JP2002013876A - シンターケーキ支持スタンド、その製造方法及び補修方法 - Google Patents
シンターケーキ支持スタンド、その製造方法及び補修方法Info
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Abstract
ーケーキ支持スタンドの取り替え周期を延ばし、スタン
ドの製作コストを低減し、劣化していない下部台座部の
流用を可能とする。 【解決手段】 下方吸引式焼結機の焼結パレット上に配
置するシンターケーキ支持スタンドを、個別に製作され
た上部ブレード部1と下部台座部3とを接合して一体と
することにより製造する。上部ブレード部1の稜線部6
及び/又は側面部7には、常温ビッカース硬さHvが2
50以上、600℃におけるビッカース硬さHvが20
0以上の肉盛溶接を施すことが好ましい。補修の際は、
上部ブレード部1を下部台座部3から切断し、上部ブレ
ード部1だけを交換する。
Description
銑工程に供する焼結鉱を製造するシンターケーキ支持焼
結方法に用いるシンターケーキ支持スタンドと、その製
造方法及び補修方法に関する。
自重で圧縮されることによる通気性の悪化を防止し、生
産性を向上させる方法としては、特開平1−11335
3号公報に示されるように焼結パレットの内壁に凸状支
持体を付設する方法、また、特開平2−293586号
公報に示されるようにパレットの進行方向と平行に断面
が台形で高さが200〜400mmの板状支持部材、所
謂スタンドを原料充填層に埋設するように垂設する方法
が開示されている。また、特開平2−293586号公
報に示されるシンターケーキ支持スタンドにおいて、形
状及び配置方法を改良し、通気性と排鉱性を更に改善す
る方法については特開平7−17604号公報に開示さ
れている。
方法及び寿命延長方法については、特開平9−4109
8号公報に、当該スタンドの使用条件から適切な材料と
しての特殊鋳鋼が記載されており、該特殊鋳鋼材料等の
一体鋳造部品として製作されている。
結原料層を焼結する工程で、焼結層内に配設されるシン
ターケーキ支持スタンドの劣化形態は、繰り返し受ける
加熱と空冷という熱サイクルより熱歪が生成され、該熱
歪による割れの発生と進行があると同時に、焼結原料の
焼成及び払い出しを行うため高温の酸化・硫化雰囲気で
焼結鉱と擦れ合うことによる腐食と摩耗がある。
層の通気性改善の効果が無くなる程に著しく減肉した場
合、あるいは、該スタンドが2分割される程に割れが進
行した場合は、寿命と考えて新品スタンドとの取り替え
を行う必要がある。しかし、該スタンドの寿命は、焼結
機の生産性の観点や取り替えの手間等を考慮すると、数
年以上の耐用性があることが望まれる。また、寿命とな
ったスタンドを取り替えるためには、該スタンドだけで
なく、パレット両端から該スタンドの間に組み込まれて
いるグレートバーの取り外し取り付け作業が必要とな
り、多大の労力を要する。よって、スタンドの長寿命化
は、単に取り替え用の新品スタンドの製作費用だけでな
く、取り替え労務費の低減や、取り替え工事のための焼
結機休止の期間の短縮という利点がある。
ンドの長寿命化について、特開平9−41098号公報
に記載されるスタンド用特殊鋳鋼による効果以上に取り
替え周期を延ばし、また同時に、スタンドの製作コスト
を低減し、更には劣化していない下部台座部を流用して
スタンドを再生補修することを可能とするシンターケー
キ支持スタンドとその製造方法及び補修方法を提供する
ことを目的とする。
の本発明の要旨は、次の通りである。
に配置するシンターケーキ支持スタンドであって、個別
に製作された上部ブレード部と下部台座部が接合され一
体となっていることを特徴とするシンターケーキ支持ス
タンド。
側面部に、常温ビッカース硬さHvが250以上の肉盛
溶接が施されていることを特徴とする前記(1)のシン
ターケーキ支持スタンド。
ッカース硬さHvが200以上であることを特徴とする
前記(2)のシンターケーキ支持スタンド。
に配置するシンターケーキ支持スタンドを製造する際
に、当該スタンドの上部ブレード部と下部台座部を個別
に製作し、その後に前記上部ブレード部と前記下部台座
部を接合することを特徴とするシンターケーキ支持スタ
ンドの製造方法。
て、又は圧延材料を圧延まま若しくは加工して、それぞ
れ所定の形状の上部ブレード部と下部台座部を個別に製
作することを特徴とする前記(4)のシンターケーキ支
持スタンドの製造方法。
又は側面部に、常温ビッカース硬さHvが200以上の
溶接材料を溶接肉盛することを特徴とする前記(4)又
は(5)のシンターケーキ支持スタンドの製造方法。
