JPH0515750A - 複合逆浸透膜およびその製造方法 - Google Patents

複合逆浸透膜およびその製造方法

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JPH0515750A
JPH0515750A JP3244647A JP24464791A JPH0515750A JP H0515750 A JPH0515750 A JP H0515750A JP 3244647 A JP3244647 A JP 3244647A JP 24464791 A JP24464791 A JP 24464791A JP H0515750 A JPH0515750 A JP H0515750A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、高い塩阻止率と高い透過流束とを併
せ有し、比較的低圧にて実用性のある脱塩を可能とする
複合逆浸透膜及びその製造方法を提供することにある。 【構成】微孔性支持膜上に、分子中に二以上のアミノ基
を有するポリアミン成分と分子中に二以上のハロゲン化
カルボニル基を有する線状脂肪族ポリ酸ハライドを含有
する酸成分とからなる架橋ポリアミドを主構成単位とす
る超薄膜が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合逆浸透膜及びその
製造方法に関し、詳しくは、微孔性支持膜上に架橋ポリ
アミドからなる薄膜を備えた高透過流束と高塩阻止率と
を有する複合逆浸透膜及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、非対称逆浸透膜とは構造の異
なる逆浸透膜として、微孔性支持膜上に実質的に選択分
離性を有する活性な薄膜を形成してなる複合逆浸透膜が
知られている。
【0003】現在、かかる複合逆浸透膜として、多官能
芳香族アミンと多官能芳香族酸ハロゲン化物との界面重
合によって得られるポリアミドからなる薄膜が、支持膜
上に形成されたものが多く知られている(例えば、特開
昭55−147106号、特開昭62−121603号、特開昭63−2182
08号、特開平2−187135号等)。
【0004】また、多官能芳香族アミンと多官能脂環式
酸ハロゲン化物との界面重合によって得られるポリアミ
ドからなる薄膜が、支持膜上に形成されたものも知られ
ている(例えば、特開昭62−258705号、特開昭63−2182
08号等)。
【0005】逆浸透膜を用いるかん水や海水の脱塩にお
いて、技術的及び経済的に最も重要な点は、塩阻止率と
透過流束にある。 塩阻止率は、膜透過水における塩濃
度の低減化能を意味し、透過流束は、膜を透過する水の
速度である。 逆浸透膜による脱塩を実用的に行うに
は、透過流束は、海水の場合には、約55気圧の圧力下
で約0.4 m3/m2 ・日を越える水準が必要とされ、かん水
の場合には、約15気圧の圧力下で約0.6 m3/m2 ・日を
越える水準が必要とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い塩阻止
率と高い透過流束とを併せ有し、比較的低圧にて実用性
のある高塩阻止率での脱塩を可能とする複合逆浸透膜及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による複合逆浸透
膜は、薄膜とこれを支持する微孔性支持膜とからなる複
合半透膜において、該薄膜が、分子中に二以上のアミノ
基を有するポリアミン成分と分子中に二以上のハロゲン
化カルボニル基を有する線状脂肪族ポリ酸ハライドを含
有する酸成分とからなる架橋ポリアミドからなることを
特徴とする。
【0008】上記ポリアミン成分は、本質的に単量体化
合物であって、好ましくは分子中に2つ又は3つのアミ
ノ基を有する。 このアミノ基は第1又は第2アミノ基
であり、好ましくは第1アミノ基である。
【0009】かかるポリアミン成分としては、例えば、
