JPH052300B2 - - Google Patents

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JPH052300B2
JPH052300B2 JP1045066A JP4506689A JPH052300B2 JP H052300 B2 JPH052300 B2 JP H052300B2 JP 1045066 A JP1045066 A JP 1045066A JP 4506689 A JP4506689 A JP 4506689A JP H052300 B2 JPH052300 B2 JP H052300B2
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JP
Japan
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aspartame
cyclodextrin
water
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methyl ester
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JP1045066A
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Takahisa Kojima
Shinya Nagashima
Toshuki Ozawa
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、α−L−アスパルチル−L−フエニ
ルアラニンメチルエステル(以下、アスパルテー
ムと記載する)を含有する甘味料組成物に関し、
更に詳しくは、シクロデキストリンにより水に対
するアスパルテームの安定性並びに溶解・分散性
を向上し、アスパルテームを水分含量の高い食品
への利用に適した甘味料組成物として提供する方
法に関する。 近年、低カロリーの飲料や健康食品が増加の傾
向にあり、低カロリー甘味料中、アスパルテーム
は甘味質及び甘味度において極めて有効であるこ
とから、これらの飲料や食品に対する利用が期待
されている。 ところで、アスパルテームを甘味料として使用
する場合、水に対する分散・溶解性が低いことか
ら、卓上甘味料として使用する場合、或いは、加
工食品に利用する場合に砂糖のような使い易さが
得られない点や、ソフトドリンクやジユースなど
の水分含量の多い飲食品では、PHや保存温度等の
影響により、アスパルテームの保存安定性が低下
することが指摘されている。 特にアスパルテームの水中における保存安定性
の低下は、甘味料の消費量が多く、低カロリー甘
味料に対する期待も大きいソフトドリンク、ジユ
ース類に代表される水性甘味食品にアスパルテー
ムを利用する上での隘路となるおそれがあるた
め、アスパルテームの水に対する保存安定性の向
上は、加工食品へのアスパルテーム利用上、極め
て重要な課題になつている。 一方、アスパルテームの物性を改善する目的
で、水に易溶な賦形剤と共に乾燥する方法等が知
られているが、このような賦形剤の併用は、アス
パルテームの分散・溶解性の向上には寄与できる
が、例えばアスパルテームを油脂等の水に不溶性
の物質でコーテイングした場合に得られるような
水中でのアスパルテームの安定性には繋がらない
場合が多い。従つて、一般に相反する2つの要
請、即ち、保存安定性の向上と溶解・分散性の向
上とを同時に満足するという観点では、未だ満足
できるもとのはいえない実情にある。 本発明者らは、このような現状を背景に、水に
対するアスパルテームの安定性を向上し、しかも
分散・溶解性においても満足できるアスパルテー
ムを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、シクロデ
キストリンの併用により、アスパルテームの水に
対する安定性が向上し、更にアスパルテームをシ
クロデキストリン包接体とすることにより、水へ
の分散・溶解性も同時に改善できることを見い出
した。 本発明は、この知見に基づいて完成されたもの
で、即ち、アスパルテームに対し、シクロデキス
トリンを200:1〜1:50のモル比でかつ、アス
パルテームがシクロデキストリンで包接して含有
することを特徴とするジペプチド甘味料組成物及
びアスパルテーム及びシクロデキストリンを水及
び/又は水性溶媒の存在下で混合し、必要に応じ
て乾燥することを特徴とするジペプチド甘味料組
