JPH046204B2 - - Google Patents

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JPH046204B2
JPH046204B2 JP60116633A JP11663385A JPH046204B2 JP H046204 B2 JPH046204 B2 JP H046204B2 JP 60116633 A JP60116633 A JP 60116633A JP 11663385 A JP11663385 A JP 11663385A JP H046204 B2 JPH046204 B2 JP H046204B2
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JP
Japan
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isocyanate
unsaturated
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water
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JP60116633A
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JPS61275323A (ja
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Tadayuki Hosogane
Shin Shimazaki
Eiichiro Takyama
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP60116633A priority Critical patent/JPS61275323A/ja
Publication of JPS61275323A publication Critical patent/JPS61275323A/ja
Publication of JPH046204B2 publication Critical patent/JPH046204B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイソシアナート基と反応することがで
きる活性水素を有する水溶性高分子と水性エマル
ジヨンより形成される皮膜を常温で硬化させるこ
とのできる、ポツトライフが長く、作業性にすぐ
れ、かつ改良された接着強度を有する硬化性組成
物に関する。
〔従来の技術〕
現在、活性水素を有する水溶性高分子を含む水
性エマルジヨンを皮膜化し、それを硬化させる方
法としては、活性水素を有する水溶性高分子を含
む水性エマルジヨンに多価イソシアナート化合物
を添加する方法や活性水素を有する水溶性高分子
を含む水性エマルジヨンに多価アジリジン化合物
を添加する方法などが知られている。しかし、前
者の方法は硬化性組成物のポツトライフが短いと
いう欠点を有し、一方、後者の方法は比較的コス
トが高いという難点がある。
水溶性高分子を含む水性エマルジヨンからなる
接着剤を室温で硬化させて、しかも大巾なコスト
上昇を行なうことなく物性向上をはかることは、
水性エマルジヨンの用途拡大にとつて頗る有用な
ことである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、上述した実情に鑑みて鋭意検討
を重ねた結果、活性水素を有する水溶性高分子を
含む水性エマルジヨンに不飽和イソシアナートあ
るいは不飽和イソシアナート、不飽和イソシアナ
ートと共重合可能なモノマー類、および過酸化物
を配合した組成物が、水溶性高分子を含む水性エ
マルジヨンの皮膜を常温で硬化させることがで
き、しかもコストが安く、さらにポツトライフが
長く、作業性にすぐれ、改良された接着強度を有
することを見出し、本発明を完成するに至つた。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明は、 1 (1) 活性水素を有する水溶性高分子 (2) 水性エマルジヨン、 (3) アクリロイル基またはメタクリロイル基を
含む不飽和モノアルコールと多価イソシアナ
ートとを付加反応させて得られる、1分子中
にイソシアナート基とアクリロイル基または
メタクリロイル基とを含み且つ1個のウレタ
