JPH04348154A -  ポリエステル樹脂組成物の射出成形品 - Google Patents

 ポリエステル樹脂組成物の射出成形品

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JPH04348154A
JPH04348154A JP12146791A JP12146791A JPH04348154A JP H04348154 A JPH04348154 A JP H04348154A JP 12146791 A JP12146791 A JP 12146791A JP 12146791 A JP12146791 A JP 12146791A JP H04348154 A JPH04348154 A JP H04348154A
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acid
polyester
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Shunei Inoue
井上 俊英
Kiyomi Okita
興田 清己
Jiro Kumaki
治郎 熊木
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウェルド強度に優れ、耐
熱性、成形性に優れたポリエステル樹脂組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年プラスチックの高性能化に対する要
求がますます高まり、種々の新規性能を有するポリマが
数多く開発され、市場に供されているが、中でも分子鎖
の平行な配列を特徴とする光学異方性のサーモトロピッ
ク液晶ポリエステルが優れた成形性と耐熱性および機械
的性質を有する点で注目されている。しかしながら、こ
の液晶ポリエステルとしてこれまで知られているものは
ウェルド強度が弱いという問題点を有していた。
【0003】一方、ポリシクロヘキサンジメチレンテレ
フタレート系ポリエステル(以下PCTと略記する)は
、ポリブチレンテレフタレートやポリエチレンテレフタ
レートなどのポリエステルに比べて熱変形温度が高い点
で注目されているが、成形性が不良であり成形時の耐熱
性が不良のため成形時の重合度低下が大きくウェルド強
度が十分とはいえないことがわかった。
【0004】Polymer Engineeing 
and Science, mid Sept. vo
l.30、  No.17.1041頁、1990には
PCTと、液晶ポリエステルを含む種々のポリマとのブ
レンドについて記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らが、液晶ポ
リエステルとPCTの組成物について検討した結果、こ
の組成物についてもウェルド強度が極めて低いことがわ
かった。
【0006】そこで本発明はウェルド強度に優れたポリ
エステル樹脂組成物を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明は、(A) サーモトロピ
ック液晶ポリエステル1〜99重量%と(B) シクロ
ヘキサン環のシス構造とトランス構造の比率であるシス
/トランス比(モル比)が60/40〜10/90の範
囲にあるポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート
系ポリエステル99〜1重量%、からなる樹脂組成物1
00重量部に対して、(C) エポキシ化合物0.01
〜20重量部を含有せしめてなるポリエステル樹脂組成
物を提供するものである。
【0009】本発明においては、サーモトロピック液晶
ポリエステルおよびPCTに対し、エポキシ化合物を配
合することが重要であり、これにより、組成物のウェル
ド強度が著しく改善される。このウェルド強度の改善に
は、組成物の成形性の改善も寄与しているものと考えら
れる。
【0010】本発明で用いるサーモトロピック液晶性ポ
リエステル(A) とは、異方性溶融相を形成するポリ
エステルであり、p−ヒドロキシ安息香酸/ポリエチレ
ンテレフタレート系液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ
安息香酸/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸系液晶ポリ
エステル、p−ヒドロキシ安息香酸/4,4′−ジヒド
ロキシビフェニル/テレフタル酸/イソフタル酸系液晶
ポリエステルなどが挙げられるが、中でも下記構造単位
(I) 、(II)、(IV)または(I) 、(II
)、(III) 、(IV)からなるサーモトロピック
液晶性ポリエステルが好ましく用いられる。
【0011】
【化1】
【0012】(ただし式中のR1 は
【0013】
【化2】
【0014】から選ばれた一種以上の基を示し、R2 
【0015】
【化3】
【0016】から選ばれた一種以上の基を示す。また式
中xは水素原子または塩素原子を示し、構造単位〔(I
I)+(III) 〕と構造単位(IV)は実質的に等
モルである。)上記構造単位(I) はp−ヒドロキシ
安息香酸から生成したポリエステルの構造単位であり、
構造単位(II)は4,4′−ジヒドロキシビフェニル
、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒ
ドロキシビフェニル、ハイドロキノン、t−ブチルハイ
ドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジヒド
ロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよ
