JPH0528466U - グリズリースクリーン用バー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】角鋼或いは平鋼の上部長手方向に片面に肉盛溶
接部を有する平板を、肉盛溶接部が次の肉盛溶接部を有
する平板と密着するように連続して配置したことにあ
る。 【効果】優れた耐摩耗性を有しており、使用寿命の延長
を図ることができ、従って、頻繁に取り替える必要もな
く、操業稼働率を向上させることができ、さらに、グリ
ズリースクリーン用バーの折損もないものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はグリズリースクリーン用バーに関し、さらに詳しくは、製鉄所におい て使用されるグリズリースクリーンのグリズリースクリーン用バーに関するもの である。

【０００２】

【従来技術】

一般に、グリズリースクリーンは、高温の大きな塊が自由落下する途中におい て、破砕用として設置されている設備であるが、大きな塊の落下の衝撃によりグ リズリースクリーン用バーの上側から摩耗することによって、グリズリースクリ ーン用バーが徐々に薄くなり、遂には折損することによなる。

【０００３】 従って、従来においてはこのグリズリースクリーンに使用するグリズリースク リーン用バーの材料として、耐摩耗性に優れた鋼材を使用したり、または、直接 に高温の大きな塊と衝突するグリズリースクリーン用バーの角鋼１０の上側に耐 摩耗性材料の硬化肉盛部１１を設けることにより（図５参照）対処していたので ある。

【０００４】 しかし、この図５に示す構造のグリズリースクリーン用バーにおいては、上面 だけの肉盛溶接部１１では１層目の溶接金属に延性がなく、収縮時には肉盛溶接 部の１層目と２層目が剥離してしまうために、多層盛を行うことができず、従っ て、肉盛厚さ分だけの耐摩耗性しか保たなかった。

【０００５】 しかし、従来のこのような対策をグリズリースクリーン用バーに施しても、摩 耗の進行を完全に防止することができず、また、肉盛の厚さにも限界があり、従 って、摩耗による折損の前にグリズリースクリーン用バーを頻繁に取り替える必 要があり、生産性に大きな影響を与えていたのである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記に説明したような、従来におけるグリズリースクリーン用バーの 問題点に鑑み、本考案者が鋭意研究を行った結果、耐摩耗性に優れ、かつ、折損 もないグリズリースクリーン用バーを開発したのである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るグリズリースクリーン用バーの特徴とするところは、角鋼或いは 平鋼の上部長手方向に片面または両面に肉盛溶接部を有する平板を、肉盛溶接部 が次の肉盛溶接部を有する平板と密着するように連続して配置したことにある。

【０００８】 本考案に係るグリズリースクリーン用バーについて、以下具体的に説明する。

【０００９】 本考案に係るグリズリースクリーン用バーを、図面に示す例により説明する。 図１はグリズリースクリーン用バーＧを、高熱の大きな塊の落下方向に間隔を おいて並列に設置した状態を示す斜視図である。 図２は本考案に係るグリズリースクリーン用バーの図１の丸印で囲んだ部分の 拡大斜視図である。 図３は肉盛された平板の斜視図である。 図４は本考案に係るグリズリースクリーン用バーの使用例を示す斜視図である 。

【００１０】 本考案に係るグリズリースクリーン用バー１は、図２に示すように角鋼または 平鋼（以下の説明は角鋼として説明する。）２を跨ぐように「コ」の字型の片面 に肉盛溶接部４を有する平板３の肉盛溶接部４が、次の肉盛溶接部４を有する平 板３と密着するように連続して、角鋼２の上部長手方向に多数並べた構造である 。

【００１１】 従って、本考案に係るグリズリースクリーン用バーは、肉盛溶接部を多層盛し なくても、多数並べたの肉盛溶接部を有する平板の肉盛面積部の面積分で充分に 耐摩耗性の効果を得ることができる。

【００１２】 また、平板３は高温の大きな塊よりも薄い寸法とすることにより、平板が選択 的に摩耗することがなく、肉盛溶接部が摩耗しても、肉盛溶接部を有する平板全 体を取り替える必要がない。

【００１３】 次に、本考案に係るグリズリースクリーン用バーを使用したグリズリースクリ ーンを、合金鉄、鋳銑機トツプ部に実施した例を説明する。 即ち、長さ１１４０ｍｍのグリズリースクリーン用バー８本を必要とする場所 に、厚さ１９ｍｍ、幅３８ｍｍの角鋼２を並べておき、この角鋼２の長手方向に 、高Ｃｒ系の溶接材料により６ｍｍの厚さに肉盛溶接部４を有する平板３（「コ 」の字型，１２０×１２０×３２ｔ）を３０枚を、肉盛溶接部と次の肉盛溶接部 を有する平板とを密着するように設置した（図４参照）。

【００１４】 この構造のグリズリースクリーンを実際に取り付けたところ、６ケ月経過した 後においても、若干の摩耗は認められはしたが、破砕能力に対する悪影響はなく 、良好な結果が得られている。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係るグリズリースクリーン用バーは上記の構成 であるから、優れた耐摩耗性を有しており、使用寿命の延長を図ることができ、 従って、頻繁に取り替える必要もなく、操業稼働率を向上させることができ、さ らに、グリズリースクリーン用バー折損による設備の不良による休止もないとい う優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】グリズリースクリーン用バーＧを、高熱の大き
な塊の落下方向に間隔をおいて並列に設置した状態を示
す斜視図である。

【図２】本考案に係るグリズリースクリーン用バーの図
１の丸印で囲んだ部分の拡大斜視図である。

【図３】肉盛された平板の斜視図である。

【図４】本考案に係るグリズリースクリーン用バーの使
用例を示す斜視図である。

【図５】従来のグリズリースクリーン用バーの斜視図で
ある。

【符号の説明】

１・・・グリズリースクリーン用バー ２，１０・・・角鋼、平鋼 ３・・・平板 ４，１１・・・肉盛溶接部 Ｇ・・・グリズリースクリーン

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【手続補正書】

【提出日】平成４年９月１６日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図２

【補正方法】変更

【補正内容】

【図２】

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図３

【補正方法】変更

【補正内容】

【図３】

【手続補正４】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図４

【補正方法】変更

【補正内容】

【図４】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】角鋼或いは平鋼の上部長手方向に片面に肉
   盛溶接部を有する平板を、肉盛溶接部が次の肉盛溶接部
   を有する平板と密着するように連続して配置したことを
   特徴とするグリズリースクリーン。