ン結合を有する不飽和イソシアナート、およ
び (4) 過酸化物 からなる硬化性組成物並びに 2 第1項記載の硬化性組成物において、さらに
前記不飽和イソシアナートと共重合可能なモノ
マー類を用いることを特徴とする硬化性組成物
に関する。
〔作用〕
本発明の硬化性組成物は不飽和イソシアナート
が不飽和イソシアナート中のイソシアナート基で
活性水素を有する水溶性高分子を含む水性エマル
ジヨンを構成するポリマーにグラフトし、生成し
た(メタ)アクリロイル基同志が重合するかある
いはモノマー類との間で共重合が行なわれ、それ
でポリマー同志の架橋を行なうことにより硬化す
る。
本発明において使用される水溶性高分子として
はPVA(ポリビニルアルコール)又はその変性
物、誘導体、CMC(カルボキシメチルセルロー
ズ)、MC(メチルセルローズ)、ポリアクリル酸
塩、アルギン酸塩、リグニンスルホン酸塩から選
ばれた1種または2種以上を任意に使用できる。
しかし本発明においては水溶性高分子として
PVA又はその変性物、誘導体を使用するのが、
好ましい。
本発明において使用される水性エマルジヨンと
は普通一般に知られている重合体の水性分散液を
指し、そのポリマー成分を構成するモノマー類に
は特に制限はなく、例えばエチレン、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、メチルメタクリレート
の如きメタクリル酸エステル類、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレートなどの如きアクリル酸エステル類、
アクリロニトリル、スチレン、クロロスチレン、
ビニルトルエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、ブタジエンなどがあげられる。
上記モノマー類をポリマー成分とする水性エマ
ルジヨンのうち、本発明においては不飽和イソシ
アナートのイソシアナート基と反応性を有する官
能基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル基、
酸アミド基などの官能基を有するポリマーのエマ
ルジヨン、またはポリビニルアルコールや水溶性
セルローズエステル類などを保護コロイドに用い
たエマルジヨンであることが好ましい。
本発明において使用される不飽和イソシアナー
トは、アクリロイル基またはメタクリロイル基
〔以下、(メタ)アクリロイル基と略称する〕を含
む不飽和モノアルコールと多価イソシアナートと
を付加反応させて得られる、1分子中にイソシア
ナート基と(メタ)アクリロイル基とを含み且つ
1個のウレタン結合を有するものであり、一例と
しては次式で示されるものをあげることができ
る。
本発明において、不飽和イソシアナートは組成
物の接着強度を高め、皮膜の耐水性および耐熱性
を向上させる役割を受け持つものである。
(メタ)アクロイル基を含む不飽和モノアルコ
ールとしては、例えば2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、トリメチロールプロパンジアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、トリメチロールプ
ロパンジメタクリレートなどがあげられる。
多価イソシアナート化合物としては、例えば
2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−ト
リレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイ
ソシアナートと2,6−トリレンジイソシアナー
トとの混合物、ジフエニルメタンジイソシアナー
ト、1,5−ナフチレンジイソシアナート、パラ
フエニレンジイソシアナート、キシリレンジイソ
シアナート、イソホロンジイソシアナート、1,
6−ヘキサメチレンジイソシアナート、水素化キ
シリレンジイソシアナート、などがあげられる。
本発明において使用される不飽和イソシアナー
トは多価イソシアナート化合物1モルに対して、
(メタ)アクロイル基などを含む不飽和モノアル
コールを1〜1.8モル、好ましくは1〜1.4モルの
範囲内で反応させることによつて製造される。
不飽和イソシアナートの合成はアクリル酸エス
テルやメタクリル酸エステルなどのモノマー中、
酢酸エチル、メチルエチルケトンまたはトルエン
などの溶剤中、またはジブチルフタレート、ジオ
