JPH0828407B2 - フィルムキャリア及びその製造方法 - Google Patents

フィルムキャリア及びその製造方法

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JPH0828407B2
JPH0828407B2 JP20296893A JP20296893A JPH0828407B2 JP H0828407 B2 JPH0828407 B2 JP H0828407B2 JP 20296893 A JP20296893 A JP 20296893A JP 20296893 A JP20296893 A JP 20296893A JP H0828407 B2 JPH0828407 B2 JP H0828407B2
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film carrier
foil
resin
metal foil
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一雄 中嶋
若男 田口
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/034Organic insulating material consisting of one material containing halogen
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
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    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
    • H05K1/036Multilayers with layers of different types

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、IC、LS
I、VLSI等の集積回路チップの実装に用いられるよ
うなフィルムキャリア及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例のフィルムキャリアとして
は、フッ素樹脂系以外の樹脂を主体とするフィルムキャ
リアがある。すなわち溶液製膜法によりポリイミド(Po
lyimide 、PI)をフィルム状に形成したもの、ダイスを
用いた溶融押出法によりポリエステル(Polyester )を
フィルム状に形成したもの、変性ポリイミド(具体的に
はトリアジン樹脂にビスマレイミドを反応させた耐熱性
樹脂のことで、BT RESIN)やガラスエポキシ等
の樹脂をガラスクロスに対して含浸させ、かつフィルム
状に形成したもの等があるが、これらフッ素樹脂系以外
の樹脂を主体とするフィルムキャリアは比誘電率が3.
5以上となり、低誘電特性を確保することができない問
題点があった。
【0003】一方、このような問題点を解決し、低誘電
特性を確保するためにフッ素樹脂系の樹脂(PTFE、
PFA、FEP等)を主体とするフィルムキャリアおよ
びその製造方法が既に発明されている。
【0004】このフッ素樹脂系の樹脂を主体とするフィ
ルムキャリアおよびその製造方法を、図24、図25、
図26に基づいて詳述する。
【0005】まず図24に示す従来構成について述べる
と、このフィルムキャリアは、ガラス布91にフッ素樹
脂ディスパージョン(例えばPTFEディスパージョ
ン)を含浸、乾燥および焼成したレジンクロス92を形
成し、複数層、例えば2層のレジンクロス92,92を
積層したものの少なくとも片面に所定厚さの金属箔(具
体的にはCu箔)93を配置し、これら各要素を上述の
樹脂の融点(PTFEの場合には327℃)以上の温度
条件下にて加熱加圧して、一体化成形したフィルムキャ
リア94である。
【0006】しかし、この従来のフィルムキャリア94
は上述のガラス布91を用いる関係上、レジンクロス9
2の表面平坦度が低く、高精度パターン、細線化、微細
パターンの形成が困難となる問題点があった。
【0007】また上述のガラス布91とPTFE等の樹
脂との密着性が悪いので、樹脂の含浸、乾燥工程中にお
いて水分の蒸発によるボイド(小孔)がガラスヤーン中
に残存し、このボイドは加熱加圧しても除去することが
困難であるから、デバイスの気密性が不完全になるう
え、メッキ手段やエッチング手段によりリードを形成す
る際、メッキ液やエッチング溶剤の浸み込みが発生する
問題点があった。
【0008】さらに上述のガラス布91を基材として用
