JP2004121222A - 甘味料組成物 - Google Patents

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小野 恵理子
Tadashi Takemoto
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    • AHUMAN NECESSITIES
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Abstract

【課題】アスパルチルジペプチドエステル化合物の水溶液に対する溶解度が著しく改善された該化合物を含む甘味料組成物の提供。
【解決手段】アスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンとを含有する甘味料組成物。
【選択図】 なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のアスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンとを含有する溶解性に優れた甘味料組成物及び該組成物を含む飲食物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、食生活の高度化に伴い特に糖分の摂取過多による肥満及びこれに伴う各種の疾病が問題となっており、砂糖に替わる低カロリー甘味料の開発が望まれている。このような低カロリー甘味料としては、安全性と甘味質の面で優れるアスパルテームが知られており、現在広汎に使用されている。一方、近年、アスパルテームよりも甘味度に優れるアスパルチルジペプチドエステル化合物が見いだされ、いくつか報告されている(特許文献1〜5参照)。
【0003】
しかしながら、これらのアスパルチルジペプチドエステル化合物は水溶液に対する溶解度が著しく低く、特に飲料や液状の食品に用いるのが困難である。このような甘味料を、特に飲料や液状の食品に用いる場合、通常まず甘味料の高濃度溶液を調製し、これを飲料や液状食品に添加することで所望の濃度に調整して最終製品を製造するため、該アスパルチルジペプチドエステル化合物の溶解度の低さは重大な問題となる。また、これらのアスパルチルジペプチドエステル化合物の粉末を水に加えて該化合物の水溶液を調製しようとした場合、粉末が凝集し、撹拌効率の高い撹拌機器を使用したとしても、均一の溶液を調製するのに長時間を要するという問題も生ずる。従って、該アスパルチルジペプチドエステル化合物の溶解度を改善する方法の開発が求められていた。
【0004】
【特許文献1】
国際公開第WO94/11391号パンフレット
【特許文献2】
国際公開第WO99/52937号パンフレット
【特許文献3】
国際公開第WO00/0000508号パンフレット
【特許文献4】
国際公開第WO00/17230号パンフレット
【特許文献5】
国際公開第WO01/25261号パンフレット
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記アスパルチルジペプチドエステル化合物の水溶液に対する溶解度を改善することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、該アスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンを含む甘味料組成物が、該アスパルチルジペプチドエステルの水溶液に対する溶解度を著しく向上させ、また溶解時の粉末の凝集もほとんど起こらないことを見いだし、本発明を完成させた。すなわち本発明は以下の内容を含むものである。
【0007】
[1] 式(1)
Figure 2004121222
[式(1)中、R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ相互に独立して、水素原子、ヒドロキシル基及びメトキシ基の何れかを示し、R6及びR7はそれぞれ相互に独立して、水素原子又はメチル基を示す。R6とR7が異なる置換基を表す場合、これらの置換基が結合する炭素原子の立体配位は(R)、(S)及び(RS)の何れでもよい。]
で示されるアスパルチルジペプチドエステル化合物又はその塩とシクロデキストリンとを含有する甘味料組成物。
[2] 式(1)中、R2又はR4の何れか一方がヒドロキシル基で他方が水素原子であり、R3がメトキシ基であり、R1及びR5〜R7が水素原子である前記[1]記載の甘味料組成物。
[3] 式(1)中、R2又はR4の何れか一方がヒドロキシル基で他方が水素原子であり、R3がメトキシ基であり、R6及びR7がメチル基であり、R1及びR5が水素原子である前記[1]記載の甘味料組成物。
[4] 式(1)中、R1又はR5の何れか一方がヒドロキシル基で他方が水素原子であり、R3がメトキシ基であり、R2及びR4〜R7が水素原子である前記[1]記載の甘味料組成物。
[5] 式(1)で示されるアスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンの配合割合がモル比で1:0.2〜1:10である前記[1]記載の甘味料組成物。
[6] シクロデキストリンがβ−シクロデキストリンである前記[1]記載の甘味料組成物。
[7] アスパルチルジペプチドエステル化合物及びシクロデキストリンが溶解した溶液を晶析して得られた前記[1]記載の甘味料組成物。
[8] アスパルチルジペプチドエステル化合物及びシクロデキストリンが溶解した溶液を凍結乾燥して得られた前記[1]記載の甘味料組成物。
[9] アスパルチルジペプチドエステル化合物及びシクロデキストリンを混合粉砕して得られた前記[1]記載の甘味料組成物。
[10] 前記[1]乃至[9]記載の甘味料組成物を含有する飲食物。