クチルフタレート、フタル酸ジエチルアクリレー
トエステルなどの可塑剤中で多価イソシアナート
化合物に、(メタ)アクロイル基を含む不飽和モ
ノアルコールを滴下して付加反応させる方法が、
そのままモノマー溶液、溶剤溶液、または可塑剤
溶液として用いることができるので便利である
が、モノマー、溶剤、または可塑剤を用いずに、
多価イソシアナート化合物と(メタ)アクロイル
基を有する不飽和モノアルコールを反応させても
よい。この際に3級アミン、錫の有機化合物など
のウレタン化触媒を使用することが好ましい。
本発明において用いられる不飽和イソシアネー
トは、必ずしもイソシアナート基と(メタ)アク
ロイル基が等モルである必要はない。例えば多価
イソシアネート1モルと(メタ)アクリロイル基
を有する不飽和モノアルコール1〜1.8モルとの
反応によつて得られる、1モル中に1当量以下の
イソシアナート基と1当量以上の(メタ)アクリ
ロイル基を含むものが好適であり、1当量より多
いイソシアナート基または1当量より少ない(メ
タ)アクリロイル基を含む不飽和イソシアナート
を使用した場合には、混合後、短時間でゲル化す
る傾向があり、貯蔵安定性が十分といえなくな
る。例えば(メタ)アクリロイル基を有する不飽
和モノアルコールとして2−ヒドロキエチルメタ
クリレートを用い、多価イソシアナート化合物と
して2,4−トリレンジイソシアナートを用いて
反応を行なつた場合を例にとつてみると、次記の
如きモノメタクリレートとジメタクリレートの混
合物が生成するが、本発明においてはこの混合物
を使用してもよい。
上記のようなジアクリレートを含んだ不飽和イ
ソシアナートは活性水素を有する水溶性高分子を
含む水性エマルジヨンより形成された皮膜の硬化
速度を向上させ、かつ硬化皮膜の硬さや接着強度
(特に耐水接着強度)などの物性を向上させると
いつた利点を有するばかりでなく、遊離のイソシ
アナート基を保護して、イソシアナート基と活性
水素を有する水溶性高分子を含む水性エマルジヨ
ンを構成するポリマーとの反応を増大させるとい
う利点を有する。
不飽和イソシアナートの配合量は組成物の使用
目的によつて異なるので一概には決められない
が、一般には活性水素を有する水溶性高分子を含
む水性エマルジヨンの固形分(樹脂分)100重量
部に対して5〜200重量部、好ましくは10〜150重
量部の範囲内が適当である。不飽和イソシアナー
トの配合量が5重量部未満では、添加の効果が少
なく、また不飽和イソシアナートの配合量が200
重量部より多い場合にはもはや増量による効果が
認められない。
本発明において使用される不飽和イソシアナー
トと共重合可能なモノマー類は特に制限されるも
のではなく、併用される活性水素を有する水溶性
高分子を含む水性エマルジヨンの種類によつて、
硬、軟自在のものが用いられる。
実用上好ましい共重合可能なモノマー類として
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメ
タクリレート、イソブチルメタクリレート、t−
ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタ
クリレート、ノニルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
フエノキシエチルメタクリレート、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、ベンジル
アクリレート、フエノキシエチルアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、トリエチレング
リコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレートなどのごとき(メタ)アクリル酸エ
ステル類、スチレン、ビニルトルエンなどの如き
芳香族ビニル化合物があげられる。これらのモノ
マー類は、2種以上混合して使用してもよい。ま
た、モノマー類は前述の如く、不飽和イソシアナ
ートの合成時に添加しておいてもよいし、また硬
化性組成物の調製時に添加してもよいが、不飽和
イソシアナートの合成時に予め添加しておくと、
不飽和イソシアナートの合成を容易にし、その貯
蔵安定性を高める点で好ましい。
モノマー類の併用は不飽和イソシアナートの貯
蔵安定性を高めるばかりでなく、接着強度などの
物性を向上させる利点を有する。
モノマー類の配合量は不飽和イソシアナート
