリフエニレンスルフイド樹
脂の製造方法によつて達成される。 本発明方法により製造する高重合度のポリフエ
ニレンスルフイドはその90モル%以上が一般式
【式】で表わされる繰返し単位を もつポリマーであることが好ましい。この繰返し
単位が90モル%未満であるとポリマーの結晶性お
よび耐熱性が低くなる。一般に、10モル%以下で
あれば他の共縮合単位を含有していてもよい。か
かる共縮合単位としては【式】の ごとき3官能単位【式】 のごときエ−テル単位、
【式】のごときスル フオン単位【式】のごと きケトン単位、【式】のごときメタ結合 単位、アルキルやアリール等の置換基を有するフ
エニル核含有のスルフイド結合、脂肪族のスルフ
イド結合などがあげられる。 この様な構成単位から成るポリフエニレンスル
フイドは、芳香族ポリハロゲン化合物特に主成分
としてPジクロルベンゼン、P−ジブロムベンゼ
ン等のP−ジハロベンゼンを硫化アルカリまたは
硫化水素とアルカリ金属塩基との組合せまたは水
硫化アルカリとアルカリ金属塩基との組合せから
選ばれる硫黄源によりスルフイド化する方法によ
つて合成される。硫黄源としては水硫化ナトリウ
ムと水酸化ナトリウムとの組合せ、硫化ナトリウ
ム、硫化水素と水酸化ナトリウムとの組合せ等が
好ましい。これら硫化アルカリや水硫化アルカリ
は水和物の形で用いられても差し支えない。 本発明においてはアミド系極性溶媒として、ヘ
キサメチルホスホルアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルアセトアミド、N−アルキルラクタ
ム、N,N−ジアルキルイミダゾリジノン等分子
中にアミド結合を有する有機溶媒が用いられる。
これらの中でN−アルキルラクタムが好ましく、
その中でもN−メチルピロリドンが特に好まし
い。 先に示した様な硫黄源と反応溶媒を予め混合
し、P−ジハロベンゼンが添加され縮合反応が行
なわれる前に混合物を脱水して、水分含有量を所
定値以下に減少させておく必要がある。脱水方法
は一般に蒸留による方法が用いられる。反応中の
系内水分量は、仕込み反応成分に対して10重量%
以下、好ましくは1.0重量%以下とする。反応系
中の水分が多いと分子量の高いポリマーを得難い
からである。反応系内水分を効率的に除去するに
は、反応槽もしくは脱水槽に精留効果のある分縮
器をつけて反応を行うのがよい。 しかしながら、発明者らは、単に反応系内水分
量の管理だけでは目的とする環状低分子量重合体
の少ないポリマーは得られないことを見出した。
むしろ、反応溶媒の使用量、換言すれば、反応成
分の濃度に依るところが大きいことを見出した。
概して、反応成分の濃度は高いほうがよい、すな
わち、使用する溶媒の量は少ないほうがよいが、
あまり少なすぎると、均一な攪拌が不可能とな
り、種々の不都合を生じる。前述した脱水の行い
易さと、反応時の溶媒量の制御性を考慮するなら
ば、脱水に際し反応時に使用する量よりも多量の
溶媒を仕込み、脱水終了後過剰の溶媒を留出さ
せ、留出した溶媒量を計測管理する方法が好まし
い。脱水時に使用する溶媒量は格別限定されるも
のではなく、一般に芳香族ポリハロゲン化合物1
モルに対して400g程度より多量に使用する。し
かしながら、脱水終了後すなわち反応時の溶媒量
は重要である。一般に、脱水終了後、溶媒のみを
留出させて、芳香族ポリハロゲン化合物1モルに
対して溶媒量400g以下、好ましくは200g〜300g
とする。なお、反応系中の反応成分は高濃度に保
持されるため、反応終了時溶媒を追加して希釈す
ることが取扱い上便利である。 脱水された系に芳香族ポリハロゲン化合物を添
加して縮重合が行なわれる。この時使用される芳
香族ポリハロゲン化合物と硫化アルカリ金属、硫
化水素とアルカリ金属塩基、または水硫化アルカ
リとアルカリ金属塩基との割合は、前者1モルに
対し後者(硫化アルカリ換算として)0.98〜1.02
モル比の範囲で使用することが好ましい。反応温
度は200〜280℃の範囲である。反応は1〜10時間