[11] 前記[1]乃至[9]記載の甘味料組成物を含有する飲料。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明におけるアスパルチルジペプチドエステル化合物は、公知化合物であり、例えば以下に挙げるような種々の公知の方法、またはこれらの方法に準じた方法により製造することができる。
【0009】
(1)アスパルテームを、種々の置換基を有するシンナムアルデヒドまたは3−フェニルプロピオンアルデヒドと還元剤(例えば、水素/パラジウム炭素触媒)で還元的にアルキル化することによって製造する方法(国際公開第WO01/25260号パンフレット、国際公開第WO01/27142号パンフレット、国際公開第WO01/18034号パンフレット参照)
【0010】
(2)β位のカルボン酸に保護基を有するアスパルテーム化合物(例えば、β−O−ベンジルーα−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル)を、種々の置換基を有するシンナムアルデヒドと還元剤(例えば、NaB(OAc)H)とで還元的にアルキル化した後に保護基を除去する方法(A. F. Abdel−Magidら,Tetrahedoron Letters,31,5595 (1990)参照)。
【0011】
本発明における式(1)中、R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ相互に独立して、水素原子、ヒドロキシル基及びメトキシ基の何れかを示し、R6及びR7はそれぞれ相互に独立して、水素原子又はメチル基を示す。R6とR7が異なる置換基を表す場合、これらの置換基が結合する炭素原子の立体配位は(R)、(S)及び(RS)の何れでもよい。
【0012】
本発明におけるアスパルチルジペプチドエステル化合物としては、以下に示す化合物1〜3がより好ましい。
【0013】
化合物1:式(1)中、R2又はR4の何れか一方がヒドロキシル基で他方が水素原子であり、R3がメトキシ基であり、R1及びR5〜R7が水素原子である化合物(下記式(2)で表される化合物)。
Figure 2004121222
【0014】
化合物2:式(1)中、R2又はR4の何れか一方がヒドロキシル基で他方が水素原子であり、R3がメトキシ基であり、R6及びR7がメチル基であり、R1及びR5が水素原子である化合(下記式(3)で表される化合物)。
Figure 2004121222
【0015】
化合物3: 式(1)中、R1又はR5の何れか一方がヒドロキシル基で他方が水素原子であり、R3がメトキシ基であり、R2及びR4〜R7が水素原子である化合物(下記式(4)で表される化合物)。
Figure 2004121222
【0016】
本発明における式(1)で表されるアスパルチルジペプチドエステル化合物は塩の形態であってもよく、また2種以上の化合物の混合物であってもよい。塩としては、食用として可能な塩の形態であれば特に限定されず、例えば、塩酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。
【0017】
本発明におけるシクロデキストリンは、α−シクロデキストリン,β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンのいずれでもよいが、β−シクロデキストリンが特に好ましい。シクロデキストリンは2種以上の混合物であってもよい。
【0018】
式(1)で表されるアスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンの配合割合は、モル比で1:0.2〜1:10であるのが好ましく、特に1:1〜1:5であるのが好ましい。
【0019】
式(1)で表されるアスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンとから本発明の甘味料組成物を製造する方法は特に限定ないが、好ましくは、該化合物とシクロデキストリンが溶解した溶液を晶析する方法、該溶液を凍結乾燥する方法、または該化合物とシクロデキストリンを混合粉砕する方法が挙げられる。
【0020】
晶析または凍結乾燥を行う場合、該アスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンを固体状態で混合し溶媒に溶解することもできるが、好ましくは該アスパルチルジペプチドエステル化合物およびシクロデキストリンをそれぞれ溶液状態とし、これを均一に混合して晶析に用いる溶液を調製するのが好ましい。該アスパルチルジペプチドエステル化合物を溶解するための溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の極性溶媒を挙げることができる。中でもメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコールが好ましく、メタノールが特に好ましい。シクロデキストリンを溶解するための溶媒としては、水が好ましい。
【0021】
各々の溶液を均一に混合して得られる、アスパルチルジペプチドエステル化合物及びシクロデキストリンが溶解した溶液を用いて晶析または凍結乾燥を行うことができる。
【0022】
晶析の方法は特に限定されず、濃縮晶析、冷却晶析等を用いることができるが、好ましくは冷却晶析が採用される。晶析条件は特に限定されず、当業者は好ましい条件を適宜容易に設定することができる。晶析により得られたスラリーを濾過や遠心分離等の公知の方法により固液分離することで結晶を分離することができる。得られた結晶を、真空乾燥器、流動乾燥器、スプレードライヤー、ミクロンドライヤー等の公知の方法より乾燥することができる。以上のように、晶析工程を経て目的とする甘味料組成物を得ることができる。
【0023】
