JPH0459357B2 - - Google Patents

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JPH0459357B2
JPH0459357B2 JP63153447A JP15344788A JPH0459357B2 JP H0459357 B2 JPH0459357 B2 JP H0459357B2 JP 63153447 A JP63153447 A JP 63153447A JP 15344788 A JP15344788 A JP 15344788A JP H0459357 B2 JPH0459357 B2 JP H0459357B2
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ethylene
oil
low
esters
copolymer
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Tadayuki Oomae
Kentaro Mashita
Sumio Hara
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は石油の中、重質留分と低温流動性向上
剤から調製される低温流動性の良好な燃料油組成
物に関する。 周知のとうり原油を蒸留して得られる留分のな
かで、中、重質留分とよばれる沸点が約150ない
し450℃の留分は、燈油、軽油、A重油など各種
燃料源として大量に使用される。 なかでも特に軽油やA重油は、冬期等の低温度
下において油に含有するワツクス分の析出のため
に、流動性が著しく悪化して重大な問題を生ずる
ことがある。 例えば、冬期の寒冷条件下において軽油中に含
有するワツクス分の析出のために、デイーゼル自
動車における軽油タンクからエンジンに軽油を供
給するラインの途中に設けられた夾雑物阻止用の
濾過器に組み込まれた微細スクリーンが目詰まり
を起こして、軽油の供給ができなくなり、エンジ
ンが停止してしまう例や、さらに低温度下では軽
油全体がゲル化状態に陥つて流動性を失う例があ
る。 また漁船のエンジン駆動やハウス加温栽培用加
温機、ビル暖房等に用いられるA重油の場合にも
同様のワツクス析出によつて燃焼不良が起こり、
人命や植物等に重大な影響を与えることがある。 〔従来の技術〕 燃料油の低温下における流動性を保つ目的で、
従来種々の対策がとられている。 例えば、気温の低下が直接に燃料油の温度低下
をきたさない様に保温するため温水や電気ヒータ
ーにより加熱するなどの方法があるが、設備の改
善や新たなエネルギーコストの負担が必要とな
り、現実的には有利な方法とは言い難い。 また比較的低温においても低温流動性にすぐれ
ている、例えば灯油用留分によつて希釈し、ワツ
クスの析出量を低下させる方法もあるが、灯油用
留分のごとき比較的軽質な燃料油は需要量が多
く、付加価値が高いので、好ましい方法とは言い
難い。 燃料油の低温流動性を向上させる別の方法とし
て、低温流動性向上剤を添加する方法が知られて
いる。 低温流動性向上剤の作用は、燃料油からワツク
スが析出する際に影響を与え、ワツクスの巨大成
長化を防げて微少結晶で安定化させるものであ
る。 低温流動性向上剤には種々の化学合成品が提案
されているが、対象とする燃料油の性状によつて
効果が極端に変わり、安定に品質管理できる燃料
油性状の把握が急務であつたが、数多くの原油種
や複雑な蒸留装置の運転条件等の要因で困難を極
めていた。 低温流動性向上剤による添加効果を有効に発現
するために、対象燃料油の性状について幾つかの
検討がなされてきた。 例えば、特開昭58−134188号は中質留分燃料油
100重量部にエチレン共重合体と炭素数26ないし
27のn−パラフインを0.2ないし1.5重量部添加す
ることにより、低温流動性を改良するものであ
る。 しかしこの方法ではエチレン共重合体とn−パ
ラフインの双方を燃料油に添加する必要があり、
設備や操作が複雑化するだけでなく、ワツクス析
出に伴なう低温流動性悪化の主原因物質たるn−
パラフインを積極的に添加するために、低温下で
のワツクス析出量が増加する。その結果流動性向
上剤が有効に作用しなくなる場合が多い。 代表的用途であるデイーゼール自動車用燃料と
して用いるにあたり、燃料供給ラインの途中には
ストレーナーが設けられているが、多量のワツク
ス析出により、ストレーナーへのワツクス飽和時
間が短縮され、早期に閉塞を起こすことになり、
この方法は好ましい方法とは言えない。 また特開昭61−58116号には−20℃で析出する
パラフインワツクス量が5.5ないし12重量%に調
整された軽油に流動点降下剤を用いた組成物が示
されている。 しかしながら−20℃で析出するパラフインワツ