m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミンなど
の芳香族第1級ジアミン、2,4-トルエンジアミンなどの
アルキル(メチル、エチルなど)置換体、4-メトキシ-m
- フェニレンジアミンなどのアルコキシ(メトキシ、エ
トキシなど)置換体、2,4-ジアミノフェノール(アミド
ール)などのヒドロキシ置換体、4-クロル-m- フェニレ
ンジアミン、5-クロル-m- フェニレンジアミンなどのハ
ロゲン置換体、3,5-ジアミノ安息香酸などのカルボキシ
ル置換体などの置換芳香族第1級ジアミン、3,3'−ジア
ミノジフェニルメタン、1,5-ジアミノナフタレン等のベ
ンゼン核が2つ以上の芳香族第1級ジアミン、シクロヘ
キサンジアミンのような脂環式第1級ジアミン、ピペラ
ジンのような脂環式第2級アミン、N-フェニルエチレン
ジアミン、キシリレンジアミンなどの脂肪族ジアミンな
どを挙げることができ、これらの単独あるいは混合物も
用いることができる。
【0010】また3官能芳香族アミンとしては、例え
ば、1,3,5-トリアミノベンゼン、2,5,6-トリアミノピリ
ミジン、メラミン等も用いることができる。
【0011】本発明において酸成分として用いられる線
状脂肪族ポリ酸ハライド成分も、実質的に単量体であっ
て、通常、炭素数2〜50を有するが、好ましくは炭素
数2〜20である。 ここで線状とは、まっすぐに連な
った分子構造のものを指し、環状構造を有さないことを
いう。
【0012】かかる線状脂肪族ポリ酸ハライド成分とし
ては、具体的には例えば、1,2,3-プロパントリカルボン
酸トリクロライド、1,2,4-ブタントリカルボン酸トリク
ロライド、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸テトラクロ
ライド、1,2,4,5-ペンタンテトラカルボン酸テトラクロ
ライドなどを挙げることができる。
【0013】本発明においては、線状脂肪族ポリ酸ハラ
イド成分としては、前述したような3官能またはそれ以
上のポリ酸ハライドが好ましく用いられるが、必要に応
じて、例えば、グルタリルハライド、アジポイルハライ
ド、セバコイルハライドなどの2官能性脂肪族酸ハライ
ドや、これらと上記3官能またはそれ以上の脂肪族ポリ
酸ハライドとの混合物も用いることができる。
【0014】本発明においては、酸成分は芳香族ポリ酸
ハライド成分を含有していてもよい。 かかる芳香族ポ
リ酸ハライド成分としては、例えば、テレフタル酸クロ
ライド、イソフタル酸クロライド、1,3-シクロヘキサン
ジカルボン酸ハライド、1,4-シクロヘキサンジカルボン
酸ハライド等のジハライド、トリメシン酸ハライド、1,
3,5-シクロヘキサントリカルボン酸ハライド等のトリハ
ライド等が挙げられる。 本発明においては、トリメシ
ン酸クロライド、イソフタル酸クロライド、テレフタル
酸クロライドなどが好適に用いられる。
【0015】このように前記ポリアミン成分と線状脂肪
族ポリ酸ハライド成分との界面重合により、微孔性支持
膜上に架橋ポリアミドからなる薄膜が得られる。
【0016】本発明において上記薄膜を支持する微孔性
支持膜は、薄膜を支持し得る物であれば特に限定され
ず、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンよう
なポリアリールエーテルスルホン、ポリイミド、ポリフ
ッ化ビニリデンなど種々のものを挙げることができる
が、特に、化学的、機械的、熱的に安定である点から、
ポリスルホン、ポリアリールエーテルスルホンからなる
微孔性支持膜が好ましく用いられる。 かかる微孔性支
持膜は、通常、約25〜125μm、好ましくは約40
〜75μmの厚みを有するが、必ずしもこれらに限定さ
れるものではない。
【0017】本発明の複合逆浸透膜は、分子中に二以上
のアミノ基を有するポリアミン成分とアミン塩とを含有
する水溶液と、分子中に二以上のハロゲン化カルボニル
基を有する線状脂肪族ポリ酸ハライドを含有する酸成分