成物の製造法である。 本発明で使用するシクロデキストリン(以下、
CDと略記する)は、ジクロアミロースとも呼ば
れる環状オリゴ糖同族体で、6〜10個のD−グル
コラピノース基がα−(1,4)グルコシド結合
により環状に結合したものである。重合度により
α−CD、β−CD、γ−CD(グルコース構成数
6,7,8)と呼ばれており、ドーナツツ状の構
造をしている中の空洞はC−H結合やエーテル結
合から成る疎水的な環境にあつて、外側はOH基
が分散しており、親水性に富む。環状分子の空洞
内に各種の化合物をとり込み、種々の包接化合物
を作る性質を持つている。従来、食品への利用と
しては、生ぐさ臭のマスキング(蛋白加工食品)、
酸化防止(油脂加工食品)、保香(香辛料)、吸
湿・潮解防止(加糖食品)等が知られている。 CDは一般に澱粉を出発原料としてBacillus属
のmaceransやアルカリ耐性細菌などの菌が産出
するアミラーゼ等を作用させて製造されるが、本
発明におけるCDはその製造条件等、特に限定は
ない。本発明ではα−CD、β−CD、γ−CDを
それぞれ単独で使用しても、これらの複合系を用
いてもよく、CDであれば、その種類は問わず、
目的とする効果を取得できる。 CDはアスパルテームに対し、モル比で200分の
1の微量でも水中での保存安定生が改善できる
が、50倍以上含有する場合、経済性、低カロリー
性からは好ましくない。従つて、アスパルテーム
に対するCDのモル比は、200:1〜1:50が実用
上、至適の範囲である。 アスパルテームとCDは共存していれば水中で
のアスパルテームの保存安定性を向上できるが、
水に対する分散・溶解性も同時に改善できる点
で、少くとも一部が包接化合物であることが望ま
しい。 アスパルテームとCDとの包接方法は問わない。
具体的には例えばアスパルテーム及びCDを水、
アルコール水溶液その他の水性溶媒の存在下で混
合する。この際、デキストリン、糖、糖アルコー
ル、多糖類、蛋白、酸、塩類等の賦形剤、賦香料
その他の品質改良剤等を併用してもかまわない。
水その他の水性溶媒の使用量は、包接化合物を形
成できる量であればよいのであるが、後に乾燥を
要する場合には、エネルギー・コスト的に不利で
あることや、高温で長時間乾燥する場合、甘味ロ
スや褐変等を生じるおそれがあるため、アスパル
テーム及びCDをスラリー状若しくはペースト状
化できる程度(例えば、CDの0.3〜3倍量)で十
分である。このアスパルテーム及びCDの含有す
る溶液又はスラリーは、アスパルテーム及びCD
の溶解性を高め、できるだけ少量の水に溶解する
(即ち、均一な製品を少量の水で製造し、乾燥効
率等も高める)上で30〜90℃程度に加温すること
が好ましい。この場合、アスパルテームの添加時
期は、CDと予め混合しておいても、アスパルテ
ーム自体を別途溶液化又はスラリー化してから添
加してもようが、アスパルテームを予め別の賦形
剤の併用等で易溶化処理してある場合を除き、溶
解操作が困難であることから、別途溶液化又はス
ラリー化しておくことが好ましい。 スラリーは、ホモジナイザー、擂潰機等で、一
般的には約30分〜数時間程度混練し、やや粘度が
上昇し、ペースト状となれば、含水包接体が得ら
れる。溶液の場合、30分〜数時間位撹拌混合すれ
ば、一般に包接体の多くが沈澱として得られるの
で、溶媒を除去するか、冷却して再結晶的にとり
出す等すればよい。 溶媒を乾燥除去する場合、真空乾燥法、除湿空
気乾燥法等により、低温、好ましくは80℃以下で
乾燥することが望ましい。 得られた乾燥物は、必要に応じ、単独で、又は
他の賦形剤、結合剤等を併用して、粉末、顆粒、
錠剤、キユーブその他所望の形態に成形して甘味
料として提供するが、アスパルテームの分散・溶
解性は、法接体未形成の場合、即ち、単にアスパ
ルテームとCDを混合し、或いは溶液、スラリー
化してから粉末化、造粒、打錠等した場合に比べ
て高くなる。一方、この乾燥物は、分散・溶解性
のみならず、水中での保存安定性も高いことから
加工食品、飲料、卓上用等の甘味料として好適で
ある。 次に実験例及び実施例により本発明を更に説明
する。尚、実施例中の%及び部はすべて重量%及
び重量部である。 実験例 第1表の組成により、アスパルテーム及びβ−
CD含有水溶液を調製し、対照としてアスパルテ
ームのみを含有する水溶液を用いて、24℃におけ
るアスパルテームの保存安定性を測定した。
【表】 即ち、アスパルテームに対し、β−COが200分
の1程度の低濃度(モル比)で存在する場合にお
いてもアスパルテームの保存安定性は向上し、β
−CDがモル比で5分の1程度存在すれば24℃で
