JPH046203B2 - - Google Patents

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JPH046203B2
JPH046203B2 JP60116632A JP11663285A JPH046203B2 JP H046203 B2 JPH046203 B2 JP H046203B2 JP 60116632 A JP60116632 A JP 60116632A JP 11663285 A JP11663285 A JP 11663285A JP H046203 B2 JPH046203 B2 JP H046203B2
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JP
Japan
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isocyanate
weight
oligomer
unsaturated
parts
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JP60116632A
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JPS61275322A (ja
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Tadayuki Hosogane
Shin Shimazaki
Eiichiro Takyama
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS61275322A publication Critical patent/JPS61275322A/ja
Publication of JPH046203B2 publication Critical patent/JPH046203B2/ja
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水性エマルジヨンより形成される皮
膜を常温で硬化させることのできる、ポツトライ
フが長く、作業性にすぐれ、かつ改良された接着
強度を有する硬化性組成物に関する。
〔従来の技術〕
現在、水性エマルジヨンを皮膜化し、それを硬
化させる方法としては、水性エマルジヨンに多価
イソシアナート化合物を添加する方法や水性エマ
ルジヨンに多価アジリジン化合物を添加する方法
等が知られている。しかし、水性エマルジヨンに
多価イソシアナート化合物を添加する方法は、水
性エマルジヨンのポツトライフが短いという欠点
を有し、一方、水性エマルジヨンに多価アジリジ
ン化合物を添加する方法は、比較的コストが高い
という難点を有する。
水性エマルジヨンからなる接着剤等を室温で硬
化させて、しかも大巾なコスト上昇を伴なうこと
なく物性向上をはかることは、水性エマルジヨン
の用途拡大にとつて頗る有用なことである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、上述した実情に鑑みて鋭意検討
を重ねた結果、(1)水性エマルジヨンに、(2)分子中
に(メタ)アクリロイル基とイソシアナート基を
含み且つ少なくとも3個のウレタン結合を有する
不飽和イソシアナートオリゴマー、(3)必要に応じ
て該オリゴマーと共重合可能なモノマー類、およ
び(4)過酸化物を配合した組成物が、水性エマルジ
ヨンの皮膜を常温で硬化させることができ、しか
もコストが安く、さらにポツトライフが長く、作
業性にすぐれ、改良された接着強度を有すること
を見出し、本発明を完成するに至つた。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明は、 1 (1) 水性エマルジヨン、 (2) (i) アクリロイル基またはメタクリロイル
基を含む不飽和モノアルコールと (ii) 両末端に水酸基を有するグリコール1モル
と多価イソシアナート2モルとの反応にて得
られる両末端にイソシアナート基を有するオ
リゴマーとを 付加反応させて得られる、1分子中にイソシ
アナート基とアクリロイル基またはメタクリ
ロイル基とを含み且つ少なくとも3個のウレ
タン結合を有する不飽和イソシアナートオリ
ゴマー、および (3) 過酸化物、並びに 2 第1項記載の硬化性組成物において、さらに
前記不飽和イソシアナートオリゴマーと共重合
可能なモノマー類を用いることを特徴とする硬
化性組成物に関するものである。
〔作用〕
本発明の組成物は、前記オリゴマーがオリゴマ
ー中のイソシアナート基で水性エマルジヨンを構
成するポリマーにグラフトし、次いで生成したグ