いるため、繰返し曲げ強度が低く、フィルムキャリアに
デバイスホール等のパンチング穴を加工する際には、そ
の破断面からガラス粉が脱落し、ワイヤボンディング時
においてチップ表面にガラス粉が付着するうえ、パンチ
ング加工性も望ましくない。
【0009】加えて、デバイスホールおよびスプロケッ
トホールの形成後に金属箔93を接着する際、上述の加
熱加圧時に熱によってガラス布91が伸びるため、寸法
変化が大きくなって上述の各ホールの良好な寸法精度を
保つことができず、薄板化した場合には、ハンダ耐熱性
が低下する問題点があった。このハンダ耐熱性が低下す
る理由は、上述のボイドによりガラス布91を構成する
ガラスクロスの交差部分に空気溜りが形成されており、
ハンダ時にこの空気が膨張することで、レジンクロス9
2が金属箔93から剥離することに起因する。
【0010】次に図25に示す従来構成について述べる
と、このフィルムキャリアは、圧縮成形用PTFE樹脂
粉末を圧縮成形法により成形焼成した後に、スカイビン
グマシーンによりPTFE樹脂フィルム95を形成し、
このPTFE樹脂フィルム95と金属箔としてのCu箔
96との間に、PFAまたはFEP等の接着用フィルム
97を介設し、PTFEの融点327℃以上の温度条件
下で、加熱加圧して各要素96,97,95を一体化形
成したフィルムキャリア98である。
【0011】しかし、この従来のフィルムキャリア98
は、上述の加熱加圧時にPTFE樹脂フィルム95(P
TFEディスパージョンを塗工、乾燥、焼成したもので
はなく、フィルムである。)が伸びると共に、圧縮クリ
ープによる歪が発生するため、反り、捩れ、歪が大き
く、寸法精度にばらつきが発生するうえ、接着用フィル
ム97にシワやコンタミネーション(contamination 、
汚れ)が発生しすく、製品歩留りが低く、かつ接着強さ
のばらつきが大きい等の問題点があった。
【0012】次に図26に示す従来構成(特開平2−2
05332号公報に記載の構成)について述べると、こ
のフィルムキャリアは、ガラス布99にPTFE樹脂を
含浸させて、ベースの絶縁層100を形成した後に、こ
の絶縁層100の片側の上面にPFA樹脂からなる接着
層101を上載し、軽く熱圧着して、この接着層101
を下側の絶縁層100に対して仮止めし、次にプレス打
抜き手段によりデバイスホールおよびスプロケットホー
ルなどの各種のホール102を形成した後に、電解銅箔
103を上記接着層101上面に配置して、温度370
℃、圧力30kg/cm2 時間30分間の各条件下で熱圧着
して、フィルムキャリア104を製造したものである。
【0013】しかし、この従来のフィルムキャリア10
4においては、上述のプレス打抜きによりホール102
を形成する時、絶縁層100と接着層101との樹脂系
の2層のみであるから、ホール形成時の機械的強度が不
足して良好なホールの寸法精度を確保することができ
ず、加えてガラス布99を用いる関係上、既述した各種
の問題点があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、ガラス布を一切使用しないでフィルムキャ
リアを形成することにより、樹脂層の表面平坦度に優
れ、高精度パターン、細線化、微細パターンの形成が容
易で、かつガラス布使用に起因する毛細管現象や空気泡
を包含する要素がなく、パターンをエッチング手段にて
形成する際のエッチング液の浸み込みがなく、また優れ
た耐屈曲性および耐熱性を有すると共に、パンチング加
工性および寸法精度が良好で、特にデバイスホール、ス
プロケットホールおよびアウタリードホールの各ホール
の寸法精度を確保することができ、さらには薄板化によ
るハンダ耐熱性の低下もなく、低誘電特性を確保するこ
とができる両面導電層タイプのフィルムキャリアの製造
方法の提供を目的とする。
【0015】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、片面導電層タイプの
フィルムキャリアを容易に製造することができるフィル
ムキャリアの製造方法の提供を目的とする。
【0016】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、スルーホール内壁に
おける第1樹脂層の濡れ性(付着性)の大幅な向上を図
ることができる両面導電層タイプのフィルムキャリアの
製造方法の提供を目的とする。
【0017】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1および2記載の発明の目的と併せて、寸法精度の
高い多層フィルムキャリアを形成することができるフィ
