JPH05284909A - スプレッドとその製造法 - Google Patents
スプレッドとその製造法Info
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Abstract
製造する。 【構成】 図1に例示した工程において、循環槽2か
ら、パイプライン4、多孔膜モジュール5、およびパイ
プライン11を経由して再び循環槽2へと連続的に環流
する油相に対して、圧力容器6内の水相を多孔膜モジュ
ール5内で微細孔径を有する多孔膜を通して膜乳化する
とともに、圧力容器6´内の水相を循環槽2内で攪拌機
1により攪拌乳化して混合油中水型エマルションを調製
し、これを急令可塑化し、混練することによりスプレッ
ドを製造する。 【効果】 スプレッドの製造において、乳化方法として
膜乳化法に攪拌乳化法等を組み合わせて用いることによ
り、安定剤、ゲル化剤を必須成分とせず、しかも低脂肪
領域において従来の方法および先願発明の方法では認め
られない程安定性および保存性に優れ、かつ風味が良好
なスプレッドが製造できる。
Description
るスプレッドとその製造法に関するものである。さらに
詳しくは、この発明は、特別な油脂の成分を用いること
なく、可塑性油脂、水および乳化剤を主要な成分とする
安定性および保存性に優れたスプレッドとこのスプレッ
ドの大量生産に適した製造法に関するものである。
して油脂含量が少なく、水分含量が多く、油中水型(以
下W/O型と略語する)の乳化状態を呈している。しか
しながら、水分含量が多いため、安定なW/O型乳化固
形物を得ることは極めて困難であり、しばしば乳化状態
が不安定になり、保存中に水相を分離したり、あるいは
製造および輸送中に転相するなどして、著しく商品価値
を損なうという不都合がある。
型乳化固形物を安定に保つための手段として種々の技術
が開発されている。これらの技術の多くはW/O型乳化
固形物組成の改良に関するものであり、乳化方法に関す
る技術の開発はほとんどなされていない。即ち、そのほ
とんどの乳化は常法(例えば、ホモミキサ−等による攪
拌法、超音波法等)により行われており、高水分含量の
W/O型乳化固形物の安定化と乳化方法とを関連させた
技術開発は、この発明の発明者らが先に提案した技術
(特願平2-401418号)を除き、従来行われてはいなかっ
た。
しては、例えば、油相成分として特定なジグリセリド、
トリグリセリド、レシチン等の特定量を含有させる方
法、水相成分として、安定剤(またはゲル化剤)として
蛋白質、高分子多糖類を特定量含有させる方法、特定の
乳化剤を特定量添加する方法等が従来知られている。し
かしながら、油相成分を特定する方法は、特定なジグリ
セリド、トリグリセリドを得るためにエステル交換を行
わなければならず、製品の成分が限定される等の不都合
があり、蛋白質、高分子多糖類を添加して安定化させる
方法は、カビまたは細菌の発生を招きやすいことや食感
に対する影響が大きいこと等の問題がある。さらに、特
定乳化剤の特定量を添加する方法は、エマルションの十
分な安定性を得ることが困難であり、ポリグリセリン縮
合リシノレイン酸エステルと他の乳化剤を併用すること
により、この問題点を若干改善した技術(特開昭58-170
432号公報、特開昭58-198243 号公報、特開昭59-130526
号公報、特開昭62-143637号公報等)が提案されている
が、上記エステルが有する独特の臭いおよび味のため製
品の風味が損なわれるおそれがある。また、この問題を
解決する目的で特定の乳化剤、例えばポリグリセリン縮
合12−ヒドロキシステアリン酸エステルを用いる方法が
開示(特開平1-120248号公報)されてもいるが、乳化剤
の種類が限定され、製品の物性、食感、風味も自ずから
限定されてしまうという欠点があった。
脂、乳化剤の成分および種類が限定されず、安定剤、ゲ
ル化剤を必須成分とせず、かつリ−キ−、転相等を生じ
ない安定な低脂肪スプレッドおよびその製造法について
鋭意研究を行った結果、低脂肪スプレッド製造におい
て、急冷可塑化および混練工程に特に安定な乳化物を選
択することが、安定な低脂肪スプレッドを製造するため
の必須条件であることから、各種の乳化方法と乳化固形
物の安定性との関係に注目し、乳化方法を改良するこ
と、詳しくは、低脂肪スプレッド製造に最適な乳化方法
は膜乳化法を改良して応用することにより得られること
を見出し、新規な低脂肪スプレッドとその製造法(特願
平2-401418号。以下先願発明と記載する)を完成した。
うに優れた特徴を有する先願発明の方法においても、こ
れを実用化し、工業的規模での生産工程に合致させるに
は、改良しなければならないいくつかの問題点が見い出
された。すなわち、スプレッドを先願発明により大量に
製造する場合、その製品が、後記する試験例からも明ら
かなように、特に低脂肪製品[最終製品に対する油相の
割合が20〜50%(重量。以下同じ)の製品]を水相中の