100重量部に対して0〜150重量部好ましくは0〜
100重量部の範囲内であり、かつ不飽和イソシア
ナート対モノマー類の割合が10対90〜95対5であ
ることが好ましい。モノマー類の配合量が150重
量部より多い場合には不飽和イソシアナートの配
合効果が減殺され、硬化物の物性向上、例えば接
着性の向上が困難となる傾向がある。
本発明において使用される過酸化物としては過
酸化水素を別にすればメチルエチルケトンパーオ
キサイド、シクロヘキサノンパーオキシド、メチ
ルイソブチルケトンパーオキシドなどのケトンパ
ーオキシド類、キユメンハイドロパーオキシド、
t−ブチルハイドロパーオキシドなどのハイドロ
パーオキシド類、t−ブチルパーオキシド−2−
エチルヘキソエートなどのパーオキシエステル
類、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオ
キシド、2,5−ジクロロベンゾイルパーオキシ
ドなどのアシルパーオキシド類の如き有機過酸化
物などがあげられる。
これらの過酸化物は、単独で使用しても充分な
硬化作用を示し、例えばアシルパーオキシド類
(ベンゾイルパーオキシド)は不飽和イソシアナ
ートの合成時に、多価イソシアナートとして芳香
族イソシアナートを用いた場合には、硬化促進剤
を併用しなくとも、比較的速かに硬化するが、さ
らに硬化を促進させるためには、有機過酸化物と
硬化促進剤とを併用することが好ましい。例えば
有機過酸化物、特に有機過酸化物としてハイドロ
パーオキシド類(キユメンハイドロパーオキシ
ド)を用いる場合には、これとナフテン酸コバル
トの硬化促進剤を併用すると、硬化が促進される
のみならず、ポツトライフが長く使用に便利であ
る。
過酸化物の配合量は活性水素を有する水溶性高
分子を含む水性エマルジヨンと不飽和イソシアナ
ートの固形分(樹脂分)、および共重合可能なモ
ノマー類の総計量100重量部に対して0.1〜10重量
部、好ましくは0.5〜5重量部の範囲内が適当で
ある。過酸化物の配合量が0.1重量部未満では、
常温での硬化性が不充分となり、一方、過酸化物
の配合量が10重量部より多い場合には増量による
効果が認められないばかりでなく、コスト高と硬
化物の物性低下を招くという難点を有する。
硬化促進剤を過酸化物と併用する場合、硬化促
進剤の使用量は活性水素を有する水溶性高分子を
含む水性エマルジヨンと不飽和イソシアナートの
固形分(樹脂分)および共重合可能なモノマー類
の総計量100重量部に対して、0.01〜10重量部、
好ましくは0.1〜2重量部であることが望ましい。
本発明の硬化性組成物は活性水素を有する水溶
性高分子を含む水性エマルジヨン、不飽和イソシ
アナート、共重合可能なモノマー類および過酸化
物を均一に混合することによつて調整され、各成
分の添加順序には特に制限はない。過酸化物を硬
化促進剤と併用する場合には、硬化促進剤を予め
不飽和イソシアナートに配合しておいてもよい。
本発明の硬化性組成物には必要に応じて増量剤
を配合することができる。この増量剤としては小
麦粉、澱粉、脱脂大豆粉などを使用できるが、こ
のうち小麦粉、澱粉類はイソシアナートによつて
疎水性が付与され、さらに冷水では糊化せず接着
時に加熱により糊化、粘稠性となるのでより好ま
しい。また本発明の硬化性組成物には充填剤を配
合することもできる。
充填剤としてはクレー、カオリン、タルク、炭
酸カルシウムなどの無機質のものの他に、木粉、
クルミ殻粉などの有機質充填剤も用いることがで
きる。
これらの増量剤および/または充填剤の配合割
合は、硬化性組成物の使用目的によつて異なる
が、水性エマルジヨンに対して0〜200重量%、
好ましくは0〜150重量%が適当である。またこ
れらの増量剤および充填剤を単独で使用してもよ
いし、その数種を混合して使用することも出来
る。
更に本発明の硬化性組成物には界面活性剤を同
時に使用することが出来る。界面活性剤の使用は
硬化性組成物の発泡防止またはエマルジヨン粒子
の沈降防止、使用時の離型性向上などに効果的で
ある。使用する界面活性剤としてはアニオン系、
ノニオン系のものまたはその両系統を適当に組み
合せたものが有効である。
界面活性剤の配合量は不飽和イソシアナートに
対し0.1〜15重量%が適当である。
更に本発明の硬化性組成物には多価金属の化合
物を用いることが出来る。この多価金属の化合物
とは第〜第族の金属陽イオン酸化物、水酸化
物および無機酸との塩であり、水性エマルジヨン