は、18日間経過後も、アスパルテームはほとんど
分解されないことが判明した。 実施例 1 「サイクロンTC」*30部に水90部を加えスラリ
ー状とし、これにアスパルテーム100部に水30部
を加えて調製したウエツトケーキを加え、品温を
35〜45℃に保温しながら、ニーダーで1時間混和
し含水混合物を調製した。これを温度40〜50℃で
真空乾燥してからスピードミルで解砕し、水分
3.5%、粒径50%330μmの粉末包接化合物を得た。 このようにして得た粉末包接化合物(本発明
品)と原末アスパルテーム(対照品)の溶解性を
比較試験した結果を第2表に示す。すなわち、ア
スパルテームをシクロデキストリンによる包接化
合物とすることにより水に対する分散性が良くな
り、溶解時間が1/3〜1/5に短縮された。
【表】
【表】 実施例 2 「セルデツクス」*100部に水200部を加えスラリ
ー状とし、これにアスパルテーム200部に水60部
を加えて調製したウエツトケーキを加え、実施例
1の場合と同様にして粉末包接化合物を得た。 このようにして得た粉末包接化合物(本発明
品)と原末アスパルテーム(対照品)の溶解度を
測定した。すなわち、第3表に示した通り、アス
パルテームをシクロデキストリンによる包接化合
物とすることにより5℃水中では約24%、25℃水
中では1%の溶解度が向上した。
【表】 デキストリン
実施例 3 実施例2で得た粉末包接化合物2部および蔗糖
98部に、結合剤として水12部を添加し流動造粒法
による甘味料顆粒を調製した。対照としてアスパ
ルテーム1.3部、セルデツクスN0.7部及び蔗糖98
部を混合し上記と同様に流動造粒法により得た甘
味料顆粒(対照区1)と原末アスパルテーム(対
照区2)の物性、保存安定性(at 24℃)を調べ
た。
【表】 本発明の顆粒品は、対照区すなわち包接化合物
を含有しない造粒品に比較し、溶解速度で1/3〜
1/26の時間短縮であり、保存安定性では5〜20%
向上した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
    ンメチルエステルに対し、シクロデキストリンを
    200:1〜1:50のモル比で含有し、かつ含有す
    るα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニン
    メチルエステルの一部又は全部がシクロデキスト
    リンによる包接化合物であることを特徴とするジ
    ペプチド甘味料乾燥組成物。 2 シクロデキストリンがα−シクロデキストリ
    ン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキス
    トリン及びこれらの2種若しくは3種の複合体の
    中から選ばれた1種又は2種以上であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の組成物。 3 α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニ
    ンメチルエステル及びシクロデキストリンを水及
    び/又は水性溶媒の存在下で混合し、乾燥するこ
    とを特徴とするジペプチド甘味料乾燥組成物の製
    造法。 4 乾燥後、賦形剤及び/又は結合剤の存在下若
    しくは不存在下で更に成型することを特徴とする
    特許請求の範囲第3項記載のジペプチド甘味料乾
    燥組成物の製造法。 5 シクロデキストリン溶液又はスラリーを30〜
    90℃に加温し、α−L−アスパルチルメチルアラ
    ニンメチルエステルをそのまま又はスラリー化し
    て添加混練した後、温度80℃以下で乾燥すること
    を特徴とする特許請求の範囲第3項記載のジペプ
    チド甘味料乾燥組成物の製造法。
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JPS5642560A (en) * 1979-09-17 1981-04-20 Maruzen Kasei Kk Preparation of water-soluble solid material of sweetener
JPS592671A (ja) * 1982-06-28 1984-01-09 Ajinomoto Co Inc ジペプチド甘味料組成物、その製法及びそれを含有する水性食品

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