安定剤およびゲル化剤の合計濃度が低い条件(15%以
下)で製造する場合には、その安定性と保存性が不十分
であり、特に製品の販売流通過程および保存条件等を考
慮すると実用的ではない。加えて、先願発明の方法にお
いてはW/O型エマルションを調製する場合、微細孔径
を有する多孔膜を通して水相を油相に圧入することによ
り乳化を行うことを通常の手段とするため、乳化を完了
するまでに長時間を要するという不都合が存在した。
されたものであり、先願発明の長所を生かしつつ、その
欠点を解消して、安定性と保存性に優れ、しかも工業的
規模での大量生産に適したスプレッドと、その製造方法
を提供することを目的としている。
を解決するものとして、微細孔径を有する多孔膜を通し
て圧入した水相と、これとは異なる粒子径の水相とを油
相中に有してなる混合油中水型エマルトョンを調製し、
この混合油中水型エマルションを急令可塑化することを
特徴とするスプレッドの製造法と、この方法によって製
造してなるスプレッドを提供する。
油中水型エマルションを、(1) 微細孔径を有する多孔
膜を通して水相を油相に圧入して調製した油中水型エマ
ルションの油相中に水相を添加しこれらを乳化して調製
すること、(2) 油相に水相を添加し、これらを乳化し
て調製した油中水型エマルションの油相中に、微細孔径
を有する多孔膜を通して水相を圧入して調製すること、
(3) 微細孔径を有する多孔膜を通して水相を油相に圧
入して調製した油中水型エマルションの油相中に、別の
微細孔径を有する多孔膜を通して水相を圧入して調製す
ること、(4) 微細孔径を有する多孔膜を通して水相を
油相に圧入して調製した油中水型エマルションと、別途
調製した油中水型エマルションとを混合して調製するこ
と、および(5) 連続的に還流する油相に、水相を添加
して付加するとともに、微細孔径を有する多孔膜を通し
て水相を圧入して調製すること、を好ましい態様として
いる。
および(5) の態様において、油相に添加した水相を攪拌
機により攪拌乳化することを最も好ましい態様としても
いる。以下、この発明の構成について、さらに詳しく説
明する。この発明のスプレッドにおける油相を構成する
油脂としては、油脂が食用であるということ以外はその
成分、種類に限定されず、例えば、菜種油、大豆油、パ
−ム油、パ−ム核油、コ−ン油、サフラワ−油、ひまわ
り油、綿実油、ヤシ油、乳脂肪、魚油、牛脂、豚脂等の
広範囲な種類の動植物油脂、およびこれらに水素添加、
エステル交換、分別等の処理を施した加工油脂等であ
り、これらを単独或いは2種以上組合わせて使用するこ
とができる。
ド)の50%以下の割合であり、特に20〜50%の割合が望
ましい。油脂組成物の水相は、何も加えない水そのも
の、または水に澱粉、加工澱粉、蛋白質、糖類、微生物
由来多糖類、呈味剤、食塩、乳製品等を溶解、分散した
ものも適宜使用することができる。特に、安定剤および
ゲル化剤の合計の添加濃度は水相に対して0〜15%の割
合が望ましい。
るということ以外はその種類は特に限定されず、ショ糖
脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリ
ン脂肪酸エステル(ポリグリセリン脂肪酸エステルを含
む)、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ポ
リグリセリン縮合12−ヒドロキシステアリン酸エステル
等を例示することができ、これらを単独または2種以上
混合し、油脂組成物に対して0.01〜5.0%の割合で添加
し、使用することができる。
る多孔膜は、公知のものであり、例えば、アルミナセラ
ミックス膜体、ガラス質ミクロ多孔膜(特許第1,518,98
9 号の実施例1に記載されている方法により製造され
る)、または市販のMPG(MICROPOROUS GLASS の略。
商標。伊勢化学工業社製)膜等である。これらの膜は、
通常0.05〜20μm の任意の孔径で製造可能であり、目的
とするエマルションにより適宜の孔径の膜を使用でき
る。また、この発明においては、必ずしも孔径が均一で
ある必要はない。
乳化法をも含めた公知の方法であり、例えば、攪拌機に
よる攪拌乳化法、ジェット流による攪拌乳化法、気体吹
き込みによる攪拌乳化法、噴霧による噴霧乳化法および
超音波による超音波乳化法等である。この発明の方法に
使用する攪拌機は、公知のものであり、例えば、ホモミ
キサ−、ホモゲナイザ−等である。
び混練装置は、特に限定されず、公知の急冷可塑化混練
装置(例えば、ボテ−タ−、パ−フェクタ−、コンビネ
−タ−等)のいずれであってもよい。なお、この発明の
混合W/O型エマルション(膜乳化W/O型エマルショ
ンと膜乳化以外の乳化方法により得られたW/O型エマ
ルションとを混合したW/O型エマルション)における
膜乳化W/O型エマルションの比率は少なくとも30%の
割合であり、特に30〜90%の割合が望ましい。