の中に含まれる極性基とイオンないしはキレート
反応を生じ、硬化性組成物の耐水性を向上させる
作用を有している。
これらの多価金属の化合物のうち、水溶性のも
のを硬化性組成物に多量に添加すると、水性エマ
ルジヨン中の重合体が塩析されて、水性エマルジ
ヨンがこわれやすい。したがつて添加量を少量に
しなければならない。一方、水に対する溶解度が
小さいものは、水性エマルジヨンに多量に添加で
き硬化性組成物の耐水性の向上が期待されるのみ
ならず、充填剤としても有効であるので使用する
ことが望ましい。水に不溶の多価金属の化合物は
硬化性組成物を構成する重合体100重量部あたり、
1〜400重量部、好ましくは3〜200重量部添加さ
れる。
更に本発明の硬化性組成物には酸類を配合する
ことが出来る。この酸類としては有機酸、無機酸
など通常の酸の他に水に溶解した際に酸性を示す
塩類など系のPHを低下させるものはいずれも好ま
しいが、その中でもオキシカルボン酸が最も好ま
しい。
本発明の硬化性組成物に有機酸あるいは無機酸
を配合することにより耐水性が向上し、耐水性の
経時変化が少なくなり、さらに粘度が安定にな
り、ゲル化が起り難くなる。従つて本発明の硬化
性組成物の使用時間を延長することが出来る。こ
れらは単独で用いることもまた2種以上混合して
用いることも可能である。
有機酸の配合はわずかでもそれなりの効果を出
せるが、特に著しい効果としては硬化性組成物の
PHが2.0〜2.5程度とする量で得られる。
更に本発明の硬化性組成物には吸湿性の大きい
化合物、例えば潮解性無機塩類、多価アルコー
ル、カルボン酸塩などを配合することが出来る。
このうち吸湿性化合物としては潮解性無機塩、多
価アルコールが特に適し、その添加量は水分を含
めた硬化性組成物中に占める比率が0.1〜10重量
%であるが特に好適な範囲は0.5〜5重量%であ
る。
このように硬化性組成物中に吸湿性大なる化合
物を添加することにより、本発明硬化性組成物を
接着剤として用いた場合、接着剤を被着体に塗布
後の接着液の乾燥を遅延させることができるので
現場作業における接着遅れによる接着不良を解消
できるのみならず接着剤塗布量の減少、高温接着
作業の可能、接着剤濃度の上昇など接着作業に有
益な対策を講ずることが可能である。
更に本発明の硬化性組成物には必要に応じてポ
リマー類、発色剤、消泡剤、防かび剤など、その
他の添加剤を配合してもよい。
本発明の硬化性組成物は基材へライニング・ス
プレーおよびロールによるコーテイングなどの手
段により施工されるが実際の使用にあたつては、
基材へロールによつて塗装することが好ましい。
当然のことながら活性水素を有する水溶性高分子
を含む水性エマルジヨンに過酸化物を添加し、不
飽和イソシアナートに必要に応じて硬化促進剤を
添加しておき、双頭のスプレーガンを用いてこれ
らの各成分を塗装してもよい。
〔実施例〕
以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説
明する。
実施例 1 不飽和イソシアナート(A)の合成 撹拌機、ガス導入管付温度計、滴下ロート、還
流コンデンサーを付した1のセパラブルフラス
コに、2,4−トリレンジイソシアナート174g
(1モル)、メチルメタクリレート153gを仕込み、
乾燥空気中で2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート173g(1.2モル、ジブチル錫ジラウレート
0.3g、バラベンゾキノン0.07gを含む)を滴下
した。滴下に伴なつて昇温するので、60℃に達し
たならば冷却し、以後その温度を保つた。
滴下終了後、3時間60℃で反応させると、赤外
分析の結果、遊離の水酸基は消失したものと判断
された。
淡黄褐色、粘度1.4ポイズの不飽和イソシアナ
ート(A)(メチルメタクリレート30.6重量%溶液)
が得られた。得られた不飽和イソシアナート(A)
は、イソシアナート基を0.8当量、メタクリロイ
ル基を1.2当量含むものであつた。
PVA217の16重量%水溶液50重量部にSTカオ
リンクレー(土屋カオリン(株)社製、平均粒子径
0.9〜1μ)25重量部、ハイテノール08E(第一工業
製薬(株)社製、アニオン界面活性剤)0.3重量部、
ヘキサメタ燐酸ソーダ0.3重量部を添加し、撹拌
混合して均一にSTカオリンクレーを分散した。
次にエチレン・酢酸ビニル共重合体エマルジヨン
(昭和高分子(株)社製、ポリゾールEVA P−400、