ラフトポリマー中の(メタ)アクリロイル基同志
が重合するかあるいはモノマー類との間で共重合
が行なわれ、それでポリマー同志の架橋を行なう
ことにより硬化するものと推定される。
以下本発明の構成について詳述する。
本発明において使用される水性エマルジヨンと
は普通一般に知られている重合体の水性分散液を
指し、そのポリマー成分を構成するモノマー類に
は特に制限はなく、例えばエチレン、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、メチルメタクリレート
のごときメタクリル酸エステル類、エチルアクリ
レート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート等のごときアクリル酸エステル
類、アクリロニトリル、スチレン、クロロスチレ
ン、ビニルトルエン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、アクリルアミド、メチロールアクリルアミ
ド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、ブタジエン、クロロプレン、イソブチ
レン、イソプレン等があげられる。
上記モノマー類をポリマー成分とする水性エマ
ルジヨンのうち、本発明においては、不飽和イソ
シアナートのイソシアナート基と反応性を有する
官能基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル
基、酸アミド基等の官能基を有するポリマーのエ
マルジヨン、またはポリビニルアルコールや水溶
性セルローズエステル類等を保護コロイドに用い
たエマルジヨンであることが好ましい。
本発明において使用される不飽和イソシアナー
トオリゴマーは、 (i) アクリロイル基またはメタクリロイル基〔以
下、(メタ)アクリロイル基と略称する〕を含
む不飽和モノアルコールと (ii) 両末端に水酸基を有するグリコール1モルと
多価イソシアナート2モルとの反応にて得られ
る両末端にイソシアナート基を有するオリゴマ
ーとを付加反応させて得られる、1分子中にイ
ソシアナート基と(メタ)アクリロイル基とを
含み且つ少なくとも3個のウレタン結合を有す
るものであり、1例としては次式で示されるも
のをあげることができる。
〔但し、nは1〜5〕 本発明において、不飽和イソシアナートオリゴ
マーは、組成物の接着強度を高め、皮膜の耐水性
および耐熱性を向上させる役割を受け持つもので
ある。
(メタ)アクリロイル基を含む不飽和モノアル
コールとしては、例えば2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、トリメチロールプロパンジアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、トリメチロールプ
ロパンジメタクリレートなどがあげられる。
両末端にイソシアナート基を有するオリゴマー
としては、例えばポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリブチレングリコール
などポリエーテルグリコール類、両末端にヒドロ
キシル基を有するポリエステルグリコール類など
1モルと2,4−トリレンジイソシアナート、
2,6−トリレンジイソシアナート、2,4−ト
リレンジイソシアナートと2,6−トリレンジイ
ソシアナートとの混合物、ジフエニルメタンジイ
ソシアナート、1,5−ナフチレンジイソシアナ
ート、パラフエニレンジイソシアナート、キシリ
レンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナ
ート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナー
ト、水素化キシリレンジイソシアナート等の2モ
ルとの反応生成物があげられる。
本発明において使用される不飽和イソシアナー
トオリゴマーは、両末端にイソシアナート基を有
するオリゴマー1モルに対して、(メタ)アクリ
ロイル基を含む不飽和モノアルコールを1〜1.8
モル、好ましくは1〜1.4モルの範囲内で反応さ
せることによつて製造される。
不飽和イソシアナートオリゴマーの合成は、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチ
レン、ビニルトルエンのごとき芳香族ビニル化合
物等のモノマー中、酢酸エチル、メチルエチルケ
トン、ジオキサン等の溶剤中、またはジブチルフ
タレート、ジオクチルフタレート、フタル酸ジエ
チルアクリレート等の可塑剤中で両末端にイソシ
アナート基を有するオリゴマーに、(メタ)アク