の水非混和性有機溶剤溶液との界面重合によって、上記
支持膜上に架橋ポリアミドからなる薄膜を形成させるこ
とによって得ることができる。
【0018】より詳細には、微孔性支持膜上に、ポリア
ミン成分と後述のアミン塩とを含有する水溶液からなる
第1の層を形成し、次いで、前記線状脂肪族ポリ酸ハラ
イド成分を含有する水非混和性有機溶剤溶液からなる層
を上記第1の層上に形成した後、加熱乾燥して、架橋ポ
リアミドからなる薄膜を微孔性支持膜上に形成すること
によって得ることができる。
【0019】本発明の方法において、その一態様によれ
ば、まず微孔性支持膜を約0.25〜10重量%、好ましくは
約1〜8重量%のアミン塩を含有する第1の水溶液で被
覆し、微孔性支持膜上にこの第1の水溶液の層を形成す
る。 この第1の水溶液は、そのpH値を好ましくは約
5.5 〜9、特に好ましくは約7〜8に調整して用いられ
る。 次いで、上記アミン塩水溶液の層をポリアミノ化
合物を含有する第2の水溶液で被覆し、上記アミン塩水
溶液の層上にポリアミノ化合物水溶液の層を形成する。
このポリアミノ化合物を含有する第2の水溶液は、通
常、そのpH値を約5〜11、好ましくは約6〜10に
調整して用いられる。 このように、アミン塩の水溶液
及びポリアミノ化合物の水溶液を別々に用いて微孔性支
持膜を被覆するときは、その被覆量は通常ポリアミノ化
合物に対するアミン塩のモル比が約0.6 〜1.4 の範囲で
あることが好ましい。
【0020】本発明おいて別の態様によれば、アミン塩
とポリアミノ化合物を共に含有する水溶液の層を微孔性
支持膜上に形成してもよい。 この場合は、アミン塩と
ポリアミノ化合物を共に含有する水溶液は、通常、その
pH値を約5〜11、好ましくは約6〜10に調整して
用いられる。 また、この水溶液におけるポリアミノ化
合物に対するアミン塩のモル比は、約0.1 〜4、好まし
くは約0.6 〜1.4 の範囲であることが好ましい。
【0021】本発明の方法において、上記アミン塩の水
溶液又は上記アミン塩とポリアミノ化合物とを含有する
水溶液にて微孔性支持膜を被覆して、その水溶液の層を
形成する手段は特に限定されるものではなく、例えば、
浸漬法、噴霧法、ロール被覆法、ロッド被覆法など、い
ずれによることもできる。 通常、水溶液で微孔性支持
膜を被覆した後は、そのまま約5秒乃至10分間、好ま
しくは約20秒乃至4分間放置して、形成した水溶液の
層を安定させるのがよい。
【0022】本発明において用いるアミン塩は、特開平
2−187135号公報に詳細に開示されており、アミンと酸
との水溶性塩であれば特に限定されないが、好ましくは
第3アミンと強酸との塩である。
【0023】第3アミンの具体例としては、例えば、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルエチ
ルアミンなどが挙げられ、特にトリエチルアミンが好ま
しく用いられる。
【0024】また強酸とは,、本質的に完全に水と反応
してヒドロニウムイオンを生成する酸を意味し、その具
体例としては、例えば、芳香族スルホン酸、脂肪族スル
ホン酸、カンファースルホン酸のような脂環式スルホン
酸、β−トリフルオロ酢酸、硝酸、塩酸、硫酸などを挙
げることができ、特にカンファースルホン酸が好ましく
用いられる。
【0025】本発明の方法においては、必要に応じて、
アミン塩を含有する水溶液、ポリアミノ化合物を含有す
る水溶液、又はこれらを共に含有する水溶液に、界面活
性剤を配合してもよい。 用いる界面活性剤は何ら限定
されるものではないが、例えば、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル
硫酸ナトリウムなどを挙げることができる。 このよう
な界面活性剤は、通常、約0.01〜0.5 重量%、好ましく
は約0.1 〜0.25重量%の濃度にて用いられる。
【0026】次いで本発明の方法によれば、上記のよう
にしてアミン塩及びポリアミノ化合物の水溶液からなる