ルムキャリアの製造方法の提供を目的とする。
【0018】この発明の請求項5記載の発明は、ガラス
布を一切使用しないでフィルムキャリアを形成すること
により、樹脂層の表面平坦度に優れ、高精度パターン、
細線化、微細パターンの形成が容易で、かつガラス布使
用に起因する毛細管現象や空気泡を包含する要素がな
く、パターンをエッチング手段にて形成する際のエッチ
ング液の浸み込みがなく、また優れた耐屈曲性および耐
熱性を有すると共に、パンチング加工性および寸法精度
が良好で、特にデバイスホール、スプロケットホールお
よびアウタリードホールの各ホールの寸法精度を確保す
ることができ、さらには薄板化によるハンダ耐熱性の低
下もなく、低誘電特性を確保することができる両面導電
層タイプのフィルムキャリアの提供を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、第1金属箔にPTFEディスパージョンを塗
工、乾燥および焼成して第1樹脂層を形成する第1の工
程と、上記第1樹脂層の上面にPTFEより低融点のフ
ッ素樹脂を用いて接着層としての第2樹脂層が形成され
たフィルムを構成する第2の工程と、上記フィルムにデ
バイスホール、スプロケットホールおよびアウタリード
ホールを形成する第3の工程と、上記第2樹脂層の上面
に第2金属箔を配置した後に、加熱圧着して一体化成形
する第4の工程とを備え、両面導電層タイプと成すフィ
ルムキャリアの製造方法であることを特徴とする。
【0020】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記第1金属箔をエ
ッチング手段により除去して、片面導電層タイプと成す
フィルムキャリアの製造方法であることを特徴とする。
【0021】この発明の請求項3記載の発明は、無機質
ミルドファイバおよび微粒子の一方が配合されたPTF
Eディスパージョンを第1金属箔に塗工、乾燥および焼
成して第1樹脂層を形成する第1の工程と、上記第1金
属箔および第1樹脂層にデバイスホール、スプロケット
ホール、アウタリードホールを形成する第2の工程と、
上記第1樹脂層の上面にPTFEより低融点のフッ素樹
脂を用いて接着層としての第2樹脂層が形成されたフィ
ルムを構成する第3の工程と、上記第2樹脂層の上面
に、第2金属箔を配置した後に、加熱圧着して一体化成
形する第4の工程とを備え、両面導電層タイプと成すフ
ィルムキャリアの製造方法であることを特徴とする。
【0022】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1および2記載の発明の構成と併せて、両面導電層
タイプおよび片面導電層タイプのフィルムキャリアを所
定枚数積層して多層フィルムキャリアを形成するフィル
ムキャリアの製造方法であることを特徴とする。
【0023】この発明の請求項5記載の発明は、第1金
属箔にPTFEからなる第1樹脂層が形成され、該第1
樹脂層の上面にPTFEより低融点のフッ素樹脂からな
る接着層としての第2樹脂層が形成され、該第2樹脂層
の上面に第2金属箔が形成されたフィルムキャリアであ
ることを特徴とする。
【0024】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、第1金属箔の上面に第1樹脂層および第2樹脂層を
形成した後に、第1金属箔をパンチング時の補強材に兼
用してデバイスホール、スプロケットホールおよびアウ
タリッドホールを形成し、さらに第2樹脂層に第2金属
箔を配置した後に、加熱圧着して両面導電層タイプのフ
ィルムキャリアを一体化成形する方法であって、ガラス
布を一切使用しないので、樹脂層の表面平坦度に優れ、
このため高精度パターン、細線化、微細パターンの形成
が容易な効果がある。
【0025】またガラス布の使用に起因する毛細管現象
や空気泡(空気溜りやボイド)を包含する要素が一切な
いため、パターンをエッチング手段にて形成する際のエ
ッチング液の浸み込みがなく、薄板化してもハンダ耐熱
性の低下がない効果がある。
【0026】さらにガラス布を使用しないため、優れた
耐屈曲性および耐熱性を有する効果があるうえ、デバイ
スホール、スプロケットホールおよびアウタリードホー
ルの形成時には、上述の第1金属箔が補強材として機能
するため、充分な機械的強度が確保できて、パンチング
加工性が向上し、これら各ホールの寸法精度の向上を図
ることができる。加えて誘電率はPTFEの誘電率εr
=2.1が略そのまま生かされるため、低誘電特性のフ
ィルムキャリアを得ることができる効果がある。