粘度45ポイズ、PH4〜5、MFT10℃、固形分50
重量%)25重量部、ベンゾイルパーオキサイド
(50%DOPペースト)1重量部を加え、均一に撹
拌混合してエチレン・酢酸ビニル共重合体エマル
ジヨン(イ)を得た。
得られたエチレン・酢酸ビニル共重合体エマル
ジヨン(イ)100重量部に不飽和イソシアナート(A)15
重量部および促進剤D(昭和高分子(株)社製、主成
分ジメチルアニリン)0.1重量部を添加して、5
分間撹拌混合した。
得られた接着剤組成物をカバ材に塗布し、接着
試験を行つた。常態圧縮せん断力は223Kgf/cm2
木破率30%、耐水試験後の圧縮せん断力は155Kg
f/cm2、木破率15%、耐温水試験後の圧縮せん断
力は115Kgf/cm2であつた。
一方不飽和イソシアナート(A)を用いず、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体エマルジヨン(イ)のみの使
用では常態圧縮せん断力は113Kgf/cm2、木破率
5%、耐水試験後の圧縮せん断力は53Kgf/cm2
耐温水試験後の圧縮せん断力は10Kgf/cm2であつ
た。
実施例 2 不飽和イソシアナート(B)の合成 撹拌機、ガス導入管付温度計、滴下ロート、還
流コンデンサーを付けた1のセパラブルフラス
コに、2,4−トリレンジイソシアナート174g
(1モル)、メチルメタクリレート50g、ジブチル
錫ジラウレート0.3g、パラベンゾキノン0.07g
を仕込み、乾燥空気中で2−ヒドロキシプロピル
アクリレート143g(1.1モル)を滴下した。滴下
に伴なつて昇温するので、60℃に達したならば冷
却し、その温度を保持した。
滴下終了後、3時間60℃で反応させると、赤外
分析の結果、遊離の水酸基は消失したものと判断
された。
淡黄色、粘度1.2ポイズの不飽和イソシアナー
ト(B)(メチルメタクリレート13.6重量%)が得ら
れた。得られた不飽和イソシアナート(B)はイソシ
アナート基を0.9当量、アクリロイル基1.1当量を
含むものであつた。
PVA217の16重量%水溶液50重量部にNS−100
(日東粉化(株)社製、炭酸カルシウム、平均粒子径
2.12μ)27重量部、Nipol LX430(日本ゼオン(株)社
製、変性スチレン・ブタジエン系ラテツクス、ラ
テツクス粘度110センチポイズ、PH6.0、平均粒子
径0.15μ、全固型分49%)20重量部、ペレツクス
CS(花王石鹸(株)社製、アニオン界面活性剤)0.2
重量部、ヘキサメタ燐酸ソーダ0.3重量部、ベン
ゾイルパーオキサイド1重量部を添加後、撹拌混
合し、均一に分散して変性スチレン・ブタジエン
系ラテツクス(ロ)を得た。
得られた変性スチレン・ブタジエン系ラテツク
ス(ロ)100重量部に不飽和イソシアナート(B)15重量
部および促進剤D(昭和高分子(株)社製、主成分ジ
メチルアニリン)0.1重量部を添加して、5分間
撹拌混合した。
得られた接着剤組成物をカバ材に塗布し、接着
試験を行つた。常態圧縮せん断力は225Kgf/cm2
木破率30%、耐水試験後の圧縮せん断力は175Kg
f/cm2、木破率25%、耐温水試験後の圧縮せん断
力は115Kgf/cm2であつた。
一方、不飽和イソシアナート(B)を用いず、変性
スチレン、ブタジエン系ラテツクス(ロ)のみを使用
した場合は常態圧縮せん断力は83Kgf/cm2、耐水
試験後の圧縮せん断力は21Kgf/cm2、耐温水試験
後の圧縮せん断力は10Kgf/cm2以下であつた。
実施例 3 不飽和イソシアナート(C)の合成 撹拌機、ガス導入管付温度計、滴下ロート、還
流コンデンサーを付した1のセパラブルフラス
コに、ジフエニルメタンジイソシアナート125g
(0.5モル)、トリメチロールプロパントリメタク
リレート30gを仕込み、乾燥空気中で、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート87g(0.6モル、
ジブチル錫ジラウレート0.2g、パラベンゾキノ
ン0.04gを含む)を滴下した。
滴下後、60℃で3時間保つと、赤外分析の結
果、遊離の水酸基は消失したものと判断された。
淡赤褐色、粘度3.2ポイズの不飽和イソシアナ
ート(C)(トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート12.4重量%含む)が得られた。
得られた不飽和イソシアナート(C)は、イソシア
ナート基を0.8当量、メタクリロイル基を1.2当量
