JPH0450133Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、リボンおよび印字シート等の装着手
段を改良したサーマル印字装置に関する。

〔従来の技術〕

この種のサーマル印字装置における転写用リボ
ン、ラベル付き印字シート等の装着およびリボン
検出、印字シートの検出手段等は第２図に示すよ
うに構成されている。即ち、従来装置は、リボン
供給ローラ１、ガイドローラ２およびリボン巻取
りローラ３等からなるリボン供給系によりリボン
４をサーマルヘツド５の印字部６に供給し、同様
にシート供給ローラ７、ガイドローラ８、シート
巻取りローラ９等からなる印字シート供給系によ
りラベル付き印字シート１０を前記リボン４と同
様にサーマルヘツド５の印字部６に供給してい
る。このとき、リボン４の有無は投・受光器等を
用いたリボン検出手段１１により検出し、また印
字シート１０は同じく投・受光器等を使用した印
字シート検出手段１２により検出している。

そして、以上のようにしてリボン供給系および
印字シート供給系によりサーマルヘツド５の印字
部６に供給されたリボン４および印字シート１０
はサーマルヘツド５とプラテン１３により所定の
押圧力で押圧され、かつサーマルヘツド５の印字
部６による加熱により印字内容がリボン４を介し
て印字シート１０に転写印字されるようになつて
いる。１４はナイフエツジ、１５は印字シート駆
動ローラである。

ところで、以上のようなサーマル印字装置にお
いては、各ローラ１，２，３，７，９、サーマル
ヘツド５およびリボン検出手段１１、印字シート
等検出手段１２等の各構成部材すべてが所定の位
置関係を有して基板（図示せず；紙面向う側面）
に片持ち状態で支持されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、以上のような従来装置は各構成部材が
基板に所定の位置関係をもつて固定されているた
め、交換時、リボン４や印字シート１０がその各
構成部材例えば各検出手段１１，１２の投・受光
器間、サーマルヘツド５およびプラテン１３の
間、駆動ローラ１５の間等の非常に狭い隙間を通
しながら紙面手前側より所定のルートにしたがつ
て装着する必要があり、このためリボン等の装着
が非常に難しく、また熟練を有する者でないとリ
ボン等を損傷することがある。また、各構成部材
は基板に対し片持ち状態で支持されているので、
幅広のリボンや肉厚の印字シート等を用いたリボ
ン供給系の場合には強度の面で問題があり、また
各ローラ支持軸の変形により印字部６へ供給する
リボン４が幅方向に蛇行運動し、適正な印字を行
うことが困難である。

本考案は上記実情に鑑みてなされたもので、リ
ボンおよび印字シートの装着を容易に行い得、そ
の他の構成部材についても保守、点検が容易であ
るサーマル印字装置を提供することを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本考案は以上のような目的を達成する
ために、基板に対しては、プラテン、印字シート
供給系、および印字シート検出手段の一方の光電
素子を搭載し、基板に回動自在に軸支されたユニ
ツトに対しては、サーマルヘツド、リボン供給
系、リボン検出手段の一方の光電素子、およびリ
ボン供給系から供給されるリボンを印字部へ導く
リボン用ガイド部材を搭載し、さらに、一端がユ
ニツトに対して回動自在に軸支され、印字シート
供給系から供給される印字シートを印字部へ導く
印字シート用ガイド部材に対して、印字シート検
出手段の他方の光電素子およびリボン検出手段の
他方の光電素子を搭載することによつて、このユ
ニツトを持ち上げ、かつ印字シート用ガイド部材
を回動させることによつて、リボン供給系と印字
シート供給系とを切り離し可能な構成にしたもの
である。