製造例を添付した図面に添って説明する。たとえば、図
1は、この発明の方法を実施するための一例を示した工
程略図である。攪拌機(1)を設置した循環槽(2)に
は、所定量の油相が貯蔵されており、この油相は、ポン
プ(3)によりパイプライン(4)を経由して微細孔径
を有する多孔膜を装着したモジュール(以下多孔膜モジ
ュールと記載する)(5)の中心部に移送される。一
方、圧力容器(6)には所定量の水相が貯蔵されてお
り、この水相は、バルブ(7)で調節されてパイプライ
ン(8)を経由して導入された不活性ガスまたは圧力ポ
ンプ等で所定の圧力に加圧され、バルブ(9)を通り、
パイプライン(10)を経由して多孔膜モジュール
(5)に供給され、多孔膜の微細な孔から油相に圧入さ
れW/O型エマルションが調製される。このように調製
されたW/O型エマルションは、パイプライン(11)
を経由して再び循環槽(2)に戻る。同時に、圧力容器
(6´)に貯蔵された所定量の水相が、バルブ(7´)
で調節されてパイプライン(8´)を経由して導入され
た不活性ガスまたは圧力ポンプ等で所定の圧力に加圧さ
れ、バルブ(9´)を通り、パイプライン(10´)を
経由して循環槽(2)に供給され、ここで膜乳化W/O
型エマルションの油相に対し添加され、攪拌機(1)に
より攪拌乳化され、混合され、混合W/O型エマルショ
ンが調製される。
油相環流速は0.4 〜5m/ 秒であり、通常0.8 〜2m/ 秒の
範囲から適宜決定される。また、膜乳化における水相の
圧力は、使用する水溶液の種類、特に安定剤、ゲル化剤
の種類、含有量、乳化剤の種類、量、乳化温度等により
異なるが、通常0.001 〜30.0kg/cm2であり、圧入時の
温度は、室温から80℃の範囲である。
ョンは、パイプライン(4)、多孔膜モジュール
(5)、パイプライン(11)を経由して循環槽(2)
へと連続的に還流し、この間に、多孔膜モジュール
(5)内での膜乳化および循環槽(2)内での攪拌乳化
が繰り返される。そして、ほぼ全ての水相が油相に乳化
されるまでこの循環工程は継続される。乳化終了後、得
られた混合W/O型エマルションはパイプライン(1
2)を通って次ぎの工程に移送される。必要に応じて得
られたエマルションを常法により殺菌または滅菌するこ
ともできる。以上により安定な混合W/O型エマルショ
ンが得られ、このエマルションを、急冷可塑化および混
練装置を用いて、冷却温度5〜20℃の条件により急冷可
塑化し、転相させずに混練することによりスプレッドを
製造する。
化および攪拌機による乳化の工程の順序はどちらが先で
あっても構わない。また、攪拌乳化および多孔膜による
乳化に供給される水相は異なる組成であっても、あるい
は、同じ組成であってもよく、同じ組成であれば、同じ
貯蔵容器(圧力容器(6))から供給されてもよい。た
だし、攪拌乳化のために水相を供給するための装置は、
圧力容器(6´)である必要はなく通常の貯水槽からポ
ンプにより水相を供給してもよい。
た工程における攪拌機(1)による攪拌乳化を他の乳化
方法と置き換えることも可能である。たとえば、図2に
別の工程略図を例示したように、各々異なる微細孔径を
有する多孔膜を備えた多孔膜モジュール(5)(5´)
を組み合わせた方法によってもこの発明は実施可能であ
る。ただし、この図2に例示した工程では、複数の多孔
膜モジュールを用いることが必須であることを除き、そ
れらの配置には囚われない。つまり、多孔膜モジュール
(5)(5´)を直列二重連結にすることが必須ではな
く、並列にしてもよく、また、循環槽(2)を中心に据
えて、各々独立の多孔膜モジュール(5)(5´)によ
る循環工程を循環槽(2)に対して接続配置することも
可能である。更に、多孔膜による乳化と、攪拌機等によ
る乳化(図2に例示した別の多孔膜による乳化を含む)
は、連続または同時に並行して行う必要はなく、別々に
行ってもよい。具体的には、多孔膜による乳化により膜
乳化W/O型エマルションを調製し、このエマルション
を別の攪拌機等付きの容器に移した後、このエマルショ
ンの油相に対し水相を添加し攪拌機等による乳化混合を
行い、この混合W/O型エマルションを、急冷可塑化す
る方法によってもこの発明は実施可能である。なお、乳
化法の順序を逆にして、攪拌機等による乳化により得ら
れたW/O型エマルションの油相に対し膜乳化を行って
もよい。また、多孔膜による乳化と攪拌機等による乳化
を別個に独立に行い、得られた膜乳化W/O型エマルシ
ョンと攪拌等乳化W/O型エマルションとを混合し、こ
の混合エマルションを、急冷可塑化する方法によっても
この発明は実施可能である。
スプレッドは、保存における良好な安定性および滑らか
な食感を有している。次に、試験例を示してこの発明の
スプレッドにおける安定性、保存性および食感等の特性
を詳しく説明する。 (試験例1)各種乳化方法による乳化固形物の安定性に
関する試験 1)試料の調製 表1および以下に記載した乳化方法、条件および組成に