クス量が5.5ないし12重量%の範囲に特定された
軽油でも、流動点降下剤の添加によつてCFPP
(低温濾過目詰まり温度)が全く低下しない場合
や、特定種の流動点降下剤でしか低下できない場
合があり十分なものとは言えない。 〔発明が解決しようとする課題〕 以上に述べたように、従来の技術では特定の性
状の燃料油にしか低温流動性を改良できる添加剤
がなかつたり、また添加剤の効果を発現しやすく
するために添加剤以外の特定の物質をかなり多量
に加える必要があり、低温流動性が安定的に改善
された燃料油を提供することは困難を極めてい
た。 本発明の目的は、原油の中質および/または重
質留出油を多割合の基油とする低温流動性を改善
した燃料油を提供するにあたり、低温流動性を改
善するために用いる低温流動性向上剤の効果を十
分に発揮させうるように原油の中質および/また
は重質留出油に含有するn−パラフインの量を最
適化することにある。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者らはかかる課題を解決すべく鋭意検討
した結果、本発明に到達したものである。 すなわち本発明は、 (1) 多割合の石油の中質および/または重質留出
油からなり、炭素数25以上のn−パラフインを
0.1重量%以上0.6重量%未満含有し、かつ曇り
点より10℃低い温度において析出するワツクス
の量が4重量%未満である燃料基油に、エチレ
ンとメタクリル酸メチルとの共重合体、エチレ
ンとα−オレフインとの共重合体、塩素化エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、不飽和カルボン酸
とアルキルエステル重合体、水酸基を含有する
含窒素化合物と飽和脂肪酸から合成されるエス
テルもしくはその塩、多価アルコールと飽和脂
肪酸から合成されるエステル、ポリオキシアル
キレングリコールと飽和脂肪酸から合成される
エステル、多価アルコールまたはその部分エス
テルのアルキレンオキサイド付加物と飽和脂肪
酸から合成されるエステル、および塩素化パラ
フイン/ナフタレン縮合物から選ばれる1種ま
たは2種以上を主体とする低温流動性向上剤を
含有させてなる燃料油組成物、 (2) 前記(1)の低温流動性向上剤の他に、分子量分
布が4.0以下のエチレンと飽和カルボン酸とビ
ニルエステルとの共重合体を主体とする低温流
動性向上剤を含有させてなる前記(1)に記載の燃
料油組成物、 (3) 飽和カルボン酸のビニルエステルが酢酸ビニ
ルである前記(2)の燃料油組成物、 (4) エチレンと飽和カルボン酸のビニルエステル
との共重合体が、エチレン含有量が60ないし75
重量%、数平均分子量が1000ないし4000のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体である前記(2)の燃料
油組成物、 に関するものである。 本発明において多割合の基油として用いられる
石油の中質および/または重質留出油とは原油を
蒸留して得られる留出油であつて、沸点が約150
〜450℃程度の範囲にある炭化水素を主体とする
数多くの成分の混合物である。 一般的な石油蒸留設備から得られる留分として
は、常圧蒸留装置から得られるライトガスオイ
ル、ヘビーガスオイルもしくはこれらをユニフア
イナーのごとき脱硫装置で水素添加したもの、あ
るいは常圧蒸留装置の留出残油を減圧蒸留装置で
減圧蒸留して得られるバキユームガスオイルおよ
びその水素添加物などがあり、これらは用途によ
り適宜ブレンドされる場合もある。 また必要により、石油精製設備から発生する
中、重質油、例えば接触分解装置や水素化分解装
置などで処理されたオイルあるいは潤滑油製造で
脱ワツクスされた残りのオイルなどを少量混合し
ても差支えない。 さらには、通常A重油の調整手法として一般的
に行なわれている常圧残渣油または減圧残渣油、
あるいは潤滑油精製工程で生成するエキストラク
ト油を少量混合してもよい。 本発明において、基油としての石油の中質およ
び/または重質留出油に含有される炭素数25以上
のn−パラフイン量は昇温式ガスクロマトグラフ
装置を用いて通常の方法で分析されるものであ
る。 すなわち、極性と弱の分配剤と多孔質担体から
なる充填剤を詰めたカラムを用いて、水素炎イオ
ン化方式と検出器によつて微量試料を分析し、分
離された各成分よりなるクロマトグラムからn−
パラフイン含有量を求めるものである。 例えば、和光純薬工業(株)より市販されているカ
ラム充填剤(シリコンGE SE−30、2%、60/
80メツシユ、Uniport HP担体)をステンレス
製、直径3mm、長さ4000mmの管に詰めたカラムを
用いて試料油を注入し、70℃から5℃/minの速
度で270℃に昇温して水素炎イオン化方式で検出