び4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ば
れた芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位を
、構造単位(III) はエチレングリコールから生成
した構造単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イ
ソフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキ
シ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、1,2−ビス(
2−クロルフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン
酸およびジフェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた
芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位を各々示す。 これらのうち特に構造単位(III) を含む場合はR
1 が
【0017】
【化4】
【0018】であるものが構造単位(II)の70モル
%以上を、R2が
【0019】
【化5】
【0020】であるものが構造単位(IV)の70モル
%以上を占めるものが特に好ましい。
【0021】また、構造単位(III) を含まない場
合はR1 が
【0022】
【化6】
【0023】がR2 が
【0024】
【化7】
【0025】であるものが特に好ましい。
【0026】上記構造単位(I) 、(II)、(II
I) および(IV)の共重合量は任意である。しかし
、流動性の点から次の共重合量であることが好ましい。
【0027】すなわち、上記構造単位(III) を含
む場合は、耐熱性、難燃性および機械的特性の点から上
記構造単位〔(I) +(II)〕は〔(I) +(I
I)+(III) 〕の60〜95モル%が好ましく、
82〜93モル%がより好ましい。また、構造単位(I
II) は〔(I) +(II)+(III) 〕の4
0〜5モル%が好ましく、18〜7モル%がより好まし
い。
【0028】また、構造単位(I) /(II)のモル
比は耐熱性と流動性のバランスの点から好ましくは75
/25〜95/5であり、より好ましくは78/22〜
93/7である。また、構造単位(IV)は構造単位〔
(II)+(III) 〕と実質的に等モルである。一
方、上記構造単位(III) を含まない場合は流動性
の点から上記構造単位(I)は〔(I) +(II)〕
の40〜90モル%であることが好ましく、60〜88
モル%であることが特に好ましく、構造単位(IV)は
構造単位(II)と実質的に等モルである。
【0029】なお、上記の好ましいサーモトロピック液
晶ポリエステルを重縮合する際には上記構造単位(I)
 〜(IV)を構成する成分以外に3,3′−ジフェニ
ルジカルボン酸、2,2′−ジフェニルジカルボン酸な
どの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン
酸、クロルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、4
,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−
ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒド
ロキシベンゾフェノンなどの芳香族ジオール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1
,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族、脂環
式ジオールおよびm−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒ
ドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸
およびp−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸など
をさらに共重合せしめてもよい。
【0030】本発明におけるサーモトロピック液晶ポリ
エステル(A) は、荷重たわみ温度が150〜280
℃であることが好ましく、190〜280℃がより好ま
しい。
【0031】ここで荷重たわみ温度はASTM  D6
48に基づき、1/8″×1/2″×5″の試験片を1
8.56kgf/cm2 の応力下で測定した値である
【0032】本発明におけるサーモトロピック液晶ポリ
エステル(A) の製造方法は、特に制限がなく、公知
のポリエステルの重縮合法に準じて製造できる。
【0033】たとえば、上記構造単位(III) を含
まない場合は(1) 〜(4) 、構造単位(III)
を含む場合は(5) の製造方法が好ましく挙げられる
【0034】(1) p−アセトキシ安息香酸および4
,4′−ジアセトキシビフェニルなどの芳香族ジヒドロ
キシ化合物のジアシル化物とテレフタル酸のなどの芳香
族ジカルボン酸から脱酢酸重縮合反応によって製造する
方法。
【0035】(2) p−ヒドロキシ安息香酸および4
,4′−ジヒドロキシビフェニルなどの芳香族ジヒドロ
キシ化合物、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に
無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化
した後、脱酢酸重縮合反応によって製造する方法。
【0036】(3) p−ヒドロキシ安息香酸のフェニ
