JPH0546316B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 （産業上の利用分野） この発明はサーマルプリンタのリボン剥離ガイ
ドの取付け構造に関するものである。

（従来技術） 従来、第３図に示すようにサーマルプリンタに
使用されているフイルムに熱溶融性インクを塗布
してなるリボン１はプラテン２とピンチローラ３
にて案内される印字用紙４に対して当接し、その
上からサーマルヘツド５にて加熱され、その熱に
よつて印字用紙４にインクが転写されるようにな
つている。そして、転写した使用済みのリボン１
はリボン剥離用ガイドローラ６側に案内されるよ
うになつている。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、前記リボン剥離用ガイドローラ６は
プラテン２に対して相当離れた位置に配置されて
いることから、印字用紙４に転写後の使用済みリ
ボン１が印字用紙４から隔離する位置、即ち、リ
ボン剥離角度θが第４図ａ，ｂに示すようにイン
クの転写状態によつて異なり常に一定にならなか
つた。その結果、剥離条件がその時々で異なるこ
とから転写して形成した文字に横縞等が発生し印
画品質を低下させていた。

この発明は上記問題点を解消し、簡単な構成に
よつて剥離条件を常に一定にし印字文字に縞模様
等の発生を防止し印画品質を向上させることがで
きるリボン剥離ガイドの取付け構造を提供するこ
とにある。

発明の構成 （問題点を解決するための手段） この発明は上記目的を達成すべく、プラテンに
対し近接および離間移動可能に設けられた支持体
と、該支持体にその基端が設けられた板バネと、
該板バネ上に設けられたリボン剥離用ガイドロー
ラを有し、該リボン剥離用ガイドローラは支持体
のプラテンへの近接方向への移動によつてプラテ
ンに対しリボンを介して当接する状態に位置する
とともに板バネの弾力性によつて該リボン剥離用
ガイドローラをプラテン側に付勢することをその
要旨としたものである。

（作用） 上記手段により、リボンは常にプラテンとその
プラテンに当接したリボン剥離用ガイドローラと
の間から一定の剥離条件で剥離され、更に板バネ
の弾性力によつて該リボン剥離用ガイドローラが
プラテン側に付勢され、プラテンの表面を追従す
る。

（実施例） この発明のリボン剥離ガイドの取付け構造具体
化した一実施例を図面に従つて説明する。

第１図に示すように、サーマルプリンタにはプ
ラテン１１がプリンタの機台に回転駆動可能に支
持され、そのプラテン１１の前後両側（第１図中
左右両側）には同プラテン１１に当接するピンチ
ローラ１２がそれぞれ配設されている。そして、
プラテン１１とピンチローラ１２との間に印字用
紙１３が挟持され、その挟持状態で印字用紙１３
がプラテン１１の回転に伴つて搬送される。

プラテン１１の下方にはプラテン１１の長手方
向に沿つてヘツドアーム１４が複数設けられ、同
ヘツドアーム１４はその基端の軸１４ａにて回動
可能に支持されている。又、ヘツドアーム１４に
はプラテン１１に沿つて長手方向に延びるヘツド
基台１５が固設されているとともに、ヘツドアー
ム１４下部とプリンタ機台との間に常には同ヘツ
ド基台１５をプラテン１１側（第１図矢印Ａ方
向）に付勢するヘツド押付け用バネ１６が設けら
れている。又、このヘツドアーム１４は図示しな
いカム機構よりヘツド押付け用バネ１６の付勢力
に抗してヘツド基台１５をプラテン１１から離間
すべく回動できるようになつており、これによつ
てヘツド機台１５はプラテンに対し近接及び離間
移動を可能としている。

プラテン１１の両側におけるヘツド基台１５の
両端には支持体であるガイド用ローラ支持板１７
がそれぞれ一体状に固設され、同支持板１７には
リボンガイド用ローラ１８が回転可能に支持、す
なわちプラテン１１の右側においてそのプラテン
１１に対し若干離間して平行に架設されている。

さらに、その両ガイド用ローラ支持板１７の外
側には板バネ２６の基端が設けられ、該板バネ２
６の先端にはプラテン１１の左側において同プラ
テン１１に対し平行に架設されたリボン剥離用ロ
ーラ２１が設けられ、これを支持している。