する。検出した電気信号は外部出力として記録計
またはデータ処理器によつて処理し、n−パラフ
インピークを求めることによつて得られる。 本発明においては、基油である石油の中質およ
び/または重質留出油に含有される炭素数25以上
のn−パラフイン量は、0.1重量%以上0.6%重量
%未満の範囲が好ましい。 炭素数25以上のn−パラフインの量が0.1重量
%より少ないと、低温流動性向上剤による低温濾
過目詰まり温度の改良効果が乏しくなり、また
0.6重量%より多いと極めて多量、例えば
2000ppm以上の低温流動性向上剤の添加によつて
低温濾過目詰まり温度の改良が可能な場合もある
が、析出するワツクスの総量が増加し、実用に供
し得ない燃料油となつてしまうことが多い。 低温流動性向上剤の添加効果wより一層発揮し
得る炭素数25以上のn−パラフインの好ましい量
は0.2重量%以上0.5重量%未満である。 この範囲内においては比較的少ない添加量の低
温流動性向上剤によつて十分な低温濾過目詰まり
温度の低下が可能である。 本発明において用いられる低温流動性向上剤の
例としては、「新版石油製品添加剤」(桜井俊男編
著、幸書房昭和61年7月発行)第192頁〜第195頁
に記載の物質が参考になる。 低温流動性向上剤として好ましいものを以下に
具体的に例示すると、エチレンと不飽和カルボン
酸のアルキルエステルとの共重合体、エチレンと
α−オレフインとの共重合体、塩素化エチレン−
酢酸ビニル共重合体、不飽和カルボン酸のアルキ
ルエステル重合体、水酸基を含有する含窒素化合
物と飽和脂肪酸から合成されるエステルもしくは
その塩、多価アルコールと飽和脂肪酸から合成さ
れるエステル、ポリオキシアルキレングリコール
と飽和脂肪酸から合成されるエステル、多価アル
コールまたはその部分エステルのアルキレンオキ
サイド付加物と飽和脂肪酸から合成されるエステ
ル、塩素化パラフイン/ナフタレン縮合物が挙げ
られる。 さらに具体的に説明すると、エチレンと不飽和
カルボン酸のアルキルエステルとの共重合体とし
ては、コモノマー含有量として5〜80重量%、数
平均分子量1000〜8000のものが好適である。 また、エチレンとα−オレフインとの共重合体
としては、α−オレフインコモノマーとしてプロ
ピレン、ブテン、ヘキセン、デセンなどを用いた
エチレンとの共重合体が挙げられ、コモノマー含
有量として5〜80重量%、数平均分子量1000〜
8000のものが好適である。 また、不飽和カルボン酸のアルキルエステル重
合体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ラウリルなどのアクリル酸エステル
や、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸ステアリルなどのメタクリル酸エステ
ルの重合体が挙げられ、数平均分子量2000〜
40000のものが好適である。 また、水酸基を含有する含窒素化合物と飽和脂
肪酸から合成されるエステルとしては、特開昭57
−170993号に示されるようなトリエタノールアミ
ントリベヘン酸エステル、メチルジエタノールア
ミンジ硬化ナタネ油脂肪酸エステル、ジエタノー
ルアミンとパルミチン酸の脱水縮合物などが挙げ
られる。 また、多価アルコールと飽和脂肪酸から合成さ
れるエステルとしては、特開昭57−170992号に示
されるようなトリメチロールプロパンベヘン酸エ
ステル、ペンタエリスリトールベヘン酸エステル
などが挙げられる。 また、ポリオキシアルキレングリコールと飽和
脂肪酸から合成されるエステルとしては、特開昭
57−177092号に示されるようなポリエチレングリ
コールジベヘン酸エステル、ポリエチレングリコ
ールステアリン酸エステル、ポリプロピレングリ
コールジベヘン酸エステル、ポリプロピレングリ
コールステアリン酸エステルなどが挙げられる。 また、多価アルコールまたはその部分エステル
のアルキレンオキサイド付加物と飽和脂肪酸から
合成されるエステルとしては、特開昭61−181892
号に示されるようなペンタエリスリトールのエチ
レンオキサイド付加物のトリベヘン酸エステル、
グリセリンのエチレンオキサイド付加物のトリベ
ヘン酸エステルなどが挙げられる。 また、塩素化パラフイン/ナフタレン縮合物と
しては、炭素数10〜40のパラフインに塩素を5〜
50重量%付加させたものを原料として得られる縮
合物を挙げることができる。 本発明においては、これら低温流動性向上剤と
ともに、エチレン−酢酸ビニル共重合体の如き、
エチレンと飽和カルボン酸のビニルエステルとの
共重合体を主体とする低温流動性向上剤を併用す
ることができる。 本発明において用いられるエチレンと飽和カル
ボン酸のビニルエステルとの共重合体としては、