凍結乾燥の方法は特に限定されず、公知の方法に従って当業者は好ましい条件を適宜容易に設定することができる。なお凍結乾燥においては、該化合物およびシクロデキストリンが溶解した溶液の溶媒量ができるだけ少ない、すなわちできるだけ高濃度の溶液を用いるのが好ましいため、該溶液を濃縮する、該溶液に有機溶媒が含まれる場合はそれを留去する等してから凍結乾燥を行うのがよい。
【0024】
また該アスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンを混合粉砕する方法も特に限定されず、公知の方法に従って当業者は好ましい条件を適宜容易に設定することができる。
【0025】
上記のようにして得られた結晶、凍結乾燥物、混合粉砕物としての甘味料組成物は必要により乾式造粒又は湿式造粒等の当業者に公知の方法に従って造粒し、造粒物としてもよい。また、本発明の甘味料組成物は、糖類(ショ糖、転化糖、異性化糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖等)、糖アルコール類(マルチトール、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール等)、オリゴ糖類、食物繊維、アスパルテーム、サッカリン、アセスルフェームK等の他の甘味料や香料を更に含んでいてもよい。
【0026】
本発明の甘味料組成物は各種飲食物に配合して用いることができる。特に該アスパルチルジペプチドエステル化合物よりも遙かに溶解度が高いため容易に高濃度溶液を調製することができ、飲料、ゲル状食品、氷菓、アイスクリーム、アイスキャンディー等の液体から調製される食品の製造に好ましく用いることができる。飲料としては、珈琲飲料、野菜汁飲料、日本茶、中国茶、紅茶、乳飲料、スープ飲料、炭酸飲料、甘味飲料、果汁飲料、アルコール飲料等を挙げることができる。これらの他、粉末ジュース、粉末ココア、インスタント珈琲、チョコレート、チューインガム、健康食品、パン、ケーキ等の各種食品にも用いることができる。
【0027】
【実施例】
以下実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0028】
<実施例1>
表1に示す比率で、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル(化合物1)、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−3−メチルブチル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル(化合物2)、及びN−[N−[3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル(化合物3)のそれぞれと、β−シクロデキストリンとを所定の割合で混合粉砕し、表1に示される甘味料組成物1〜9を得た。各甘味料組成物を、6mlのサンプル瓶に入れ、水を4ml添加し、20℃の恒温水槽中で一晩撹拌した。その後、未溶解物を濾過し、母液をHPLCで分析することによって、溶解度を測定した。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 2004121222
【0030】
表1から、アスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンの混合粉砕物である甘味料組成物において、アスパルチルジペプチドエステル化合物の溶解度が著しく改善されているのが分かる。
【0031】
<実施例2>
5.00gのβ−シクロデキストリンを50mlの水に55℃で溶解させた。別途5.00gのN−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル(化合物1)を16.7mlのメタノールに溶解させ、先の溶液と混合し、撹拌しながら室温まで冷却した。その後、冷蔵庫で一晩冷却し晶析を行った。得られたスラリーを分離、乾燥することによって、9.02gの化合物1とβ−シクロデキストリンのモル比が1:0.4の甘味料組成物10を得た。
【0032】
<実施例3>
β−シクロデキストリンを7.14g、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル(化合物1)を2.86g用いる他は、実施例2と同様の操作により、化合物1とβ−シクロデキストリンのモル比が1:1の甘味料組成物11(8.60g)を得た。
【0033】
<実施例4>
β−シクロデキストリンを8.33g、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル(化合物1)を1.67g用いる他は、実施例1と同様の操作により、化合物1とβ−シクロデキストリンのモル比率が1:2の甘味料組成物12(8.96g)を得た。
【0034】
<実施例5>
β−シクロデキストリン(β−シクロデキストリン)を9.09g、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル(化合物1)を0.91g用いる他は、実施例1と同様の操作により、化合物1とβ−シクロデキストリンのモル比率が1:4.6の甘味料組成物13(8.55g)を得た。
【0035】
<実施例6>
実施例2〜5で得られた甘味料組成物10〜13を6mlのサンプル瓶に入れ、水を4ml添加し、20℃の恒温槽中で一晩撹拌した。その後、未溶解物を濾過し、母液をHPLCで分析することによって、溶解度を測定した。結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
Figure 2004121222
【0037】
表2から、アスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンの混合溶液を晶析して得られた甘味料組成物において、アスパルチルジペプチドエステル化合物の溶解度が著しく改善されているのが分かる。