ルエステルおよび4,4′−ジヒドロキシビフェニルな
どの芳香族ジヒドロキシ化合物とテレフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸のジフェニルエステルから脱フェノー
ル重縮合反応により製造する方法。
【0037】(4) p−ヒドロキシ安息香酸およびテ
レフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に所望量のジフェ
ニルカーボネートを反応させてそれぞれジフェニルエス
テルとした後、4,4′−ジヒドロキシビフェニルなど
の芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フェノール重縮
合反応により製造する方法。
【0038】(5) ポリエチレンテレフタレートなど
のポリエステルのポリマ、オリゴマまたはビス(β−ヒ
ドロキシエチル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン
酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で
(1) または(2) の方法により製造する方法。
【0039】重縮合反応に使用する触媒としては、酢酸
第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウム、三酸
化アンチモン、マグネシウム、酢酸ナトリウムなどの金
属化合物が代表的であり、とりわけ脱フェノール重縮合
の際に有効である。
【0040】本発明に使用するサーモトロピック液晶ポ
リエステル(A) は、ペンタフルオロフェノール中で
対数粘度を測定することが可能なものもあり、その際に
は0.1g/dlの濃度で60℃で測定した値で0.5
以上が好ましく、特に上記構造単位(III) を含む
場合は1.0〜3.0dl/gが好ましく、上記構造単
位(III)を含まない場合は2.0〜10.0dl/
gが好ましい。
【0041】また、本発明に使用するサーモトロピック
液晶ポリエステル(A) の溶融粘度は10〜20,0
00ポイズが好ましく、特に20〜10,000ポイズ
がより好ましい。
【0042】なお、この溶融粘度は融点(Tm)+10
℃の条件で、ずり速度1,000(1/秒)の条件下で
高化式フローテスターによって測定した値である。
【0043】ここで、融点(Tm)とは示差熱量測定に
おいて、重合を完了したポリマを室温から20℃/分の
昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(T
m1 )の観測後、Tm1 +20℃の温度で5分間保
持した後、20℃/分の昇温条件で室温まで一旦冷却し
た後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測さ
れる吸熱ピーク温度(Tm2 )を指す。
【0044】本発明で使用するポリシクロヘキサンジメ
チレンテレフタレート系ポリエステル(PCT)の1,
4−シクロヘキサンジメタノール残基の一部であるシク
ロヘキサン環は、シス構造とトランス構造の比率である
シス/トランス比(モル比)が60/40〜10/90
の範囲であり、好ましくは50/50〜15/85、特
に好ましくは40/60〜25/75の範囲である。シ
ス/トランス比が60/40以上の場合、ポリエステル
の融点が低くなるため耐熱性の必要な用途に対して適用
することが困難であり、一方10/90未満の場合、ポ
リエステルの融点が高くなりすぎるため分解温度と成形
温度の差が小さくなり、本発明の技術をもってしても成
形時の滞留安定性の改良が困難となる。
【0045】本発明におけるPCTの製造方法は特に限
定されるものではないが、たとえば有機チタン化合物な
どの触媒の存在下もしくは非存在下において、テレフタ
ル酸またはその低級アルキルエステルとシス/トランス
比が60/40〜10/90(モル比)の1,4−シク
ロヘキサンジメタノールを重縮合して得る方法が挙げら
れる。重合条件としてはたとえば米国特許第2,901
,466号公報に記載された条件などが適用され得る。
【0046】本発明で使用するPCTは0.5%のo−
クロルフェノール溶液を25℃で測定したときの対数粘
度が好ましくは0.4〜2.0dl/g、より好ましく
は0.5〜1.0dl/gのものが望ましい。
【0047】PCTの対数粘度が0.4dl/g未満の
場合、機械的性質が低く、一方、2.0dl/gを越え
た場合には成形性が不良となる傾向がありいずれも好ま
しくない。
【0048】また、PCTの末端カルボキシル基量は、
好ましくはエポキシ化合物添加後、30当量/106 
g−ポリマ以下であればよいが、この条件を満足せしめ
るためにはエポキシ化合物添加前の値で100当量/1
06 g−ポリマ以下であることが望ましい。
【0049】PCTの末端カルボキシル基量は、たとえ
ばAnal. Chem.,26.1614−1616
(1954)に記載されているH. A. Pohlの
方法を用いて測定することができる。
【0050】PCTの酸成分またはジオール成分を20
モル%以下、好ましくは10モル%以下の範囲で、イソ
フタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナ
フタレンジカルボン酸、メチルテレフタル酸、4,4′
−ビフェニルジカルボン酸、2,2′−ビフェニルジカ
ルボン酸、1,2−ビス(4−カルボキシフェノキシ)
−エタン、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、オクタデカン