より8種類の乳化試料を調製し、各乳化試料を急冷可塑
化混練装置(パイロットコンビネ−タ−。
℃に急冷可塑化し、混練し、試料番号1〜8の8種類の
スプレッド試料を調製した。 試料番号1:従来法により攪拌機360rpmで30分間乳化
し、急冷可塑化し、混練し、製造したスプレッド試料 試料番号2:従来法により攪拌機450rpmで60分間乳化
し、急冷可塑化し、混練し、製造したスプレッド試料 試料番号3:平均孔径0.5 μm の親水性多孔膜(以下親
水膜と略記する。)を用いて乳化し、急冷可塑化し、混
練し、製造したスプレッド試料 試料番号4:平均孔径3.0 μm の疎水性多孔膜(以下疎
水膜と略記する。)を用いて乳化し、急冷可塑化し、混
練し、製造したスプレッド試料 試料番号5:乳化組成は一定(最終製品の乳化組成と同
じ)として、攪拌機360rpmで30分間乳化して製造した攪
拌乳化エマルション(平均粒子径19.8μm )と、攪拌機
450rpmで60分間乳化して製造した攪拌乳化エマルション
(平均粒子径4.7 μm )を50%ずつの割合で混合し、急
冷可塑化し、混練し、製造したスプレッド試料 試料番号6:平均孔径0.5 μm の親水膜を用いて全水相
の50%を乳化してエマルションを調製し、これと並行し
て、残りの50%の水相を、エマルションの油相に対し添
加し、攪拌機360rpmで攪拌乳化して、混合し、混合エマ
ルションを調製し、急冷可塑化し、混練し、製造したス
プレッド試料 試料番号7:平均孔径3.0 μm の疎水膜を用いたことを
除いて、資料番号6と同一の方法により製造したスプレ
ッド試料 試料番号8:平均孔径0.5 μm の親水膜を用いて全水相
の50%を乳化してエマルションを調製し、これと並行し
て、平均孔径7.0 μm の疎水膜を用いて、残りの50%の
水相を、エマルションの油相に対し乳化して、混合し、
混合エマルションを調製し、急冷可塑化し、混練し、製
造したスプレッド試料 2)試験方法 表面状態 各スプレッド試料について、製造直後、および1夜−25
℃ないし5℃に保存し、のち7日間25℃に静置し、その
表面状態、水相分離状態を観察し、次の基準により評価
した。
らかで水相分離が全く認められない。 B:スプレッド試料の表面状態が滑らかで水相分離が認
められない。 C:スプレッド試料の表面状態が少し荒く、時々水滴が
認められる。 D:スプレッド試料の表面状態が少し荒く、必ず水滴が
認められる。
相の分離が認められる。 官能検査 各スプレッド試料について、1夜5℃に保存したのち、
その食感について男女各20名からなるパネルで官能検
査を行い、次の基準により評価した。
)により粒子径分布を測定し、平均粒子径を算出し
た。
25℃に静置し、カビが発生するまでに要する日数を計測
した。 3)試験結果 この試験の結果は表1に示したとおりである。試料番号
6、7および8の安定性は、試料番号1、2および5の
それよりも顕著に優れていた。また、試料番号6、7お
よび8の食感は、試料番号1、2および5のそれよりも
顕著に優れていた。さらに、試料番号6、7および8の
安定性は、試料番号3および4のそれよりも優れてい
た。また、試料番号6、7および8の食感は、試料番号
3および4のそれよりも優れていた。加えて、試料番号
6、7および8の保存性は、試料番号1、2、3、4お
よび5のそれよりも顕著に優れていた。従って、この発
明の方法により製造された試料番号6、7および8は、
これまでに認められたことのない、格段に優れた製品で
あることが認められた。尚、条件および組成を変更して
試験してもほぼ同様の結果が得られた。
対する膜乳化W/O型エマルションの最適割合の範囲を
求める試験 1)試料の調製 各種の親水膜および攪拌機を使用し、表2に記載した乳
化条件および組成により、連続的に還流する油相に全水
相の20〜95%を膜乳化するとともに、これと並行して残
りの水相を添加し、攪拌機360rpmで攪拌乳化して、混合
し、5種類の乳化試料を調製し、各乳化試料を急冷可塑
化混練装置(パイロットコンビネ−タ−。西ドイツ、シ
ュレ−ダ−社製)を用いて5℃に急冷可塑化し、混練
し、資料番号9〜13の5種類のスプレッド試料を調製
した。 2)試験方法 各スプレッド試料について、その安定性に関しては、1
夜5℃に保存し、のち7日間25℃に静置し、その表面状
態、水相分離状態を、試験例1と同一の方法により試験
した。さらに、食感および保存性についても試験例1と
同一の方法により試験した。 3)試験結果 この試験の結果は表2に示したとおりである。試料番号
10、11および12の安定性および食感は、試料番号9およ
び13のそれよりも優れており、また、試料番号10、11お
よび12の保存性は、試料番号9および13のそれよりも顕
著に優れていた。この結果は混合W/O型エマルション
(膜乳化W/O型エマルションと膜乳化以外の乳化方法
により得られたW/O型エマルションとを混合したW/