リロイル基を含む不飽和モノアルコールを滴下し
て付加反応させる方法がそのままモノマー溶液、
溶剤溶液または可塑剤溶液として用いることがで
きるので便利であるが、モノマー、溶剤または可
塑剤を用いずに、両末端にイソシアナート基を有
するオリゴマーと(メタ)アクリロイル基を有す
る不飽和モノアルコールを反応させてもよい。こ
の際に3級アミン、錫の有機化合物等のウレタン
化触媒を使用することが好ましい。
本発明において用いられる不飽和イソシアナー
トオリゴマーは、必ずしもイソシアナート基と
(メタ)アクリロイル基とが等モルである必要は
ない。例えば両末端にイソシアナート基を有する
オリゴマー1モルと(メタ)アクリロイル基を有
する不飽和モノアルコール1〜1.8モルとの反応
によつて得られる、1モル中に1当量以下のイソ
シアナート基と1当量以上の(メタ)アクリロイ
ル基を含むものが好適であり、1当量より多いイ
ソシアナート基または1当量より少ない(メタ)
アクリロイル基を含むオリゴマーを使用した場合
には、混合後、短時間でゲル化する傾向があり、
貯蔵安定性が十分とはいえなくなる。例えば(メ
タ)アクリロイル基を有する不飽和モノアルコー
ルとして2−ヒドロキシエチルメタクリレートを
用い、両末端にイソシアナート基を有するオリゴ
マーとしてポリエチレングリコール1モルと2,
4−トリレンジイソシアナート2モルとの反応生
成物を用いて反応を行なつた場合を例にとつてみ
ると、次記のごときモノメタクリレートとジメタ
クリレートの混合物が生成するが、本発明におい
てはこの混合物を使用してもよい。
上記のようなジメタクリレートを含んだ不飽和
イソシアナートオリゴマーの混合物は、水性エマ
ルジヨンより形成された皮膜の硬化速度を向上さ
せ、かつ硬化皮膜の硬さや接着強度(特に耐水接
着強度)等の物性を向上させるといつた利点を有
するばかりでなく、遊離のイソシアナート基を保
護して、イソシアナート基と水性エマルジヨンを
構成するポリマーとの反応を増大させるという利
点を有する。
不飽和イソシアナートオリゴマーの配合量は、
組成物の使用目的によつて異なるので一般には決
められないが、一般には水性エマルジヨンの固形
分(樹脂分)100重量部に対して3〜200重量部、
好ましくは5〜150重量部の範囲内が適当である。
不飽和イソシアナートの配合量が3重量部未満で
は、添加の効果が少なく、また不飽和イソシアナ
ートの配合量が200重量部より多い場合には、も
はや増量による効果は認められない。
本発明において使用される不飽和イソシアナー
トと共重合可能なモノマー類は、特に制限される
ものではなく、併用される水性エマルジヨンの種
類によつて、硬、軟自在のものが用いられる。
実用上好ましい共重合可能なモノマー類として
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメ
タクリレート、イソブチルメタクリレート、t−
ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタ
クリレート、ノニルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
フエノキシエチルメタクリレート、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、ベンジル
アクリレート、フエノキシエチルアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、トリエチレング
リコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート等のごとき(メタ)アクリル酸エス
テル類、スチレン、ビニルトルエン等のごとき芳
香族ビニル化合物があげられる。これらのモノマ
ー類は、2種以上混合して使用してもよい。ま
た、モノマー類は、前述のごとく、不飽和イソシ
アナートオリゴマーの合成時に予め添加しておい
てもよいし、また硬化性組成物の調製時に添加し
てもよいが、不飽和イソシアナートオリゴマーの
合成時に予め添加しておくと、不飽和イソシアナ
ートオリゴマーの合成を容易にし、その貯蔵安定
性を高める欠点で好ましい。
モノマー類の併用は、不飽和イソシアナートオ
リゴマーの貯蔵安定性を高めるばかりではなく、
接着強度などの物性を向上させる利点を有する。
モノマー類の配合量は、不飽和イソシアナート
オリゴマー100重量部に対して0〜150重量部、好
ましくは0〜100重量部の範囲内である。モノマ
ー類の配合量が150重量部より多い場合には、不
飽和イソシアナートの配合効果が減殺され、硬化
物の物性向上、例えば接着性の向上が困難となる
傾向がある。
本発明において使用される過酸化物としては、