第1の層にて微孔性支持膜を被覆した後、前記脂肪族ポ
リ酸ハライドを含有する有機溶剤溶液からなる第2の層
で上記第1の層を被覆する。
【0027】このポリ酸ハライドの溶液は、通常ポリ酸
ハライドを約0.05〜5重量%、好ましくは約0.1 〜0.5
重量%の範囲で含有する。
【0028】上記ポリ酸ハライドの溶液における有機溶
剤は、水と混和しないことが必要である。 このような
有機溶剤として、例えば、ヘキサン、ノナンのような脂
肪族炭化水素、シクロヘキサンのような脂環式炭化水
素、1,1,2-トリクロロトリフルオロエタンを含有するフ
レオン(デュポン社商標)のようなハロゲン化炭化水素
などを挙げることができ、特に炭素数5〜12の脂肪族
炭化水素が好ましく用いられる。
【0029】このようなポリ酸ハライドの溶液で前記第
1の層を被覆する場合も、特にその手段は限定されず、
例えば、浸漬法や噴霧法など任意の手段によることがで
きる。 通常、この溶液で第1の層を被覆した後は、そ
のまま約5秒乃至10分間、好ましくは約20秒乃至4
分間放置して、第2の被覆層を安定させるのがよい。
【0030】ポリアミノ化合物は、通常、ポリ酸ハライ
ドに対して約5〜50モル倍、好ましくは約10〜30
モル倍が用いられる。
【0031】このようにして、微孔性支持膜上にアミン
成分とアミン塩を含有する水溶液を被覆し、次いで、そ
の上に脂肪族ポリ酸ハライド成分を含有する有機溶剤溶
液を被覆した後、それぞれ余分の溶液を除去し、次い
で、通常、約60〜150℃、好ましくは約70〜13
0℃で、約1〜10分間、好ましくは約2〜8分間加熱
乾燥して、架橋ポリアミドからなる薄膜を形成させる。
この薄膜は、その厚さが、通常約0.05〜1μm、好ま
しくは約0.15〜0.5 μmの範囲にある。
【0032】また本発明の第3の態様として、微孔性支
持膜にポリアミン成分とアミン塩とを含有する水溶液か
らなる第1の層を形成する工程、芳香族ポリ酸ハライド
を含有する酸成分の水非混和性有機溶剤溶液からなる第
2の層を形成する工程を含む手段により、上記支持膜上
に架橋ポリアミドからなる薄膜を形成させ、ついで上記
薄膜にさらに前記の線状脂肪族ポリ酸ハライド成分を反
応させて、上記薄膜中に脂肪族ポリ酸ハライドを組み込
むと共に、その架橋密度を一層高めることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明による複合逆浸透膜は、薄膜の構
成成分としてのポリ酸ハライド成分の少なくとも一部と
して、線状脂肪族ポリ酸ハライド成分を用いることによ
って、高い脱塩性能と透水性能とを併せ有し、例えば、
かん水、海水等の脱塩による淡水化や、半導体の製造に
必要とされる超純水の製造等に好適に用いることができ
る。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。 実施例1 m−フェニレンジアミン 2.0重量%、ラウリル硫酸ナト
リウム0.25重量%、カンファースルホン酸4.0 重量%及
びトリエチルアミン2.0重量%を含む水溶液を調製し、
塩酸にてpH値を 8.0に調整した。 この水溶液を微孔性
ポリスルホン支持膜上に塗布し、余分の水溶液を除去し
て、支持膜上に上記水溶液の層を形成した。
【0035】次いで、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸
テトラクロライドの0.25重量%ヘキサン溶液を前記水溶
液の層上に注ぎ、2分間放置し余分の溶液を除去して、
前記水溶液の層上に1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸テ
トラクロライド溶液の層を形成した。
【0036】この支持膜を120 ℃で5分間加熱乾燥し
て、支持膜上に重合体薄膜を形成させ、複合逆浸透膜を
得た。
【0037】1500ppm の塩化ナトリウムを含むpH6.5 の
食塩水を、15kg/cm2の圧力で上記逆浸透膜にて処理した
ところ、表1に示すとおり、塩阻止率は95.1%、透