O型エマルション)に対する望ましい膜乳化W/O型エ
マルションの割合(全水相に対する膜乳化W/O型エマ
ルションの水相の占める割合)が少なくとも30%の割合
であり、特に30〜90%の割合であることを示している。
割合の範囲を求める試験 1)試料の調製 各種の親水膜および攪拌機を使用し、表3に記載した乳
化条件および組成により、試験例2と同一の方法によ
り、4種類の乳化試料を調製し、各乳化試料を急冷可塑
化混練装置(パイロットコンビネ−タ−。西ドイツ・シ
ュレ−ダ−社製)を用いて5℃に急冷可塑化し、混練
し、試料番号14〜17の4種類のスプレッド試料を調
製した。 2)試験方法 安定性、および食感について試験例2と同一の方法によ
り試験した。 3)試験結果 この試験の結果は表3に示したとおりである。試料番号
14、15および16の安定性は、試料番号17のそれよりも優
れており、この結果は最終製品に対する望ましい油相の
割合が20%以上であることを示している。尚、最終製品
に対する油相の割合が50%以上の場合は、従来知られて
いる方法によっても安定で食感の優れたスプレッドが得
られることが知られている。
最適割合の範囲を求める試験 1)試料の調製 各種の親水膜および攪拌機を使用し、表4に記載した乳
化方法、条件および組成により、試験例2と同一の方法
により、11種類の乳化試料を調製し、各乳化試料を急冷
可塑化混練装置(パイロットコンビネ−タ−。西ドイツ
・シュレ−ダ−社製)を用いて5℃に急冷可塑化し、混
練し、試料番号18〜28の11種類のスプレッド試料を
調製した。 2)試験方法 安定性、および食感について試験例2と同一の方法によ
り試験した。 3)試験結果 この試験の結果は表4に示したとおりである。試料番号
18および、試料番号18〜28よりも油相の割合の低い表3
の試料番号15および16の安定性および食感の試験結果
は、水相に安定剤・ゲル化剤を添加しなくとも(すなわ
ち水相中の安定剤・ゲル化剤の濃度が0%であっても)
安定で食感の優れたスプレッドが得られることを示して
いる。
び食感の試験結果は、安定剤・ゲル化剤の種類に影響を
うけないということを示している。これより、水相中の
望ましい安定剤・ゲル化剤の割合を求める試験にはカゼ
イン、キサンタンガムを用いた。試料番号24〜26の食感
は、試料番号27〜28のそれよりも優れており、この結果
は水相中の望ましい安定剤・ゲル化剤の割合が15%以下
であることを示している。尚、試料番号25および試料番
号28はカゼインおよびキサンタンガムの比率を同一とし
て添加し試験した。尚、条件を変更してこの発明の方法
により調製した試料についても、ほぼ上記と同様な結果
が得られた。
製造されるエマルションの各水相中の安定剤・ゲル化剤
の有無による影響を求める試験 1)試料の調製 表5および以下に記載した乳化方法、条件および組成に
より12種類の乳化試料を調製し、各乳化試料を急冷可塑
化混練装置(パイロットコンビネ−タ−。西ドイツ、シ
ュレ−ダ−社製)を用いて5℃に急冷可塑化し、混練
し、試料番号29〜40の12種類のスプレッド試料を調
製した。なお、各水相中に安定剤・ゲル化剤を含む場合
には、ゼラチン3%およびキサンタンガム1%を含む。
終製品の油相と水相の比率と同じ)として、全水相の50
%の安定剤・ゲル化剤を含まない水相1を全油相の50%
の油相に添加し、攪拌機360rpmで30分間乳化して製造し
た攪拌乳化エマルション(平均粒子径19.7μm )と、別
途残りの50%の安定剤・ゲル化剤を含まない水相2を残
りの50%の油相に添加し、攪拌機450rpmで60分間乳化し
て製造した攪拌乳化エマルション(平均粒子径4.6 μm
)を混合し、急冷可塑化し、混練し、製造したスプレ
ッド試料 試料番号30:水相1,2がともに安定剤・ゲル化剤を含
むことを除き、試料番号29と同一の方法により製造し
たスプレッド試料。
含むことを除き、試料番号29と同一の方法により製造
したスプレッド試料。 試料番号32:水相1が安定剤・ゲル化剤を含むことを除
き、試料番号29と同一の方法により製造したスプレッ
ド試料。 試料番号33:安定剤・ゲル化剤を含む水相1(20重量
部)を油相(40重量部)に添加し、攪拌機360rpmで30分
間乳化して製造した攪拌乳化エマルション(平均粒子径
19.7μm )に対して、安定剤・ゲル化剤を含まない水相
2(40重量部)を添加し、攪拌機450rpmで60分間乳化し
て製造した攪拌乳化エマルション(平均粒子径4.6 μm
)を混合し、急冷可塑化し、混練し、製造したスプレ
ッド試料 試料番号34:水相1が安定剤・ゲル化剤を含まず、水相
2が安定剤・ゲル化剤を含むことを除き、試料番号33
と同一の方法により製造したスプレッド試料。
用いて全水相の50%の安定剤・ゲル化剤を含まない水相
1を乳化してエマルションを調製し、これと並行して、
残りの50%の安定剤・ゲル化剤を含まない水相2を、エ