過酸化水素を別にすればメチルエチルケトンパー
オキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、メチ
ルイソブチルケトンパーオキシド等のケトンパー
オキシド類、キユメンハイドロパーオキシド、t
−ブチルハイドロパーオキシド等のハイドロパー
オキシド類、t−ブチルパーオキシド−2−エチ
ルヘキソエート等のパーオキシエステル類、ベン
ゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、
2,5−ジクロロベンゾイルパーオキシド等のア
シルパーオキシド類のごとき有機過酸化物があげ
られる。
これらの過酸化物は、単独で使用しても充分な
硬化作用を示し、例えばアシルパーオキシド類
(ベンゾイルパーオキシド)は、不飽和イソシア
ナートオリゴマーの合成時に、両末端にイソシア
ナート基を有するオリゴマーとして芳香族イソシ
アナートを含むオリゴマーを用いた場合には、硬
化促進剤を併用しなくとも、比較的速やかに硬化
するが、さらに硬化を促進させるためには、有機
過酸化物と硬化促進剤とを併用することが好まし
い。例えば有機過酸化物、特に有機過酸化物とし
てハイドロパーオキシド類(キユメンハイドロパ
ーオキシド)を用いる場合には、これとナフテン
酸コバルトの硬化促進剤を併用すると、硬化が促
進されるのみならず、ポツトライフが長く使用に
便利である。
過酸化物の配合量は、水性エマルジヨンと不飽
和イソシアナートオリゴマーの固形分(樹脂分)、
および共重合可能なモノマー類の総計量100重量
部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重
量部の範囲内が適当である。過酸化物の配合量が
0.1重量部未満では、常温での硬化性が不充分と
なり、一方、過酸化物の配合量が10重量部より多
い場合には、増量による効果が認められないばか
りでなく、コスト高と硬化物の物性低下を招くと
いう難点を有する。
硬化促進剤を過酸化物と併用する場合、硬化促
進剤の使用量は、水性エマルジヨンと不飽和イソ
シアナートオリゴマーの固形分(樹脂分)、およ
び共重合可能なモノマー類の総計量100重量部に
対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜2重量
部であることが望ましい。
本発明の硬化性組成物は、水性エマルジヨン、
不飽和イソシアナートオリゴマー、共重合可能な
モノマー類および過酸化物を均一に混合すること
によつて調製され、各成分の添加順序には特に制
限はない。過酸化物を硬化促進剤と併用する場合
には、硬化促進剤を予め不飽和イソシアナートオ
リゴマーに配合しておいてもよい。
本発明の硬化性組成物には必要に応じて増量剤
を配合することができる。この増量剤としては小
麦粉、澱粉、脱脂大豆粉などを使用できるが、こ
のうち小麦粉、澱粉類はイソシアナートによつて
疎水性が付与され、さらに冷水では糊化せず接着
時に加熱により糊化、粘稠性となるのでより好ま
しい。また本発明の硬化性組成物には充填剤を配
合することもできる。
充填剤としてはクレー、カオリン、タルク、炭
酸カルシウムなどの無機質のものの他に、木粉、
クルミ殻粉などの有機質充填剤も用いることがで
きる。
これらの増量剤および/または充填剤の配合割
合は硬化性組成物の使用目的によつて異なるが、
水性エマルジヨンに対して0〜200重量%、好ま
しくは0〜150重量%が適当である。またこれら
の増量剤および充填剤を単独で使用してもよい
し、その数種を混合して使用することも出来る。
更に本発明の硬化性組成物には界面活性剤を同
時に使用することが出来る。界面活性剤の使用は
硬化性組成物の発泡防止またはエマルジヨン粒子
の沈降防止、使用時の離型性向上などに効果的で
ある。使用する界面活性剤としてはアニオン系、
ノニオン系のものまたはその両系統を適当に組み
合せたものが有効である。
界面活性剤の配合量は不飽和イソシアナートに
対し0.1〜15重量%が適当である。
更に本発明の硬化性組成物には多価金属の化合
物を用いることが出来る。この多価金属の化合物
とは第〜第族の金属陽イオン酸化物、水酸化
物および無機酸との塩であり、水性エマルジヨン
の中に含まれる極性基とイオンないしはキレート
反応を生じ、硬化性組成物の耐水性を向上させる
作用を有している。
これらの多価金属の化合物のうち、水溶性のも
のを硬化性組成物に多量に添加すると、水性エマ
ルジヨン中の重合体が塩析されて、水性エマルジ
ヨンがこわれやすい。したがつて添加量を少量に
しなければならない。一方、水に対する溶解度が
小さいものは水性エマルジヨンに多量に添加でき
硬化性組成物の耐水性の向上が期待されるのみな