〔作用〕

従つて、以上のような手段とすれば、前記ユニ
ツトを持ち上げることにより、該ユニツト内のリ
ボンの装着が容易に行い得、また印字シート供給
系が外部に露出するために印字シートの装着も正
面より容易に行い得るとともに、該ユニツト内に
おいて各ローラが両端支持により架設されている
ので強度的に優れたものとすることができる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例につて第１図を参照し
て説明する。同図において２１は２点鎖線で仮想
的に表わしたユニツトであつて、例えば図示奥行
方向に所定間隔を有して２枚の基板が並設されそ
の間にユニツト内の全ての部材が保持されてお
り、かつ図示上側右端部に設けられた支軸２２を
回転中心としてユニツト２１が図示イ矢印方向に
回動して持ち上げ可能な構成となつている。この
ユニツト２１にはリボン供給系のほかに、サーマ
ルヘツド２３およびラベルガイド３１、更には印
字シート等の検出手段の片側３３ａが取付けられ
ている。

前記リボン供給系は、前記両基板の間で比較的
上部側に所定の間隔をもつてリボン供給ローラ２
４およびリボン巻取りローラ２５が回転可能に支
持され、かつ前記両ローラ２４，２５の間で比較
的下部側において水平方向に例えばＬ字状リボン
用ガイド部材２６が設置され、前記リボン供給ロ
ーラ２４から繰り出されたリボン２７がリボン用
ガイド部材２６の下面部を通つてサーマルヘツド
２３の印字部２８に供給され、ここで印字後のリ
ボン２７はリボン巻取りローラ２５により巻き取
られるようになつている。前記リボン用ガイド部
材２６は、その中間部分にスリツト孔２６ａが形
成され、かつ前記基板に対してその右端部側が軸
体２６ｂにより回動可能に、またはねじ止めによ
り切離可能に取付けられている。なお、回動可能
に取り付ける場合、ガイド部材２６の端部つまり
軸体２６ｂと反対側に位置する端部側にロツク機
構を設け、ロツクを外して回動するような構成と
なつている。

また、前記サーマルヘツド２３は、リボン用ガ
イド部材２６よりも上部側に位置し、かつ、リボ
ン用ガイド部材２６とほぼ平行でリボン巻取りロ
ーラ側に位置するように、サーマルヘツド支持部
材２９にねじ止め等によつて固定されている。こ
のサーマルヘツド２３の図示左端裏側はばね３０
により所定の押圧力により押圧されている。

また、リボン用ガイド部材２６よりも下部側に
位置して印字シート用ガイド部材３１が前記基板
に取り付けられている。すなわち、この印字シー
ト用ガイド部材３１は、その中間部位にスリツト
孔３１ａが形成され、その図示右端側が基板に取
付けられている軸体３１ｂにより図示ロ矢印方向
に回転可能に支持されるとともに、軸体３１ｂと
反対側の端部が前記サーマルヘツド２３の印字部
２８に向けて折り曲げられている。このガイド部
材３１はガイド部材２６と同様に軸体３１ｂと反
対側に位置する端部にロツク機構が設けられてい
る。

３２はリボン検出手段であつて、これは一対の
光電素子としての投光器および受光器よりなり、
前記スリツト孔２６ａを挟んで向い合うように前
記基板に取付けられている。３３は印字シート用
ガイド部材３１のスリツト孔３１ａを挟んで向か
い合うように設置された印字シート検出手段であ
つて、同じく投光器および受光器よりなり、その
うちスリツト孔３１ａよりも上部側に位置する投
光器または受光器３３ａがユニツト側、つまり印
字シート用ガイド部材３１に取付けられ、該スリ
ツト３１ａの下部側に位置する受光器または投光
器３３ｂが図示されていないが装置本体側に取り
付けられている。したがつて、図示イ矢印方向に
ユニツト２１を回動すると、印字シート検出手段
３３の受光器または投光器３３ｂ、印字シート供
給ローラ３４、印字シート巻取りローラ３５、印
字シート３６、ナイフエツジ３７、ラベル３８及
びプラテン３９を除いて他のすべての構成部材が
ユニツト２１と一体となつて持ち上げられる。

次に、前記印字シート供給系においては、供給
ローラ３４から繰り出された印字シート３６が印
字シート用ガイド部材３１の下面部を通つて前記
サーマルヘツド２３の印字部２８に供給され、こ
こでリボン２７を介して転写印字された後、ナイ
フエツジ３７で折り曲げられて印字シート上のラ
ベル３８が剥離され、巻取りローラ３５により巻
き取られる。３９は前記サーマルヘツド２３の印
字部２８と接して向い合うように設けられている
プラテンである。したがつて、装置本体側にはロ
ーラ３４，３５、ナイフエツジ３７、プラテン３
９および印字シート検出手段３３の一方の受光器
または投光器３３ｂが設置される。