例えば特公昭48−23165号、特公昭55−33480号、
特公昭60−17399号、特開昭59−136391号などに
開示されているエチレン共重合体が挙げられる。 具体的には飽和カルボン酸のビニルエステルコ
モノマーとして、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酪酸ビニルなどを1種または2種以上用いた
ものが挙げられ、これらは高分子量エチレン共重
合体として製造されたものを酸素、過酸化物、熱
などにより分解させた低分子量化物であつてもよ
い。 このエチレン共重合体においては、特にエチレ
ン含有量が60ないし80重量%、蒸気圧平衡法で測
定した数平均分子量が1000ないし5000の範囲のも
のが好ましい。 エチレン含有量が60重量%未満もしくは80重量
%以上、数平均分子量が1000未満もしくは5000以
上であると、低温濾過目詰まり温度の改良効果が
やや乏しくなり、多量の添加を必要とするので、
経済的に有利とは言い難い。 エチレン共重合体は1種類でもよく、また2種
類以上の混合物を用いてもよい。エチレン共重合
体はそのまま燃料油に混合し溶解することが可能
であるが、工業的には炭化水素系の溶媒に溶解し
て、10ないし90重量%の溶液として用いるのが好
都合である。 上記エチレン共重合体の中でも、工業的に入手
が容易であり、低温流動性の改良効果にすぐれて
いるエチレン−酢酸ビニル共重合体が特に好まし
い。 エチレン−酢酸ビニル共重合体においてさらに
好ましいのは、エチレン含有量が60ないし75重量
%、数平均分子量が1000ないし4000のものであ
る。 より好ましくは分子量分布が4.0以下、アセチ
ル基のメチル基以外に主鎖メチレン基100個あた
り6個以下のメチル末端側鎖を有するものであ
り、低温濾過目詰まり温度の一段の低下を果すこ
とができる。 なお、分子量分布は、ゲル浸透クロマトグラフ
イー(GPO)法「[高分子測定法、構造と物性
(上)」高分子学会編、培風館 昭和48年発行、第
76〜89頁に記載の方法が参考となる。]によつて
標準ポリスチレン換算の重量平均分子量
(Mw)/数平均分子量(Mn)比から求められる
ものである。 さらに、本発明において分岐度は「アセトキシ
基のメチル基以外に主鎖メチレン基100個あたり
のメチル末端側鎖数」で表現し、核磁気共鳴
1H NMR)法(「日本化学会誌」1980年、第1
号、第74〜78頁に記載の方法が参考となる。)に
よつて求めた結果を用いて計算される。 すなわち、プロトン核磁気共鳴スペクトルにお
ける、メチル基とメチレン基にもとづくピーク比
を求め、ケン化法により求めた酢酸ビニル含有量
と、蒸気圧浸透圧法により求めた数平均分子量を
用いて計算されるものである。なお、主鎖メチレ
ン基の両末端はメチル基になつており、かつ側鎖
は全てエチル基であるとして、該末端メチル基2
個を差し引いて求めるものである。 本発明に用いる低温流動性向上剤の添加量は、
石油の中質および/または重質留分からなる基油
に対して、重量で30〜1500ppmの範囲が好まし
く、より好ましくは50ないし1000ppmの範囲であ
る。 添加量が30ppm未満では、低温濾過目詰まり温
度の低下はほとんど期待できず、添加量が
1500ppmを超える場合は、得られる効果に比較し
経済的に不利になるので好ましくない。 本発明による燃料油組成物に対して、防錆剤、
酸化防止剤、静電気帯電防止剤、セタン価向上剤
あるいは防食剤などを併用してもよい。 [実施例] 以下、本発明の燃料油組成物を実施例によつて
具体的に説明するが、本発明はこれらの記載によ
つて限定されるものではない。 なお、用いた試料油の各種分析、測定は次の方
法により行なつた。 比重 JIS K2249(1986年) 動粘度 JIS K2283(1986年) 蒸留試験 JIS K2254(1986年) 曇り点 JIS K2269(1986年) 流動点 JIS K2269(1986年) CFPP(低温濾過目詰まり温度) IP−309(1976年 英国)に示されるCold
Filter Plugging Point of Distillate Fuelsに
準拠して製作された自動低温濾過目詰まり点試
験器[吉田科学器械(株)製A4F2型]で測定 ワツクス析出量 試料油50gに住友化学工業(株)より市販されて
いる低温流動性向上剤「スタビノール(登録商
標)FI−18」を200ppm溶解し、100mlメスシ
リンダー中で室温より1℃/hrの速度で−5
℃、−10℃、または曇り点より10℃低い温度ま
で冷却する。冷却した試料油から析出したワツ
クス分以外の油分を、5μmメンブランフイル
ターを取り付けた濾過金具を通して減圧排出
し、残存ワツクス分に冷エタノール/エチルエ
ーテル(−2/容量比)を50mlて添加し、軽く