らず、充填剤としても有効であるので使用すると
が望ましい。水に不溶の多価金属の化合物は水性
エマルジヨンを構成する重合体100重量部あたり、
1〜400重量部、好ましくは5〜200重量部添加さ
れる。
更に本発明の硬化性組成物には有機酸あるいは
無機酸を配合することが出来る。この有機酸、無
機酸としては通常の酸の他に水に溶解した際に酸
性を示す塩類など系のPHを低下させるものはいず
れも好ましいが、その中でもオキシカルボン酸が
最も好ましい。
本発明の硬化性組成物に有機酸あるいは無機酸
を配合することにより耐水性が向上し、耐水性の
経時変化が少なくなり、さらに粘度が安定にな
り、ゲル化が起り難くなる。従つて本発明の硬化
性組成物の使用時間を延長することが出来る。こ
れらは単独で用いることもまた2種以上混合して
用いることも可能である。
有機酸の配合はわずかでもそれなりの効果を出
せるが、特に著しい効果としては硬化性組成物の
PHが2.0〜2.5程度とする量で得られる。
更に本発明の硬化性組成物には吸湿性の大きい
化合物、例えば潮解性無機塩類、多価アルコー
ル、カルボン酸塩などを配合することが出来る。
このうち吸湿性化合物としては潮解性無機塩、多
価アルコールが特に適し、その添加量は水分を含
めた硬化性組成物中に占める比率が0.1〜10重量
%であるが特に好適な範囲は0.5〜5重量%であ
る。
このように硬化性組成物中に吸湿性大なる化合
物を添加することにより、本発明硬化性組成物を
接着剤として用いた場合、接着剤を被着体に塗布
後の接着液の乾燥を遅延させることができるので
現場作業における接着遅れによる接着不良を解消
できるのみならず接着剤塗布量の減少、高温接着
作業の可能、接着剤濃度の上昇など接着作業に有
益な対策を講ずることが可能である。
更に本発明の硬化性組成物には必要に応じてポ
リマー類、発色剤、消泡剤、防かび剤など、その
他の添加剤を配合してもよい。
本発明の硬化性組成物は、基材へライニング、
スプレーおよびロールによるコーテイング等の手
段により施工されるが実際の使用にあたつては、
基材へロールによつて塗装することが好ましい。
当然のことながら水性エマルジヨンに過酸化物を
添加し、不飽和イソシアナートとモノマー類の混
合物に必要に応じて硬化促進剤を添加しておき、
双頭のスプレーガンを用いてこれらの各成分を塗
装してもよい。
〔実施例〕
以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説
明する。
実施例 1 不飽和イソシアナート(A)の合成 撹拌機、ガス導入管付温度計、滴下ロート、還
流コンデンサーを付けた1のセパラブルフラス
コに2,4−トリレンジイソシアナート174g
(1モル)、メチルメタクリレート100g、ジブチ
ル錫ジラウレート0.3gを仕込み、ジエチレング
リコール53g(0.5モル)を滴下した。続いて、
乾燥空気雰囲気下でパラベンゾキノン0.04gを溶
解した2−ヒドロキシプロピルメタクリレート79
g(0.55モル)を滴下した。滴下に伴なつて昇温
するので、60℃に達したならば冷却し、以後その
温度を保持した。
滴下終了後、3時間60℃で反応させると、赤外
分析の結果、遊離の水酸基は消失したものと判断
された。淡黄褐色、粘度1.5ポイズの不飽和イソ
シアナート(A)(メチルメタアクリレート24.6重量
%を含む溶液)が得られた。
ポリビニルアルコールを含むポリ酢酸ビニルエ
マルジヨン(昭和高分子(株)社製、ポリゾール接
1200、粘度200ポイズ、PH4.0、MFT10℃、固形
分52重量%)100重量部にベンゾイルパーオキシ
ド3重量部(50%DOPペースト)を加え均一に
撹拌混合してポリ酢酸ビニルエマルジヨン(イ)を得
た。
ポリ酢酸ビニルエマルジヨン(イ)200重量部に不
飽和イソシアナート(A)50重量部を撹拌しながら混
合した。発泡はみられず、混合物は一夜放置後に
も表面は乾燥していたが、内部はクリーム状を呈
し、僅かに粘度が上昇する程度であつた。
カバ材を用いての接着テストでは常態圧縮せん
断力が230Kgf/cm2、木破率75%、耐水テスト後
の圧縮せん断力は185Kgf/cm2を示し、接着剤と
して優れたものであつた。
一方、不飽和イソシアナート(A)を用いず、ポリ
ゾール接1200のみの場合には常態圧縮せん断力が
235Kgf/cm2、木破率40%、耐水テスト後の圧縮
せん断力は125Kgf/cm2を示した。
実施例 2 ポリビニルアルコールを含むエチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂エマルジヨン(昭和高分子(株)社
製、EVA AD−5、粘度30ポイズ、PH4〜6、
MFT0℃、固形分56%)100重量部に炭酸カルシ