第２図に示すように、リボン２４はフイルム２
４ａ上面に熱溶融性インク２４ｂが塗布され、同
リボン２４は第１図中右側からリボンガイド用ロ
ーラ１８にて案内され、プラテン１１に巻かれた
印字用紙１３上を当接し、さらにリボン剥離用ロ
ーラ２１を経て第１図中左側で巻き取られる。こ
の時、リボン剥離用ローラ２１は前記板バネ２６
の弾性変形による付勢力によりリボン２４をプラ
テン１１側に圧接する。

プラテン１１とヘツド基台１５の当接部には所
定の文字等の印字を行なうためのサーマルヘツド
２５が配設され、リボン２４の上からの同サーマ
ルヘツド２５の加熱にて印字用紙１３にリボン２
４の熱溶融性インク２４ｂを転写して所定の文字
等の印字を行なうようになつている。

次に、このような構成したリボン剥離ガイドの
取付構造における作用を説明する。

まず、プラテン１１にピンチローラ１２にて印
字用紙１３が挟持されるとともにその印字用紙１
３上にリボンガイド用ローラ１８及びリボン剥離
用ローラ２１にてリボン２４が配置された状態に
おいて、サーマルヘツド２５の加熱により印字用
紙１３に所定の文字等のリボン２４のインク２４
ｂの転写が行なわれるとともにプラテン１１の回
転に伴う印字用紙１３の紙送り及びリボン２４の
巻取りにより印字用紙１３に連続的な印字が行な
われる。

この際、印字用紙１３に転写後の使用済みのリ
ボン２４が印字用紙１３から剥離されるが、リボ
ン剥離用ローラ２１がプラテン１１に当接する位
置に配設され、同位置から常に剥離されるのでイ
ンク２４ｂの転写条件に左右されずに常に一定の
剥離角度となる。よつて、従来、剥離角度の不安
定により生じることがあつた印字文字の縞模様の
発生を防止することができる。

又、リボン２４の交換の際あるいは印字用紙１
３の早送りの時にはカム機構によりヘツド基台１
５をプラテン１１から離間すべくヘヅドアーム１
４を回動させて交換あるいは早送りが行なわれ
る。この際、ヘツド基台１５の離間移動にともな
い板バネ２６による付勢力は弱まり、リボン剥離
用ローラ２１がプラテン１１より離間する状態で
付勢力はなくなり、板バネ２６は本来の形状にま
で戻る。

このように本実施例のリボン剥離ガイドの取付
け構造においては、印字の際にリボン剥離用ロー
ラ２１をプラテン１１に当接するように配設した
ことによりリボン２４の隔離角度が一定、すなわ
ち剥離条件を一定に保つことができるので印字文
字に縞模様の発生が防止され良質の印画が得られ
る。

さらに、リボン剥離用ローラ２１が板バネ２６
にてプラテン１１側に付勢され、リボン剥離用ロ
ーラ２１がプラテン１１に当接しプラテン１１の
表面の凹凸やプラテン１１の偏心による追従性を
良くすることができる。よつて、プラテン１１の
加工が容易となり、又、組付け精度を下げること
ができコストダウンを図ることができる。更に、
リボン剥離用ローラ２１を板バネ２６にて支持す
るとともにプラテン１１側に付勢するようにうし
たことによつて構造を簡単にすることができコス
トダウンを図ることができる。

発明の効果 以上詳述したように、この発明のリボン剥離ガ
イドの取付け構造を採用し、これを板バネによつ
て支持するとともにプラテン側に付勢させること
により簡単な構成によつて常にプラテンとリボン
剥離用ローラの当接位置にてリボンが剥離するの
で剥離条件を常に一定にし印字文字に縞模様等の
発生を防止し印画品質を向上させることができ、
更に加工及び組付を容易するなどの優れた効果を
発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のリボン剥離ガイドの取付け
構造を採用したサーマルプリンタの要部の側面
図、第２図はその剥離状態を示す一部拡大図、第
３図及び第４図ａ，ｂは従来のサーマルプリンタ
を示す図である。 プラテン……１１、リボン……剥離用ローラ２
１、リボン……２４。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プラテンに対し近接および離間移動可能に設
   けられた支持体と、該支持体にその基端から設け
   られた板バネと、該板バネ上に設けられたリボン
   剥離用ガイドローラを有し、該リボン剥離用ガイ
   ドローラは支持体のプラテンへの近接方向への移
   動によつてプラテンに対しリボンを介して当接す
   る状態に位置するとともに板バネの弾力性によつ
   て該リボン剥離用ガイドローラをプラテン側に付
   勢することを特徴とするリボン剥離ガイドの取付
   構造。