マルションの油相に対し添加し、攪拌機360rpmで攪拌乳
化して、混合し、混合エマルションを調製し、急冷可塑
化し、混練し、製造したスプレッド試料 試料番号36:水相1,2が安定剤・ゲル化剤を含むこと
を除き、試料番号35と同一の方法により製造したスプ
レッド試料 試料番号37:水相2が安定剤・ゲル化剤を含むことを除
き、試料番号35と同一の方法により製造したスプレッ
ド試料 試料番号38:水相1が安定剤・ゲル化剤を含むことを除
き、試料番号35と同一の方法により製造したスプレッ
ド試料 試料番号39:安定剤・ゲル化剤を含む水相1(20重量
部)を油相(40重量部)に添加し、攪拌機360rpmで30分
間乳化して製造した攪拌乳化エマルション(平均粒子径
19.7μm )を調製し、これと並行して、平均孔径15.0μ
m の親水膜を用いて安定剤・ゲル化剤を含まない水相2
(40重量部)を、エマルションの油相に対して、乳化し
て、混合し、混合エマルションを調製し、急冷可塑化
し、混練し、製造したスプレッド試料 試料番号40:水相1が安定剤・ゲル化剤を含まず、水相
2が安定剤・ゲル化剤を含むことを除き、試料番号39
と同一の方法により製造したスプレッド試料 2)試験方法 安定性および、食感について試験例2と同一の方法によ
り試験した。 3)試験結果 この試験の結果は表5に示したとおりである。試料番号
35〜40の安定性および食感は、試料番号29〜34のそれよ
りも優れており、膜乳化法と他の乳化法との組み合わせ
が優れていることを改めて示している。
び食感の試験結果は、膜乳化法と他の乳化法との組み合
わせ(異なる二つの乳化方法)により製造されるエマル
ションの水相中の安定剤・ゲル化剤の有無により、安定
性および食感は大きな影響をうけないということを示し
ている。つまり、試験例4の試験結果においても述べた
ように、水相に安定剤・ゲル化剤を添加しなくとも(す
なわち水相中の安定剤・ゲル化剤の濃度が0%であって
も)安定で食感の優れたスプレッドが得られること、お
よび膜乳化法と他の乳化法との組み合わせ(異なる二つ
の乳化方法)により製造される二種類のエマルションの
両方の水相中に、または一方の水相中にのみ、安定剤・
ゲル化剤を添加したとしても安定で食感の優れたスプレ
ッドが得られることを示している。尚、条件を変更して
この発明の方法により調製した試料についても、ほぼ上
記と同様な結果が得られた。
つ具体的に説明するが、この発明の方法は以下の実施例
に限定されるものではない。
各1.5kg を混合し、この混合物に2.0%の割合でポリグリ
セリン縮合リシノレイン酸エステル(坂本薬品工業社
製)を添加し、均一に混合し、油相を調製した。一方、
水9.0kg に食塩およびキサンタンガムをそれぞれ1.6%お
よび0.2%の割合で添加して溶解し、水相1を調製した。
また、水3.0kg に食塩、ゼラチンおよびグア−ガムをそ
れぞれ1.6%、3.0%および1.0%の割合で添加して溶解し、
水相2を調製した。図1に例示した工程により、圧力容
器(6)に貯蔵された水相1をパイプライン(10)を
経由して孔径7.8 μmの親水膜(伊勢化学工業社製)を
装着した多孔膜モジュ−ル(5)に供給し、ここで油相
に圧入し、乳化し、この膜乳化物をパイプライン(1
1)を経由して循環槽(2)に戻した。これと同時に並
行して、圧力容器(6´)に貯蔵された水相2をパイプ
ライン(10´)を経由して循環槽(2)内へ供給し、
ここで油相に添加し、攪拌機(1)により攪拌乳化し、
上記の膜乳化物とも混合した。そして、これらの混合乳
化物を再び多孔膜による乳化の工程に送り、循環槽
(2)に戻して攪拌機により乳化を行なうという循環
を、全ての水相が油相に乳化されるまで行い、混合W/
O型エマルション約14.8kgを得た。次に、このエマルシ
ョンを85℃で10分加熱殺菌し、急冷可塑化混練装置(パ
イロットコンビネ−タ−。西ドイツ・シュレ−ダ−社
製)を用いて20℃に急冷可塑化し、混練し、約14.5kgの
スプレッドを得た。
より試験した結果、極めて安定で水相分離が無く、口あ
たりが極めて滑らかであり、口どけが極めて良好であっ
た。 実施例2 市販の大豆油およびコ−ン油(いずれも太陽油脂社製)
各2.0kg を混合し、この混合物に0.5%の割合でショ糖脂
肪酸エステル(第一工業製薬社製)および1.5%の割合で
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(坂本薬品
工業社製)をそれぞれ添加し、均一に混合し、油相を調
製した。一方、水5.0kg に食塩およびキサンタンガムを
それぞれ1.5%および0.1%の割合で添加して溶解し、水相
1を調製した。また、水5.0kg に食塩1.5%、カゼインナ
トリウム3.0%の割合で添加して溶解し、水相2を調製し
た。図2に例示した工程により、圧力容器(6)に貯蔵
された水相1をパイプライン(10)を経由して孔径2.