ウム(日東粉化(株)社製、NS−100、平均粒子径
2.12μ)50重量部、水55重量部、キユメンハイド
ロパーオキシド3重量部を加え、均一に混合して
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジヨン(ロ)
を得た。
不飽和イソシアナート(A)100重量部にナフテン
酸コバルト0.4重量部を添加した液25部をエマル
ジヨン(ロ)100重量部に加え、均一に撹拌した。
カバ材を用いての接着試験では常態圧縮せん断
力が168Kgf/cm2、木破率25%、耐水テスト後の
圧縮せん断力は125Kgf/cm2であつた。
一方、不飽和イソシアナート(A)を用いずに
EVA AD−5のみの場合には常態圧縮せん断力
が153Kgf/cm2、木破率0%、耐水試験後の圧縮
せん断力は51Kgf/cm2であつた。
実施例 3 不飽和イソシアナート(B)の合成 撹拌機、ガス導入管付温度計、滴下ロート、還
流コンデンサーを付けた1のセパラブルフラス
コにイソホロンジイソシアナート222g(1モ
ル)、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト100g、ジブチル錫ジラウレート0.3gを仕込
み、1,4−ブタンジオール45g(0.5モル)を
滴下した。続いて、乾燥空気雰囲気下でパラベン
ゾキノン0.04gを溶解した2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート78g(0.6モル)を滴下した。滴
下に伴つて昇温するので、60℃になつたならば冷
却し、以後その温度を保持した。
滴下終了後、3時間60℃で反応させると、赤外
分析の結果、遊離の水酸基は消失したものと判断
された。淡黄色、粘度1.8ポイズの不飽和イソシ
アナート(B)(トリメチロールプロパントリメタク
リレート22.5重量%を含む溶液)が得られた。
変性スチレン・ブタジエン系ラテツクス(日本
ゼオン(株)社製Nipol LX430、ラテツクス粘度110
センチポイズ、PH6.0、平均粒子径0.15μ、全固形
分49%)100重量部にベンゾイルパーオキサイド
3重量部(50重量%DOPペースト)を加え、均
一に撹拌混合して変性スチレン・ブタジエン系ラ
テツクス(ハ)を得た。
変性スチレン・ブタジエン系ラテツクス(ハ)100
重量部と不飽和イソシアナート(B)20重量部に促進
剤D(昭和高分子(株)社製、主成分ジメチルアニリ
ン)0.1部を加えた液を撹拌しながら均一に混合
した。混合物には発泡がみられず、1夜後に水が
蒸発して表面が乾燥していたが内部の水を含んだ
部分は粘度の上昇が殆んど認められず流動性を保
つていた。
カバ材を用いての接着試験では常態圧縮せん断
力が145Kgf/cm2、耐水試験後の圧縮せん断力は
85Kgf/cm2であつた。一方、不飽和イソシアナー
ト(B)を用いない場合は、常態圧縮せん断力は85Kg
f/cm2、耐水試験後の圧縮せん断力は28Kgf/cm2
であつた。
* 圧縮せん断力の試験法はJIS K6852に基づき
実施した。
〔発明の効果〕
本発明の組成物は、水分の存在する間は硬化が
ほとんど進行せず、脱水または蒸発によつて水分
が除かれた段階で初めて硬化することから、ポツ
トライフが長く、作業性が良好であり、また、水
性エマルジヨンから形成された皮膜の硬度を高
め、耐溶剤性および耐クリープ性を向上させると
共に、基材との接着性が著しくすぐれているとこ
ろから、塗料や接着剤として有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (1) 水性エマルジヨン、 (2) (i) アクリロイル基またはメタクリロイル基
    を含む不飽和モノアルコールと (ii) 両末端に水酸基を有するグリコール1モル
    と多価イソシアナート2モルとの反応にて得
    られる両末端にイソシアナート基を有するオ
    リゴマーとを 付加反応させて得られる、1分子中にイソシア
    ナート基とアクリロイル基またはメタクリロイ
    ル基とを含み且つ少なくとも3個のウレタン結
    合を有する不飽和イソシアナートオリゴマー、 および (3) 過酸化物 からなる硬化性組成物。 2 第1項記載の硬化性組成物において、さらに
    前記不飽和イソシアナートオリゴマーと共重合可
    能なモノマー類を含有することを特徴とする硬化
    性組成物。
JP60116632A 1985-05-31 1985-05-31 硬化性組成物 Granted JPS61275322A (ja)

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