【0027】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上記第1金属
箔をエッチング手段により除去して片面導電層タイプと
成すので、この片面導電層タイプのフィルムキャリアを
容易に製造することができる効果がある。
【0028】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、PTFEディ
スパージョンには無機質ミルドファイバ(inorganic mi
lledfiber)および微粒子の一方を配合したので、スル
ーホール内壁における第1樹脂層の濡れ性(付着性)の
大幅な向上を図ることができる効果がある。
【0029】またデバイスホール、スプロケットホー
ル、アウタリードホールの形成後において第2樹脂層を
形成するので、上述の無機質ミルドファイバおよび微粒
子等の脱落を、この第2樹脂層により防止することがで
きる効果がある。
【0030】この発明の請求項4記載の発明によれば、
請求項1および2記載の発明の効果と併せて、両面導電
層タイプのフィルムキャリア(請求項1記載のフィルム
キャリア)と片面導電層タイプのフィルムキャリア(請
求項2記載のフィルムキャリア)とを所定枚数積層して
多層フィルムキャリアを製造するので、寸法精度の高い
多層構造のフィルムキャリアを容易に製造することがで
きる効果がある。
【0031】この発明の請求項5記載の発明によれば、
上記第1金属箔に第1樹脂層および第2樹脂層を介して
第2金属箔を形成し、ガラス布を一切使用しないでフィ
ルムキャリアを構成したので、樹脂層の表面平坦度に優
れ、高精度パターン、細線化、微細パターンの形成が容
易で、かつガラス布使用に起因する毛細管現象や空気泡
を包含する要素がなく、パターンをエッチング手段にて
形成する際のエッチング液の浸み込みがなく、また優れ
た耐屈曲性および耐熱性を有すると共に、パンチング加
工性および寸法精度が良好で、特にデバイスホール、ス
プロケットホールおよびアウタリードホールの各ホール
の寸法精度を確保することができ、さらには薄板化によ
るハンダ耐熱性の低下もなく、低誘電特性を確保するこ
とができる効果がある。
【0032】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。 (第1実施例)図1乃至図8はフィルムキャリアの製造
方法の第1実施例(請求項1に対応)を示し、図1に示
すように一方が粗化面1で、他方が光沢面2の第1金属
箔としての第1Cu箔3を設ける。この第1Cu箔3と
しては繊維状結晶組織を有する厚さ約35μmの無酸素
圧延Cu箔または柱状結晶組織を有する厚さ約35μm
の電解Cu箔を用いる。なお、上述の第1Cu箔3は主
としてリードレス導電層(グランド用)として用いる。
【0033】次に、PTFEディスパージョンを貯溜し
たタンクに、ガイドローラ等の案内手段を介して上述の
第1Cu箔3を浸漬し、浸漬後の第1Cu箔3を相対向
するヒータ間の空間を通過させることで、第1Cu箔3
の粗化面1および光沢面2の両面にPTFEディスパー
ジョンが塗工、乾燥および焼成された厚さ10数μm〜
100μmの範囲内の第1樹脂層4,5を形成して、図
2の如く成す。
【0034】次に上述の第1Cu箔3における光沢面2
側の第1樹脂層5を剥離して、除去すると、図3に示す
ように第1Cu箔3の片側に第1樹脂層4が形成された
構造に成すことができる(第1の工程)。
【0035】ここで、絶縁層として用いる上述の第1樹
脂層4の厚さは充分な機械的強度を確保するための厚さ
としての10数μmから100μmの範囲、望ましくは
特性インピーダンスマッチングを得やすい厚さ50μm
から100μmとすることが推奨される。なお第1樹脂
層4の厚さが過大な場合には熱的歪が増大し、変形およ
び熱膨張に起因する寸法変化が増大するので、上記範囲
内とする。
【0036】次に図4に示すように、第1樹脂層4の上
面にPTFEの融点(327℃)に対して低融点のフッ
素樹脂たとえばPFA(融点310℃)を塗工、乾燥お
よび焼成して接着層としての第2樹脂層6が厚さ約3〜
5μmに形成されたフィルム7を構成する(第2の工
程)。なお上述のPTFEの融点(327℃)に対して
低融点のフッ素樹脂としては上述のPFAの他にFEP
(融点275℃)を用いてもよい。
【0037】次に図5に示すように、上述のフィルム7
の所定箇所にデバイスホール8D、アウタリードホール
8A、スプロケットホール8S(図7参照)等の各種の
ホール8を形成する(第3の工程)。
【0038】次に図6に示すように上述の第2樹脂層6
の上面にTAB(Tape Automated Bonding)導電層とな