撹拌の後再び油分を減圧排出する。 さらに残ワツクス分に冷メタノールを50ml添
加し、11G4ガラスフイルターに全量を流し込
んで油分を減圧排出し、ガラスフイルターに残
存したワツクス分を一昼夜風乾の後、ワツクス
分の重量を測定してワツクス析出量とする。 n−パラフイン含有量 島津製作所社製のガスクロマトグラフGC−
9A型とクロマトパツクC−R2AXデータ処理
器により、試料油中のn−パラフイン含有量を
求めた。なお定量のために内部標準物質とし
て、n−トリアコンタンを用いた。主要操作条
件を次に示す。 カラム:ステンレス製内径3mm、長さ4m カラム充填剤:和光純薬(株)製 シリコンGE SE−30、2%、60/80メツシ
ユ(Uniport HP 担体) インジエクシヨン温度:270℃ キヤリヤーガス:ヘリウム 検出器:水素炎イオン化方式(FID) カラム温度速度:5℃/min (70→720℃) 実施例 1 第1表および第2表に性状を示すデイーゼル軽
油試料No.1からNo.4に対して、第3表に示す各種
の低温流動性改良物質を250ppm添加し、CFPP
を測定した。 試料油自身のCFPPからの降下温度(ΔCFPP)
によつて効果の有効性を検討した結果を第4表に
示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 2 第5表に示す燃料油試料に実施例1で用いた添
加剤を200ppm添加し、CFPPを測定した。 試料油自身のCFPPからの効果温度(ΔCFPP)
によつて効果の有効性を検討した結果を第5表に
併記する。
【表】
【表】 [発明の効果] 以上の実施例により明らかなとうり、炭素数25
以上のn−パラフイン含有量が0.1重量%未満も
しくは0.6重量%以上含有し、かつ曇り点より10
℃低い温度において析出するワツクスの量が4重
量%以上である試料油に対しては低温流動性向上
剤の添加によるCFPPの降下を得ることができな
かつたが、n−パラフイン含有量が0.1重量%以
上0.6重量%未満含有し、かつ曇り点より10℃低
い温度において析出するワツクスの量が4重量%
未満である試料油では降下することができ、特に
0.2重量%以上0.5重量%未満の試料油に対して顕
著な効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例に示したガスクロマトグラフ
法n−パラフイン分析の手法によつて得た試料油
No.5のガスクロマトグラムであり、n−パラフイ
ンとして計算した部分を斜線で示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多割合の石油の中質および/または重質留出
    油からなり、炭素数25以上のn−パラフインを
    0.1重量%以上0.6重量%未満含有し、かつ曇り点
    より10℃低い温度において析出するワツクスの量
    が4重量%未満である燃料基油に、エチレンとメ
    タクリル酸メチルとの共重合体、エチレンとα−
    オレフインとの共重合体、塩素化エチレン−酢酸
    ビニル共重合体、不飽和カルボン酸のアルキルエ
    ステル重合体、水酸基を含有する含窒素化合物と
    飽和脂肪酸から合成されるエステルもしくはその
    塩、多価アルコールと飽和脂肪酸から合成される
    エステル、ポリオキシアルキレングリコールと飽
    和脂肪酸から合成されるエステル、多価アルコー
    ルまたはその部分エステルのアルキレンオキサイ
    ド付加物と飽和脂肪酸から合成されるエステル、
    および塩素化パラフイン/ナフタレン縮合物から
    選ばれる1種または2種以上を主体とする低温流
    動性向上剤を含有させてなる燃料油組成物。 2 特許請求の範囲第1項に記載の低温流動性向
    上剤の他に、分子量分布が4.0以下のエチレンと
    飽和カルボン酸のビニルエステルとの共重合体を
    主体とする低温流動性向上剤を含有させてなる特
    許請求の範囲第1項に記載の燃料油組成物。 3 飽和カルボン酸のビニルエステルが酢酸ビニ
    ルである特許請求の範囲第2項に記載の燃料油組
    成物。 4 エチレンと飽和カルボン酸のビニルエステル
    との共重合体が、エチレン含有量が60ないし75重
    量%、数平均分子量が1000ないし4000のエチレン
    −酢酸ビニル共重合体である特許請求の範囲第2
    項に記載の燃料油組成物。
JP15344788A 1987-07-28 1988-06-23 燃料油組成物 Granted JPH01103699A (ja)

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