ジカルボン酸、ダイマー酸および1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸などの他のジカルボン酸またはエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタ
ンジオール、1,10−デカンジオール、1,3−シク
ロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメ
タノールおよび2,2−ビス(2′−ヒドロキシエトキ
シフェニル)プロパンなどの他のジオールで置換したも
のも用いることができる。
【0051】なお、サーモトロピック液晶ポリエステル
とPCTの割合は、サーモトロピック液晶ポリエステル
1〜99重量%とPCT99〜1重量%であり、好まし
くはサーモトロピック液晶ポリエステル20〜80重量
%とPCT80〜20重量%である。
【0052】本発明の樹脂組成物においてサーモトロピ
ック液晶ポリエステルとPCT(B)の合計100重量
部に対して0.01〜20重量部のエポキシ化合物(C
) を添加することが必要であり、この場合、エポキシ
基が0.001〜0.01g当量含まれるように添加す
るのが好ましい。
【0053】このエポキシ化合物としては下記構造式(
a) のエポキシ化合物のように下記構造式(b) で
示される化合物やビスフェノールAジグリシジルやオル
トフェニルフェノールグリシジルエーテルや下記構造式
(c)のビスフェノールA型のエポキシ化合物などのグ
リシジルエーテル類、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジ
ルエステルやテトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステ
ルなどのグリシジルエステル類、下記構造式(d) の
グリシジルエーテル・エステル類、メタクリル酸グリシ
ジルを1〜30重量%含有するエチレン/メタクリル酸
グリシジル共重合体やエチレン/メタクリル酸グリシジ
ル/酢酸ビニル共重合体などのエポキシ基含有共重合体
、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(
3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シランなどのエポキシシラン類などが挙げられ、これら
のうち(a) かγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシランが最も好ましい。
【0054】
【化8】
【0055】(xは水素、アルキル−O−、アリール−
O−、アルキル−CO2 −、アリール−CO2 −な
どを示し、Rは
【0056】
【化9】
【0057】などを示す)。
【0058】
【化10】
【0059】(nは0〜20の整数)
【0060】
【化11】
【0061】(Arは1,4−フェニレン、1,3−フ
ェニレン、2,6−ナフチレンなどを示し、nは0〜2
0の整数である。)このエポキシ化合物(C)の添加量
は0.01〜20重量部であり、好ましくは0.1〜2
重量部である。
【0062】また、本発明のポリエステル樹脂組成物に
は、本発明の目的を損なわない程度の範囲で、酸化防止
剤および熱安定剤(たとえばヒンダードフェノール、ヒ
ドロキノン、ホスファイト類およびこれらの置換体など
)、紫外線吸収剤(たとえばレゾルシノール、サリシレ
ート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノンなど)、滑
剤および離型剤(モンタン酸およびその塩、そのエステ
ル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステ
アラミドおよびポリエチレンワックスなど)、染料(た
とえばニグロシンなど)および顔料(たとえば硫化カド
ミウム、フタロシアニン、カーボンブラックなど)を含
む着色剤、可塑剤、帯電防止剤などの通常の添加剤や他
の熱可塑性樹脂を添加して、所定の特性を付与すること
ができる。  本発明の難燃性樹脂組成物は溶融混練に
より製造することが好ましく、溶融混練には公知の方法
を用いることができる。たとえば、バンバリーミキサー
、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸押出機な
どを用い、200〜400℃の温度で溶融混練して組成
物とすることができる。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳述する
【0064】参考例1 p−ヒドロキシ安息香酸881重量部、4,4′−ジヒ
ドロキシビフェニル158重量部、テレフタル酸141
重量部および固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレ
ンテレフタレート245重量部を撹拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、次の条件で脱酢酸重縮合を行った
【0065】まず、窒素ガス雰囲気下に100〜250
℃で5時間、250〜300℃で1.5時間反応させた
後、300℃、1時間で0.5mmHgに減圧し、さら
に2.25時間反応させ、重縮合を完結させたところ、
ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記の理論構造式を有する
樹脂(a) を得た。
【0066】
【化12】
【0067】 k/l/m/n=75/10/15/25また、このポ
リエステルを偏光顕微鏡の試料台にのせ、昇温して、光
学異方性の確認を行った結果、液晶開始温度は264℃
であり、良好な光学異方性を示した。また、融点(Tm
)は294℃であった。このポリエステルの対数粘度(