2 μmの親水膜(伊勢化学工業社製)を装着した多孔膜
モジュ−ル(5)に送り、ここで油相に圧入し、乳化
し、膜乳化物を調製した。次いで、この膜乳化物をパイ
プライン(11)を経由して孔径15.0μm の疎水膜(伊
勢化学工業社製)を装着した多孔膜モジュ−ル(5´)
に送り、ここで圧力容器(6´)に貯蔵された水相2を
膜乳化物の油相に圧入し、乳化し、この混合乳化物をパ
イプライン(11´)を経由して再び循環槽1に戻し
た。そしてこの混合乳化物を再び二種類の多孔膜による
乳化の工程に送り、循環槽(2)に戻すという循環を、
全ての水相が油相に乳化されるまで行い、混合W/O型
エマルション約13.8kgを得た。次に、このエマルション
を85℃で10分加熱殺菌し、急冷可塑化混練装置(パイロ
ットコンビネ−タ−。西ドイツ・シュレ−ダ−社製)を
用いて20℃に急冷可塑化し、混練し、約13.5kgのスプレ
ッドを得た。
より試験した結果、極めて安定で水相分離が無く、口あ
たりが極めて滑らかであり、口どけが極めて良好であっ
た。 実施例3 市販の大豆油およびコ−ン油(いずれも太陽油脂社製)
各2.0kg を混合し、この混合物に、0.5%の割合でショ糖
脂肪酸エステル(第一工業製薬社製)、1.5%の割合でポ
リグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(坂本薬品工
業社製)を添加し、均一に混合し、油相を調製した。一
方、水6.0kg に食塩を1.6%の割合で添加溶解し、水相を
調製した。圧力容器に貯蔵した水相のうちの一部である
1.8kg を孔径0.5 μmの親水膜(伊勢化学工業社製)を
通して油相に圧入し、乳化しながら循環槽を介して環流
させた。これと同時に並行して、同じ圧力容器に貯蔵し
た残りの水相4.2kg を循環槽内で油相に添加し、攪拌機
により攪拌乳化し、上記の膜乳化物とも混合した。これ
らの混合乳化物を再び多孔膜による乳化の工程に送り、
循環槽に戻して攪拌機による乳化を行なうという循環
を、全ての水相が油相に乳化されるまで行い、混合W/
O型エマルション約9.8kg を得た。次に、このエマルシ
ョンを85℃で10分加熱殺菌し、急冷可塑化混練装置(パ
イロットコンビネ−タ−。西ドイツ・シュレ−ダ−社
製)を用いて20℃に急冷可塑化し、混練し、約9.5kg の
スプレッドを得た。
より試験した結果、極めて安定で水相分離が無く、口あ
たりが極めて滑らかであり、口どけが極めて良好であっ
た。 実施例4 市販の大豆油(太陽油脂社製)4.0kg に2.0%の割合でポ
リグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(坂本薬品工
業社製)を添加し、均一に混合し、油相を調製した。一
方、水3.0kg に食塩、ゼラチンおよびキサンタンガムを
それぞれ1.6%、3.0%および1.0%の割合で添加して溶解
し、水相1を調製した。また、水3.0kg に食塩およびキ
サンタンガムをそれぞれ1.6%および0.2%の割合で添加し
て溶解し、水相2を調製した。水相1を攪拌槽内で油相
に対し添加し、攪拌機により攪拌乳化し、攪拌乳化物を
調製した。攪拌乳化終了後、攪拌乳化物の油相に対し
て、孔径3.0 μmの親水膜(伊勢化学工業社製)を装着
した多孔膜モジュ−ルにより水相2を圧入し、乳化し、
混合して、混合乳化W/O型エマルション約9.7kg を得
た。次に、このエマルションを85℃で10分加熱殺菌し、
急冷可塑化混練装置(パイロットコンビネ−タ−。西ド
イツ・シュレ−ダ−社製)を用いて20℃に急冷可塑化
し、混練し、約9.4kg のスプレッドを得た。
より試験した結果、極めて安定で水相分離が無く、口あ
たりが極めて滑らかであり、口どけが極めて良好であっ
た。 実施例5 市販のコ−ン油(太陽油脂社製)7.2kg に、0.5%の割合
でショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製)、1.5%の
割合でポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(坂