る第2金属箔としての第2Cu箔9を配置した後に、加
熱圧着して一体化成形する(第4の工程)。なお、この
第2のCu箔9はその光沢面側を第2樹脂層6に対接
し、接着力の向上を図る。
【0039】次に上述の第2Cu箔9の所定部分をエッ
チングすると、図7、図8に示すような両面導電層タイ
プのフィルムキャリアAを製造することができる。な
お、図7、図8において9INはインナリード、9OU
Tはアウタリード、10はスルーホール、11はICで
ある。
【0040】このように上述の第1Cu箔3の上面に第
1樹脂層4および第2樹脂層6を形成した後に、第1C
u箔3をパンチング時の補強材に兼用してデバイスホー
ル8D、スプロケットホール8S、アウタリードホール
8Aを形成し、さらに第2樹脂層6に第2Cu箔9を配
置した後に、加熱圧着して両面導電層タイプのフィルム
キャリアAを一体化成形する方法であって、ガラス布を
一切使用しないので、各樹脂層4,6の表面平坦度に優
れ、このため高精度パターン、細線化、微細パターンの
形成が容易な効果がある。
【0041】またガラス布の使用に起因する毛細管現象
や空気泡(空気溜りやボイド)を包含する要素が一切な
いため、パターンをエッチング手段にて形成する際のエ
ッチング液の浸み込みがなく、薄板化してもハンダ耐熱
性の低下がない効果がある。
【0042】さらにガラス布を使用しないため、優れた
耐屈曲性および耐熱性を有する効果があるうえ、デバイ
スホール8D、スプロケットホール8S、アウタリード
ホール8Aを形成時には、上述の第1Cu箔3が補強材
として機能するため、パンチング加工性が向上し、これ
ら各ホール8の寸法精度の向上を図ることができる効果
がある。
【0043】加えて誘電率はPTFE(第1樹脂層4参
照)の誘電率εr=2.1が略そのまま生かされるた
め、低誘電特性のフィルムキャリアAを得ることができ
る効果がある。
【0044】(第2実施例)図9はフィルムキャリアの
製造方法の第2実施例(請求項2に対応)を示し、図6
乃至図8で示した両面導電層タイプのフィルムキャリア
Aにおける第1Cu箔3をエッチング手段により除去し
て、片面導電層タイプのフィルムキャリアBを製造した
ものである。このように上述の第1Cu箔3のエッチン
グ処理の有無により片面導電層タイプまたは両面導電層
タイプを選定することができる。なお、その他の点につ
いては先の第1実施例とほぼ同様の作用、効果を奏する
ので、図9において前図と同一の部分には同一番号およ
び同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0045】(第3実施例)図10乃至図17はフィル
ムキャリアの製造方法の第3実施例(請求項1に対応)
を示し、まず図10に示すように一方が粗化面1で、他
方が光沢面2の第1金属箔としての第1Cu箔3を設け
る。
【0046】次に図11に示すように第1Cu箔3の粗
化面1側にPFAのトップコート層12を形成する。こ
のトップコート層12は厚さが約3〜5μmで乾燥処理
のみを施した未焼結層とする。
【0047】次に図12に示すように上述のトップコー
ト層12の上面に層厚約10数μm〜100μm、望ま
しくは50μm〜100μmの第1樹脂層4を形成する
(第1の工程)。このPTFEからなる第1樹脂層4の
形成方法は先の第1実施例と同様である。
【0048】次に図13に示すように、第1樹脂層4の
上面にPTFEの融点(327℃)に対して低融点のフ
ッ素樹脂たとえばPFA(融点310℃)を塗工、乾燥
および焼成して接着層としての第2樹脂層6が厚さ約3
〜5μmに形成されたフィルム7を構成する(第2の工
程)。
【0049】次に図14に示すように、上述のフィルム
7の所定箇所にデバイスホール、アウタリードホール、
スプロケットホール等の各種のホール8を形成する(第
3の工程)。
【0050】次に図15に示すように、上述の第2樹脂
層6の上面にTAB導電層となる第2金属箔としての第
2Cu箔9を配置した後に、加熱圧着して一体化成形す
る(第4の工程)。なお、この第2Cu箔9はその光沢
面側を第2樹脂層6に対接して、接着力の向上を図る点
については先の第1実施例と同様である。
【0051】次に図16に示すように、上述の第1Cu
箔3をエッチング手段により除去した後に、図17に示
す如く別のCu箔13をトップコート層12の下面に配
設する。
【0052】このように上述の第1Cu箔3に予めトッ
プコート層12を形成すると、この第1Cu箔3を除去
した後、別のCu箔13の接着が容易となり、両面導電
層タイプのフィルムキャリアCを得ることができる。な
