JP3538877B2 - 多層配線板の製造法 - Google Patents
多層配線板の製造法Info
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- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
Description
関する。
進展し、ガラスクロスを使用しない多層配線板製造法が
検討されており、隣接する配線層のみ接続を行う、いわ
ゆるインタースティシャルバイアホールを形成する方法
が検討されている。このような例として、絶縁接着層と
銅箔からなる基材にあらかじめ層間接続用穴を明けたも
のを、回路基板に積層し、回路基板上の回路と基材の銅
箔を電気的に接続する方法が知られている。
方法においては、以下のような課題があった。すなわ
ち、絶縁接着層の流動性を大きくすると、回路充填性は
向上するが、層間接続用穴から絶縁接着層のしみだしが
大きくなり、回路基板上の回路に拡がって、接続面積が
減り層間接続信頼性が低下し、逆に、絶縁接着層の流動
性を小さくすると、層間接続用穴からの絶縁接着材料の
しみだしは小さくなり層間接続信頼性が向上するもの
の、回路充填剤性が低下し、その結果充填されない箇所
に、ボイド、ふくれなどが発生した。また、このように
回路充填性と層間接続信頼性の向上を同時に行うことは
難しく、そのため、銅箔厚みが厚い場合もしくは、層間
接続穴径が小さい場合には、対応できないという課題が
あった。
造法は、a.銅箔に絶縁接着層を形成した基材の所定位
置に穴明けを行う工程 b.回路基板上に、上記穴明けをした基材を、絶縁接着
層が接するように重ね、さらにその上にクッション材を
重ねて加熱加圧して積層一体化する工程 c.前記基材に設けた穴を介して、回路基板上の回路
と、基材の銅箔との電気的接続を行う工程 d.回路を形成する工程 e.これらの一連の工程を任意の回数繰り返し行う工程 を有することを特徴とする。
組成は、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル変性樹脂系、
あるいはポリイミド樹脂系接着剤などが使用できる。
場合には、この絶縁接着層に、アルミナ、シリカ、窒化
アルミなどの無機フィラーを加えることができ、添加量
は、50体積%以下の範囲が好ましい。この添加量は、
多くなるに従い放熱性が向上するが、その反面接着シー
トの流動性が低下し、銅箔と接着シートとの接着性は低
下するため、添加量が50体積%を越えると十分なはん
だ耐熱信頼性を得ることができない。
だし量のバランスを取るために、硬化状態の異なる2層
以上の構成にすることができる。このような2層以上の
構成とするためには、銅箔上に塗膜第1層としてワニス
を塗布し、これをBまたはCステージ状態にまで加熱硬
化し、この上に塗膜第2層を塗工し、これを前記加熱硬
化よりゆるやかな条件で、AまたはBステージ状態にま
で加熱硬化することによって実現できる。あるいは塗膜
第1層として、ガラス−エポキシ樹脂積層板、フレキシ
ブル基板等あるいは高分子量のゴム、フェノキシ樹脂、
高分子量エポキシ樹脂、高分子量エポキシ樹脂などを主
成分とした流動性の少ない層を用い、この上に塗膜第2
層を塗布し、これをAまたはBステージ状態に加熱硬化
することによっても実現できる。
絶縁接着材料の硬化の程度を示すもので、Aステージと
は、ほぼ未硬化でゲル化していない状態であり、全硬化
発熱量の0〜20%の発熱を終えた状態とし、Bステー
ジとは、若干硬化しゲル化が進んだ状態であり、全硬化
発熱量の20〜60%の発熱を終えた状態とし、Cステ
ージとは、かなり硬化が進みゲル化した状態であり、全
硬化発熱量の60〜100%の発熱を終えた状態とす
る。
て、ワニスを銅箔やフィルムに塗布する方法としては、
バーコータ、リップコータ、ロールコータなどがあるが
クレータ、ボイドなどの欠陥が少なく、塗膜厚をほぼ均
一に塗布できる方法ならば、どのような方法でも良い。
0枚程度積み重ね、一括して穴明けを行うことができ
る。この積み重ね枚数は、多いほど作業能率が向上する
点で好ましいが、20枚以上積み重ねると、穴径のばら
つき、ばりの発生などの問題が生じるため好ましくな
い。
するものではないが、プレス、ホットロールラミネー
タ、真空ラミネータなどによることができる。この積層
接着工程に用いるクッション材は、積層時に絶縁接着材
料付き銅箔の穴明け部付近の銅箔を、絶縁接着材料の塗
布面側に曲げるのに適したものであることが必要があ
る。このためには、 (1)加熱、加圧下で、基材の穴に流動するに充分な流
動性 (2)加熱、加圧下で銅箔を曲げ変形せしめるに足り
る、適度な強度、引っ張り強さ を有することが必要である。
ムシート、シリコンゴムシート、各種フィルム材料、例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリふっ化ビニリデン、ポリ4ふっ化エチレン、ポリビ
ニルアルコール、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、
ポリアミドセロファンなどを用いることができるが、1
種類の材料のみでは、上記の性質を満足することが難し
いので、紙、ゴム、各種熱可塑性フィルムなどを複数組
み合わせて用いることが好ましく、また、複数の熱可塑