上且つ600℃におけるビッカース硬さHvが200以
上の溶接材料を溶接肉盛することを特徴とする前記
(4)又は(5)のシンターケーキ支持スタンドの製造
方法。
に配置するシンターケーキ支持スタンドを補修する際
に、上部ブレード部を下部台座部から切断し、残された
該下部台座部と、前記(4)〜(7)の何れかの方法に
よって事前に製作された上部ブレード部を接合すること
を特徴とするシンターケーキ支持スタンドの補修方法。
に配置するシンターケーキ支持スタンドの新品の状態を
示す図である。シンターケーキ支持スタンドは上部ブレ
ード部1と下部台座部3で構成されている。使用するに
つれて上部ブレード部1の上部に摩耗や亀裂が進行し、
使用限界に達した支持スタンドの立体図が図7である。
上部ブレード部1については、図7に示すように摩耗減
肉及び割れ2が発生し進行するが、下部台座部3及び上
部ブレード部1の下部については、図7に示すように摩
耗減肉や割れの発生は殆どないことが観察されている。
図8は図7の使用限界に達した支持スタンドの側面図で
あって、点線で示される形状が新品の上部ブレード部1
であり、実線のように摩耗減肉される。特公平7−81
786号公報によれば、新品時の上部ブレード部1の高
さaは200〜400mmとされているが、実際にaが200mm以
下となる程に摩耗が進行すると、スタンド設置の目的で
ある通気性改善による生産性向上の効果が低下し、使用
限界に達したと判断される。また、一点鎖線より下の上
部ブレード部の下部4については、摩耗や亀裂の発生・
進展は見られず、その高さcはおよそ10〜50mmである。
化形態に注目し、図2に示すように、上部ブレード部1
と下部台座部3を予め個別に製作しておき、これらを溶
接、熱圧着、接着剤による接着、ボルト接合、リベット
接合等により接合することにより支持スタンドを製造す
る。溶接による接合の実施例を図3に示す。同図(a)
に示すように、上部ブレード部1の接合側側端部に角度
40°のK型開先加工を施し、溶接材料としては、例えば
耐熱あるいは耐摩耗性又は耐熱、耐摩耗性等を考慮して
13クロムステンレス鋼複合ワイヤーを用い、溶接歪みに
留意しながら同図(b)に示すように下部台座部3と突
き合わせ溶接を行う。
下部台座部3は鋳鋼により一体製作されるが、本製造方
法によれば、上部ブレード部1と下部台座部3はそれぞ
れの必要特性に合わせ、個別に材料や加工方法を選定で
きる。例えば、上部ブレード部1については、SUS420系
13クロムステンレス鋼の圧延材を、プラズマ切断機によ
り切断加工した形状材を用い、下部台座部3について
は、従来通り鋳造品を用いることができる。
品より緻密で欠陥の少ない組織の圧延材を用いることが
できるため、耐摩耗性や耐亀裂進展性を飛躍的に向上す
ることが可能となる。
部台座部の何れも鋳造品又は圧延材を用いてもよく、
又、上部ブレード部を鋳造品とし、下部台座部を圧延材
としても良い。
部ブレード部1の減肉摩耗及び割れ2が主であるが、こ
れらは上部ブレード部1の稜線部分から発生し、上部ブ
レード部1の高さの減少と同時に厚みの減少も生じてい
る。よって支持ブレードの長寿命化を狙い、図4(a)
に示すように、上部ブレード部1の稜線部6に耐摩耗性
或いは耐熱性と言った特性を有する溶接材料を肉盛溶接
する。
8号公報記載の特殊鋳鋼を含めスタンド本体の材料とし
て広く用いられる約0.3質量%Cで且つ約13質量%Cr鋳
鋼の常温のビッカース硬さHvが約200であり、高温
600℃のHvは約150以下であることを考慮し、こ
れより耐摩耗性を向上させる観点から、常温ビッカース
硬さHv250、或いは600℃でのビッカース硬さH
vで200以上であることが好ましい。
Hvが約930で且つ600℃での硬さHvが約560である30クロ
ム鋳鉄系溶接棒により、肉盛厚さ約3mmの溶接を施し
た。また、耐熱性を重視する場合には、常温硬さHvが約
250で600℃での硬さHvが約210であるオーステナイト系
ステンレス鋼溶接棒を用いて、肉盛厚さ約3mmの溶接を
施した。また、図4(b)に示すように、肉盛溶接の施
工範囲を広げ、上部ブレード部1の稜線部6だけではな
く、劣化の激しい上部ブレード部1の両側の側面部7に
も、上記の耐摩耗性或いは耐熱性を有する肉盛溶接を施
した。
ドについては、上部ブレード部1を全てプラズマ切断機
により切断・削除し、下部台座部3を再使用し、上部ブ
レード部1のみ実施例1と同じ圧延材で製作し、実施例
1の方法で該支持スタンドを溶接し、再生補修した。本
補修方法を用いれば、下部台座部3を少なくとも数回以
上流用することが可能であり、スタンドの製作コストを
