JPH0518054U - 印刷配線板用積層材 - Google Patents

印刷配線板用積層材

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JPH0518054U
JPH0518054U JP6447791U JP6447791U JPH0518054U JP H0518054 U JPH0518054 U JP H0518054U JP 6447791 U JP6447791 U JP 6447791U JP 6447791 U JP6447791 U JP 6447791U JP H0518054 U JPH0518054 U JP H0518054U
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fluororesin
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義博 前川
寛 富永
武雄 新川
政勝 永瀬
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Chukoh Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この考案は、常温から320℃まで安定した引
剥がし強さを有すとともに、かつ各種薬品による浸漬処
理を行っても強度の低下が少ないことを主要な目的とす
る。 【構成】弗素樹脂を含浸したガラス布,又は弗素樹脂を
含浸したガラス布と樹脂シ−トを前記ガラス布が最外側
に位置するように交互に積層してなる基材(11)と、この
基材(11)の両面に融着層としての変性四ふっ化エチレン
樹脂フィルム(12a,12b)を介して形成された金属層
(13a,13b)とを具備することを特徴とする印刷配線
板用積層材。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は印刷配線板用積層材に関し、特に基材と金属層間の融着層に改良を 施したもので高周波回路用の印刷配線板に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、印刷配線板用積層材としては、図3に示す如く、弗素樹脂を含浸した複 数のガラス布1aからなる基材1と、この基材1の上下に形成された融着層2a ,2bと、これらのフィルム2a,2b上に設けられた金属層3a,3bとから 構成されたものが知られている。ここで、前記融着層2としては、PTFE(四 ふっ化エチレン樹脂),PFA(パ−フルオロアルコキシフッ素樹脂),FEP (4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体)等の弗素樹脂フィルムが用 いられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、回路の高密度化により配線の幅が狭くなり、引剥がし強さの信頼性 向上が求められている。しかしながら、PTFEからなる融着層を用いた場合、 300℃以上での強度に優れているが、300℃未満では他の素材に比べ強度が 劣る。また、PFA,FEPからなる融着層を用いた場合、PTFEの場合とは 逆に300℃未満では強度的に優れるが、300℃を越えると十分な強度が得ら れない。更に、耐薬品性についても優劣がある。
【0004】 この考案はこうした事情を考慮してなされたもので、融着層として変性PTF Eフィルムを用いることにより、常温から320℃まで安定した引剥がし強さを 有し、各種薬品による浸漬処理を行っても強度の低下が少ない印刷配線板用積層 材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この考案は、弗素樹脂を含浸したガラス布,又は弗素樹脂を含浸したガラス布 と樹脂シ−トを前記ガラス布が最外側に位置するように交互に積層してなる基材 と、この基材の両面に融着層としての変性四ふっ化エチレン樹脂フィルムを介し て形成された金属層とを具備することを特徴とする印刷配線板用積層材である。 この考案において、変性四ふっ化エチレン樹脂フィルムとは、樹脂の構造改変 又は他樹脂の混入により溶融時の粘度(流動性)や高温時(150〜260℃) の変形を改善したものである。
【0006】 この考案において、変性四ふっ化エチレン樹脂(変性PTFE)フィルムとし ては、0.01〜1.0%パ−フルオロビニルエ−テルを共重合させたフィルム 、あるいはPTFEにPFAを1〜40%混合した樹脂を用いて切削法により成 形したフィルムが挙げられる。ここで、前者において、0.01〜1.0%パ− フルオロビニルエ−テルを用いるのは、0.01%以下では溶融粘度の低下が微 小で改質効果がなく、1.0%を越えると溶融粘度の低下が過大で樹脂流動が大 き過ぎるからである。また、後者において、PFAの添加量を1〜40%とした のは、前者と同様に、成形性と強度,変形量が最適となる溶融粘度を得るためで ある。