性フィルムなどを組み合わせても、流動性などを調整す
ることができる。
の膜厚、積層温度、圧力などにより適切に設定する必要
がある。例えば、絶縁接着材料の膜厚が140μm、銅
箔厚が35μm、積層条件が温度170℃、圧力10k
gf/cm2の場合、絶縁接着材料付き銅箔側に、厚さ
50μmのポリイミドフィルム、その上に膜厚150μ
mのポリエチレンフィルムを用いた場合が良好であっ
た。この積層接着工程に用いる銅箔は、その変形量が小
さいと、絶縁接着層のしみだし量が大きく好ましくない
ので、銅箔の変形量が大きいものを用いることが、絶縁
接着層のしみだし量を抑制でき好ましい。層間接続に関
しては導電ペースト、めっき、はんだ、ワイヤボンディ
ング、などによる方法を用いることができる。
により、絶縁接着材料付き銅箔の穴明け部付近の銅箔
を、絶縁接着材料塗布面側に曲げることができ、銅箔の
みでなく流動性の小さい層が共に障壁となり、流動性の
良い層の流動を抑制し、絶縁接着材料の穴明け部へのし
みだし量を低減できる。また、絶縁接着層を2層以上の
硬化状態の異なる層構成とすることにより、銅箔に近い
層の流動性が低いため接着シートをはさむ銅箔上下間の
絶縁性を確保することができ、最外層の流動性が高いた
め銅箔パターンの間隙を埋めることができる。さらに、
これらの方法は、加工工程数、加工時間に与える影響が
ない。
後の膜厚さが70μmになるようにエポキシ樹脂系接着
剤を塗布し、110℃10分、150℃10分乾燥し、
塗膜第2層として、乾燥後の膜厚が第1層、第2層合わ
せて140μmになるようにエポキシ樹脂系接着剤を塗
布し、80℃10分、110℃10分乾燥し、絶縁接着
材料付き銅箔を作製する。 (2)上記の絶縁接着材料付き銅箔の、層間接続を行う
部所に、ドリルで直径が0.8mmの穴明けを行う。 (3)クッション材として、絶縁接着材料付き銅箔側
に、厚さ50μmのポリイミドフィルム、反対面に膜厚
150μmのポリエチレンフィルムを積層したものを用
い、穴明けした絶縁接着材料銅箔と、銅箔回路厚が70
μmの回路基板とをプレスにて加圧・加熱(積層温度1
70℃、圧力10kgf/cm2)して積層一体化す
る。 (4)表面の銅箔の不要な箇所を、エッチング除去し、
回路を形成する。 (5)銅メッキによって、上下回路間の層間接続を行
う。
は、実施例1と同様にする。
板を、以下のようにして評価し、評価した結果を表1に
示す。
が変位した長さ。 (しみだし量)直径1.0mmの孔を開けた接着シート
を、回路基板上に積層し、積層後に孔からしみだした絶
縁性接着剤の距離を測定した。 (最小接続穴径)絶縁接着材料のしみだしによって被覆
されず、表面に露出する下層銅箔の直径が100μm以
上になるときの、最小の孔径を測定した。 (ボイド発生量)顕微鏡観察を行い、下層銅箔と絶縁接
着材料との間に、直径10μmを越える空隙の発生がな
いものを良好とし、直径が10μm以上の空隙が発生し
ているものを不良とした。
らなる基材の穴周辺の銅箔を、絶縁接着層層の塗布面側
に曲げることにより、穴からの接着剤のしみだし量を低
減し、層間接続の信頼性を向上させることができる。ま
た、2層以上の塗膜を用いるので、回路充填性を損なう
こと無く、層間接続信頼性を向上させることができ、従
来法では困難であった、銅箔厚みが厚い場合もしくは、
層間接続穴径が小さい場合など、より広い用途に使用で
きる。さらに、加工工程数、加工時間に影響がないの
で、製造コストが従来と同等である。
Claims (3)
- 【請求項1】 a.銅箔に絶縁接着層を形成した基材の
所定位置に穴明けを行う工程;b.回路基板上に、上記
穴明けをした基材を、絶縁接着層が接するように重ね、
さらにその上にクッション材を重ねて加熱加圧して積層
一体化する工程;c.前記基材に設けた穴を介して、回
路基板上の回路と、基材の銅箔との電気的接続を行う工
程;d.前記基材の銅箔に回路を形成する工程;e.こ
れらの一連の工程を任意の回数繰り返し行う工程、を有
する多層配線板の製造法であって、前記クッション材と
して、加熱・加圧下で銅箔を曲げ変形することのできる
強度と引っ張り強さを有する材料(2)と、加熱・加圧
下で基材に設けた穴に流動するに充分な流動性を有する
材料(1)とを組み合わせたものを用い、前記材料
(2)側が前記基材の銅表面に接する側となることを特
徴とする多層配線板の製造法。 - 【請求項2】 絶縁接着層が2層の塗膜からなり、銅箔
に接する塗膜第1層をBまたはCステージに加熱硬化
し、塗膜第2層を塗膜第1層よりも硬化の程度の少ない
AまたはBステージにしたことを特徴とする請求項1に
記載の多層配線板の製造法。 - 【請求項3】 絶縁接着層が2層以上の塗膜からなり、
最外層に流動性の大きい材料を用い、最外層以外は、最
外層より流動性の小さい材料を用いることを特徴とする
請求項1又は2に記載の多層配線板の製造法。
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-
1994
- 1994-02-10 JP JP1650294A patent/JP3538877B2/ja not_active Expired - Fee Related
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