攪拌下に行なわれるが、初期に発熱があるため、
反応温度を段階的に変化させても良い。反応終了
後、冷却して200℃以下とするが、あまり温度を
下げすぎると反応混合物がワツクス状となり反応
器より排出が出来なくなる。そのため、所定量の
溶媒を反応器へ補給して希釈することが好まし
い。希釈に使用する溶媒の量はスラリー中の固形
分(生成するポリマーと副生する食塩との合計
量)濃度が35〜20%になる様に加えるのが良い。
希釈のため加える溶媒はあらかじめ加温して置
き、希釈により急激な温度低下がおこらない様に
することが必要である。 次に、希釈されスラリー化された反応液は、熱
時、濾過機、遠心分離機等の固液分離機を用いて
固液に分離された固形分に付着する母液は、加温
された溶媒により洗浄され、実質母液の付着がな
いようにする。この操作における温度は重要であ
り、少なくとも50℃以上、溶媒の沸点以下、好ま
しくは、100℃以上、190℃以下の温度で操作する
必要がある。前記反応時溶媒量を減少させること
によつて、低分子量不純物の量を減少させること
ができても、皆無にすることは不可能であつて、
生成した低分子量不純物を除去する必要があるか
らである。かかる不純物は、溶媒に対する溶解の
温度依存性が大きく、液温が高い程除去効率は良
いが、あまり高すぎると有効成分も同時に分離さ
れるので好ましくない。本発明では環状低分子量
重合体を分離除去することが重要である。かかる
副生される環状低分子量重合体としては、ジベン
ゾチオフエン(【式】分子 量184)を含め、一般式【式】 (n=2〜7、分子量216〜756)で表わされる環
状低分子化合物が挙げられる。かかる化合物、と
りわけジベンゾチオフエンは分子量も小さく、沸
点も332℃であり、押出機による混練時や射出成
形時にガス状となり揮散し臭気の原因となると共
に物性の低下の原因の一つとなる。この成分は、
熱分解炉付ガスクロマトグラフイーにより熱分解
炉温度300〜330℃、カラム温度200〜250℃の条件
で測定することによつて分析できる。ジベンゾチ
オフエンを含め、これらの環状低分子化合物は電
子衝撃イオン化法による質量分析(EI−MS)に
より測定することができる。また、塩化メチレン
やクロロホルム、アセトンの様な溶媒を用いてこ
れらの低分子量化合物を抽出し分離することも可
能である。環状低分子化合物とともに非環状低分
子量重合体が生成するが、かかる非環状低分子量
重合体としては、下記一般式に示される化合物が
ある。 (n=0〜3、分子量255〜579) (XはHまたはCl,n=0〜3) 環状および非環状低分子量重合体を含有するポ
リフエニレンスルフイド樹脂を酸化性雰囲気中に
て熱処理して部分架橋せしめ、射出成形が可能と
なる溶融粘度となる様にしたポリフエニレンスル
フイド樹脂を調べたところ、環状低分子量重合体
はそのまま樹脂中に存在していたが、非環状低分
子量重合体は著しく減少してほとんど検出されな
かつた。したがつて、非環状低分子量重合体が存
在していても、樹脂を酸化性雰囲気中にて熱処理
して架橋せしめるならば、大きな障害とならな
い。また、残存している環状低分子量重合体と機
械的強度の関係を測定すると、環状低分子量重合
体含有率の低下と共に機械的強度は著しく改善で
きることが判つた。 固液分離し得られたケーキは直接水または熱水
と接触させて副生している食塩を溶解するか、ま
たは付着している溶媒を蒸発させた後に水または
熱水と接触せしめて食塩を溶解し、濾過または遠
心分離により食塩を除去する。食塩の溶解除去は
常圧では溶解−濾過の操作を数回くり返す必要が
あるが、加圧下に行えば、より効率的に食塩を除
去することができる。食塩の除去されたポリフエ
ニレンスルフイドは、常圧または減圧下に50〜
150℃に加温することにより乾燥することができ
る。しかしながら、ここで得られる樹脂は、その
ままでは溶融粘度が低いため、そのままでは塗料
や特殊な成形材料にしか使用できない。そのた