【0038】
<実施例7>
表3に示す比率で、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル(化合物1)をメタノールに、各種シクロデキストリンを水にそれぞれ溶解し、これらを併せて混合溶液とした後に濃縮し、得られた濃縮溶液を凍結乾燥することによって、甘味料組成物14〜22を得た。同様に、4.98gの化合物1をメタノールに溶解し、水中に滴下して混合した後に濃縮し、得られた濃縮溶液を凍結乾燥することによって、化合物1の凍結乾燥品1を得た。得られた凍結乾燥品1を約50mg、及び甘味料組成物14〜22を約500mg、それぞれ20mlのサンプル瓶に入れ、水を10ml添加し、20℃の恒温水槽中で一晩撹拌した。その後、未溶解物を濾過し、母液をHPLCで分析することによって、溶解度を測定した。結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
Figure 2004121222
【0040】
表3から、アスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンの混合溶液を凍結乾燥して得られた甘味料組成物において、アスパルチルジペプチドエステル化合物の溶解度が著しく改善されているのが分かる。
【0041】
<比較例1>
表4に示す比率でN−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル(化合物1)と、各添加物を混合粉砕し、得られた各混合物を20mlのサンプル瓶に入れ、水を10ml添加し、20℃の恒温水槽中で一晩撹拌した。その後、未溶解物を濾過し、母液をHPLCで分析することによって、溶解度を測定した。結果を表4に示す。
【0042】
【表4】
Figure 2004121222
【0043】
表4から、シクロデキストリン以外の各種添加物とアスパルチルジペプチドエステルからなる甘味料組成物においては、該アスパルチルジペプチドエステル溶解度は改善されていないことが分かる。
【0044】
<参考例1>
実施例3〜5で得られた甘味料組成物甘味料組成物11〜13を用いて、下記条件に従って溶解速度を測定し、化合物1と比較した。結果を表5に示す。
<日局13 一般試験法 溶出試験法 パドル法>
緩衝液    : 900ml/水
温度     : 25℃
撹拌回転数  : 100rpm
サンプル投入量: 化合物として90mg
【0045】
【表5】
Figure 2004121222
【0046】
表5より、化合物1単独の場合に比べ、化合物1とシクロデキストリンを含む溶液を晶析して得られた甘味料組成物11〜13は、溶解時間、溶解初速度ともに著しく改善されていることが分かる。また、化合物1単独では水に溶解する際、粉末の凝集が観察されたが、甘味料組成物11〜13では観察されなかった。
【0047】
<参考例2>
実施例1で得られた甘味料組成物2、5、8を用いて、参考例1で示した条件に従って、溶解速度を測定した。結果を表6に示す。
【0048】
【表6】
Figure 2004121222
【0049】
上記表6より、それぞれの化合物単独の場合に比べ、該化合物とシクロデキストリンからなる甘味料組成物は、溶解初速度が著しく改善されていることが分かる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、アスパルチルジペプチドエステル化合物の水に対する溶解度が著しく改善された該化合物を含む甘味料組成物が提供される。

Claims (11)

  1. 式(1)
    Figure 2004121222
    [式(1)中、R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ相互に独立して、水素原子、ヒドロキシル基及びメトキシ基の何れかを示し、R6及びR7はそれぞれ相互に独立して、水素原子又はメチル基を示す。R6とR7が異なる置換基を表す場合、これらの置換基が結合する炭素原子の立体配位は(R)、(S)及び(RS)の何れでもよい。]
    で示されるアスパルチルジペプチドエステル化合物又はその塩とシクロデキストリンとを含有する甘味料組成物。
  2. 式(1)中、R2又はR4の何れか一方がヒドロキシル基で他方が水素原子であり、R3がメトキシ基であり、R1及びR5〜R7が水素原子である請求項1記載の甘味料組成物。
  3. 式(1)中、R2又はR4の何れか一方がヒドロキシル基で他方が水素原子であり、R3がメトキシ基であり、R6及びR7がメチル基であり、R1及びR5が水素原子である請求項1記載の甘味料組成物。
  4. 式(1)中、R1又はR5の何れか一方がヒドロキシル基で他方が水素原子であり、R3がメトキシ基であり、R2及びR4〜R7が水素原子である請求項1記載の甘味料組成物。
  5. 式(1)で示されるアスパルチルジペプチドエステル化合物とシクロデキストリンの配合割合がモル比で1:0.2〜1:10である請求項1記載の甘味料組成物。
  6. シクロデキストリンがβ−シクロデキストリンである請求項1記載の甘味料組成物。
  7. アスパルチルジペプチドエステル化合物及びシクロデキストリンが溶解した溶液を晶析して得られた請求項1記載の甘味料組成物。
  8. アスパルチルジペプチドエステル化合物及びシクロデキストリンが溶解した溶液を凍結乾燥して得られた請求項1記載の甘味料組成物。
  9. アスパルチルジペプチドエステル化合物及びシクロデキストリンを混合粉砕して得られた請求項1記載の甘味料組成物。
  10. 請求項1乃至9記載の甘味料組成物を含有する飲食物。
  11. 請求項1乃至9記載の甘味料組成物を含有する飲料。
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