お、その他の点は先の第1実施例とほぼ同様の作用、効
果を奏するので、図10乃至図17において前図と同一
の部分には同一番号および同一符号を付して、その詳し
い説明を省略する。
【0053】(第4実施例)図18乃至図22はフィル
ムキャリアの製造方法の第4実施例(請求項3に対応)
を示し、まず図18に示すように一方が粗化面1で、他
方が光沢面2の第1金属箔としての第1Cu箔3を設け
る。
【0054】次にPTFEディスパージョンに対して体
積比で25%以下の無機質ミルドファイバおよび微粒子
の少なくとも一方が配合されたディスパージョンを設け
る。上述の微粒子または微粉としては具体的にはガラス
微粉、ビーズ、中空微粒、Al2 3 (アルミナ)の微
粉、SiO2 (シリカ、silica)微粉を用いる。なお配
合率を25%以上にすると微粒子等の離脱が生ずるた
め、25%以下にする。
【0055】そして、上述の無機質ミルドファイバおよ
び微粒子の一方が配合されたPTFEディスパージョン
を第1Cu箔3の粗化面1側に塗工、乾燥および焼成し
て図19に示すように第1樹脂層14を形成する(第1
の工程)。この第1樹脂層14の形成方法は先の第1実
施例と同様である。
【0056】次に上述の第1Cu箔3および第1樹脂層
14に図20に示すようにデバイスホール、スプロケッ
トホール、アウタリードホール等の各種のホール8を形
成する(第2の工程)。
【0057】次に図21に示すように上述の第1樹脂層
14の上面にPTFEより低融点のフッ素樹脂たとえば
PFA(融点310℃)を塗工、乾燥および焼成して接
着層としての第2樹脂層6が厚さ約3〜5μmに形成さ
れたフィルム7を構成する(第3の工程)。
【0058】この場合、第2樹脂層6の形成より前段階
で各種のホール8が形成されているので、PFAはホー
ル8の口縁にも配設され、無機質ミルドファイバ、微粒
子の脱落を防止する。
【0059】次に図22に示すように上述の第2樹脂層
6の上面にTAB導電層となる第2金属箔としての第2
Cu箔9を配置した後に、加熱圧着して一体化成形し、
両面導電層タイプのフィルムキャリアDを製造する(第
4の工程)。なお、この第2Cu箔9はその光沢面側を
第2樹脂層6に対接して、接着力の向上を図る点につい
ては先の第1実施例と同様である。
【0060】このようにPTFEディスパージョンに対
して無機質ミルドファイバ、微粒子を配合したので、ス
ルーホール(図7参照)内壁における第1樹脂層14の
濡れ性(付着性)の大幅な向上を図ることができる効果
がある。
【0061】加えて、デバイスホール、スプロケットホ
ール、アウタリードホール等の各種のホール8の形成後
に、第2樹脂層6を形成するので、上述の無機質ミルド
ファイバ、微粒子等の脱落を、この第2樹脂層6により
防止することができる効果がある。なお、その他の点に
ついては先の第1実施例と略同様の作用、効果を奏する
ので、図18乃至図22において前図と同一の部分には
同一番号および同一符号を付してその詳しい説明を省略
する。
【0062】(第5実施例)図23はフィルムキャリア
の製造方法の第5実施例を示し、この実施例では図9で
示した片面導電層タイプのフィルムキャリアBと、図7
で示した両面導電層タイプのフィルムキャリアA(但
し、何れのフィルムキャリアA,Bも加熱圧着以前のも
のを用い、かつそのTAB導電層に回路パターンをエッ
チング手段により形成した後のフィルムキャリアとを所
定枚数積層し加熱圧着により一体化成形して多層フィル
ムキャリアEを形成したものである。このように構成す
ると、ガラス布を一切使用していないため、寸法精度の
高い多層構造のフィルムキャリアEを容易に製造するこ
とができる効果がある。なお、その他の点については先
の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図23
において前図と同一の部分には同一番号および同一符号
を付して、その詳しい説明を省略する。
【0063】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の第1金属箔は、実施例の第1Cu
箔3に対応し、以下同様に、PTFEより低融点のフッ
素樹脂は、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体)に対応し、第2
金属箔は、第2Cu箔9に対応するも、この発明は、上
述の実施例の構成のみに限定されるものではない。例え
ば上記接着層として用いる第2樹脂層6はPFAに代え