め、通常酸化性雰囲気で部分架橋することによ
り、ポリマーの分子量、換言すれば溶融粘度が増
大し、一般に広く使用し得る樹脂とすることがで
きる。通常は、粉末状ポリマーを200〜270℃の温
度で空気を通しながら熱処理するか、または、
290℃〜350℃でエクストルーダーのような設備を
用い溶融状態で空気と接触せしめることにより部
分架橋を行なうことができる。さらに過酸化水素
や亜鉛素酸塩のような酸化剤を用いて、比較的低
温すなわち60〜90℃で部分架橋を行なわせること
も可能である。部分架橋により、300℃において
70〜500Pa・S、好ましくは150〜400Pa・Sの溶
融粘度とすることが好ましい。但し、溶融粘度の
測定は、高化式フローテスターを用い0.5mmφ×
1.0mmLのノズルを用い、荷重10kgfで測定する。 〔発明の効果〕 本発明方法によれば、樹脂製造時に副生する低
分子量不純物を効果的に除去することができ、高
温混練時にガスの発生が少なく、且つ、得られる
成形物の機械的強度、とりわけ衝撃強度が著しく
改善されたポリフエニレンスルフイド樹脂を得る
ことができる。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例について具体的に説明す
る。 実施例 1 分縮器付1容のステンレス製オートクレーブ
に60%フレーク硫化ソーダ91g(0.7モル)とN−
メチルピロリドン315gを加え、窒素ガスを流し
ながら加熱脱水した。系内温度210℃で、含水N
−メチルピロリドンの溜出量が148gとなつた時
冷却し、170℃まで冷却した。次に、P−ジクロ
ルベンゼン102.9g(0.7モル)を加えて、窒素ガス
で2×105Paに加圧し、220℃で2時間、260℃で
3時間攪拌下に反応させた。反応終了後、180℃
迄冷却し、内圧をゆつくりと常圧に戻し、あらか
じめ180℃に加熱してあるN−メチルピロリドン
110gを加えて希釈した。その後直径10cmの325メ
ツシユのステンレス金網を濾材とした減圧濾過器
を用いて、150℃にて減圧濾過した。ケーキは、
30gのN−メチルピロリドンをあらかじめ150℃
に加温した液で3回洗浄した。さらに、このケー
キを300gの80〜90℃の熱水で5回洗浄して食塩
を除去した。水洗したポリマーは150℃で減圧乾
燥し、白色の粉末ポリマー72.5gを得た。この粉
末ポリマー約10mgを熱分解炉付ガスクロマトグラ
フにてジベンゾチオフエンの含有量を測定したと
ころ660ppmであつた。 比較のため、市販品である米国フイリツプス石
油社製ライトンV−1について同様にジベンゾチ
オフエンの含有量を測定したところ、4700ppm含
有していた。 得られた粉末ポリマー50gをビーカーに入れ、
260℃の熱風乾燥機中で時々攪拌しながら熱処理
した。6時間後に溶融粘度が260Pa・Sになつた
ところで冷却し、終了した。比較のため、得られ
た粉末ポリマーと市販品である米国フイリツプス
石油社製ライトンP−4と同時分析を行つたとこ
ろ表−1の結果を得た。なお、ライトンP−4の
EI−MSのm/zの検出感度は1/10に低下させて
測定した。 表−1 実施例1のポリマー ラ
イトン P−4 外 観 茶褐色粉体 茶褐色粉体 塩化メチレン抽出率(%) 0.48 2.1 ジベンゾチオフエン 含有率(ppm)290
2790 EI−MSのm/z 184 + ++ 216 + + 324 − + 432 + + 540 ++ +++ 648 + ++ それ以外のm/zは m/zはそれ以 ほとんど検出され 外にも検出さ なかつた。 れた。 表1にみられるとおり、本発明方法により得ら
れたポリフエニレンスルフイド樹脂中の環状低分
子量不純物の量は市販品と比較して著しく低下し
ている。 比較例 1 実施例1と同じ仕込み条件且つ同じ反応条件で
ポリフエニレンスルフイド樹脂を製造した。但
し、P−ジクロルベンゼンはN−メチルピロリド
ン(NMP)130gに溶かして加えた。反応終了
後、室温まで冷却し、NMP110gを加え、室温で