従つて、以上のような実施例の構成によれば、
図示イ矢印方向にユニツト２１を回動することに
より、装置上部側に印字シート３６が露出するよ
うになるので、印字シート３６を正面より簡単に
交換することができる。また、ユニツト２１を持
ち上げた後、例えばガイド部材３１を図示ロ矢印
方向に回動すればユニツト２１の下面部側にリボ
ン２７が現われ、かつリボン検出手段３２の投光
器と受光器とを切り離すことができるので、リボ
ン２７についても同様に交換が簡単に行なうこと
が可能である。また、リボン供給系等が両基板に
支持する両持ち式の構造となつているために、特
別に頑丈に作る必要がなくなりコスト的にも安価
に実現できる。各検出手段３２，３３を構成する
各投光器および受光器は互いに分離し得る構成で
あり、投光器等の故障時にはその交換が簡単に行
なえ、保守、点検等のメンテナンスにも優れてい
る。

なお、上記実施例はラベル付印字シートを用い
て説明したが、ラベル無しの印字シートを用いる
場合でも同様に適用できるものである。その他、
本考案はその要旨を変更しない範囲で種々変形し
て実施できる。

〔考案の効果〕 以上詳記したように本考案によれば、プラテン
や印字シート供給系を搭載した基板に対して、サ
ーマルヘツドやリボン供給系を搭載しいたユニツ
トを回動自在に設け、さらにこのユニツトに対し
てリボンおよび印字シートの検出手段におけるそ
れぞれの一方の光電素子を搭載した印字シート用
ガイドを回動自在に取付けている。したがつて、
リボンおよび印字シートの装着が容易に行い得、
その他の構成部材についても保守、点検が比較的
簡単に行い得るサーマル印字装置を提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係わるサーマル印字装置の一
実施例を示す構成図、第２図は従来装置を説明す
る構成図である。 ２１……ユニツト、２２……支軸、２３……サ
ーマルヘツド、２４……リボン供給ローラ、２５
……リボン巻取りローラ、２６……リボン用ガイ
ド部材、２６ａ……スリツト孔、２７……リボ
ン、２８……印字部、３１……印字シート用ガイ
ド部材、３１ａ……スリツト孔、３２……リボン
検出手段、３３……印字シート検出手段、３４…
…印字シート供給ローラ、３５……印字シート巻
取りローラ、３６……印字シート、３８……ラベ
ル、３９……プラテン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 プラテン３９に対向するサーマルヘツド２３の
   印字部２８に対して、リボン供給系２４，２５か
   らリボン２７を供給し、かつ印字シート供給系３
   ４，３５から印字シート３６を供給し、前記サー
   マルヘツドの加熱により各種情報を前記リボンを
   介して前記印字シートに転写印字すると共に、リ
   ボン供給路および印字シート供給路に沿つてそれ
   ぞれ一対の光電素子からなるリボン検出手段３２
   および印字シート検出手段３３が設けられたサー
   マル印字装置において、 前記プラテン、前記印字シート供給系、および
   前記印字シート検出手段の一方の光電素子が搭載
   された装置本体側の基板と、 この基板に対して回動自在に軸支され、前記サ
   ーマルヘツド、前記リボン供給系、前記リボン検
   出手段の一方の光電素子、および前記リボン供給
   系から供給されるリボンを前記印字部へ導くリボ
   ン用ガイド部材が搭載されたユニツト２１と、 一端が前記ユニツトに対して回動自在に軸支さ
   れ、前記印字シート検出手段の他方の光電素子お
   よび前記リボン検出手段の他方の光電素子を搭載
   すると共に、前記印字シート供給系から供給され
   る印字シートを前記印字部へ導く印字シート用ガ
   イド部材３１と を備えたサーマル印字装置。