低減することができる。
ては、下部台座部3との接合性をより強固なものとする
ため、例えば、図5のように、摩耗劣化の進行していな
い上部ブレード部1の下部について、同図(a)のよう
に両端部を残す、同図(b)のように中央部を残す、同
図(c)のように中央部をT型に残すこともできる。こ
の場合は、接合する上部ブレード部1の方も、その下部
の形状を下部台座部3側の形状に合わせると共に、溶接
のための開先加工も、上部ブレード部1側と下部台座部
3側の残存ブレード部の双方について施し、突き合わせ
溶接によって接合した。
み合わせたスタンドの長寿命化と製作コスト低減の実施
例について述べる。即ち、使用限界に達したスタンドに
ついて図5(a)の方法で上部ブレード部1の下部の両
端部を残し切断削除し、下部台座部3を流用し、実施例
1の方法で、新品上部ブレード部1を図1のように下部
台座部3と接合できる形状で製作し、実施例2の方法
で、ブレードの稜線部6と両側の側面部7について耐摩
耗性或いは耐熱性を有する溶接材料を肉盛溶接した後、
下部台座部3と突き合わせ溶接で接合した。
持スタンドの耐用度を50%以上延ばすことが可能とな
り、製作費も削減できる。また、使用限界に達した時に
は下部台座部を流用して数回に渡って繰り返し再生補修
が可能であり、多大な経済的効果をもたらすものであ
る。
す側面図である。
す側面図である。
する断面図である。
接を説明する側面図である。
示す図である。
の立体図である。
の側面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 下方吸引式焼結機の焼結パレット上に配
置するシンターケーキ支持スタンドであって、個別に製
作された上部ブレード部と下部台座部が接合され一体と
なっていることを特徴とするシンターケーキ支持スタン
ド。 - 【請求項2】 上部ブレード部の稜線部及び/又は側面
部に、常温ビッカース硬さHvが250以上の肉盛溶接
が施されていることを特徴とする請求項1記載のシンタ
ーケーキ支持スタンド。 - 【請求項3】 前記肉盛溶接の600℃におけるビッカ
ース硬さHvが200以上であることを特徴とする請求
項2記載のシンターケーキ支持スタンド。 - 【請求項4】 下方吸引式焼結機の焼結パレット上に配
置するシンターケーキ支持スタンドを製造する際に、当
該スタンドの上部ブレード部と下部台座部を個別に製作
し、その後に前記上部ブレード部と前記下部台座部を接
合することを特徴とするシンターケーキ支持スタンドの
製造方法。 - 【請求項5】 鋳造材料を鋳造まま若しくは加工して、
又は圧延材料を圧延まま若しくは加工して、それぞれ所
定の形状の上部ブレード部と下部台座部を個別に製作す
ることを特徴とする請求項4記載のシンターケーキ支持
スタンドの製造方法。 - 【請求項6】 当該上部ブレード部の稜線部及び/又は
側面部に、常温ビッカース硬さHvが200以上の溶接
材料を溶接肉盛することを特徴とする請求項4又は5記
載のシンターケーキ支持スタンドの製造方法。 - 【請求項7】 常温ビッカース硬さHvが250以上且
つ600℃におけるビッカース硬さHvが200以上の
溶接材料を溶接肉盛することを特徴とする請求項4又は
5記載のシンターケーキ支持スタンドの製造方法。 - 【請求項8】 下方吸引式焼結機の焼結パレット上に配
置するシンターケーキ支持スタンドを補修する際に、上
部ブレード部を下部台座部から切断し、残された該下部
台座部と、請求項4〜7の何れか1項に記載の方法によ
って事前に製作された上部ブレード部を接合することを
特徴とするシンターケーキ支持スタンドの補修方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000196199A JP2002013876A (ja) | 2000-06-29 | 2000-06-29 | シンターケーキ支持スタンド、その製造方法及び補修方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=18694744
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2002013876A (ja) |
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-
2000
- 2000-06-29 JP JP2000196199A patent/JP2002013876A/ja active Pending
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