濾過した以外は全て実施例1と同様に行つて、白
色の粉末73gを得た。 このポリマーのジベンゾチオフエン含有量は
2300ppmであつた。このポリマーを実施例1と同
様に熱処理したが、熱風乾燥機からかなり強い臭
気が発生した。10時間後溶融粘度320Pa・Sにな
つたところで熱処理を終了した。このものの塩化
メチレンによる抽出率は2.6%であつた。 実施例 2 内径80mm、長さ1200mmのジヤケツト付、ラシヒ
リング入り分縮器付の100容積のオートクレー
ブに60%フレーク硫化ソーダ9.1Kg(0.07Kg・モ
ル)、48%苛性ソーダ0.18KgおよびNMP21Kgを仕
込み、窒素ガスを通しながら昇温し脱水した。 系内温度が210℃、含水NMPの溜出量が7.8Kg
(このうち水分が3.6Kgを占めていた)になつた時
脱水を終了し170℃まで冷却した。次に、P−ジ
クロルベンゼン10.29Kg(0.07Kgモル)、1,2,
4−トリクロルベンゼン12.7g(0.07モル)、
NMP3.5Kgを加え、窒素ガスにて3.0×105Paに加
圧して220℃で2時間、260℃で3時間反応させた
後、190℃まで冷却した。残圧を開放後、150℃に
加温されたNMP43.5Kgを加えて希釈した。次に、
目開き25μの金網をエレメントとし、0.2m2の濾過
面積を有する加圧濾過機へ移し、150℃に保持し
たまま窒素ガスにより加圧濾過した。ケーキは、
150℃に加温されたNMP6Kgを2回にわたりスプ
レーすることにより付着母液を除去した。次に、
ウエツトケーキを30Torrの減圧下、150℃で乾燥
した。次に、あらかじめ80℃に加熱された市水45
Kgで3回、イオン交換水から2回洗浄し、食塩を
除去し、80℃、30Torrの減圧下に乾燥し、灰白
色粉末ポリマーを得た。収率は96.2%であつた。
このポリマーをオーブン中で攪拌しながら240℃
に加熱処理し、溶融粘度が250Pa・Sになつた時
冷却した。次に、機械的強度を測定するために押
出機を用い300〜320℃の温度下にストランドに押
出し、チツプ化した。次に、射出成形機を用い金
型温度120℃にて成形し物性を測定した。結果を
表−2に示す。 実施例3〜5及び比較例1〜2 表−2に示す条件を採用した他は実施例2と同
様な方法によりポリフエニレンスルフイド樹脂を
製造した。結果を表−2に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 芳香族ポリハロゲン化合物と硫化アルカリ金
    属、または硫化水素とアルカリ金属塩基、または
    水硫化アルカリとアルカリ金属塩基をアミド系極
    性溶媒の存在下に反応させてポリフエニレンスル
    フイド樹脂を製造するに際し、 (イ) 重合助触媒の非存在下に、 (ロ) 芳香族ポリハロゲン化合物1モルに対してア
    ミド系極性溶媒を400g以下用いて反応せしめ、 (ハ) 反応の終了した重合液を50℃から使用する溶
    媒の沸点までの範囲内の温度において熱時固液
    分離し、分離された固形分を50℃以上沸点以下
    に加熱された反応時使用溶媒で洗滌して、該固
    形分に付着した母液を除き、塩化メチレン抽出
    法により測定した環状オリゴマー含有量が1.5
    重量%以下であるポリフエニレンスルフイドを
    得る ことを特徴とするポリフエニレンスルフイド樹脂
    の製造方法。
JP61074183A 1986-04-02 1986-04-02 ポリフエニレンスルフイド樹脂の製造方法 Granted JPS62232437A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61074183A JPS62232437A (ja) 1986-04-02 1986-04-02 ポリフエニレンスルフイド樹脂の製造方法
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