含むものであつた。
PVA217の16重量%水溶液50重量部にNS−100
30重量部、ハイテノール08E(第一工業製薬(株)社
製、アニオン界面活性剤)0.3重量部、ヘキサメ
タ燐酸ソーダ0.3重量部を添加し、撹拌混合して
均一にNS−100を分散した。
次に変性スチレン・ブタジエン系ラテツクス
(日本ゼオン(株)社製、Nipol LX435、ラテツクス
粘度120センチポイズ、PH8.0、平均粒子径0.12μ、
全固形分50%)20重量部、ベンゾイルパーオキサ
イド1重量部を加え、均一に撹拌混合して変性ス
チレン・ブタジエン系ラテツクス(ハ)を得た。
得られた変性スチレン・ブタジエン系ラテツク
ス(ハ)100重量部に不飽和イソシアナート(C)15重量
部および促進剤D0.08重量部を添加して、5分間
撹拌して混合した。
得られた組成物をカバ材に塗布し、接着試験を
行つた場合、常態圧縮せん断力は231Kgf/cm2
木破率25%、耐水試験後の圧縮せん断力は178Kg
f/cm2、木破率15%、耐温水試験後の圧縮せん断
力は117Kgf/cm2であつた。
一方、不飽和イソシアナート(C)を用いず、変性
スチレン・ブタジエン系ラテツクス(ハ)のみを使用
した場合は常態圧縮せん断力は79Kgf/cm2、耐水
試験後の圧縮せん断力は22Kgf/cm2、耐温水試験
後の圧縮せん断力は10Kgf/cm2以下であつた。
実施例 4 不飽和イソシアナート(D)の合成 撹拌機、ガス導入管付温度計、滴下ロート、還
流コンデンサーを付した1のセパラブルフラス
コに、2,4−トリレンジイソシアナート174g
(1モル)、ジブチル錫ジラウレート0.3g、パラ
ベンゾキノン0.07gを仕込み、乾燥空気中60℃
で、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート158
g(1.1モル)を滴下した。滴下に伴なつて昇温
するので冷却し、60℃付近に保つた。
滴下終了後、2時間60℃に保つと、赤外分析の
結果、遊離のヒドロキシル基は消失したものと判
断された。次いで、トルエンを40g加え淡黄褐
色、粘度約10ポイズの不飽和イソシアナート(D)の
トルエン溶液を得た。
得られた不飽和イソシアナート(D)は、イソシ
アナート基を0.9当量、メタクリロイル基を1.1当
量含むものであつた。
実施例2で用いた変性スチレン・ブタジエン系
ラテツクス(ロ)100重量部に不飽和イソシアナート
(D)15重量部および促進剤D0.1重量部を添加して、
5分間撹拌混合した。
得られた接着剤組成物をカバ材に塗布し、接着
試験を行つた。常態圧縮せん断力は218Kgf/cm2
木破率25%、耐水試験後の圧縮せん断力は169Kg
f/cm2、木破率20%、耐温水試験後の圧縮せん断
力は116Kgf/cm2、木破率5%であつた。
一方、不飽和イソシアナート(D)を用いず、変性
スチレン・ブタジエン系ラテツクス(ロ)のみを使用
した場合は常態圧縮せん断力は83Kgf/cm2、耐水
試験後の圧縮せん断力は21Kgf/cm2、耐温水試験
後の圧縮せん断力は10Kgf/cm2以下であつた。
〔発明の効果〕
本発明の組成物は、水分の存在する間は硬化が
殆んど進行せず、脱水または蒸発によつて水分が
除かれた段階で初めて硬化することから、ポツト
ライフが長く、作業性が良好であり、また活性水
素を有する水溶性高分子を含む水性エマルジヨン
から形成された皮膜の硬度を高め、耐溶剤性およ
び耐クリープ性を向上させると共に、基材との接
着性が著しくすぐれているところから、塗料や接
着剤として有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (1) 活性水素を有する水溶性高分子、 (2) 水性エマルジヨン、 (3) アクリロイル基またはメタクリロイル基を含
    む不飽和モノアルコールと多価イソシアナート
    とを付加反応させて得られる、1分子中にイソ
    シアナート基とアクリロイル基またはメタクリ
    ロイル基とを含み且つ1個のウレタン結合を有
    する不飽和イソシアナート、および (4) 過酸化物 からなる硬化性組成物。 2 第1項記載の硬化性組成物において、さらに
    前記不飽和イソシアナートと共重合可能なモノマ
    ー類を含有することを特徴とする硬化性組成物。
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