過流束は1.71m3/m2 ・日であった。
【0038】実施例2〜4 実施例1においてポリアミン成分とポリ酸ハライド成分
を表1に示すものとした以外は、実施例1と同様にして
得た複合逆浸透膜の性能を合わせて表1に示す。
【0039】実施例5〜6 実施例1において、ポリアミン成分としてm−フェニレ
ンジアミン 2.0重量%とアミドール 1.0重量%の混合系
を用いてpH5.4 の水溶液を用い、ポリ酸ハライド成分と
して表1に示したものを用いた以外は、実施例1と同様
にして複合逆浸透膜を得た。 この膜の性能を表1に示
す。
【0040】実施例7〜8 実施例5及び6において、ポリアミン成分としてm−フ
ェニレンジアミン 2.0重量%と3,5-ジアミノ安息香酸
0.5重量%の混合系を用いてpH6.7 の水溶液を用いた以
外は、実施例5及び6と同様にして複合逆浸透膜を得
た。 この膜の性能を表1に示す。
【0041】比較例1〜2 実施例1においてポリ酸ハライド成分として芳香族ポリ
酸ハライドを用いた以外は、実施例1と同様にして得た
複合逆浸透膜の性能を合わせて表1に示す。
【0042】実施例9 比較例2で得た複合逆浸透膜上に、さらにグルタルクロ
ライドの0.25重量%ヘキサン溶液を塗布し、20℃で10秒
間放置した後、120 ℃で5分間加熱して本発明の複合逆
浸透膜を得た。 その性能を表1に示す。
【0043】実施例10 実施例9においてグルタルクロライドの代わりに1,2,3,
4-ブタンテトラカルボン酸テトラクロライドを用いた以
外は、実施例9と同様にして得た本発明の複合逆浸透膜
の性能を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】ここで、MPD :m−フェニレンジアミン BTC :1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸テトラクロライ
ド IPC :イソフタル酸クロライド TMC :トリメシン酸クロライド である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜とこれを支持する微孔性支持膜とか
    らなる複合逆浸透膜において、該薄膜が、分子中に二以
    上のアミノ基を有するポリアミン成分と分子中に二以上
    のハロゲン化カルボニル基を有する線状脂肪族ポリ酸ハ
    ライドを含有する酸成分とからなる架橋ポリアミドから
    なることを特徴とする複合逆浸透膜。
  2. 【請求項2】 酸成分が、線状脂肪族ポリ酸ハライドと
    芳香族ポリ酸ハライドとからなる請求項1記載の複合逆
    浸透膜。
  3. 【請求項3】 薄膜とこれを支持する微孔性支持膜とか
    らなる複合逆浸透膜の製造方法において、微孔性支持膜
    上にポリアミン成分とアミン塩とを含有する水溶液から
    なる第1の層を形成し、次いで線状脂肪族ポリ酸ハライ
    ドを含有する酸成分の水非混和性有機溶剤溶液からなる
    第2の層を形成した後、加熱乾燥して、上記微孔性支持
    膜上に架橋ポリアミドからなる薄膜を形成させることを
    特徴とする複合逆浸透膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 薄膜とこれを支持する微孔性支持膜とか
    らなる複合逆浸透膜の製造方法において、微孔性支持膜
    上にポリアミン成分とアミン塩とを含有する水溶液から
    なる第1の層を形成し、次いで芳香族ポリ酸ハライドを
    含有する酸成分の水非混和性有機溶剤溶液からなる第2
    の層を形成した後、加熱乾燥して、上記微孔性支持膜上
    に架橋ポリアミドからなる薄膜を形成させ、次いで上記
    薄膜にさらに線状脂肪族ポリ酸ハライド成分を反応させ
    ることを特徴とする複合逆浸透膜の製造方法。
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