0.1g/dlの濃度でペンタフルオロフェノール中、
60℃で測定)は1.98dl/gであり、304℃、
ずり速度1,000/秒での溶融粘度は780ポイズで
あった。このポリマ単独の1/8″厚×1/2″幅×5
″長の1/8″厚の試験片の荷重たわみ温度(18.5
6kgf/cm2 )を測定したところ213℃であっ
た。
【0068】参考例2 p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4′−ジヒ
ドロキシビフェニル222重量部、2,6−ジアセトキ
シナフタレン147重量部、無水酢酸1078重量部お
よびテレフタル酸299重量部を撹拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、窒素ガス雰囲気下に100/25
0℃で5時間、250〜330℃で2.5時間反応させ
た後、330℃、1.5時間で1.0mmHgに減圧し
、さらに0.75時間反応させ、重縮合を完結させたと
ころ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記構造式を有する
樹脂(b) を得た。
【0069】
【化13】
【0070】 k/l/m/n=80/13.3/6.7/20また、
このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にのせ、昇温し
て光学異方性の確認を行ったところ、液晶開始温度は2
96℃であり、良好な光学異方性を示した。また、Tm
は325℃であった。このポリエステルの対数粘度(参
考例1と同一の条件で測定)は4.8であった。また、
335℃、ずり速度1,000/秒での溶融粘度は43
0ポイズであった。このポリマ単独の1/8″厚×1/
2″幅×5″長の1/8″厚の試験片の荷重たわみ温度
(18.56kgf/cm2 )は239℃であった。
【0071】実施例1〜3 参考例1のサーモトロピック液晶ポリエステル(A)(
a)20〜80重量部と対数粘度0.81dl/gのポ
リ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート
系ポリエステル(PCT)(シクロヘキサンジメタノー
ル残基のシス/トランス比=35/65)(B) 80
〜20重量部および下記エポキシ化合物(C)(a)0
.4重量部をリボンブレンダーで混合後、300℃に設
定した40nmφのベント付押出機を使用し、溶融混練
−ペレット化した。
【0072】
【化14】
【0073】このペレットを住友ネスタール射出成形機
プロマット40/25(住友重機械工業(株)製)に供
し、シリンダー温度300℃、金型温度90℃の条件で
ASTM  No.4ダンベルをゲートがダンベルの一
端にある通常の金型(ダンベルI)とゲートがダンベル
の両端にあるウェルド金型(ダンベルII)の両者を用
いて成形した。そしてASTM  D638規格に従い
ダンベルの引張強度を測定し、ダンベルI に対するダ
ンベルIIの引張強度(ダンベルII/ダンベルI )
をウェルド強度保持率とした。
【0074】結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】実施例4〜6 参考例1のサーモトロピック液晶ポリエステル(a) 
の代りに参考例2のサーモトロピック液晶ポリエステル
(b) を使用して実施例1と同様に押出し、射出成形
してウェルド強度保持率を測定した。
【0077】結果を表2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】実施例7〜8 実施例1のエポキシ化合物(C)(a)の代りにγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン(e) を用い
て実施例1と同様に押出し、射出成形してウェルド強度
保持率を測定した。
【0080】結果を表3に示す。
【0081】
【表3】
【0082】比較例1〜3 参考例1のサーモトロピック液晶ポリエステル(a) 
0〜100重量部と対数粘度0.81dl/gのポリ−
1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート系ポ
リエステル(シクロヘキサンジメタノール残基のシス/
トランス比=35/65)(b) 100〜0重量部お
よび化合物(A) のエポキシ化合物0〜0.4重量部
をリボンブレンダーで混合後、実施例1と同様に押出、
射出成形してウェルド強度保持率を測定した。
【0083】結果を表4に示す。
【0084】
【表4】
【0085】エポキシ化合物を添加しない場合、実施例
1〜9に比してウェルド強度保持率の低いことがわかる
【0086】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂組成物は、ウ
ェルド強度に優れ、耐熱性、成形性に優れており、エン
ジニアリングプラスチックとして有用な材料である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A) サーモトロピック液晶ポリエ
    ステル1〜99重量%と(B) シクロヘキサン環のシ
    ス構造とトランス構造の比率であるシス/トランス比(
    モル比)が60/40〜10/90の範囲にあるポリシ
    クロヘキサンジメチレンテレフタレート系ポリエステル
    99〜1重量%、からなる樹脂組成物100重量部に対
    して、(C) エポキシ化合物0.01〜20重量部を
    含有せしめてなるポリエステル樹脂組成物。
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