【0007】
【作用】
この考案に係る印刷配線板用積層材においては、融着層として変性PTFEフ ィルムを用いることにより、常温から320℃まで安定した引剥がし強さが得ら れ、しかも酸,アルカリ,有機溶剤等の各種薬品による浸漬処理を行っても強度 の低下を抑制できる。
【0008】
【実施例】
以下、この考案の一実施例について図1を参照して説明する。
【0009】 図中の11は、基材である。この基材11は、弗素樹脂を含浸した厚さ0.08mm のガラス布を20枚積層してなる。前記基材11の上下には、厚さ0.025mm の変性PTFE切削フィルム(融着層)12a,12bを介して厚さ0.035mmの 銅箔(金属層)13a,13bが設けられている。ここで、前記フィルム12a,12b は、0.01〜1.0%パ−フルオロビニルエ−テルを共重合させたフィルムで ある。こうした構成の印刷配線板用積層材は、前記基材11,フィルム12a,12b 及び銅箔13a,13bを重ね合わせた後、380℃,40Kg/cm2 の力でプレス することにより得られる。 (比較例1) 実施例と比べ、変性PTFE切削フィルムを厚さ0.025mmのPTFE切 削フィルムに変えた以外は、実施例と同様な印刷配線板用積層材。 (比較例2) 実施例と比べ、変性PTFE切削フィルムを厚さ0.025mmのPFAフィ ルムに変えた以外は、実施例と同様な印刷配線板用積層材。
【0010】 しかして、上記実施例に係る印刷配線板用積層材によれば、基材と銅箔間の融 着層として変性PTFE切削フィルムを用いた構成となっているため、常温から 300℃以上まで安定した引剥がし強さを有し、各種薬品による浸漬処理を行っ ても強度の低下を少なくできることが確認できた。 事実、上記実施例及び比較例1,2において、銅箔のフィルムからの引剥がし 強さ(Kg/cm)を調べたところ、下記表1を得た。 表1 実施例 比較例1 比較例2 常温 3.0 2.8 2.9 200℃ 2.4 2.0 2.2 薬品処理後 2.6 1.8 0.5
【0011】 この表1より、実施例の場合は常温から薬品処理後の引剥がし強さが多少減少す るだけであるが、比較例1,2の場合の常温から薬品処理後の引剥がし強さは大 きく減少していることが明らかである。従って、本発明品が従来品と比べて優れ ていることが明らかである。
【0012】 なお、上記実施例では、金属層として銅箔を用いた場合について述べたが、こ れに限定されない。また、銅箔はフィルムに全面に形成されていても、あるいは パタ−ン状に形成されていてもよい。
【0013】 また、上記実施例では、変性PTFEフィルムとして、0.01〜1.0%パ −フルオロビニルエ−テルを共重合させたフィルムを用いた場合について述べた が、これに限定されない。
【0014】
【考案の効果】
以上詳述した如く本考案によれば、融着層として変性PTFEフィルムを用い ることにより、常温から320℃まで安定した引剥がし強さを有し、各種薬品に よる浸漬処理を行っても強度の低下が少ない高信頼性の印刷配線板用積層材を提 供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例1に係る印刷配線板用積層材
の断面図。
【図2】従来に係る印刷配線板用積層材の断面図。
【符号の説明】
11…基材、12a,12b…変性PTFE切削フィルム、13
a,13b…銅箔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 永瀬 政勝 東京都港区虎ノ門2丁目9番14号 中興化 成工業株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弗素樹脂を含浸したガラス布,又は弗素
    樹脂を含浸したガラス布と樹脂シ−トを前記ガラス布が
    最外側に位置するように交互に積層してなる基材と、こ
    の基材の両面に融着層としての変性四ふっ化エチレン樹
    脂フィルムを介して形成された金属層とを具備すること
    を特徴とする印刷配線板用積層材。
JP1991064477U 1991-08-14 1991-08-14 印刷配線板用積層材 Expired - Lifetime JP2548879Y2 (ja)

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JP2548879Y2 JP2548879Y2 (ja) 1997-09-24

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