本薬品工業社製)を添加し、均一に混合し、油相1を調
製した。また、市販のパ−ム油(太陽油脂社製)0.8kg
に2.0%の割合でポリグリセリン縮合リシノレイン酸エス
テル(坂本薬品工業社製)を添加し、均一に混合し、油
相2を調製した。一方、水10.8kgに食塩およびキサンタ
ンガムをそれぞれ1.3%および0.2%の割合で添加して溶解
し、水相1を調製した。また、水1.2kg に食塩、ゼラチ
ンおよびグア−ガムをそれぞれ1.6%、3.0%および1.0%の
割合で添加して溶解し、水相2を調製した。油相1に対
して、孔径3.0 μmの疎水膜(伊勢化学工業社製)を装
着した多孔膜モジュ−ルにより水相1を圧入し、乳化
し、膜乳化物を調製した。別途、水相2を攪拌槽内で油
相2に対し添加し、攪拌機により攪拌乳化し、攪拌乳化
物を調製した。それぞれの乳化の終了後、膜乳化物と攪
拌乳化物を混合して、混合W/O型エマルション約19.7
kgを得た。次に、このエマルションを85℃で10分加熱殺
菌し、急冷可塑化混練装置(パイロットコンビネ−タ
−。西ドイツ・シュレ−ダ−社製)を用いて20℃に急冷
可塑化し、混練し、約19.4kgのスプレッドを得た。
より試験した結果、極めて安定で水相分離が無く、口あ
たりが極めて滑らかであり、口どけが極めて良好であっ
た。
よって、以下の効果が奏される。 (1)低脂肪領域(最終製品に対する油相の割合が20〜
50%(重量))のスプレッドにおいて、製品の販売流通
および保存条件等を考慮した場合に、従来の方法および
先願発明の方法では認められない程極めて安定性および
保存性の向上したスプレッドが得られる。 (2)風味のより一層向上したスプレッドが得られる。 (3)この発明の方法においては、安定剤、ゲル化剤等
の粘性物質および多孔膜に吸着しやすい汚染性の物質の
多孔膜に対する影響を、水相を油相に直接添加するかま
たは微細孔径の比較的大きな多孔膜を微細孔径の小さな
多孔膜に組み合わせることにより排除し、膜乳化時間お
よび膜の洗浄再生時間を先願発明の1/2 〜1/3 に短縮で
きることから、生産性を向上させることができる。
である。
図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 微細孔径を有する多孔膜を通して圧入し
た水相と、これとは異なる粒子径の水相とを油相中に有
してなる混合油中水型エマルションを調製し、この混合
油中水型エマルションを急冷可塑化することを特徴とす
るスプレッドの製造法。 - 【請求項2】 微細孔径を有する多孔膜を通して水相を
油相に圧入して調製した油中水型エマルションの油相中
に水相を添加し、これらを乳化して混合油中水型エマル
ションを調製する請求項1のスプレッドの製造法。 - 【請求項3】 油相に水相を添加し、これらを乳化して
調製した油中水型エマルションの油相中に、微細孔径を
有する多孔膜を通して水相を圧入して混合油中水型エマ
ルションを調製する請求項1のスプレッドの製造法。 - 【請求項4】 微細孔径を有する多孔膜を通して水相を
油相に圧入して調製した油中水型エマルションの油相中
に、別の微細孔径を有する多孔膜を通して水相を圧入し
て混合油中水型エマルションを調製する請求項1のスプ
レッドの製造法。 - 【請求項5】 微細孔径を有する多孔膜を通して水相を
油相に圧入して調製した油中水型エマルションと、別途
調製した油中水型エマルションとを混合して混合油中水
型エマルションを調製する請求項1のスプレッドの製造
法。 - 【請求項6】 連続的に還流する油相に、水相を添加し
て乳化するとともに、微細孔径を有する多孔膜を通して
水相を圧入して混合油中水型エマルションを調製する請
求項1のスプレッドの製造法。 - 【請求項7】 油相に添加した水相を、攪拌機により攪
拌乳化する請求項2、3、5および6のスプレッドの製
造法。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの方法により製
造してなるスプレッド。
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