て、FEP(テトラフロオロエチレン・ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体)を用いてもよいことは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルムキャリアの製造方法に用いる
第1Cu箔の断面図。
【図2】第1樹脂層の形成中途工程を示す断面図。
【図3】第1樹脂層の形成完了工程を示す断面図。
【図4】第2樹脂層の形成中途工程を示す断面図。
【図5】各種ホールの形成工程を示す断面図。
【図6】一体化成形工程を示す断面図。
【図7】本発明の製造方法により製造された両面導電層
タイプのフィルムキャリアを示す断面図。
【図8】図7の平面図。
【図9】本発明の製造方法により製造された片面導電層
タイプのフィルムキャリアを示す断面図。
【図10】本発明のフィルムキャリアの製造方法の他の
実施例に用いる第1Cu箔の断面図。
【図11】トップコート層の形成工程を示す断面図。
【図12】第1樹脂層の形成工程を示す断面図。
【図13】第2樹脂層の形成工程を示す断面図。
【図14】各種ホールの形成工程を示す断面図。
【図15】第2Cu箔の形成工程を示す断面図。
【図16】第1Cu箔のエッチング工程を示す断面図。
【図17】Cu箔配設工程を示す断面図。
【図18】本発明のフィルムキャリアの製造方法のさら
に他の実施例に用いる第1Cu箔の断面図。
【図19】第1樹脂層の形成工程を示す断面図。
【図20】各種ホールの形成工程を示す断面図。
【図21】第2樹脂層の形成工程を示す断面図。
【図22】一体化成形工程を示す断面図。
【図23】本発明の製造方法により製造された多層フィ
ルムキャリアの断面図。
【図24】従来のフィルムキャリアを示す断面図。
【図25】従来のフィルムキャリアを示す断面図。
【図26】従来のフィルムキャリアを示す断面図。
【符号の説明】 3…第1Cu箔 4…第1樹脂層 6…第2樹脂層 7…フィルム 8…ホール 8A…アウタリードホール 8D…デバイスホール 8S…スプロケットホール 9…第2Cu箔 14…第1樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−205332(JP,A) 特開 平3−68149(JP,A) 実開 平2−104637(JP,U)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1金属箔にPTFEディスパージョンを
    塗工、乾燥および焼成して第1樹脂層を形成する第1の
    工程と、 上記第1樹脂層の上面にPTFEより低融点のフッ素樹
    脂を用いて接着層としての第2樹脂層が形成されたフィ
    ルムを構成する第2の工程と、 上記フィルムにデバイスホール、スプロケットホールお
    よびアウタリードホールを形成する第3の工程と、 上記第2樹脂層の上面に第2金属箔を配置した後に、加
    熱圧着して一体化成形する第4の工程とを備え、 両面導電層タイプと成すフィルムキャリアの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のフィルムキャリアの製造方
    法において、さらに上記第1金属箔をエッチング手段に
    より除去して、片面導電層タイプと成すフィルムキャリ
    アの製造方法。
  3. 【請求項3】無機質ミルドファイバおよび微粒子の一方
    が配合されたPTFEディスパージョンを第1金属箔に
    塗工、乾燥および焼成して第1樹脂層を形成する第1の
    工程と、 上記第1金属箔および第1樹脂層にデバイスホール、ス
    プロケットホール、アウタリードホールを形成する第2
    の工程と、 上記第1樹脂層の上面にPTFEより低融点のフッ素樹
    脂を用いて接着層としての第2樹脂層が形成されたフィ
    ルムを構成する第3の工程と、 上記第2樹脂層の上面に、第2金属箔を配置した後に、
    加熱圧着して一体化成形する第4の工程とを備え、 両面導電層タイプと成すフィルムキャリアの製造方法。
  4. 【請求項4】両面導電層タイプおよび片面導電層タイプ
    のフィルムキャリアを所定枚数積層して多層フィルムキ
    ャリアを形成する請求項1および2記載のフィルムキャ
    リアの製造方法。
  5. 【請求項5】第1金属箔にPTFEからなる第1樹脂層
    が形成され、 該第1樹脂層の上面にPTFEより低融点のフッ素樹脂
    からなる接着層としての第2樹脂層が形成され、 該第2樹脂層の上面に第2金属箔が形成されたフィルム
    キャリア。
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